JP4140455B2 - 遮光性バリア包装材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品、医薬品、医療品、光学材料等の包装分野で用いられ、ガスバリア性、遮光性及び金属調の輝度感を兼ね備えた包装材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、食品、医薬品、医療品等の包装に用いられる包装材料は、内容物の変質、特に食品分野においては蛋白質や油脂等の酸化、変質を抑制し、味覚や鮮度を保持するために、又医薬品分野においては有効成分の変質を抑制し、効能を維持するために、さらに、光学材料分野においては光による劣化等を防止するために、包装材料を透過する酸素、水蒸気あるいは光による影響を防止する必要があり、優れたガスバリア性及び遮光性等が求められている。さらに両方の機能と共に金属調の輝度感を付与した包装材料として、アルミニウムなどの金属箔を積層した積層構成の包装材料が一般的に用いられてきた。しかし、金属箔を積層した積層構成の包装材料は、廃棄され、焼却された時に金属の塊などが残る等の問題があった。そこで、金属箔に代替えできるガスバリア材として、基材フィルムに酸化珪素などの無機酸化物からなる蒸着薄膜層を積層し、さらにその上にガスバリア性被膜層を積層したガスバリア性フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−164591号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記提案されているガスバリア性フィルムを用いて、アルミニウム箔を積層しないで、遮光性及び金属調の輝度感を有する積層構成の包装材料を製造する場合、前記ガスバリア性フィルムが透明である為に、前記ガスバリア性フィルムの蒸着薄膜層面に金属粉を含有するメタル調印刷層を全面に積層し、その上に接着剤層を介して遮光性を有するシーラント層を積層して製造する方法が多く実施されているが、前記金属粉を含有するメタル調印刷層は通常は凝集力が弱くて、ブロッキングし易い為に最終的にはガスバリア性フィルムとシーラント層間のラミネート強度にバラツキが生じ、包装材料の品質が安定しない等の問題が多く発生していた。
【0005】
本発明の課題は、凝集力が強く、ブロッキングし難いメタル調印刷層を有し、金属調の輝度感と遮光性を有するガスバリア性の包装材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は、透明な基材層の少なくとも一方の面に無機酸化物の蒸着薄膜層、ガスバリア性被覆層を積層した透明ガスバリアフィルムのガスバリア性被膜層面にメタル調印刷層、接着剤層、遮光性シーラント層を順次積層した積層体であって、該メタル調印刷層がバインダー樹脂に対し接着性向上の為の表面処理済みアルミニウム金属粉及び無機系パウダーからなるブロッキング防止剤を混合したインキの被膜からなることを特徴とする遮光性バリア包装材料である。
【0007】
本発明の請求項2に係る発明は、透明な基材層の少なくとも一方の面に無機酸化物の蒸着薄膜層、ガスバリア性被覆層を積層した透明ガスバリアフィルムのガスバリア性被膜層面にメタル調印刷層、接着剤層、遮光性シーラント層を順次積層した積層体であって、該メタル調印刷層がバインダー樹脂に対し接着性向上の為の表面処理済みアルミニウム金属粉及び無機系パウダーからなるブロッキング防止剤を混合したインキにイソシアネート化合物を添加した反応性インキの被膜からなることを特徴とする遮光性バリア包装材料である。
【0008】
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に係る発明において、前記無機酸化物が酸化珪素、酸化アルミニウムあるいはそれらの混合物であることを特徴とする遮光性バリア包装材料である。
【0009】
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項1乃至請求項3のいずれか1項にに係る発明において、前記遮光性シーラント層がベース樹脂に対し遮光性付与剤及びスリップ剤1〜500ppmを添加したフィルムからなることを特徴とする遮光性バリア包装材料である。
【0010】
本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項4に係る発明において、前記遮光性付与剤がカーボンブラックであることを特徴とする遮光性バリア包装材料である。
【0011】
本発明の請求項6に係る発明は、上記請求項4又は請求項5に係る発明において、前記スリップ剤が脂肪酸アマイドであることを特徴とする遮光性バリア包装材料である。
【0012】
【作用】
本発明の遮光性バリア包装材料は、透明な基材層に積層されている蒸着薄膜層が酸化珪素、酸化アルミニウムあるいはそれらの混合物の無機酸化物からなっており、さらにその上にガスバリア性被膜層が積層されているので、優れたガスバリア性を有しており、メタル調印刷層が接着性向上の為の表面処理済みアルミニウム金属粉と無機系パウダーからなるブロッキング防止剤を含有するインキの被膜、あるいは前記インキにさらにイソシアネート化合物を添加した反応性インキの被膜からなっているので、メタル調印刷層の凝集力が強く、ブロッキングし難い為にバリア包装材料全体のラミネート強度が安定する。また、金属調の輝度感と共に遮光性も有している。さらに、遮光性シーラント層がベース樹脂に対しカーボンブラック等の遮光性付与剤を添加したフィルムからなっているので、遮光性が向上し、また、遮光性シーラント層がベース樹脂に対し脂肪酸アマイドなどのスリップ剤を接着阻害を生じさせない量で添加したフィルムからなっているので、このバリア包装材料からなる袋を開封する場合にその開封性が優れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の遮光性バリア包装材料を、実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施の形態を示す遮光性バリア包装材料の側断面図であり、基材層(1)に蒸着薄膜層(2)、ガスバリア性被膜層(3)を積層した透明ガスバリアフィルム(4)のガスバリア性被膜層(3)面にメタル調印刷層(5)、接着剤層(6)、遮光性シーラント層(7)が積層されている。
【0015】
前記基材層(1)は、透明な高分子フィルムからなっており、高分子フィルムとしては特に二軸延伸したフィルムが好ましい。フィルムに使用する樹脂としてはポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が使用できる。
【0016】
前記基材層(1)の厚さは特に制限を受けるものではないが、包装材料としての適性、他の層を積層する場合の加工性を考慮すると、5〜100μmの範囲が好ましく、さらに好ましいのは10〜30μmである。
【0017】
前記蒸着薄膜層(2)の無機酸化物は、酸化珪素、酸化アルミニウムあるいはそれらの混合物からなっており、優れた透明性、ガスバリア性を有している。
【0018】
前記蒸着薄膜層(2)の厚さは5〜300nmの範囲内であることが望ましい。膜厚が5nm未満になると均一な薄膜が形成されないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない。また、膜厚が300nmを超えた場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じる恐れがあるため良くない。
【0019】
前記蒸着薄膜層(2)を形成する方法としては種々あるが、真空蒸着法が生産効率の点からもよく、真空蒸着法による真空蒸着装置の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式が好ましく、蒸着薄膜の密着性及び蒸着薄膜の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いることも可能である。
【0020】
前記ガスバリア性被覆層(3)は、蒸着薄膜層(2)の後工程での二次的な各種損傷を防止すると共に、より高いガスバリア性を付与するために蒸着薄膜層(2)の上に設けられるものであり、その成分は水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシド及び加水分解物または(b)塩化錫の少なくとも一方を含むものであり、その成分の水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布して形成する。水溶性高分子と塩化錫を水系(水あるいは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、あるいはこれに金属アルコキシドを直接または予め加水分解させるなど処理を行ったものを混合した溶液を蒸着薄膜層(2)の上にコーティングし、加熱乾燥し形成する。
【0021】
あるいは、前記ガスバリア性被覆層(3)として、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシド及び加水分解物または(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液に無機層状化合物を添加したコーティング剤を塗布して形成しても良い。
【0022】
前記ガスバリア性被覆層(3)に用いられる水溶性高分子は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特にポリビニルアルコール(以下PVAとする。)を用いた場合にガスバリア性が最も優れる。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルを鹸化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分鹸化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全鹸化PVAまでを含み、特に限定されない。
【0023】
前記無機層状化合物とは、層状構造を有する結晶性の無機化合物をいい、例えばカオリナイト、ハイロサイト、緑泥石、スメクタイト、バーミキューライト、パイロフィライト、雲母等に代表される天然産出の粘土鉱物、合成スメクタイトや合成雲母などの化成品を挙げることができる。無機層状化合物である限りは、その種類、粒径、アスペクト比等は目的とする要求品質等により適宜選択することができ、特に限定されるものではないが、膨潤性が高く、層状構造の相関に水溶性高分子が入り込んでナノコンポジット構造を形成しやすい点からスメクタイト群の無機層状化合物が適している。スメクタイト群の具体例としては、モンモリロナイト、サポナイト等を挙げることができ、その中でも膨潤性や分散性、価格面や加工性の点からモンモリロナイトがより好ましい。
【0024】
前記ガスバリア性被覆層(3)の厚みは0.01〜50μmの範囲が良い。0.01μm未満では十分なガスバリア性が得られず、50μmを超えると塗膜にクラックが入り易く、ガスバリア性に悪影響を及ぼすので良くない。
【0025】
前記ガスバリア性被覆層(3)の形成方法には、グラビアコーティング法、ロールコーティング法などの公知の手段を用いることができる。
【0026】
前記メタル調印刷層(5)は、バインダー樹脂に対し接着性向上の為の表面処理済みアルミニウム金属粉及び無機系パウダーからなるブロッキング防止剤を混合したインキの被膜からなっているので、表面が金属調の輝度感を有し、凝集力が強くてブロッキングも発生しない。従って包装材料全体のラミネート強度も安定する。バインダー樹脂としては、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース/ポリアミド混合系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ゴム樹脂、環化ゴム樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂等の樹脂が使用される。
【0027】
前記接着性向上の為にアルミニウム金属粉の表面に処理される物質は、バインダー樹脂に優れた接着性を有する樹脂であれば、その種類は特に限定しない。表面処理済みアルミニウム金属粉の混合割合は固形分比で20〜60重量%が好ましい。
【0028】
前記無機系パウダーとしては、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、雲母、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、タルク、酸化チタン、無水石膏、炭酸マグネシウムなどのパウダーが使用可能であり、添加量は固形分比で0.1〜15重量%が好ましい。
【0029】
あるいは、前記メタル調印刷層(5)は、バインダー樹脂に対し接着性向上の為の表面処理済みアルミニウム金属粉及び無機系パウダーからなるブロッキング防止剤を混合したインキに、さらにイソシアネート化合物を添加した反応性インキの被膜からなっていても良く、この場合はイソシアネート化合物がバインダー樹脂等と反応して網状構造になるので、さらに凝集力が向上する。イソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソネート等の各種ジイソシアネート系モノマー類と、これらの重合体、誘導体が用いられる。
【0030】
前記メタル調印刷層(5)の積層方法は、前記バインダー樹脂に表面処理済みアルミニウム金属粉及び無機系パウダーからなるブロッキング防止剤を混合し、酢酸エチルなどのエステル系溶剤、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、トルエンなどの芳香族系溶剤等の混合溶剤で溶解、分散させたインキ溶液、あるいは前記インキ溶液にさらにイソシアネート化合物を添加した反応性インキ溶液を用いて、公知のグラビア印刷方式でガスバリア性被膜層(3)上に全面に印刷し、乾燥してインキ被膜を形成し、積層する。
【0031】
前記接着剤層(6)には、一般的にポリウレタン系接着剤を使用する。通常、水酸基を持った主剤とイソシアネート基を持った硬化剤とを2液混合して使用する2液型が使用される。その積層方法は公知のグラビアコート方式で積層し、塗布量は1〜5g/m2(乾燥状態)が良い。
【0032】
前記遮光性シーラント層(7)は、ヒートシール性を有するベース樹脂に対し遮光性付与剤及びスリップ剤1〜500ppmを添加したフィルムからなっており、ベース樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂などのエチレン系樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体、ポリプロピレン・α−オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂などが使用できる。
【0033】
前記遮光性付与剤としては、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム、ドロマイト、タルク、雲母、ガラスビーズ、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどが使用可能であり、その中でも特にカーボンブラックが好ましく、添加量は求める遮光性の度合いに応じて適宜選定する。
【0034】
前記スリップ剤としては、脂肪酸アマイド、高級脂肪酸、脂肪族炭化水素、脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属塩等が使用可能であり、その中でも特に脂肪酸アマイドが好ましく、その添加量はベース樹脂に対し1〜500ppmの範囲が好ましい。前記添加量が1ppm未満であるとスリップ性が低下し、500ppmを超えると接着阻害を引き起こし良くない。
【0035】
【実施例】
本発明の遮光性バリア包装材料を以下に具体的な実施例に従って説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
【0036】
〈ガスバリア性被覆層のコート液の準備〉
テトラエトキシシラン10.4gに0.1N塩酸を89.6g加え、30分攪拌し加水分解させた固形分3重量%(SiO2換算)の溶液とポリビニルアルコール3重量%水/イソプロピルアルコール溶液(水/イソプロピルアルコ−ルは重量%比で90/10)を重量%比で60/40に混合し、コート液を準備した。
【0037】
〈メタル調印刷層の印刷インキ溶液Aの準備〉
ポリエステル樹脂19重量%、シリカ3重量%、混合溶剤(メチルエチルケトン/トルエン/イソプロピルアルコール=50/40/10(重量%比))78重量%からなるメジウム溶液100重量部に対し樹脂で表面処理したアルミニウム金属粉ペースト(東洋インキ(株)、商品名:91−2343T)30重量部の比率で混合したインキ溶液を、前記混合溶剤で総固形分26重量%になるように調整した印刷インキ溶液Aを準備した。
【0038】
〈メタル調印刷層の印刷インキ溶液Bの準備〉
ポリエステル樹脂19重量%、シリカ3重量%、混合溶剤(メチルエチルケトン/トルエン/イソプロピルアルコール=50/40/10(重量%比))78重量%からなるメジウム溶液100重量部に対し樹脂で表面処理したアルミニウム金属粉ペースト(東洋インキ(株)、商品名:91−2343T)30重量部、2,4−トリレンジイソシアネート3重量部の比率で混合したインキ溶液を、前記混合溶剤で総固形分26重量%になるように調整した反応性の印刷インキ溶液Bを準備した。
【0039】
〈メタル調印刷層の印刷インキ溶液Cの準備〉
ポリエステル樹脂25重量%、混合溶剤(メチルエチルケトン/トルエン/イソプロピルアルコール=50/40/10(重量%比))75重量%からなるメジウム溶液100重量部に対し樹脂で表面処理されていないアルミニウム金属粉ペースト(東洋インキ(株)、商品名:SA8000T)30重量部、2,4−トリレンジイソシアネート3重量部の比率で混合したインキ溶液を、前記混合溶剤で総固形分26重量%になるように調整した反応性の印刷インキ溶液Cを準備した。
【0040】
〈実施例1〉
基材層(1)として、厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを使用し、そのフィルムの片面に真空蒸着機で、厚さ15nmの酸化アルミニウムの蒸着薄膜層(2)を積層し、その蒸着薄膜層(2)の上にグラビアコート機を用いて前記準備したコート液を塗布、乾燥し、厚さ0.5μmのガスバリア性被覆層(3)を積層した透明ガスバリアフィルム(4)を作成した。引き続き、印刷機を用いて、前記透明ガスバリアフィルム(4)のガスバリア性被膜層(3)上に前記準備した印刷インキ溶液Bで全面に印刷してメタル調印刷層(5)を積層した積層フィルムを作成した。引き続き、前記積層フィルムをドライラミネート機に装着し、そのメタル印刷層(5)面に塗布量3g/m2 (乾燥状態)のポリウレタン系接着剤を介して遮光性シーラント層(7)として密度0.920g/cm3 の直鎖状ポリエチレン樹脂に対しカーボンブラック10重量%、ステアリン酸アマイド450ppmを混入したものからなる厚さ60μmのポリエチレンフィルムを積層し、本発明の遮光性バリア包装材料を得た。
【0041】
〈実施例2〉
実施例1において、厚さ25nmの酸化珪素の蒸着薄膜層(2)を積層した以外は、同様にして本発明の遮光性バリア包装材料を得た。
【0042】
〈実施例3〉
実施例1において、メタル調印刷層(5)として、前記準備した印刷インキ溶液Aを用いた以外は、同様にして本発明の遮光性バリア包装材料を得た。
【0043】
〈実施例4〉
実施例1において、遮光性シーラント層(7)としてポリエチレン樹脂98重量%とエチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂12重量%からなる混合樹脂に対しカーボンブラック10重量%、ステアリン酸アマイド250ppmを混入したものからなる厚さ60μmのフィルムを使用した以外は、同様にして本発明の遮光性バリア包装材料を得た。
【0044】
〈比較例1〉
メタル調印刷層として、前記準備した印刷インキ溶液Cを使用した以外は、実施例1と同様にして、比較用の遮光性バリア包装材料を得た。
【0045】
〈比較例2〉
遮光性シーラント層として、密度0.920g/cm3 の直鎖状ポリエチレン樹脂に対しカーボンブラック10重量%、ステアリン酸アマイド1200ppmを混入したものからなる厚さ60μmのポリエチレンフィルムを使用した以外は、実施例1と同様にして比較用の遮光性バリア包装材料を得た。
【0046】
〈評価〉
実施例1〜4及び比較例1〜2の遮光性バリア包装材料の水蒸気透過度及び透明ガスバリアフィルムとシーラント層間のラミネート強度を以下の測定方法で測定すると共に、遮光性を官能評価した。その結果を表1に示す。
(1)水蒸気透過度試験
JIS−K−7129 B法に準拠した測定方法で、40℃、湿度90%RH条件下で測定した。
(2)ラミネート強度
遮光性バリア包装材料を幅15mm幅×長さ100mmにスリットした試験片を用いてショッパー型引張試験機で、引張スピード300mm/minでT型剥離及び180゜剥離で透明ガスバリアフィルムと遮光性シーラント層間のラミネート強度を測定した。
【0047】
【表1】
Figure 0004140455
【0048】
表1の結果より、実施例1〜4の遮光性バリア包装材料は水蒸気透過度が優れると共に、ラミネート強度も強く、遮光性も良い。一方、比較例1の遮光性バリア包装材料は水蒸気透過度は良いが、メタル調印刷層の凝集力が弱くてラミネート強度が弱い。比較例2の遮光性バリア包装材料は水蒸気透過度は良いが、スリップ剤の添加量が多くて接着が阻害されている為にラミネート強度が弱い。
【0049】
【発明の効果】
本発明の遮光性バリア包装材料は、透明な基材層の少なくとも一方の面に酸化珪素、酸化アルミニウムあるいはそれらの混合物などの無機酸化物の蒸着薄膜層、ガスバリア性被覆層を積層した透明ガスバリアフィルムのガスバリア性被膜層面に接着性向上の為の表面処理済みアルミニウム金属粉及び無機系パウダーからなるブロッキング防止剤を混合したインキの被膜、又はバインダー樹脂に対し接着性向上の為の表面処理済みアルミニウム金属粉及び無機系パウダーからなるブロッキング防止剤を混合したインキにイソシアネート化合物を添加した反応性インキの被膜からなるメタル調印刷層、接着剤層、ベース樹脂に対しカーボンブラックなどの遮光性付与剤及び脂肪酸アマイドなどのスリップ剤1〜500ppmを添加したフィルムからなる遮光性シーラント層を順次積層した積層体からなっているので、メタル調印刷層の凝集力が強てブロッキングし難く、遮光性バリア包装材料のラミネート強度も安定しており、基材層から見た場合に金属調の輝度感を有すると共に、優れたガスバリア性と遮光性を有する。従ってガスバリア性、遮光性、金属調の輝度感を要求される光学材料その他の包装分野で広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の遮光性バリア包装材料の側断面図である。
【符号の説明】
1…基材層
2…蒸着薄膜層
3…ガスバリア性被覆層
4…透明ガスバリアフィルム
5…メタル調印刷層
6…接着剤層
7…遮光性シーラント層

Claims (6)

  1. 透明な基材層の少なくとも一方の面に無機酸化物の蒸着薄膜層、ガスバリア性被覆層を積層した透明ガスバリアフィルムのガスバリア性被膜層面にメタル調印刷層、接着剤層、遮光性シーラント層を順次積層した積層体であって、該メタル調印刷層がバインダー樹脂に対し接着性向上の為の表面処理済みアルミニウム金属粉及び無機系パウダーからなるブロッキング防止剤を混合したインキの被膜からなることを特徴とする遮光性バリア包装材料。
  2. 透明な基材層の少なくとも一方の面に無機酸化物の蒸着薄膜層、ガスバリア性被覆層を積層した透明ガスバリアフィルムのガスバリア性被膜層面にメタル調印刷層、接着剤層、遮光性シーラント層を順次積層した積層体であって、該メタル調印刷層がバインダー樹脂に対し接着性向上の為の表面処理済みアルミニウム金属粉及び無機系パウダーからなるブロッキング防止剤を混合したインキにイソシアネート化合物を添加した反応性インキの被膜からなることを特徴とする遮光性バリア包装材料。
  3. 前記無機酸化物が酸化珪素、酸化アルミニウムあるいはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遮光性バリア包装材料。
  4. 前記遮光性シーラント層がベース樹脂に対し遮光性付与剤及びスリップ剤1〜500ppmを添加したフィルムからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の遮光性バリア包装材料。
  5. 前記遮光性付与剤がカーボンブラックであることを特徴とする請求項4記載の遮光性バリア包装材料。
  6. 前記スリップ剤が脂肪酸アマイドであることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の遮光性バリア包装材料。
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