以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本発明の一実施の形態であるファミリーサポートサービス支援システムは、登録型のファミリーサポートサービスの中でも保育事業を例とし、ベビーシッター等の保育者(作業者)を利用者の家庭や託児施設などの保育場所に派遣して保育サービスを提供する保育事業者の業務を支援するシステムである。したがって、本発明の一実施の形態であるファミリーサポートサービス支援システムは、介護などその他の登録型のファミリーサポートサービスにも適用することができる。
当該システムでは、予め保育者の業務可能なスケジュールを登録しておき、利用者からの利用申し込みに対して、登録された作業者の中から条件に合致する保育者をマッチングする。このとき、保育者については、技能や経験、利用者からの評価などに基づいて設定される報酬単価の情報を管理し、利用者については利用実績や保育者からの評価などに基づいて設定される等級の情報を管理する。これらの情報に基づいて料金体系を設定し、利用者の予算等の範囲内で条件に合致する保育者の候補を選定する。選定された保育者の中から業務を行う保育者を決定し、利用者、保育者双方に通知するまでの処理を電子メール等を利用して自動化する。
これにより、保育事業者の業務コストを低減するとともに、保育者の手配を迅速に行えるようにすることから、直前の利用申し込みや変更等にも柔軟に対応することが容易となり、利用者の拡大や保育提供機会の増加などを図ることができる。また、保育者にとっては自身の技能や経験等に応じた報酬を得ることが可能となるため業務へのモチベーションの向上を図ることができる。また、保育者の技能、経験等や、利用者との相性等に応じた多様な料金体系の設定を容易に行うことができ、料金と報酬に見合った適切なサービスの提供が可能となる。
また、当該ファミリーサポートサービス支援システムでは、訪問先の家庭(利用者宅)で例えばタッチパネルを有する携帯型の管理端末を用いて事業者側のサーバシステムと通信することで、保育者が予約内容や条件、過去の業務記録などの情報を参照したり業務記録の入力と送信を行うことができる。また、利用者が出先から業務記録を参照することで作業状況を随時確認することができる。さらに例えば、管理端末に録音・録画機能を実装することで、利用者は音声や映像によっても作業状況を確認することができる。また、利用者は帰宅時に管理端末で業務記録の内容を最終的に確認して評価や承認等の処理を行うことができる。
これにより、保育者の業務記録の入力負荷を軽減してサービス品質を向上させるとともにコスト削減を図ることが可能となる。また、蓄積された業務記録の内容を分析することで、例えば重要項目について研修を設けるなど、サービス品質のさらなる向上を図ることが可能となる。また、利用者および保育事業者が作業内容を随時確認できることから、いわゆる密室保育の不安を解消することができる。
<システム構成>
以下では、本実施の形態のファミリーサポートサービス支援システムのシステム構成について説明する。図1は、本発明の一実施の形態であるファミリーサポートサービス支援システムの構成例について概要を示した図である。
ファミリーサポートサービス支援システム1は、保育事業者が保有・管理するコンピュータシステムによるサーバ機器であるファミリーサポートサービス支援サーバ(以下では「事業者サーバ」と記載する場合がある)100と、保育場所(利用者宅)200に存在する、もしくは利用者宅200に訪問した保育者301bが保持する(保育事業者から貸与等された)携帯端末である管理端末160とがインターネット等のネットワーク400を介して通信可能なように接続する構成を有する。
また、事業者サーバ100には、ネットワーク400を介して、利用者宅200に存在するPC(Personal Computer)等の利用者端末210や、利用者宅200の外部に存在するPCや携帯端末等の利用者端末220が接続することが可能であり、利用者201がこれらの端末を利用して事業者サーバ100にアクセスすることが可能である。同様に、事業者サーバ100には、ネットワーク400を介して、保育者301が保有するPCや携帯端末等の保育者端末310が接続することが可能であり、保育者301が当該端末を利用して事業者サーバ100にアクセスすることが可能である。
本実施の形態のファミリーサポートサービス支援システム1、特に事業者サーバ100によって提供される機能は、大きく分けて、利用者201および保育者301などがクライアント端末(管理端末160、利用者端末210、220、保育者端末310など)から利用するフロントエンド機能と、保育事業者等が利用するバックエンド機能とに分類される。
フロントエンド機能には、例えば、利用者201からの保育サービスの利用申し込みの入力や、保育者301aによる業務可能スケジュールの登録、保育者301bによる業務記録の入力、利用者201による作業終了の確認や承認の入力、利用者201および保育者301bによる相互の評価情報の入力、料金の請求や給与の支払いに関する情報の参照などが含まれる。また、バックエンド機能には、例えば、利用者201からの利用申し込みに対する保育者301bの候補者の選定(マッチング)や、その結果の通知、業務記録の保持と管理、評価情報の保持と管理、各種データベースの管理や内容の分析、請求料金や給与金額の計算と決済処理などが含まれる。
