JP5241581B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技盤の遊技領域に可変表示ユニットが配設された弾球遊技機に係り、特に、可変表示ユニットの装飾枠に設けられたステージ構造に関するものである。
パチンコ機に代表される弾球遊技機の中には、遊技盤の遊技領域に可変表示ユニットや始動入賞口を配設し、遊技領域に向けて発射された遊技球が始動入賞口に入球することを契機に電子抽選を行い、その抽選結果に基づいて可変表示ユニットの表示装置が図柄の変動表示および停止表示を行うようにした機種が存在する。電子抽選の抽選結果には当たり(当選)とハズレ(非当選)があり、抽選結果が当たりの場合には、可変表示ユニットの表示装置に所定の特別図柄の組み合わせが表示され、通常モードから特別遊技モードへと移行する。この特別遊技モードでは、例えばアタッカーを開放動作して露呈される大入賞口に遊技球が入るので、遊技者は多くの賞球を獲得できるようになっている。
可変表示ユニットは、液晶パネル(LCD)からなる表示装置と、中央に開口を有する合成樹脂製の装飾枠体とを備えており、表示装置の表示画面は装飾枠体の開口から露出している。通常、装飾枠体の下壁部には左右方向へ延びるステージが一体成形されており、このステージの中央部に形成された溝の真下位置に始動入賞口が配置されている。また、装飾枠体の左側壁部には両端を遊技領域とステージに向けて開口したワープ通路が設けられており、可変表示ユニット近傍の遊技領域を流下する遊技球がワープ通路の入口に飛び込むと、この遊技球はワープ通路内を通過してステージ上に排出されるようになっている。これにより、ワープ通路の入口に飛び込んだ遊技球は、ステージ上を転動して中央部の溝まで導かれた後、溝から落下して始動入賞口に高い確率で入球することができる。
このような弾球遊技機において、装飾枠体には遊技者の目を惹き付ける種々の装飾が施されており、例えば、装飾枠体の右側壁部に複数の蒲鉾状レンズ部を列状に配置してなる装飾用凸部を一体成形し、装飾枠体の内部に配置したLEDの光を各レンズ部で拡散して前方へ出射することにより、装飾用凸部の照射状態を遊技者に視認させるようにしたものが従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる従来の弾球遊技機によれば、スーパーリーチ時などにLEDを点灯すると、装飾枠体の右側壁部に設けた装飾用凸部を透過して輝度の高い光が前方へ照射されるため、この照射光によって装飾効果や演出効果を高めることができる。
特開2004−57265号公報
ところで、この種の弾球遊技機においては、遊技球が始動入賞口に入球することを契機に電子抽選が行われるため、ステージから始動入賞口に至る遊技球の高確ルートが遊技者にとって大きな関心事となり、遊技者は始動入賞口への導入路であるステージに注目しながら遊戯する傾向にある。そのため、前述した従来例のように装飾用凸部がステージから大きく離れた位置に配置されていると、遊技者の装飾用凸部に対する注目度が疎かになり、装飾用凸部による装飾効果や演出効果も必然的に低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、装飾効果や演出効果の高いステージ構造を備えた弾球遊技機を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、遊技盤の遊技領域に可変表示ユニットが配設され、この可変表示ユニットが表示装置と該表示装置の表示画面を包囲する装飾枠体とを備えると共に、前記装飾枠体に、前記表示画面の下辺部に沿って延在するステージと、入球した遊技球を前記ステージ上に向けて排出するワープ通路とが設けられている弾球遊技機において、前記ステージは、前記ワープ通路から排出された遊技球を転動させると共に、長手方向の中央部が両端部に比べて低い位置となる湾曲形状の底面を有しており、前記ステージの前端側に立設した突堤壁の背面を前記底面に向かって下り勾配で傾斜させると共に、前記ステージの後端側に前記底面から前記表示画面の下辺部に向かって上り勾配で突出する傾斜面を一体成形し、この傾斜面に対し前記底面側から突出する部分を含んで遊技者に正対する装飾形状をなす装飾用凸部が突出形成されるようにし、前記突堤壁と前記傾斜面との間の前記底面において遊技球を転動させるようにした。
このように構成された弾球遊技機では、ステージの後端側から表示画面の下辺部に向かって傾斜面が上り勾配で突出し、この傾斜面に対し底面側から突出する部分を含んで遊技者に正対する装飾形状をなす装飾用凸部が突出形成されているため、斜め上方からステージを注目する遊技者にとって装飾用凸部の存在が目立つことになり、装飾用凸部による装飾効果や演出効果を高めることができる。また、ステージの前端側にも突堤壁を立設し、この突堤壁の背面をステージの底面に向かって下り勾配で傾斜させたので、ワープ通路から排出された遊技球を突堤壁と傾斜面で挟まれたステージの底面上で確実に転動させることができ、ステージ上を転動する遊技球が傾斜面に乗り上げたり、突堤壁を越えて遊技領域にこぼれ落ちることを防止できる。
