JP5493555B2 - コンクリートの剥落防止工法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリートの剥落防止工法に関し、特に長期的に浸透水の影響を受けることを抑制し、背面水によるふくれや剥離を防止する、コンクリートの剥落防止工法に関する。
コンクリート構造物は、自然環境の下で、時間の経過に従い、外部からの雨水等の浸入や、塩分や中性化等の劣化因子により内部の鉄筋が腐食することによって、コンクリートが剥落してしまうという現象を生じることがある。
コンクリート構造物の劣化によるコンクリートの剥落防止対策として、NEXCO「構造物施工管理要領」等に、剥落防止の性能照査が規格化されている。
コンクリート構造物のコンクリートの剥落防止については、ビニロン繊維やポリプロピレン繊維等で製造されたメッシュ繊維を、エポキシ樹脂やウレタン樹脂、又はポリエステル樹脂等の接着剤により接着することで、上記規格を満足する工法が普及している。
剥落防止工法としては、特開2004−18719号公報(特許文献1)に、(A)不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂およびポリエステル(メタ)アクリレート樹脂より選ばれる一種以上の樹脂:100重量部、(B)ラジカル重合開始剤:0.01〜20重量部及び(C)無機質または有機質の充填材:0〜200重量部を含有する樹脂組成物を、二軸メッシュ、三軸メッシュ及び繊維層状体から選ばれる一種以上に含浸させてなるコンクリート剥落防止用硬化性材料を、プライマー処理したコンクリート面に貼り付け、又はプライマー処理したコンクリート面に樹脂組成物を塗布した後に、二軸メッシュ、三軸メッシュ及び繊維層状体から選ばれる一種以上を貼付して更に該樹脂組成物を塗布することによりプライマー処理したコンクリート面に形成し、硬化させることを特徴とするコンクリート剥落防止方法が開示されている。
また、特開2007−247290号公報(特許文献2)には、コンクリートの表面に、プライマー層(A)、主材層(B)、コンクリート剥落防止用シート(C)、主材層(B)及び上塗り塗膜層(D)を順次積層するコンクリート剥落防止表面被覆工法であって、主材層(B)が20℃における粘度が15〜200Pa・sである水性ポリウレタン塗料(b)によって形成されるものであることを特徴とするコンクリート剥落防止表面被覆工法が開示されている。
また、エポキシ系ひび割れ含浸材で施工後、ポリマーセメントモルタルで繊維メッシュを張り込む工法が、特開2008−57146号公報(特許文献3)に記載されており、具体的には、躯体コンクリートにエポキシ系ひび割れ含浸接着材を塗布、含浸せしめ、その硬化後ポリマーセメントモルタルで繊維メッシュシートを貼り込むコンクリートの剥落防止工法であって、当該ポリマーセメントモルタルが(A)(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー由来の構成単位及び(B)エポキシ基を官能基として有するモノマー由来の構成単位を有するエポキシ変性(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を含有するポリマーセメントモルタルであることを特徴とするコンクリートの剥落防止工法である。
しかしながら、上記従来の剥落防止方法では、前記したNEXCO「構造物施工管理要領」に規定される剥落防止の性能照査規定には適合するが、実環境下において長期的に背面水が生じた場合など、ふくれや剥離を生じるおそれがある。特に、剥落防止が必要とされる床板下や梁等では、上部工からの浸透水の影響を受けやすく、コンクリートの剥離や表面被覆材の膨れが生じてしまい、コンクリートの剥落防止としては不十分であった。
特開2004−18719号公報 特開2007−247290号公報 特開2008−57146号公報
