以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技機(パチンコ機)1の正面図である。
遊技機1の前面枠2は、遊技機1を設置するための島設備に固定される機枠(図示省略)にヒンジ4を介して一側部が左右に開閉回動自在に取り付けられる。前面枠2は、略正方形状の開口部を有し、その開口部には遊技盤5が取り付けられる。また、前面枠2には、ガラス枠6がヒンジを介して開閉回動自在に取り付けられ、ガラス枠6の開口部には透明なカバーガラスが取り付けられる。
遊技盤5には、遊技盤表面に設けられたガイドレール10によって略円形状の遊技領域11が区画形成される。遊技者は、カバーガラスを通じて遊技領域11を視認することができる。
前面枠2における遊技盤5の下方には、遊技領域11内に遊技球(パチンコ球)を1つずつ順次発射する発射装置(図示省略)の発射操作部15、球貯留部16aを有し遊技球を発射装置に案内する上皿16、上皿16の球貯留部16aをオーバーフローした遊技球を貯留可能な下皿17、音出力装置18(スピーカ)、及び灰皿19等が配設される。なお、音出力装置18は、遊技盤5の上部両端部にも配設される。
遊技機1は、遊技者の発射操作部15の操作に基づいて発射装置から発射された遊技球が遊技領域11内を流下することにより遊技を行うものである。
遊技領域11のほぼ中央には、略長方形状の開口窓部21aを有するセンターケース21が配設される。センターケース21の後方には、複数の識別情報を変動表示する変動表示装置22が、その表示部22aがセンターケース21の開口窓部21aに臨む状態で配設される。
変動表示装置22は、表示部22aに複数の変動表示領域(例えば、左側、中央、右側の3つの可変表示領域等)を設定して各表示領域の各々で独立して画像表示がなされる表示装置である。本実施の形態では、例えば、任意の画像を表示可能なLCD(液晶表示器)等で表示画面部分が構成され、この表示画面上の各変動表示領域には複数の識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタ等、遊技の進行に基づく画像が表示される。
遊技領域11におけるセンターケース21の下方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)23を有する変動表示始動口24(「入賞領域」に該当する。)が配設され、この始動口24の下方には、変動表示装置22の作動結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)25が配設される。また、遊技領域11におけるセンターケース21の左側には、普図変動表示ゲームの普通図柄始動ゲート26が配設される。
遊技領域11には、この他に、遊技球が入賞した場合に賞球を払い出す条件だけが成立する一般入賞口28、遊技球の落下方向を変える風車29や釘(図示省略)等の方向変換部材、及び入賞せずに流下した遊技球を回収するアウト口30が配設される。
なお、センターケース21の頂部には、特図変動表示ゲームの特別図柄の変動表示、特別図柄入賞記憶数(始動記憶数)、普図変動表示ゲームの普通図柄の変動表示、及び普通図柄入賞記憶数を表示する表示器32が設けられる。
発射装置によって打ち出された遊技球は、ガイドレール10の左側部に区画され遊技球を案内する発射球案内通路31から遊技領域11に発射され、遊技領域11内の各所に配置された風車29等の方向変換部材によって落下方向を変えながら遊技領域11を流下し、始動口24、一般入賞口28、特別変動入賞装置25に入賞するか、遊技領域11の最下部に設けられたアウト口30から排出される。
始動口24、一般入賞口28、特別変動入賞装置25に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置(図示省略)から上皿16に排出される。
具体的には、始動口24へ遊技球の入賞があると、変動表示装置22では、前述した数字等で構成される識別情報が順に変動表示する変動表示ゲームが開始され、変動表示ゲームに関する画像が表示される。
始動口24への入賞が所定のタイミングでなされたときには大当たり状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置25は、大入賞口ソレノイド(図示省略)への通電によって、大入賞口が所定の時間だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、大入賞口が所定の時間だけ大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。
また、普通図柄始動ゲート26を遊技球が通過すると、表示器32で普図変動表示ゲームが開始される。普通図柄始動ゲート26への遊技球の通過が所定のタイミングでなされたときには普通図柄に関する当たり状態となり、表示器32に表示される普通図柄が当たり状態で停止する。このとき、始動口24に設けられた普通変動入賞装置23は、普通電動役物ソレノイド(図示省略)への通電によって、始動口24への入口が所定の時間だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口24への入賞可能性が高められる。
