JP5487996B2 - 適応等化器および適応等化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、適応等化器および適応等化方法に関する。
一般的な適応等化器においては、複数の遅延タップが縦属接続されている。各遅延タップには、演算係数が設定されている。このような構成では、チャネル減衰等が生じた結果、演算係数を更新することによって、等化誤差を抑制することができる。しかしながら、従来の適応等化器では、遅延タップ数を最大チャネルロスに合わせて設計する必要があったため、消費電力を抑制することができなかった。なお、データ受信装置の等化器において、バースト毎に最適なアップ数の分配を行うことによって、総タップ数を減らす技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)
特開平5−75393号公報
しかしながら、特許文献1の技術に係る等化器は、エラー検出に基づいて総タップ数を減少させているわけではないことから、等化精度を保つことができない。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、等化精度を維持しつつ、消費電力を抑制することができる適応等化器および適応等化方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、明細書開示の適応等化器は、縦属接続された複数の遅延タップを備え、入力信号に対する複数の遅延タップの演算結果を加算することによって入力信号を等化する等化回路と、等化回路の等化誤差に応じて、複数の遅延タップの動作数を変更する動作数変更部と、を備え、前記動作数変更部は、前記遅延タップの動作数を変更する前に前記複数の遅延タップの少なくともいずれかの演算係数を変更することによって前記等化誤差を低減した場合と、前記遅延タップの動作数を所定値まで低減した後に前記複数の遅延タップの少なくともいずれかの演算係数を変更することによって前記等化誤差を低減した場合との間で、前記等化誤差の変動量がしきい値以下の場合または特定の遅延タップの演算係数の変動量がしきい値以下の場合に、当該所定値まで前記遅延タップの動作数を低減するものである。
上記課題を解決するために、明細書開示の適応等化方法は、縦属接続された複数の遅延タップの、入力信号に対する演算結果を加算することによって入力信号を等化する等化ステップと、等化ステップにおける等化誤差に応じて、複数の遅延タップの動作数を変更する動作数変更ステップと、を含み、前記動作数変更ステップにおいて、前記遅延タップの動作数を変更する前に前記複数の遅延タップの少なくともいずれかの演算係数を変更することによって前記等化誤差を低減した場合と、前記遅延タップの動作数を所定値まで低減した後に前記複数の遅延タップの少なくともいずれかの演算係数を変更することによって前記等化誤差を低減した場合との間で、前記等化誤差の変動量がしきい値以下の場合または特定の遅延タップの演算係数の変動量がしきい値以下の場合に、当該所定値まで前記遅延タップの動作数を低減するものである。
明細書開示の適応等化器および適応等化方法によれば、等化精度を維持しつつ、消費電力を抑制することができる。
実施例1に係る適応等化器の構成を説明するためのブロック図である。 各遅延タップへの電力供給をオンオフするためのスイッチの詳細について説明するための図である。 係数最適化制御および動作タップ数制御の際に実行されるフローチャートの一例である。 実施例1に係る適応等化器の効果を視覚的に表す図である。 動作タップ数低減の効果について説明するための図である。 実施例2に係る適応等化器の構成を説明するためのブロック図である。 係数最適化制御および動作タップ数制御の際に実行されるフローチャートの一例である。 実施例3に係る適応等化器の構成を説明するためのブロック図である。 実施例4に係る適応等化器の構成を説明するためのブロック図である。 係数最適化制御および動作タップ数制御の際に実行されるフローチャートの一例である。 実施例5に係る適応等化器の全体構成を説明するためのブロック図である。 実施例6に係る適応等化器の全体構成を説明するためのブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、実施例について説明する。
図1は、実施例1に係る適応等化器100の構成を説明するためのブロック図である。図1を参照して、適応等化器100は、複数の遅延タップ10、加算部20、識別部30、引算部40、平均化部41、係数設定部50、および制御部60を含む。
本実施例においては、n個(nは2以上の整数)の遅延タップ10が設けられており、縦属接続されている。したがって、適応等化器100に入力される信号(I/P)は、前段側の遅延タップ10から後段側の遅延タップ10に向けて順に入力される。各遅延タップ10は、遅延部11、係数記憶部12、および乗算部13を含む。各遅延タップ10は、電源がオンされると動作し、電源がオフされると動作を停止する。ここで、適応等化器100に設けられた遅延タップ10の総数をタップ総数と称する。また、電源がオンされて動作している遅延タップ10の総数を動作タップ数と称する。したがって、n個の遅延タップ10が全て動作していれば、タップ総数および動作タップ数は「n」となる。
