JP5482159B2 - 電子レンジ加熱用包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は、電子レンジで加熱することにより自動的に通気孔を形成することができ、内容物を包装した袋が破裂することなく、蒸気を通気孔より放出して袋内の内圧を低下させることができる電子レンジ加熱用包装袋に関する。
従来、電子レンジで加熱する際に自動的に穴を開ける手段を備えたパッケージが種々開発され知られている。その中でマイクロ波により発熱する発熱層がプラスチック製パッケージの所定位置に設けられ、電子レンジ加熱の際、発生したマイクロ波により発熱層が発熱して、パッケージの所定位置に穴を開けるタイプのパッケージとして、調理容器の開口部にプラスチック製蓋材がシールされ、該プラスチック製蓋材の所定位置には導電性発熱剤が塗着された構成の調理容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、熱可塑性フィルム層と熱接着性樹脂層を有する積層フィルムからなり、熱可塑性フィルム層の内面にマイクロウエーブ吸収層を所定の形状で部分的に形成された構成の包装容器が知られている(例えば、特許文献2参照)。
これらの容器は、容器に内容物を収容し、密封された状態のまま電子レンジで加熱することにより、前者の場合であれば導電性発熱剤が発熱して、導電性発熱剤が塗着された部分の蓋材が溶融し、蓋材の導電性発熱剤が塗着された部分に穴を開けることができ、後者の場合であればマイクロウエーブ吸収層が発熱して、マイクロウエーブ吸収層が形成された部分の積層フィルムを構成する熱可塑性フィルム層と熱接着性樹脂層が溶融し、積層フィルムのマイクロウエーブ吸収層が形成された部分に穴を開けることができるので、加熱により発生した容器内部の蒸気を排出することができるものである。しかしながら、前者、後者のいずれの場合も電子レンジでの加熱により溶融した蓋材または積層フィルムの一部が内容物に付着する恐れがあり、付着すると異物混入になるという懸念がある。
実開平 1−110175号公報 特開2001−139069号公報
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑み、電子レンジで加熱する際に自動的に通気孔を形成でき、加熱により溶融した積層フィルムが内容物に付着する恐れがない電子レンジ加熱用包装袋を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、熱可塑性フィルム層と熱接着性樹脂層を有する積層フィルムからなり、前記熱可塑性フィルム層の内面にマイクロウエーブ吸収層が部分的に形成された構成からなる電子レンジ加熱用包装袋であって、前記積層フィルムの前記熱接着性樹脂層面同士を対向させて周縁を熱接着して周縁熱接着部を形成し、前記周縁熱接着部と連結して袋の内方に張り出した張り出しシール部が形成され、前記張り出しシール部によって内容物収容領域と未シール領域とに区画されており、前記未シール領域内には前記マイクロウエーブ吸収層が設けられている部分が発熱部となっており、前記内容物収容領域はその周囲を周縁熱接着部及び張り出しシール部で囲まれ前後を対向配置された積層フィルムで囲まれることで外部空間並びに未シール領域と連通していない状態を維持しており、前記未シール領域はその周囲を周縁熱接着部及び張り出しシール部で囲まれ前後を対向配置された積層フィルムで囲まれることで外部空間並びに内容物収容領域と連通していない状態を維持していることを特徴とする電子レンジ加熱用包装袋である。
また、本発明の電子レンジ加熱用包装袋は、上記構成において、前記マイクロウエーブ吸収層が、非金属性のマイクロウエーブ吸収粒子を非金属性樹脂中に分散したインキからなることを特徴とする電子レンジ加熱用包装袋である。
また、本発明は、さらに上記いずれかの構成において、前記マイクロウエーブ吸収層の厚さが1〜8μmであることを特徴とする電子レンジ加熱用包装袋である。