次に、主に図2〜図4を参照して、センターケース21について説明する。図2はセンターケース21の斜視図であり、図3はセンターケース21の平面図であり、図4はセンターケース21の分解斜視図である。
センターケース21は、前述したように遊技領域11のほぼ中央に配在されるものである。具体的には、遊技盤5にはセンターケース21の外周に沿った形状の開口が形成され、センターケース21は、その開口に遊技盤5の前方から嵌装される。また、センターケース21の開口窓部21aは、開口窓部21aから臨む変動表示装置22の表示部22aが遊技領域11のほぼ中央に配置されるように形成されている。
センターケース21は、センターケース21の前面側を構成し遊技領域11に配置される前面体35と、センターケース21の裏面側を構成し遊技盤5の開口に嵌装される基体36とを備える。なお、前面体35及び基体36は、合成樹脂にて形成され、色は無色透明、有色のいずれでもよい。
基体36は、前方が開放した箱状の部材であり、後方の面には変動表示装置22の表示部22aが臨む略長方形状の開口窓部21aが形成されている。基体36の前面には、前面体35を取り付けるための複数の締結部37が設けられる。前面体35は、締結部37を介して基体36の前面に結合され、基体36と一体となる。
前面体35は、基体36の開口窓部21aよりも大きい開口部38(図3参照)を有する異形リング状の部材であり、基体36に結合された状態にて外側に向かって突設する鍔部39が周囲に沿って形成される。センターケース21は、基体36を遊技盤5の開口に嵌装すると共に、鍔部39を介して遊技盤5に固定され、鍔部39よりも前方側が遊技領域11内に配置されることになる。このように、遊技盤5には、前面体35の開口部38を入口とする凹室40が形成されることになる。
前面体35の前面の上部から両側部に亘って前方に突設し、遊技球を案内するガイド41が形成される。ガイド41は、右下方に緩やかに傾斜する上部ガイド41aと、上部ガイド41aの左右両端からそれぞれ下方に傾斜する左側円弧状ガイド41b、右側円弧状ガイド41cと、さらに左側円弧状ガイド41b、右側円弧状ガイド41cの端部からガイドレール10に沿って傾斜する左側部ガイド41d、右側部ガイド41eとからなる。
これにより、発射球案内通路31から遊技領域11内に発射された遊技球は、ガイドレール10とガイド41との間の領域を流下する。ここで、図1に示すように、左側部ガイド41dとガイドレール10との間隔は大きいのに対して、右側部ガイド41eとガイドレール10とは遊技球1つが通過できる程度の間隔しかない。したがって、本実施の形態では、主として遊技領域11におけるセンターケース21の左側に遊技球を流下させることによって遊技が行われる。発射装置から発射された遊技球のうち勢いのある遊技球は、上部ガイド41aとガイドレール10との間を通過し、右側部ガイド41eとガイドレール10との間を流下しアウト口30へと流入する。
センターケース21の内側底部、つまり凹室40の底部には、遊技球が転動可能であって、転動する遊技球をセンターケース21下方の始動口24が配設される遊技領域11へ流下させるためのステージ50が配設される。ステージ50の詳細な構造については後述する。
前面体35の左側部には、遊技領域11を流下する遊技球をセンターケース21の凹室40内に導入するためのワープ通路54が配設される。ワープ通路54は、遊技領域11に向けて開口し遊技領域11を流下する遊技球を受け入れる流入口55と、流入口55から流入した遊技球が通過する流路56と、凹室40内に向けて開口し流路56を通過した遊技球を凹室40に対して流出する流出口57とを備えるトンネル状の通路である。
流入口55は、前面体35の手前に形成され、遊技領域11におけるセンターケース21の左側を流下する遊技球を受け入れるため、左斜め上方へ向けて開口している。
流路56は、右斜め下方に延設されると共に底部56cが後方へ向けて下方に傾斜して形成された第1流路56aと、第1流路56aと連通して形成され前面体35の内周に沿って下方に延設される第2流路56bとからなる。このように、流路56は、直線状ではなく、屈曲部を有するものである。
流出口57は、流出した遊技球が前面体35の内周の一部である案内路58を転動してステージ50に案内されるように、前面体35の内周に向けて開口している。なお、案内路58を転動する遊技球がセンターケース21から落下しないように、前面体35の前面にガイド壁59が形成される。
ワープ通路54が以上のように構成されることによって、遊技領域11を流下する遊技球が流入口55に流入した場合、遊技球は、第1流路56aを通過し、第1流路56aの底部56cに当接して減速すると共に、底部56cに沿って後方へ転動して第2流路56bに流入する。そして、第2流路56bを通過し流出口57から流出し、案内路58を介してステージ50に案内される。
なお、ワープ通路54は、図4に示すように、前面体35とは別体に構成され、締結部材によって前面体35に取り付けられる。ワープ通路54は、無色透明の合成樹脂にて形成される。
前面体35の前面には、装飾部材が複数配設されている。このうち、前面体35の右上部に配設された装飾部材45は、その外周面が、ガイド41における上部ガイド41aの一部及び右側円弧状ガイド41cを構成している。このように、装飾部材45の外周面は、遊技球を案内する機能を有する。
