JP5482166B2 - 画像形成装置、制御装置、およびプログラム - Google Patents

画像形成装置、制御装置、およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5482166B2
JP5482166B2 JP2009280361A JP2009280361A JP5482166B2 JP 5482166 B2 JP5482166 B2 JP 5482166B2 JP 2009280361 A JP2009280361 A JP 2009280361A JP 2009280361 A JP2009280361 A JP 2009280361A JP 5482166 B2 JP5482166 B2 JP 5482166B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
paper
unit
fixing
cooling unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009280361A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011123254A (ja
Inventor
孝 大橋
康之 小林
優 船柳
泰徳 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2009280361A priority Critical patent/JP5482166B2/ja
Publication of JP2011123254A publication Critical patent/JP2011123254A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5482166B2 publication Critical patent/JP5482166B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、画像形成装置、制御装置、およびプログラムに関する。
複写機、プリンタ等の画像形成装置において、トナー像を熱により用紙に定着する定着装置と、定着装置の用紙搬送方向下流側に配置されて定着装置により定着されたトナー像を冷却する冷却装置とを備えたものが知られている。
例えば特許文献1には、定着装置の用紙搬送方向下流側に、平板形状の搬送ガイドとその下面に複数枚のフィンを有したヒートシンクからなる冷却装置を配置し、搬送ガイドの熱をヒートシンクのフィンへ伝熱させ、フィンより空気中へ放熱させる構成が記載されている。
特開2007−017616号公報
ここで一般に、画像形成装置の何れかの用紙搬送路で紙詰まりが発生すると、搬送中の用紙はその搬送が停止される。それにより、冷却装置に先端側の一部が進入した状態であり、かつ定着装置と冷却装置との間の領域にも後端側の一部が残留した状態で用紙が停止する場合がある。その場合に、例えば冷却装置を画像形成装置から取り外すことで用紙を取り除こうとすると、冷却装置とともに引き出される用紙が定着装置の側壁等に接触して、用紙に損傷が生じることがある。
本発明は、一部が定着装置と冷却装置との間の領域に残留した状態で停止した用紙を取り除く際に用紙に損傷が生じることを抑制することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、用紙上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像形成手段にて形成された前記トナー像を前記用紙に定着する定着部と、前記定着部にて前記トナー像が定着された前記用紙を冷却する冷却部と、前記用紙の搬送方向先端側の一部が前記冷却部に進入し、かつ、当該用紙の搬送方向後端側の一部が前記定着部と当該冷却部との間に位置する状態で当該用紙が停止していることを認識する認識手段と、前記定着部と前記冷却部との間に配置され、前記用紙を自装置内部から自装置外部に誘導する用紙誘導部と、前記認識手段が前記状態で前記用紙が停止していることを認識することにより、自装置から前記冷却部を引き出すことで行われる当該用紙の除去が前記定着部に起因して阻害されることのない位置まで当該用紙を前記冷却部側に移動させる用紙移動手段とを備え、前記用紙移動手段は、前記用紙の後端が前記用紙誘導部の前記定着部側端部よりも当該用紙の搬送方向下流側に移動するまでの移動量を、当該用紙の当該移動量の下限値として設定されたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記用紙誘導部は、前記用紙を誘導する傾斜面を備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記定着部と前記冷却部との間に配置され、前記用紙の搬送方向に関する当該用紙の先端および後端の通過を検知する検知部をさらに備え、前記認識手段は、何れかの用紙搬送路で何れかの用紙に紙詰まりが発生したことを認識することにより、当該紙詰まりの発生時が、前記検知部が前記用紙の先端の通過を検知してから予め定められた時間が経過し、かつ当該検知部が当該用紙の後端の通過を未だ検知していない時点、および、当該検知部が当該用紙の後端の通過を検知してから予め定められた時間が経過した時点の何れかに該当するか否かを判断し、当該紙詰まりの発生時が当該時点の何れかに該当すると判断した場合に、前記状態で当該用紙が停止していると認識することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記用紙移動手段は、連続して搬送される前記用紙の前記搬送方向における当該用紙相互間の間隔を、当該用紙の前記移動量の上限値として設定されたことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、操作者により前記定着部の前記自装置からの取り出し操作が行われた場合に前記冷却部の当該自装置からの取り出し操作を不能にし、かつ、操作者により当該冷却部の当該自装置からの取り出し操作が行われた場合に当該定着部の当該自装置からの取り出し操作を不能にする機構をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、トナー像を用紙に定着する定着部と当該定着部にて当該トナー像が定着された当該用紙を冷却する冷却部と当該定着部および当該冷却部を収容する装置本体とを含む画像形成装置を制御する制御装置であって前記装置本体にて、前記トナー像が定着された前記用紙の搬送方向先端側の一部が前記冷却部に進入し、かつ、当該用紙の搬送方向後端側の一部が前記定着部と当該冷却部との間に位置する状態で当該用紙が停止していることを認識する認識手段と、前記認識手段が前記状態で前記用紙が停止していることを認識することにより、当該用紙を移動させる用紙移動手段を、前記装置本体から前記冷却部を引き出すことで行われる当該用紙の除去が前記定着部に起因して阻害されることのない位置まで当該用紙を前記冷却部側に移動させるように制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記用紙の後端が、前記定着部と前記冷却部との間に配置されるとともに当該用紙を前記装置本体の内部から当該装置本体の外部に誘導する用紙誘導部の当該定着部側端部よりも当該用紙の搬送方向下流側に移動するまでの移動量を、当該用紙の当該移動量の下限値として前記用紙移動手段を制御することを特徴とする制御装置である。
請求項7に記載の発明は、前記定着部と前記冷却部との間に配置され、前記用紙の搬送方向に関する当該用紙の先端および後端の通過を検知する検知部からの検知信号を取得する取得手段をさらに備え、前記認識手段は、何れかの用紙搬送路で何れかの用紙に紙詰まりが発生したことを認識することにより、当該紙詰まりの発生時が、前記取得手段での前記用紙の先端の通過を示す前記検知信号の取得から予め定められた時間が経過し、かつ当該取得手段での当該用紙の後端の通過を示す当該検知信号を未だ検知していない時点、および、当該取得手段での当該用紙の後端の通過を示す当該検知信号の取得から予め定められた時間が経過した時点の何れかに該当するか否かを判断し、当該紙詰まりの発生時が当該時点の何れかに該当すると判断した場合に、前記状態で当該用紙が停止していると認識することを特徴とする請求項6記載の制御装置である。
請求項8に記載の発明は、トナー像を用紙に定着する定着部と当該定着部にて当該トナー像が定着された当該用紙を冷却する冷却部と当該定着部および当該冷却部を収容する装置本体とを含む画像形成装置で用いられるプログラムであって前記トナー像が定着された前記用紙の搬送方向先端側の一部が前記冷却部に進入し、かつ、当該用紙の搬送方向後端側の一部が前記定着部と当該冷却部との間に位置する状態で当該用紙が停止していることを認識する機能と、前記状態で前記用紙が停止していることを認識することにより、当該用紙を移動させる用紙移動手段を、前記装置本体から前記冷却部を引き出すことで行われる当該用紙の除去が前記定着部に起因して阻害されることのない位置まで当該用紙を前記冷却部側に移動させるように制御する機能と、前記用紙の後端が、前記定着部と前記冷却部との間に配置されるとともに当該用紙を前記装置本体の内部から当該装置本体の外部に誘導する用紙誘導部の当該定着部側端部よりも当該用紙の搬送方向下流側に移動するまでの移動量を、当該用紙の当該移動量の下限値として前記用紙移動手段を制御する機能と
を実現させるためのプログラムである。