また、本発明は、さらに上記いずれかの構成において、前記電子レンジ加熱用包装袋の中心部を中心とした円を描いたとき、前記電子レンジ加熱用包装袋の中心から前記張り出しシール部の端縁に接する円の半径が、前記周縁熱接着部内縁に接する円の半径よりも短くなるような位置に前記張り出しシール部を設けることを特徴とする電子レンジ加熱用包装袋である。
また、本発明は、さらに上記いずれかの構成において、前記張り出しシール部の前記電子レンジ加熱用包装袋の中心に最も近い部分が、突き出した形状の突出部であることを特徴とする電子レンジ加熱用包装袋である。
本発明によれば、熱可塑性フィルム層と熱接着性樹脂層を有する積層フィルムからなり、前記熱可塑性フィルム層の内面にマイクロウエーブ吸収層が部分的に形成された構成とすることにより、この構成の電子レンジ加熱用包装袋に内容物を収容し、密封したままの状態で電子レンジで加熱することにより、マイクロウエーブ吸収層が加熱されて、マイクロウエーブ吸収層が設けられた発熱部の積層フィルムを構成する熱可塑性フィルム層と熱接着性樹脂層が溶融し、発熱部に穴を開けることができるので、該穴を通気孔として加熱により発生した袋内部の蒸気を排出することができる。また、前記積層フィルムの前記熱接着性樹脂層面同士を対向させて周縁を熱接着して周縁熱接着部を形成し、前記周縁熱接着部と連結して袋の内方に張り出した張り出しシール部が形成され、前記張り出しシール部によって内容物収容領域と未シール領域に区画されており、前記未シール領域内には前記マイクロウエーブ吸収層が設けられている部分が発熱部となっている構成とすることにより、電子レンジ加熱により穴が開けられ形成された通気孔は未シール領域にあり、内容物収容領域とは張り出しシール部によって区画されているので、電子レンジ加熱により溶融した発熱部の積層フィルムが内容物に付着する恐れがない。さらに張り出しシール部は、周縁熱接着部と連結しているので製袋加工において周縁熱接着部と張り出しシール部とを一体でシールでき生産性がよい。
また、上記の電子レンジ加熱用包装袋において、前記マイクロウエーブ吸収層が、非金属性のマイクロウエーブ吸収粒子を非金属性樹脂中に分散したインキからなる構成とすることにより、さらに、上記電子レンジ加熱用包装袋において、前記マイクロウエーブ吸収層の厚さが1〜8μmである構成とすることにより、電子レンジで加熱するとマイクロウエーブ吸収層が加熱されて、積層フィルムを構成する熱可塑性フィルム層と熱接着性樹脂層を溶融させ、発熱部に通気孔を形成することができる。
また、上記の電子レンジ加熱用包装容器において、前記電子レンジ加熱用包装袋の中心部を中心とした円を描いたとき、前記電子レンジ加熱用包装袋の中心から前記張り出しシール部の端縁に接する円の半径が、前記周縁熱接着部内縁に接する円の半径よりも短くなるような位置に前記張り出しシール部を設ける構成とすることにより、電子レンジで加熱すると、張り出しシール部に圧力が集中してかかるため、張り出しシール部の縁部からシールが剥離して、未シール領域内に形成された通気孔を通って、加熱により発生した蒸気を速やかに袋外に排出できる。
また、上記の電子レンジ加熱用包装容器において、前記張り出しシール部の前記電子レンジ加熱用包装袋の中心に最も近い部分が、突き出した形状の突出部である構成とすることにより、加熱による内圧が、突出部に集中してかかりやすくなり、より一層、突出部からシール剥離が開始されやすくなる。
本発明にかかる電子レンジ加熱用包装袋の第一実施形態の平面図である。 図1におけるX−X線断面図である。 図1の加熱調理完了時のX−X線断面図である。 本発明にかかる電子レンジ加熱用包装袋の第二実施形態の平面図である。 本発明にかかる電子レンジ加熱用包装袋の第三実施形態の平面図である。