各遅延部11は、各遅延タップ10を接続する伝送路に挿入されており、入力される信号に所定時間の遅延量を設定して出力する。したがって、適応等化器100に入力される信号(I/P)は、各遅延タップ10を経由するごとに、遅延量が付加される。係数記憶部12は、レジスタなどの記憶手段であり、係数設定部50によって設定された演算係数を記憶する。ここで、最前段(1段目)の遅延タップ10の係数記憶部12は、係数Cを記憶している。以下、後段に向けて順に、各遅延タップ10の係数記憶部12は、係数C〜Cを記憶している。すなわち、2段目〜n段目の遅延タップ10の係数記憶部12は、自身の段に対応して係数を記憶している。各遅延タップ10において、乗算部13は、遅延部11によって遅延量が付加された信号(I/P)と係数記憶部12に記憶された係数との乗算結果を出力する。
また、1段目の遅延タップ10のさらに前段に、係数記憶部14および乗算部15が設けられている。係数記憶部14は、係数設定部50によって設定された係数Cを記憶している。乗算部15は、1段目の遅延タップ10に入力される前の信号(I/P)と係数Cとの乗算結果を出力する。
加算部20は、各乗算部13および乗算部15の出力結果を互いに加算して総和を出力する。加算部20は、上記総和を、等化出力y(t)として識別部30に入力する。識別部30は、等化出力y(t)を「0」と「1」とに識別することによって、復号データを生成出力する。生成された復号データは、下記式(1)で表すこととする。「t」は、等化器の動作を開始してからの時間であり、等化出力y(t)は、時間によって変化するものを示している。
Figure 0005487996
上記復号データは、引算部40のプラス側に入力される。引算部40のマイナス側には、上記等化出力が入力される。引算部40は、下記式(2)に基づいて、復号データから等化出力を差し引くことによってエラー値e(t)を算出する。平均化部41は、エラー値e(t)の平均値|Avg{e(t)}|を算出して出力する。本実施例においては、上記のエラー値e(t)を評価関数として用いる。なお、上記の平均値は、下記式(3)で表すことができる。以下、下記式(3)の平均値のことを、平均誤差と称する。下記式(3)において、「n」は動作タップ数を表す。したがって、動作タップ数が「k」であれば、下記式(3)の「n」は、「k」となる。
係数設定部50は、下記式(3)の平均誤差を最小化する。係数設定部50は、乗算部15および各乗算部13の係数C〜Cを、下記式(3)の平均誤差の最小化に対応する係数に更新して、係数記憶部14および各係数記憶部12に出力する。それにより、係数C〜Cが最適化される。なお、係数C〜Cを算出する方法として、最小二乗平均を用いる方法が挙げられる。
Figure 0005487996
Figure 0005487996
制御部60は、レジスタ61、引算部62、判定部63、およびスイッチコントローラ64を含む。レジスタ61は、平均化部41の算出結果を記憶する。引算部62は、平均化部41の算出結果から、レジスタ61に記憶されたデータを差し引いて出力する。引算部62の演算については、後述する。判定部63は、引算部62の出力値の絶対値がしきい値未満であるか否かを判定する。スイッチコントローラ64は、判定部63の判定結果に基づいて各遅延タップ10への電力供給をオンまたはオンする。したがって、制御部60は、動作数変更部として機能する。
各遅延タップ10、係数記憶部14、乗算部15、および加算部20は、等化回路として機能する。特に、本実施例に係る適応等化器100においては、各遅延タップ10、係数記憶部14、乗算部15、および加算部20は、FFE(Feed Forward Equalization)フィルタとして機能する。
図2(a)は、各遅延タップ10への電力供給をオンオフするためのスイッチの詳細について説明するための図である。図2(a)を参照して、各遅延タップ10には、第1スイッチ16、第2スイッチ17、および第3スイッチ18が設けられている。第1スイッチ16は、乗算部13から加算部20への伝送路とグラウンドとの、接続および非接続を切替えるスイッチである。第2スイッチ17は、電源Vddと遅延タップ10との、接続および非接続を切替えるスイッチである。第3スイッチ18は、各遅延タップ10同士を接続する伝送線路とグラウンドとの、接続および非接続を切替えるスイッチである。
図1のスイッチコントローラ64は、遅延タップ10を動作させる場合には、図2(b)のテーブルに示すように、第1スイッチ16をオフさせ、第2スイッチ17をオンさせ、第3スイッチ18をオフさせる。それにより、電力が電源Vddから遅延タップ10に供給され、乗算部13の算出結果が図1の加算部20に出力され、遅延部11で遅延量が付加された信号が次の遅延タップ10に出力される。一方で、スイッチコントローラ64は、遅延タップ10の動作を停止する場合には、第1スイッチ16をオンさせ、第2スイッチ17をオフさせ、第3スイッチ18をオンさせる。それにより、遅延タップ10への電力供給が停止され、遅延部11および乗算部13が接地される。その結果、遅延タップ10の動作が停止され、動作タップ数が1つ減じる。