また、前面体35の右下部に配設された装飾部材46は、前方に突出した装飾部46aを有し、その装飾部46aの外周面は右側部ガイド41eと連続して形成される。したがって、装飾部材46の装飾部46aは、右側部ガイド41eにて案内され流下してきた遊技球をアウト口30へと導く機能を有する。なお、装飾部材46の下方には、一般入賞口28が配設されている。
このように、装飾部材45、46は、装飾機能を有すると共に、遊技球を案内する機能をも兼ね備えるものであるため、部材点数を少なくすることに寄与する。
次に、主に図4〜図7を参照して、センターケース21の凹室40の底部に配設されたステージ50について説明する。図5はステージ50の斜視図であり、図6はステージ50の平面図であり、図7は図3におけるA−A断面を示す断面図である。
センターケース21の凹室40の底部には、図2及び図3に示すように、ワープ通路54を通過してセンターケース21の凹室40内に導入された遊技球が転動可能なステージ50と、ステージ50の表面に開口して設けられた導入口61からステージ50を転動する遊技球を受け入れて、始動口24の上方に設けられた導出口62から遊技球を流出させ遊技球を始動口24へと誘導する誘導流路63とが配設される。
ステージ50は、奥側に配置され左右方向に延設された第1ステージ部51と、手前側に配置され左右方向に延設された第2ステージ部52とを備える。本実施の形態では、ワープ通路54を通過し、案内路58を介してステージ50へ案内された遊技球は、ステージ50手前側の第2ステージ部52へと流入し転動する。
ステージ50は、左右方向中央が谷となるように緩やかに湾曲した長板状部材64の上面に形成されるものである。つまり、第1ステージ部51及び第2ステージ部52は、ステージ50の左右方向中央に向かって緩やかに下り傾斜して構成される。なお、長板状部材64は、透明な合成樹脂にて形成される。
長板状部材64の周囲には、ステージ50上を転動する遊技球を案内するためのガイド壁65が、ステージ50を取り囲むようにステージ50から所定の高さをもって設けられる。ガイド壁65の左端手前側は、部分的に切り欠かれている。この切り欠かれた部分は、遊技球のステージ50への入口部70である。入口部70は、案内路58と連通し、かつ第2ステージ部52の左端に位置するため、ワープ通路54からの遊技球を第2ステージ部52へと導く。
また、第1ステージ部51と第2ステージ部52とは、ステージ50上に隆起し、左右方向に延設された仕切部66によって隔てられる。ガイド壁65の左右両端の内周壁と仕切部66の左右両端の外周壁とは、遊技球が通過可能な間隔を有している。このように、ステージ50の左右方向両端部には、第1ステージ部51と第2ステージ部52との遊技球の行き来を可能とする案内通路67が配設される。
ガイド壁65における左右両端の内周壁は曲面状に形成され、かつ、仕切部66における左右両端の外周壁は、ガイド壁65の内周壁に沿った曲面状に形成される。このように、第1ステージ部51と第2ステージ部52とを繋ぐ案内通路67は、U字型の通路として構成されるため、遊技球はスムーズに第1ステージ部51と第2ステージ部52との間を行き来することができる。
ステージ50中央部には、長板状部材64を鉛直方向に貫通する穴が形成される。この穴が誘導流路63の導入口61である。導入口61のステージ50左右方向の位置は、中央の谷部に形成される。また、導入口61は、仕切部66を左右方向に2つに分割するように構成され、換言すれば、仕切部66は、導入口61の左右それぞれに形成される。このように、導入口61は、ステージ50の谷部で、かつ第1ステージ部51と第2ステージ部52との間に形成される。
第1ステージ部51及び第2ステージ部52のそれぞれには、導入口61に向かって傾斜し、遊技球を導入口61に案内する球案内部51a、52aが形成される。このように、第1ステージ部51及び第2ステージ部52は、導入口61に臨む球案内部51a、52aに向かって左右方向に緩やかに下り傾斜して構成されると共に、導入口61に向かって傾斜する球案内部51a、52aも有するため、ステージ50上を転動する遊技球は、最終的には全て導入口61に導かれるようになっている。さらに、第2ステージ部52の球案内部52aには、始動口24の直上で前後方向に延在し、遊技球を導入口61に案内する凹状の案内溝52bが形成される。この案内溝52bは、球案内部52aよりも大きな傾斜で導入口61に向かって傾斜している。
また、左右の仕切部66は、第1ステージ部51及び第2ステージ部52と同様に左右方向中央(導入口61)に向かって緩やかに傾斜して構成されると共に、上面には、仕切部66に乗り上げた遊技球を導入口61に向かって案内する案内溝66aが形成される。この案内溝66aは、Y字形状で、かつ導入口61に向かって溝の幅を狭めるように形成される。このように構成することによって、仕切部66に乗り上がった遊技球を案内溝66aに取り込み易く、また、取り込まれた遊技球は安定して導入口61に案内される。
以上のように構成される長板状部材64は、図4に示すように、前面体35の締結部71(2箇所)を介してセンターケース21の凹室40の底部に取り付けられる。長板状部材64がセンターケース21に取り付けられた状態では、図2及び図7に示すように、ステージ50の入口部70は、前面体35の内周の一部である案内路58と連通する。つまり、ステージ50の第2ステージ部52は、前面体35の内周に沿って配置される。