事業者サーバ100は、OS(Operating System)やデータベース管理プログラム等のミドルウェアの他に、例えば、管理端末160や、利用者端末210、220、および保育者端末310等からのWebブラウザを介したアクセスを受け付けて処理を行うための、図示しないWebサーバプログラムを有する。
また、当該Webサーバプログラム上で稼動し、ファミリーサポートサービス支援システム1としての各機能を例えばASP(Application Service Provider)機能により実現するためのソフトウェアプログラムとして、例えば、利用者情報管理部としての利用者管理部110、作業者情報管理部としての保育者管理部120、予約処理部130、業務記録管理部140、および請求・支払管理部150の各部を有する。さらに、利用者情報記録手段としての利用者データベース(DB)101、作業者情報記録手段としての保育者DB102、予約情報記録手段としての予約DB103、業務記録DB104、請求・支払明細DB105の各データベースを有する。
利用者管理部110は、利用者201に関する属性情報等を利用者DB101に保持および管理する機能を有する。この中には、保育者301bや保育事業者からの評価等に基づいて、保育サービス利用に係る利用者201の等級などを判定する機能も含まれる。この等級は、利用者201が保育サービスを利用する際の料金体系に反映され、例えば、初期契約時の等級を初期値として、保育者301bからの良好な評価が継続すると順次上がっていき、逆に予約のキャンセルや変更を繰り返したりすると順次下がっていくものとすることができる。この等級が高いと、例えば、同一内容のサービスを受ける際の料金単価が一定程度減額されるような料金体系とすることができる。
保育者管理部120は、保育者301(301a、301b)に関する属性情報や業務可能スケジュールなどの情報を保育者DB102に保持および管理する機能を有する。この中には、利用者201や保育事業者からの評価等に基づいて、保育サービスの提供に係る保育者301の評価ランクや報酬単価などを判定する機能も含まれる。この評価ランクは、例えば、初期契約時の評価ランクを初期値として、利用者201からの良好な評価が継続したり、所定の資格や研修受講によって高い技能を有することが認められたりすると順次上がっていくものとすることができる。この評価ランクが高いとそれに応じて保育者301の報酬単価が上がり、また、利用者201が当該保育者301から同一内容のサービスを受ける場合の料金単価が上がるような料金体系とすることができる。
予約処理部130は、利用者端末210、220を介して利用者201から保育サービスの利用申し込みを受け付け、予約DB103に登録するとともに、希望条件と保育者DB102に登録されている各保育者301のスケジュール等とのマッチングを行い、保育サービスを実施する保育者301bおよび料金、報酬の金額を決定して予約を確定し、予約DB103を更新して、利用者201および保育者301bに通知する保育者手配処理を行う機能を有する。保育者手配処理の内容については後述する。
業務記録管理部140は、保育者301bが利用者宅200にて行った保育サービスについて管理端末160を利用して入力された業務記録を受け付け、業務記録DB104に保持および管理する機能を有する。これには、管理端末160に対して後述するような業務記録を入力するための画面を生成して送信し、表示させる機能が含まれる。また、利用者201が利用者端末210、220を利用して業務記録DB104に保持された業務記録の内容を参照することを可能とする機能を有する。また、利用者201が利用者宅200に帰宅して保育サービスを終了する際に、業務記録DB104に保持された業務記録の内容を最終的に確認・承認して、評価した結果を受け付けて業務記録DB104に登録する機能も有する。
請求・支払管理部150は、予約時に設定された料金体系に基づいて利用者201への利用料金の請求金額および保育者301bへの報酬の支払金額を明細として請求・支払明細DB105に仮登録し、業務記録DB104に保育サービスの開始もしくは終了が登録された際に確定したものとして、請求・支払明細DB105のステータスを更新する機能を有する。さらに、月次処理等により利用者201および保育者301毎に業務記録DB104のレコードを集計し、請求書および給与明細の情報として出力する。外部の金融機関システムのオンラインサービスやネットワークサービスと接続して、決済処理を自動的に行うようにしてもよい。
管理端末160は、例えば、タッチパネルを有するタブレット型の携帯端末もしくは専用端末であり、保育者301bが入力操作を直感的かつ極力少ない操作で容易に行えるものとする。管理端末160は、保育者301bが利用者宅200にて行った保育サービスについての業務記録の入力を受け付け、これを事業者サーバ100の業務記録管理部140に送信する機能を有する。また、利用者201が帰宅時に当該業務記録の内容を最終的に確認するためにこれを表示する機能、およびこれを確認した利用者201からの評価や承認等の入力を受け付け、これらを事業者サーバ100の業務記録管理部140に送信する機能を有する。保育者301による利用者201に対する評価の入力を受け付け、これを事業者サーバ100に送信する機能を有していてもよい。
