JP5497551B2

JP5497551B2 - 鞍乗り型車両

Info

Publication number: JP5497551B2
Application number: JP2010144481A
Authority: JP
Inventors: 安男新出; 桂一郎新妻; 雅人田中
Original assignee: Honda Motor Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd
Priority date: 2010-06-25
Filing date: 2010-06-25
Publication date: 2014-05-21
Anticipated expiration: 2030-06-25
Also published as: US20110315467A1; US8627916B2; EP2399810A1; JP2012006494A; EP2399810B1

Description

本発明は、車体フレームの前端に設けられて後上がりに傾斜したヘッドパイプに操向可能に支承されるバー状の操向ハンドルと、該操向ハンドルに配設されるアクセル操作子と、該アクセル操作子の操作に応じて変位するようにして前記アクセル操作子に一端部が接続されるアクセルケーブルと、前記アクセル操作子の操作量を検出するようにして前記アクセルケーブルの他端部に接続されるアクセル操作量検出装置とを備える鞍乗り型車両に関する。

操向ハンドルに設けられたアクセル操作子の操作量を検出し、検出した操作量に応じてパワーユニットの出力を制御するようにした所謂ドライブバイワイヤ（ＤＢＷ、スロットルバイワイヤとも言う。）が知られており、そのようなＤＢＷを採用した鞍乗り型車両が、特許文献１で既に知られている。

特開２００３−２６７２８４号公報

上記特許文献１で開示されたものでは、操向ハンドルに設けられたスロットルグリップの操作に応じて変位するスロットルケーブルの変位量を、フロントフォークのトップブリッジに取付けられたスロットルセンサで検出し、検出量に応じてパワーユニットである電動モータの出力を制御するようにしている。

ところでアクセル操作子の操作量をアクセルケーブルを介して検出する構造のアクセル操作量検出装置では、操向ハンドルの転舵を考慮することになるので、アクセル操作量検出装置の配置場所に制約が加わることになるとともに、転舵中心となるヘッドパイプの上方には、カバーや、メーターや操向ハンドル等の締め付け部位が多数存在し、落下したビスやボルトが検出部に影響を与えないようにする配慮が望まれている。

本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、アクセルケーブルを介してアクセル操作子の操作量を検出するアクセル操作量検出装置を操向ハンドルの転舵の影響を受け難い場所に配置するとともに、組み付け時等に落下する可能性があるビス等に配慮した鞍乗り型車両を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明は、車体フレームの前端に設けられて後上がりに傾斜したヘッドパイプに操向可能に支承されるバー状の操向ハンドルと、該操向ハンドルに配設されるアクセル操作子と、該アクセル操作子の操作に応じて変位するようにして前記アクセル操作子に一端部が接続されるアクセルケーブルと、前記アクセル操作子の操作量を検出するようにして前記アクセルケーブルの他端部に接続されるアクセル操作量検出装置とを備える鞍乗り型車両において、前記アクセルケーブルの変位に応じて回動するようにして前記アクセルケーブルの他端部に接続される回動部材と、該回動部材の回動軸線に沿う方向に延びて前記回動部材を上方から覆うカバープレートとを備える前記アクセル操作量検出装置が、前記ヘッドパイプの近傍に配置されることを第１の特徴とする。

また本発明は、第１の特徴の構成に加えて、前記カバープレートが、車幅方向外方に向かうにつれて下方位置となるように傾斜して配置されることを第２の特徴とする。

本発明は、第１または第２の特徴の構成に加えて、前記アクセル操作量検出装置が、正面視で前記ヘッドパイプから左右方向一方にオフセットして配置されることを第３の特徴とする。

本発明は、第３の特徴の構成に加えて、前記アクセル操作量検出装置および前記アクセル操作子が、正面視で前記ヘッドパイプの左右方向一方にオフセットして配置され、前記アクセル操作子から前記ヘッドパイプ左右方向他方まで延びた前記アクセルケーブルが前記ヘッドパイプを回り込むように湾曲して前記アクセル操作量検出装置に接続されることを第４の特徴とする。

本発明は、第３または第４の特徴の構成に加えて、前記ヘッドパイプに沿って上下に延びるようにして前記ヘッドパイプの前方に配置される左右一対の起立フレーム部を有するフロントステーが、前記ヘッドパイプを前方から覆うフロントカバーを支持するようにして前記ヘッドパイプに固定され、前記両起立フレーム部のうち前記ヘッドパイプから左右方向で前記アクセル操作量検出装置側にオフセットした起立フレーム部に、前記アクセル操作量検出装置の少なくとも前記回動部材を前方から視認可能とする凹部が設けられることを第５の特徴とする。