本発明の目的は、上記問題点を解決し、コンクリートの剥落防止性能を長期間にわたり維持するとともに、背面水等の湿分がコンクリートの内側に生じても、膨れや剥離を生じない、コンクリートの剥落防止工法を提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、コンクリート構造物に、ビニロン繊維又はポリプロピレン繊維からなるメッシュ繊維シートを設置する工程、該メッシュ繊維シートを、透水量1g以上かつ付着強度1.5N/mm以上でかつ2.5N/mm 未満のモルタルで固定する工程、更にその表面を透水量11〜20ml/m日、透湿量が15〜48g/m日でかつ伸び率が50〜180%である被覆材で被覆する工程を含むことを特徴とする、コンクリートの剥落防止工法である。
請求項2記載のコンクリート剥落防止工法は、コンクリート構造物に、透水量1g以上かつ付着強度1.5N/mm以上でかつ2.5N/mm 未満のモルタルを塗布し、該モルタルにビニロン繊維又はポリプロピレン繊維からなるメッシュ繊維シートを設置する工程、該モルタルに設置されたメッシュ繊維シートを、前記モルタルで更に固定する工程、更にその表面を透水量11〜20ml/m日、透湿量が15〜48g/m日でかつ伸び率が50〜180%である被覆材で被覆する工程を含むことを特徴とする、コンクリートの剥落防止工法である。
請求項3記載のコンクリート剥落防止工法は、請求項1又は2記載のコンクリートの剥落防止工法において、該メッシュ繊維シートを固定したモルタルが硬化した後に、前記被覆材で被覆することを特徴とする、コンクリートの剥落防止工法である。
請求項4記載のコンクリート剥落防止工法は、請求項1〜3いずれかの項記載のコンクリートの剥落防止工法において、該モルタルは、ポリマーセメントモルタルであることを特徴とするコンクリートの剥落防止工法である。
請求項5記載のコンクリート剥落防止工法は、請求項1〜4のいずれかに記載のコンクリートの剥落防止工法において、該被覆材は、ポリマーセメントモルタルであることを特徴とするコンクリートの剥落防止工法である。
本発明のコンクリートの剥落防止工法は、コンクリートの剥落防止性能を長期間にわたり維持することができるとともに、背面水等の湿分がコンクリートの内側に生じても膨れ等を生じることなく、コンクリートの剥離を防止することが可能となる。
また、特に、被覆材にポリマーセメントモルタルを用いることで、設置したメッシュ繊維シートの変形に追従することがより可能となる。
本発明のコンクリートの剥落防止工法を説明する図である。 本発明の他のコンクリートの剥落防止工法を説明する図である。 本発明の効果を試験する状態を示す図である。
本発明を、図面を参照しながら以下に説明するが、これらに限定されるものではない。
図1は、本発明に係るコンクリートの剥落防止工法の一例を説明する図である。
本発明のコンクリートの剥落防止工法の一例は、予めコンクリート構造物1におけるコンクリートの剥落防止対象部分(図1(a))に、メッシュ繊維シート2を設置する工程(図1(b)参照)、該設置されたメッシュ繊維シートを、透水量1g以上かつ付着強度1.5N/mm以上のモルタルで固定する工程(図1(c))、更にその表面を透水量20ml/m・日以下、透湿量が15g/m・日以上でかつ伸び率が50%以上である被覆材で被覆する工程(図1(d))を含む、コンクリートの剥落防止工法である。
図2は、本発明に係るコンクリートの剥落防止工法の他の一例を説明する図である。
本発明のコンクリートの剥落防止工法の他の一例は、予めコンクリート構造物1におけるコンクリートの剥落防止対象部分(図2(a))に、透水量1g以上かつ付着強度1.5N/mm以上のモルタルを塗布し(図2(b)参照)、該モルタルにメッシュ繊維シート2を設置する工程(図2(c)参照)、次いで該メッシュ繊維シートが設置された前記モルタルの上に更に透水量1g以上かつ付着強度1.5N/mm以上のモルタルで固定する工程(図2(d))、更にその表面を透水量20ml/m・日以下、透湿量が15g/m・日以上でかつ伸び率が50%以上である被覆材で被覆する工程(図2(e))を含む、コンクリートの剥落防止工法である。