請求項9に記載の発明は、前記画像形成装置に、前記定着部と前記冷却部との間に配置され、前記用紙の搬送方向に関する当該用紙の先端および後端の通過を検知する検知部からの検知信号を取得する機能と、何れかの用紙搬送路で何れかの用紙に紙詰まりが発生したことを認識する機能と、前記紙詰まりの発生時が、前記用紙の先端の通過を示す前記検知信号の取得から予め定められた時間が経過し、かつ当該用紙の後端の通過を示す当該検知信号を未だ検知していない時点、および、当該用紙の後端の通過を示す当該検知信号の取得から予め定められた時間が経過した時点の何れかに該当するか否かを判断する機能と、前記紙詰まりの発生時が前記時点の何れかに該当すると判断した場合に、前記状態で前記用紙が停止していると認識する機能とをさらに実現させるためのものであることを特徴とする請求項8記載のプログラムである。
請求項10に記載の発明は、前記画像形成装置に、連続して搬送される前記用紙の前記搬送方向における当該用紙相互間の間隔を当該用紙の前記移動量の上限値として、前記用紙移動手段を制御する機能をさらに実現させるためのものであることを特徴とする請求項9記載のプログラムである。
請求項1の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙の移動を円滑に行うことができ、用紙に損傷が発生し難くなる構成を実現し、一部が定着装置と冷却装置との間の領域に残留した状態で停止した用紙を取り除く際に、用紙に損傷が生じることを抑制することができる。
請求項2の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙に損傷が発生し難くなる構成をより容易に実現することができる。
請求項の発明によれば、用紙の搬送方向先端側の一部が冷却部に進入し、かつ、用紙の搬送方向後端側の一部が定着部と冷却部との間に位置する状態を、検知部からの検知信号だけで認識することができる。
請求項の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙相互に重なりが生じることを抑えることができ、双方の用紙に形成されたトナー画像に画像不良を引き起こすことを抑制することができる。
請求項5の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、画像形成装置の姿勢が不安定となることを抑制することができる。
請求項6の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙の移動を円滑に行うことができ、用紙に損傷が発生し難くなる構成を実現し、一部が定着装置と冷却装置との間の領域に残留した状態で停止した用紙を取り除く際に、用紙に損傷が生じることを抑制することができる。
請求項7の発明によれば、用紙の搬送方向先端側の一部が冷却部に進入し、かつ、用紙の搬送方向後端側の一部が定着部と冷却部との間に位置する状態を、検知部からの検知信号だけで認識することができる。
請求項8の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙の移動を円滑に行うことができ、用紙に損傷が発生し難くなる構成を実現し、一部が定着装置と冷却装置との間の領域に残留した状態で停止した用紙を取り除く際に、用紙に損傷が生じることを抑制することができる。
請求項9の発明によれば、用紙の搬送方向先端側の一部が冷却部に進入し、かつ、用紙の搬送方向後端側の一部が定着部と冷却部との間に位置する状態を、検知部からの検知信号だけで認識することができる。
請求項10の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べ、用紙相互に重なりが生じることを抑えることができ、双方の用紙に形成されたトナー画像に画像不良を引き起こすことを抑制することができる。
本実施の形態に係る定着装置が適用される画像形成装置の構成例を示した図である。 本実施の形態の定着ユニットの構成を説明するための断面構成図である。 第4搬送路に沿って配置された定着ユニットと冷却ユニットとを示す斜視図である。 用紙搬送が停止されることで用紙が停止した状態の一例を示した図である。 用紙搬送が停止されることで用紙が停止した状態の一例を示した図である。 プロセス速度毎に設定される第1の時間と第2の時間とを説明する図である。 ジャムが発生した際に主制御部が行う処理の内容の一例を示したフローチャートである。 主制御部の内部構成を示すブロック図である。 定着ユニットに設けられた用紙誘導部材を説明する図である。 用紙が冷却ユニットに伴われて引き出し方向に移動した場合を示した図である。 用紙が冷却ユニットに伴われて引き出し方向に移動した場合を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像形成装置の説明>
図1は本実施の形態に係る定着装置(定着ユニット)60が適用される画像形成装置1の構成例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂「タンデム型」のカラープリンタであり、画像データに基づき画像形成を行う画像形成部10と、画像形成装置1全体の動作制御や例えばパーソナルコンピュータ(PC)等との通信、画像データに対して行う画像処理等を実行する主制御部50と、ユーザからの操作入力の受付やユーザに対する各種情報の表示を行うユーザインターフェース(UI)部90と、を備えている。
<画像形成部の説明>
画像形成部10は、例えば電子写真方式により画像を形成する機能部であって、並列的に配置される6つの画像形成ユニット11C,11M,11HC,11HM,11Y,11K(以下、「画像形成ユニット11」)を備えている。各画像形成ユニット11は、機能部材として、例えば、静電潜像が形成され、その後に各色トナー像が形成される感光体ドラム12と、感光体ドラム12の表面を予め定められた電位で帯電する帯電器13と、帯電器13により帯電された感光体ドラム12を画像データに基づいて露光する露光器14と、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を各色トナーにより現像する現像器15と、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するクリーナ16と、を備えている。
各画像形成ユニット11の現像器15各々は、各色トナーを貯蔵するトナー容器17C,17M,17HC,17HM,17Y,17K(以下、「トナー容器17」)とトナー搬送路(不図示)で連結されている。そして、トナー搬送路中に設けられた補給用スクリュー(不図示)によりトナー容器17から現像器15に各色トナーが補給されるように構成されている。
画像形成ユニット11各々は、現像器15に収容されるトナーを除いて略同様に構成され、それぞれがC(シアン)色、M(マゼンタ)色、HC(高彩度シアン)色、HM(高彩度マゼンタ)色、Y(イエロー)色、K(ブラック)色のトナー像を形成する。ここでのHC色は、シアン色系の色相を有し、C色よりも色調が明るく彩度が相対的に高いシアン色であり、HM色は、マゼンタ色系の色相を有し、M色よりも色調が明るく彩度が相対的に高いマゼンタ色である。
また、画像形成部10は、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12に形成された各色トナー像が転写される中間転写ベルト20と、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20に転写(一次転写)する一次転写ロール21と、を備えている。さらに、中間転写ベルト20上に重畳して転写された各色トナー像を記録材(記録紙)である用紙に一括転写(二次転写)する二次転写ロール22と、二次転写された各色トナー像を用紙上に定着させる定着部(定着装置)の一例としての定着ユニット60と、を備えている。
加えて、画像形成部10は、定着ユニット60にて用紙上に定着された各色トナー像を冷却し、用紙上への各色トナー像の定着を促進する冷却部の一例としての冷却ユニット80と、用紙の曲がり(カール)を矯正するカール矯正ユニット85と、を備えている。
なお、本実施の形態の画像形成装置1では、画像形成ユニット11、中間転写ベルト20、一次転写ロール21、および二次転写ロール22によりトナー像形成手段が構成される。また、二次転写ロール22が配置され、中間転写ベルト20上の各色トナー像が用紙に二次転写される領域を、以下、「二次転写領域Tr」という。
<用紙搬送系の説明>
また、画像形成部10は、用紙搬送系として、用紙を収容する複数(本実施の形態では2個)の用紙収容容器40A,40Bと、この用紙収容容器40A,40Bに収容された用紙を繰り出して搬送する繰出しロール41A,41Bと、用紙収容容器40Aからの用紙を搬送する第1搬送路R1と、用紙収容容器40Bからの用紙を搬送する第2搬送路R2と、を備えている。さらに、画像形成部10は、用紙収容容器40Aおよび用紙収容容器40Bからの用紙を二次転写領域Trに向けて搬送する第3搬送路R3と、を備えている。加えて、画像形成部10は、二次転写領域Trにて各色トナー像が転写された用紙を定着ユニット60、冷却ユニット80、およびカール矯正ユニット85を通過するように搬送する第4搬送路R4と、カール矯正ユニット85からの用紙を画像形成装置1の排出部に設けられた用紙積載部44に向けて搬送する第5搬送路R5と、を備えている。
第1搬送路R1から第5搬送路R5は、それぞれに沿って搬送ロールや搬送ベルトが配置され、送られてくる用紙を順次、搬送する。
<両面搬送系の説明>
