JP2004160002A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者の興味を引く興趣性に優れた遊技機の提供を目的とする。
【解決手段】このパチンコ機は、遊技球Bが揺動可能である第1,第2ステージ29,30に、導入されて揺動している遊技球Bを排出する排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)を備えているので、ステージ29,30において遊技球Bが揺動されて排出部から排出される。遊技者はそのステージ29,30での遊技球Bの挙動を視認できる。つまり、遊技球Bは揺動しながら排出部から排出されるため、遊技球Bの排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者はステージ29,30での遊技球Bの挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【選択図】 図3
【解決手段】このパチンコ機は、遊技球Bが揺動可能である第1,第2ステージ29,30に、導入されて揺動している遊技球Bを排出する排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)を備えているので、ステージ29,30において遊技球Bが揺動されて排出部から排出される。遊技者はそのステージ29,30での遊技球Bの挙動を視認できる。つまり、遊技球Bは揺動しながら排出部から排出されるため、遊技球Bの排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者はステージ29,30での遊技球Bの挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の代表例としてはパチンコ機がある。このパチンコ機は、始動口に球が入賞したことに起因して、図柄変動表示装置(可変表示装置)としての液晶表示装置の表示画面上に表示された所定列の図柄を変動表示させ、その変動表示が停止した結果が所定の表示態様となった場合に大当り状態となるものがある。また、この可変表示装置の表示画面の周囲を囲むようにして樹脂製のセンターフレームが設けられている。
【0003】
このセンターフレームは、上部に位置する天井部、左右両側部及び下部とからなっており、天井部には、遊技球を左右側方へ案内するための天導面が設けられているとともに、遊技球を下部へ案内するための入口部が設けられている。また、下部には、ステージが形成されている。さらに、左右両側部には、前記入口部とステージとを連通する遊技球通路(ワープルートとも称される)が設けられている。
【0004】
そして、遊技球が前記入口に入った場合、該遊技球は前記遊技球通路を通ってステージの方へと案内される。ステージに案内された遊技球は左右往復動を数回した後、やがてステージから前方へ落下し、再度遊技盤面上へと排出される。このとき、ステージから落下した遊技球のうち、何個かに1個はステージの直下方に設けられた作動口へと入賞する。つまり、遊技者は、遊技球が入口部に入ってからステージから落下して作動口の方へと導かれるまでの間、遊技球が作動口に入賞するのではという期待感をもって、遊技球の挙動を見守ることとなる。このような従来例のパチンコ機として、例えば、特開2001−38010号公報に記載されたものが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来のパチンコ機では、前記ステージにおいては、幅方向の中央部分が最も低い位置にあるのが一般的であり、遊技球は通常この中央部分又はその近傍から手前側に落下するようになっていた。このため、ステージに案内されてから落下するまでの間、どの遊技球も似たような挙動を示し、ひいては遊技者に退屈感を抱かせてしまうおそれがある。その結果、興趣の低下を招いてしまうおそれがあるという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、遊技者の興味を引く興趣性に優れた遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成を採る。
すなわち、請求項1に記載の発明は、遊技球が揺動可能である揺動面を備えた遊技機において、前記揺動面は複数個設けられており、かつ、前記複数個の揺動面のうちの少なくとも一つの揺動面は、導入されて揺動している遊技球を排出するための排出部を有することを特徴とするものである。
【0008】
(作用・効果)請求項1に記載の発明によれば、遊技球が揺動可能である揺動面を備えた遊技機において、揺動面は複数個設けられており、かつ、この複数個の揺動面のうちの少なくとも一つの揺動面は、導入されて揺動している遊技球を排出するための排出部を有するので、所定の揺動面において遊技球は揺動されて排出部から排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面において遊技球が揺動されて排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、遊技球は当該揺動面において揺動されて排出部から排出されるため、遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は複数個の揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0009】
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
【0010】
(1) 請求項1に記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面は、それらの揺動面を特定の順番に遊技球が進行していくように関連付けて接続されていることを特徴とする遊技機。
【0011】
前記(1)に記載の発明によれば、複数個の揺動面は、それらの揺動面を特定の順番に遊技球が進行していくように関連付けて接続されているので、それらの揺動面を遊技球が揺動しながら順次に進行していく。つまり、遊技球が一方の揺動面で揺動されて排出されて他方の揺動面に導入され、この遊技球は他方の揺動面においても揺動されて外へ排出される。したがって、遊技球は所定の揺動面において揺動されて排出部から排出されるため、当該揺動面での遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、当該揺動面で種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は、複数個の揺動面を揺動しながら進行していくという一連の遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0012】
(2) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面は、前記の特定の順番に従って小さくなっていることを特徴とする遊技機。
【0013】
前記(2)に記載の発明によれば、複数個の揺動面は、これらの揺動面についての遊技球が通過する順番に従って小さくなっているので、遊技球が次の揺動面に進行するに従って、遊技球の排出方向範囲は徐々に狭くなっていき、最後の揺動面の排出部から所望の方向に遊技球が排出されるのではないかという期待感も徐々に高まっていくことから、さらにワクワク感を持って遊技を楽しむことができる。その結果、興趣性をさらに向上させた遊技機を提供できる。
【0014】
(3) 前記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面は、上下方向に並設されていることを特徴とする遊技機。
【0015】
前記(3)に記載の発明によれば、複数個の揺動面は上下方向に並設されており、この上下方向に並設された複数個の揺動面は、それらの揺動面を特定の順番に遊技球が進行していくように関連付けて接続されているので、それらの揺動面を遊技球が揺動しながら順次に進行していく。つまり、遊技球が一方の揺動面で揺動されて排出されて他方の揺動面に導入され、この遊技球は他方の揺動面においても揺動されて外へ排出される。したがって、遊技球は所定の揺動面において揺動されて排出部から排出されるため、当該揺動面での遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、当該揺動面で種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は、複数個の揺動面を揺動しながら進行していくという一連の遊技球の挙動について退屈感を抱くことなく楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0016】
(4) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(3)のいずれかに記載の遊技機において、
前記排出部を備えた複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、この揺動面の前記排出部を介さずに遊技球が排出されることがないように隔壁部を備えていることを特徴とする遊技機。
【0017】
前記(4)に記載の発明によれば、排出部を備えた複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、この揺動面の排出部を介さずに遊技球が排出されることがないように隔壁部を備えているので、当該揺動面においては、排出部以外から遊技球が排出されることを防止でき、必ず排出部から遊技球が揺動されて排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面において遊技球が揺動されて排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、遊技球は揺動されて排出部から排出されるため、遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は複数個の揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0018】
(5) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(4)のいずれかに記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面の前記排出部は、揺動している遊技球を排出する開口部を備えていることを特徴とする遊技機。
【0019】
前記(5)に記載の発明によれば、複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面の排出部は、揺動している遊技球を排出する開口部を備えているので、当該揺動面の開口部から遊技球が排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面において揺動している遊技球を開口部から排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、揺動している遊技球は開口部から排出されるため、遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は複数個の揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0020】
(6) 前記(5)に記載の遊技機において、
前記開口部は複数個設けられていることを特徴とする遊技機。
【0021】
前記(6)に記載の発明によれば、複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面の排出部は、揺動している遊技球を排出する開口部を、複数個備えているので、当該揺動面に導入された遊技球ごとに複数個の開口部のうちのいずれか1つが選択されてこの開口部から遊技球が排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面の複数個の開口部において、揺動している遊技球が排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、複数個の開口部からある広がりを持った排出方向範囲でそれぞれ遊技球が排出され、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は当該揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0022】
(7) 前記(6)に記載の遊技機において、
前記揺動面は、その幅方向に主として遊技球が揺動されるものであり、
前記複数個の開口部は、前記揺動面の幅方向に並設されていることを特徴とする遊技機。
【0023】
前記(7)に記載の発明によれば、揺動面は、その幅方向に主として遊技球が揺動されるものであり、複数個の開口部は、揺動面の幅方向に並設されているので、揺動面の幅方向に主として揺動する遊技球が、この揺動面の幅方向に並設された複数個の開口部のうちのいずれか1つの開口部に流入され、この開口部から遊技球が揺動されながら排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面の幅方向に並設された複数個の開口部において、揺動している遊技球が排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、複数個の開口部からある広がりを持った排出方向範囲でそれぞれ遊技球が排出され、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は当該揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0024】
(8) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(7)のいずれかに記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面は、電動役物を備える遊技盤に設けられており、
前記遊技盤における前記電動役物の上方位置でこの電動役物の最も近くに位置する前記排出部は、その遊技球を排出する排出幅が、前記電動役物の開放幅と同じあるいはほぼ同じであることを特徴とする遊技機。
【0025】
前記(8)に記載の発明によれば、複数個の揺動面は、電動役物を備える遊技盤に設けられており、遊技盤における電動役物の上方位置でこの電動役物の最も近くに位置する排出部は、その遊技球を排出する排出幅が、電動役物の開放幅と同じあるいはほぼ同じであるとしているので、電動役物が開放している場合には、当該排出部から排出された遊技球の全てがほぼ電動役物に入賞でき、遊技者は電動役物が開放した場合の遊技を安心して楽しむことができる。
【0026】
(9) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(8)のいずれかに記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、凹凸形状となっていることを特徴とする遊技機。
【0027】
前記(9)に記載の発明によれば、複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、凹凸形状となっているので、当該揺動面で揺動する遊技球をこの揺動面の凹凸形状により上下方向にも揺動させることができ、遊技球の挙動にさらなる変化を与えることができる。したがって、遊技者は、より変化の激しい遊技球の挙動を楽しむことができる。
【0028】
(10) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(9)のいずれかにに記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、揺動する遊技球を前記排出部に導くための、遊技球の揺動方向に直交あるいは略直交する方向に傾斜する傾斜面を備えていることを特徴とする遊技機。
【0029】
前記(10)に記載の発明によれば、複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、揺動する遊技球を排出部に導くための、遊技球の揺動方向に直交あるいは略直交する方向に傾斜する傾斜面を備えているので、遊技球を揺動させながらその揺動方向と直交あるいは略直交する方向に移動させて排出部に導くことができる。したがって、遊技者は、当該揺動面において遊技球が揺動されながら排出部の方へ導かれてこの排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、遊技球は揺動しながら排出部に導かれて排出されるため、遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は当該揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くことなく楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0030】
(11)請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(10)のいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
【0031】
前記(11)に記載の遊技機によれば、複数個の揺動面において揺動している遊技球が排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認でき、楽しむことができ、遊技者の興味を引く興趣性に優れたパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての遊技球を所定の遊技領域発射し、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0032】
(12)請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(10)のいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機。
【0033】
前記(12)に記載の遊技機によれば、複数個の揺動面において揺動している遊技球が排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認でき、楽しむことができ、遊技者の興味を引く興趣性に優れた、パチンコ機とスロットマシンとを融合させたものを提供できる。なお、この融合させたものの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する識別情報変動表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技用媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機(権利物とも呼ばれる)等の他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0035】
図1は、実施例のパチンコ機の概略正面図であり、図2はパチンコ機の遊技盤の概略正面図である。本実施例のパチンコ機Pは、図1に示すように、遊技盤1と、球を貯留する上受け皿2および下受け皿3と、球を遊技盤1へ発射するための発射ハンドル4とを備えている。遊技盤1は、前面枠1aに嵌め込まれたガラス製の透明板1bに覆われている。
【0036】
図2に示すように、パチンコ機Pの遊技盤1には、電動役物としての例えば電動チューリップ5に設けられた作動口5aと、大入賞口6とが備えられており、遊技盤1は遊技領域を構成している。作動口5aは、遊技球Bの通路を備えており、その通路入口には羽根7が開閉可能に支持されている。つまり、この電動チューリップ5の羽根7は、遊技についての所定条件が成立することにより開状態となり、それ以外では閉状態となる。なお、ここで言う「羽根7の閉状態」とは、図2からもわかるように、遊技球Bが全く入力されない状態ではなく、遊技球Bが1個分流入可能な状態、つまり、例えば1個分の遊技球Bが入力可能な程度に少し開いている状態のことを言う。
【0037】
また、大入賞口6の前には、シャッタ8が設けられている。このシャッタ8は、大入賞口6の側部に設けられた図示しない大入賞口用ソレノイドにより作動させられ、大入賞口6を開閉する。詳しくは、当該ソレノイドが励磁状態となることにより、シャッタ8が略水平に傾き、これにより大入賞口6が開かれる。また、ソレノイドが非励磁状態となることにより、シャッタ8が略垂直状態となり、これにより大入賞口6は閉鎖される。
【0038】
遊技盤1の中央部分(大入賞口6の上方)には、可変表示装置としての特別図柄表示装置(以下、単に「表示装置」という)9が組込まれている。表示装置9は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部9aを備えており、ここに複数の(例えば3つの)図柄列が表示される。図柄列は、基本的には、複数種類の図柄によって構成されている。これらの図柄は、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる。
【0039】
表示装置9の表示部9aでは、各図柄列の図柄変動(回転変動)が、遊技球Bの作動口5aへの入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。
【0040】
大当たり図柄は、いわゆるリーチ状態を経た後、遊技者に有利な大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列の変動が停止させられたとき、表示されている図柄の組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の図柄が大当たりラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、「7」、「7」、「7」の図柄)となる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口6が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
【0041】
表示装置9において、表示部9aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ10a,10b,10c,10dが組み込まれている。保留ランプ10a〜10dは、基本的には作動口5aへの入賞に基づく変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。さらに、パチンコ機Pには、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
【0042】
このほかにも、パチンコ機Pの複数箇所には、遊技効果を高めるための各種ランプが取り付けられている。これらのランプは、例えばランプ風車11、上部ランプ飾り12(図1参照)、下部ランプ飾り13等からなり、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が適宜変えられるようになっている。なお、上部ランプ飾り12には、遊技者に球切れ状態や入賞状態を報知すべく、球切れランプ及び入賞ランプなどが内蔵されている。
【0043】
本実施例のパチンコ機Pでは、遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機Pの遊技状態を検出するべく、遊技盤1には、種々の検出スイッチが取り付けられている。これら検出スイッチにより、遊技球Bの作動口5aへの入賞や、大入賞口6への入賞が検出されるようになっている。また、本実施の形態では、各検出スイッチの検出結果に基づきソレノイドや、表示装置9、各保留ランプ10a〜10d、各種ランプ11〜13、スピーカ等をそれぞれ駆動制御するために制御装置が設けられている。制御装置は、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。
【0044】
ここで、本発明の特徴部分の1つである構成について、図3〜図7を用いて以下に説明する。図3は、実施例のパチンコ機のセンターフレームの概略斜視図であり、図4はセンターフレームの概略正面図であり、図5はセンターフレームの概略上面図であり、図6はセンターフレームの概略側面図であり、図7は図4に示したセンターフレームのA−A線断面図である。
【0045】
図2に示すように、上述した表示装置9は、表示部9aの前方において、この表示部9aを囲むようにして設けられたセンターフレーム21を有している。図3,図5,図6に示すように、このセンターフレーム21は、特別遊技領域を構成しており、後部において表示装置9が取り付けられるようになっている。図3,図4に示すように、センターフレーム21は、天井部23、左右両側の側部24及び下部25を有している。
【0046】
まず、天井部23について説明する。図3に示すように、天井部23の中央部には透明な天飾り26が設けられ、その天飾り26の後部(奥側)には遊技球Bが案内されうる入口部27が2つ左右方向に並べて設けられている。天井部23の入口部27以外の箇所に当たった遊技球Bは、この天井部23により左右両側方へと案内されるようになっている。
【0047】
続いて、下部25について説明する。下部25の上面は、第1ステージ29となっており、天井部23の入口部27に入力された遊技球Bが後述する遊技球通路31を通ってこの第1ステージ29上に供給されるようになっている。また、この第1ステージ29の下方位置には、第2ステージ30が設けられていて、第1ステージ29からの遊技球Bが第2ステージ30に供給されるようになっている。つまり、この第1,第2ステージ29,30は、上下方向に二段に並設されており、第1ステージ29,第2ステージ30の順番に遊技球Bが進行していくように関連付けて接続されているのである。また、図3,図4に示すように、この第1,第2ステージ29,30は、上述の順番に従って小さくなっている。つまり、第1ステージ29の幅よりも第2ステージ30の幅の方が小さくなっており、第1ステージ29よりも第2ステージ30の方が、面積が小さくなっている。なお、第1,第2ステージ29,30は、これらのステージにおける遊技球Bの挙動が遊技者により視認できるようになっている。
【0048】
さらに、左右両側の側部24について説明する。天井部23から左右両側の側部24にかけて、入口部27及び第1ステージ29間を連通する遊技球通路31が形成されている。この遊技球通路31は、天井部23に設けられた第1遊技球通路32と、側部24に設けられて、第1遊技球通路32からの遊技球Bが入力されて第1ステージ29上に出力する第2遊技球通路33とを備えている。第1遊技球通路32は、遊技者が通過中の遊技球Bを視認できるよう透明部材で覆われるようにして構成されている。第2遊技球通路33は、遊技者が通過中の遊技球Bを視認困難となるようカバーで覆われるようにして構成されている。従って、入口部27に入った遊技球Bは、図3,図7に破線で示すように、第1遊技球通路32を通り(このとき、遊技球Bの視認が可能となっている)、そして第2遊技球通路33を通って(このとき、一時的に遊技球Bの視認が困難となる)、第1ステージ29上へと案内される。なお、図3では、センターフレーム21の左側の遊技球通路31(第1遊技球通路32と第2遊技球通路33とからなる)での遊技球Bの通過経路を破線で示しているが、センターフレーム21の右側の遊技球通路31での遊技球Bの通過経路についても同様となっているため破線での図示を省略している。なお、表示装置9の両側には飾りレンズ28が設けられている。
【0049】
なお、図5に示すように、一点鎖線示すラインが遊技盤1の盤面であることから、センターフレーム21のうちで図5の一点鎖線より下側の部分が遊技盤1の盤面から突出している部分である。同様に、図6に示すように、一点鎖線示すラインが遊技盤1の盤面であることから、センターフレーム21のうちで図6の一点鎖線より左側の部分が遊技盤1の盤面から突出している部分である。
【0050】
ここで、上述したセンターフレーム21の下部25の第1,第2ステージ29,30について、図8〜図11を用いて詳細に説明する。図8は、実施例のセンターフレームの第1ステージの概略斜視図である。図9(a)は、第1ステージの概略上面図であり、図9(b)は、第1ステージの概略正面図であり、図9(c)は、第1ステージの概略側面図である。図10は、実施例のセンターフレームの第2ステージの概略斜視図である。図11(a)は、第2ステージの概略上面図であり、図11(b)は、第2ステージの概略正面図であり、図11(c)は、第2ステージの概略側面図である。
【0051】
図3,図7に示すように、センターフレーム21の下部25は、この下部25の上面に相当する第1ステージ29と、この第1ステージ29の下方位置に並設された第2ステージ30とを有している。天井部23の入口部27に入力されて遊技球通路31を通ってきた遊技球Bは、図3,図7に矢印で示すように、第1ステージ29に供給される。
【0052】
図8に示すように、第1ステージ29は、遊技球Bが揺動する揺動領域34と、この揺動領域34で揺動している遊技球Bを排出するための排出領域35とが形成されている。揺動領域34は、導入されてきた遊技球Bを主として特定方向(横方向)に揺動させるための、遊技球Bの1個分程度の幅を有する主揺動領域36を備えている。第1ステージ29の排出領域35には、遊技球Bが流入可能で、導入されて揺動している遊技球Bを排出する開口部を複数個(本実施例では3個)備えている。これらの3個の開口部は、遊技者にとって有利である開口部としての第1開口部37を1つと、それよりも利益の劣る開口部としての第2開口部38を2つとからなる。
【0053】
第1開口部37と第2開口部38とは大きさの異なる長穴形状としたものであり、第1開口部37よりも第2開口部38の方が大きくなっている。第1開口部37は、その長手方向が遊技球の揺動方向に対して垂直(あるいは略垂直であってもよい)に設けられている。第2開口部38は、その長手方向が遊技球の揺動方向に対して平行(あるいは略平行であってもよい)に設けられている。また、第1開口部37は、例えば、遊技球Bが1個半程度同時に流入可能な大きさとなっている。第2開口部38は、例えば、遊技球Bを2個並べて状態で同時に流入可能な大きさとなっている。
【0054】
第1ステージ29は、主として幅方向に遊技球Bが揺動するよう流入され、この第1ステージ29の揺動領域34の少なくとも一部が、幅方向と直交する奥行き方向で手前側が低くなるように傾斜した傾斜面40を有するとともに、排出領域35が傾斜面40の下端部と連接されているものとなっている。
【0055】
第1開口部37は、その周囲の一部に遊技球Bの流入を阻止するリブ41が設けられている。図9(a)に示すように、第1開口部37は、流入してきた遊技球Bを第2ステージ30の奥方向に送出するための第1案内部材42が設けられている。また、図8,図9(a)に示すように、第1開口部37の周囲のうちでリブ41を除く箇所には、遊技球Bを第1開口部37に導くために、揺動領域34の傾斜面40から第1開口部37に傾斜する傾斜案内部40aが設けられている。揺動領域34を揺動してきた遊技球Bが傾斜案内部40aに来ると、その遊技球Bはこの傾斜案内部40aの傾斜により第1開口部37に流入するように導かれる場合が多い。
【0056】
図9(a)に示すように、第2開口部38は、流入してきた遊技球Bを第2ステージ30の奥方向に送出するための、奥側に突出した第2案内部材43が設けられている。
【0057】
また、図3,図8に示すように、第1ステージ29の手前側の両サイドには、隔壁部44が設けられており、第1ステージ29に導入された遊技球Bが第1,第2開口部37,38に流入することなく直接に遊技盤1に排出されることを防止している。つまり、遊技球Bが揺動領域34の隔壁部44を乗り越えて遊技盤1に飛び出していかないようになっている。したがって、第1ステージ29に導かれた遊技球Bは、全て第1ステージ29の第1,第2開口部37,38を介して第2ステージ30に導かれるようになっている。
【0058】
続いて、第1ステージ29の下方位置にある第2ステージ30について説明する。図3,図4に示すように、第2ステージ30は、この第1ステージ29から導入されて揺動される遊技球Bを遊技盤1に排出するための、手前側に向かって開口された排出口60を備えている。この排出口60の下部側には、後述する凸部50,凹部51,案内溝54の先端部が位置している。また、図2に示すように、第2ステージ30の幅方向(横方向)の長さは、電動チューリップ5の羽根7の開放幅(羽根7が開いた状態の長さ)と同じ(あるいはほぼ同じであってもよい)になっている。
【0059】
図11(b)に示すように、第2ステージ30は、幅方向(横方向)にて連続的に高さが異なっており、つまり凹凸形状となっている。具体的には、第2ステージ30は、そのほぼ中央部は山状の凸部50となっており、その左右両側は凸部50よりも低い凹部51となっている。さらに、この凸部50および凹部51からなる面は、図11(c)に示すように、手前側ほど低い傾斜面53となっている。つまり、この傾斜面53は、遊技球Bの揺動方向に直交(あるいは略直交)する方向で手前側が低くなるように傾斜しているのである。
【0060】
一方、凸部50の頂部には、図10,図11に示すように、遊技球Bの流下経路を決定する案内溝54が形成されている。図3,図4に示すように、この案内溝54は、第1ステージ29の第1開口部37の真下位置に設けられている。図10,図11に示すように、第2ステージ30の案内溝54は、第1溝幅で手前側に位置する第1案内溝55と、この第1溝幅よりも広い第2溝幅(例えば、遊技球Bの直径程度の幅)で奥側に位置する第2案内溝56とを奥行き方向に連結して形成されている。この第2案内溝56に沿ってリブ57が形成されている。このリブ57により、第2案内溝56に乗っている遊技球Bが横方向から外れていかないように規制されていて、さらに、第1案内溝55に沿ってこの第1案内溝55の方向に安定して遊技盤1に再び送出されるようになっている。
【0061】
なお、第1ステージ29の第1開口部37よりも第2開口部38の方に多くの遊技球Bが流入する点と、第2ステージ30の凹部51が凸部50よりも低くなっている点と、第2ステージ30の案内溝54よりも凹部51の方が幅広になっている点などの要素から、多くの遊技球Bがこの第2ステージ30の凹部51から前方(手前側)へ導出されて再度遊技盤1に送出されるようになっている。また、この第2ステージ30の凹部51から前方(手前側)へ遊技球Bが導出される際には、遊技球Bは凹部51で横方向に揺動されながら前方(手前側)へ導出される。
【0062】
さらに、図7に示すように、この第2ステージ30の案内溝54の奥側には、奥側に窪む横穴部58が形成されている。第2案内溝56の奥側の先端部分は、この横穴部58に入り込んでいる。第2ステージ30の案内溝54の奥側に横穴部58を設けることで、第1ステージ29の第1開口部37を通過した遊技球Bが第2ステージ30の案内溝54から手前側に円滑に排出されるようになっている。つまり、第1開口部37を通過する遊技球Bは、この第1開口部37の案内部材によって第2ステージの奥側の横穴部58に向けて送出され、一旦この横穴部58の内部に案内され、今度は逆に横穴部58から手前側に送出されるよう案内溝54にそって導出される。
【0063】
図2に示すように、第2ステージの案内溝54は、作動口5aの直上方に設けられており、この案内溝54から再度遊技盤1に排出された遊技球Bは比較的高い確率で作動口5aに入賞しやすく構成されている。
【0064】
また、遊技盤1には多数の釘が植設されているが、センターフレーム21の第1,第2ステージ29,30とこれに近い位置等の釘との距離が大きく、しかもその釘よりも上方位置に第1,第2ステージ29,30が位置しているので、これら釘に当たった一部の遊技球Bが、上述の遊技球通路31を通らずに、ジャンプして第1,第2ステージ29,30へと導かれる場合はない。
【0065】
なお、上述した第1,第2ステージ29,30が本発明における揺動面に相当し、上述した第1ステージ29の開口部(第1,第2開口部37,38),第2ステージ30の排出口60が本発明における排出部に相当し、上述した電動チューリップ5が本発明における電動役物に相当する。
【0066】
ここで、本実施例のパチンコ機Pの遊技盤1での遊技球Bの挙動、特に、センターフレーム21内での遊技球Bの挙動について説明する。
【0067】
図1に示すように、遊技者の発射ハンドル4の操作により、遊技球Bが遊技盤1の上部に打ち込まれる。そして、遊技盤1の上部に打ち込まれた遊技球Bは、図3に示すように、入口部27からセンターフレーム21内へと案内される場合がある。この入口部27から案内された遊技球Bは、遊技球通路31を通って第1ステージ29の主揺動領域36へと案内される。遊技球は、第1ステージ29の主揺動領域36で揺動するように揺動(左右に往復動)し、その後この第1ステージ29の傾斜面40によって排出領域35に揺動し、排出領域35の第1,第2開口部37,38のいずれかが選択されて流入する。このように第1,第2開口部37,38によって遊技球Bの流下経路が決定されて、第1ステージ29の下方位置の第2ステージ30にそれぞれの流下経路に従って遊技球Bが送出される。
【0068】
なお、第1開口部37の周囲のリブ41により、遊技球Bの第1開口部37への流入が阻止される場合がある。また、第1開口部37のリブ41は第2開口部38への案内部材ともなっているため、第2開口部38により多くの遊技球Bが流入するようになっている。遊技者は、上述したように遊技球Bの第1ステージ29での挙動を視認し、楽しむことができる。
【0069】
ここで、遊技球Bが第1ステージ29の第1開口部37に流入した場合と、遊技球Bが第1ステージ29の第2開口部38に流入した場合とについて、個別に説明する。
【0070】
例えば、遊技球Bが第1ステージ29の第1開口部37に流入した場合には、この第1開口部37の第1案内部材42により、遊技球Bが第2ステージ30の奥側の横穴部58に向けて送出される。第2ステージ30の奥側の横穴部58に送出された遊技球Bは、今度は逆に横穴部58から手前側に案内溝54にそって再度遊技盤1に導出される。第2ステージの案内溝54は、作動口5aの直上方に設けられているため、この案内溝54から再度遊技盤1に排出された遊技球Bは比較的高い確率で作動口5aに入賞するようになっている(図2参照)。遊技者は、上述したように第1ステージ29に続いて第2ステージ30の案内溝54で案内される遊技球Bの挙動を視認し、大いなる利益感を持って楽しむことができる。
【0071】
例えば、遊技球Bが第1ステージ29の第2開口部38に流入した場合には、この第2開口部38の第2案内部材43により、遊技球Bが第2ステージ30の凹部51上で奥側に向けて送出される。第2ステージ30の凹部51上で奥側に向けて送出された遊技球Bは、この凹部51上を今度は逆に奥側から手前側に揺動しつつ横方向に揺動しながらこのセンターフレーム21の第2ステージ30の凹部51から再度遊技盤1に導出される。つまり、流下方向が決定されて導出されるのである。第2ステージの凹部51は、作動口5aの直上方から横方向(左右方向)にずれた位置に設けられているため、この凹部51から再度遊技盤1に排出された遊技球Bは作動口5aに入賞しにくくなっている(図2参照)。
【0072】
なお、第1ステージ29の第2開口部38に流入した場合であっても、この第2開口部38に流入した遊技球Bが第2ステージ30の曲面状の側壁59に案内されて第2ステージ30の案内溝54上に乗ったり、あるいは行き過ぎて他方の凹部51まで到達してしまったりする場合もある。また、凹部51から排出された遊技球Bは、遊技盤1の釘に衝突することなどで比較的低い確率ではあるが作動口5aに入賞する場合もある。遊技者は、上述したように第1ステージ29に続いて第2ステージ30の凹部51で案内される遊技球Bの挙動を視認し、僅かに残された期待感を持って楽しむことができる。
【0073】
上述したように本実施例のパチンコ機Pによれば、遊技球Bが揺動可能で遊技球Bの挙動を遊技者が視認できる複数個の揺動面(ステージ)として第1,第2ステージ29,30が設けられ、この第1,第2ステージ29,30は、導入されて揺動している遊技球Bを排出するための排出部を有する(第1ステージ29では第1,第2開口部37,38を、第2ステージ30では排出口60を備えている)ので、各第1,第2ステージ29,30において遊技球Bは揺動されて排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)から排出される。したがって、遊技者は、揺動している遊技球Bが第1,第2開口部37,38,排出口60から排出されるという遊技球Bの挙動を視認できる。つまり、揺動している遊技球Bは排出部から排出されるため、遊技球Bの排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は第1,第2開口部37,38における遊技球Bの挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0074】
本実施例では、第2ステージ30の案内溝54に対応して第1ステージ29の第1開口部37が設けられており、遊技球Bが第1ステージ29の第1開口部37に流入する場合がある。また、第1ステージ29の第2開口部38に流入した遊技球Bが第2ステージ30の案内溝54に乗る場合もある。このため、遊技球Bが第1開口部37に流入する場合や、遊技球Bが第2開口部38に流入して第2ステージ30の案内溝54に乗る場合には、遊技者は、自身にとって何らかの好ましいことが起こるのではないかと期待感をもって遊技を行いうる。従って、いずれの場合にもほぼ同様の挙動によって単にステージから遊技球が落下するに過ぎなかった従来技術に比べて、遊技者は、遊技球Bが第1ステージ29の第1開口部37を通過する、あるいは第2ステージ30の案内溝54の乗ることを期待しつつ、はらはらどきどきしながら遊技を行うことができる。その結果、遊技球Bが似通った挙動を示すことによる退屈感を抑制することができ、興趣の飛躍的な向上を図ることができる。
【0075】
また、第1,第2ステージ29,30は、それらの第1,第2ステージ29,30を特定の順番に遊技球Bが進行していくように関連付けて接続されているので、それらの第1,第2ステージ29,30を遊技球Bが揺動しながら順次に進行していく。つまり、第1ステージ29で揺動される遊技球Bが排出されて第2ステージ30に導入され、この遊技球Bは第2ステージ30においても揺動されて外へ排出される。したがって、遊技球Bは各第1,第2ステージ29,30において揺動されて排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)から排出されるため、各第1,第2ステージ29,30での遊技球Bの排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、各第1,第2ステージ29,30で種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は、第1,第2ステージ29,30を揺動しながら進行していくという一連の遊技球Bの挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。
【0076】
また、第1,第2ステージ29,30は、これらの第1,第2ステージ29,30についての遊技球Bが通過する順番に従って小さくなっているので、遊技球Bが次のステージに進行するに従って、遊技球Bの排出方向範囲は徐々に狭くなっていき、最後のステージ(第2ステージ30)の排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)から所望の方向に遊技球Bが排出されるのではないかという期待感も徐々に高まっていくことから、さらにワクワク感を持って遊技を楽しむことができる。その結果、興趣性をさらに向上させた遊技機を提供できる。
【0077】
また、第1,第2ステージ29,30は上下方向に並設されており、この上下方向に並設された第1,第2ステージ29,30は、それらの第1,第2ステージ29,30を特定の順番に遊技球Bが進行していくように関連付けて接続されているので、それらの第1,第2ステージ29,30を遊技球Bが揺動しながら順次に進行していく。つまり、遊技球Bが第1ステージ29で揺動されて排出されて第2ステージ30に導入され、この遊技球Bは第2ステージ30においても揺動されて外へ排出される。したがって、遊技球Bは各第1,第2ステージ29,30において揺動されて排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)から排出されるため、各第1,第2ステージ29,30での遊技球Bの排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、各第1,第2ステージ29,30で種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は、第1,第2ステージ29,30を揺動しながら進行していくという一連の遊技球Bの挙動について退屈感を抱くことなく楽しむことができる。
【0078】
また、第1ステージ29は、第1,第2開口部37,38を介さずに遊技球Bが排出されることがないように隔壁部44を備えているので、第1ステージ29においては、排出部以外から遊技球Bが排出されることを防止でき、必ず排出部から遊技球Bが揺動されて排出される。
【0079】
また、第1ステージ29は、揺動している遊技球Bを排出する第1,第2開口部37,38を備えているので、第1ステージ29の第1,第2開口部37,38から遊技球Bが揺動されて排出される。したがって、遊技者は、第1ステージ29において遊技球Bが揺動されて第1,第2開口部37,38から排出されるという遊技球Bの挙動を視認できる。つまり、遊技球Bは揺動されて第1,第2開口部37,38から排出されるため、遊技球Bの排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は第1,第2ステージ29,30における遊技球Bの挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。
【0080】
また、第1ステージ29は、複数個の開口部としての第1,第2開口部37,38を備えているので、第1ステージ29に導入された遊技球Bごとに第1,第2開口部37,38のうちのいずれか1つが選択されて揺動している遊技球Bが排出される。したがって、遊技者は、第1ステージ29の第1,第2開口部37,38において、揺動している遊技球Bが排出されるという遊技球Bの挙動を視認できる。
【0081】
また、第1ステージ29は、その幅方向に主として遊技球Bが揺動されるものであり、第1,第2開口部37,38は、第1ステージ29の幅方向に並設されているので、第1ステージ29の幅方向に主として揺動する遊技球Bが、この第1ステージ29の幅方向に並設された第1,第2開口部37,38のうちのいずれか1つに流入されて排出される。したがって、遊技者は、第1ステージ29の幅方向に並設された第1,第2開口部37,38において、揺動している遊技球Bが排出されるという遊技球Bの挙動を視認できる。つまり、第1,第2開口部37,38からある広がりを持った排出方向範囲でそれぞれ遊技球Bが排出され、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は第1ステージ29における遊技球Bの挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0082】
また、第2ステージ30は、遊技球Bを排出する排出幅が、電動チューリップ5の開放幅と同じあるいはほぼ同じであるとしているので、電動チューリップ5が開放している場合には、第2ステージ30から排出された遊技球Bの全てがほぼ電動チューリップ5に入賞でき、遊技者は電動チューリップ5が開放した場合の遊技を安心して楽しむことができる。
【0083】
また、第2ステージ30は、その幅方向が凹凸形状となっているので、第2ステージ30で揺動する遊技球Bをこの凹凸形状により上下方向にも揺動させることができ、遊技球Bの挙動にさらなる変化を与えることができる。したがって、遊技者は、より変化の激しい遊技球Bの挙動を楽しむことができる。
【0084】
また、第1,第2ステージ29,30は、揺動する遊技球Bを排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)に導くための、遊技球Bの揺動方向に直交あるいは略直交する方向に傾斜する傾斜面40,53を備えているので、遊技球Bを揺動させながらその揺動方向と直交あるいは略直交する方向に移動させて排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)に導くことができる。したがって、遊技者は、第1,第2ステージ29,30において揺動している遊技球Bが排出部の方へ導かれて排出されるという遊技球Bの挙動を視認できる。遊技者は第1,第2ステージ29,30における遊技球Bの挙動について退屈感を抱くことなく楽しむことができる。
【0085】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0086】
(1)上述の実施例では、遊技盤1に用いられる一部品としてのセンターフレーム21に複数個のステージ(第1,第2ステージ29,30)を設けているが、遊技盤1に用いられるその他の部品や、遊技盤1自体に直接に設けるようにしてもよい。
【0087】
(2)上述の実施例では、複数個のステージ(第1,第2ステージ29,30)を上下方向に並設しているが、複数個のステージを横方向に設けるようにしてもよい。
【0088】
(3)上述した実施例では、2個のステージ(第1,第2ステージ29,30)を備えているが、3個以上のステージを備えるようにしてもよい。
【0089】
(4)本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
【0090】
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
【0091】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、遊技球が揺動可能である揺動面を備えた遊技機において、揺動面は複数個設けられており、かつ、この複数個の揺動面のうちの少なくとも一つの揺動面は、導入されて揺動している遊技球を排出するための排出部を有するので、所定の揺動面において遊技球は揺動されて排出部から排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面において遊技球が揺動されて排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、遊技球は揺動されて排出部から排出されるため、遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は複数個の揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のパチンコ機の概略正面図である。
【図2】パチンコ機の遊技盤の概略正面図である。
【図3】実施例のパチンコ機のセンターフレームの概略斜視図である。
【図4】センターフレームの概略正面図である。
【図5】センターフレームの概略上面図である。
【図6】センターフレームの概略側面図である。
【図7】図4に示したセンターフレームのA−A線断面図である。
【図8】実施例のセンターフレームの第1ステージの概略斜視図である。
【図9】(a)は第1ステージの概略上面図であり、(b)はその概略正面図であり、(c)はその概略側面図である。
【図10】実施例のセンターフレームの第2ステージの概略斜視図である。
【図11】(a)は第2ステージの概略上面図であり、(b)はその概略正面図であり、(c)はその概略側面図である。
【符号の説明】
1 … 遊技盤
5 … 電動チューリップ(電動役物)
29 … 第1ステージ(揺動面)
30 … 第2ステージ(揺動面)
37 … 第1開口部(排出部,開口部)
38 … 第2開口部(排出部,開口部)
40 … 傾斜面
44 … 隔壁部
53 … 傾斜面
60 … 排出口(排出部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の代表例としてはパチンコ機がある。このパチンコ機は、始動口に球が入賞したことに起因して、図柄変動表示装置(可変表示装置)としての液晶表示装置の表示画面上に表示された所定列の図柄を変動表示させ、その変動表示が停止した結果が所定の表示態様となった場合に大当り状態となるものがある。また、この可変表示装置の表示画面の周囲を囲むようにして樹脂製のセンターフレームが設けられている。
【0003】
このセンターフレームは、上部に位置する天井部、左右両側部及び下部とからなっており、天井部には、遊技球を左右側方へ案内するための天導面が設けられているとともに、遊技球を下部へ案内するための入口部が設けられている。また、下部には、ステージが形成されている。さらに、左右両側部には、前記入口部とステージとを連通する遊技球通路(ワープルートとも称される)が設けられている。
【0004】
そして、遊技球が前記入口に入った場合、該遊技球は前記遊技球通路を通ってステージの方へと案内される。ステージに案内された遊技球は左右往復動を数回した後、やがてステージから前方へ落下し、再度遊技盤面上へと排出される。このとき、ステージから落下した遊技球のうち、何個かに1個はステージの直下方に設けられた作動口へと入賞する。つまり、遊技者は、遊技球が入口部に入ってからステージから落下して作動口の方へと導かれるまでの間、遊技球が作動口に入賞するのではという期待感をもって、遊技球の挙動を見守ることとなる。このような従来例のパチンコ機として、例えば、特開2001−38010号公報に記載されたものが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来のパチンコ機では、前記ステージにおいては、幅方向の中央部分が最も低い位置にあるのが一般的であり、遊技球は通常この中央部分又はその近傍から手前側に落下するようになっていた。このため、ステージに案内されてから落下するまでの間、どの遊技球も似たような挙動を示し、ひいては遊技者に退屈感を抱かせてしまうおそれがある。その結果、興趣の低下を招いてしまうおそれがあるという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、遊技者の興味を引く興趣性に優れた遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成を採る。
すなわち、請求項1に記載の発明は、遊技球が揺動可能である揺動面を備えた遊技機において、前記揺動面は複数個設けられており、かつ、前記複数個の揺動面のうちの少なくとも一つの揺動面は、導入されて揺動している遊技球を排出するための排出部を有することを特徴とするものである。
【0008】
(作用・効果)請求項1に記載の発明によれば、遊技球が揺動可能である揺動面を備えた遊技機において、揺動面は複数個設けられており、かつ、この複数個の揺動面のうちの少なくとも一つの揺動面は、導入されて揺動している遊技球を排出するための排出部を有するので、所定の揺動面において遊技球は揺動されて排出部から排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面において遊技球が揺動されて排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、遊技球は当該揺動面において揺動されて排出部から排出されるため、遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は複数個の揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0009】
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
【0010】
(1) 請求項1に記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面は、それらの揺動面を特定の順番に遊技球が進行していくように関連付けて接続されていることを特徴とする遊技機。
【0011】
前記(1)に記載の発明によれば、複数個の揺動面は、それらの揺動面を特定の順番に遊技球が進行していくように関連付けて接続されているので、それらの揺動面を遊技球が揺動しながら順次に進行していく。つまり、遊技球が一方の揺動面で揺動されて排出されて他方の揺動面に導入され、この遊技球は他方の揺動面においても揺動されて外へ排出される。したがって、遊技球は所定の揺動面において揺動されて排出部から排出されるため、当該揺動面での遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、当該揺動面で種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は、複数個の揺動面を揺動しながら進行していくという一連の遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0012】
(2) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面は、前記の特定の順番に従って小さくなっていることを特徴とする遊技機。
【0013】
前記(2)に記載の発明によれば、複数個の揺動面は、これらの揺動面についての遊技球が通過する順番に従って小さくなっているので、遊技球が次の揺動面に進行するに従って、遊技球の排出方向範囲は徐々に狭くなっていき、最後の揺動面の排出部から所望の方向に遊技球が排出されるのではないかという期待感も徐々に高まっていくことから、さらにワクワク感を持って遊技を楽しむことができる。その結果、興趣性をさらに向上させた遊技機を提供できる。
【0014】
(3) 前記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面は、上下方向に並設されていることを特徴とする遊技機。
【0015】
前記(3)に記載の発明によれば、複数個の揺動面は上下方向に並設されており、この上下方向に並設された複数個の揺動面は、それらの揺動面を特定の順番に遊技球が進行していくように関連付けて接続されているので、それらの揺動面を遊技球が揺動しながら順次に進行していく。つまり、遊技球が一方の揺動面で揺動されて排出されて他方の揺動面に導入され、この遊技球は他方の揺動面においても揺動されて外へ排出される。したがって、遊技球は所定の揺動面において揺動されて排出部から排出されるため、当該揺動面での遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、当該揺動面で種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は、複数個の揺動面を揺動しながら進行していくという一連の遊技球の挙動について退屈感を抱くことなく楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0016】
(4) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(3)のいずれかに記載の遊技機において、
前記排出部を備えた複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、この揺動面の前記排出部を介さずに遊技球が排出されることがないように隔壁部を備えていることを特徴とする遊技機。
【0017】
前記(4)に記載の発明によれば、排出部を備えた複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、この揺動面の排出部を介さずに遊技球が排出されることがないように隔壁部を備えているので、当該揺動面においては、排出部以外から遊技球が排出されることを防止でき、必ず排出部から遊技球が揺動されて排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面において遊技球が揺動されて排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、遊技球は揺動されて排出部から排出されるため、遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は複数個の揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0018】
(5) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(4)のいずれかに記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面の前記排出部は、揺動している遊技球を排出する開口部を備えていることを特徴とする遊技機。
【0019】
前記(5)に記載の発明によれば、複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面の排出部は、揺動している遊技球を排出する開口部を備えているので、当該揺動面の開口部から遊技球が排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面において揺動している遊技球を開口部から排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、揺動している遊技球は開口部から排出されるため、遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は複数個の揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0020】
(6) 前記(5)に記載の遊技機において、
前記開口部は複数個設けられていることを特徴とする遊技機。
【0021】
前記(6)に記載の発明によれば、複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面の排出部は、揺動している遊技球を排出する開口部を、複数個備えているので、当該揺動面に導入された遊技球ごとに複数個の開口部のうちのいずれか1つが選択されてこの開口部から遊技球が排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面の複数個の開口部において、揺動している遊技球が排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、複数個の開口部からある広がりを持った排出方向範囲でそれぞれ遊技球が排出され、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は当該揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0022】
(7) 前記(6)に記載の遊技機において、
前記揺動面は、その幅方向に主として遊技球が揺動されるものであり、
前記複数個の開口部は、前記揺動面の幅方向に並設されていることを特徴とする遊技機。
【0023】
前記(7)に記載の発明によれば、揺動面は、その幅方向に主として遊技球が揺動されるものであり、複数個の開口部は、揺動面の幅方向に並設されているので、揺動面の幅方向に主として揺動する遊技球が、この揺動面の幅方向に並設された複数個の開口部のうちのいずれか1つの開口部に流入され、この開口部から遊技球が揺動されながら排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面の幅方向に並設された複数個の開口部において、揺動している遊技球が排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、複数個の開口部からある広がりを持った排出方向範囲でそれぞれ遊技球が排出され、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は当該揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0024】
(8) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(7)のいずれかに記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面は、電動役物を備える遊技盤に設けられており、
前記遊技盤における前記電動役物の上方位置でこの電動役物の最も近くに位置する前記排出部は、その遊技球を排出する排出幅が、前記電動役物の開放幅と同じあるいはほぼ同じであることを特徴とする遊技機。
【0025】
前記(8)に記載の発明によれば、複数個の揺動面は、電動役物を備える遊技盤に設けられており、遊技盤における電動役物の上方位置でこの電動役物の最も近くに位置する排出部は、その遊技球を排出する排出幅が、電動役物の開放幅と同じあるいはほぼ同じであるとしているので、電動役物が開放している場合には、当該排出部から排出された遊技球の全てがほぼ電動役物に入賞でき、遊技者は電動役物が開放した場合の遊技を安心して楽しむことができる。
【0026】
(9) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(8)のいずれかに記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、凹凸形状となっていることを特徴とする遊技機。
【0027】
前記(9)に記載の発明によれば、複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、凹凸形状となっているので、当該揺動面で揺動する遊技球をこの揺動面の凹凸形状により上下方向にも揺動させることができ、遊技球の挙動にさらなる変化を与えることができる。したがって、遊技者は、より変化の激しい遊技球の挙動を楽しむことができる。
【0028】
(10) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(9)のいずれかにに記載の遊技機において、
前記複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、揺動する遊技球を前記排出部に導くための、遊技球の揺動方向に直交あるいは略直交する方向に傾斜する傾斜面を備えていることを特徴とする遊技機。
【0029】
前記(10)に記載の発明によれば、複数個の揺動面のうちの少なくとも1つの揺動面は、揺動する遊技球を排出部に導くための、遊技球の揺動方向に直交あるいは略直交する方向に傾斜する傾斜面を備えているので、遊技球を揺動させながらその揺動方向と直交あるいは略直交する方向に移動させて排出部に導くことができる。したがって、遊技者は、当該揺動面において遊技球が揺動されながら排出部の方へ導かれてこの排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、遊技球は揺動しながら排出部に導かれて排出されるため、遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は当該揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くことなく楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0030】
(11)請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(10)のいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
【0031】
前記(11)に記載の遊技機によれば、複数個の揺動面において揺動している遊技球が排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認でき、楽しむことができ、遊技者の興味を引く興趣性に優れたパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての遊技球を所定の遊技領域発射し、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0032】
(12)請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(10)のいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機。
【0033】
前記(12)に記載の遊技機によれば、複数個の揺動面において揺動している遊技球が排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認でき、楽しむことができ、遊技者の興味を引く興趣性に優れた、パチンコ機とスロットマシンとを融合させたものを提供できる。なお、この融合させたものの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する識別情報変動表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技用媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機(権利物とも呼ばれる)等の他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0035】
図1は、実施例のパチンコ機の概略正面図であり、図2はパチンコ機の遊技盤の概略正面図である。本実施例のパチンコ機Pは、図1に示すように、遊技盤1と、球を貯留する上受け皿2および下受け皿3と、球を遊技盤1へ発射するための発射ハンドル4とを備えている。遊技盤1は、前面枠1aに嵌め込まれたガラス製の透明板1bに覆われている。
【0036】
図2に示すように、パチンコ機Pの遊技盤1には、電動役物としての例えば電動チューリップ5に設けられた作動口5aと、大入賞口6とが備えられており、遊技盤1は遊技領域を構成している。作動口5aは、遊技球Bの通路を備えており、その通路入口には羽根7が開閉可能に支持されている。つまり、この電動チューリップ5の羽根7は、遊技についての所定条件が成立することにより開状態となり、それ以外では閉状態となる。なお、ここで言う「羽根7の閉状態」とは、図2からもわかるように、遊技球Bが全く入力されない状態ではなく、遊技球Bが1個分流入可能な状態、つまり、例えば1個分の遊技球Bが入力可能な程度に少し開いている状態のことを言う。
【0037】
また、大入賞口6の前には、シャッタ8が設けられている。このシャッタ8は、大入賞口6の側部に設けられた図示しない大入賞口用ソレノイドにより作動させられ、大入賞口6を開閉する。詳しくは、当該ソレノイドが励磁状態となることにより、シャッタ8が略水平に傾き、これにより大入賞口6が開かれる。また、ソレノイドが非励磁状態となることにより、シャッタ8が略垂直状態となり、これにより大入賞口6は閉鎖される。
【0038】
遊技盤1の中央部分(大入賞口6の上方)には、可変表示装置としての特別図柄表示装置(以下、単に「表示装置」という)9が組込まれている。表示装置9は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部9aを備えており、ここに複数の(例えば3つの)図柄列が表示される。図柄列は、基本的には、複数種類の図柄によって構成されている。これらの図柄は、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる。
【0039】
表示装置9の表示部9aでは、各図柄列の図柄変動(回転変動)が、遊技球Bの作動口5aへの入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。
【0040】
大当たり図柄は、いわゆるリーチ状態を経た後、遊技者に有利な大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列の変動が停止させられたとき、表示されている図柄の組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の図柄が大当たりラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、「7」、「7」、「7」の図柄)となる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口6が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
【0041】
表示装置9において、表示部9aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ10a,10b,10c,10dが組み込まれている。保留ランプ10a〜10dは、基本的には作動口5aへの入賞に基づく変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。さらに、パチンコ機Pには、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
【0042】
このほかにも、パチンコ機Pの複数箇所には、遊技効果を高めるための各種ランプが取り付けられている。これらのランプは、例えばランプ風車11、上部ランプ飾り12(図1参照)、下部ランプ飾り13等からなり、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が適宜変えられるようになっている。なお、上部ランプ飾り12には、遊技者に球切れ状態や入賞状態を報知すべく、球切れランプ及び入賞ランプなどが内蔵されている。
【0043】
本実施例のパチンコ機Pでは、遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機Pの遊技状態を検出するべく、遊技盤1には、種々の検出スイッチが取り付けられている。これら検出スイッチにより、遊技球Bの作動口5aへの入賞や、大入賞口6への入賞が検出されるようになっている。また、本実施の形態では、各検出スイッチの検出結果に基づきソレノイドや、表示装置9、各保留ランプ10a〜10d、各種ランプ11〜13、スピーカ等をそれぞれ駆動制御するために制御装置が設けられている。制御装置は、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。
【0044】
ここで、本発明の特徴部分の1つである構成について、図3〜図7を用いて以下に説明する。図3は、実施例のパチンコ機のセンターフレームの概略斜視図であり、図4はセンターフレームの概略正面図であり、図5はセンターフレームの概略上面図であり、図6はセンターフレームの概略側面図であり、図7は図4に示したセンターフレームのA−A線断面図である。
【0045】
図2に示すように、上述した表示装置9は、表示部9aの前方において、この表示部9aを囲むようにして設けられたセンターフレーム21を有している。図3,図5,図6に示すように、このセンターフレーム21は、特別遊技領域を構成しており、後部において表示装置9が取り付けられるようになっている。図3,図4に示すように、センターフレーム21は、天井部23、左右両側の側部24及び下部25を有している。
【0046】
まず、天井部23について説明する。図3に示すように、天井部23の中央部には透明な天飾り26が設けられ、その天飾り26の後部(奥側)には遊技球Bが案内されうる入口部27が2つ左右方向に並べて設けられている。天井部23の入口部27以外の箇所に当たった遊技球Bは、この天井部23により左右両側方へと案内されるようになっている。
【0047】
続いて、下部25について説明する。下部25の上面は、第1ステージ29となっており、天井部23の入口部27に入力された遊技球Bが後述する遊技球通路31を通ってこの第1ステージ29上に供給されるようになっている。また、この第1ステージ29の下方位置には、第2ステージ30が設けられていて、第1ステージ29からの遊技球Bが第2ステージ30に供給されるようになっている。つまり、この第1,第2ステージ29,30は、上下方向に二段に並設されており、第1ステージ29,第2ステージ30の順番に遊技球Bが進行していくように関連付けて接続されているのである。また、図3,図4に示すように、この第1,第2ステージ29,30は、上述の順番に従って小さくなっている。つまり、第1ステージ29の幅よりも第2ステージ30の幅の方が小さくなっており、第1ステージ29よりも第2ステージ30の方が、面積が小さくなっている。なお、第1,第2ステージ29,30は、これらのステージにおける遊技球Bの挙動が遊技者により視認できるようになっている。
【0048】
さらに、左右両側の側部24について説明する。天井部23から左右両側の側部24にかけて、入口部27及び第1ステージ29間を連通する遊技球通路31が形成されている。この遊技球通路31は、天井部23に設けられた第1遊技球通路32と、側部24に設けられて、第1遊技球通路32からの遊技球Bが入力されて第1ステージ29上に出力する第2遊技球通路33とを備えている。第1遊技球通路32は、遊技者が通過中の遊技球Bを視認できるよう透明部材で覆われるようにして構成されている。第2遊技球通路33は、遊技者が通過中の遊技球Bを視認困難となるようカバーで覆われるようにして構成されている。従って、入口部27に入った遊技球Bは、図3,図7に破線で示すように、第1遊技球通路32を通り(このとき、遊技球Bの視認が可能となっている)、そして第2遊技球通路33を通って(このとき、一時的に遊技球Bの視認が困難となる)、第1ステージ29上へと案内される。なお、図3では、センターフレーム21の左側の遊技球通路31(第1遊技球通路32と第2遊技球通路33とからなる)での遊技球Bの通過経路を破線で示しているが、センターフレーム21の右側の遊技球通路31での遊技球Bの通過経路についても同様となっているため破線での図示を省略している。なお、表示装置9の両側には飾りレンズ28が設けられている。
【0049】
なお、図5に示すように、一点鎖線示すラインが遊技盤1の盤面であることから、センターフレーム21のうちで図5の一点鎖線より下側の部分が遊技盤1の盤面から突出している部分である。同様に、図6に示すように、一点鎖線示すラインが遊技盤1の盤面であることから、センターフレーム21のうちで図6の一点鎖線より左側の部分が遊技盤1の盤面から突出している部分である。
【0050】
ここで、上述したセンターフレーム21の下部25の第1,第2ステージ29,30について、図8〜図11を用いて詳細に説明する。図8は、実施例のセンターフレームの第1ステージの概略斜視図である。図9(a)は、第1ステージの概略上面図であり、図9(b)は、第1ステージの概略正面図であり、図9(c)は、第1ステージの概略側面図である。図10は、実施例のセンターフレームの第2ステージの概略斜視図である。図11(a)は、第2ステージの概略上面図であり、図11(b)は、第2ステージの概略正面図であり、図11(c)は、第2ステージの概略側面図である。
【0051】
図3,図7に示すように、センターフレーム21の下部25は、この下部25の上面に相当する第1ステージ29と、この第1ステージ29の下方位置に並設された第2ステージ30とを有している。天井部23の入口部27に入力されて遊技球通路31を通ってきた遊技球Bは、図3,図7に矢印で示すように、第1ステージ29に供給される。
【0052】
図8に示すように、第1ステージ29は、遊技球Bが揺動する揺動領域34と、この揺動領域34で揺動している遊技球Bを排出するための排出領域35とが形成されている。揺動領域34は、導入されてきた遊技球Bを主として特定方向(横方向)に揺動させるための、遊技球Bの1個分程度の幅を有する主揺動領域36を備えている。第1ステージ29の排出領域35には、遊技球Bが流入可能で、導入されて揺動している遊技球Bを排出する開口部を複数個(本実施例では3個)備えている。これらの3個の開口部は、遊技者にとって有利である開口部としての第1開口部37を1つと、それよりも利益の劣る開口部としての第2開口部38を2つとからなる。
【0053】
第1開口部37と第2開口部38とは大きさの異なる長穴形状としたものであり、第1開口部37よりも第2開口部38の方が大きくなっている。第1開口部37は、その長手方向が遊技球の揺動方向に対して垂直(あるいは略垂直であってもよい)に設けられている。第2開口部38は、その長手方向が遊技球の揺動方向に対して平行(あるいは略平行であってもよい)に設けられている。また、第1開口部37は、例えば、遊技球Bが1個半程度同時に流入可能な大きさとなっている。第2開口部38は、例えば、遊技球Bを2個並べて状態で同時に流入可能な大きさとなっている。
【0054】
第1ステージ29は、主として幅方向に遊技球Bが揺動するよう流入され、この第1ステージ29の揺動領域34の少なくとも一部が、幅方向と直交する奥行き方向で手前側が低くなるように傾斜した傾斜面40を有するとともに、排出領域35が傾斜面40の下端部と連接されているものとなっている。
【0055】
第1開口部37は、その周囲の一部に遊技球Bの流入を阻止するリブ41が設けられている。図9(a)に示すように、第1開口部37は、流入してきた遊技球Bを第2ステージ30の奥方向に送出するための第1案内部材42が設けられている。また、図8,図9(a)に示すように、第1開口部37の周囲のうちでリブ41を除く箇所には、遊技球Bを第1開口部37に導くために、揺動領域34の傾斜面40から第1開口部37に傾斜する傾斜案内部40aが設けられている。揺動領域34を揺動してきた遊技球Bが傾斜案内部40aに来ると、その遊技球Bはこの傾斜案内部40aの傾斜により第1開口部37に流入するように導かれる場合が多い。
【0056】
図9(a)に示すように、第2開口部38は、流入してきた遊技球Bを第2ステージ30の奥方向に送出するための、奥側に突出した第2案内部材43が設けられている。
【0057】
また、図3,図8に示すように、第1ステージ29の手前側の両サイドには、隔壁部44が設けられており、第1ステージ29に導入された遊技球Bが第1,第2開口部37,38に流入することなく直接に遊技盤1に排出されることを防止している。つまり、遊技球Bが揺動領域34の隔壁部44を乗り越えて遊技盤1に飛び出していかないようになっている。したがって、第1ステージ29に導かれた遊技球Bは、全て第1ステージ29の第1,第2開口部37,38を介して第2ステージ30に導かれるようになっている。
【0058】
続いて、第1ステージ29の下方位置にある第2ステージ30について説明する。図3,図4に示すように、第2ステージ30は、この第1ステージ29から導入されて揺動される遊技球Bを遊技盤1に排出するための、手前側に向かって開口された排出口60を備えている。この排出口60の下部側には、後述する凸部50,凹部51,案内溝54の先端部が位置している。また、図2に示すように、第2ステージ30の幅方向(横方向)の長さは、電動チューリップ5の羽根7の開放幅(羽根7が開いた状態の長さ)と同じ(あるいはほぼ同じであってもよい)になっている。
【0059】
図11(b)に示すように、第2ステージ30は、幅方向(横方向)にて連続的に高さが異なっており、つまり凹凸形状となっている。具体的には、第2ステージ30は、そのほぼ中央部は山状の凸部50となっており、その左右両側は凸部50よりも低い凹部51となっている。さらに、この凸部50および凹部51からなる面は、図11(c)に示すように、手前側ほど低い傾斜面53となっている。つまり、この傾斜面53は、遊技球Bの揺動方向に直交(あるいは略直交)する方向で手前側が低くなるように傾斜しているのである。
【0060】
一方、凸部50の頂部には、図10,図11に示すように、遊技球Bの流下経路を決定する案内溝54が形成されている。図3,図4に示すように、この案内溝54は、第1ステージ29の第1開口部37の真下位置に設けられている。図10,図11に示すように、第2ステージ30の案内溝54は、第1溝幅で手前側に位置する第1案内溝55と、この第1溝幅よりも広い第2溝幅(例えば、遊技球Bの直径程度の幅)で奥側に位置する第2案内溝56とを奥行き方向に連結して形成されている。この第2案内溝56に沿ってリブ57が形成されている。このリブ57により、第2案内溝56に乗っている遊技球Bが横方向から外れていかないように規制されていて、さらに、第1案内溝55に沿ってこの第1案内溝55の方向に安定して遊技盤1に再び送出されるようになっている。
【0061】
なお、第1ステージ29の第1開口部37よりも第2開口部38の方に多くの遊技球Bが流入する点と、第2ステージ30の凹部51が凸部50よりも低くなっている点と、第2ステージ30の案内溝54よりも凹部51の方が幅広になっている点などの要素から、多くの遊技球Bがこの第2ステージ30の凹部51から前方(手前側)へ導出されて再度遊技盤1に送出されるようになっている。また、この第2ステージ30の凹部51から前方(手前側)へ遊技球Bが導出される際には、遊技球Bは凹部51で横方向に揺動されながら前方(手前側)へ導出される。
【0062】
さらに、図7に示すように、この第2ステージ30の案内溝54の奥側には、奥側に窪む横穴部58が形成されている。第2案内溝56の奥側の先端部分は、この横穴部58に入り込んでいる。第2ステージ30の案内溝54の奥側に横穴部58を設けることで、第1ステージ29の第1開口部37を通過した遊技球Bが第2ステージ30の案内溝54から手前側に円滑に排出されるようになっている。つまり、第1開口部37を通過する遊技球Bは、この第1開口部37の案内部材によって第2ステージの奥側の横穴部58に向けて送出され、一旦この横穴部58の内部に案内され、今度は逆に横穴部58から手前側に送出されるよう案内溝54にそって導出される。
【0063】
図2に示すように、第2ステージの案内溝54は、作動口5aの直上方に設けられており、この案内溝54から再度遊技盤1に排出された遊技球Bは比較的高い確率で作動口5aに入賞しやすく構成されている。
【0064】
また、遊技盤1には多数の釘が植設されているが、センターフレーム21の第1,第2ステージ29,30とこれに近い位置等の釘との距離が大きく、しかもその釘よりも上方位置に第1,第2ステージ29,30が位置しているので、これら釘に当たった一部の遊技球Bが、上述の遊技球通路31を通らずに、ジャンプして第1,第2ステージ29,30へと導かれる場合はない。
【0065】
なお、上述した第1,第2ステージ29,30が本発明における揺動面に相当し、上述した第1ステージ29の開口部(第1,第2開口部37,38),第2ステージ30の排出口60が本発明における排出部に相当し、上述した電動チューリップ5が本発明における電動役物に相当する。
【0066】
ここで、本実施例のパチンコ機Pの遊技盤1での遊技球Bの挙動、特に、センターフレーム21内での遊技球Bの挙動について説明する。
【0067】
図1に示すように、遊技者の発射ハンドル4の操作により、遊技球Bが遊技盤1の上部に打ち込まれる。そして、遊技盤1の上部に打ち込まれた遊技球Bは、図3に示すように、入口部27からセンターフレーム21内へと案内される場合がある。この入口部27から案内された遊技球Bは、遊技球通路31を通って第1ステージ29の主揺動領域36へと案内される。遊技球は、第1ステージ29の主揺動領域36で揺動するように揺動(左右に往復動)し、その後この第1ステージ29の傾斜面40によって排出領域35に揺動し、排出領域35の第1,第2開口部37,38のいずれかが選択されて流入する。このように第1,第2開口部37,38によって遊技球Bの流下経路が決定されて、第1ステージ29の下方位置の第2ステージ30にそれぞれの流下経路に従って遊技球Bが送出される。
【0068】
なお、第1開口部37の周囲のリブ41により、遊技球Bの第1開口部37への流入が阻止される場合がある。また、第1開口部37のリブ41は第2開口部38への案内部材ともなっているため、第2開口部38により多くの遊技球Bが流入するようになっている。遊技者は、上述したように遊技球Bの第1ステージ29での挙動を視認し、楽しむことができる。
【0069】
ここで、遊技球Bが第1ステージ29の第1開口部37に流入した場合と、遊技球Bが第1ステージ29の第2開口部38に流入した場合とについて、個別に説明する。
【0070】
例えば、遊技球Bが第1ステージ29の第1開口部37に流入した場合には、この第1開口部37の第1案内部材42により、遊技球Bが第2ステージ30の奥側の横穴部58に向けて送出される。第2ステージ30の奥側の横穴部58に送出された遊技球Bは、今度は逆に横穴部58から手前側に案内溝54にそって再度遊技盤1に導出される。第2ステージの案内溝54は、作動口5aの直上方に設けられているため、この案内溝54から再度遊技盤1に排出された遊技球Bは比較的高い確率で作動口5aに入賞するようになっている(図2参照)。遊技者は、上述したように第1ステージ29に続いて第2ステージ30の案内溝54で案内される遊技球Bの挙動を視認し、大いなる利益感を持って楽しむことができる。
【0071】
例えば、遊技球Bが第1ステージ29の第2開口部38に流入した場合には、この第2開口部38の第2案内部材43により、遊技球Bが第2ステージ30の凹部51上で奥側に向けて送出される。第2ステージ30の凹部51上で奥側に向けて送出された遊技球Bは、この凹部51上を今度は逆に奥側から手前側に揺動しつつ横方向に揺動しながらこのセンターフレーム21の第2ステージ30の凹部51から再度遊技盤1に導出される。つまり、流下方向が決定されて導出されるのである。第2ステージの凹部51は、作動口5aの直上方から横方向(左右方向)にずれた位置に設けられているため、この凹部51から再度遊技盤1に排出された遊技球Bは作動口5aに入賞しにくくなっている(図2参照)。
【0072】
なお、第1ステージ29の第2開口部38に流入した場合であっても、この第2開口部38に流入した遊技球Bが第2ステージ30の曲面状の側壁59に案内されて第2ステージ30の案内溝54上に乗ったり、あるいは行き過ぎて他方の凹部51まで到達してしまったりする場合もある。また、凹部51から排出された遊技球Bは、遊技盤1の釘に衝突することなどで比較的低い確率ではあるが作動口5aに入賞する場合もある。遊技者は、上述したように第1ステージ29に続いて第2ステージ30の凹部51で案内される遊技球Bの挙動を視認し、僅かに残された期待感を持って楽しむことができる。