以下図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。図1は本発明にかかる電子レンジ加熱用包装袋の第一実施形態の平面図、図2は図1におけるX−X線断面図、図3は図1の加熱調理完了時のX−X線断面図、図4は本発明にかかる電子レンジ加熱用包装袋の第二実施形態の平面図、図5は本発明にかかる電子レンジ加熱用包装袋の第三実施形態の平面図である。図中の符号1,1’,1’’は電子レンジ加熱用包装袋、2a,2bは側端縁熱接着部、3は上端縁熱接着部、4は下端縁熱接着部、4aは底部熱接着部、5は張り出しシール部、5aは突出部、6は胴部、7は底部、8は合掌熱接着部、10は積層フィルム、11は熱可塑性フィルム層、12は接着層、13は熱接着性樹脂層、14はマイクロウエーブ吸収層、S1は内容物収容領域、S2は未シール領域、Hは発熱部、Haは通気孔、r1は側端縁熱接着部の内縁に接する円の半径、r2は上端縁熱接着部、下端縁熱接着部、または底部熱接着部の内縁に接する円の半径、r3は袋の中心から張り出しシール部に接する円の半径をそれぞれ示す。
本発明にかかる電子レンジ加熱用包装袋の第一実施形態は図1、図2に示すとおりであり、熱可塑性フィルム層11と熱接着性樹脂層13が接着層12を介して積層された積層フィルム10からなり熱接着性樹脂層13面同士を対向させて、周縁熱接着部である側端縁熱接着部2a、2bと上端縁熱接着部3と下端縁熱接着部4により周縁を熱接着した四方シール袋であり、該四方シール袋を形成する片側の積層フィルムにマイクロウエーブ吸収層14が所定の形状で部分的に形成され、該部分が発熱部Hとなっている構成である。
図1に示すように本発明の電子レンジ加熱用包装袋1は、上端縁熱接着部3と連結して袋の内方に張り出した張り出しシール部5が形成され、張り出しシール部5によって、側端縁熱接着部2a,2bと下端縁熱接着部4と上端縁熱接着部3と張り出しシール部5に囲まれた内容物収容領域S1と、張り出しシール部5と上端縁熱接着部3に囲まれ未シール部とされた未シール領域S2とに区画されている。張り出しシール部5と上端縁熱接着部3に囲まれた未シール領域S2内には、部分的に形成されたマイクロウエーブ吸収層14が独立して2つ設けられ、2つのマイクロウエーブ吸収層14は上端縁熱接着部3および張り出しシール部5に接することなく離れている。このマイクロウエーブ吸収層14が設けられている部分が発熱部Hとなる。マイクロウエーブ吸収層14の形状は、図1に示すような円形状に限定されるものではなく、任意であり、三角形状、四角形状、多角形状、台形状等の形状にできる。マイクロウエーブ吸収層14は、ベタ印刷が好ましく、電子レンジ加熱による発熱量が多くなり容易に発熱部Hの積層フィルム10を溶融させることができる。また、ベタ印刷以外に万線状、格子状等にしてもよい。また、マイクロウエーブ吸収層を形成する数は、3つ以上形成してもよいが、1つまたは2つの方が、電子レンジ加熱した場合に内容物の蒸らし効果が得られるので好ましい。
張り出しシール部5は周縁熱接着部である側端縁熱接着部2a,2b、上端縁熱接着部3または下端縁熱接着部4のいずれかに連結されていればよい。あるいは、側端縁熱接着部2aと上端縁熱接着部3または下端縁熱接着部4、ないしは側端縁熱接着部2bと上端縁熱接着部3または下端縁熱接着部4を連結して形成することもできるが、前者の側端縁熱接着部2a,2b、上端縁熱接着部3または下端縁熱接着部4のいずれかに連結させて形成するほうが製袋時の工程管理が単純となるので好ましい。
次に、張り出しシール部5を形成する位置は、図1に示すように、袋の平面視中心より円を描いたとき、電子レンジ加熱用包装袋1の中心から張り出しシール部5に接する円の半径r3が側端縁熱接着部2aの内縁に接する円の半径r1、および下端縁熱接着部4の内縁に接する円の半径r2よりも小さくなる位置に設ける。前記半径r3が半径r1や半径r2よりも長いと、加熱により発生する蒸気の熱と内圧の上昇によるシール部の剥離後退が、電子レンジ加熱用包装袋1の側端縁熱接着部2a,2b、上端縁熱接着部3、および下端縁熱接着部4で剥離することとなり、電子レンジ加熱用包装袋の破袋により、内容物が電子レンジ内に漏れてレンジ庫内を汚す場合があり、好ましくない。