次に、主に図4及び図6を参照して誘導流路63について説明する。
センターケース21の基体36の底部には、上方と前方とが開口した溝74が形成される。溝74は、ステージ50の導入口61の直下に配設され、導入口61から流下してくる遊技球は溝74へと導かれる。なお、溝74における上方開口面積は、導入口61の開口面積と略同一である。
溝74の底面は、遊技球を前方へと導くために、前方に向かって下方に傾斜して形成される。溝74内には、上方に向かって立設する2つの仕切板75によって、左室76a、中央室76b、右室76cの3部屋に仕切られる。したがって、導入口61から流下してくる遊技球は、左室76a、中央室76b、右室76cのいずれかの部屋に入り、その部屋を介して導出口62へと進み始動口24が配設される遊技領域11へ流下する。
図6に示すように、3部屋のうち中央に位置する中央室76bが、始動口24の直上に配置される。つまり、中央室76bと始動口24とは、左右方向の位置が一致するように位置決めされている。したがって、遊技球は中央室76bに導かれることによって、始動口24への入賞の確率が高まる。このことから、前述した第1ステージ部51及び第2ステージ部52に形成された球案内部51a、52a、及び球案内部52aに形成された案内溝52bは、図6に示すように、遊技球を中央室76bに導くように中央室76bの直上に形成される。
しかし、球案内部51a、52aは、図6に示すように、導入口61に向かって幅が広がるように形成され、かつ導入口61に臨む球案内部51a、52aの幅は中央室76bの幅よりも大きい。したがって、球案内部51a、52aから導入口61に流下する遊技球が必ず中央室76bに導かれるとは限らない。これに対して、案内溝52bは、溝の幅が中央室76bの幅よりも小さく、かつ前後方向に延在しているため、案内溝52bに嵌って導入口61に流下する遊技球は、確実に中央室76bへと導かれることとなる。
また、導入口61から流下してくる遊技球が仕切板75の頂面に当たった場合に、遊技球を中央室76b内に入り易くするために、2つの仕切板75の頂面は、中央室76bに向かって傾斜して形成される。このように、仕切板75を構成することによって、導入口61から流下してくる遊技球は、中央室76bに導かれ易くなり、始動口24へと入賞する確率が高くなる。
中央室76b内には、導入口61から流下してくる遊技球を前方へと送るための斜板78が設けられる。斜板78は、斜面を有し、導入口61から流下してくる遊技球は、その斜面に当たった後、斜面に沿って滑り落ちるようにして前方へと送られる。このように、斜板78は、流下してくる遊技球を確実に前方へと送ることができるため、遊技球の詰まり防止効果を奏する。
前面体35の底部には、図4に示すように、基体36の底部に形成された溝74の前方に対応する位置に溝80が形成される。また、前面体35の下部前面には、長円形状の開口部を有し、前面に装飾が施された前面装飾部材81が、前面体35の締結部82(4箇所)を介して取り付けられる。この長円形状の開口部が導出口62である。
前面装飾部材81の背面には、導出口62の底部から後方へと延在する板材83が形成され、前面装飾部材81を前面体35の下部前面に取り付ける際、この板材83は前面体35の溝80に嵌め合わされる。そして、前面装飾部材81が前面体35に取り付けられた状態では、板材83は、溝74の底面と連続した面を構成し、さらに、板材83は、溝74の底面と同様に遊技球を前方へと導くために、前方に向かって下方に傾斜して形成される。このように、溝74と板材83とによって遊技球を導出口62へと導く流路が構成される。板材83は、前面体35の溝80に嵌り合うものであり、第2ステージ部52の下方に位置する。なお、板材83上には、中央室76bからの遊技球を始動口24へ安定して誘導するためのガイドレール84が形成される。
以上のように、ステージ50に形成された導入口61から流下した遊技球は、溝74と板材83とを通り、前面装飾部材81の導出口62へと導かれ、導出口62から遊技領域11へと流下し始動口24に誘導される。このように、溝74と板材83とによって誘導流路63が構成され、誘導流路63は、2つの仕切板75によって複数の流路(本実施の形態では3つ)に分割される。また、誘導流路63は、第2ステージ部52の下方を横切るようにして構成されるものであり、誘導流路63と第2ステージ部52とは、立体交差して構成される。
次に、主に図1、図2、図5、及び図7を参照して、以上のように構成される本実施の形態の遊技機1の作用について説明する。
発射装置から発射された遊技球は、発射球案内通路31を経て、遊技領域11の上部に飛入する。そして、飛入した遊技球のうち、上部ガイド41aの左側、つまり左側円弧状ガイド41b又は左側部ガイド41dに当たった遊技球は、遊技領域11におけるセンターケース21の左側を流下する。また、飛入した遊技球のうち、勢いのある遊技球は、上部ガイド41aとガイドレール10との間を通過し、右側部ガイド41eとガイドレール10との間を流下しアウト口30へと流下する。
遊技領域11におけるセンターケース21の左側を流下する遊技球のうち一部の遊技球は、ワープ通路54の流入口55へと流入する。流入口55へと流入した遊技球は、第1流路56a及び第2流路56bを経て、センターケース21の凹室40内に向けて開口する流出口57から流出する。このようにしてワープ通路54から流出した遊技球は、案内路58を転動して入口部70からステージ50内へと案内される。