また、画像形成部10は、両面搬送系として、定着ユニット60で第1面に各色トナー像が定着された用紙を一旦保持する中間用紙収容容器42と、カール矯正ユニット85からの用紙を中間用紙収容容器42に向けて搬送する第6搬送路R6と、中間用紙収容容器42に収容された用紙を上記の第3搬送路R3に向けて搬送する第7搬送路R7と、を備えている。さらに、画像形成部10は、カール矯正ユニット85の用紙搬送方向下流側に配置され、用紙を用紙積載部44に向けて搬送する第5搬送路R5と中間用紙収容容器42に搬送する第6搬送路R6とに選択的に振り分ける振分機構部43と、中間用紙収容容器42に収容された用紙を繰り出して第7搬送路R7に向けて搬送する繰出しロール45と、を備えている。
<画像形成動作の説明>
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1での基本的な画像形成動作について説明する。
画像形成部10の画像形成ユニット11各々は、上記の機能部材を用いた電子写真プロセスによりC色,M色,HC色,HM色,Y色,K色の各色トナー像を形成する。各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像は、一次転写ロール21により中間転写ベルト20上に順に一次転写され、各色トナーが重畳された合成トナー像を形成する。中間転写ベルト20上の合成トナー像は、中間転写ベルト20の移動(矢印方向)に伴って二次転写ロール22が配置された二次転写領域Trに搬送される。
一方、用紙搬送系では、各画像形成ユニット11での画像形成の開始タイミングに合わせて繰出しロール41が回転動作し、用紙収容容器40Aおよび用紙収容容器40Bの中から例えばUI部90にて指定された方の用紙が繰出しロール41A,41Bにより繰り出される。繰出しロール41A,41Bにより繰り出された用紙は、第1搬送路R1または第2搬送路R2と、第3搬送路R3とに沿って搬送され、二次転写領域Trに到達する。
二次転写領域Trでは、二次転写ロール22により形成された転写電界によって、中間転写ベルト20上に保持された合成トナー像が用紙に一括して二次転写される。
その後、合成トナー像が転写された用紙は、中間転写ベルト20から分離され、第4搬送路R4に沿って定着ユニット60に搬送される。定着ユニット60に搬送された用紙上の合成トナー像は、定着ユニット60によって定着処理を受けて用紙上に定着される。そして、定着画像が形成された用紙は、冷却ユニット80にて冷却され、カール矯正ユニット85にて用紙の曲がりが矯正される。その後、カール矯正ユニット85を通過した用紙は、振分機構部43により、片面印刷時には第5搬送路R5に導かれて、用紙積載部44に向けて搬送される。
なお、一次転写後に感光体ドラム12に付着しているトナー(一次転写残トナー)、および二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(二次転写残トナー)は、それぞれドラムクリーナ16、およびベルトクリーナ26によって除去される。
一方、両面印刷時には、上述した過程によって用紙の第1面上に定着画像が形成された用紙は、カール矯正ユニット85を通過した後、振分機構部43により第6搬送路R6に導かれ、第6搬送路R6を中間用紙収容容器42に向けて搬送される。そして再び、各画像形成ユニット11による第2面の画像形成の開始タイミングに合わせて繰出しロール45が回転し、中間用紙収容容器42から用紙が繰り出される。繰出しロール41により繰り出された用紙は、第7搬送路R7および第3搬送路R3に沿って搬送され、二次転写領域Trに到達する。
二次転写領域Trでは、第1面の場合と同様にして、二次転写ロール22により形成された転写電界によって、中間転写ベルト20上に保持された第2面の各色トナー像が用紙に一括して二次転写される。
そして、両面にトナー像が転写された用紙は、第1面の場合と同様に定着ユニット60にて定着され、冷却ユニット80にて冷却され、さらにはカール矯正ユニット85にて用紙の曲がりが矯正される。その後、カール矯正ユニット85を通過した用紙は、振分機構部43により第5搬送路R5に導かれて、用紙積載部44に向けて搬送される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
<定着ユニットの構成の説明>
次に、本実施の形態の画像形成装置1に用いられる定着ユニット60について説明する。
図2は、本実施の形態の定着ユニット60の構成を説明するための断面構成図である。この定着ユニット60は、用紙を加熱する定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に対して接離自在に構成された加圧ロール62とで主要部が構成されている。
定着ベルトモジュール61は、定着ベルト610と、定着ベルト610を張架しながら回転動作し、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接(互いに押圧されながら接触)する領域であるニップ部Nにて定着ベルト610を内側から加熱する定着ロール611と、定着ベルト610を内側から張架しながら定着ベルト610を加熱する内部加熱ロール612、定着ベルト610を外側から張架しながら定着ベルト610を加熱する外部加熱ロール613と、を備えている。また、定着ベルトモジュール61は、定着ロール611と内部加熱ロール612との間(ニップ部Nの上流側)で定着ベルト610を張架する張架ロール614と、ニップ部N内の下流側領域であって定着ロール610の近傍位置に配置された剥離パッド64と、ニップ部Nの下流側において定着ベルト610を張架する張架ロール615と、を備えている。
定着ベルト610は、例えば、ポリイミド樹脂で形成されたベース層と、ベース層の表面側(外周面側)に積層されたシリコーンゴムからなる弾性体層と、さらに弾性体層上に被覆されたPFA(テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)からなる離型層とで構成されている。ここでは、弾性体層は、特にカラー画像に対する画質向上のために設けられたものである。すなわち、定着対象となる用紙に保持されるトナー像は、粉体である各色トナーが積層して形成されている。そのため、ニップ部Nにおいてトナー像の全体に均一に熱を供給するには、用紙上のトナー像の凹凸に倣って定着ベルト610表面が変形することが好ましいからである。
定着ロール611は、例えばアルミニウムやSUSで形成された円筒状ロールであり、図示しない駆動モータからの回転駆動力を受けて、図中矢印方向に回転する。そして、定着ロール611の内部に配置された加熱源としての例えば3本のハロゲンヒータ71により、定着ロール611は予め定められた温度(例えば、150℃)に加熱される。
内部加熱ロール612は、例えばアルミニウムやSUSで形成された円筒状ロールである。そして、内部に配置された加熱源としての例えば4本のハロゲンヒータ72により、内部加熱ロール612は予め定められた温度(例えば、190℃)に加熱される。
また、内部加熱ロール612は、その両端部に定着ベルト610を内側から外側に向けて押圧するバネ部材(不図示)が配置され、定着ベルト610全体の張力を例えば15kgfに設定している。
さらには、内部加熱ロール612には、定着ベルト610の蛇行(ベルトウォーク)を制御するための機構が設けられている。すなわち、内部加熱ロール612の近傍には、定着ベルト610の端部位置(エッジ位置)を検知するベルトエッジ位置検知機構(不図示)が配置されている。また、内部加熱ロール612には、内部加熱ロール612の一方の端部を内部加熱ロール612の軸方向と直行する方向に変位させる変位機構(不図示)が設けられている。そして、この変位機構は、ベルトエッジ位置検知機構の検知結果に応じて内部加熱ロール612の一方の端部を変位させることで定着ベルト610を内部加熱ロール612の軸方向に変位させる。それにより、定着ベルト610のベルトウォークを制御している。
外部加熱ロール613は、例えばアルミニウムやSUSで形成された円筒状ロールである。そして、内部に配置された加熱源としての例えば3本のハロゲンヒータ73により、外部加熱ロール613は予め定められた温度(例えば、190℃)に加熱される。
このように、本実施の形態の定着ユニット60では、定着ロール611と内部加熱ロール612と外部加熱ロール613とによって定着ベルト610が加熱される構成を採用している。
剥離パッド64は、例えばSUS等の金属や樹脂等の剛体で構成された、断面が略円弧形状のブロック部材である。そして、加圧ロール62が定着ベルト610を介して定着ロール611に圧接される領域(以下、「ロールニップ部N1」)の下流側近傍位置にて、定着ロール611の軸方向全域に亘って固定配置されている。そして、剥離パッド64は、定着ベルト610を介して加圧ロール62を予め定められた幅領域(例えば、定着ベルト610の進行方向に沿って5mmのニップ幅)に亘って予め定められた荷重(例えば、平均10kgf)で均一に押圧するように設置され、ロールニップ部N1に連なる「剥離パッドニップ部N2」を形成している。
次に、加圧ロール62は、例えば、アルミニウムやSUSからなる円柱状ロールを基体として、基体側から順に、シリコーンゴムからなる弾性層と、PFAチューブからなる離型層とが積層されて構成されている。そして、加圧ロール62は、定着ベルトモジュール61に接離するように配置され、定着ベルトモジュール61を押圧しながら接触(圧接)するように設定された場合には、定着ベルトモジュール61の定着ロール611が矢印方向へ回転するのに伴い、定着ロール611に従動して矢印方向に回転する。
<定着ユニットでの定着動作についての説明>
次に、本実施の形態の定着ユニット60での定着動作について説明する。
画像形成装置1の二次転写領域Tr(図1参照)において合成トナー像(未定着トナー像)が静電転写された用紙は、第4搬送路R4(図1参照)に沿って定着ユニット60のニップ部N(図2参照)に向けて搬送される。そして、ニップ部Nを通過する用紙表面の未定着トナー像は、主としてロールニップ部N1に作用する圧力と熱とにより用紙に定着される。