また、張り出しシール部5の形状は、図1に示すように、袋の平面視中心に最も近い部分が、袋の中心に向かって突出した形状の突出部5aとされている。張り出しシール部5の形状は特に限定されるものではなく、直線、曲線あるいはその組合わせたもの、例えば、三角形、台形等の角形状や鏡餅形状でもよい。但し、突出部5aを設ける方が好ましく、電子レンジ加熱により発生する内圧が、突出部5aに集中してかかりやすくなるため、突出部5aを剥離開始点として張り出しシール部5の剥離後退が進み、張り出しシール部5により区画されていた内容物収容領域S1と張り出しシール部5と上端縁熱接着部3に囲まれた未シール領域S2とが確実に連通されることとなるので好ましい。
また、張り出しシール部5のシール幅は、2mm〜5mm程度が、電子レンジ加熱により発生する内圧で張り出しシール部5の剥離後退がよりスムーズに進むので好ましいものである。張り出しシール部5のシール幅が2mm未満であると、張り出しシール部5のシール強度がバラツキやすくなり、5mmを超えると、電子レンジ加熱により発生する内圧で張り出しシール部の剥離後退がし難くなるので好ましくない。一方、本発明の電子レンジ加熱用包装袋1の周縁熱接着部である側端縁熱接着部2a,2b、上端縁熱接着部3、および下端縁熱接着部4のシール幅は、張り出しシール部5のシール幅より広くすることが重要であり、5mm〜20mm程度とすることにより、輸送や保管をするときに加わる圧力や衝撃によって破袋することがないので好ましい。なお、本発明の電子レンジ加熱用包装袋1において、開封開始手段として側端縁熱接着部2aの上端縁熱接着部3近傍にV型ノッチを設けたが、I型、U型、亀甲型等のノッチでもよい。あるいはそれ以外の開封開始手段でもよく、ニーズにより選択すればよい。
本発明の電子レンジ加熱用包装袋1を構成する積層フィルム10の構成は、図2に示すように、熱可塑性フィルム層11とマイクロウエーブ吸収層14と接着層12と熱接着性樹脂層13が順に積層された構成である。熱可塑性フィルム層11の内面(接着層12側)には、マイクロウエーブ吸収層14と図示しないが絵柄が印刷形成される。そして、第一実施形態の電子レンジ加熱用包装袋1の製造工程中の熱可塑性フィルム層11の内面に印刷する印刷工程において、絵柄とマイクロウエーブ吸収層14は、絵柄とマイクロウエーブ吸収層14を印刷インラインで見当合わせして所定位置に所定の絵柄と、部分的な所定形状のマイクロウエーブ吸収層14が形成されるものである。積層フィルム10の構成は、熱可塑性フィルム層11と熱接着性樹脂層13の間に、電子レンジ加熱用包装袋に充填される内容物により要求される積層フィルムの特性を勘案して、適宜、中間層を設けることができ、例えば、熱可塑性フィルム層/接着層/中間層/接着層/熱接着性樹脂層なる構成にすることができる。但し、マイクロウエーブ吸収層14は、熱可塑性フィルム層11の内面に形成される。
次に、本発明の電子レンジ加熱用包装袋1を形成する積層フィルムの構成材料について説明する。熱可塑性フィルム層11としては延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレン、およびこれらのフィルムに酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物を蒸着したフィルムや塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール等のガスバリア性を有する樹脂をコーティングしたフィルム等が使用できる。また、中間層には、上記フィルムやポリビニルアルコールフィルム、塩化ビニリデンフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルムを使用できる。熱接着性樹脂層13としては低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体またはアイオノマー等樹脂を使用できる。