入口部70からステージ50内へと案内された遊技球は、図5及び図7において矢印で示すように、まず、手前側に配設された第2ステージ部52に流入し、第2ステージ部52上を右側に向かって転動する。具体的には、第2ステージ部52の左半分を中心に向かって下り、中心の球案内部52aを通過し、第2ステージ部52の右半分を上る。
遊技球は、第2ステージ部52の右半分を上ることによって次第に転動の勢いが衰えるが、遊技球のほとんどは、ワープ通路54及び案内路58を介して転動することによって勢いが付いているため、第2ステージ部52の右半分を上りきり、ステージ50右端の案内通路67を通って、奥側に配設された第1ステージ部51へと流入する。
そして、第1ステージ部51へと流入した遊技球は、第1ステージ部51の右半分を中心に向かって下り、中心の球案内部51aを通過し、第1ステージ部51の左半分を上ろうとする。しかし、遊技球のほとんどは、転動の勢いが衰えるため第1ステージ部51の左半分を上りきることができず、球案内部51aを中心に第1ステージ部51を所定の範囲で往復動、つまり揺動する。そして、遊技球の揺動の振幅が次第に小さくなり、最終的には球案内部51aの傾斜によって導入口61に流入する。
導入口61に流入した遊技球は、誘導流路63に設けられた左室76a、中央室76b、右室76cのいずれかを通過すると共に前面装飾部材81の板材83を転動し、導出口62へと導かれる。そして、導出口62から流出した遊技球は、始動口24が配設される遊技領域11へと流下する。
このように、ステージ50へと案内されるほとんどの遊技球は、第2ステージ部52、案内通路67、第1ステージ部51を経て、導入口61に流入する。そして、第2ステージ部52と立体交差する誘導流路63を通り、つまり第2ステージ部52の下方を通り、遊技領域11へと流入する。なお、このようして遊技領域11へと流下する遊技球のうち、誘導流路63の中央室76bを介して流下する遊技球は、始動口24へ入賞し易くなる。
以上のように、遊技球が第1ステージ部51から誘導流路63へと流下する際、遊技球は第2ステージ部52を横切ることなく直接導入口61に流入する。したがって、この導入口61に流入する遊技球と、ワープ通路54を介して第2ステージ部52へと流入し第2ステージ部52を右側に向かって転動する遊技球とが衝突する可能性が低い。つまり、第1ステージ部51から導入口61への遊技球の流下が、他の遊技球によって妨害される可能性が低くなる。これにより、遊技者に不快感を与えことがなく、遊技の興趣を向上させることができる。また、遊技球の衝突が防止されることによって、ワープ通路54を介して第2ステージ部52に流入する遊技球の転動が妨害されないため、遊技球がステージ50上を転動する時間を長くすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、ワープ通路54からの遊技球を第2ステージ部52に案内するようにした。これは、遊技者は、奥側に位置する第1ステージ部51の方が第2ステージ部52よりも視認し易いため、遊技球が第1ステージ部51から導入口61に流入する場合の方が、第2ステージ部52から導入口61に流入する場合よりも確認し易い。そして、ワープ通路54からの遊技球を第2ステージ部52に案内するように構成することによって、上記したようにほとんどの遊技球は、視認し易い第1ステージ部51から導入口61に流入することとなり、遊技の興趣を向上させることができるためである。しかし、ワープ通路54からの遊技球が第1ステージ部51に案内されるように、ステージ50における遊技球の入口部70を第1ステージ部51の左端に構成することも当然可能である。
前述した第2ステージ部52から案内通路67を介して第1ステージ部51へと転動する遊技球のうち、勢いのある遊技球は、第1ステージ部51の左半分を上りきり、ステージ50左端の案内通路67を通って、再び第2ステージ部52に流入する。つまり、遊技球は2周目に入る。このような2周目に入った遊技球は、転動の勢いが弱まっているため、第2ステージ部52の球案内部52aに形成された案内溝52bに嵌り易い。案内溝52bは、誘導流路63の中央室76bの直上で、かつ前後方向に延在して形成されるものであるため、案内溝52bに嵌った遊技球は、誘導流路63の中央室76bに導かれ易く、始動口24に入賞する可能性が高い。
このように、第2ステージ部52の球案内部52aに中央室76bの直上で、かつ前後方向に延在して形成される案内溝52bを形成することによって、ステージ50を1周して2周目に入る転動時間の長い遊技球は始動口24に入賞し易くなるため、遊技の興趣が向上する。
また、遊技球が、手前に位置する第2ステージ部52の案内溝52bを通って導入口61に流入し、誘導流路63の中央室76bに流入する場合、遊技球は第2ステージ部52の案内溝52bに沿って後方へ転動して導入口61へ流入し、そして、中央室76b内に設けられた斜板78に当たることによって前方へと転動方向を変え、前面装飾部材81の板材83を転動し、導出口62へと導かれる。このように、遊技球が、手前に位置する第2ステージ部52の案内溝52bを通って導入口61に流入する場合、案内溝52bに沿って転動することによって遊技球に勢いが付いてしまうが、誘導流路63内にて遊技球の転動方向が変わるため、その際、遊技球は減速する。このように、遊技球の転動の勢いが弱まることによって、遊技球は、導出口62から遊技領域11へ勢いなく流出し、直下に配設された始動口24に向けて落下するため、入賞する可能性が高くなる。
