JP2009078030A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光装置の配置空間を節約しつつユニット役物を間接照明させ得るとともに、該発光装置によって効果的でかつ新奇な発光演出を行うように構成した遊技機を提供する。
【解決手段】本パチンコ機は、センタ飾りの内周面部における上部から該内周面部のステージS側に向って進退移動し得る演出装置28を有する。そして、演出装置28が、ステージS側に向って移動している際の進行方向前方に光を発し、かつステージSに近づくに伴って発光駆動されるLED75を有してなる。これにより、センタ飾り23の内周面部に発光ダイオード等の発光装置を直接に配置せずとも、演出装置28のLED75によってセンタ飾り23の内周面部を間接的に照明することができるようになる。
【選択図】図4
【解決手段】本パチンコ機は、センタ飾りの内周面部における上部から該内周面部のステージS側に向って進退移動し得る演出装置28を有する。そして、演出装置28が、ステージS側に向って移動している際の進行方向前方に光を発し、かつステージSに近づくに伴って発光駆動されるLED75を有してなる。これにより、センタ飾り23の内周面部に発光ダイオード等の発光装置を直接に配置せずとも、演出装置28のLED75によってセンタ飾り23の内周面部を間接的に照明することができるようになる。
【選択図】図4
Description
本発明は、パチンコ機等の遊技機に係り、詳しくはユニット役物に新奇な発光装飾を施すように構成した遊技機に関する。
一般に、遊技機、例えばパチンコ機として、球受け皿に滞留している遊技球が、発射ハンドルの操作に応じて遊技盤の遊技領域に打ち出された後、遊技領域の障害釘や風車等に導かれつつ盤面を流下して、各種入賞口に入球し、或いは入球せずに遊技領域下部のアウト口に流入するように構成されたものが知られている。
このようなパチンコ機では、一般入賞口に入球した際にはそれに対応した個数の遊技球が払い出され、また始動チャッカーに入球した際にはこれに基づいて当たり外れや演出パターンの抽選が行われると共に所定数の遊技球が払い出される。この抽選結果に基づき選定された演出パターンに応じて、例えば遊技盤の中央部分に設けられた液晶表示画面や各種の照明装置を介した視覚的表現、スピーカを介した聴覚的表現などを用い、様々な演出が行われる。なお、当たり(以下、「大当たり」ともいう)の発生時(つまり、特別遊技状態の抽選に当選した時)には、アタッカーと呼ばれる大入賞口が開放し、入球に対応して多量の遊技球が払い出される遊技者に有利な特別遊技状態となる。
そして、このようなパチンコ機の中には、センタ可動部材及びサイド可動部材と、複数の発光部材とを備え、該複数の発光部材を、該センタ可動部材及びサイド可動部材に近い位置に配置される発光部材から、遠い位置に配置される発光部材に向けて点滅制御することにより、複数の発光部材が、センタ可動部材及びサイド可動部材を中心として、これらの動作範囲外へ波及していくような、光が拡散するような演出を行うようにするものが提案されている(特許文献1参照)。これにより、センタ可動部材及びサイド可動部材及び発光部材による演出効果の視覚的な向上を図ることができるものとしている。
ところで、上記した特許文献1に記載されたパチンコ機は、通常のLED(発光部材)を遊技盤に形成された遊技領域内の複数の異なる位置に配置し、該発光部材の光が拡散するように外側に配置したものに向けて順に発光させていくことで、演出効果の視覚的な向上を図るものとしている。
しかし、上記したパチンコ機においては、ユニット役物や遊技領域内の他の位置に発光部材を配置してはいるものの、これら発光部材からの光をユニット役物等に反射させる(所謂間接照明)ことは想定しておらず、発光部材から遊技者に直接到達させる光によって演出効果を出すものとしている。
また、上記したパチンコ機においては、複数の発光部材をユニット役物に配置させることから、これら発光部材の配置空間をユニット役物内に必要としていた。
そこで、本発明は、発光装置の配置空間を節約しつつユニット役物を間接照明させ得るとともに、該発光装置によって効果的でかつ新奇な発光演出を行うように構成し、もって上述した課題を解決した遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図11参照)、画像表示装置(35)の画面(35a)を露出させる開口部(36)が設けられたユニット役物(23)を遊技盤(3)の遊技領域(3a)に備え、前記遊技領域(3a)に遊技球(Ba)を打ち出して遊技してなる遊技機(1)であって、
前記ユニット役物(23)は、前記開口部(36)を形作る内周面部の一側から該内周面部の他側(S)に向って進退移動し得る移動体(28)を有し、
前記移動体(28)は、前記内周面部の他側(S)に向って移動している際の進行方向前方に光を発し、かつ前記他側(S)に近づくに伴って発光駆動される発光装置(75)を有してなる、
ことを特徴とする遊技機(1)にある。
前記ユニット役物(23)は、前記開口部(36)を形作る内周面部の一側から該内周面部の他側(S)に向って進退移動し得る移動体(28)を有し、
前記移動体(28)は、前記内周面部の他側(S)に向って移動している際の進行方向前方に光を発し、かつ前記他側(S)に近づくに伴って発光駆動される発光装置(75)を有してなる、
ことを特徴とする遊技機(1)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図11参照)、前記内周面部の他側(S)が、滑らかな平面状又は曲面状に形成され、
前記発光装置(75)が、発光駆動された状態にあって、前記内周面部の他側(S)に近づくに従って該他側(S)の表面に文字及び/又は模様をなす光の像(M)を明瞭となるように照射してなる、
請求項1に記載の遊技機(1)にある。
前記発光装置(75)が、発光駆動された状態にあって、前記内周面部の他側(S)に近づくに従って該他側(S)の表面に文字及び/又は模様をなす光の像(M)を明瞭となるように照射してなる、
請求項1に記載の遊技機(1)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図11参照)、前記発光装置(75)が、文字及び/又は模様をなす前記光の像(M)を、発した光を通過させることで前記内周面部の他側(S)の表面に投影し得るパターン部材(116)を有してなる、
請求項2に記載の遊技機(1)にある。
