JP5501123B2 - 印刷セット及び印刷画像保護方法 - Google Patents
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Description
また、従来公知の印刷用紙に印刷した場合、紫外線やオゾンからインク成分を保護する機能は無く、長期間の保存には適していなかった。
前記印刷用シートは、基材シートと、該基材シート表面に積層され且つ半固化状態の漆喰を含む印刷層と、該印刷層上に積層された剥離可能な印刷層保護フィルムとを有しており、
前記画像保護シートは、離型シートと、該離型シートの表面に粘着剤層を介して積層された画像保護フィルムとからなり、
前記画像保護フィルムは、0.5乃至3.5GPaのヤング率を有しており、且つ前記粘着剤層は、23℃×50%RHの条件で測定したステンレススチールに対する接着力(JIS Z 0237)が0.5乃至9.0N/25mmの範囲にあることを特徴とする印刷セットが提供される。
本発明の印刷セットにおいては、前記画像保護フィルムが透明乃至半透明であることが好適である。
前記の印刷セットを用意し、
前記印刷セットの印刷用シートから印刷層保護フィルムを剥離し、露出した印刷層に印刷画像を形成し、
前記印刷セットの画像保護シートから離型シートを引き剥がし、
離型シートの引き剥がしにより露出した粘着剤層を介して、前記画像保護フィルムを、前記印刷画像が形成された印刷層を覆うように貼り付けることを特徴とする印刷画像保護方法が提供される。
かかる方法においては、前記印刷画像をインクジェットプリンタを用いて形成することが好適である。
前記画像保護フィルムのヤング率は、0.5乃至3.5GPaの範囲にあり、粘着剤層は、ステンレススチールに対する接着力(JIS Z 0237、23℃×50%RH)が0.5乃至9.0N/25mmの範囲にあることが重要である。
すなわち、適度な弾性伸びを有する印刷画像保護フィルムが適度な粘着力により、印刷画像が形成された印刷層に貼り付けられるため、この印刷用シートが折り曲げられた場合においても、印刷画像保護フィルムが折り曲げ時に生じる印刷層の伸びを抑制し、このような伸びによる印刷層の割れが効果的に防止され、かつ、この印刷画像保護フィルムは、印刷層から容易に引き剥がすことができる。
一方、画像保護シート11は、離型シート13と、離型シート13の表面に粘着剤層15を介して積層された画像保護フィルム17とからなっている。
なお、上記の基台30は、これに印刷用シート1を貼り付けて印刷画像9を鑑賞するために使用されるもの、例えば、キャンパスや建具等に用いられる木枠、各種ボード、パネルなどである。
印刷用シート1は基本的に前述した特許文献1で開示されているものと同様の構造を有している。
例えば、基材シート3は、その表面に漆喰前駆体を含む印刷層5が形成できるものであれば、特に制限されず、任意の材料で形成されていてよい。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリレート等のビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂などの各種の樹脂シート乃至樹脂フィルム、或いは紙などからなっていてもよいし、また、ガラス繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、カーボン繊維等の繊維状物からなる織布または不織布であってもよく、さらには、これらの積層フィルム乃至シートであってもよい。
前記印刷層5中の水酸化カルシウムは、上記目的を達成するために多いほどよいが、あまり多すぎると印刷層5の硬化が不十分となり、印刷工程中に印刷層5の破損等を生じ易くなる。従って、印刷層5中の水酸化カルシウム量は、85重量%以下、好ましくは、80重量%以下の割合とすることが好ましい。
尚、印刷層5中の水酸化カルシウムの割合は、示差熱分析により確認することができる。
本発明において、前記印刷層5における水酸化カルシウムの含有量の調整は、印刷層5の形成に用いる水酸化カルシウムの炭酸化率(前述したスラリーの調製に用いた消石灰の重量に対し、生成した炭酸化カルシウムの重量割合を示す。)及び後述するバインダー材、無機細骨材、吸液性無機粉体などの添加剤の割合によって調整することができる。
上記調整方法のうち、印刷層5形成に用いる水酸化カルシウムの炭酸化率を調整する方法を採用する場合、炭酸化率の上限は、80%、特に40%とすることが望ましい。即ち、炭酸化が過度に進みすぎた場合、印刷層5の表面が緻密化され、印刷インクの浸透性が低下する傾向がある。
本発明の印刷セットにおいては、上記の印刷層5に形成されている印刷画像9に割れ等の傷が生成することを防止するために、印刷用シート1とは別個に設けられている画像保護シート11が使用される。