もし仮に、第1ステージ部51の球案内部51aに案内溝が形成されている場合には、第1ステージ部51の案内溝に沿って転動して導入口61に流入し、誘導流路63を介して導出口62から流出する遊技球の転動方向は、常に前方向である。したがって、第1ステージ部51の案内溝を転動することによって勢いが付いた遊技球は、ほとんど減速されることなく導出口62から遊技領域11へ勢いよく飛び出ることとなる。この場合には、始動口24への入賞の可能性は低くなる。このように、案内溝52bは、第2ステージ部52に設けることによって効果が高まるものであるため、本実施の形態では、第2ステージ部52のみに設けられている。
以上では、ワープ通路54を介してステージ50に遊技球が導かれる場合について示した。しかし、ステージ50に導かれる遊技球のなかには、ステージ50下方の遊技盤5に植設された釘に弾かれてセンターケース21の凹室40内に飛入し、ステージ50へと導かれる遊技球もある。このように勢いのある遊技球は、第1ステージ部51と第2ステージ部52とを隔てる仕切部66に乗り上がる場合がある。仕切部66の上面には、乗り上がった遊技球を導入口61に向かって案内する案内溝66aが形成されているため、乗り上がった遊技球は案内溝66aを下り、導入口61へと流下する。このように、ワープ通路54を通らずにステージ50に流入する勢いのある遊技球にも期待を持つことができ、遊技の興趣が増大する。また、案内溝66aは、図示のように、Y字形状に形成されているため、遊技者は、仕切部66の上面に、導入口61を指す矢印が形成されているように見える。このように仕切部66の案内溝66aは、ステージ50中央に形成された導入口61が期待できる場所であるということを遊技者に伝える効果もある。
以上の実施の形態によれば、以下に示す効果を奏する。
誘導流路63の導入口61は第1ステージ部51と第2ステージ部52との間に設けられ、誘導流路63と第2ステージ部52とは立体交差して設けられるため、ワープ通路54から第2ステージ部52に流入する遊技球が、案内通路67、第1ステージ部51を経て、導入口61に流入する際、遊技球は第2ステージ部52を横切ることなく直接導入口61に流入する。したがって、この導入口61に流入する遊技球と、ワープ通路54から第2ステージ部52に流入し転動する遊技球とが衝突する可能性が低い。これにより、第1ステージ部51から導入口61への遊技球の流下が妨害される可能性が低くなると共に、遊技球がステージ50上を転動する時間を長くすることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、誘導流路63が複数の流路(左室76a、中央室76b、右室76c)に分割され、遊技球は、中央に配設された中央室76bを介して導出口62から流出する場合には、始動口24の直上に誘導される。したがって、遊技者は遊技球が誘導流路63の導出口62から流出する最後の段階まで期待を持つことができ、遊技の興趣が増大する。
なお、本実施の形態では、誘導流路63は、センターケース21に形成した溝74と、前面装飾部材81の板材83とによって構成した。しかし、長板状部材64を厚く形成し、長板状部材64自体に誘導流路63を形成することも可能である。つまり、導入口61を貫通しない穴とすると共に導出口62を長板状部材64の前面に開口させ、誘導流路63を長板状部材64内部に配設してもよい。このように誘導流路63を構成しても上記した本実施の形態と同様の作用効果を奏する。
(第2の実施の形態)
次に、図8及び図9を参照して、本発明の第2の実施の形態の遊技機について説明する。図8は第2の実施の形態の遊技機におけるステージ100の斜視図であり、図9はステージ100の断面図であり、図7と同じ断面を示すものである。なお、本第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下では、本第2の実施の形態の遊技機のうち、上記第1の実施の形態と相違する点について説明する。
本第2の実施の形態の遊技機は、遊技盤5の遊技領域11を流下する遊技球をセンターケース21の左側からセンターケース21の凹室40内に導入するための第1ワープ通路54の他に、遊技盤5の遊技領域11を流下する遊技球をセンターケース21の右側からセンターケース21の凹室40内に導入するための第2ワープ通路(図示省略)も備える。つまり、センターケース21の左右両側部にワープ通路が配設される。
第1ワープ通路54を介してステージ100に案内された遊技球は第1入口部70を通って第2ステージ部52に流入する。また、第2ワープ通路を介してステージ100に案内された遊技球は、第1ステージ部51の右端に形成された第2入口部90を通って第1ステージ部51に流入する。
第2入口部90は、第1入口部70と同様に、ガイド壁65を部分的に切り欠くことによって形成される。このように、ステージ100は、第1ステージ部51の右端、及び第2ステージ部52の左端に遊技球が流入する入口部が設けられ、ステージ100の左右から遊技球が流入するものであり、第1ステージ部51と第2ステージ部52とには、相対する方向から遊技球が流入する。