メッシュ繊維シートは、剥落防止をより有効にあらしめるために、剥落対象部分を覆うように全面的に設置、即ち全面張りすることが望ましい。
メッシュ繊維シートを構成する繊維としては、炭素繊維、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維(PBO)、ガラス繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維等の公知の繊維を用いることができる。
またその形状は、特に限定されず、例えば三軸組布、二軸組布等、任意のメッシュ繊維シートを用いることができる。
透気性を得るために、設置するメッシュ繊維シート間の目開きが5mm以上であることが好ましく、10mm以上であることがより望ましい。
メッシュ繊維シートを、透水量1g以上かつ付着強度1.5N/mm以上のモルタルを用いて固定する。
ここで、透水量は、JIS A 1404に準じて測定した値であり、また付着強度は、JIS A 6909に準じて測定した値である。
固定方法としては、該メッシュ繊維シートをコンクリートに設置した後に、該モルタルを打設して、硬化させることにより固定しても、あるいは、モルタルをコンクリートに塗布した後、該モルタルが硬化する前に該モルタルに該メッシュ繊維シートを押し込むように設置し、更にその上から該モルタルを更に打設して硬化させることにより固定しても、メッシュ繊維シートを固定できれば、いずれの工程を用いてもよい。
該メッシュ繊維シートは、このモルタル打設工程により、モルタルで被覆されて固定される。また、該モルタルは、メッシュ繊維シートを含む、コンクリート構造物の剥落対象部分全体に打設される。
該メッシュ繊維シートをコンクリート構造物に固定させるためのモルタルは、透水量1g以上かつ付着強度1.5N/mm以上のモルタルである。
該モルタルは、透水量が1g以上であり、水分散が良好なモルタルである。好ましくは、該モルタルは、ポリマーセメントモルタルであることが、弾性を有することより、メッシュ繊維シートの変形追随性に優れるので、より望ましい。該ポリマーセメントモルタルとしては、アクリル樹脂系ポリマーセメントモルタル等を使用することができる。
また、前記メッシュ繊維シートが、例えばビニロン繊維やポリプロピレン繊維などの繊維強度が低いメッシュを使用する場合には、特に、付着強度が1.5N/mm以上でかつ2.5N/mm未満であることが望ましい。
透水量が1g未満では、躯体コンクリートとの界面に水分が蓄積し、剥離を起こすおそれがある。
また、付着強度が1.5N/mm未満では、応力がかかったときに剥離するおそれがある。更に、例えばビニロン繊維やポリプロピレン繊維などの繊維強度が低いメッシュを使用する場合には、上記したように、特に、付着強度が2.5N/mm未満であることが望ましく、これはメッシュ繊維シートに局部的に応力が加わり、破断するおそれがあるからである。
ここで、上記メッシュ繊維シートをモルタルでコンクリート構造物に固定する前に、必要に応じてコンクリート構造物の剥落防止対象部分をはつりとったり、洗浄したり、研磨等の前処理を施すことも可能である。
更に、コンクリート構造物の剥落防止対象箇所に、必要に応じて下地としてプライマーを刷塗り等で塗布して硬化させ、次いで、凸部を削ったり、凹部にパテ埋めを行ったりして、不陸修正を行ってもよい。
次いで、メッシュ繊維シートをモルタルで固定した後、更に被覆材で被覆する。
上記モルタルが硬化した後に、該モルタルの上を被覆材で被覆する。
被覆材としては、透水量20ml/m・日以下、透湿量15g/m・日以上でかつ伸び率が50%以上である被覆材が使用可能である。