すなわち、本実施の形態の定着ユニット60では、ロールニップ部N1に作用する熱は主に定着ベルト610によって供給される。定着ベルト610は、定着ロール611の内部に配置されたハロゲンヒータ71から定着ロール611を介して供給される熱と、内部加熱ロール612の内部に配置されたハロゲンヒータ72から内部加熱ロール612を介して供給される熱と、外部加熱ロール613の内部に配置されたハロゲンヒータ73から外部加熱ロール613を介して供給される熱とによって加熱される。それにより、定着ロール611だけでなく、内部加熱ロール612および外部加熱ロール613からも熱エネルギーが補給されるので、ロールニップ部N1においては、プロセススピードが高速であっても充分な熱量が確保される。
本実施の形態の定着ユニット60では、直接的な加熱部材として機能する定着ベルト610は、極めて熱容量を小さく構成することができる。加えて、定着ベルト610は、熱供給部材である定着ロール611と、内部加熱ロール612および外部加熱ロール613のそれぞれにおいて広いラップ面積(大きなラップ角度)で接触するように構成されている。そのため、定着ベルト610が1回転する短い期間に、定着ロール611や内部加熱ロール612および外部加熱ロール613から充分な熱量が供給されるので、定着ベルト610を必要な定着温度に短時間で復帰させることが可能となる。それにより、ロールニップ部N1においては、予め定められた定着温度が維持される。
その結果、本実施の形態の定着ユニット60では、高速で連続通紙されても定着温度が略一定に維持される。また、高速での定着動作の開始時に定着温度が落ち込む現象(所謂「温度ドループ現象」)の発生が抑制される。特に、熱容量の大きな厚紙等に対する定着においても、定着温度の維持および温度ドループの発生が抑制され、さらには、紙種に対応させて定着温度を途中で切り替える(定着温度のアップおよびダウンの双方を含む。)必要がある場合にも、定着ベルト610は熱容量が小さいので、ハロゲンヒータ71、さらにはハロゲンヒータ72、ハロゲンヒータ73の出力調整により、温度の切り替えを容易としている。
また、本実施の形態の定着ユニット60は、定着ロール611がアルミニウムやSUS等で形成されたハードロールであり、加圧ロール62が弾性層を被覆したソフトロールである。そのため、ロールニップ部N1では、定着ロール611は殆ど撓まず、加圧ロール62表面が撓むことによって定着ベルト610の進行方向に幅を持ったニップ領域が形成されている。このように、ロールニップ部N1においては、定着ベルト610がラップされている側の定着ロール611が殆ど変形しない。そのため、定着ベルト610は移動速度を略一定に維持しながらロールニップ部N1を通過する。それにより、ロールニップ部N1において定着ベルト610にシワや歪みが生じることが抑制されるので、良質の定着画像が安定的に提供される。
引き続いて、ロールニップ部N1を通過した後には、用紙は剥離パッドニップ部N2に搬送される。剥離パッドニップ部N2は、加圧ロール62に剥離パッド64が押圧されて、定着ベルト610が加圧ロール62に圧接するように構成されている。したがって、ロールニップ部N1は定着ロール611の曲率によって下に凸である湾曲した形状を有するのに対し、剥離パッドニップ部N2は加圧ロール62の曲率によって上に凸である湾曲した形状を有している。
そのため、ロールニップ部N1において定着ロール611の曲率のもとで加熱加圧された用紙は、剥離パッドニップ部N2において加圧ロール62による相反する方向に向いた曲率に進行方向が変化させられる。その際に、用紙上のトナー像と定着ベルト610表面との間で微小なマイクロスリップが生じる。それによって、トナー像と定着ベルト610との付着力が弱められ、用紙は定着ベルト610から剥離され易い状態が形成される。このように、剥離パッドニップ部N2は、最終の剥離工程で確実に剥離が行なわれるための準備工程にも位置付けられる。
そして、剥離パッドニップ部N2の出口では、定着ベルト610は剥離パッド64に巻き付くように搬送されるので、定着ベルト610の搬送方向はそこで急激に変化する。すなわち、定着ベルト610は剥離パッド64の外側面に沿って移動するため、定着ベルト610の屈曲は大きなものとなる。そのため、剥離パッドニップ部N2内において定着ベルト610との付着力が予め弱められた用紙は、用紙自身が有している紙のコシによって定着ベルト610から分離する。
そして、定着ベルト610から分離された用紙は、剥離パッドニップ部N2の下流側に配置された剥離案内板69により、その進行方向が導かれる。剥離案内板69により案内された用紙は、その後、排紙ベルト79によって冷却ユニット80に向けて搬送され、それにより定着ユニット60での定着処理が完了する。
<紙詰まり発生時についての説明>
次に、画像形成装置1内の用紙搬送系および両面搬送系の何れかの用紙搬送路中において紙詰まりが生じ、定着ユニット60と冷却ユニット80との間に用紙の一部が残留した状態で用紙が停止された場合について説明する。
本実施の形態の画像形成装置1では、用紙搬送系および両面搬送系の複数箇所に用紙の通過を検知する検知部の一例としての用紙検知センサを配置し、主制御部50が常時、用紙検知センサからの検知信号に基づいて用紙搬送系および両面搬送系での用紙の通過状況を監視している。そして、主制御部50は、用紙搬送系および両面搬送系の何れかの用紙搬送路中において紙詰まり(以下、「ジャム」)が発生したと認識した場合には、用紙搬送系および両面搬送系すべての用紙搬送動作を直ちに停止させる。その際に、本実施の形態の主制御部50は、定着ユニット60と冷却ユニット80との間に配置した定着後用紙検知センサ70(次段の図3参照)からの検知信号に基づき、冷却ユニット80に用紙の先端側の一部が進入しており、かつ定着ユニット60と冷却ユニット80との間に用紙の後端側の一部が残留した状態で、用紙が停止しているか否かを判断する。そして、この状態で用紙が停止していると認識した場合には、主制御部50は、冷却ユニット80の動作を制御し、定着ユニット60の筐体の側部壁等によって用紙の取り除きが阻害されない位置まで用紙を冷却ユニット80側に移動させる。このように、主制御部50は、冷却ユニット80に用紙の先端側の一部が進入しており、かつ定着ユニット60と冷却ユニット80との間に用紙の後端側の一部が残留した状態で用紙が停止していることを認識する認識手段の一例として機能する。
ここで、図3は、第4搬送路R4に沿って配置された定着ユニット60と冷却ユニット80とを示す斜視図である。第4搬送路R4の上流側に位置する定着ユニット60は、上記図2にて説明したように、定着ベルト610、3本のハロゲンヒータ71を内蔵する定着ロール611、4本のハロゲンヒータ72を内蔵する内部加熱ロール612、3本のハロゲンヒータ73を内蔵する外部加熱ロール613を主要構成部とする定着ベルトモジュール61や、定着ベルトモジュール61に圧接される加圧ロール62、さらにはこれらを支持する筐体(不図示)、ベルトウォークを制御するための機構(不図示)等を備える。そのため、定着ユニット60の重量は大きなものとなる。
また、定着ユニット60の下流側に位置する冷却ユニット80は、図3に示したように、用紙の上下面を挟みながら搬送する搬送ベルト81,82、外部に設けられたファンからの送風を受けて搬送ベルト81,82を冷却する複数のフィンからなるヒートシンク83、さらには搬送ベルト81,82それぞれを張架しながら回転移動させる複数の張架ロール等を備える。そのため、冷却ユニット80も、定着ユニット60と同様に重量が大きい。
ところで、ジャムが発生して用紙に対する搬送動作が停止された際に、冷却ユニット80に先端側の一部が進入した状態であり、かつ定着ユニット60と冷却ユニット80との間の領域にも後端側の一部が残留した状態で用紙が停止する場合がある。その場合には、定着ユニット60の筐体の側部壁等に用紙の引き出しを阻害されないように用紙を取り除くためには、従来は、用紙の一部が進入した冷却ユニット80だけでなく、定着ユニット60も同時に引き出すことが必要であった。
ところが、定着ユニット60および冷却ユニット80ともに重量が大きい構成では、定着ユニット60および冷却ユニット80の双方をそれぞれ図3のZ1方向およびZ2方向に同時に引き出すと、画像形成装置1全体の重心位置が定着ユニット60および冷却ユニット80の引き出し方向(Z1,Z2方向)に移動する。それにより、画像形成装置1の姿勢が不安定となるために、画像形成装置1が定着ユニット60および冷却ユニット80の引き出し方向(Z1,Z2方向)に傾くおそれが発生する。
そのため、本実施の形態の画像形成装置1においては、定着ユニット60および冷却ユニット80の双方を同時に引き出すことができない機構(不図示)が組み込まれている。すなわち、本実施の形態の画像形成装置1において定着ユニット60をZ1方向に引き出す操作を行うと、冷却ユニット80をZ2方向に引き出す操作ができない。また、冷却ユニット80をZ2方向に引き出す操作を行うと、定着ユニット60をZ1方向に引き出す操作ができない。
しかし、定着ユニット60と冷却ユニット80との間に用紙の一部が残留している状態で、用紙の一部が進入した状態の冷却ユニット80だけを引き出すとすると、冷却ユニットとともに用紙が冷却ユニット80の引き出し方向(Z2方向)に移動する際に、定着ユニット60と冷却ユニット80との間に残留している用紙部分が定着ユニット60の筐体の引き出し方向側の側部壁77(後段の図8等参照)等によってその移動が阻まれることとなる。それによって、用紙に破れやしわ等の損傷が発生する場合がある。特に、使用用紙が厚紙等の剛性の高い用紙であった場合には、損傷が修復できない程度に重大なものとなり易い。