本発明は、第５の特徴の構成に加えて、正面視で前記両起立フレーム部の外側縁間に、前記アクセル操作量検出装置が配置されることを第６の特徴とする。

本発明は、第５または第６の特徴の構成に加えて、前記フロントステーは、前記ヘッドパイプの上下に間隔をあけた２箇所に固着されて前方に延びる一対の支持筒を介して前記ヘッドパイプに支持され、前記アクセル操作量検出装置が、側面視で一対の前記支持筒間に配置されることを第７の特徴とする。

さらに本発明は、第５〜第７の特徴の構成のいずれかに加えて、前記フロントステーに、ヘッドライトが支持されることを第８の特徴とする。

なお実施の形態のアクセルグリップ９７が本発明のアクセル操作子に対応し、実施の形態のドラム１０２が本発明の回動部材に対応する。

本発明の第１の特徴によれば、アクセルケーブルの変位に応じて回動する回動部材を備えるアクセル操作量検出装置がヘッドパイプの近傍に配置されるので、操向ハンドルの転舵の影響を受け難くなり、しかもアクセル操作量検出装置は、前記回動部材の回動軸線に沿う方向に延びて回動部材を上方から覆うカバープレートを備えるので、ヘッドパイプの上方の締め付け部位から組付け時にビスやボルトが落下したとしてもカバープレートで落下物を受けるようにしてアクセル操作量検出装置の検出部に影響を与えないようにすることができる。

本発明の第２の特徴によれば、カバープレートが、車幅方向外方に向かうにつれて下方位置となるように傾斜しているので、上方からのビスやボルト等を車幅方向外方すなわち取付け部材の少ない方に落下させることができるとともにカバープレート上に雨水等も溜まり難くすることができる。

本発明の第３の特徴によれば、アクセル操作量検出装置が正面視でヘッドパイプから左右方向一方にオフセットしているので、前方からの外力作用時にアクセル操作量検出装置がヘッドパイプとの間に挟まれ難くなり、前方からの外力の前記アクセル操作量検出装置への影響をより小さくすることができる。

本発明の第４の特徴によれば、正面視でヘッドパイプの左右方向一方にオフセットして配置されるアクセル操作子からヘッドパイプの左右方向他方まで延びたアクセルケーブルがヘッドパイプを回り込むように湾曲し、正面視でヘッドパイプの左右方向一方にオフセットして配置されるアクセル操作量検出装置に接続されるので、アクセルケーブルに適度な撓みを持たせつつ、アクセル操作量検出装置をヘッドパイプの近傍に配置することができ、転舵の影響をより受け難くすることができる。

本発明の第５の特徴によれば、フロントカバーを支持するようにしてヘッドパイプに固定されるフロントステーが備える左右一対の起立フレーム部が、ヘッドパイプに沿って上下に延びるようにしてヘッドパイプの前方に配置されるのであるが、両起立フレーム部のうちヘッドパイプから左右方向でアクセル操作量検出装置側にオフセットした起立フレーム部に、アクセル操作量検出装置の少なくとも回動部材を前方から視認可能とする凹部が設けられるので、前方からの外力の作用によって起立フレーム部が後方に移動したとしても、凹部によってアクセル操作量検出装置の少なくとも回動部材を避けることが可能となり、アクセル操作量検出装置への外力の影響をより小さくすることができる。

本発明の第６の特徴によれば、正面視で両起立フレーム部の外側縁間にアクセル操作量検出装置が配置されるので、側方からの外力がアクセル操作量検出装置に及び難くなる。

本発明の第７の特徴によれば、フロントステーが、ヘッドパイプから前方に延びる上下一対の支持筒を介してヘッドパイプに支持されており、側面視で両支持筒間に在るようにアクセル操作量検出装置が配置されるので、アクセル操作量検出装置への外力の影響をさらに小さくすることができる。

さらに本発明の第８の特徴によれば、前記フロントステーでヘッドライトを支持するようにしてヘッドライト専用の支持部材を不要とし、部品点数を低減することができる。

電動二輪車の側面図である。車体カバーを省略した状態での電動二輪車の側面図である。フロントキャリアを外した状態での図１の３矢視図である。フロントキャリアを外した状態での電動二輪車の前部の分解斜視図である。フロントキャリアを取付けた状態での図３の５−５線断面図である。フロントカバー、フロントキャリアおよびヘッドライトを外した状態での図５の６矢視図である。

以下、本発明の実施の形態について、図１〜図６を参照しながら説明すると、先ず図１において、この鞍乗り型車両は、低床フロア４４を有するスクータ型の電動二輪車であり、後輪ＷＲの車軸２１を後部で軸支するスイングアーム２２に内蔵された電動モータ２３が発揮する回転動力で、前記後輪ＷＲが回転駆動されるように構成されている。

図２において、この電動二輪車の車体フレームＦは、前輪ＷＦを軸支するフロントフォーク２４ならびに該フロントフォーク２４の上部に連結されたバー状の操向ハンドル２５を操向可能に支承するようにして後上がりに傾斜したヘッドパイプ２６と、該ヘッドパイプ２６から後下がりに延びるダウンフレーム２７と、該ダウンフレーム２７の下部に連結されて後方に延びる左右一対のアンダーフレーム２８…と、それらのアンダーフレーム２８…の後端に一体に連なって後上がりに延びる左右一対のリヤフレーム２９…とを備える。

前記車体フレームＦにおける両リヤフレーム２９…の前部に設けられたピボットプレート３０…には、車体Ｂを左側に傾けた起立状態に保持するためのサイドスタンド３１が回動可能に取付けられるとともに、前記スイングアーム２２の前部が支軸３２を介して揺動可能に支承され、前記両リヤフレーム２９…のうち左側のリヤフレーム２９の後部および前記スイングアーム２２の後部間にはリヤクッションユニット３３が設けられる。また前記スイングアーム２２の前部には、メインスタンド３４が回動可能に取付けられる。

前記両アンダーフレーム２８…間には、前記電動モータ２３に電力を供給するためのたとえば７２Ｖである高電圧バッテリ３６を内蔵せしめたバッテリケース３７が両アンダーフレーム２８…で支持されるようにして配置され、前記両リヤフレーム２９…間には、側面視で前記スイングアーム２２の上方に配置される収納ボックス３８が、両リヤフレーム２９…で支持されるようにして配置され、この収納ボックス３８は、開閉可能な乗車用シート３９で上方から覆われる。しかも収納ボックス３８の後側下部には、補機たとえばヘッドライト５１、テールライト５２等に低電圧たとえば１２Ｖの電力を供給するための低電圧バッテリ４０を収納するバッテリ収納部３８ａが下方に突出するようにして一体に形成される。

前記車体フレームＦは、該車体フレームＦとともに車体Ｂを構成する合成樹脂製の車体カバー４１で覆われるものであり、該車体カバー４１は、前記ヘッドパイプ２６を前方から覆うフロントカバー４２と、前記乗車用シート３９に座った乗員の脚部を前方から覆うようにして前記フロントカバー４２に連なるレッグシールド４３と、前記乗車用シート３９に座った乗員の足を載せるようにして前記レッグシールド４３の下部に連なるとともに前記バッテリケース３７を上方から覆う低床フロア４４と、前記両アンダーフレーム２８…を両側から覆うようにして前記低床フロア４４の両側から垂下される左右一対のフロアサイドカバー４５…と、前記両フロアサイドカバー４５…の下縁間を結ぶアンダーカバー４６と、前記乗車用シート３９の下方を前方から覆うようにして低床フロア４４の後端から立ち上がるシート下前部カバー４７と、前記乗車用シート３９の下方を両側から覆うようにして前記シート下前部カバー４７の両側に連なる左右一対のサイドカバー４８…と、前記後輪ＷＲを上方から覆って前記両サイドカバー４８…に連なるリヤカバー４９とを備え、前記バッテリケース３７は、車体カバー４１のうち前記低床フロア４４、フロアサイドカバー４５…、アンダーカバー４６、シート下前部カバー４７およびサイドカバー４８…で覆われる。

前記フロントカバー４２の前端には、前記ヘッドパイプ２６に固定されたフロントステー５０で支持されるようにしてヘッドライト５１が配設され、前記リヤフレーム２９…にはテールライト５２が取付けられる。また前記フロントカバー４２の下方に配置されるフロントフェンダ５３が、前記前輪ＷＦを上方から覆うようにして前記フロントフォーク２４に取付けられ、前記後輪ＷＲを後方斜め上方から覆うリヤフェンダ５４が前記リヤカバー４９に連設され、前記後輪ＷＲを前方斜め上方から覆うフェンダ５５が前記スイングアーム２２の前部に取付けられる。また前記操向ハンドル２５の中央部はハンドルカバー５６で覆われており、フロントカバー４２の前方に配置されるフロントキャリア５７が前記フロントステー５０で支持され、前記乗車用シート３９の後方かつリヤカバー４９の上部には荷台５８が設けられ、この荷台５８の上方に配置されるキャリア５９が前記リヤフレーム２９…に着脱可能に取付けられる。

前記両アンダーフレーム２８…間には、前記バッテリケース３７の前後方向略中央部を跨ぐクロス部材６０が設けられており、低床フロア４４は該クロス部材６０で支持される。また前記両アンダーフレーム２８…の前部間には、前記バッテリケース３７の前側下部を前方から保護する前部保護部材６１がその中央部をダウンフレーム２７の下端に連結するようにして設けられ、前記両アンダーフレーム２８…の後部間には、前記バッテリケース３７の後側下部を後方から保護する後部保護部材６２が設けられ、前後方向に延びる複数の下部保護部材６３…が、前記バッテリケース３７を下方から保護するようにして前部および後部保護部材６１，６２間に設けられる。

前記バッテリケース３７の前部には、左右一対の冷却空気導入ダクト６４…の下流端部が接続管６５…を介して接続され、両冷却空気導入ダクト６４…は、前記レッグシールド４３内で前記ダウンフレーム２７を両側から挟むようにして該ダウンフレーム２７に沿って延びるように配置される。一方、前記ダウンフレーム２７の前記ヘッドパイプ２６への連結部に対応した位置で前記レッグシールド４３には、前方に凹む凹部６７が形成されており、該凹部６７の上部を覆うリッド６８がレッグシールド４３に取付けられる。而してリッド６８の下縁および凹部６７間には空気吸入口６９が形成され、前記両冷却空気導入ダクト６４…の上流端は、前記空気吸入口６９に通じるようにして前記レッグシールド４３に接続管６６…を介して接続される。

前記バッテリケース３７の後部上面には冷却ファン７０が取付けられており、この冷却ファン７０の作動により、前記空気吸入口６９から吸入された空気が、接続管６６…、冷却空気導入管６４…および接続管６５…を介してバッテリケース３７内に導入され、バッテリケース３７内の高電圧バッテリ３６が冷却され、バッテリケース３７から前記冷却ファン７０によって外部に排出される。

図３〜図５において、前記ヘッドライト５１と、該ヘッドライト５１の左右に配置される一対のウインカ７１，７１とは、灯火器ユニット７２としてユニット化されており、この灯火器ユニット７２を支持する前記フロントステー５０は、左右方向に間隔をあけて配置されるとともに前記ヘッドパイプ２６に沿うようにして該ヘッドパイプ２６の前方に配置される左右一対の起立フレーム部５０ａ，５０ａと、それらの起立フレーム部５０ａ…の下端から前方に延びる台座部５０ｂとを有するものであり、後方に開いた略Ｕ字状に形成される前記台座部５０ｂと、前記両起立フレーム部５０ａ…とは、金属丸棒を曲げ加工して一体に形成される。

また前記両起立フレーム部５０ａ…間には、上下方向に間隔をあけて一対の連結板７３，７４が設けられる。一方、前記ヘッドパイプ２６の前部の上下に間隔をあけた２箇所には前方に延びる支持筒７５，７６が固着されており、一方の支持筒７５の前端が連結板７３の左右方向中央部に固着され、他方の支持筒７６の前端が連結板７４の左右方向中央部に固着される。すなわちフロントステー５０は、支持筒７５，７６を介してヘッドパイプ２６に固定される。

前記フロントカバー４２は、前記フロントステー５０の起立フレーム部５０ａ…を前方から覆うとともに前記台座部５０ｂを上方および側方から覆うように形成されるものであり、このフロントカバー４２は、前記ヘッドライト５１の前部を前方に臨ませるようにして前記フロントステー５０における台座部５０ｂに支持されるともに、前記起立フレーム部５０ａ…の上部間を結ぶ連結板７３に支持される。

前記台座部５０ｂの前端部の左右両側には支持台７７，７７が設けられ、それらの支持台７７…にはウエルドナット７８…が溶着される。また前記連結板７３の左右に間隔をあけた２箇所にはウエルドナット７９…が溶着される。また前記フロントカバー４２の前記両支持台７７…に対応する部分には、支持台７７…側に凹む第１座ぐり部８０…が設けられ、前記連結板７３の両ウエルドナット７９…に対応する部分には連結板７３側に凹む第２座ぐり部８１…が設けられる。

一方、フロントキャリア５７は、側面視で略Ｌ字状となるようにして金属丸棒を曲げ加工して成る枠部８２と、該枠部８２の下部に固着される平板状の台板８３と、前記第１座ぐり部８０…に対応する部分で両端を前記枠部８２に連結した第１支持板８４と、前記第２座ぐり部８１…に対応した部分で両端を前記枠部８２に連結した第２支持板８５とを有しており、第１支持板８４には、前記第１座ぐり部８０…に下端部を挿入せしめる円筒状のカラー８６…の上端が固着され、第２支持板８５には、前記第２座ぐり部８１…に下端部を挿入せしめる円筒状のカラー８７…の上端が固着される。

また第１座ぐり部８０…には、支持台７７…に当接する鍔付きカラー８８…が装着され、第２座ぐり部８１…には、連結板７３に当接する鍔付きカラー８９…が装着されており、前記カラー８６…，８７…を前記鍔付きカラー８８…，８９…に当接させた状態で、カラー８６…，８７…および鍔付きカラー８８…，８９…に挿通されるボルト９０…，９１…を前記ウエルドナット７８…，７９…に螺合して締め付けることにより、フロントキャリア５７がフロントカバー４２とともにフロントステー５０に共締めされる。而してフロントステー５０に取付けられた状態で、前記フロントキャリア５７は、台板８３を前上がりに傾斜しつつ側面視で略Ｌ字状となる姿勢で、前記フロントカバー４２の前方に配置される。

ところで前記ヘッドライト５１は、側面視が砲弾状に形成されるハウジング９２と、前面視が円形に形成されて前記ハウジング９２の前端に取付けられるレンズ９３とを備えるものである。またフロントステー５０の前記台座部５０ｂには、その前端から下方に延びるヘッドライト支持部９４が連設されており、このヘッドライト支持部９４の下部に、前記ヘッドライト５１におけるハウジング９２の下部が取付けられる。すなわちヘッドライト支持部９４の下部の左右に間隔をあけた２箇所にウエルドナット９５，９５が溶着されており、前記ヘッドライト５１のハウジング９２の下部と、その両側のウインカ７１…とを結んでユニット化するための腕部９６…が前記ウエルドナット９５…に螺合するボルト（図示せず）によって前記ヘッドライト支持部９４の下部に取付けられる。

しかも側面視略Ｌ字状に形成されてフロントカバー４２の前方に配置されるフロントキャリア５７は前上がりに傾斜した台板８３を備えるのであるが、側面視で前記フロントカバー４２の前部の前方への延長線Ｌおよび前記台板８３間に形成されて前方側に向けて広がった空間Ｓに前記ヘッドライト５１の上部が配置される。

このような配置によって、比較的大径であって丸型の汎用性の高いヘッドライト５１を適用することができ、フロントキャリア５７が占めるスペースを大きく設計しても、充分な光量の汎用性のあるヘッドライト５１を用いて低コストで構成することができるだけでなく、様々な形状のヘッドライトにも置換可能であり、丸形の大径デザインの新鮮な意匠を印象付けることもできる。

前輪ＷＦを下端部で軸支するフロントフォーク２４は、該前輪ＷＦの上方に位置するブリッジ部２４ａを有しており、フロントカバー４２の下方に配置されて前輪ＷＦを上方から覆うフロントフェンダ５３は前記ブリッジ部２４ａに支持される。

またフロントカバー４２の前部のうち前記ヘッドライト５１の上部を覆う部分の前端４２ｂは、平面視で、前記ヘッドライト５１の後面に沿って後方に凸に彎曲して形成されており、これによってヘッドライト５１の上部の露出面積を多くしつつ、該ヘッドライト５１のフロントステー５０への取付け部の露出を抑えることができる。またフロントカバー４２の前端４２ｂから下方に垂下する垂下部４２ｃが前端４２ｂの剛性を高めるようにしてフロントカバー４２に一体に形成され、フロントカバー４２の前部両側には、フロントカバー４２の前部の剛性増大のための内方側に凹んだ凹部４２ｄ…がそれぞれ設けられる。

またレッグシールド４３は、前記ヘッドパイプ２６を側方から覆うようにして該ヘッドパイプ２６の前方に延出されており、そのレッグシールド４３の両側縁４３ａ，４３ａは、前記フロントステー５０の前記起立フレーム部５０ａ…の両側で前記フロントカバー４２の両側縁４２ａ，４２ａに連接されており、このような構成でフロントカバー４２の小型化を図ることができる。

ところで操向ハンドル２５の右端部には、後輪ＷＲを駆動する動力を発揮する動力源である電動モータ２３の出力を調整するためのアクセル操作子であるアクセルグリップ９７が回動操作可能に配設されており、このアクセルグリップ９７の操作に応じて変位するようにして前記アクセルグリップ９７に一端部が接続されるアクセルケーブル９９の他端部が、前記アクセルグリップ９７の操作量を検出するアクセル操作量検出装置９８に接続される。また前記フロントステー５０における前記台座部５０ｂの下側にはホーン１００が支持される。

図６を併せて参照して、前記アクセル操作量検出装置９８は、一端部が前記アクセルグリップ９７に接続される前記アクセルケーブル９９の変位に応じて回動するようにして前記アクセルケーブル９９の他端部に接続される回動部材としてのドラム１０２と、該ドラム１０２の回動量すなわち前記アクセルグリップ９７の回動操作量を検出するセンサ１０３とを備えるものであり、センサ１０３のセンサケース１０４が、後上がりに傾斜して車体フレームＦの前端に設けられるヘッドパイプ２６に固着されたステー１０５に一対のボルト１０６，１０６で締結される。

前記センサケース１０４には、ケーブル支持部１１２が一体に設けられており、アウターケーブル１０７内にインナーケーブル１０８が移動可能に挿通されて成るプッシュプルケーブルである前記アクセルケーブル９９の他端部でアウターケーブル１０７が前記ケーブル支持部１１２に支持される。

また前記ドラム１０２は、前記センサケース１０４の前方に配置されて該センサケース１０４で回動可能に支持されており、前記アクセルケーブル９９の他端部で前記アウターケーブル１０７から突出したインナーケーブル１０８が前記ドラム１０２の外周に巻き掛け、連結される。また前記ドラム１０２および前記センサケース１０４間には戻しばね１０９が設けられる。

さらに前記センサケース１０４の上部には、前記ドラム１０２の回動軸線方向に延びて前記ドラム１０２を上方から覆うカバープレート１１０が一対のボルト１１１，１１１で締結される。このカバープレート１１０は、車幅方向外方に向かうにつれて下方位置となるように傾斜して配置されており、前記カバープレート１１０の前端は、前記ドラム１０２の中心部前端１０２ａよりも前方に配置される。

このようなアクセル操作量検出装置９８は、車体フレームＦの前端のヘッドパイプ２６の近傍かつ側面視でヘッドパイプ２６の下端部前端よりも後方に配置される。すなわち図５で示すように、ヘッドパイプ２６の下端部前端を通る鉛直線ＶＬよりも後方にアクセル操作量検出装置９８が配置される。しかもアクセル操作量検出装置９８は、正面視では、前記ヘッドパイプ２６から左右方向一方、この実施の形態では、アクセルグリップ９７とともに前記ヘッドパイプ２６の右方（正面からみたときには左方）にオフセットして配置される。

またアクセルグリップ９７からヘッドパイプ２６の左方まで延びたアクセルケーブル９９はヘッドパイプ２６を回り込むように湾曲してアクセル操作量検出装置９８のドラム１０２に接続されるように配索される。

またヘッドパイプ２６を前方から覆うフロントカバー４２を支持するようにしてヘッドパイプ２６に固定されるフロントステー５０は、ヘッドパイプ２６に沿って上下に延びるようにして前記ヘッドパイプ２６の前方に配置される左右一対の起立フレーム部５０ａ…を有するのであるが、アクセル操作量検出装置９８は、正面視では前記両起立フレーム部５０ａ…の外側縁間に配置され、側面視ではフロントステー５０の前記起立フレーム部５０ａ…および前記ヘッドパイプ２６間に配置される。しかもフロントステー５０は、ヘッドパイプ２６の上下に間隔をあけた２箇所に固着されて前方に延びる一対の支持筒７５，７６を介してヘッドパイプ２６に支持されるのであるが、前記アクセル操作量検出装置９８は、側面視で一対の前記支持筒７５，７６間の空間Ｔに配置される。

またフロントステー５０の前記起立フレーム部５０ａ…および前記ヘッドパイプ２６間に配置される両起立フレーム部５０ａ…のうちヘッドパイプ２６から前記アクセル操作量検出装置９８側にオフセットした起立フレーム部５０ａには、アクセル操作量検出装置９８の少なくとも前記ドラム１０２を前方から視認可能とする凹部１１３が設けられる。

次にこの実施の形態の作用について説明すると、操向ハンドル２５およびフロントフォーク２４を操向可能に支承するヘッドパイプ２６の前方に、ヘッドパイプ２６に沿うようにして該ヘッドパイプ２６の前方に配置される起立フレーム部５０ａ…と、該起立フレーム部５０ａ…の下端から前方に延びる台座部５０ｂとを有してヘッドライト５１を支持するフロントステー５０がヘッドパイプ２６に固定されて配置され、前記起立フレーム部５０ａ…を前方から覆うとともに前記台座部５０ｂを上方および側方から覆うフロントカバー４２が、前記台座部５０ｂの前部に支持される前記ヘッドライト５１の前部を前方に臨ませるようにして前記フロントステー５０に支持されている。

したがってヘッドライト５１のフロントステー５０への取付け部の露出を少なくして、雨水対策のための表面処理加工工数を低減することができる。しかもフロントカバー４２の下方は開放しており、フロントステー５０にヘッドライト５１を取り付けた後に上方からフロントカバー４２を組付けることができ、組付け性を確保することができる。またメンテナンス時には、フロントカバー４２を外すことなくフロントカバー４２の下方からヘッドライト５１のフロントステー５０への取付け部にアクセスすることを可能としてメンテナンス性も確保することができる。

またフロントフォーク２４の下端部で軸支される前輪ＷＦが、フロントカバー４２の下方に配置されるフロントフェンダ５３で上方から覆われるので、フロントカバー４２の下方が開放状態にあっても前輪ＷＦから巻き上げられる泥等がフロントカバー４２内に侵入し難くすることができる。

またヘッドライト５１と、該ヘッドライト５１の左右に配置される一対のウインカ７１…とが灯火器ユニット７２としてユニット化されるので、ヘッドライト５１および両ウインカ７１…の取付け作業性を高めることができる。

またフロントステー５０の台座部５０ｂに、その前端から下方に延びるヘッドライト支持部９４が連設されており、ヘッドライト５１の下部が前記ヘッドライト支持部９４の下部に取付けられるので、ヘッドライト５１のフロントステー５０への取付け部に下方からよりアクセスし易くなり、メンテナンス性をより高めることができる。

ところで後輪ＷＲを駆動する動力を発揮する電動モータ２３の出力を調整するためのアクセルグリップ９７の操作量を検出するアクセル操作量検出装置９８が、側面視でフロントステー５０の前記起立フレーム部５０ａ…および前記ヘッドパイプ２６間に配置されるので、アクセル操作量検出装置９８を前後から保護することができる。またフロントステー５０における前記台座部５０ｂの下側に、ホーン１００が支持されるので、ヘッドライト５１のフロントステー５０への取付け部と同様に、ホーン１００の取付けおよびメンテナンスを容易とすることができる。

また前記アクセル操作量検出装置９８は、一端部がアクセルグリップ９７に接続されたアクセルケーブル９９の変位に応じて回動するようにして前記アクセルケーブル９９の他端部に接続されるドラム１０２を有してヘッドパイプ２６の近傍に配置されるので、操向ハンドル２５の転舵の影響を受け難くなる。

またアクセル操作量検出装置９８は、ドラム１０２の回動軸線に沿う方向に延びてドラム１０２を上方から覆うカバープレート１１１を備えるので、ヘッドパイプ２６の上方の締め付け部位から組付け時にビスやボルトが落下したとしてもカバープレート１１１で落下物を受けるようにしてアクセル操作量検出装置９８の検出部に影響を与えないようにすることができる。しかもカバープレート１１１が、車幅方向外方に向かうにつれて下方位置となるように傾斜しているので、上方からのビスやボルト等を車幅方向外方すなわち取付け部材の少ない方に落下させることができるとともにカバープレート１１１上に雨水等も溜まり難くすることができる。

またアクセル操作量検出装置９８が側面視でヘッドパイプ２６の下端部前端よりも後方に配置されるので、前方からの外力がアクセル操作量検出装置９８、特にドラム１０２に及び難くなり、設計の自由度を高めることができる。

またアクセル操作量検出装置９８は、正面視でヘッドパイプ２６から左右方向一方にオフセットして配置されるので、前方からの外力作用時にアクセル操作量検出装置９８がヘッドパイプ２６との間に挟まれ難くなり、前方からの外力の前記アクセル操作量検出装置９８への影響をより小さくすることができる。

またアクセル操作量検出装置９８およびアクセルグリップ９７が、正面視でヘッドパイプ２６の左右方向一方にオフセットして配置され、アクセルグリップ９７からヘッドパイプ２６の左右方向他方まで延びたアクセルケーブル９９がヘッドパイプ２６を回り込むように湾曲してアクセル操作量検出装置９８に接続されるので、アクセルケーブル９９に適度な撓みを持たせつつ、アクセル操作量検出装置９８をヘッドパイプ２６の近傍に配置することができ、転舵の影響をより受け難くすることができる。

またヘッドパイプ２６を前方から覆うフロントカバー４２を支持するようにしてヘッドパイプ２６に固定されるフロントステー５０は、ヘッドパイプ２６に沿って上下に延びるようにして前記ヘッドパイプ２６の前方に配置される左右一対の起立フレーム部５０ａ…を有するのであるが、両起立フレーム部５０ａ…のうち前記ヘッドパイプ２６から左右方向で前記アクセル操作量検出装置９８側にオフセットした起立フレーム部５０ａに、アクセル操作量検出装置９８の少なくとも前記ドラム１０２を前方から視認可能とする凹部１１３が設けられるので、前方からの外力の作用によって起立フレーム部５０ａが後方に移動したとしても、凹部１１３によってアクセル操作量検出装置９８の少なくともドラム１０２を避けることが可能となり、アクセル操作量検出装置９８への外力の影響をより小さくすることができる。

またアクセル操作量検出装置９８が、正面視では前記両起立フレーム部５０ａ，５０ａの外側縁間に配置されるので、側方からの外力がアクセル操作量検出装置９８に及び難くなる。

またフロントステー５０は、ヘッドパイプ２６の上下に間隔をあけた２箇所に固着されて前方に延びる一対の支持筒７５，７６を介してヘッドパイプ２６に支持されており、アクセル操作量検出装置９８は、側面視で一対の前記支持筒７５，７６間の空間Ｔに配置されるのでアクセル操作量検出装置９８への外力の影響をさらに小さくすることができる。

さらにフロントステー５０でヘッドライト５１を支持しているので、ヘッドライト５１専用の支持部材を不要とし、部品点数を低減することができる。

以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。

たとえば上記実施の形態では本発明を電動二輪車に適用した場合について説明したが、本発明は電動三輪車にも適用可能であり、また内燃機関を動力源とした自動二輪車や自動三輪車等の鞍乗り型車両にも本発明を広く適用することができる。

２５・・・操向ハンドル
２６・・・ヘッドパイプ
４２・・・フロントカバー
５０・・・フロントステー
５０ａ・・・起立フレーム部
５１・・・ヘッドライト
７５，７６・・・支持筒
９７・・・アクセル操作子であるアクセルグリップ
９８・・・アクセル操作量検出装置
９９・・・アクセルケーブル
１０２・・・回動部材であるドラム
１１０・・・カバープレート
１１３・・・凹部

Claims

車体フレーム（Ｆ）の前端に設けられて後上がりに傾斜したヘッドパイプ（２６）に操向可能に支承されるバー状の操向ハンドル（２５）と、該操向ハンドル（２５）に配設されるアクセル操作子（９７）と、該アクセル操作子（９７）の操作に応じて変位するようにして前記アクセル操作子（９７）に一端部が接続されるアクセルケーブル（９９）と、前記アクセル操作子（９７）の操作量を検出するようにして前記アクセルケーブル（９９）の他端部に接続されるアクセル操作量検出装置（９８）とを備える鞍乗り型車両において、前記アクセルケーブル（９９）の変位に応じて回動するようにして前記アクセルケーブル（９９）の他端部に接続される回動部材（１０２）と、該回動部材（１０２）の回動軸線に沿う方向に延びて前記回動部材（１０２）を上方から覆うカバープレート（１１０）とを備える前記アクセル操作量検出装置（９８）が、前記ヘッドパイプ（２６）の近傍に配置されることを特徴とする鞍乗り型車両。
前記カバープレート（１１０）が、車幅方向外方に向かうにつれて下方位置となるように傾斜して配置されることを特徴とする請求項１記載の鞍乗り型車両。
前記アクセル操作量検出装置（９８）が、正面視で前記ヘッドパイプ（２６）から左右方向一方にオフセットして配置されることを特徴とする請求項１または２記載の鞍乗り型車両。
前記アクセル操作量検出装置（９８）および前記アクセル操作子（９７）が、正面視で前記ヘッドパイプ（２６）の左右方向一方にオフセットして配置され、前記アクセル操作子（９７）から前記ヘッドパイプ（２６）の左右方向他方まで延びた前記アクセルケーブル（９９）が前記ヘッドパイプ（２６）を回り込むように湾曲して前記アクセル操作量検出装置（９８）に接続されることを特徴とする請求項３記載の鞍乗り型車両。
前記ヘッドパイプ（２６）に沿って上下に延びるようにして前記ヘッドパイプ（２６）の前方に配置される左右一対の起立フレーム部（５０ａ）を有するフロントステー（５０）が、前記ヘッドパイプ（２６）を前方から覆うフロントカバー（４２）を支持するようにして前記ヘッドパイプ（２６）に固定され、前記両起立フレーム部（５０ａ）のうち前記ヘッドパイプ（２６）から左右方向で前記アクセル操作量検出装置（９８）側にオフセットした起立フレーム部（５０ａ）に、前記アクセル操作量検出装置（９８）の少なくとも前記回動部材（１０２）を前方から視認可能とする凹部（１１３）が設けられることを特徴とする請求項３または４記載の鞍乗り型車両。
正面視で前記両起立フレーム部（５０ａ）の外側縁間に、前記アクセル操作量検出装置（９８）が配置されることを特徴とする請求項５記載の鞍乗り型車両。
前記フロントステー（５０）は、前記ヘッドパイプ（２６）の上下に間隔をあけた２箇所に固着されて前方に延びる一対の支持筒（７５，７６）を介して前記ヘッドパイプ（２６）に支持され、前記アクセル操作量検出装置（９８）が、側面視で一対の前記支持筒（７５，７６）間に配置されることを特徴とする請求項５または６記載の鞍乗り型車両。
前記フロントステー（５０）に、ヘッドライト（５１）が支持されることを特徴とする請求項５〜７のいずれかに記載の鞍乗り型車両。