被覆材は、このような透水量および透湿量の性能を有することにより、メッシュ繊維シートによる剥落防止効果に加え、被覆材によりコンクリート構造物の内部水分は外部に有効に放出され、外部水分や有害因子は侵入が阻止されるため、メッシュ繊維シートの耐久性が向上する。そして、特に、基材コンクリートがアルカリ骨材反応を引き起こす場合には、その膨張劣化の抑制効果も得られる。
被覆材の上記透水量については、JIS A 6909 B法に準じて測定した値である。透水量が20ml/m・日を越えると、外部から水分等の他の有害因子を内部に取り込むおそれがある。更に、NEXCOが提示しているコンクリート塗装材の品質規格において、ひび割れが進行しているコンクリートに対する水透過阻止性として「塗膜の水透過量が20ml/m・日以下であること。」が規定されている。
また、被覆材の上記透湿量については、JIS Z 0208に準じて測定した値である。透湿量が15g/m・日未満では、内部の水分放出が十分ではなく、膨れや剥離を生じるおそれがある。
また、上記伸び率については、JIS A 6909に準じて測定した値を表している。
該伸び率が50%以上であることにより、コンクリート構造物にひび割れが生じたとしても有害因子の侵入を阻止することが可能となり、耐久性をさらに高めることが可能となる。
該伸び率が、50%未満であると、メッシュ繊維シートの変形に対する追従性が十分ではなく、剥離に対する応力分散が十分ではなく、剥落防止性能に支障が生じるおそれがある。
また、被覆材に難燃性を付与することにより、火災時の燃焼を抑止し、保護効果を高めることができる。
これらの性能を有する被覆材として、アクリル樹脂系ポリマーセメントモルタル等が例示できる。
このように、メッシュ繊維シートを水分散可能なモルタルで固定し、更に貼り付け、遮水性と透湿性を有する被覆材で被覆することにより、従来の工法では、背面水等の湿分がコンクリートと該メッシュ繊維シートが上記モルタルで固定された層との間に生じても、内部からの背面水等の水分除去が可能であるとともに、外部からの水分等の有害因子の侵入を阻止できることになる。
以下の実施例及び比較例により、本発明のコンクリートの剥落防止工法について説明する。
(メッシュ繊維固定材)
・メッシュ繊維固定用透水モルタル
普通ポルトランドセメント(住友大阪セメント株式会社製)39.6重量部、珪砂7号50重量部および再乳化型粉末樹脂(酢酸ビニル・ベオバ・アクリル酸共重合系再乳化型粉末樹脂、商品名;LDM7000P、日本合成化学株式会社製)10重量部、更には水を21重量部添加して、混練してメッシュ繊維固定用モルタルを調製した。
得られたメッシュ繊維固定用モルタルの透水量(JIS A 1404)は1.5g、付着強度(JIS A 6909)は、2.4N/mmであった。
・メッシュ繊維固定用遮水エポキシ樹脂
メッシュ繊維固定用遮水エポキシ樹脂として、二液型エポキシ樹脂である商品名;ネオパテ、ショーボンド化学株式会社製を使用した。
該エポキシ樹脂の透水量(JIS A 1404)は0.1g、付着強度(JIS A 6909)は、2.4N/mmであった。
(表面被覆材)
・遮水性・透湿性表面被覆材
普通ポルトランドセメント(住友大阪セメント株式会社製)50重量部、炭酸カルシウム粉(商品名;KD−100、株式会社カルファイン製)50重量部、エマルジョンポリトロンZ871(旭化成株式会社製)を100重量部(但し、固体換算で50重量部)添加して、混練して遮水性・透湿性表面被覆材を調製した。
得られた遮水性・透湿性表面被覆材は、透水量が11ml/m・日(JIS A 6909 透水試験B法)、透湿量が48g/m・日(JIS Z 0208)、伸び率が180%(JIS A 6909)であった。
・遮湿性弾性エポキシ樹脂表面被覆材
遮湿性弾性エポキシ樹脂表面被覆材として、二液型エポキシ樹脂である商品名;ネオライナー、ショーボンド化学株式会社製を使用した。
該エポキシ樹脂被覆材は、透水量が1ml/m・日(JIS A 6909 透水試験B法)、透湿量が5g/m・日(JIS Z 0208)、伸び率が60%(JIS A 6909)であった。
(メッシュ繊維シート)
ビニロン繊維(商品名;トリネオ1810、ユニチカ株式会社製)を使用した。
実施例1及び比較例1〜2
20cm角のスレート板に、図1に示すように、上記メッシュ繊維シートを全面的に貼り付けて設置し、次いで表1に示す、上記各メッシュ繊維固定材を用いて該メッシュ繊維シートを固定した。硬化後、更に、表1に示す、上記各表面被覆材で被覆し、20℃、60%RH中で14日間養生した。
次いで、図3(a)に示すように、該スレート板背面に、Φ5cm×h5cmの塩化ビニル管を設置し、該塩化ビニル管の上端まで水を入れて、背面水を想定した状況で、28日後の外観の変化を目視で確認した。
なお、表1中のメッシュ繊維固定相の浮きの評価は、図3(b)に示すように、切り込みを入れて、該切り込みで囲まれた部分を取り外すことにより、被覆材の付着を確認することで評価した。なお、切り込みの深さは、図3(c)に示すように、スレート板に達する程度までの深さとした。
メッシュ繊維固定相の浮きが目視で確認できなかったものを○、確認できたものを×とした。
また、被覆材の膨れは、外観を目視で評価し、膨れが確認できなかったものを○、膨れが観られたものを×とした。
その結果を表1に示す。
Figure 0005493555
上記表1より、28日経過後、メッシュ繊維固定相の浮き、被覆材の膨れを目視で確認した結果、実施例1の透水モルタルに透湿被覆材を被覆した、本発明による試験体は浮き、膨れともに観られなかった。
一方、遮水エポキシ樹脂に遮水透湿被覆材を被覆した比較例1のものは、メッシュ繊維シートの固定層が剥離し、また透水モルタルに遮湿被覆材を被覆した比較例2は、被覆材に膨れが生じていた。
以上のように、本発明によれば、コンクリート構造物に浸入する水分や当該構造物に生じる背面水を適切に制御することで、メッシュ繊維シートを用いたコンクリートの剥落防止効果を長期間に渡り維持することが可能な、コンクリートの剥落防止工法を提供することが可能となる。該工法は、土木、建築分野等の任意のコンクリート構造物に適用することが可能である。
1 コンクリート構造物
2 メッシュ繊維シート
3 モルタル
4 被覆材
5 塩化ビニル管
6 切り込み

Claims (5)

  1. コンクリート構造物に、ビニロン繊維又はポリプロピレン繊維からなるメッシュ繊維シートを設置する工程、該メッシュ繊維シートを、透水量1g以上かつ付着強度1.5N/mm以上でかつ2.5N/mm 未満のモルタルで固定する工程、更にその表面を透水量11〜20ml/m日、透湿量が15〜48g/m日でかつ伸び率が50〜180%である被覆材で被覆する工程を含むことを特徴とする、コンクリートの剥落防止工法。
  2. コンクリート構造物に、透水量1g以上かつ付着強度1.5N/mm以上でかつ2.5N/mm 未満のモルタルを塗布し、該モルタルにビニロン繊維又はポリプロピレン繊維からなるメッシュ繊維シートを設置する工程、該モルタルに設置されたメッシュ繊維シートを、前記モルタルで更に固定する工程、更にその表面を透水量11〜20ml/m日、透湿量が15〜48g/m日でかつ伸び率が50〜180%である被覆材で被覆する工程を含むことを特徴とする、コンクリートの剥落防止工法。
  3. 請求項1又は2記載のコンクリートの剥落防止工法において、該メッシュ繊維シートを固定したモルタルが硬化した後に、前記被覆材で被覆することを特徴とする、コンクリートの剥落防止工法。
  4. 請求項1〜3いずれかの項記載のコンクリートの剥落防止工法において、該モルタルは、ポリマーセメントモルタルであることを特徴とするコンクリートの剥落防止工法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のコンクリートの剥落防止工法において、該被覆材は、ポリマーセメントモルタルであることを特徴とするコンクリートの剥落防止工法。
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