また、管理端末160は、マイク等の録音手段や、カメラ等の録画手段のいずれか、もしくは両方を有し、フロントエンド機能の一つとして、保育者301bが利用者宅200で保育サービスを行っている状況を録音・録画する機能を有していてもよい。このとき、管理端末160は、録音・録画された音声・映像データを業務記録とともに適宜事業者サーバ100に送信するようにしてもよい。
利用者端末210、220は、利用者201からの保育サービスの利用申し込みの入力を受け付け、これを事業者サーバ100の予約処理部130に送信する機能を有する。また、事業者サーバ100の業務記録管理部140にアクセスし、業務記録DB104に保持された業務記録を参照する機能を有する。業務記録は、保育者301bによる保育サービスの実施中に利用者201が出先から利用者端末220によって参照することもできるし、録音・録画された音声・映像データがある場合など、保育サービスの終了後に利用者端末210もしくは220から事後的に参照して業務内容を確認してもよい。一方、保育者端末310は、保育者301aからの業務可能スケジュールの入力を受け付け、これを事業者サーバ100の保育者管理部120に送信する機能を有する。
なお、本実施の形態では、管理端末160、利用者端末210、220、および保育者端末310をそれぞれ別個に有する構成としているが、これらは、その内の一部もしくは全てが同一の端末によって構成されるものであってもよい。例えば、管理端末160を利用して業務記録や評価の入力や確認を行う他に、利用者201による保育サービスの利用申し込みや、保育者301bによる業務可能スケジュールの登録などを行えるようにしてもよい。また、管理端末160から過去の業務記録を参照できるようにしてもよい。
<データ構成>
以下では、本実施の形態のファミリーサポートサービス支援システム1が有する各データベースにおけるデータ構成について説明する。図2は、利用者DB101のデータ構成の例について示した図である。利用者DB101は、利用者201に関する属性情報等を保持するテーブルであり、例えば、ユーザID、氏名、住所、連絡先、子供生年月日、子供性別、家族構成情報、住居情報、利用等級、総利用時間、予約キャンセル度などの項目を有する。キー項目はユーザIDである。
ユーザIDの項目は、ファミリーサポートサービス支援システム1(事業者サーバ100)にアクセスするユーザ(ここでは利用者201)を一意に識別するIDの情報を保持する。利用者201は当該ユーザIDを使用して事業者サーバ100にログインする。氏名、住所、および連絡先の各項目は、対象の利用者201の属性情報として、それぞれ、氏名、住所、および電話番号や電子メールアドレス等の連絡先の情報を保持する。
子供生年月日、および子供性別の各項目は、対象の利用者201の子供(保育対象の子供)の属性情報として、それぞれ、生年月日、および性別の情報を保持する。子供生年月日の項目の代わりに保育対象の子供の年齢の情報を保持していてもよい。家族構成情報、および住居情報の各項目は、対象の利用者201の住居環境に関する属性情報として、それぞれ、兄弟姉妹や祖父母等の家族構成、および集合住宅か一軒家かなどの情報を保持する。
利用等級の項目は、対象の利用者201について保育者301bや保育事業者からの評価等に基づいて設定された等級を示す情報を保持する。この等級は、対象の利用者201が高度なサービス提供を要するか否かを示す指標である。例えば、初期契約時の等級を初期値として、保育者301bから労働負荷が高い旨の評価が継続したりすると順次下がっていくものとすることができる。また例えば、対象の利用者201が保育事業者に対して行った要求の数が所定の数より多くなった場合に下げるようにしてもよい。上述したように、利用等級の値は、利用者201が保育サービスを利用する際の料金体系に反映される。例えば、等級が高いと同一内容のサービスを受ける際の料金単価が一定程度減額されるような料金体系とすることができる。
総利用時間の項目は、対象の利用者201による保育サービスの利用状況に係る情報として、これまでに当該保育事業者から保育サービスを受けた総利用時間の情報を保持する。利用時間が長いということは、当該利用者201が当該保育事業者からの保育サービスの提供を受けることに慣れており、作業者が保育しやすいような環境を整備するなどして作業者の労働負荷を下げる可能性が高いことを示す一つの指標となる。総利用時間の代わりに保育サービスの総利用回数を保持するものであってもよい。なお、例えば、総利用時間が予め段階的に設定した所定の値よりも長くなった場合には、上記の利用等級を上げて料金単価が下がるような料金体系とすることもできる。
予約キャンセル度の項目は、対象の利用者201の過去のサービスの利用予約時におけるキャンセルの動向を示す値を保持する。例えば、過去にいったん確定した利用予約をキャンセルしたり変更したりした回数を積算する。このとき、キャンセルが実際のサービス提供日の直前になって行われた場合には所定の値を上乗せして加算する。この積算値を上記の総利用時間や総利用回数で除算することで、対象の利用者201がキャンセルが多い利用者であるか否かを判定する一つの指標とすることができる。例えば、この値が所定の閾値より大きい場合は上記の利用等級を下げたりして料金単価が高く設定されるようにすることができる。