上記の構成において、ステージの長手方向の中央部からワープ通路と反対側の端部に向かう領域を、傾斜面の底面側から突出する部分と突堤壁の背面とで底面が挟まれる平面視先窄まり形状とすると、遊技球がステージの底面をワープ通路と反対側の端部に向かって転動するとき、突堤壁の背面と傾斜面とで挟まれた先窄まり形状によってブレーキが掛けられるため、遊技球がステージの端部に対峙する規制壁に勢い良く衝突して不所望方向へ飛び出すことを防止できて好ましい。
また、上記の構成において、装飾用凸部が光透過性樹脂からなる照光部を有し、この装飾用凸部の内部に配置した光源の光が照光部を透過して外部に出射されるようになっていると、装飾用凸部が照光するというより高い装飾効果を実現できると共に、装飾用凸部の内部空間を有効利用して光源をコンパクトに収納することができて好ましい。
本発明の弾球遊技機は、ステージにその後端側から上り勾配で突出する傾斜面が一体成形されると共に、この傾斜面に対し底面側から突出する部分を含んで遊技者に正対する装飾形状をなす装飾用凸部が突出形成されているため、斜め上方からステージを注目する遊技者にとって装飾用凸部の存在が目立つことになり、装飾用凸部による装飾効果や演出効果を高めることができる。また、ステージの前端側にも突堤壁が立設され、この突堤壁の背面をステージの底面に向かって下り勾配で傾斜させたので、ワープ通路から排出された遊技球を突堤壁と傾斜面で挟まれたステージの底面上で確実に転動させることができ、ステージ上を転動する遊技球が傾斜面に乗り上げたり、突堤壁を越えて遊技領域にこぼれ落ちることを防止できる。
本発明の可動役物装置が適用されたパチンコ機の外観を示す斜視図である。 図1のパチンコ機に備えられる遊技盤の正面図である。 図2の遊技盤に設けられた可変表示ユニットの正面図である。 該可変表示ユニットの斜視図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 図3のC−C線に沿う断面図である。 該可変表示ユニットに設けられたステージの一部を示す斜視図である。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1に示すように、本発明の実施形態例に係るパチンコ機Pは、遊技場の島設備に配置される機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた前面枠2と、前面枠2に収納保持された後述する遊技盤3と、前面枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられたガラス扉4と、前面枠2の下方に配設された前面ボード5と、前面ボード5に取り付けられた発射ハンドル6等を具備しており、前面ボード5には受け皿7が設けられている。
図2に示すように、遊技盤3の盤面はガイドレール8等で囲まれた遊技領域9となっており、発射ハンドル6が遊技者によって任意角度に回転操作されると、図示せぬ発射装置が受け皿7に貯留された遊技球を遊技領域9に向けて連続的に打ち出すようになっている。遊技領域9の上部中央付近には可変表示ユニット10が配設されており、この可変表示ユニット10の左右両側が遊技球の流下通路となっている。可変表示ユニット10は、中央部に開口11を有する枠状の装飾ケース12と、装飾ケース12の右側部に配置された可動役物装置13とを具備している。また、可変表示ユニット10の裏面側には液晶パネル(LCD)からなる可変表示装置14が配設されており、この可変表示装置14の表示画面14aは装飾ケース12の開口11から露出している。
装飾ケース12には開口11の下辺に隣接するステージ15が設けられており、ステージ15の中央部には溝15aが形成されている。この溝15aの真下位置には第1の始動入賞口16が配設されており、第1の始動入賞口16の右方には通過チャッカー17と第2の始動入賞口18が横一列に配設されている。第1の始動入賞口16は上面に入賞孔が開口された単純構造の始動入賞口であるが、第2の始動入賞口18は一対の可動片を有する電動チューリップ構造の始動入賞口となっている。そして、第1および第2の始動入賞口16,18のいずれか一方に遊技球が入賞すると、それを契機として特別図柄表示の電子抽選が行われ、可変表示装置14の表示画面14a上で図柄の変動表示と停止表示が行われる。また、通過チャッカー17を遊技球が通過したことを契機に普通図柄表示の電子抽選が行われ、その抽選結果が当たりの場合に第2の始動入賞口18の可動片を一時的に開放して遊技球の入球を許可するようになっている。
第1の始動入賞口16の真下位置にはアタッカー19が配設されており、このアタッカー19によって図示せぬ大入賞口が覆われている。アタッカー19は、第1および第2の始動入賞口16,18のいずれか一方に遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄表示の電子抽選の結果、当たりとなって大当たり遊技状態(特別遊技モード)に移行した場合に作動される装置である。具体的には、特別図柄表示の抽選結果が当たりの場合、可変表示装置14の表示画面14a上で図柄の変動表示を例えば「777」のように特定図柄で停止させると共に、アタッカー19が複数回繰り返し開放動作して大入賞口を露呈させる。アタッカー19は1回の開放動作について例えば30秒通過するまで、あるいは遊技球が大入賞口に例えば10個入球するまで開放状態を維持し、かかる開放動作を例えば15回繰り返した後に大当たりが終了する。その他、遊技領域9には遊技球の払い出しのみを行う複数の一般入賞口20が配設されており、いずれの始動入賞口16,18や一般入賞口20にも入賞しなかった遊技球は、遊技領域9の最下端部に設けられたアウト口21から遊技盤3の裏面側に排出されるようになっている。
図3と図4に示すように、前記装飾ケース12には複数に分割された樹脂成形品24,25,26が一体化されており、そのうち開口11の左側に位置する樹脂成形品24には中空構造のワープ通路22が一体成形されている。このワープ通路22の入口は可変表示ユニット10の左側の遊技領域9に連通し、ワープ通路22の出口22aはステージ15の左端部に連通している。また、開口11の右側に位置する樹脂成形品25の前面には前述した可動役物装置13が配置されており、この可動役物装置13は第1の可動体27と第2の可動体28および図示せぬそれらの駆動機構等によって構成されている。ここで、第1の可動体27はバナナを模した役物であり、この第1の可動体27は図2の実線で示す起立姿勢と同図の2点破線で示す傾倒姿勢との間を揺動動作するようになっている。一方、第2の可動体28は腰掛け姿勢の女性を模した役物であり、この第2の可動体28は樹脂成形品25の前方を上下方向へ往復移動するようになっている。
開口11の下側に位置する樹脂成形品26には前記ステージ15と後述する傾斜面23とが一体成形されている。ステージ15は長手方向の中央部が両端部に比べて低い位置となる湾曲形状の底面15bを有しており、この底面15bの左側部はワープ通路22の出口22aに連続し、底面15bの右側部には樹脂成形品25に一体成形された規制壁25aが対峙している。また、底面15bの左側領域には断面半円弧状のガイド溝15cが形成されており、このガイド溝15cはワープ通路22の出口22aからステージ15の中央部に向かって細長形状に延びている。さらに、底面15bの中央部には一対の規制突起15dが形成されており、これら規制突起15dの間に前記溝15aが形成されている。
ステージ15の前端側には一対の突堤壁29,30が形成されており、これら突堤壁29,30は底面15bの中央部を除く部位に立設されている。左側の突堤壁29はその全範囲に亘ってほぼ同一高さに設定されており、図5に示すように、この突堤壁29の背面29aは底面15bに向かって下り勾配で傾斜している。一方、右側の突堤壁30は中央部から右端部に向かって次第に高くなるように設定されており、図7に示すように、この突堤壁30の背面30aも底面15bに向かって下り勾配で傾斜している。また、図8に示すように、突堤壁30の背面30aの傾斜角度は中央部から右端部に向かって次第に緩やかになっており、このような突堤壁30によって底面15bの右側領域は規制壁25aに向かって平面視先窄まり形状となっている。
図5〜図7に示すように、前記傾斜面23はステージ15の底面15bの後端部から開口11の下辺部に向かって上り勾配(約70度)で突出しており、この傾斜面23にはハート形状をなす3つの装飾突部23aが形成されている。各装飾用凸部23aとそれ以外の部分(ステージ15や傾斜面23)は異なる色の樹脂材料を用いて二色成形された一体成形品であり、本実施形態例の場合、各装飾用凸部23aを赤色の不透明樹脂を用い、それ以外を無色半透明な樹脂を用いて二色成形することにより、無色半透明な傾斜面23に赤色の装飾用凸部23aが突出するという色鮮やかな装飾を実現している。なお、装飾用凸部23aはそれ自体でも高い装飾効果を有しているが、装飾用凸部23aの一部に光透過性樹脂からなる照光部を二色成形し、装飾用凸部23aの内部に配置したLED等の光を照光部を透過して外部に出射するようにすれば、より高い装飾効果を期待することができる。
このようなステージ構造を備えたパチンコ機Pにおいて、可変表示ユニット10の左側の遊技領域9を流下する遊技球がワープ通路22の入口に入球すると、この遊技球はワープ通路22の出口22aからステージ15の底面15bに対して勢い良く排出された後、ガイド溝15cによってステージ15の長手方向へ案内されながら底面15b上を転動する。この場合、遊技球は底面15bの最も低い中央部を境に左右方向へ転動するという動作を繰り返すが、遊技球が底面15bの右側領域を転動するときに、突堤壁30の背面30aと傾斜面23とで挟まれた先窄まり形状によってブレーキが掛けられる。これにより、底面15bの中央部を通過する時点で遊技球の転動スピードが大き過ぎたとしても、この遊技球が底面15bの右側領域を転動する際に十分に減速されるため、遊技球が規制壁25aに勢い良く衝突して不所望方向へ飛び出すことを防止できる。そして、遊技球がステージ15上を左右に揺動しながら次第に減速していくと、この遊技球は底面15bの中央部に形成された一対の規制突起15dの間を通って溝15aから落下し、溝15aの真下に配置された第1の始動入賞口16に高い確率で入球することとなる。
以上説明したように、本実施形態例に係るパチンコ機Pでは、ステージ15にその後端側から表示画面14aの下辺部に向かって上り勾配で突出する傾斜面23を一体成形し、この傾斜面23に装飾用凸部23aを形成したので、斜め上方からステージ15を注目する遊技者にとって装飾用凸部23aが正対することになり、装飾用凸部23aによる装飾効果や演出効果を高めることができる。しかも、ステージ15の前端側に突堤壁29,30を一体成形し、これら突堤壁29,30の背面29a,30aをステージ15の底面15bに向かって下り勾配で傾斜させたので、ワープ通路22の出口22aから排出された遊技球を傾斜面23と突堤壁29,30とで挟まれたステージ15の底面15b上で確実に転動させることができ、ステージ15上を転動する遊技球が傾斜面23に乗り上げたり、突堤壁29,30を乗り越えて遊技領域9にこぼれ落ちることを防止できる。
また、装飾用凸部23aとそれ以外の部分(ステージ15や傾斜面23)とを異なる色の樹脂材料を用いて二色成形したので、装飾効果の高い装飾用凸部23aを容易に製造することができると共に、前述したように遊技球が傾斜面23へ乗り上げないようになっているので、機械的強度の劣る装飾用凸部23aと傾斜面23の接合部分に遊技球が衝突することを防止できる。
3 遊技盤
9 遊技領域
10 可変表示ユニット
11 開口
12 装飾ケース
13 可動役物装置
14 可変表示装置
14a 表示画面
15 ステージ
15a 溝
15b 底面
15c ガイド溝
15d 規制突起
16 第1の始動入賞口
17 通過チャッカー
18 第2の始動入賞口
22 ワープ通路
22a 出口
23 傾斜面
23a 装飾突部
24,25,26 樹脂成形品
25a 規制壁
29,30 突堤壁
29a,30a 背面
P パチンコ機(弾球遊技機)

Claims (3)

  1. 遊技盤の遊技領域に可変表示ユニットが配設され、この可変表示ユニットが表示装置と該表示装置の表示画面を包囲する装飾枠体とを備えると共に、前記装飾枠体に、前記表示画面の下辺部に沿って延在するステージと、入球した遊技球を前記ステージ上に向けて排出するワープ通路とが設けられている弾球遊技機において、
    前記ステージは、前記ワープ通路から排出された遊技球を転動させると共に、長手方向の中央部が両端部に比べて低い位置となる湾曲形状の底面を有しており、
    前記ステージの前端側に立設した突堤壁の背面を前記底面に向かって下り勾配で傾斜させると共に、
    前記ステージの後端側に前記底面から前記表示画面の下辺部に向かって上り勾配で突出する傾斜面を一体成形し、
    この傾斜面に対し前記底面側から突出する部分を含んで遊技者に正対する装飾形状をなす装飾用凸部が突出形成されるようにし、
    前記突堤壁と前記傾斜面との間の前記底面において遊技球を転動させるようにしたことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 請求項1の記載において、前記ステージの長手方向の中央部から前記ワープ通路と反対側の端部に向かう領域を、前記傾斜面の前記底面側から突出する部分と前記突堤壁の背面とで前記底面が挟まれる平面視先窄まり形状とすることを特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項1または2の記載において、前記装飾用凸部が光透過性樹脂からなる照光部を有し、この装飾用凸部の内部に配置した光源の光が前記照光部を透過して外部に出射されるようにしたことを特徴とする弾球遊技機。
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