熱接着性樹脂層はこれらの樹脂を押出ラミネート法により形成することができるし、あるいは、Tダイ法またはインフレーション法等により製膜したフィルムとして、熱可塑性フィルム層と若しくは中間層とドライラミネート法または押出ラミネート法等により積層することができる。接着層12としてはドライラミネート法の場合には、例えば、ポリエステル−イソシアネート系、ポリエーテル−イソシアネート系、ポリウレタン系等の1液、あるいは2液型の硬化タイプの接着剤を使用できる。押出ラミネート法の場合には、ポリエチレン等の押出樹脂が使用できると共にイソシアネート系、ポリエチレンイミン系、有機チタネート系、ブタジエン系等のアンカーコート剤を使用することが好ましい。
また、熱接着性樹脂層13において、特に、低温時(0℃)および常温時(23℃)において十分なシール強度があり、電子レンジ加熱時(90℃以上)にシール強度が低く、速やかに剥離する性質を有する熱接着性樹脂層として、プロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂を主成分とする樹脂組成物からなるものを使用することが好ましい。この混合樹脂の各組成物の配合割合は、第1成分としてのプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)と、第2成分としてのプロピレン−エチレンブロック共重合体(B)と、第3成分としてのブテン−1を15重量%以上含有するエチレン−ブテン−1共重合体とを必須成分とし、第1成分としての前記のプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)は、プロピレン単独重合体またはエチレン含量が2重量%以下のプロピレン−エチレン共重合体よりなるプロピレンブロック(I)65〜85重量%と、エチレン含量が20〜95重量%のエチレン−プロピレン共重合体ブロック(II)15〜35重量%とからなり、第2成分としての前記プロピレン−エチレンブロック共重合体(B)は、プロピレン単独重合体またはエチレン含量が2重量%以下のプロピレン−エチレン共重合体よりなるプロピレンブロック(III)85〜95重量%と、エチレン含量が20〜95重量%のエチレン−プロピレン共重合体ブロック(IV)5〜15重量%の範囲で用いるのが適当である。
マイクロウエーブ吸収層14は、非金属性樹脂中にマイクロウエーブ吸収粒子を分散させた組成のインキを用いて、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷等の印刷法で形成される。インキ中に含まれるマイクロウエーブ吸収粒子としては、非金属性の粒子が使用され、黒鉛、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化錫等が使用できるが、黒鉛、カーボンブラックを使用するのが好ましい。インキのバインダーとなる非金属性樹脂としては通常の熱可塑性フィルム用のインキに使用されるウレタン系、アクリル系、ポリアミド系、硝化綿系等の樹脂を使用することができる。マイクロウエーブ吸収層14中のマイクロウエーブ吸収粒子の含有率としては5〜20重量%(固形分比)とするのが好ましく、形成するマイクロウエーブ吸収層14の厚さとしては1〜8μmとするのが好ましい。上記構成とすることにより電子レンジ加熱用包装袋1に内容物を収容し密封した状態で電子レンジにより加熱することによりマイクロウエーブ吸収層14が設けられた発熱部Hの積層フィルム10を溶融させて通気孔Ha(図3参照)を電子レンジ加熱用包装袋1に形成することができる。