図3は、保育者DB102のデータ構成の例について示した図である。保育者DB102は、保育者301に関する属性情報や業務可能スケジュールなどの情報を保持するテーブルであり、例えば、ユーザID、氏名、住所、連絡先、対応可能年齢、得意分野情報、不得意分野情報、保有資格、研修受講履歴、評価ランク、報酬単価、業務可能日時情報などの項目を有する。キー項目はユーザIDである。
ユーザIDの項目は、図2の利用者DB101のユーザIDと同様であり、ファミリーサポートサービス支援システム1(事業者サーバ100)にアクセスするユーザ(ここでは保育者301)を一意に識別するIDの情報を保持する。保育者301は当該ユーザIDを使用して事業者サーバ100にログインする。氏名、住所、および連絡先の各項目は、対象の保育者301の属性情報として、それぞれ、氏名、住所、および電話番号や電子メールアドレス等の連絡先の情報を保持する。
対応可能年齢の項目は、対象の保育者301が保育サービスの業務を実施可能な子供の年齢に関する情報を保持する。得意分野情報、および不得意分野情報の項目は、それぞれ、対象の保育者301が保育サービスの各業務において得意な分野、および不得意な分野に関する情報を保持する。保有資格、および研修受講履歴の項目は、対象の保育者301の技能に関する情報として、それぞれ、保有する資格、および研修の受講履歴の情報を保持する。
評価ランクの項目は、対象の保育者301について利用者201や保育事業者からの評価等に基づいて設定されたランクを示す情報を保持する。このランクは、対象の保育者301の能力を示す指標であり、例えば、初期契約時の評価ランクを初期値として、利用者201からの良好な評価が継続したり、上記の保有資格や研修受講履歴の項目によって高い技能を有することが認められたりすると順次上がっていくものとすることができる。このとき、例えば、利用者201が当該評価ランクが高い保育者301から同一内容のサービスを受ける場合に、料金単価が上がるように利用者201の料金体系に反映させることができる。
報酬単価の項目は、対象の保育者301が保育サービスを実施した場合に保育事業者から支払われる給与の基本となる単価(例えば時給)の情報を保持する。上記の評価ランクの項目の値が高いとそれに応じて当該報酬単価が上がるように設定することができる。なお、報酬単価の項目は、例えば上記の評価ランクから一律に算出することが可能な場合には有さなくてもよい。業務可能日時情報の項目は、対象の保育者301が保育サービスを実施可能な日付や時間帯のスケジュールの情報を保持する。スケジュールデータのフォーマットは特に限定されず、任意のものを利用することができる。他のスケジュール管理システム等と連携する構成であってもよい。当該項目は、保育者301が保育者端末310を利用して事業者サーバ100にアクセスし、適宜最新の情報に更新しておくようにする。
図4は、予約DB103のデータ構成の例について示した図である。予約DB103は、利用者201からの保育サービスの利用申し込みに対する予約の確定状況や内容に関する情報を保持するテーブルであり、例えば、予約ID、利用者ID、保育者ID、予約日時情報、予算、申請日時、予約ステータス、予約確定日、利用料金、報酬金額、付加条件情報などの項目を有する。キー項目は予約IDである。
予約IDの項目は、予約処理部130が利用者201から利用申し込みを受け付けた際に割り振られ、各利用申し込み(予約)を一意に識別するIDの情報を保持する。利用者ID、および保育者IDの各項目は、それぞれ、対象の予約における利用者201、および保育者301を特定するユーザIDの情報を保持する。保育者IDについては、予約処理部130によるマッチングの結果保育者301が確定した場合に登録される。
予約日時情報の項目は、対象の予約において利用者201が保育サービスの利用を希望する日時と利用時間に関する情報を保持する。申請日時の項目は、利用者201が対象の予約に係る利用申し込みを行った日時の情報を保持する。予算の項目は、対象の予約において利用者201が想定する予算の情報を保持する。予約処理部130でのマッチングの際には、当該予算の範囲内で保育サービスの提供が可能な保育者301が選定される。予約ステータスの項目は、対象の予約のステータスの情報を保持する。例えば、予約処理部130でのマッチングの進行状況に応じて「受付」「一次候補抽出」「確定」「不成立」などのステータスを設定することができる。
予約確定日の項目は、対象の予約が確定した日時の情報を保持する。利用料金、および報酬金額の各項目は、それぞれ、対象の予約に係る保育サービスの実施により利用者201が支払う料金、および確定した保育者301に支払われる給与(報酬)の金額を保持する。付加条件情報の項目は、対象の予約について特別に考慮したり把握しておくべき条件や、オプションサービス等の情報を保持する。
図5は、業務記録DB104のデータ構成の例について示した図である。業務記録DB104は、保育者301bが利用者宅200にて行った保育サービスについて管理端末160を利用して入力された業務記録を保持するテーブルであり、例えば、業務記録ID、予約ID、作業項目、作業開始日時、作業終了日時、備考、評価などの項目を有する。キー項目は業務記録IDである。