また、この状態で定着ユニット60を引き出すとすると、定着ユニット60が引き出し方向(Z1方向)に移動する際に、例えば定着ユニット60の筐体の引き出し方向とは反対側の側部壁等が、定着ユニット60と冷却ユニット80との間に残留している用紙部分に損傷を与える場合がある。
そのため、本実施の形態の主制御部50は、用紙の先端側の一部が冷却ユニット80に進入し、かつ定着ユニット60と冷却ユニット80との間に用紙の後端側の一部が残留している場合には、例えば冷却ユニット80を引き出すと用紙に損傷が発生するものと想定する。そして、制御手段としても機能する主制御部50は、用紙移動手段としても機能する冷却ユニット80の動作を制御し、定着ユニット60の筐体の側部壁等によって用紙の取り除きが阻害されない位置まで用紙を冷却ユニット80側に移動させる。その場合の用紙の移動量は、例えば連続的に搬送された用紙が相互に重ならないように、連続搬送時に設定される用紙間の間隔が用紙の移動量の上限値として設定される。また、その場合の用紙の搬送速度は、ジャム発生時に設定していたプロセス速度と同じ速度であってもよいし、異なる速度であってもよい。
<用紙に損傷が発生すると想定される位置の説明>
主制御部50は、例えば冷却ユニット80を引き出すことで用紙に損傷が発生すると想定される用紙の停止位置を、定着ユニット60と冷却ユニット80との間に配置した定着後用紙検知センサ70からの検知信号に基づき判断している。
すなわち、主制御部50は、(1)用紙の先端が通過することで定着後用紙検知センサ70がオンされた時点からの時間が予め定められた時間以上を経過し、かつ、未だ用紙の後端が通過していないために定着後用紙検知センサ70がオフされていない時点において、用紙搬送系および両面搬送系の何れかの用紙搬送路中においてジャムの発生を検知した場合、および、(2)用紙の後端が通過することで定着後用紙検知センサ70がオフされた時点からの時間が予め定められた時間以内の時点において、用紙搬送系および両面搬送系の何れかの用紙搬送路中においてジャムの発生を検知した場合の何れかにおいては、例えば冷却ユニット80を引き出すと、用紙に損傷が発生すると想定される位置に用紙が停止していると認識する。それにより、主制御部50は、定着後用紙検知センサ70からの検知信号がこの(1)および(2)の2つの条件の何れかに一致する場合には、冷却ユニット80に対して用紙を冷却ユニット80側に予め定められた距離だけ移動させる制御を行う。
なお、上記したように、ジャム発生時には、冷却ユニット80では、搬送ベルト81,82によって用紙の上下面が挟まれた状態で用紙が停止する(図3参照)。そのため、ジャムが発生した際には、搬送ベルト81,82の存在によって冷却ユニット80内の何れの位置に用紙が停止しているかを検知することが難しい。そこで、主制御部50は、用紙に損傷が発生すると想定される用紙の停止位置を、定着後用紙検知センサ70からの検知信号に基づき判断している。
図4は、用紙の先端Pinが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から予め定められた時間以上を経過し、かつ、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過していない時点でジャムが発生した場合(上記(1)の場合)に、用紙搬送が停止されることで用紙が停止した状態の一例を示した図である。
図4に示したように、用紙の先端Pinが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から予め定められた時間以上を経過すると、用紙の先端Pinを含む用紙の一部が冷却ユニット80の搬送ベルト81,82に上下面を挟まれた状態となる。またその時点で、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過していないので、用紙の後端Poutを含む用紙の一部は、定着後用紙検知センサ70よりも定着ユニット60側に位置している。そのため、この時点でジャムが発生すると、用紙の先端Pinを含む用紙の一部が冷却ユニット80の搬送ベルト81,82に上下面を挟まれ、かつ、用紙の後端Poutを含む用紙の一部が定着後用紙検知センサ70よりも定着ユニット60側に位置して、用紙は停止する。なお、図4では、用紙の後端Poutが定着ユニット60から搬出された位置にある状態で示したが、用紙の後端Poutが定着ユニット60を通過中である場合もある。
このような状態で、例えば用紙の先端Pin側の部分が進入した冷却ユニット80を図3のZ2方向に引き出すことで、停止した用紙を取り除こうとすると、用紙の後端Pout側の部分が定着ユニット60の筐体の側部壁77等との引っ掛かり等を生じてその移動が阻まれ、用紙に破れやしわ等の損傷が発生する場合がある。そのため、この場合には、用紙の後端Pout側が定着ユニット60の筐体の側部壁77等によってその移動が阻まれない位置まで、用紙を冷却ユニット80側に移動させる。
なお、用紙の先端Pinが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から予め定められた時間以内では、未だ定着ユニット60を通過中の部分が用紙全体の中で大きな部分を占める。それにより、この状態で用紙の後端Pout側を定着ユニット60の筐体の側部壁77等によってその移動が阻まれない位置まで冷却ユニット80側に移動させるとすると、例えば冷却ユニット80内やカール矯正ユニット85内において移動対象となる用紙以前に搬送されている用紙との重なり等が生じ、双方の用紙に形成されたトナー画像に画像乱れ等の画像不良を引き起こすおそれがある。そのため、この状態では用紙を定着ユニット60の筐体の側部壁77等によってその移動が阻まれない位置まで冷却ユニット80側に移動させる動作は行わない。
次の図5は、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から予め定められた時間以内にジャムが発生した場合(上記(2)の場合)に、用紙搬送が停止されることで用紙が停止した状態の一例を示した図である。
図5に示したように、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から予め定められた時間以内では、用紙の後端Poutを含む用紙の一部は、定着ユニット60と冷却ユニット80との間であって定着ユニット60の筐体の側部壁77等に干渉する位置に停止している。また、この場合も、用紙の先端Pinを含む用紙の一部は、冷却ユニット80の搬送ベルト81,82に上下面を挟まれた位置に停止している。そのため、この時点でジャムが発生すると、用紙の先端Pinを含む用紙の一部が冷却ユニット80の搬送ベルト81,82に上下面を挟まれ、かつ、用紙の後端Poutを含む用紙の一部が定着ユニット60の筐体の側部壁77等と並ぶ位置において、用紙は停止する。
このような状態で、例えば用紙の先端Pin側の部分が進入した冷却ユニット80を図3のZ2方向に引き出すことで、停止した用紙を取り除こうとすると、用紙の後端Pout側の一部が定着ユニット60の筐体の側部壁77等との引っ掛かり等を生じてその移動が阻まれ、用紙に破れやしわ等の損傷が発生する場合がある。そのため、この場合にも、用紙の後端Pout側を定着ユニット60の筐体の側部壁77等によってその移動が阻まれない位置まで、用紙を冷却ユニット80側に移動させる。
なお、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から予め定められた時間を経過すると、用紙の後端Poutを含む用紙全体が定着ユニット60の筐体の側部壁77等によってその移動が阻まれる位置を通過する。そのため、この状態では用紙を定着ユニット60の筐体の側部壁77等によってその移動が阻まれない位置まで冷却ユニット80側に移動させる動作は行わない。
このように、主制御部50は、用紙の先端Pinが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から予め定められた時間(以下、「第1の時間T1」)以上を経過し、かつ用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過していない時点でジャムが発生した場合(上記(1)の場合)、および、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から予め定められた時間(以下、「第2の時間T2」)以内にジャムが発生した場合(上記(2)の場合)に、冷却ユニット80の動作を制御し、用紙を定着ユニット60の筐体の側部壁77等によってその移動が阻まれない位置まで冷却ユニット80側に移動させる。
<複数のプロセス速度が設定される場合の判断についての説明>
ところで、本実施の形態の画像形成装置1においては、定着性能を高める観点から、画像形成時に使用する用紙の種類(例えば、用紙の厚さ)等に応じて、画像形成装置1のプロセス速度を変更するように構成されている。例えば、用紙の厚さが厚いほどプロセス速度を遅く設定して、熱容量の比較的大きな厚紙等を使用した場合の定着性能を高めている。また、例えば用紙の厚さが薄いほどプロセス速度を速く設定して、熱容量の比較的小さな普通紙等を使用した場合に、定着性能の低下を抑えながら生産性の向上を図っている。