続いて、適応等化器100における係数最適化制御および動作タップ数制御の詳細について説明する。図3は、係数最適化制御および動作タップ数制御の際に実行されるフローチャートの一例である。図3を参照して、スイッチコントローラ64は、すべての遅延タップ10をオンさせる(ステップS1)。次に、係数設定部50は、係数記憶部14および各係数記憶部12に記憶されている係数CからCを初期化する(ステップS2)。
次いで、係数設定部50は、平均誤差を最小化する(ステップS3)。次に、係数設定部50は、ステップS3で得られた結果に対応する係数C〜Cを係数記憶部14および各係数記憶部12に記憶させる(ステップS4)。それにより、各係数が最適化される。なお、ステップS4で記憶させる係数C〜Cは、レジスタ61にも記憶される。次いで、スイッチコントローラ64は、動作タップ数を「k」から「k−1」に減じる(ステップS5)。なお、動作タップ数「k」の初期値は、適応等化器100に設けられている遅延タップ10の数(n個)に設定される。また、スイッチコントローラ64は、動作タップ数を1つずつ減らす際には、現状で動作している遅延タップ10のうち最後段のものをオフする。
次に、係数設定部50は、動作タップ数「k−1」での平均誤差を最小化する(ステップS6)。次いで、係数設定部50は、ステップS6で得られた結果に対応する係数C〜Ck−1を係数記憶部14および1段目〜「k−1」段目の各係数記憶部12に記憶させる(ステップS7)。それにより、各係数が最適化される。
次に、判定部63は、動作タップ数「k」での平均誤差から動作タップ数「k−1」での平均誤差を差し引いた値の絶対値がしきい値未満であるか否かを判定する(ステップS8)。なお、ステップS8においては、動作タップ数「k」での平均誤差は、レジスタ61から読み出される。ステップS8において「Yes」と判定された場合、ステップS5〜ステップS8が再度実行される。ステップS8において「No」と判定された場合には、スイッチコントローラ64は、動作タップ数を「k」に設定し直す(ステップS9)。この場合、スイッチコントローラ64は、ステップS5でオフした遅延タップ10をオンする。その後、フローチャートの実行が終了する。
図3のフローチャートによれば、平均誤差を最小化させることができるため、係数C〜Cを最適化することができる。また、動作タップ数を低減させた場合の平均誤差の低減量が所定値以下になるまで動作タップ数を低減させることができることから、適応等化精度を維持しつつ、適応等化器100の消費電力を低減させることができる。なお、図3のフローチャートでは、動作タップ数「k」での平均誤差から動作タップ数「k−1」での平均誤差を差し引いた値を判断基準に用いているが、例えば平均誤差自体が所定値以下になる範囲で動作タップ数を低減させてもよい。
図4は、以上の効果を視覚的に表す図である。図4において、横軸は経過時間を示す。図4を参照して、適応等化器100に入力される信号(I/P)は、完全な矩形波を有しているわけではなく、崩れた波形を有している。等化出力y(t)は、適応等化器100の適応等化処理によって、矩形波に近づく。等化出力y(t)から得られる復号データは、識別部30の識別処理によって、矩形波を有するようになる。
次に、係数設定部50による係数最適化によって、平均誤差が低下する。なお、図4を参照して、係数最適化が完了するタイミングで、平均誤差が最小値を示すようになる。図4の例では、動作タップ数を4つ低減させた場合に平均誤差がしきい値を超えるようになる。したがって、図4の例では、動作タップ数を3つ低減させることができる。
図5(a)および図5(b)は、動作タップ数低減の効果について説明するための図である。図5(a)は、最大チャネルロスと適応等化器100の消費電力との関係を説明するための図である。図5(a)において、横軸は最大チャネルロスを示し、縦軸は消費電力を示す。一般に、等化器は最大チャネルロスに応じて設計されるため、タップ総数増加に伴って消費電力も増加する。これに対して、図5(a)を参照して、本実施例に係る適応等化器100を用いることによって、電力供給される動作タップ数を低減させることができるため、消費電力を低減させることができる。
図5(b)は、動作タップ数と平均誤差との関係を説明するための図である。図5(b)において、横軸は動作タップ数を示し、縦軸は平均誤差を示す。図5(b)を参照して、動作タップ数が多いほど平均誤差は小さくなる。適応等化の精度が向上するからである。しかしながら、動作タップ数の増加に伴って平均誤差の減少幅は小さくなる。したがって、平均誤差がしきい値以下となった場合においては、動作タップ数を多くすることによる効果に比較して、動作タップ数を少なくすることによる消費電力低下の効果が大きくなる。以上のことから、本実施例に係る適応等化器100を用いることによって、平均誤差を所定値以下に維持しつつ、消費電力を低減させることができる。
なお、本実施例においては、動作タップ数を減らす際には、動作中の最後段の遅延タップ10への電力供給を停止していたが、いずれの遅延タップ10への電力供給を停止してもよい。ただし、適応等化精度に対する影響は、動作中の最後段の遅延タップ10が最も小さいため、動作中の最後段の遅延タップ10への電力供給を停止することが好ましい。
図6は、実施例2に係る適応等化器101の構成を説明するためのブロック図である。図6を参照して、本実施例に係る適応等化器101が図1の適応等化器100と異なる点は、引算部62の代わりに判定部65を備える点である。その他の構成については、同一符号を付すことによって説明を省略する。
適応等化器101においては、係数設定部50によって設定された各係数は、判定部65に入力されるとともにレジスタ61に記憶される。レジスタ61に記憶された各係数は、判定部63および判定部65に入力される。判定部63は、レジスタ61に記憶された所定の係数の絶対値がしきい値未満であるか否かを判定する。判定部65は、判定部63における判定結果に基づいて、レジスタ61に記憶された所定の係数と係数設定部50によって設定された所定の係数との差の絶対値がしきい値未満であるか否かを判定する。判定部65の判定の詳細については、後述する。スイッチコントローラ64は、判定部63および判定部65の判定結果に基づいて各遅延タップ10への電力供給をオンまたはオンする。
本実施例においては、各遅延タップ10に設定される係数に着目する。具体的には、設定される係数が十分に小さい遅延タップ10は、適応等化にあまり影響を及ぼさない。したがって、設定される係数が十分に小さい遅延タップ10への電力供給を停止しても、適応等化精度の低下を抑制することができる。一方で、適応等化器101の消費電力を低減させることができる。
以下、係数最適化制御および動作タップ数制御の詳細について説明する。図7は、係数最適化制御および動作タップ数制御の際に実行されるフローチャートの一例である。図7を参照して、スイッチコントローラ64は、すべての遅延タップ10をオンさせる(ステップS11)。次に、係数設定部50は、係数記憶部14および各係数記憶部12に記憶されている係数CからCを初期化する(ステップS12)。
次いで、係数設定部50は、平均誤差を最小化する(ステップS13)。次に、係数設定部50は、ステップS13で得られた結果に対応する係数C〜Cを係数記憶部14および各係数記憶部12に記憶させる(ステップS14)。それにより、各係数が最適化される。なお、ステップS14で記憶させる係数C〜Cは、レジスタ61にも記憶される。次いで、スイッチコントローラ64は、動作タップ数を「k」から「k−1」に減じる(ステップS15)。なお、動作タップ数「k」の初期値は、適応等化器101に設けられている遅延タップ10の数(n個)に設定される。また、スイッチコントローラ64は、動作タップ数を1つずつ減らす際には、現状で動作している遅延タップ10のうち最後段のものをオフする。
次に、係数設定部50は、動作タップ数「k−1」での平均誤差を最小化する(ステップS16)。次いで、係数設定部50は、ステップS16で得られた結果に対応する係数C〜Ck−1を係数記憶部14および1段目〜「k−1」段目の各係数記憶部12に記憶させる(ステップS17)。それにより、各係数が最適化される。
次に、判定部63は、動作タップ数が「k」のときの「k」番目の係数C(k)をレジスタ61から取得し、係数C(k)の絶対値が第1しきい値未満であるか否かを判定する(ステップS18)。第1しきい値として、係数C〜Cの平均値よりも小さい値を用いることができる。ステップS18において「Yes」と判定された場合、判定部65は、動作タップ数が「k」のときの「k−1」番目の係数C(k−1)をレジスタ61から取得する。また判定部65は、動作タップ数が「k−1」のときの「k−1」番目の係数Ck−1(k−1)を係数設定部50から取得する。その後、判定部65は、係数C(k−1)と係数Ck−1(k−1)との差の絶対値が第2しきい値未満であるか否かを判定する(ステップS19)。第2しきい値として、係数C〜Cの平均値よりも小さい値を用いることができる。
ステップS19において「Yes」と判定された場合、ステップS15〜ステップS19が再度実行される。ステップS18およびステップS19において「No」と判定された場合、スイッチコントローラ64は、動作タップ数を「k」に設定し直す(ステップS20)。この場合、スイッチコントローラ64は、ステップS15でオフした遅延タップ10をオンする。その後、フローチャートの実行が終了する。
図7のフローチャートによれば、平均誤差を最小化させることができるため、係数C〜Cを最適化することができる。また、設定される係数が十分に小さい遅延タップ10への電力供給が停止されることから、動作タップ数を低減させた場合の平均誤差の低減量を所定値以下に抑えることができる。したがって、適応等化の精度を維持しつつ、消費電力を低減させることができる。また、ステップS19で、動作タップ数を「k」から「k−1」に減らしても「k−1」番目の係数に大きな変化が無いことを確認していることから、適応等化の精度が担保される。
図8は、実施例3に係る適応等化器102の構成を説明するためのブロック図である。図8を参照して、本実施例に係る適応等化器102が図1の適応等化器100と異なる点は、フィルタとしてFFEフィルタの代わりに、DFE(Decision Feedback Equalization)フィルタが設けられている点である。その他の構成については、同一符号を付すことによって説明を省略する。なお、遅延タップ10aは、図1の遅延タップ10と同様の機能を有する。したがって、図8の遅延部11a、係数記憶部12aおよび乗算部13aは、図1の遅延部11、係数記憶部12および乗算部13と同様の機能を有する。
DFEフィルタは、図1のFFEフィルタと同様に、複数の遅延タップ10aが縦属接続された構造を有する。適応等化器102に入力される信号(I/P)は、加算部20に入力される。また、加算部20には、各遅延タップ10aの乗算部13aの出力結果が入力される。加算部20は、乗算部13aの出力結果を互いに加算して総和を出力する。加算部20の加算結果は、等化出力y(t)として識別部30に入力される。識別部30は、等化出力y(t)を「0」と「1」とに識別することによって、復号データを生成出力する。
復号データは、最前段(1段目)の遅延タップ10aに入力される。復号データは、1段目の遅延タップ10aから後段の遅延タップ10aに向けて順に入力される。各遅延部11aは、入力される信号に所定時間の遅延量を付加して出力する。各遅延タップ10aの係数記憶部12aは、係数d〜dを記憶している(mは、2以上の整数)。各遅延タップ10aにおいて、乗算部13aは、遅延部11aによって遅延量が付加された復号データと係数記憶部12aに記憶された係数との乗算結果を加算部20に入力する。
一方、識別部30によって出力された復号データは、引算部40のプラス側にも入力される。また、加算部20が出力する等化出力は、引算部40のマイナス側にも入力される。引算部40は、復号データから等化出力を差し引くことによってエラー値e(t)を算出する。平均化部41は、エラー値e(t)の平均誤差|Avg{e(t)}|を算出して平均誤差として出力する。係数設定部50は、平均誤差を最小化する。係数設定部50は、各乗算部13aの係数d〜dを、平均誤差の最小化に対応する係数に更新して、各係数記憶部12aに出力する。それにより、係数d〜dが最適化される。なお、係数d〜dを算出する方法として、最小二乗平均を用いる方法が挙げられる。
本実施例においては、制御部60は、実施例1と同様に、平均誤差がしきい値未満になる範囲で動作タップ数を低減させてもよい。また、制御部60は、動作タップ数を低減させた場合の平均誤差の低減量が所定値以下になるまで動作タップ数を低減させてもよい。また、制御部60は、実施例2と同様に、設定される係数が十分に小さい遅延タップ10aへの電力供給を停止することによって動作タップ数を低減させてもよい。このようにすることによって、適応等化精度を維持しつつ、適応等化器102の消費電力を低減させることができる。
図9は、実施例4に係る適応等化器103の構成を説明するためのブロック図である。図9を参照して、本実施例に係る適応等化器103が図1の適応等化器100と異なる点は、フィルタとしてFFEフィルタおよびDFEフィルタの両方が設けられている点である。その他の構成については、同一符号を付すことによって説明を省略する。なお、制御部60aは、制御部60と同様の機能を有する。
本実施例においては、FFEフィルタの乗算部15および各乗算部13の出力結果が加算部20に入力されるとともに、DFEフィルタの各乗算部13aの出力結果が加算部20に入力される。加算部20は、乗算部15、各乗算部13および各乗算部13aの出力結果を互いに加算して総和を出力する。加算部20の加算結果は、等化出力y(t)として識別部30に入力される。識別部30は、等化出力y(t)を「0」と「1」とに識別することによって、復号データを生成出力する。
復号データは、DFEフィルタの最前段(1段目)の遅延タップ10に入力されるとともに、引算部40のプラス側にも入力される。また、加算部20が出力する等化出力は、引算部40のマイナス側にも入力される。引算部40は、復号データから等化出力を差し引くことによってエラー値e(t)を算出する。平均化部41は、エラー値e(t)の平均値|Avg{e(t)}|を算出して平均誤差として出力する。係数設定部50は、平均誤差を最小化する。係数設定部50は、FFEフィルタの係数記憶部14の係数Cおよび係数記憶部12の係数C〜Cを、平均誤差の最小化に対応する係数に更新して、FFEフィルタの係数記憶部14および各係数記憶部12に出力する。また、係数設定部50は、DFEフィルタの係数記憶部12aの係数d〜dを、平均誤差の最小化に対応する係数に更新して、DFEフィルタの各係数記憶部12aに出力する。それにより、係数C〜Cおよび係数d〜dが最適化される。
さらに、FFEフィルタの制御部60およびDFEフィルタの制御部60aは、実施例1と同様に、平均誤差がしきい値未満になる範囲で動作タップ数を低減させてもよい。また、上記制御部60および上記制御部60aは、動作タップ数を低減させた場合の平均誤差の低減量が所定値以下になるまで動作タップ数を低減させてもよい。また、上記制御部60および上記制御部60aは、実施例2と同様に、設定される係数が十分に小さい遅延タップ10への電力供給を停止することによって動作タップ数を低減させてもよい。このようにすることによって、適応等化精度を維持しつつ、適応等化器103の消費電力を低減させることができる。
図10は、係数最適化制御および動作タップ数制御の際に実行されるフローチャートの一例である。図10を参照して、FFEフィルタの制御部60およびDFEフィルタの制御部60aは、すべての遅延タップ10をオンさせる(ステップS21)。次に、係数設定部50は、FFEフィルタの係数記憶部14および各係数記憶部12に記憶されている係数C〜Cを初期化する。さらに、係数設定部50は、DFEフィルタの各係数記憶部12aに記憶されている係数d〜dを初期化する(ステップS22)。
次いで、係数設定部50は、平均誤差を最小化する(ステップS23)。次に、係数設定部50は、ステップS23で得られた結果に対応する係数C〜CをFFEフィルタの係数記憶部14および各係数記憶部12に記憶させる。さらに、係数設定部50は、ステップS23で得られた結果に対応する係数d〜dをDFEフィルタの係数記憶部12aに記憶させる(ステップS24)。
次に、DFEフィルタの制御部60aは、動作タップ数を「k」から「k−1」に減じる(ステップS25)。なお、動作タップ数「k」の初期値は、DFEフィルタに設けられている遅延タップ10aの数(m個)に設定される。次に、係数設定部50は、動作タップ数「k−1」での平均誤差を最小化する(ステップS26)。次いで、係数設定部50は、ステップS26で得られた結果に対応する係数d〜dk−1をDFEフィルタの各係数記憶部12aに記憶させる(ステップS27)。
次に、DFEフィルタの制御部60aは、動作タップ数「k」での平均誤差から動作タップ数「k−1」での平均誤差を差し引いた値の絶対値がしきい値未満であるか否かを判定する(ステップS28)。ステップS28において「Yes」と判定された場合、ステップS25〜ステップS28が再度実行される。ステップS28において「No」と判定された場合には、DFEフィルタの制御部60aは、動作タップ数を「k」に設定し直す(ステップS34)。この場合、制御部60aは、ステップS25でオフした遅延タップ10aをオンする。
次いで、FFEフィルタの制御部60は、FFEフィルタの動作タップ数を「k」から「k−1」に減じる(ステップS30)。なお、動作タップ数「k」の初期値は、FFEフィルタに設けられている遅延タップ10の数(n個)に設定される。次に、係数設定部50は、動作タップ数「k−1」での平均誤差を最小化する(ステップS31)。次いで、係数設定部50は、ステップS31で得られた結果に対応する係数C〜Ck−1をFFEフィルタの係数記憶部14および各係数記憶部12に記憶させる(ステップS32)。
次に、FFEフィルタの制御部60は、動作タップ数「k」での平均誤差から動作タップ数「k−1」での平均誤差を差し引いた値の絶対値がしきい値未満であるか否かを判定する(ステップS33)。ステップS33において「Yes」と判定された場合、ステップS30〜ステップS33が再度実行される。ステップS33において「No」と判定された場合には、FFEフィルタの制御部60は、動作タップ数を「k」に設定し直す(ステップS34)。この場合、制御部60は、ステップS30でオフした遅延タップ10をオンする。
図10のフローチャートによれば、適応等化精度を維持しつつ、適応等化器103の消費電力を低減させることができる。また、DFEフィルタの最適化の後にFFEフィルタの最適化を行うことによって、FFEフィルタの最適化の際にDFEフィルタのフィードバックの結果を利用することができる。したがって、図10のフローチャートのように、DFEフィルタの最適化の後にFFEフィルタの最適化を行うことが好ましい。
図11は、実施例5に係る適応等化器104の全体構成を説明するためのブロック図である。適応等化器104は、等化回路として実施例3に係るDFEフィルタを備える。適応等化器104が実施例3に係る適応等化器102と異なる点は、加算部71、引算部72、および合波部73を備える点、および、識別部30の代わりに第1識別部31および第2識別部32を備える点である。本実施例においては、DFEフィルタ、加算部71、加算部72、第1識別部31および第2識別部32がIIR(Infinite Impulse Response)フィルタとして機能する。
適応等化器104に入力される信号(I/P)は、加算部71および引算部72に入力される。また、加算部71および引算部72には、加算部20の出力V_IIR(t)が入力される。加算部71は、信号(I/P)と出力V_IIR(t)との加算結果を等化出力y(t)として第1識別部31に入力する。引算部72は、信号(I/P)から出力V_IIR(t)を差し引いた結果を等化出力y(t)として第2識別部32に入力する。
第1識別部31は、等化出力y(t)を「0」と「1」とに識別したデータを、合波部73に出力する。第2識別部32は、等化出力y(t)を「0」と「1」とに識別したデータを、合波部73に出力する。合波部73は、クロック信号の入力タイミングで第1識別部31の生成データと第2識別部32の生成データとを合成することによって、復号データを生成出力する。
復号データは、最前段(1段目)の遅延タップ10aに入力される。復号データは、1段目の遅延タップ10aから後段の遅延タップ10aに向けて順に入力される。各遅延部11aは、入力される信号に所定時間の遅延量を付加して出力する。各遅延タップ10aの係数記憶部12aは、係数d〜dを記憶している(mは、2以上の整数)。各遅延タップ10aにおいて、乗算部13aは、遅延部11aによって遅延量が付加された復号データと係数記憶部12aに記憶された係数との乗算結果を加算部20に入力する。
一方、合波部73で生成された復号データは、引算部40のプラス側にも入力される。また、信号(I/P)は、引算部40のマイナス側にも入力される。引算部40は、復号データから信号(I/P)を差し引くことによってエラー値e(t)を算出する。平均化部41は、エラー値e(t)の平均値|Avg{e(t)}|を算出して平均誤差として出力する。係数設定部50は、平均誤差を最小化する。係数設定部50は、各乗算部13aの係数d〜dを、平均誤差の最小化に対応する係数に更新して、各係数記憶部12aに出力する。それにより、係数d〜dが最適化される。なお、係数d〜dを算出する方法として、最小二乗平均を用いる方法が挙げられる。
本実施例においては、制御部60は、実施例1と同様に、平均誤差がしきい値未満になる範囲で動作タップ数を低減させてもよい。制御部60は、動作タップ数を低減させた場合の平均誤差の低減量が所定値以下になるまで動作タップ数を低減させてもよい。また、制御部60は、実施例2と同様に、設定される係数が十分に小さい遅延タップ10aへの電力供給を停止することによって動作タップ数を低減させてもよい。このようにすることによって、適応等化精度を維持しつつ、適応等化器104の消費電力を低減させることができる。
図12は、実施例6に係る適応等化器105の全体構成を説明するためのブロック図である。図12を参照して、適応等化器105が図1の適応等化器100と異なる点は、遅延タップ10の代わりに遅延タップ10bを備える点である。遅延タップ10bが遅延タップ10と異なる点は、乗算部21、加算部22、加算部23、およびスイッチ24をさらに備える点である。
適応等化器105に入力される信号(I/P)は、1段目の遅延タップ10bから後段の遅延タップ10bに向けて順に入力される。各遅延部11は、入力される信号に所定時間の遅延量を付加して出力する。係数記憶部12は、レジスタなどの記憶手段であり、加算部22から入力される係数を記憶する。乗算部13は、遅延部11によって遅延量が付加された信号(I/P)と係数記憶部12に記憶された係数との乗算結果を加算部23に出力する。
加算部23は、乗算部13の出力結果と、次段の遅延タップ10bの加算部23の出力結果とを足し合わせる。加算部23の出力結果は、スイッチ24がオンしている場合に、前段の遅延タップ10bの加算部23に出力される。例えば、2段目の遅延タップ10bにおいては、加算部23は、乗算部13の出力結果と次段の遅延タップ10bの加算部23の出力結果とを足し合わせる。スイッチ24がオンしている場合には、加算部23の出力結果は、1段目の遅延タップ10bの加算部23に入力される。
なお、最後段の遅延タップ10bには、加算部23は設けられていない。また、最前段の遅延タップ10bの前段には、係数記憶部14、乗算部15、乗算部21、加算部22、および加算部23が設けられている。乗算部15は、適応等化器105に入力された信号(I/P)と係数記憶部14に記憶された係数との乗算結果を加算部23に出力する。加算部23は、乗算部15の出力結果と、1段目の遅延タップ10bの加算部23の出力結果とを足し合わせ、その結果を等化出力y(t)として、識別部30と引算部40のマイナス側とに入力する。
識別部30は、等化出力y(t)を「0」と「1」とに識別することによって、復号データを生成出力する。生成された復号データは、引算部40のプラス側に入力される。上記等化出力は、引算部40のマイナス側に入力される。引算部40は、復号データから等化出力を差し引くことによってエラー値e(t)を算出する。平均化部41は、エラー値e(t)の平均値|Avg{e(t)}|を算出して、平均誤差として出力する。
本実施例に係る適応等化器105には、係数設定部50の代わりに乗算部51が設けられている。乗算部51は、引算部40によって得られたエラー値e(t)と1よりも十分に小さい係数uとの乗算結果を、各遅延タップ10bの乗算部21に入力する。なお、エラー値e(t)とは、動作タップ数が「k」である場合のエラー値である。各遅延タップ10bにおいては、乗算部21は、乗算部51から入力されたu×e(t)を用いて、下記式(4)に従って新たに係数を設定し、係数記憶部12に記憶させる。このような最小二乗法を用いることによって、各遅延タップ10bの演算係数を最適化することができる。なお、下記式(4)において旧C(k)は、下記式(4)が演算される直前に係数記憶部12に記憶されていた係数のことである。また、y(t−kT)は、「k」段目の遅延タップ10bに入力される信号のことであり、「T」は各遅延部11における遅延量である。なお、最前段の遅延タップ10bよりも前段の乗算部21および加算部22も、各遅延タップ10bと同様の作用をもたらす。
新C(k)=旧C(k)+y(t−kT)・u・e(t) (4)
本実施例によれば、実施例1〜5のような係数設定部50を備えていなくても、各遅延タップ10bの演算係数が最適化される。このように、各遅延タップ10bにおいて係数が自己最適化されるため、スイッチコントローラによる電力供給停止の対象となる遅延タップ10bの数を増やすことができる。それにより、消費電力をより低減させることができる。
なお、上記各実施例においては、遅延タップは演算として乗算を行っていたが、それに限られない。遅延タップはどのような演算を行っていてもよく、重みづけ等を行ってもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 遅延タップ
11 遅延部
12 係数記憶部
13 乗算部
14 係数記憶部
15 乗算部
16 第1スイッチ
17 第2スイッチ
18 第3スイッチ
20 加算部
30 識別部
40 引算部
50 係数設定部
60 制御部
61 レジスタ
62 引算部
63 判定部
64 スイッチコントローラ
100 適応等化器

Claims (12)

  1. 縦属接続された複数の遅延タップを備え、入力信号に対する前記複数の遅延タップの演算結果を加算することによって前記入力信号を等化する等化回路と、
    前記等化回路の等化誤差に応じて、前記複数の遅延タップの動作数を変更する動作数変更部と、を備え
    前記動作数変更部は、前記遅延タップの動作数を変更する前に前記複数の遅延タップの少なくともいずれかの演算係数を変更することによって前記等化誤差を低減した場合と、前記遅延タップの動作数を所定値まで低減した後に前記複数の遅延タップの少なくともいずれかの演算係数を変更することによって前記等化誤差を低減した場合との間で、前記等化誤差の変動量がしきい値以下の場合または特定の遅延タップの演算係数の変動量がしきい値以下の場合に、当該所定値まで前記遅延タップの動作数を低減することを特徴とする適応等化器。
  2. 前記動作数変更部は、前記複数の遅延タップへの電力供給を個別に停止することによって動作数を低減することを特徴とする請求項1記載の適応等化器。
  3. 前記動作数変更部は、前記複数の遅延タップの動作数を低減する際には、動作している遅延タップのうち最後段の遅延タップへの電力供給を停止することを特徴とする請求項2記載の適応等化器。
  4. 前記動作数変更部は、前記等化誤差が所定値以下である場合に、前記遅延タップの動作数を低減させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の適応等化器。
  5. 前記動作数変更部は、遅延タップの動作数を低減した場合の前記等化誤差の低減量が所定値以下になるまで、前記遅延タップの動作数を低減させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の適応等化器。
  6. 前記動作数変更部は、前記等化誤差に応じて前記遅延タップの演算係数を計算し、当該演算係数が所定値以下の遅延タップへの電力供給を停止することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の適応等化器。
  7. 前記等化誤差とは、前記等化回路が出力する等化出力の平均誤差であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の適応等化器。
  8. 前記平均誤差は、前記等化回路の等化出力と、前記等化出力を識別することによって得られる復号データとの差分の平均値であることを特徴とする請求項7記載の適応等化器。
  9. 前記等化回路は、FFEフィルタ、DFEフィルタ、および、IIRフィルタの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の適応等化器。
  10. 前記遅延タップの演算係数を最適化する係数設定部を備え、
    前記係数設定部は、前記等化回路の等化誤差が最小となるように前記遅延タップの演算係数を設定することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の適応等化器。
  11. 前記遅延タップは、最小二乗法によって、前記遅延タップの演算係数をフィードバック制御することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の適応等化器。
  12. 縦属接続された複数の遅延タップの、入力信号に対する演算結果を加算することによって前記入力信号を等化する等化ステップと、
    前記等化ステップにおける等化誤差に応じて、前記複数の遅延タップの動作数を変更する動作数変更ステップと、を含み、
    前記動作数変更ステップにおいて、前記遅延タップの動作数を変更する前に前記複数の遅延タップの少なくともいずれかの演算係数を変更することによって前記等化誤差を低減した場合と、前記遅延タップの動作数を所定値まで低減した後に前記複数の遅延タップの少なくともいずれかの演算係数を変更することによって前記等化誤差を低減した場合との間で、前記等化誤差の変動量がしきい値以下の場合または特定の遅延タップの演算係数の変動量がしきい値以下の場合に、当該所定値まで前記遅延タップの動作数を低減することを特徴とする適応等化方法。
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