業務記録IDの項目は、業務記録管理部140が管理端末160から業務記録の情報を受け付けた際に割り振られ、各業務記録を一意に識別するIDの情報を保持する。予約IDの項目は、図4の予約DB103における予約IDの項目と同様であり、対象の業務記録に係る保育サービスについての予約を特定する予約IDの情報を保持する。作業項目の項目は、対象の業務記録における実際の作業項目の情報を保持する。作業項目としては、例えば、「ごはん」や「寝かせる」「遊ぶ」「散歩」などの値が設定される。なお、対象の保育サービス(作業)全体を作業項目とすることで、サービス全体での開始・終了についても業務記録として記録することができる。
作業開始日時、および作業終了日時の各項目は、それぞれ、対象の業務記録における上記の作業項目の作業を開始した日時、および終了した日時の情報を保持する。これらのタイムスタンプは、例えば、利用者宅200で保育者302が管理端末160を利用して業務記録を登録する際に、管理端末160によって自動的に設定されるようにする。備考の項目は、対象の業務記録において保育者302から管理端末160を利用して入力されたメモやコメント、伝達事項などの補足情報を保持する。
評価の項目は、対象の業務記録に係る作業についての利用者201からの評価の情報を保持する。当該評価は、例えば、「良い」「普通」「悪い」や、「1」〜「5」、「高い」「安い」「妥当」などのように利用者201が簡便に指定できるのが望ましい。当該評価は主に保育サービスの完了後に作業全体に係る業務記録について利用者201が行う評価を対象とするが、利用者201は、各作業項目に対応する業務記録毎に個別に評価を行ってもよい。なお、業務記録DB104には、業務記録の情報として、上記のような情報以外に例えば、管理端末160が録音・録画機能を実装している場合に、これによって記録された音声や映像のデータを取得して保持するようにしてもよい。
図6は、請求・支払明細DB105のデータ構成の例について示した図である。請求・支払明細DB105は、保育サービスの予約処理時に設定された料金体系に基づいて請求・支払管理部150により登録された利用者201への利用料金の請求金額および保育者301bへの報酬の支払金額の明細を保持するテーブルであり、例えば、明細ID、請求・支払区分、ユーザID、予約ID、金額、ステータスのなどの項目を有する。明細IDの項目は、予約処理部130において利用者201からの利用要求と保育者301の業務可能スケジュール等とをマッチングする際に、料金体系等に基づいて決定された利用料金の請求もしくは報酬(給与)の支払いの各明細に対して、請求・支払管理部150により割り振られ、各明細を一意に識別するIDの情報を保持する。
請求・支払区分の項目は、対象の明細が利用料金の請求の明細か報酬の支払いの明細かを識別する区分の情報を保持する。ユーザIDの項目は、図2の利用者DB101、および図3の保育者DB102のユーザIDと同様であり、対象の明細における相手方を識別するユーザIDの情報を保持する。上記の請求・支払区分が「請求」である場合は、当該ユーザIDの項目には請求先の利用者201のユーザIDが設定され、請求・支払区分が「支払」である場合は支払い先の保育者301のユーザIDが設定される。
予約IDの項目は、図4の予約DB103における予約IDの項目と同様であり、対象の明細に係る保育サービスについての予約を特定する予約IDの情報を保持する。金額の項目は、対象の明細に係る金額の情報を保持する。上記の請求・支払区分が「請求」である場合は当該金額の項目には利用者201への請求金額(利用金額)が設定され、請求・支払区分が「支払」である場合は保育者301への支払金額(報酬金額)が設定される。ステータスの項目は、対象の明細の状況を示す情報を保持する。状況としては、例えば、「受付済」「予約済」「作業完了」「請求済」「支払済」などの値が設定される。
なお、上述の図2〜図6で示した各テーブルのデータ構成(項目)はあくまで一例であり、同様のデータを保持・管理することが可能な構成であれば、他のテーブル構成やデータ構成であってもよい。
<処理内容>
以下では、本実施の形態のファミリーサポートサービス支援システム1での処理内容について説明する。図7は、保育者301による業務可能スケジュールの事前登録処理の例について概要を示したフロー図である。まず、保育者301は、自身の保育者端末310を利用して事業者サーバ100にアクセスし、自身の業務可能スケジュールの参照を要求する(S101)。事業者サーバ100の保育者管理部120は、保育者DB102から対象の保育者301の業務可能日時情報の項目を取得し、さらに、予約DB103から対象の保育者301についての予約情報を取得して、これらを保育者端末310のWebブラウザ等の画面上に出力する(S102)。
保育者301は、自身の現在の業務可能スケジュールの登録状況を確認した上で最新の状況を入力する(S103)。事業者サーバ100の保育者管理部120は、入力された業務可能スケジュールの内容に基づいて、保育者DB102の業務可能日時情報の項目を更新して業務スケジュールを登録する(S104)。これにより、各保育者301は、自身の業務可能スケジュールを保育者端末310を利用して適時かつ容易に最新の状況に更新しておくことができ、予約時のマッチングの際の精度を高めることができる。