このように複数のプロセス速度の中から用紙の種類等に応じてプロセス速度を選択して設定する構成では、単位時間当たりの用紙の搬送距離が異なる。それにより、定着ユニット60と冷却ユニット80との間における用紙に損傷が発生すると想定される位置に用紙が停止していると主制御部50が判断する時間、すなわち用紙の先端Pinが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点からの時間(第1の時間T1)と、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点からの時間(第2の時間T2)とは、プロセス速度に対応させて異なる時間に設定されている。そして、主制御部50は、ジャム発生時に設定していたプロセス速度に応じて、上記した(1)および(2)の2つの条件の何れかに一致するかを判断する。
次の図6は、プロセス速度毎に設定される第1の時間T1と第2の時間T2とを説明する図である。主制御部50は、例えば不揮発性メモリ(NVM)に図6に示したプロセス速度PSと、第1の時間T1および第2の時間T2との対応関係を示すテーブルを記憶している。そして、ジャム発生時において用紙を冷却ユニット80側に移動させる動作を行うか否かを判断するに際し、ジャム発生時に設定していたプロセス速度に対応した第1の時間T1および第2の時間T2をNVMから読み出し、上記した(1)および(2)の2つの条件の何れかに一致するかを判断する。
例えば、主制御部50は、ジャム発生時に設定していたプロセス速度がPS2(mm/s)であった場合には、図6に示したテーブルを記憶するNVMから第1の時間T1としてT1_2(ms)、第2の時間T2としてT2_2(ms)を読み出す。そして、用紙の先端Pinが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から時間T1_2(ms)以上を経過し、かつ用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過していない時点でジャムが発生したか(上記(1)の場合)、または、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から時間T2_2(ms)以内にジャムが発生したか(上記(2)の場合)、の何れかに一致するか否かを判断する。これらの何れかに一致する場合には、主制御部50は、冷却ユニット80の動作を制御し、用紙を定着ユニット60の筐体の側部壁77等によってその移動が阻まれない位置まで冷却ユニット80側に移動させる。
<紙詰まり時の主制御部による処理の内容の説明>
次に、紙詰まり(ジャム)が発生した際に主制御部50が行う処理について説明する。
図7は、ジャムが発生した際に主制御部50が行う処理の内容の一例を示したフローチャートである。
図7に示したように、主制御部50は、用紙搬送系および両面搬送系(第1搬送路R1〜第7搬送路R7)の何れかの用紙搬送路におけるジャムの発生を監視する(S101)。主制御部50は、何れかの用紙搬送路でジャムが発生したと判断した場合には(S101でYes)、用紙搬送系および両面搬送系すべての用紙搬送動作を停止させる(S102)。
そして、主制御部50は、例えば不揮発性メモリ(NVM)に記憶したテーブルから、ジャム発生時に設定していたプロセス速度PSに対応する第1の時間T1および第2の時間T2を読み出す(S103)。
続いて、取得手段としても機能する主制御部50は、定着ユニット60と冷却ユニット80との間に配置した定着後用紙検知センサ70から検知信号を取得する(S104)。そして、取得した検知信号を解析し、用紙の先端Pinが定着後用紙検知センサ70を通過した時点からジャム発生時までの経過時間Tinが第1の時間T1の経過時または第1の時間T1を経過した後であるか否かを判断する(S105)。用紙の先端Pinが定着後用紙検知センサ70を通過した時点から第1の時間T1を経過する前にジャムが発生した場合には(S105でNo)、主制御部50は、ステップ107以降の処理を行う。
一方、主制御部50は、用紙の先端Pinが定着後用紙検知センサ70を通過した時点から第1の時間T1の経過時または第1の時間T1を経過した後にジャムが発生した場合には(S105でYes)、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過する前にジャムが発生したか否かを判断する(S106)。用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した以後にジャムが発生した場合には(S106でNo)、主制御部50は、ステップ107以降の処理を行う。また、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過する前にジャムが発生した場合には(S106でYes)、主制御部50は、冷却ユニット80の動作を制御し、用紙を定着ユニット60の筐体の側部壁77等によってその移動が阻まれない位置まで冷却ユニット80側に移動させる(S108)。
引き続き、主制御部50は、定着後用紙検知センサ70から取得した検知信号を解析し、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70を通過した時点からジャム発生時までの経過時間Toutが第2の時間T2以内であるか否かを判断する(S107)。用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から第2の時間T2以内にジャムが発生した場合には(S107でYes)、主制御部50は、冷却ユニット80の動作を制御し、用紙を定着ユニット60の筐体の側部壁77等によってその移動が阻まれない位置まで冷却ユニット80側に移動させる(S108)。その後、処理を終了する。一方、用紙の後端Poutが定着後用紙検知センサ70の配置位置を通過した時点から第2の時間T2を経過した後にジャムが発生した場合には(S107でNo)、処理を終了する。
<主制御部の内部構成の説明>
次の図8は、ジャムが発生した際の処理を行う主制御部50の内部構成を示すブロック図である。図8に示したように、主制御部50は、ジャムが発生した際の処理を実行するに際して、予め定められた処理プログラムに従ってデジタル演算処理を実行するCPU501、CPU501の作業用メモリ等として用いられるRAM502、CPU501での処理に使用される各種設定値等が格納されるROM503、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる、電池によりバックアップされたフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ(NVM)504、画像形成部10やUI部90等の各構成部との信号の入出力を制御するインターフェース(I/F)505を備えている。
そして、CPU501が、処理プログラムを外部記憶部(不図示)から主記憶装置(RAM502)に読み込み、主制御部50内の機能を実現させる。
なお、この処理プログラムに関するその他の提供形態としては、予めROM503に格納された状態にて提供され、RAM502にロードされる形態がある。さらに、EEPROM等の書き換え可能なROM503を備えている場合には、CPU501がセッティングされた後に、プログラムだけがROM503にインストールされ、RAM502にロードされる形態がある。また、インターネット等のネットワークを介して主制御部50にプログラムが伝送され、主制御部50のROM503にインストールされ、RAM502にロードされる形態がある。さらにまた、DVD−ROMやフラッシュメモリ等の外部記録媒体からRAM502にロードされる形態がある。
<用紙を移動させる際の移動量に関する説明>
本実施の形態の画像形成装置1においては、定着ユニット60の筐体78の側部壁77の冷却ユニット80側の位置に、定着ユニット60と冷却ユニット80との間に残留している用紙部分の引き出しが円滑に行われるように、用紙誘導部材76を配置している。
図9は、定着ユニット60に設けられた用紙誘導部材76を説明する図である。図9に示すように、定着ユニット60の筐体78の引き出し方向(図3のZ1方向も参照)側を構成する側部壁77には、冷却ユニット80側にて用紙搬送路(第4搬送路R4)に並行して用紙誘導部材76が配置されている。そして、用紙誘導部材76には、用紙が停止している用紙搬送路(第4搬送路R4:画像形成装置1内部)から引き出し方向(Z2方向:画像形成装置1外部)に向かって鉛直上方(図9の紙面の上方)に向けて傾斜する傾斜面76aが形成されている。この傾斜面76aは、第4搬送路R4を搬送される用紙を冷却ユニット80に向けて誘導するガイド部材75から、側部壁77の高さ位置76bまたはこの高さ位置76bを越える位置まで連なる段差のない滑らかな平面または曲面で形成されている。それにより、用紙の後端Poutが用紙誘導部材76の最も定着ユニット60側の位置Kよりも冷却ユニット80側に位置して停止している場合には、用紙が冷却ユニット80に伴われて引き出し方向(Z2方向)に移動するに際し、この傾斜面76aを通過することとなるので、用紙の移動が側部壁77によって阻害されることがない。そのため、用紙には側部壁77との接触に起因する破れやしわ等の損傷が発生し難くなる。
そのため、上記した主制御部50が例えば冷却ユニット80を引き出すと用紙に損傷が発生すると判断した場合には、主制御部50は、冷却ユニット80の動作を制御し、用紙の後端Poutが用紙誘導部材76の配置位置(用紙誘導部材76の最も定着ユニット60側の位置K)よりも冷却ユニット80側に搬送されるまでの移動量を下限値として、用紙を移動させる。またその一方で、例えば連続的に搬送された用紙が相互に重ならないように、連続搬送時に設定される用紙間の間隔(複数のプロセス速度が設定される場合は、その中の最小の間隔)を用紙の移動量の上限値として、用紙を移動させる。