請求項2に記載の遊技機(1)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、遊技機にユニット役物を備え、ユニット役物が、開口部を形作る内周面部の一側から該内周面部の他側に向って進退移動し得る移動体を有する。そして、移動体が、内周面部の他側に向って移動している際の進行方向前方に光を発し、かつ他側に近づくに伴って発光駆動される発光装置を有してなる。これにより、ユニット役物の内周面部に発光装置を直接に配置せず、ユニット役物の内周面部の一側から他側に向って移動する移動体の発光装置によってユニット役物の内周面部を間接的に発光装飾することができる。従って、発光装置を移動体に集約的に組み付けることができるようになるとともに、ユニット役物に発光装置を配置してユニット役物を発光装飾させるような構成の遊技機に比して、ユニット役物内の空間を節約した状態で該ユニット役物の発光装飾をすることができる。
また、発光装置から発せられる光の量が一定であっても、該発光装置を有した移動体が、ユニット役物の内周面部の一側から他側に近づくように移動するので、該内周面部の他側における光の反射・散乱に時間的な変化が生じ、光彩を放つような高い装飾性を得ることができる。更に、移動体が内周面部の他側に最接近した場合には、この位置での反射・散乱する光量がひときわ増えるので、遊技者の注意を十分に引くことのできる発光演出をすることができる。
請求項2に係る本発明によると、内周面部の他側が、滑らかな平面状又は曲面状に形成され、発光装置が、発光駆動された状態にあって、内周面部の他側に近づくに従って該他側の表面に文字及び/又は模様をなす光の像を明瞭となるように照射してなる。これにより、発光装置から発せられた光が、表面が滑らかな平面状又は曲面状の内周面部に当たるので、その当たった光の様子(光の外形線や照射面等)が明瞭に映じられるものとなる。そして、この光の様子は、LEDから発せられる単調な光だけでなく、例えば光源を並べて文字のような形状を形成したり、異なる色の光源を並べて虹のような模様等を形成したりすることができる。
請求項3に係る本発明によると、発光装置が、文字及び/又は模様をなす前記光の像を、発した光を通過させることで内周面部の他側の表面に投影し得るパターン部材を有してなるので、パターン部材としてポジフィルム、影絵のパターン、又は投射用のスライド等を採用し、内周面部の表面に文字や模様等を生成することができる。
以下、本発明に係る遊技機の実施形態として、遊技場等に設置されるパチンコ機を図面に沿って説明する。後述する各実施の形態では、本発明の遊技機を所謂1種のパチンコ機として述べるが、本発明はこれに限らず、所謂1種1種など他の種別のパチンコ機にも適用可能であることは勿論である。なお、図1は、本発明の実施形態におけるパチンコ機1の外部構造を示す正面図である。
本パチンコ機1は、図1に示すように、発射ハンドル2の操作による発射装置(図示せず)の作動で遊技球(所謂パチンコ玉)を遊技盤3の遊技領域3aに向かって打ち出しつつ遊技を行うもので、所謂確率変動等の大当たり(特別遊技状態)が発生した状態でアタッカー5に入球した遊技球に対応する数の遊技球を払い出すように構成されている。上記確率変動当たり(「確変当たり」とも言う)とは、抽選の結果、確変モードの大当たりが当選したとき、少なくとも当該確変モードによる遊技状態において次なる大当たりを引くまでの間、遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態を意味する。これに対し、当該特殊状態にならない大当たりとして「通常当たり」がある。
図1に示すように、本パチンコ機1は、開口を有する枠体状の筐体6と、この筐体6に開閉可能に装着された前扉7とを有しており、前扉7の前面には、透明ガラス9を有するガラス枠10が開閉可能に取り付けられている。透明ガラス9の奥側には、遊技盤3が配設されている。前扉7における遊技盤3の左右には演出用照明装置11が配設されており、前扉7における遊技盤3の上部中央には演出用照明装置8が配設されている。そして、前扉7における遊技盤3の左右上方及び左右下方には、スピーカ(図示せず)を有する放音装置12がそれぞれ配設されている。また、ガラス枠10における右側部には、前扉7を筐体6側に施錠したり解放したりするための施錠装置18が配設されている。なお、筐体6及び前扉7等から遊技機本体が構成されている。
前扉7における遊技盤3の下方には皿ユニット16が設けられており、皿ユニット16における右上部には、賞球及び貸球を含む遊技球が供給される球供給口17が設けられ、皿ユニット16における右上部壁面には、球貸ボタン19a及びプリペイドカード返却ボタン19bが設けられている。皿ユニット16には、該皿ユニット16上の遊技球を発射装置(図示せず)付近から皿ユニット下部の球排出口(図示せず)を通して下方に排出するための第1球抜きボタン20aと、皿ユニット16上の遊技球を球供給口17付近から上記球排出口を通して下方に排出するための第2球抜きボタン20bとが設けられている。
また、皿ユニット16の右側には、発射装置を操作して遊技球を遊技領域3aに向けて打ち出すための発射ハンドル2が配設されている。更に、皿ユニット16の左下方には灰皿21、及び遊技者参加ボタン(所謂チャンスボタン)22が配設されている。なお、図1中の符号14は、発射ハンドル2の操作で発射された遊技球Baを遊技領域3aに導くガイドレールを示している。
遊技領域3aの中央部には、該遊技領域3aに打ち出された遊技球を導入し得る左右のワープ導入口37を有するセンタ飾り(ユニット役物)23が配設されている。このセンタ飾り23の中央部分には開口部36が形成され、かつ該開口部36の下部にはステージ(内周面部の他側)Sが設けられている。センタ飾り23のステージSにおける左右には、左右のワープ導入口37からそれぞれ導入された遊技球をステージSに放出する放出口44がそれぞれ形成されている。ステージSの中央下部には、該ステージS上を転動して案内口39に落下した遊技球を始動チャッカー27に向けて落下させるための放出口49が形成されている。
遊技盤3には画像表示装置35が、開口部36から画面35aを露出させた状態で遊技盤裏面から装着・固定されている。センタ飾り23の左右下方には、大当たり抽選に寄与しない一般の入賞が行われる一般入賞口25a,25b,26a,26bが配設されており、センタ飾り23の下方には、始動チャッカー27とアタッカー5とが順次配設されている。
始動チャッカー27は、大当たり抽選実行の契機となり得る入賞が行われるものであり、始動チャッカー開閉ソレノイド70(図9参照)によって開放位置と閉止位置とに開閉動作するように作動させられる。始動チャッカー27の直上方には、所謂命釘としての一対の障害釘30が打ち込まれている。
アタッカー5は、大当たり発生時に開放され、遊技領域3aに打ち出されて転動落下する遊技球を入賞させるものであり、大当たり発生中、例えば、1回の開放で9個の入球を完了した時点で閉じ、当該開閉動作を15回繰り返すように構成される。なお、これらの入球数並びに開閉動作の回数は、9個や15回に限定されることはなく、必要に応じて適宜設定され得るものである。
遊技領域3aには、センタ飾り23の左右に風車31が配設されており、ステージSの下方における始動チャッカー27の左右には、普通図柄作動ゲート(スルーゲート)32が配設されている。この普通図柄作動ゲート32は、始動チャッカー27を開閉動作させるための抽選の契機となる遊技球通過が行われる役物である。
遊技領域3aにおける普通図柄作動ゲート32、一般入賞口25a,25b,26a,26b、始動チャッカー27等の周囲には、ステージSから零れた遊技球や、発射されてからステージSに関与せずに落下してくる遊技球を適宜散らし、或いは入球に導くようにするための障害釘30を含む多数の障害釘(不図示)が打ち込まれている。また、ワープ導入口37の周囲及びその上方側にも、遊技球を適宜散らし、或いは入球に導くようにするための多数の障害釘が打ち込まれている。
なお、本実施形態における「ワープ導入」という語句は、遊技領域3aに打ち出された遊技球を、当該遊技領域3aの比較的下側に位置する不図示の道釘等を経ることなく、始動チャッカー27の上に導くことを意味する概念である。また、上記「道釘」とは、遊技領域3aにおいて始動チャッカー27の左右に打ち込まれた複数本の障害釘(図示せず)の列を意味するもので、上方から転動落下してきた遊技球を始動チャッカー27方向に導く役割を担っている。
次に、センタ飾り23について、図2ないし図5を参照して詳細に説明する。なお、図2はセンタ飾り23の構造を詳細に示す正面図、図3はセンタ飾り23からステージ部分のみを取り出して示した斜視図、図4は演出装置28を拡大して斜め下方からステージSとともに示した斜視図、図5は図4のA−A線に沿って断面した状態で示したもので、(a)は演出装置28がステージSから離隔した位置にある側面断面図、(b)は演出装置28がステージSに近づいた位置にある側面断面図、図6は立体造形物101を拡大して示した正面図、図7は図1のP−P線に沿って断面した状態で示したもので前枠体23aを後枠体23b及び遊技盤3に組み付ける際の状態を拡大して示した側面断面図である。
すなわち、図2に示すように、センタ飾り23は、遊技盤3(図1参照)を前後方向から挟んだ形でそれぞれ該遊技盤3の表面及び裏面に固定される前枠体23a及び後枠体23bを有している。遊技盤3の前後方向で一体化した前枠体23a及び後枠体23bにより開口部36が形成されており、該開口部36には、その内周面の上部からステージSに向って画面35aの表面に沿うように進退移動(昇降移動)する本発明の特徴に係る演出装置(移動体)28が設けられている。
上記演出装置28は、ロゴ等が記されて発光演出し得るものであり、図4に示すように、左右に延びる支持部材29,29によって昇降機構72(図9参照)に支持されている。詳細には、演出装置28は全体が樹脂製の材質で形成されており、その背面以外は少なくとも一部に光透過性を有するように形成されている。例えば、その正面28aには、本パチンコ機1のテーマに係る不図示のロゴが成形されており、該正面28aの背面、つまり演出装置28の内部には該ロゴを発光駆動するためのカラーの発光ダイオードを実装した不図示の発光基板が配置されている。この発光ダイオードは、遊技中の適時の契機にて発光駆動されることにより、遊技者の高揚を誘うような発光演出がなされる。
また、演出装置28の底面28bは、正面28aと同様に光透過性を有する透明な部材によって形成されており、光を拡散するためのシボ加工(不図示)が施されている。該底面28bの背面、つまり演出装置28における内部には、図4に示すような、カラーの発光ダイオード(発光装置)75(LED75)が左右幅方向に一列状に5つ実装された発光基板76が配置されている。該LED75は、後述する所定の演出契機にあって、演出装置28が昇降機構72によってセンタ飾り23の上部から下方に移動される際に発光駆動されることとなる。
昇降機構72は、センタ飾り23上部に配置された不図示のモータと、該モータからの回転を受けて動作するセンタ飾り23の上部左右に配置された不図示のラック部及びピニオン部(所謂ラックアンドピニオン機構)とを有し、該ラック部が演出装置28における支持部材29,29の左右端部に連結されている。モータからの回転は、センタ飾り23の上部中央から左右側に向けてそれぞれ架け渡された歯付きベルト機構を介してピニオン部に伝達され、該ピニオン部の回転に応じてラック部が上下方向に移動動作する。従って、演出装置28は、上記モータが所定の演出に係り、演出制御手段91(図9参照)によって適宜に回転駆動された際に、ラック部の移動に伴って画像表示装置35の画面35a前方を矢印d1,d2に示す方向に昇降するように移動駆動される。
また、センタ飾り23における開口部36の下縁部には、所定の契機で上昇する演出装置42が配設されている。後枠体23b最上部には、遊技盤3に形成された同形状の開口24(図1参照)に嵌め込まれて露出する所定形状の照明部33が配置されている。
遊技盤3の表側に位置する前枠体23aは、演出装置42の下側にステージSを有している。ステージSは、全体に樹脂製の部材によって形成されており、そのうちの特に転動路54は、その表面が外光を反射するような、突出部等の無い滑らかで且つ十分な光沢を有する曲面状に表面加工されている。そして、ステージSの左右には、前述したワープ導入口37及び放出口44がそれぞれ設けられ、該ステージSの後方には、該ステージS後部と演出装置42との間に延在する壁部48が配置されている。
ステージSには、図2に示すように、ワープ導入口37から導入した遊技球Ba(図1参照)を転がり移動させる転動路57が、センタ飾り23の左右幅方向に延びるように形成されている。ワープ導入口37と転動路57との間には、該ワープ導入口37から導入された遊技球Baを直接受けて転動させる転動路54が形成されている。該転動路54は、上記転動路57より一段上方にて該転動路57に沿って延在すると共に、転動する遊技球Baを案内口39に導き得る案内溝部55を有している。また、転動路57の左右方向の中央部には、案内口39が形成されている。該案内口39は、遊技球Baを充分に通過させ得る程度の内径を有した形で上記転動路57を臨むように形成されており、該転動路57から受け入れた遊技球Baを始動チャッカー27に高確率(略々100%)で入賞させ得るように位置決めされている。なお、符号50は、転動路54と転動路57とを隔てる壁面であり、符号56は、転動路57をステージ外方と隔てる壁面である。
一方、センタ飾り23の前枠体23aには、該前枠体23aの左右下部からレール飾り15に向うように配設された立体造形物101,101が一体となって形成されている。左右の立体造形物101はそれぞれ、全体に樹脂製の透明な材質からなり、その表面にレール飾り15からセンタ飾り23中央部に向うような2すじの炎を模った成形がなされている(図1及び図2参照)。そして、該2すじの炎の間は、図6に示すように、光透過性を有したレンズ部102となっており、その正面視奥側には該レンズ部102から光を発する発光部103が配置されている。
発光部103は、上記レンズ部102に沿って、レール飾り15からセンタ飾り23に向うような細長い形状をなし、筋状にシボ加工(不図示)されたレンズ部103aと、該レンズ部103aの更に奥側に配置されて発光ダイオード103b(以下LED103bともいう)が実装された基板103cとから構成されている。LED103bは、基板103c上に、正面視でレンズ部103aを挟み込みかつレンズ部103aに沿って複数配置されている。なお、図6においては、上記LED103bを、基板103cの最左端のものから2個のみを図示し、これらより右側に並ぶように位置するものはその図示を省略している。
上記した発光部103におけるレンズ部103aは、前枠体23aの左右下部にあって画像表示装置35の画面35aの近傍からステージSの下をくぐるようにして遊技盤3の表面へと達し、該遊技盤3の表面からは、前方に突出した状態でレール飾り15へと向うように形成されている。従って、ステージSの空間領域を狭めることがなく、ワープ導入口37からステージSに導入された遊技球の転動動作を阻害しない。
一般に、センタ飾りを遊技盤に組み付ける際には、ステージを嵌合し得る大きさで貫通孔を加工することとなるが、本実施の形態のセンタ飾り23にあっては、該貫通孔を更に立体造形物101を配置し得る分だけ切除して加工する。これにより、前枠体23aの左右下部からレール飾り15の近傍まで、直線的且つ連続した傾斜空間を確保することができるようになり、立体造形物101を、段差を有する角張った形状ではなく、直線状の滑らかな形状に配置することができる。なお、本実施の形態では、立体造形物101の端部をセンタ飾り23の下部までとしているが、センタ飾り23から更に画像表示装置35の画面35a一杯まで(もしくは画面35a前方まで)延長することも想定し得る。
また、立体造形物101は、遊技盤3に組み付けられた状態で、センタ飾り23の左右側に位置する遊技球落下流路の表面から突出した状態となっている。この突出した部位におけるセンタ飾り23近傍には、図6に示すような、遊技球を遊技領域3aの中央部側に案内する案内路101a,101bが形成されている。遊技領域3aに打ち出されて落下した遊技球は、突出した立体造形物101のレール飾り15側に当接するが、該当接によってその勢いが弱められて適度な速度に抑えられ、上記した案内路101a又は案内路101bへと導入されることとなる。そして、該案内路101a又は該案内路101bに導入された遊技球は、これら各案内路から引き続くように遊技領域3a中央部側に配置された道釘(不図示)へと案内され、遊技領域3a下部へと流下する。
なお、左右に2箇所配置された立体造形物101,101は、互いに線対称の関係にあるものの、その構成はそれぞれ同様となっている。
一方、図7に示すように、センタ飾り23の後枠体23b前面(図7の正面視左側)には、円柱状の突起部111が突出して成形されている。該突起部111は、後枠体23bにおける正面視左右側部にそれぞれ形成されている。また、センタ飾り23の前枠体23aの背面(図7の正面視右側)には、上記突起部111に嵌合し得る凹部112が成形されている。該凹部112は、突起部111に対応するように前枠体23aにおける背面視左右側部にそれぞれ形成されている。なお、凹部112は、全体的として円柱形状に形成されているが、開口部の周縁部がすり鉢状に削られた面取り部112aを有している。
凹部112は、前枠体23a背面の奥行き方向に出張った部位P1に形成されており(図7に示す前枠体23a背面の下半分)、該部位P1に比して奥行き方向に凹んだ部位P2(図7に示す前枠体23a背面の上半分)には、センタ飾り23の上部を発光演出する発光ダイオード(不図示)を有した基板115が背面側から装着されている。該基板115は、上記した部位P1の背面位置から微小な段差Pd分だけ凹んだ状態になるものの、前枠体23aの背面側には露出した状態に取り付けられることとなる。
そして、本実施の形態におけるセンタ飾り23は、最初に後枠体23bを遊技盤3の背面側から組み付け、次いで、前枠体23aを遊技盤3前方から組み付けるように工程を踏む。しかし、この組み付け時において、前枠体23aを遊技盤3に取り付ける際には、該遊技盤3に形成された開口部36をくぐらせるようにして組み付けることとなるため、くぐらせる際の角度を誤った場合には、前枠体23aの上部背面に露出している基板115を後枠体23bの突起した部分や遊技盤3等に当接させて破損を招く虞がある。
そこで、上記したように前枠体23aを取り付ける際には、前述した凹部112を、矢印Xに示すように遊技盤3に組み付けられた状態の後枠体23bの突起部111に向けて位置合わせしながら近づけ、凹部112と突起部111とを嵌合させることによって、前枠体23aを所定位置に容易に組み付けることができるものとなる。なお、この凹部112は、基板115の背面位置より出張った位置にあることと、その開口部に面取り部112aを有していることから、対向して位置合わせをする突起部111を一層受け入れ易いものとしている。
ついで、本パチンコ機1の背面構造について図8を参照して説明する。同図は、本パチンコ機1の背面構造を示す背面図である。
すなわち、図8に示すように、パチンコ機1の前扉7背面における上部左方には、賞球タンク43が取り付けられており、この賞球タンク43の下方に、副制御基板38、主制御基板40、及び払出し制御基板51がこの順に配設されている。また、前扉背面における上部右方には、外部端子板52が取り付けられており、この外部端子板52の下方に、整列待機通路45、賞球装置46、賞球排出通路47、電源ユニット41、及び発射装置(図示せず)用の発射制御基板53がこの順に配設されている。パチンコ機1の前扉7背面における左側部には、施錠装置18が配設されている。
次に、本実施形態におけるパチンコ機1の制御系を図9に沿って説明する。なお、同図は本パチンコ機の制御系を示すブロック図である。
すなわち、本制御系は、遊技制御装置80と、該遊技制御装置80に電気的に接続された、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71、放音装置12、演出用照明装置8,11、画像表示装置35、昇降機構72、LED75、及びLED103bと、を備えている。
遊技制御装置80は、図8に示した主制御基板40や副制御基板38等から構成されている。主制御基板40は、本パチンコ機1の動作全体を統括的に管理するものであり、当該パチンコ機1の動作全体を管理するシステムプログラム及び遊技用の実行プログラムが予め記憶された半導体メモリ等からなる記憶部(図示せず)と、これらのプログラムを実行する不図示のマイクロプロセッサ(MPU)とを備えている。また、副制御基板38は、主に画像表示、効果音等の演出、効果光等の表示制御を行うように構成されている。
遊技制御装置80は、入賞判定手段81、入賞信号出力手段82、抽選手段83、普通図柄抽選手段94、遊技制御手段86、保留手段87、作動制御手段88、作動判定手段89、作動決定手段90、演出制御手段91、及び表示制御手段92を備えている。
入賞判定手段81は、発射ハンドル2の操作で作動する発射装置(図示せず)によって遊技領域3aに打ち出された遊技球が始動チャッカー27、一般入賞口25a,25b,26a,26b、アタッカー5等の何れかに入賞したとき、当該入賞があった旨を判定する。
入賞信号出力手段82は、入賞判定手段81によって入賞が判定されたとき、対応する始動チャッカー27、一般入賞口25a,25b,26a,26b、アタッカー5等に入賞した旨の入賞信号を出力する。
抽選手段83は、遊技領域3aに打ち出された遊技球の入賞を契機として大当たり抽選(即ち、特別遊技状態に移行するか否かの抽選)を実行する。すなわち、抽選手段83は、入賞信号出力手段82からの始動チャッカー27に対応する入賞信号の入力時、最大保留球数未満での入賞を契機として、次なる大当たりを当選させるまで遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態となる確率変動当たり、及び上記特殊状態とならない通常当たりのうちの何れか一方に当選するように、大当たり乱数値を取得して、大当たり抽選を実行する。
そして抽選手段83は、大当たり抽選で確変当たりに当選した場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、確変当たりに対応する「111」等の図柄が画像表示装置35の大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。なお、上記「大当たり有効ライン」は、大当たりを得るため図柄が一列に並ぶべき位置(ライン)を意味する。また抽選手段83は、大当たり抽選で通常当たりに当選した場合、変動の結果、通常当たりに対応する「222」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。更に抽選手段83は、大当たり抽選に外れた場合、変動の結果、外れに対応する「252」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。
更に、抽選手段83は、上記大当たり抽選で確変当たり又は通常当たりが当選した場合に、演出装置28を駆動させて遊技者の高揚感を誘うような「特定演出」を併せて行わせるか否かの抽選を、特別演出乱数値を取得して実行する。
普通図柄抽選手段94は、始動チャッカー27を開閉動作させるための普通図柄抽選を、普通図柄作動ゲート32への遊技球通過を契機として行う。
遊技制御手段86は、放音装置12、演出用照明装置8,11に放音、発光の演出をさせる契機となる指令を、演出制御手段91に送る。また、遊技制御手段86は、演出装置28又は立体造形物101に特定演出をさせる契機となる指令を演出制御手段91に送る。更に、遊技制御手段86は、予め設定された演出データや、抽選手段83での抽選結果に応じて、画像表示装置35に表示すべき大当たり抽選に関連する演出内容に関する信号を表示制御手段92に送る。
保留手段87は、抽選手段83から出力された変動パターン信号を入力し、変動パターンを、始動チャッカー27への入賞の都度に行われた抽選の結果となる保留球として順次記憶する。当該記憶状況は、大当たり抽選保留表示装置(図示せず)に、最大4個の保留球となるように点灯表示される。保留手段87は、保留球数が例えば4個になっているか否かを常時判定し、保留球数が4個表示されている間は、始動チャッカー27への入賞に拘わらず大当たり抽選は行わない。なお、保留球として点灯表示される保留球数は上記「最大4個」に限らず、例えば3個以下、又は5個以上として適宜設定することも可能である。
作動制御手段88は、作動決定手段90の作動開始決定の旨の信号に基づき、始動チャッカー開閉ソレノイド70に駆動信号を送って該ソレノイド70を作動させ、始動チャッカー27を開放させ或いは閉塞させる。更に作動制御手段88は、アタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送って該ソレノイド71を作動させ、抽選手段83での抽選による大当たり発生時にアタッカー5を開放して所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返すように制御する。
作動判定手段89は、始動チャッカー開閉ソレノイド70及びアタッカー開閉ソレノイド71を作動させるための条件を満たすか否かを判定する。つまり、始動チャッカー開閉ソレノイド70にあって、始動チャッカー27の開閉の「条件を満たす」時とは、普通図柄抽選手段94において抽選手段83の大当たり抽選とは別途行われる普通図柄抽選で当選した場合である。アタッカー開閉ソレノイド71にあって、アタッカー5の開放の「条件を満たす」時とは、所謂リーチ(所謂スーパーリーチ、ノーマルリーチを含む)の状態から3つの同じ図柄が大当たり有効ライン上で揃って大当たりが発生した場合であり、アタッカー5の閉塞の「条件を満たす」時とは、大当たり発生時の全てのラウンドにおける入賞を完了した場合である。
作動決定手段90は、作動判定手段89からの判定信号を受けて、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71の作動開始をそれぞれに決定する。
演出制御手段91は、遊技制御手段86からの指令に応答して、放音装置12を放音駆動し、演出用照明装置8,11を発光駆動し、遊技者の聴覚や視覚に訴える演出を行う。また、演出制御手段91は、遊技制御手段86の指令に応答して、演出装置28におけるLED75を発光駆動しつつ、昇降機構72を駆動制御し、演出装置28に演出動作をさせる。更に、演出制御手段91は、遊技制御手段86の指令に応答して、立体造形物101におけるLED103bを発光駆動し、立体造形物101に演出動作をさせる。
表示制御手段92は、遊技制御手段86からの信号に従って、画像表示装置35を駆動し、大当たり抽選結果を中心とした内容等の演出を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示する。その際、表示制御手段92は、抽選手段83による各抽選結果を、画像表示装置35の画面35aに時系列に表示する。
次に、本パチンコ機1による作用について、図10のフローチャートを併せて参照しつつ説明する。
すなわち、本パチンコ機1に対面して着座した遊技者が発射ハンドル2を握り、適宜の角度に回動操作すると(ステップS1)、発射装置の作動で遊技球が所定の時間間隔で遊技領域3aに向けて連続的に発射される。すると、遊技領域3aに打ち出されて転動落下する多数の遊技球は、始動チャッカー27や一般入賞口25a,25b,26a,26bに適時入賞し、或いは、これらに関与せずに転動落下して、遊技領域3a最下部のアウト口(図示せず)から遊技盤3背面側に排出される。
遊技領域3aに打ち出された遊技球の一部がワープ導入口37に入球すると、その遊技球は、遊技球案内路57を介してステージSに放出される。該放出された遊技球は、ステージS上を転動し、落下案内孔(図示せず)に上手く落下した遊技球は、放出口49を経由して始動チャッカー27に高い入賞確率(略100%)で入賞する。
放出口49から放出された遊技球は、上述のように高確率で始動チャッカー27に入賞することになるが、障害釘30への当接状況によっては入賞できないこともある。一方、落下案内孔に導入されない遊技球の多くは、ステージS下方に放出されて始動チャッカー27とは異なる方向に落下するが、場合によっては、始動チャッカー27とは異なる方向に落下しても、障害釘30の左右に打ち込まれた所謂ジャンプ釘(図示せず)や、このジャンプ釘から左右方向に配列された道釘(図示せず)で弾き返されることで、障害釘30に絡んでその間を落下して始動チャッカー27に入賞するものもある。
ところで、始動チャッカー27や一般入賞口25a,25b,26a,26bの何れかに遊技球が入賞した場合には、入賞判定手段81が当該入賞を判定し、且つ入賞信号出力手段82が入賞信号を出力する(ステップS2)。
そして、大当たり抽選で当選した場合(ステップS3)、抽選手段83が当たりフラグをオンすると、演出乱数値に基づく抽選で、大当たりの種別、つまり確変当たり又は通常当たりに対応する変動パターンが決定される。
これにより、ステップS4において、画像表示装置35に表示されるべき当たり図柄がセットされ、抽選手段83は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、当該変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を送信しないようにするために図柄変動禁止フラグをオンし、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。一方、大当たり抽選で外れた場合には、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する図柄が最終的に揃う旨の変動パターンが決定される。これにより、画像表示装置35に表示される外れ図柄がセットされ、抽選手段83は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、図柄変動禁止フラグをオンし、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。
そして、遊技制御手段86が、画像表示装置35の画面35aに表示すべき演出内容に関する信号を、表示制御手段92に送信することに基づき、表示制御手段92は、画像表示装置35を駆動し、大当たり抽選結果に関する内容等を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示する(ステップS5)。
ここで、前述した抽選手段83にて大当りが決定され、更に特定演出の実行が決定された場合には、画像表示装置35に大当りの抽選結果を表示動作させる旨の信号が遊技制御手段86から表示制御手段92へと送られると共に、演出装置28に特定演出の動作をさせる旨の信号が遊技制御手段86から演出制御手段91へと送られる。これにより、表示制御手段92によって画像表示装置35が表示制御されると共に、演出制御手段91によって演出装置28における昇降機構72及びLED75が駆動制御されることとなる。
ここで、上記特定演出の実行が決定された場合の演出装置28の動作について説明する。
確変当たりもしくは通常当たりに拘らず、大当たりが当選表示される際には、その結果が表示される前の経過表示として画像表示装置35にリーチ状態が形成される。このリーチ状態は、3つの装飾図柄が並ぶように設定されている1つの大当たり有効ライン(図示せず)に沿って同じ数字が付された2つの装飾図柄が並び、あと1つの同じ装飾図柄(以下、最終図柄ともいう)が当該大当たり有効ライン上に揃うと大当たりが発生(実際には、既に抽選手段83で決定されている大当たりが現出)するものとなっている。
特定演出の実行が決定されている場合に、上記したリーチ状態になると、遊技制御手段86から指令を受けた演出制御手段91は、昇降機構72のモータを回転駆動し、図4の矢印d2に示す方向に向けて演出装置28の下降を始める。これと同時に、演出制御手段91は、演出装置28の正面28aに向けて配置した不図示のLEDを透明色にて発光駆動しつつ、底面28bに配置したLED75を赤色に発光駆動する(例えば図4の光L)。これにより、遊技中の遊技者からは、演出装置28正面のロゴが発光したことで注意が引かれるとともに、この時点では、センタ飾り23中央下部のステージS周辺がLED75からの光L1(図5参照)を受けて赤く微かに照り映えていることが間接視野にて認識されるものとなる。
引き続き、演出装置28が下降を続けると、LED75が徐々にステージSへと接近するため、ステージSから反射される赤色の光も強さを増し、該ステージS周辺が遊技中の遊技者の注意を引くような存在感となる。このように、LED75から発せられる光の量が一定であっても、演出装置28がステージSに近づくように移動するので、該ステージSでの反射・散乱する光に時間的な変化(光量の増加)が生じ、光彩を放つような高い装飾性を得ることができるものとなる。そして、演出装置28が、最下点であるセンタ飾り23の開口部36中央部まで到達した際には、ステージSは、LED75からの光L2(図5参照)で燃えるように真っ赤に発光した状態となることで遊技者の注意を引くこととなり、遊技者は当該大当たりの抽選結果が非常に期待できるものであることを確信する。
また、演出装置28を上記したように発光演出させると、ステージSの中でも、転動路54と転動路57とが、上下方向に高低差を有することから、該転動路54と該転動路57とで光の反射・散乱の仕方が異なり、ステージS全体としての反射光に趣のある装飾性が付与されるものとなる。
また、演出装置28が上記開口部36の中央部まで到達した後は、1〜2秒の間をおいて、演出制御手段91が、昇降機構72を駆動制御して該演出装置28を矢印d1方向に上昇させ、元のセンタ飾り23上部に収納するように退避させる。
また、特定演出の実行が決定されている場合に、遊技制御手段86から、更に、立体造形物101の発光演出を伴うような指令が演出制御手段91に対して送信される場合がある。この指令の送信により、演出制御手段91は、まず、昇降機構72のモータを回転駆動し、前述したような演出装置28の演出動作を行う。
そして、本特定演出の場合には、リーチ状態の演出に伴って、あたかも画面35aの手前側(つまり遊技者側)から、画面35a内に向けて1台の車が疾走していくような視覚的な演出がなされる。詳細には、該車が画面35aの手前側から画面35a内に走り込む直前のタイミングになると、立体造形物101におけるLED103bが、レール飾り15に近い位置のものからセンタ飾り23近傍に位置するものに向ってテンポ良く順に赤く発光していく。
センタ飾り23に最も近いLED103bが発光すると、画像表示装置35の画面35aには、上記車の背面側が瞬間的に表示され、そのまま画面35a内の景色の奥側へと走り去る様子が映像表示される。そして、該車の後部付近には、当該リーチ状態における3つ目の装飾図柄が車に引っ張られるようにして表示され、大当たりの結果表示がなされることとなる。このとき、走り去った車の轍は、走行時のタイヤの摩擦によって炎が上がった映像となっており、遊技者からは、点灯状態にある立体造形物101のLED103bによって形成される光の線と一体化して視認される。このように、該LED103bが発光状態になると、光が発光部103のレンズ部103aを通して拡散されるとともに、立体造形物101の炎を模った部位が輝くように光を発するものとなる。従って、立体造形物101による実物の発光演出と、映像による発光演出とが一続きに合成されたような外観を呈することとなり、高い装飾性を醸し出すことができる。
一方、演出制御手段91により、演出装置28や立体造形物101における上記したような演出がなされた際に、遊技制御手段86から指令が出ていれば、演出制御手段91は、画面35a上の演出に合わせて、放音装置12を放音駆動し、或いは、演出用照明装置8,11を発光駆動して、演出を盛り上げるように適宜に作動制御する。
そして、画面35a上に表れた抽選結果が大当たり決定である場合、作動制御手段88は、作動決定手段90の作動開始決定の旨の信号に基づき、所定のタイミングでアタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送り、当該ソレノイド71を作動させてアタッカー5を開放し、所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返させる。これにより、アタッカー5に入賞した遊技球に対応する多量の遊技球が球供給口17から皿ユニット16に払い出される(ステップS6)。
次いで、演出装置28に配置されたLED75により、模様をなす光の像をステージSに投射する例を、図11を参照して説明する。図11は、図4のA−A線に沿って断面した側面断面図とステージSの平面図とを組み合わせて示したもので、(a)は演出装置28がステージSから離隔した位置に係る図、(b)は演出装置28がステージSに近づいた位置に係る図である。なお、同図の中で用いる図1ないし図10と同符号のものは、構成及び作用が同様のものとしてその説明を省略する。また、以下の説明で図11中に記載が無い符号についても、図1ないし図10に記載のものを援用し、その説明を省略するものとする。
図11(a),(b)に示すように、本例における演出装置28は、その内部にLED75が配置されるとともに、該LED75と底面28bとの間に星型の模様(光の像)Mが印刷されたフィルム状のパターン部材116が配置された状態に構成されている。詳細には、該パターン部材116における星型の箇所が白抜きの要領で透明となっており、その星型を囲む周囲が光を可及的に遮蔽するような黒色に印刷されている。なお、前述した実施の形態にあっては、演出装置28の底面28bには、LED75からの光を拡散するためのシボ加工が施されているとしたが、本例の底面28bには該シボ加工はされていないものとする。また、図11(a),(b)のそれぞれの破線円内に示した図は、視点Eの方向から視認した各時点のステージS表面を図示したものである。
本例の演出装置28にあって、所定の契機に演出制御手段91からの駆動制御を受けると、該演出装置28は、図11(a)に示すようにLED75を発光(光L3参照)しながら矢印d2に向って下降を開始する。このような、演出装置28がセンタ飾り23上部近傍に位置している段階では、LED75からパターン部材116を通して映じられる光の像、つまり星型の模様MはステージS上で未だぼんやりとした不明瞭なものとなっている(図11(a)の破線円内の図参照)。
そして、該演出装置28が、図11(b)に示すように、センタ飾り23の開口部36の中央部(最下点)まで到達した際には、LED75からの光L4がステージS上にまで強く投じられ、パターン部材116を通した星型の模様Mは図11(a)のときに比してステージS上に明瞭に映じられるものとなる(図11(b)の破線円内の図参照)。このように、LED75から発せられる光の量が一定であっても、演出装置28がステージSに近づくように移動することにより、模様Mの光の像がぼやけた状態から明瞭な状態へと変化し、装飾性の高い発光演出を実現することができる。
そして、演出装置28が、最下点であるセンタ飾り23の開口部36中央部まで到達した際には、ステージS上には、LED75からの光で模様Mが明瞭に映し出され、遊技者の注意を十分に引くものとなる。なお、上記した例にて、光の像が星型の模様Mであるとして説明したが、該光の像は文字であってもよく、例えば、「大当たり」等の文字を映じることで遊技者へのメッセージ性をも包含させることができるようになる。
なお、以上説明した本実施の形態にあっては、センタ飾り23の上部(最上点)からセンタ飾り23の開口部36中央部(最下点)まで到達する際の演出装置28の速度について具体的に明示しなかったが、該演出装置28が下降する速度は比較的ゆっくりであっても、また自由落下するような比較的速いものであってもよく、その速度については特に限定されない。
また、前述した本実施の形態におけるLED75は、赤色に発光するとして説明したが、LED75が発する光の色はどのような色であってもよく、色について特に限定されるものではない。
また、LED75を演出装置28の底面28bに配置するとして説明したが、同様のLEDを演出装置28の上面に配置し、演出装置28をセンタ飾り23の開口部36中央部から上部へと収納する際に、該センタ飾り23の上部に光の像を映じるような構成としてもよい。このようにすることで、装飾性の高い発光演出を演出装置28の往復動作時にそれぞれ実施することができるようになる。
また、本実施の形態におけるLED75は、演出装置28が移動している間に亘って発光駆動されるものとして説明したが、演出装置28が移動するごとに点灯するように間欠的に発光駆動されてもよく、また、規則的に点滅するように発光駆動されるなどしてもよい。
以上説明した本実施の形態におけるパチンコ機1は、センタ飾り23の内周面部における上部から該内周面部のステージS側に向って進退移動し得る演出装置28を有する。そして、演出装置28が、ステージS側に向って移動している際の進行方向前方に光を発し、かつステージSに近づくに伴って発光駆動されるLED75を有してなる。これにより、センタ飾り23の内周面部に発光ダイオード等の発光装置を直接に配置せずとも、演出装置28のLED75によってセンタ飾り23の内周面部を間接的に照明することができるようになる。従って、LED75等の発光素子を演出装置28のような移動体に集約的に組み付けることができるようになるとともに、センタ飾りに発光装置を配置して該センタ飾りを発光装飾させるような構成のパチンコ機に比して、センタ飾り23内の空間を節約した状態で該センタ飾り23の発光装飾をすることができるようになる。
また、LED75から発せられる光の量が一定であっても、該LED75を有した演出装置28が、センタ飾り23の内周面部の上部からステージSに近づくように移動するので、該内周面部のステージSにおける光の反射・散乱に時間的な変化が生じ、光彩を放つような高い装飾性を得ることができるものとなる。更に、演出装置28が内周面部のステージSに最接近した場合には、この位置での反射・散乱する光量がひときわ増えるので、遊技者の注意を十分に引くことのできる発光演出をすることができるようになる。
また、ステージSが、滑らかな平面状又は曲面状に形成され、LED75が、発光駆動された状態にあって、ステージSに近づくに従って該ステージSの表面に模様Mを明瞭となるように照射してなる。これにより、LED75から発せられた光が、表面が滑らかな平面状又は曲面状のステージSに当たるので、その当たった光の様子(光の外形線や照射面等)が明瞭に映じられるようになる。そして、この光の様子は、発光ダイオード等から発せられる単調な光だけでなく、例えば光源を並べて文字のような形状を形成したり、異なる色の光源を並べて虹のような模様等を形成したりすることも可能となる。
また、演出装置28が、発した光を通過させることでステージSの表面に文字及び/又は模様を投影するパターン部材116を有してなるので、このようなパターン部材として、ポジフィルム、影絵のパターン、又は投射用のスライド等を採用し、ステージSの表面に模様Mのような文字や模様等を生成することができるようになる。
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の遊技機は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した遊技機も、本発明の範囲に含まれる。
1 遊技機(パチンコ機)
3 遊技盤
3a 遊技領域
23 ユニット役物(センタ飾り)
28 移動体(演出装置)
35 画像表示装置
35a 画面
36 開口部
75 発光装置(発光ダイオード、LED)
116 パターン部材
Ba 遊技球
M 光の像(模様)
S 内周面部の他側(ステージ)
3 遊技盤
3a 遊技領域
23 ユニット役物(センタ飾り)
28 移動体(演出装置)
35 画像表示装置
35a 画面
36 開口部
75 発光装置(発光ダイオード、LED)
116 パターン部材
Ba 遊技球
M 光の像(模様)
S 内周面部の他側(ステージ)
Claims (3)
- 画像表示装置の画面を露出させる開口部が設けられたユニット役物を遊技盤の遊技領域に備え、前記遊技領域に遊技球を打ち出して遊技してなる遊技機であって、
前記ユニット役物は、前記開口部を形作る内周面部の一側から該内周面部の他側に向って進退移動し得る移動体を有し、
前記移動体は、前記内周面部の他側に向って移動している際の進行方向前方に光を発し、かつ前記他側に近づくに伴って発光駆動される発光装置を有してなる、
ことを特徴とする遊技機。 - 前記内周面部の他側は、滑らかな平面状又は曲面状に形成され、
前記発光装置は、発光駆動された状態にあって、前記内周面部の他側に近づくに従って該他側の表面に文字及び/又は模様をなす光の像を明瞭となるように照射してなる、
請求項1記載の遊技機。 - 前記発光装置は、文字及び/又は模様をなす前記光の像を、発した光を通過させることで前記内周面部の他側の表面に投影し得るパターン部材を有してなる、
請求項2記載の遊技機。
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