次に、図3を参照しながら、本発明の電子レンジ加熱用包装袋1の使用方法と作用について説明する。第一実施形態の電子レンジ加熱用包装袋1は、例えば、下端縁熱接着部4の部分を未シールで開口させた状態にし、この開口部分より内容物を収容した後、ヒートシールして下端縁熱接着部4を形成して密封する。内容物が収容された電子レンジ加熱用包装袋1を密封された状態で電子レンジにより加熱すると、マイクロウエーブ吸収層14の部分がマイクロウエーブを吸収して加熱され、マイクロウエーブ吸収層14が形成された発熱部Hの積層フィルム10が溶融して通気孔Haが形成されると共に、加熱により発生する蒸気の熱と内圧の上昇により、まず、張り出しシール部5に形成された突出部5aよりシールの剥離が開始され、表裏の積層フィルム10の熱接着性樹脂層13,13間での層間剥離ないし熱接着性樹脂層13の凝集剥離によりシール部の剥離後退が進み、内容物収容領域S1と、張り出しシール部5と上端縁熱接着部3(周縁熱接着部)に囲まれた未シール領域S2とが連通し、袋内部の蒸気が連通した部分を通過し、通気孔Haより袋外部に排出される(図中の矢印で示す)。また、連通した部分以外は張り出しシール部5によって、内容物収容領域S1と未シール領域S2が区画されているので、電子レンジ加熱により溶融したマイクロウエーブ吸収層14が形成された発熱部Hの積層フィルム10は未シール領域S2内に存在することになり内容物に付着する恐れがない。
図4は、本発明の第二実施形態の電子レンジ加熱用包装袋1’を示す平面図である。第二実施形態の電子レンジ加熱用包装袋1’は、胴部6と底部7からなる自立袋であって、胴部6を構成する2枚の矩形状の積層フィルムの熱接着性樹脂層13面同士を対向させ、底部7を構成する矩形状の積層フィルムを熱接着性樹脂層13が外側になるように逆V字状に折畳んで挿入し、周縁部をそれぞれ熱接着して、側端縁熱接着部2a,2b、上端縁熱接着部3、および底部熱接着部4aを船底形状に形成し、折畳まれた積層フィルムが内容物により拡開して自立可能な形態となる自立袋の構成である。張り出しシール部5は、側端縁熱接着部2aと連結して袋の内方に張り出して設けられ袋の中心に近い部分に突出部5aが設けられている。張り出しシール部5と側端縁熱接着部2aで囲まれた未シール領域S2内にマイクロウエーブ吸収層14が設けられた四角形状の発熱部Hが1つ形成されている形態である。
本発明の第三実施形態の電子レンジ加熱用包装袋1’’は、図5に示すとおり、熱可塑性フィルム層11と接着層12と熱接着性樹脂層13が積層された積層フィルムからなり、合掌熱接着部8と上端縁熱接着部3と下端縁熱接着部4により形成されたピロータイプ袋であって、張り出しシール部5は、積層フィルムの折り返し部分に上端縁熱接着部3と連結して袋の内方に張り出して設けられ袋の中心に近い部分に突出部5aが設けられている。未シール領域S2内にマイクロウエーブ吸収層14が設けられた円形状の発熱部Hが1つ形成されている形態である。本発明の第二実施形態、および第三実施形態の電子レンジ加熱用包装袋1’,1’’は第一実施形態と袋の形態、張り出しシール部5の形状や形成位置、発熱部Hの形状、形成される数が異なるだけで、その他は第一実施形態と同じである。また、発熱部Hの作用も第一実施形態と同様であり説明は省略する。
次に、本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳しく説明する。
厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートの一方の面に絵柄層とマイクロウエーブ吸収層とを見当合わせしてグラビア印刷法によりインライン印刷してマイクロウエーブ吸収層を所定位置に部分的に形成した。マイクロウエーブ吸収層は、深さ50μmのグラビア印刷用ベタ版を使用して10mm径の円形状に下記組成のインキを使用してマイクロウエーブ吸収層を3μmの厚さに形成した後に、絵柄層およびマイクロウエーブ吸収層を形成した面にポリエステルーイソシアネート系接着剤を使用してドライラミネーションにより厚さ40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを積層して40℃、2日間熟成して接着剤を硬化させて積層フィルムを作製した。