【0073】
上述したように本実施例のパチンコ機Pによれば、遊技球Bが揺動可能で遊技球Bの挙動を遊技者が視認できる複数個の揺動面(ステージ)として第1,第2ステージ29,30が設けられ、この第1,第2ステージ29,30は、導入されて揺動している遊技球Bを排出するための排出部を有する(第1ステージ29では第1,第2開口部37,38を、第2ステージ30では排出口60を備えている)ので、各第1,第2ステージ29,30において遊技球Bは揺動されて排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)から排出される。したがって、遊技者は、揺動している遊技球Bが第1,第2開口部37,38,排出口60から排出されるという遊技球Bの挙動を視認できる。つまり、揺動している遊技球Bは排出部から排出されるため、遊技球Bの排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は第1,第2開口部37,38における遊技球Bの挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0074】
本実施例では、第2ステージ30の案内溝54に対応して第1ステージ29の第1開口部37が設けられており、遊技球Bが第1ステージ29の第1開口部37に流入する場合がある。また、第1ステージ29の第2開口部38に流入した遊技球Bが第2ステージ30の案内溝54に乗る場合もある。このため、遊技球Bが第1開口部37に流入する場合や、遊技球Bが第2開口部38に流入して第2ステージ30の案内溝54に乗る場合には、遊技者は、自身にとって何らかの好ましいことが起こるのではないかと期待感をもって遊技を行いうる。従って、いずれの場合にもほぼ同様の挙動によって単にステージから遊技球が落下するに過ぎなかった従来技術に比べて、遊技者は、遊技球Bが第1ステージ29の第1開口部37を通過する、あるいは第2ステージ30の案内溝54の乗ることを期待しつつ、はらはらどきどきしながら遊技を行うことができる。その結果、遊技球Bが似通った挙動を示すことによる退屈感を抑制することができ、興趣の飛躍的な向上を図ることができる。
【0075】
また、第1,第2ステージ29,30は、それらの第1,第2ステージ29,30を特定の順番に遊技球Bが進行していくように関連付けて接続されているので、それらの第1,第2ステージ29,30を遊技球Bが揺動しながら順次に進行していく。つまり、第1ステージ29で揺動される遊技球Bが排出されて第2ステージ30に導入され、この遊技球Bは第2ステージ30においても揺動されて外へ排出される。したがって、遊技球Bは各第1,第2ステージ29,30において揺動されて排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)から排出されるため、各第1,第2ステージ29,30での遊技球Bの排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、各第1,第2ステージ29,30で種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は、第1,第2ステージ29,30を揺動しながら進行していくという一連の遊技球Bの挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。
【0076】
また、第1,第2ステージ29,30は、これらの第1,第2ステージ29,30についての遊技球Bが通過する順番に従って小さくなっているので、遊技球Bが次のステージに進行するに従って、遊技球Bの排出方向範囲は徐々に狭くなっていき、最後のステージ(第2ステージ30)の排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)から所望の方向に遊技球Bが排出されるのではないかという期待感も徐々に高まっていくことから、さらにワクワク感を持って遊技を楽しむことができる。その結果、興趣性をさらに向上させた遊技機を提供できる。
【0077】
また、第1,第2ステージ29,30は上下方向に並設されており、この上下方向に並設された第1,第2ステージ29,30は、それらの第1,第2ステージ29,30を特定の順番に遊技球Bが進行していくように関連付けて接続されているので、それらの第1,第2ステージ29,30を遊技球Bが揺動しながら順次に進行していく。つまり、遊技球Bが第1ステージ29で揺動されて排出されて第2ステージ30に導入され、この遊技球Bは第2ステージ30においても揺動されて外へ排出される。したがって、遊技球Bは各第1,第2ステージ29,30において揺動されて排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)から排出されるため、各第1,第2ステージ29,30での遊技球Bの排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、各第1,第2ステージ29,30で種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は、第1,第2ステージ29,30を揺動しながら進行していくという一連の遊技球Bの挙動について退屈感を抱くことなく楽しむことができる。
【0078】
また、第1ステージ29は、第1,第2開口部37,38を介さずに遊技球Bが排出されることがないように隔壁部44を備えているので、第1ステージ29においては、排出部以外から遊技球Bが排出されることを防止でき、必ず排出部から遊技球Bが揺動されて排出される。
【0079】
また、第1ステージ29は、揺動している遊技球Bを排出する第1,第2開口部37,38を備えているので、第1ステージ29の第1,第2開口部37,38から遊技球Bが揺動されて排出される。したがって、遊技者は、第1ステージ29において遊技球Bが揺動されて第1,第2開口部37,38から排出されるという遊技球Bの挙動を視認できる。つまり、遊技球Bは揺動されて第1,第2開口部37,38から排出されるため、遊技球Bの排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は第1,第2ステージ29,30における遊技球Bの挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。
【0080】
また、第1ステージ29は、複数個の開口部としての第1,第2開口部37,38を備えているので、第1ステージ29に導入された遊技球Bごとに第1,第2開口部37,38のうちのいずれか1つが選択されて揺動している遊技球Bが排出される。したがって、遊技者は、第1ステージ29の第1,第2開口部37,38において、揺動している遊技球Bが排出されるという遊技球Bの挙動を視認できる。
【0081】
また、第1ステージ29は、その幅方向に主として遊技球Bが揺動されるものであり、第1,第2開口部37,38は、第1ステージ29の幅方向に並設されているので、第1ステージ29の幅方向に主として揺動する遊技球Bが、この第1ステージ29の幅方向に並設された第1,第2開口部37,38のうちのいずれか1つに流入されて排出される。したがって、遊技者は、第1ステージ29の幅方向に並設された第1,第2開口部37,38において、揺動している遊技球Bが排出されるという遊技球Bの挙動を視認できる。つまり、第1,第2開口部37,38からある広がりを持った排出方向範囲でそれぞれ遊技球Bが排出され、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は第1ステージ29における遊技球Bの挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【0082】
また、第2ステージ30は、遊技球Bを排出する排出幅が、電動チューリップ5の開放幅と同じあるいはほぼ同じであるとしているので、電動チューリップ5が開放している場合には、第2ステージ30から排出された遊技球Bの全てがほぼ電動チューリップ5に入賞でき、遊技者は電動チューリップ5が開放した場合の遊技を安心して楽しむことができる。
【0083】
また、第2ステージ30は、その幅方向が凹凸形状となっているので、第2ステージ30で揺動する遊技球Bをこの凹凸形状により上下方向にも揺動させることができ、遊技球Bの挙動にさらなる変化を与えることができる。したがって、遊技者は、より変化の激しい遊技球Bの挙動を楽しむことができる。
【0084】
また、第1,第2ステージ29,30は、揺動する遊技球Bを排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)に導くための、遊技球Bの揺動方向に直交あるいは略直交する方向に傾斜する傾斜面40,53を備えているので、遊技球Bを揺動させながらその揺動方向と直交あるいは略直交する方向に移動させて排出部(第1,第2開口部37,38、排出口60)に導くことができる。したがって、遊技者は、第1,第2ステージ29,30において揺動している遊技球Bが排出部の方へ導かれて排出されるという遊技球Bの挙動を視認できる。遊技者は第1,第2ステージ29,30における遊技球Bの挙動について退屈感を抱くことなく楽しむことができる。
【0085】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0086】
(1)上述の実施例では、遊技盤1に用いられる一部品としてのセンターフレーム21に複数個のステージ(第1,第2ステージ29,30)を設けているが、遊技盤1に用いられるその他の部品や、遊技盤1自体に直接に設けるようにしてもよい。
【0087】
(2)上述の実施例では、複数個のステージ(第1,第2ステージ29,30)を上下方向に並設しているが、複数個のステージを横方向に設けるようにしてもよい。
【0088】
(3)上述した実施例では、2個のステージ(第1,第2ステージ29,30)を備えているが、3個以上のステージを備えるようにしてもよい。
【0089】
(4)本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
【0090】
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
【0091】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、遊技球が揺動可能である揺動面を備えた遊技機において、揺動面は複数個設けられており、かつ、この複数個の揺動面のうちの少なくとも一つの揺動面は、導入されて揺動している遊技球を排出するための排出部を有するので、所定の揺動面において遊技球は揺動されて排出部から排出される。したがって、遊技者は、当該揺動面において遊技球が揺動されて排出部から排出されるという遊技球の挙動を視認できる。つまり、遊技球は揺動されて排出部から排出されるため、遊技球の排出方向範囲はある広がりを持ったものとなり、種々の排出経路を取り得ることから、遊技者は複数個の揺動面における遊技球の挙動について退屈感を抱くこと無く楽しむことができる。その結果、興趣性を向上させた遊技機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のパチンコ機の概略正面図である。
【図2】パチンコ機の遊技盤の概略正面図である。
【図3】実施例のパチンコ機のセンターフレームの概略斜視図である。
【図4】センターフレームの概略正面図である。
【図5】センターフレームの概略上面図である。
【図6】センターフレームの概略側面図である。
【図7】図4に示したセンターフレームのA−A線断面図である。
【図8】実施例のセンターフレームの第1ステージの概略斜視図である。
【図9】(a)は第1ステージの概略上面図であり、(b)はその概略正面図であり、(c)はその概略側面図である。
【図10】実施例のセンターフレームの第2ステージの概略斜視図である。
【図11】(a)は第2ステージの概略上面図であり、(b)はその概略正面図であり、(c)はその概略側面図である。
【符号の説明】
1 … 遊技盤
5 … 電動チューリップ(電動役物)
29 … 第1ステージ(揺動面)
30 … 第2ステージ(揺動面)
37 … 第1開口部(排出部,開口部)
38 … 第2開口部(排出部,開口部)
40 … 傾斜面
44 … 隔壁部
53 … 傾斜面
60 … 排出口(排出部)
Claims (1)
- 遊技球が揺動可能である揺動面を備えた遊技機において、
前記揺動面は複数個設けられており、かつ、前記複数個の揺動面のうちの少なくとも一つの揺動面は、導入されて揺動している遊技球を排出するための排出部を有することを特徴とする遊技機。
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