このように、本実施の形態では、用紙を移動させる際の移動量として、例えば用紙が連続的に搬送される際の用紙間の間隔を上限値とし、用紙の後端Poutが用紙誘導部材76の最も定着ユニット60側の位置Kよりも冷却ユニット80側に位置するまでの移動量を下限値として設定している。それにより、用紙相互の重なりにより、双方の用紙に形成されたトナー画像に画像乱れ等の画像不良を引き起こすことを抑制している。また、用紙が冷却ユニット80に伴われて引き出し方向(Z2方向)に移動するに際しては、用紙誘導部材76の傾斜面76aを通過することとなるので、用紙に損傷が発生するのを抑制している。
次の図10は、用紙の後端Poutが用紙誘導部材76の最も定着ユニット60側の位置Kよりも定着ユニット60側に位置している場合に、用紙が冷却ユニット80に伴われて引き出し方向(Z2方向)に移動した場合を示した図である。
この場合には、図10に示すように、用紙の後端Poutが定着ユニット60の筐体78の側部壁77によってその移動が阻まれることにより、用紙の後端Poutには折れじわ(図10のQ)等の損傷が発生し易い。
また、次の図11は、用紙の後端Poutが用紙誘導部材76の最も定着ユニット60側の位置Kよりも冷却ユニット80側に位置している場合に、用紙が冷却ユニット80に伴われて引き出し方向(Z2方向)に移動した場合を示した図である。
この場合には、図11に示すように、用紙の後端Poutが用紙誘導部材76の傾斜面76aによって円滑に誘導されるので、用紙の後端Poutに損傷が発生し難い。
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置1では、冷却ユニット80に用紙の先端側の一部が進入しており、かつ定着ユニット60と冷却ユニット80との間に用紙の後端側の一部が残留した状態にある場合には、例えば冷却ユニット80を引き出すと用紙に損傷が発生すると想定する。そしてその場合には、冷却ユニット80の動作を制御し、例えば定着ユニット60の筐体78の側部壁77等によって用紙の取り除きが阻害されない位置まで用紙を冷却ユニット80側に移動させる。それにより、用紙に破れやしわ等の損傷が発生するのを抑制している。
1…画像形成装置、50…主制御部、60…定着ユニット、61…定着ベルトモジュール、62…加圧ロール、64…剥離パッド、76…用紙誘導部材、77…側部壁、80…冷却ユニット、611…定着ロール、612…内部加熱ロール、613…外部加熱ロール

Claims (10)

  1. 用紙上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段にて形成された前記トナー像を前記用紙に定着する定着部と、
    前記定着部にて前記トナー像が定着された前記用紙を冷却する冷却部と、
    前記用紙の搬送方向先端側の一部が前記冷却部に進入し、かつ、当該用紙の搬送方向後端側の一部が前記定着部と当該冷却部との間に位置する状態で当該用紙が停止していることを認識する認識手段と、
    前記定着部と前記冷却部との間に配置され、前記用紙を自装置内部から自装置外部に誘導する用紙誘導部と、
    前記認識手段が前記状態で前記用紙が停止していることを認識することにより、自装置から前記冷却部を引き出すことで行われる当該用紙の除去が前記定着部に起因して阻害されることのない位置まで当該用紙を前記冷却部側に移動させる用紙移動手段と
    を備え、
    前記用紙移動手段は、前記用紙の後端が前記用紙誘導部の前記定着部側端部よりも当該用紙の搬送方向下流側に移動するまでの移動量を、当該用紙の当該移動量の下限値として設定されたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記用紙誘導部は、前記用紙を誘導する傾斜面を備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記定着部と前記冷却部との間に配置され、前記用紙の搬送方向に関する当該用紙の先端および後端の通過を検知する検知部をさらに備え、
    前記認識手段は、何れかの用紙搬送路で何れかの用紙に紙詰まりが発生したことを認識することにより、当該紙詰まりの発生時が、前記検知部が前記用紙の先端の通過を検知してから予め定められた時間が経過し、かつ当該検知部が当該用紙の後端の通過を未だ検知していない時点、および、当該検知部が当該用紙の後端の通過を検知してから予め定められた時間が経過した時点の何れかに該当するか否かを判断し、当該紙詰まりの発生時が当該時点の何れかに該当すると判断した場合に、前記状態で当該用紙が停止していると認識することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記用紙移動手段は、連続して搬送される前記用紙の前記搬送方向における当該用紙相互間の間隔を、当該用紙の前記移動量の上限値として設定されたことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 操作者により前記定着部の前記自装置からの取り出し操作が行われた場合に前記冷却部の当該自装置からの取り出し操作を不能にし、かつ、操作者により当該冷却部の当該自装置からの取り出し操作が行われた場合に当該定着部の当該自装置からの取り出し操作を不能にする機構をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  6. トナー像を用紙に定着する定着部と当該定着部にて当該トナー像が定着された当該用紙を冷却する冷却部と当該定着部および当該冷却部を収容する装置本体とを含む画像形成装置を制御する制御装置であって
    前記装置本体にて、前記トナー像が定着された前記用紙の搬送方向先端側の一部が前記冷却部に進入し、かつ、当該用紙の搬送方向後端側の一部が前記定着部と当該冷却部との間に位置する状態で当該用紙が停止していることを認識する認識手段と、
    前記認識手段が前記状態で前記用紙が停止していることを認識することにより、当該用紙を移動させる用紙移動手段を、前記装置本体から前記冷却部を引き出すことで行われる当該用紙の除去が前記定着部に起因して阻害されることのない位置まで当該用紙を前記冷却部側に移動させるように制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記用紙の後端が、前記定着部と前記冷却部との間に配置されるとともに当該用紙を前記装置本体の内部から当該装置本体の外部に誘導する用紙誘導部の当該定着部側端部よりも当該用紙の搬送方向下流側に移動するまでの移動量を、当該用紙の当該移動量の下限値として前記用紙移動手段を制御することを特徴とする制御装置。
  7. 前記定着部と前記冷却部との間に配置され、前記用紙の搬送方向に関する当該用紙の先端および後端の通過を検知する検知部からの検知信号を取得する取得手段をさらに備え、
    前記認識手段は、何れかの用紙搬送路で何れかの用紙に紙詰まりが発生したことを認識することにより、当該紙詰まりの発生時が、前記取得手段での前記用紙の先端の通過を示す前記検知信号の取得から予め定められた時間が経過し、かつ当該取得手段での当該用紙の後端の通過を示す当該検知信号を未だ検知していない時点、および、当該取得手段での当該用紙の後端の通過を示す当該検知信号の取得から予め定められた時間が経過した時点の何れかに該当するか否かを判断し、当該紙詰まりの発生時が当該時点の何れかに該当すると判断した場合に、前記状態で当該用紙が停止していると認識することを特徴とする請求項6記載の制御装置。
  8. トナー像を用紙に定着する定着部と当該定着部にて当該トナー像が定着された当該用紙を冷却する冷却部と当該定着部および当該冷却部を収容する装置本体とを含む画像形成装置で用いられるプログラムであって
    前記トナー像が定着された前記用紙の搬送方向先端側の一部が前記冷却部に進入し、かつ、当該用紙の搬送方向後端側の一部が前記定着部と当該冷却部との間に位置する状態で当該用紙が停止していることを認識する機能と、
    前記状態で前記用紙が停止していることを認識することにより、当該用紙を移動させる用紙移動手段を、前記装置本体から前記冷却部を引き出すことで行われる当該用紙の除去が前記定着部に起因して阻害されることのない位置まで当該用紙を前記冷却部側に移動させるように制御する機能と、
    前記用紙の後端が、前記定着部と前記冷却部との間に配置されるとともに当該用紙を前記装置本体の内部から当該装置本体の外部に誘導する用紙誘導部の当該定着部側端部よりも当該用紙の搬送方向下流側に移動するまでの移動量を、当該用紙の当該移動量の下限値として前記用紙移動手段を制御する機能と
    を実現させるためのプログラム。
  9. 前記画像形成装置に、
    前記定着部と前記冷却部との間に配置され、前記用紙の搬送方向に関する当該用紙の先端および後端の通過を検知する検知部からの検知信号を取得する機能と、
    何れかの用紙搬送路で何れかの用紙に紙詰まりが発生したことを認識する機能と、
    前記紙詰まりの発生時が、前記用紙の先端の通過を示す前記検知信号の取得から予め定められた時間が経過し、かつ当該用紙の後端の通過を示す当該検知信号を未だ検知していない時点、および、当該用紙の後端の通過を示す当該検知信号の取得から予め定められた時間が経過した時点の何れかに該当するか否かを判断する機能と、
    前記紙詰まりの発生時が前記時点の何れかに該当すると判断した場合に、前記状態で前記用紙が停止していると認識する機能と
    をさらに実現させるためのものであることを特徴とする請求項8記載のプログラム。
  10. 前記画像形成装置に、
    連続して搬送される前記用紙の前記搬送方向における当該用紙相互間の間隔を当該用紙の前記移動量の上限値として、前記用紙移動手段を制御する機能をさらに実現させるためのものであることを特徴とする請求項9記載のプログラム。