図8は、利用者201からの利用申し込みに対して業務可能な保育者301をマッチングする保育者手配処理の例について概要を示したフロー図である。まず、利用者201は、利用者端末210もしくは220、もしくは利用者宅200に存在する管理端末160を利用して事業者サーバ100にアクセスし、利用申し込み画面等から保育サービスの希望条件を入力して利用申し込みを行う(S201)。希望条件には、少なくとも、利用希望日時および時間帯の情報と、予算の情報が含まれる。その他の条件として、希望するオプションサービスなどの指定を行うことも可能である。
なお、希望条件として過去に保育サービスの提供を受けた保育者301をリピート指名することも可能である。この場合は、以下に示すような保育者手配処理は行われず、対象の保育者301の業務可能スケジュールとのマッチングで予約の成否が決定する。このとき、利用料金や報酬金額を所定の割合で指名料として上乗せするようにしてもよい。
事業者サーバ100の予約処理部130は、利用申し込みを受け付けて予約DB103に申し込み内容を登録するとともに、希望条件に合致する保育者301の候補を保育者DB102から一次抽出する(S202)。ここでは、利用者201の利用希望時間帯に業務可能であり、対象の子供の年齢等の条件からも対応可能であり、利用者201の予算内で利用料金が収まる保育者102のリストを保育者DB102から抽出する。予算と対比する利用料金については、例えば、各保育者301について、保育者DB102における報酬単価(もしくは評価ランク)、および利用者DB101における利用者201の利用等級に基づいて料金に上乗せしたり減額したりするための調整率と保育事業者の利益率とに基づいて算出される料金単価と、利用申し込みにおける利用時間との乗算によって算出することができる。
次に、予約処理部130は、ステップS202で抽出した各保育者102について優先順位を算出して優先順位に従ってリストを並び替える(S203)。当該優先順位は、この順位が高い保育者301ほど、対象の利用申し込みに対して作業者として割当てられやすくなるということを示す。優先順位の具体的な算出方法は特に限定しないが、例えば、保育者DB102において評価ランクの項目が高い保育者301ほど優先順位が高くなるようにすることができる。また、予約DB103や業務記録DB104の過去の履歴から、対象の利用者201に対して保育サービスを実施した実績があり、かつ評価も悪くない保育者301を抽出し、当該保育者301の優先順位が高くなるようにすることもできる。
上記のような「対象の利用者201に対して優良なサービスが提供できる可能性の高い保育者301」ほど優先順位が高くなるような方法以外の算出方法であってもよい。例えば、総利用時間や総利用回数が多く利用に慣れている利用者201に対して、業務経験の浅い保育者301ほど優先順位が高くなるようにしてスムーズに作業が進むように考慮したり、直近の業務回数が少ない保育者301に対して優先順位が高くなるようにして各保育者301の業務状況の均一化を図ったりなど、保育事業者としての効率性などの観点から優先順位を決定するような算出方法とすることもできる。
ステップS203で各保育者301についての優先順位が算出されると、次に、その中から実際に利用者宅200に派遣する保育者301を決定する。このとき例えば、優先順位が最も高い保育者301に自動的に決定することも可能であるが、本実施の形態では、保育者301の受諾をもって決定するものとする。すなわち、優先順位の高い保育者301から順に問い合わせを行い、最初に受諾の応答をした保育者301に決定する方式をとる。
具体的には、まず、予約処理部130は、優先順位の順に各保育者301に業務可能か否かを問い合わせるための時間間隔を算出して各保育者301に割当てる(S204)。例えば、現在時刻から予約を確定しなければならない時刻(例えば、利用申し込みにおけるサービスの利用開始日時より所定の時間だけ前の日時、もしくは利用申し込みにおいて利用者201が指定した日時)までの残り時間を算出し、これをステップS202で一次抽出された保育者301の人数で除算した時間を当該時間間隔とすることができる。単純な除算ではなく、優先順位が高い保育者301ほど長い時間間隔となるよう、優先順位により重み付けして時間間隔を算出してもよい。
次に、予約処理部130は、ステップS203で算出された優先順位が高い保育者301から順に、ステップS204で算出して割当てられた時間間隔で、対象の利用申し込みに対して業務可能か否かを問い合わせる電子メールを送信する(S205)。このとき、当該時間間隔が返答期限として指定される。電子メールを保育者端末310で受信した保育者301は、業務を受諾する場合は、事業者システム100にアクセスして予約処理部130を介してその旨を入力する(S206)。電子メールによる返信を利用することも可能である。予約処理部130は、返答期限内に返答を受けた場合には、予約DB103の対応するレコードを更新して予約が確定した旨を登録する(S207)。このとき、請求・支払明細管理部150は、確定した利用条件の内容に係る情報を請求・支払明細DB105に仮登録する。
一方、保育者301が業務を受諾しない場合は、事業者システム100にアクセスして予約処理部130を介してその旨を入力するか、返答せずに放置する。ステップS205において、時間間隔が経過しても予約の確定がされない場合は、次順位の保育者301に順次問い合わせの電子メールを送信する(S205)。このような処理により、優先順位によるアドバンテージを含む「早い者勝ち」方式により業務を実施する保育者301を決定して、利用者201からの利用申し込みに対する予約を確定することができる。
予約が確定すると、予約処理部130は、利用者201、および業務を実施する保育者301に対して電子メール等により予約確定の通知を行う(S208)。利用者201、および業務を実施する保育者301は、それぞれ、通知された内容を確認することで、予約の確定内容を把握することができる(S209、S210)。
また、事業者サーバ100の業務記録管理部140は、予約DB103に保持されたレコードを利用して、利用者201の氏名、保育者301の氏名、および予約日時を含む業務記録の入力画面を生成する。業務記録入力画面の生成に際しては、例えば、管理端末160からWebブラウザを利用して業務記録入力画面を表示するためのアクセスがあった際(すなわち、業務開始の入力があった際)に、ASPのサーバプログラムとしての業務記録管理部140が、予約DB103に保持されたレコードから該当データを抽出してテンプレートに埋め込むことで動的に生成することができる。
また、管理端末160に業務記録入力用のクライアントアプリケーションを導入するような場合は、例えば予約確定時に業務記録管理部140が予約DB103に保持されたレコードを利用して業務記録入力画面を生成した上でいったん保持しておき、管理端末160から後述する業務開始情報の入力を受けた際に管理端末160上のクライアントアプリケーションに送信して表示させるようにしてもよい。
また、利用者201は、保育サービスの開始前の所定のタイミングまでは予約をキャンセルすることができる。利用者201は、利用者端末210もしくは220を利用して事業者サーバ100にアクセスし、利用申し込み画面等から確定済みの保育サービスの予約を選択してキャンセルの入力を行う(S211)。事業者サーバ100の予約処理部130は、キャンセルの入力を受け付けて予約DB103にその旨を登録する(S212)。このとき例えば、保育サービスの開始直前か否かなどのキャンセルのタイミング等を考慮して重み付けを行い、利用者DB101における対象の利用者201の予約キャンセル度の項目の値を再計算して更新する(S213)。ここで予約キャンセル度の値が所定の閾値を超えた場合には、利用者DB101における対象の利用者201の利用等級を下げることができる。
その後、予約処理部130は、利用者201、および業務を実施する保育者301に対して電子メール等により予約キャンセル確定の通知を行う(S214)。利用者201、および業務を実施する保育者301は、それぞれ、通知された内容を確認することで、予約のキャンセルを把握することができる(S215、S216)。
図9は、保育者301が利用者宅200において保育サービスを実施する際の処理の例について概要を示したフロー図である。保育者301bは、利用者宅200で保育サービスを開始する際に、管理端末160を利用して事業者サーバ100にアクセスして必要に応じて予約内容等を確認するとともに、管理端末160から業務開始の入力を行う(S301)。入力された内容は事業者サーバ100に送られ、これに基づいて、業務記録入力用画面が管理端末160に送信されるとともに業務記録管理部140は業務記録DB104に作業開始時刻等を登録する(S302)。ここでの作業項目の内容は保育サービス全体を対象としたものになる。
その後、個別の作業(図中では作業1〜n)を開始する都度、保育者301bは管理端末160から作業開始の入力を行う(S303)。入力された内容は同様に事業者サーバ100に送られ、これに基づいて、業務記録管理部140は業務記録DB104に作業開始時刻等を登録する(S304)。また、作業が終了する都度、管理端末160から作業終了の入力を行う(S305、S310)。入力された内容は同様に事業者サーバ100に送られ、これに基づいて、業務記録管理部140は業務記録DB104の対応するレコードの作業終了時刻等を更新する(S306、S311)。
図10は、管理端末160による業務記録の入力方法の例について概要を示した図である。例えば、図示するようなタッチパネルを有するタブレット型の携帯端末である管理端末160を利用して、画面上に表示された作業項目に対応するボタンを指やタッチペンによりタッチする操作のみで簡易に作業開始や終了の入力ができるようにする。事業者サーバ100の業務記録管理部140は、このような簡易な入力を可能とする業務記録の入力画面を生成して管理端末160に送信し、表示させる。このような簡易な入力方法を用いることにより、多忙な保育サービスの最中であっても、保育者301bが業務記録を適時に入力することが可能となり、付随的な業務負荷を低減させることができる。
図9に戻り、保育者301bが保育サービス(作業1〜n)を実施している最中、利用者201は出先の利用者端末220を利用して事業者サーバ100にアクセスし、保育者301bによる作業の実施状況を確認するための要求をすることができる(S307)。事業者サーバ100の業務記録管理部140は、利用者201からの要求を受けて、業務記録DB140から該当する業務記録の情報を抽出して出力する(S308)。利用者201は、出力された内容を利用者端末220によって参照することで、作業の実施状況を遠隔から確認することができる(S309)。
保育者301bによる保育サービス(作業1〜n)が全て終了し、その後利用者201が帰宅した際に、利用者201は、管理端末160を利用して、事業者サーバ100の業務記録DB104、もしくは管理端末160自身に保持されている業務記録の情報を参照し、その内容について確認を行う(S312)。内容を確認すると、業務終了の承認と、業務内容についての評価を行う(S313)。入力された内容は事業者サーバ100に送られ、これに基づいて、業務記録管理部140は業務記録DB104の当該保育サービス全体を対象としたレコードの作業終了時刻や評価等を更新する(S314)。このタイミングとは別で、保育者301bが利用者201に対する評価(利用者201自身や利用者宅200の環境等の評価)を登録できるようにしてもよい。
図11は、管理端末160による業務記録の確認方法の例について概要を示した図である。例えば、管理端末160上に業務記録(作業項目)の一覧が表示され、これを参照して作業全体での評価を選択した上で確認ボタンを押すことにより、印鑑捺印の代替の承認とすることができる。このとき、例えば、各業務記録(作業項目)のハイパーリンクを選択することでその詳細を参照可能とし、作業項目毎の評価を行えるようにすることもできる。
図9に戻り、ステップS314で業務記録管理部140が利用者201による評価および業務終了を業務記録DB104に登録すると、登録された評価の内容に基づいて、例えば保育者管理部120により、当該保育者301bの評価ランクの再計算を行って、保育者DB102の評価ランクの項目を最新の値に更新する(S315)。評価ランクが更新されることによって、当該保育者301bの報酬単価が更新される場合もある。さらに、利用者管理部110により、当該利用者201の保育サービスの総利用時間の再計算を行って、利用者DB101の総利用時間の項目を最新の値に更新する(S316)。総利用時間が更新されることによって、当該利用者201の利用等級が上がる場合もある。その後、請求・支払管理部150は、請求・支払明細DB105における該当の請求明細、および支払明細のレコードのステータスをそれぞれ確定して更新する(S317)。
以上に説明したように、本発明の一実施の形態であるファミリーサポートサービス支援システム1によれば、予め保育者301の業務可能なスケジュールを登録しておき、利用者201からの利用申し込みに対して、登録された保育者301の中から条件に合致する保育者301をマッチングする。このとき、保育者301については、技能や経験、業務記録における利用者からの評価などに基づいて設定される報酬単価の情報を管理し、利用者201については利用実績や保育者からの評価などに基づいて設定される利用等級の情報を管理する。これらの情報に基づいて料金体系を設定し、利用者201の予算等の範囲内で条件に合致する保育者301の候補を選定する。選定された保育者301の中から業務を行う保育者301を決定し、利用者201、保育者301双方に通知するまでの処理を電子メール等を利用して自動化する。
これにより、保育事業者の業務コストを低減するとともに、保育者301の手配を半自動的に迅速に行えるようにすることから、直前の利用申し込みや変更等にも柔軟に対応することが容易となり、利用者201の拡大や保育提供機会の増加などを図ることができる。また、保育者301にとっては自身の技能や経験、業務毎の利用者201からの評価等に応じた報酬を得ることか可能となるため業務へのモチベーションの向上を図ることができる。また、保育者301の技能、経験等や、利用者201との相性等に応じた多様な料金体系の設定を容易に行うことができ、料金と報酬に見合った適切なサービスの提供が可能となる。
また、ファミリーサポートサービス支援システム1では、利用者宅200で例えばタッチパネルを有する携帯型の管理端末160を用いて事業者サーバ100と通信することで、保育者301bが予約内容や条件などの情報を参照したり業務記録の入力と送信を行うことができる。また、利用者201が出先から業務記録を参照することで作業状況を随時確認することができる。さらに例えば、管理端末160に録音・録画機能を実装することで、利用者201は音声や映像によっても作業状況を確認することができる。また、利用者201は帰宅時に管理端末160で業務記録の内容を最終的に確認して評価や承認等の処理を行うことができる。
これにより、保育者301bの業務記録の入力負荷を軽減してサービス品質を向上させるとともにコスト削減を図ることが可能となる。また、蓄積された業務記録の内容を分析することで、例えば重要項目について研修を設けるなど、サービス品質のさらなる向上を図ることが可能となる。また、利用者201および保育事業者が作業内容を随時確認できることから、いわゆる密室保育の不安を解消することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。