すなわち、印刷体20は、画像保護フィルム17が貼り付けられているため、これを丸めて持ち運びした場合に折り曲げられた場合、あるいは、所定の基台30に貼り付けた場合に、折り目が発生した場合においても、この部分での割れ等の傷の発生が有効に防止される。
なお、以下に、実験例で用いた材料および各試験方法を示す。
後述の製造方法例により得られた印刷用シート1の印刷層保護フィルム7を剥がし取り、インクジェットプリンタ(エプソン製PX−5500型、顔料が分散された水性インク使用)により、露出した印刷層5にブラックを印刷し、印刷層5全面がブラックに印刷された100mm×100mmの印刷用シート1を得た。画像保護シート11から離型シート13を剥がし取り、得られた印刷用シート1の表面に画像保護フィルム17を貼付け、貼付試験用の試験体を得た。
次に、厚さ1mm、大きさ150×150mmのステンレス鋼板の中央を直線に折り曲げ、曲げ角度90、70、50度のL型下地を作製し、その表面にアクリル共重合樹脂エマルジョン(製品名「パラダイン コンタクトセメント No1」、矢沢化学工業製)を所定量塗布した後に乾燥させ、試験用L型下地材を得た。
試験体の画像を形成していない方の面に壁紙施工用でん粉系接着剤(成分:エステル架橋化小麦澱粉+エチレン酢ビ共重合エマルジョン、商品名「ウォールボンド200」、矢沢化学工業製)を所定量塗布し、2分間放置後、試験用L型下地材の角部分に貼付け、印刷層5表面にクラックが発生するかを目視で確認し、以下の評価基準で評価した。
A:角部上の印刷層5にはクラック発生無し
B:角部上の印刷層5の一部分にクラック発生
C:角部上の印刷層5の全体にクラック発生
更に、貼り付けた試験体から画像保護フィルム17を剥がし取り、印刷層5の破損の有無や作業性について、以下の評価基準で評価した。
A:剥がし取り良好で印刷層5の破損なし
B:剥がし取り困難で印刷層5を破損した
C:印刷層5に付着せず作業性悪い
評価試験で用いた印刷用シート1及び画像保護シート11の材料は以下の通りである。
基材シート3:炭カル紙(王子製紙株式会社製「OKコスモCA110」(商品名)
(厚み0.18mm、目つけ量110g/m2))
印刷層5:水酸化カルシウム(消石灰(宇部マテリアルズ製「高純度消石灰CH」
(商品名)))
吸液性無機粉体(炭酸カルシウム(薬仙石灰製「ホワイト7」(商品名)))
水性エマルジョン(旭化成工業株式会社製「ポリトロンA1480」
(商品名))(アクリル系共重合体ラテックス、固形分40重量%)
印刷層保護フィルム7:不織布A(ユニセル株式会社製BT−1404WM品名))
画像保護フィルム17:実施例については表1に、比較例については表2の通り。
粘着剤層15:実施例については表1に、比較例については表2に記載の通り。
消石灰100重量部、水性エマルジョン60重量部、水25重量部、吸液性無機粉体5重量部の配合比で混練し、消石灰スラリーを得た。次に、基材シート3として、炭カル紙(500×800mm)を使用し、その表面に得られた消石灰スラリーをロールコーターで塗布し、直後に不織布A(印刷層保護フィルム7)をスラリー表面に密着させ、50℃の乾燥機中で30分間乾燥させ、半固化状態の漆喰を含む印刷層5を有する印刷用シート1を得た。乾燥後に形成された印刷層5の厚みは平均150μmであった。
3:基材シート
5:印刷層
7:印刷層保護フィルム
9:印刷画像
11:画像保護シート
13:離型シート
15:粘着剤層
17:画像保護フィルム
30:基台
Claims (4)
- 印刷用シートと、該印刷用シートとは別体の画像保護シートとからなる印刷セットであって、
前記印刷用シートは、基材シートと、該基材シート表面に積層され且つ半固化状態の漆喰を含む印刷層と、該印刷層上に積層された剥離可能な印刷層保護フィルムとを有しており、
前記画像保護シートは、離型シートと、該離型シートの表面に粘着剤層を介して積層された画像保護フィルムとからなり、
前記画像保護フィルムは、0.5乃至3.5GPaのヤング率を有しており、且つ前記粘着剤層は、23℃×50%RHの条件で測定したステンレススチールに対する接着力(JIS Z 0237)が0.5乃至9.0N/25mmの範囲にあることを特徴とする印刷セット。 - 前記画像保護フィルムは透明乃至半透明である、請求項1に記載の印刷セット。
- 請求項1に記載の印刷セットを用意し、
前記印刷セットの印刷用シートから印刷層保護フィルムを剥離し、露出した印刷層に印刷画像を形成し、
前記印刷セットの画像保護シートから離型シートを引き剥がし、
離型シートの引き剥がしにより露出した粘着剤層を介して、前記画像保護フィルムを、前記印刷画像が形成された印刷層表面を覆うように貼り付けることを特徴とする印刷画像保護方法。 - 前記印刷画像をインクジェットプリンタを用いて形成する、請求項3に記載の印刷画像保護方法。
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