JP2009280361A 2009-12-10 2009-12-10 画像形成装置、制御装置、およびプログラム Expired - Fee Related JP5482166B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009280361A JP5482166B2 (ja) 2009-12-10 2009-12-10 画像形成装置、制御装置、およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009280361A JP5482166B2 (ja) 2009-12-10 2009-12-10 画像形成装置、制御装置、およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011123254A JP2011123254A (ja) 2011-06-23
JP5482166B2 true JP5482166B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=44287200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009280361A Expired - Fee Related JP5482166B2 (ja) 2009-12-10 2009-12-10 画像形成装置、制御装置、およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5482166B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5929406B2 (ja) * 2012-03-27 2016-06-08 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2014202924A (ja) * 2013-04-05 2014-10-27 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置、画像形成システム及び画像形成制御方法
JP6287334B2 (ja) 2013-05-02 2018-03-07 株式会社リコー シート搬送装置及び画像形成装置
JP6394197B2 (ja) 2014-02-04 2018-09-26 株式会社リコー シート搬送機構、シート冷却搬送装置及び画像形成装置
JP6265817B2 (ja) 2014-04-02 2018-01-24 キヤノン株式会社 画像形成装置
EP2940530B1 (en) 2014-04-02 2020-06-10 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus
JP6776607B2 (ja) * 2015-06-24 2020-10-28 株式会社リコー 誘導装置および画像形成装置
JP7350514B2 (ja) * 2018-06-08 2023-09-26 キヤノン株式会社 画像形成装置

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2764929B2 (ja) * 1988-08-02 1998-06-11 富士ゼロックス株式会社 記録装置
JPH0461358U (ja) * 1990-10-04 1992-05-26
JPH04324458A (ja) * 1991-04-24 1992-11-13 Canon Inc 画像形成装置
JP3144121B2 (ja) * 1993-02-19 2001-03-12 富士ゼロックス株式会社 ロック装置
JP3221255B2 (ja) * 1994-10-19 2001-10-22 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JPH0934198A (ja) * 1995-07-19 1997-02-07 Canon Inc 画像形成装置
JPH11227985A (ja) * 1998-02-17 1999-08-24 Toshiba Corp 搬送装置及び画像形成装置
JP2000019805A (ja) * 1998-06-26 2000-01-21 Oki Data Corp カラー画像記録装置
JP2005173154A (ja) * 2003-12-10 2005-06-30 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2006058817A (ja) * 2004-08-24 2006-03-02 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP4872359B2 (ja) * 2006-01-23 2012-02-08 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP4882568B2 (ja) * 2006-07-19 2012-02-22 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2009047997A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP4766054B2 (ja) * 2008-01-10 2011-09-07 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP5062532B2 (ja) * 2008-07-25 2012-10-31 富士ゼロックス株式会社 記録材搬送装置および画像形成装置
JP2010078665A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Fuji Xerox Co Ltd 記録材冷却装置および画像形成装置
JP5392042B2 (ja) * 2009-12-09 2014-01-22 富士ゼロックス株式会社 搬送装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011123254A (ja) 2011-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5482166B2 (ja) 画像形成装置、制御装置、およびプログラム
JP5440138B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6045634B2 (ja) 画像形成装置及び記録媒体搬送制御方法
JP4706395B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5705419B2 (ja) 画像形成装置
JP5532891B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5549210B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5463892B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5887772B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2011123202A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5532973B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2015111256A (ja) 画像形成装置
JP5556159B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5509826B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5531593B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5387375B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6015697B2 (ja) 画像形成装置
JP5493797B2 (ja) 画像形成装置および定着装置
JP6776557B2 (ja) 画像形成装置
JP5544852B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
US8565666B2 (en) Image forming apparatus
JP2011123129A (ja) 定着装置および画像形成装置
US20160018776A1 (en) Image forming apparatus for forming an image on a recording material
JP2010089900A (ja) シート搬送装置、シート長さ検知装置、及び画像形成装置
JP2004029060A (ja) 屈曲搬送路を有する画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130813

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130814

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5482166

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees