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本発明は、冷間圧延性に優れた高強度チタン板に関するものである。
チタンは、軽量、高強度、高耐食性に加え、溶接性、超塑性、拡散接合性などの利用加工諸特性を有することから、航空機産業、眼鏡や時計などの装身具を中心に多用されてきた。これらの特性を更に活用すべく、近年では、ゴルフ用品をはじめとしたスポーツ用品などにも用いられるようになってきており、更には、自動車部品、土木建築用素材、各種工具類などの民生品分野や、深海やエネルギー開発用途などへの適用拡大も進んでいる。
しかしながら、Fe、Oなどの不純物元素を多く含む高強度チタン板は、圧延時に板幅端部にエッジ割れが発生しやすく、特に冷間圧延ではその圧下率が制限されるために、焼鈍回数が増加して歩留まりが低下するという問題があった。一方、その問題を解決するために、Fe、Oなどの不純物元素を減らしてAl、V、Moなどの合金元素を添加した高強度チタン合金板がある。しかし、このAl、V、Moなどの合金元素を添加した高強度チタン合金板の場合は、低廉なFe、Oを多く含む安価なスポンジチタンを原料として高強度チタン合金板を製造することはできず、また、V、Moを添加する場合は、高強度チタン合金板が更に高価になってしまうという問題があり、更に、Alの添加によって強度を確保する場合は、熱間加工性が悪くなるため、鋳塊を加工する分塊工程や、熱間鍛造、熱間圧延において製造コストが上昇するという問題がある。
以上のような実情もあり、高価なV、Mo或いはAlなどの合金元素を添加することがなくても、冷間圧延時のエッジ割れの発生を抑制することができ、しかも高強度な純チタン板或いはチタン合金板が開発されることが待ち望まれていた。
近年、高強度な純チタン板或いはチタン合金板に関しては様々な技術が提案されているが、その代表的な技術として特許文献1〜4に記載されたような先行技術を挙げることができる。
特許文献1には、Oを0.2〜0.8%、Cを0.01〜0.15%、Nを0.01〜0.07%およびFeを0.3〜1.0%含有し、残部が実質上Tiからなる合金組織を有し、引張強さが750MPa以上の高強度低合金チタン合金が開示されている。このチタン合金は、確かに低合金で高強度を得ることができるが、丸棒状の製品を対象として開発されたものであり、エッジ割れなどの板形状特有の製造上の問題を解決するために開発されたものではない。従って、C、OおよびNの含有量の成分濃度バランスについては全く検討されていない。
また、特許文献2には、質量%で、Fe:0.20〜0.8%およびO:0.20〜0.6%を夫々含有し、残部がTiおよび不可避的不純物である高強度チタン合金が開示されている。この高強度チタン合金は、耐疵性と加工性を兼備した装身具として有用な高強度チタン合金であり、冷間加工については特に検討されておらず、この素材を用いて冷間圧延を行うと、エッジ割れが顕著に現れることが予想される。
また、特許文献3には、質量%で、Fe:0.2〜1.0%、O:0.15〜0.60%およびSi:0.20〜1.0を夫々含み、残部がTiおよび不可避的不純物である高強度チタン合金が開示されている。この高強度チタン合金も、耐疵性と加工性を兼備した装身具として有用な高強度チタン合金であり、冷間加工については特に検討されておらず、この素材を用いて冷間圧延を行うと、エッジ割れが顕著に現れることが予想される。
更には、特許文献4には、O、NおよびFeを含有し、残部が実質的にTiから成り、Fe:0.9〜2.3重量%、N:0.05重量%以下であり、Q=[O]+2.77[N]+0.1[Fe]で定義される酸素等価量値Qが0.34〜1.00で、引張強さ700MPa以上、伸び15%以上の高強度・高延性チタン合金が開示されており、更にCr、Niを含有させても良いことが記載されている。しかしながら、この高強度・高延性チタン合金についても、冷間加工については特に検討されておらず、この素材を用いて冷間圧延を行うと、エッジ割れが顕著に現れることが予想される。また、冷間圧延については考慮されていないため当然のことであるが、C、OおよびNの含有量の成分濃度バランスについては全く検討されていない。
特開2004−269982号公報 特開平10−17962号公報 特許第3376240号公報 特許第3426605号公報
本発明は、上記従来の問題を解決せんとしてなされたもので、高価なV、Mo或いはAlなどの合金元素を添加させなくても、冷間圧延時のエッジ割れの発生を抑制することができ、しかも高強度なチタン板とすることができることを課題とするものである。
請求項1記載の発明は、質量%で、Oを0.08〜0.40%、Cを0.1〜0.4%、Nを0.001〜0.02%、Feを0.1〜2.0%、Siを0.4%以下(0%を含む)含有し、残部がTiおよび不可避的不純物であって、前記C、O及びNの含有量(質量%)から求めたC/(O+10×N)が、0.3以上であることを特徴とする冷間圧延性に優れた高強度チタン板である。
請求項2記載の発明は、圧延方向の引張強度(TS)が450MPa以上、圧延方向の伸び(EL)が20%以上、前記圧延方向の引張強度(TS)と限界冷延率(LR)から求めたTS0.37×LRが700以上、前記圧延方向の引張強度(TS)と前記圧延方向の伸び(EL)から求めたTS0.74×ELが2900以上である請求項1記載の冷間圧延性に優れた高強度鋼板である。
本発明によると、高価なV、Mo或いはAlなどの合金元素を添加させることなくても、冷間圧延時のエッジ割れの発生を抑制することができ、しかも高強度なチタン板を得ることができる。また、本発明のチタン板は高強度であると共に高延性であるため、眼鏡や時計などの装身具、ゴルフクラブのヘッド、耐弾板、高張力ボルト、バルブリテーナーなどの各種自動車部品等、高強度で高度な成形性が要求される用途に広く適用することができる。
実施例の限界冷延率を求めるために行った冷間圧延で、冷延板の側面にエッジ割れが発生した冷延板の状態を示すもので、(a)は冷延板の側端部を示す平面図(図面代用写真)、(b)は冷延板の側端面を示す側面図(図面代用写真)、(c)は(b)のエッジ割れが発生した部位を拡大した側面図(図面代用写真)である。 実施例の引張試験で用いたJISZ2201に規定される13号試験片を示す正面図である。
従来から用いられている高強度チタン板は、Fe、Oなどの不純物元素を多く含み、冷間圧延時にはエッジ割れが発生しやすく、一方で、そのエッジ割れ発生の問題を解決するためにFe、Oなどの不純物元素を減らしてAl、V、Moなどの合金元素を添加した高強度チタン合金板は、高価になるという問題があったため、本発明者らは、高価なV、Moなどの合金元素を添加させることなくても、冷間圧延時のエッジ割れの発生を抑制できる高強度チタン板或いは高強度チタン合金板を得るために、鋭意、実験、研究を進めた。
その結果、不純物元素でもあるO、C、N及びFeの含有量を適正範囲に規定したうえで、C、O及びNの含有量(質量%)から求めたC/(O+10×N)の成分濃度バランスを適正な比率とすることで、高価な合金元素を添加しなくても、冷間圧延時のエッジ割れの発生を抑制することができ、しかも高強度なチタン板とすることができることを見出し、本発明の完成に至った。
以下、本発明を実施形態に基づき詳細に説明する。
本発明では、チタン板の成分組成、並びに、C、O及びNの含有量(質量%)から求めたC/(O+10×N)の成分濃度バランスを規定するが、以下にその理由を説明する。
(成分組成)
一般に純チタンは、不純物元素としてO、C、H、N、Si、Fe等を微量に含有するが、本発明ではその中でも比較的含有量が多いO、C、N、Feの含有量を規定した。また、Siも用途に応じて添加することができるため、Siを積極的に添加する場合のSiの含有量も規定した。尚、以下の説明において%で示す含有量は、全て質量%を示す。
O:0.08〜0.40%
Oは、チタン板の強度を大きく向上させるために有効な必須元素であるが、その含有量が0.08%未満であれば、本発明の高強度チタン板が必要とする強度レベルを得ることができなくなる。一方、Oの含有量が0.40%を超える場合は強度が更に向上するものの、延性が極度に低下してしまうという問題を生じる。従って、Oの含有量は0.08〜0.40%とする。尚、より好ましいOの含有量の下限は0.10%、より好ましいOの含有量の上限は0.35%である。
Fe:0.1〜2.0%
Feも、チタン板の強度の向上に寄与する有効な元素であるが、その作用を発揮させるためには少なくとも0.1%は含有させる必要がある。一方、Feを添加することで、その含有量が2.0%を超えて多くなると、Feの添加に伴って生成するβ相が粗大になり、強度の向上よりも、延性の低下の度合いが大きくなってしまう。従って、Feの含有量は0.1〜2.0%とする。尚、より好ましいFeの含有量の下限は0.15%、より好ましいFeの含有量の上限は1.7%である。
C:0.1〜0.4%
Cは、チタン板の冷間加工性を大きく低下させることなく、その強度を上げることができる元素である。JIS、ASTM、AMS等の規格で規定されている純チタンではその含有量の上限は0.08%程度であるが、本発明では上記作用を発揮させるために更に積極的に添加する。その作用を発揮させるためには、Cの含有量は少なくとも0.1%とする必要がある。一方、その含有量が0.4%を超えて多くなるとCの添加量の増加に伴って生成するTiCが粗大化し、強度の向上よりも、延性の低下の度合いが大きくなってしまう。従って、Cの含有量は0.1〜0.4%とする。尚、より好ましいCの含有量の下限は0.12%、より好ましいCの含有量の上限は0.35%である。尚、CはTiC粉末で添加することができるため、歩留まりも高く、その成分調整も容易である。
N:0.001〜0.02%
Nは、チタン板の強度向上に顕著に作用する元素であるが、その含有量が多くなると延性が著しく低下し、冷延性を大きく阻害させるという作用も発現させてしまう。そのため、本発明ではその含有量を極力少なくするが、あまりその含有量を少なくするとコストアップにつながってしまう。従って、Nの含有量は0.001〜0.02%の範囲とした。尚、より好ましいNの含有量の下限は0.002%、より好ましいNの含有量の上限は0.01%である。
Si:0.005〜0.4%
Siは、必須添加元素ではないが、チタン板の耐熱性(耐酸化性、高温強度)を向上させる元素であり、また、ミクロ組織の微細化にも寄与する元素であり、チタン板の用途に応じて添加することが有効である。更には、Siは安価であり、また、CおよびC/(O+10×N)の成分濃度バランスによる強度−延性(冷間加工性)バランスを阻害することがない。通常、Siは不純物として0.005%未満程度は含有されるが、上記の作用は、その含有量が、通常の不純物程度、すなわち0.005%未満であれば発揮させることができず、逆にその含有量が0.4%を超えた場合その作用は発揮されなくなる。従って、Siを添加するときのSiの含有量は0.001〜0.4%の範囲とした。尚、より好ましいSiの含有量の下限は0.010%、より好ましいSiの含有量の上限は0.35%である。
(C/(O+10×N)の成分濃度バランス)
チタン板の冷間加工性、特に冷間圧延時に発生するエッジ割れを抑制するためには、以上説明した成分組成を満足させたうえで、C、O及びNの含有量(質量%)から求めたC/(O+10×N)の成分濃度バランスを規定することが最も有効となる。OとNは微量の添加で顕著に強度を向上させる作用を発揮するが、一方で延性を低下させるという問題を発現させてしまう。しかしながら、C、O及びNの含有量(質量%)から求めたC/(O+10×N)を、0.3以上とすることで、従来のチタン合金より良好な冷延性を得ることができ、高強度と冷延性の両方を実現させることができる。C、O及びNの含有量(質量%)から求めたC/(O+10×N)は、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.8以上とすることが推奨される。
Cの添加は、OおよびNの添加に対して六方晶であるα相の軸比c/aの値の増大をより大きくするため、最密六方晶の理論的なc/aの値である1.63に近づける傾向が大きい、すなわち、より格子のひずみを小さくすることができるため、延性が向上する。尚、この作用は冷間圧延のみならず、冷間鍛造や冷間伸線においても有効であると考えられる。
(製造方法)
次に、本発明の高強度チタン板の製造方法について説明するが、本発明の高強度チタン板は、通常のチタン板と同様に、分塊圧延→熱間圧延→中間焼鈍→冷間圧延(→中間焼鈍→冷間圧延)→最終焼鈍といった各工程間に、随時ブラスト、酸洗処理を入れること等によって製造することが可能で、特に特殊な方法を用いることなく製造することができる。尚、前記工程の説明で、括弧書きの(→中間焼鈍→冷間圧延)という工程は必ずしも必要ではないが、製造するチタン板の板厚、強度の違いにより適宜回数繰り返して行う。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
JIS2種の純チタン板材を溶解原料とし、所定の添加元素を添加することで、真空ボタン溶解炉により表1に示す各成分組成のチタン鋳塊(約120g)を鋳造した。溶解原料のJIS2種の純チタン板材は、厚さ3.1mmの冷延・真空焼鈍材を用い、シャー切断後、その表面を有機溶剤で脱脂・洗浄し、酸洗したものを用いた。また、添加元素のうち、OはFeで添加し、不足する場合はTiOで補った。また、Feは電解鉄で、CはTiC粉末で、Siは99.9質量%以上の高濃度のシリコンウエハーを用いることで、夫々添加した。
次いで、このチタン鋳塊を用いて、約1000℃(980〜1020℃)の加熱温度で鍛造を行い、厚さ10mm×幅45mm×長さ55mmのチタン板材とした。更に、その表面を片面あたり約1mm毎切削し、切削面に疵が残った場合はグラインダー手入れを行い、厚さ8mm×幅43mm×長さ55mmの板材とした。その後、約850℃(830〜850℃)で加熱し熱間圧延を行うことで、厚さ3.5mm×幅45mm×長さ120mm(目標寸法)の熱延板とした。
得られた熱延板の両端をトリミング(切断)した後、750℃で3分間焼鈍(均熱帯)した。続いて、空冷を行った後に、表面のαケースをショットブラストと酸洗により完全に除去する脱スケールを実施した。除去した表層の厚みは片面あたり0.15〜0.25mmであり、また、端部(特に板幅端部)はシャー切断でカットし、厚さ3mm×幅35mm×長さ120mm(目標寸法)の板材とした。
得られた板材を試験体とし、冷間圧延を行うことで、表1に示す各成分組成のチタン板材の限界冷延率(LR:%)を求めた。また、この冷間圧延は、幅35mm、長さ200mmの冷延板を得ることを目標として実施した。尚、限界冷延率とは、冷延板の側面に、図1に示すような板厚を貫通するクラック(エッジ割れ)が発生する寸前の、クラックが発生しない最大の冷延率のことをいう。この冷間圧延により求めた各成分組成のチタン板材の限界冷延率を表2に示す。
更に、この冷延板を750℃で3分間焼鈍(均熱帯)した後に空冷し、続いて、約500℃(495〜505℃)で3分間のソルトバス処理を行って洗浄することで、冷延板表面のソルトを除去した。更に、酸洗を行い、片面あたり10〜20μm厚の表層を除去することでαケースを完全に除去した。
次いで、2度目の冷間圧延を行い、厚さ0.6±0.05mm×幅38mm×長さ450mm(目標寸法)の板材とし、更に、この冷延板を750℃で3分間焼鈍(均熱帯)した後、空冷し、続いて、約500℃(495〜505℃)で3分間のソルトバス処理を行って洗浄することで、ソルトを除去した。更に、酸洗を行い、板材の厚みを0.50mmとすることでαケースを完全に除去した。
得られた板材から図2に示すJISZ2201に規定される13号試験片を作製し、この試験片を用いて圧延方向の引張試験を実施することで、表1に示す各成分組成の試験片の圧延方向の引張強度(TS)、並びに、圧延方向の伸び(EL)を測定した。このときの試験条件は、JISH4600に準じた。
本実施例では、以上の試験結果で得られた、圧延方向の引張強度(TS)が450MPa以上で、圧延方向の伸び(EL)が20%以上、更には、試験で得られた圧延方向の引張強度(TS)と前記した限界冷延率(LR)から求めたTS0.37×LRが700以上、また、試験で得られた圧延方向の引張強度(TS)と圧延方向の伸び(EL)から求めたTS0.74×ELが2900以上という全ての条件を満たすチタン板を、冷間圧延性に優れた高強度チタン板とする。
以上の試験結果を表2に示す。
No.4〜は、チタン板の成分組成、並びに、C、O及びNの含有量(質量%)から求めたC/(O+10×N)の成分濃度バランスが、本発明で規定する要件を満足する発明例である。
一方、No.1〜3は、Cの含有量と、C/(O+10×N)の成分濃度バランスが、本発明で規定する要件を満足しない比較例、No.12,13は、Oの含有量が少なすぎる比較例と多すぎる比較例、No.14,15はCの含有量が少なすぎる比較例と多すぎる比較例(No.15はC/(O+10×N)の成分濃度バランスも本発明で規定する要件を満足しない。)、No.16は、Nの含有量が多すぎる比較例であって、また、No.17はSiの含有量が多すぎる比較例である。
No.4〜の発明例では、圧延方向の引張強度(TS)が450MPa以上で、圧延方向の伸び(EL)が20%以上、更には、試験で得られた圧延方向の引張強度(TS)と前記した限界冷延率(LR)から求めたTS0.37×LRが700以上、試験で得られた圧延方向の引張強度(TS)と圧延方向の伸び(EL)から求めたTS0.74×ELが2900以上であって、これらは全て、冷間圧延性に優れた高強度チタン板であるということができる。
これに対し、本発明で規定する要件を満たしていないNo.1〜3、12〜17の比較例では、圧延方向の引張強度(TS)、圧延方向の伸び(EL)TS0.37×LR、TS0.74×ELいずれか一つ以上で、合格判定基準を満足しておらず(尚、表2では合格判定基準を満足していないものに下線を付している。)、これら比較例は冷間圧延性に優れた高強度チタン板であるとは評価することができない。

Claims (2)

  1. 質量%で、Oを0.08〜0.40%、Cを0.1〜0.4%、Nを0.001〜0.02%、Feを0.1〜2.0%、Siを0.4%以下(0%を含む)含有し、残部がTiおよび不可避的不純物であって、
    前記C、O及びNの含有量(質量%)から求めたC/(O+10×N)が、0.3以上であることを特徴とする冷間圧延性に優れた高強度チタン板。
  2. 圧延方向の引張強度(TS)が450MPa以上、圧延方向の伸び(EL)が20%以上、前記圧延方向の引張強度(TS)と限界冷延率(LR)から求めたTS 0.37 ×LRが700以上、前記圧延方向の引張強度(TS)と前記圧延方向の伸び(EL)から求めたTS 0.74 ×ELが2900以上である請求項1記載の冷間圧延性に優れた高強度鋼板。
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