以下に、本実施の形態の作用について説明する。
第1ワープ通路54を介して第2ステージ部52に流入する遊技球は、第2ステージ部52からステージ100右端の案内通路67を介して第1ステージ部51へと流入し、第1ステージ部51から導入口61へと流入する。これに対して、第2ワープ通路を介して第1ステージ部51に流入する遊技球は、第1ステージ部51からステージ100左端の案内通路67を介して第2ステージ部52へと流入し、第2ステージ部52から導入口61へと流入する。
このように、第1ワープ通路54からステージ100に案内された遊技球と、第2ワープ通路からステージ100に案内された遊技球とは、異なるステージ部上を逆向きに転動するため、双方の遊技球が衝突する可能性が低い。したがって、遊技者に不快感を与えることがなく、また、ステージ100を転動する時間を長くすることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、センターケース21左側部に配設された第1ワープ通路54を介して案内される遊技球を第2ステージ部52に流入させ、センターケース21右側部に配設された第2ワープ通路を介して案内される遊技球を第1ステージ部51に流入させる構成とした。しかし、本実施の形態は、第1ステージ部51と第2ステージ部52とに流入する遊技球が相対する方向から流入すればよいため、第1ワープ通路54を介して案内される遊技球を第1ステージ部51に流入させ、第2ワープ通路を介して案内される遊技球を第2ステージ部52に流入させる構成としてもよい。
なお、本発明の遊技機は、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)複数の識別情報を変動表示する変動表示装置と、遊技盤の遊技領域に配設され前記変動表示装置の表示部が臨む開口窓部を有するセンターケースと、前記センターケースの下方に配設された入賞領域と、を備える遊技機において、前記センターケースは、前記遊技盤の遊技領域を流下する遊技球を当該センターケース内に導入するためのワープ通路と、前記センターケースの内側底部に配設され、前記ワープ通路から導入された遊技球が転動可能なステージと、前記ステージに設けられた導入口から当該ステージを転動する遊技球を受け入れて、前記入賞領域の上方に設けられた導出口から遊技球を流出させ遊技球を前記入賞領域へと誘導する誘導流路と、を備え、前記ステージは、奥側に配置され左右方向に延設された第1ステージ部と、手前側に配置され左右方向に延設された第2ステージ部と、前記ステージの両端部に配設され、前記第1ステージ部と前記第2ステージ部との遊技球の行き来を可能とする案内通路と、を備え、前記誘導流路の導入口は、前記第1ステージ部と前記第2ステージ部との間に開口して設けられ、前記第1ステージ部と前記第2ステージ部とを転動する遊技球が、前記導入口から前記誘導流路へと流下し前記入賞領域に誘導されることを特徴とする遊技機。
(1)の構成によれば、ワープ通路を介してステージに案内されるほとんどの遊技球は、第1ステージ部及び第2ステージ部のいずれか一方のステージ部を転動し、案内通路を介して他方のステージ部へと流入する。そして、転動の勢いが衰えた遊技球は、他方のステージ部から誘導流路の導入口に流入する。このように、遊技球が他方のステージ部から誘導流路を介して入賞領域に誘導される際、誘導流路の導入口は第1ステージ部と第2ステージ部との間に開口して設けられているため、遊技球は一方のステージ部を横切ることなく直接導入口から誘導流路へと流下する。したがって、他方のステージ部から誘導流路を介して入賞領域に誘導される遊技球と、一方のステージ部を転動する遊技球とが衝突する可能性は低いため、遊技者に不快感を与えず、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記のように他方のステージ部から誘導流路を介して入賞領域に誘導される遊技球と、一方のステージ部を転動する遊技球とは衝突する可能性が低いため、遊技球がステージを転動する時間を長くすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2)前記誘導流路は、遊技球を前記第2ステージ部の下方を横切って前記入賞領域へと誘導するように形成されることを特徴とする(1)に記載の遊技機。
(2)の構成によれば、遊技球を入賞領域に誘導する誘導流路は、手前側のステージ部である第2ステージ部の下方を横切るように形成されるため、つまり誘導流路と第2ステージ部とが独立して構成されているため、遊技球が第2ステージ部を転動していても、その遊技球が誘導流路を流下しようとする遊技球の流れを妨害することがないため、遊技者に不快感を与えることがない。
(3)前記第1ステージ部及び前記第2ステージ部は、前記導入口に臨む球案内部を中心として当該球案内部に向かって下り傾斜して形成され、前記球案内部は、前記導入口に向かって傾斜し、遊技球を前記誘導流路の導入口に案内するように形成されることを特徴とする(1)又は(2)に記載の遊技機。
(3)の構成によれば、第1ステージ部及び第2ステージ部は、導入口に臨む球案内部を中心として左右方向に下り傾斜して形成されると共に、球案内部は導入口に向かって下り傾斜して形成されているため、遊技球が導入口に流入する際には、遊技球は球案内部を中心に所定の範囲で往復動する。そして、往復動の振幅が次第に小さくなり、最終的には球案内部の傾斜によって導入口に導かれる。このように、遊技球の往復動によって、遊技球がステージを転動する時間が長くなるため、遊技の興趣が増大する。
(4)前記第2ステージ部の前記球案内部には、前記入賞領域の直上で前後方向に延在し、遊技球を前記導入口に案内する凹状の案内溝がさらに形成されることを特徴とする(3)に記載の遊技機。
(4)の構成によれば、案内溝に嵌った遊技球は、案内溝に沿って真後ろに転動して導入口に流入する。このようにして導入口に流入した遊技球は、入賞領域に入賞する可能性が高くなる。また、この案内溝は、手前側の第2ステージ部に形成されるものであるため、案内溝に嵌った遊技球は、案内溝に沿って真後ろへ転動して導入口に流入し、そして、誘導流路にて転動方向を前方に変え誘導流路を転動して導出口から遊技領域へ流出する。このように、遊技球が、手前側の第2ステージ部の案内溝を通って導入口に流入する場合、誘導流路内にて遊技球の転動方向が変わるため遊技球は減速する。遊技球の勢いが弱まることによって、遊技球は、導出口から遊技領域へ勢いなく流出し、直下に配設された入賞領域に向けて落下するため、入賞する可能性が高くなる。
(5)前記ワープ通路を介して前記センターケース内に導入された遊技球は、前記第2ステージ部に案内されることを特徴とする(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
(5)の構成によれば、ワープ通路から第2ステージ部に案内される遊技球は、第2ステージ部を転動し、案内通路を介して第1ステージ部へと流入する。そして、第1ステージ部に流入した遊技球のほとんどは、転動の勢いが衰えるため第2ステージ部に戻ることはなく、第1ステージ部の球案内部を中心に往復動し次第に往復動の振幅が小さくなって誘導流路の導入口に流入する。遊技者は手前側に位置する第2ステージ部よりも奥側に位置する第1ステージ部の方が視認し易いため、誘導流路に流入する遊技球を確認し易く遊技の興趣を向上させることができる。
(6)前記誘導流路は、複数の流路に分割され、当該複数の流路のうち中央に配設された流路を介して前記導出口から流出する遊技球は、前記入賞領域の直上に誘導されることを特徴とする(1)から(5)のいずれか一つに記載の遊技機。
(6)の構成によれば、誘導流路が複数の流路に分割され、中央に配設された流路を介して導出口から流出する遊技球は、入賞領域の直上に誘導されるため、遊技者は遊技球が誘導流路の導出口から流出する最後の段階まで期待を持つことができ、遊技の興趣が増大する。
(7)前記第1ステージ部と前記第2ステージ部とは、前記誘導流路の導入口の左右それぞれに形成されると共に左右方向に延設された仕切部によって隔てられ、当該仕切部には、乗り上げた遊技球を前記導入口に向かって案内する案内溝が形成されることを特徴とする(1)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機。
(7)の構成によれば、ステージ下方の遊技盤に植設された釘に弾かれてセンターケース内に飛入するような勢いのある遊技球は、第1ステージ部と第2ステージ部とを隔てる仕切部に乗り上がる場合がある。仕切部には、そのような乗り上がった遊技球を導入口に向かって案内する案内溝が形成されているため、ワープ通路を通らずにセンターケース内に流入する勢いのある遊技球にも期待を持つことができ、遊技の興趣が増大する。
(8)前記ワープ通路は、前記遊技盤の遊技領域を流下する遊技球を前記センターケースの一方の側から当該センターケース内に導入するための第1ワープ通路と、前記遊技盤の遊技領域を流下する遊技球を前記センターケースの他方の側から当該センターケース内に導入するための第2ワープ通路と、を備え、前記第1ワープ通路を介して前記センターケース内に導入された遊技球は、第1ステージ部及び第2ステージ部のいずれか一方のステージ部に案内され、前記第2ワープ通路を介して前記センターケース内に導入された遊技球は、他方のステージ部に案内されることを特徴とする(1)から(7)のいずれか一つに記載の遊技機。
(8)の構成によれば、例えば、センターケースの左側から第1ワープ通路を介してセンターケース内に導入された遊技球が第2ステージ部に案内され、センターケースの右側から第2ワープ通路を介してセンターケース内に導入された遊技球が第1ステージ部に案内される。その場合には、第1ワープ通路からの遊技球は、第2ステージ部を右側に向かって転動し、案内通路を介して第1ステージ部へと流入し、第1ステージ部から誘導流路の導入口に流入するのに対して、第2ワープ通路からの遊技球は、第1ステージ部を左側に向かって転動し、案内通路を介して第2ステージ部へと流入し、第2ステージ部から誘導流路の導入口に流入する。このように、第1ワープ通路からセンターケース内に導入された遊技球と、第2ワープ通路からセンターケース内に導入された遊技球とは、異なるステージ部上を逆向きに転動するため、双方の遊技球が衝突する可能性が低い。したがって、遊技者に不快感を与えることがなく、また、遊技球のステージを転動する時間を長くすることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。