〔マイクロウエーブ吸収層用インキ組成(重量部)〕
カーボンブラック:ケッチェンブラックEC(ライオン) 8部
ビニル樹脂:ビニライトVAGH(ユニオンカーバイド) 8部
溶剤: MEK:トルエン=1:1 84部
得られた積層フィルムを使用して、上端熱接着部と張り出しシール部とを一体型としたシールバーを用いて、張り出しシール部のシール幅を2mm、上端縁熱接着部、側端縁熱接着部、下端縁熱接着部のシール幅を15mmとする図1に示す四方シール形態の電子レンジ加熱用包装袋1を作製し、内部に冷凍シューマイを収納し密封した状態で電子レンジにて3分間加熱したところ、加熱を開始して1分後に積層フィルムに穴が開き通気孔Haが形成されて蒸気を排出することができると共に張り出しシール部5の剥離部分は突出部5a近傍のみでその他の部分の張り出しシール部は未剥離状態で内容物収容領域S1と未シール領域S2を区画しており、電子レンジ加熱により溶融した発熱部Hの積層フィルム10が内容物に付着する恐れが全くなく安心できるものであった。
下記組成のマイクロウエーブ吸収層用インキを使用して、深さ30μmのグラビア印刷用ベタ版にて1辺10mmの4角形状に印刷して5μmの厚さのマイクロウエーブ吸収層を形成した以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製した。
〔マイクロウエーブ吸収層用インキ組成(重量部)〕
黒鉛:黒鉛CSPE(日本黒鉛工業) 35部
アクリル樹脂:アクリディックA801(DIC) 20部
溶剤: MEK:トルエン=1:1 40部
硬化剤: コロネートL(日本ホリウレタン工業) 5部
得られた積層フィルムを使用して、側端縁熱接着部と張り出しシール部とを一体型としたシールバーを用いて、張り出しシール部のシール幅を2mm、上端縁熱接着部、側端縁熱接着部、船底形状の底部熱接着部4aのシール幅を15mmとする図4に示す自立袋形態の電子レンジ加熱用包装袋1’を作製し、内部に冷凍コロッケを収納し密封した状態で電子レンジにて3分間加熱したところ、加熱を開始して90秒後に積層フィルムに穴が開き通気孔Haが形成されて蒸気を排出することができると共に張り出しシール部5の剥離部分は突出部5a近傍のみでその他の部分の張り出しシール部は未剥離状態で内容物収容領域S1と未シール領域S2を区画しており、電子レンジ加熱により溶融した発熱部Hの積層フィルム10が内容物に付着する恐れが全くなく安心できるものであった。
1,1’,1’’ 電子レンジ加熱用包装袋
2a,2b 側端縁熱接着部
3 上端縁熱接着部
4 下端縁熱接着部
4a 底部熱接着部
5 張り出しシール部
5a 突出部
6 胴部
7 底部
8 合掌熱接着部
10 積層フィルム
11 熱可塑性フィルム層
12 接着層
13 熱接着性樹脂層
14 マイクロウエーブ吸収層
S1 内容物収容領域
S2 未シール領域
H 発熱部
Ha 通気孔
r1 側端縁熱接着部の内縁に接する円の半径
r2 上端縁熱接着部、下端縁熱接着部、または底部熱接着部の内縁に接する円の半径
r3 袋の中心から張り出しシール部に接する円の半径

Claims (5)

  1. 熱可塑性フィルム層と熱接着性樹脂層を有する積層フィルムからなり、前記熱可塑性フィルム層の内面にマイクロウエーブ吸収層が部分的に形成された構成からなる電子レンジ加熱用包装袋であって、前記積層フィルムの前記熱接着性樹脂層面同士を対向させて周縁を熱接着して周縁熱接着部を形成し、前記周縁熱接着部と連結して袋の内方に張り出した張り出しシール部が形成され、前記張り出しシール部によって内容物収容領域と未シール領域とに区画されており、前記未シール領域内には前記マイクロウエーブ吸収層が設けられている部分が発熱部となっており、前記内容物収容領域はその周囲を周縁熱接着部及び張り出しシール部で囲まれ前後を対向配置された積層フィルムで囲まれることで外部空間並びに未シール領域と連通していない状態を維持しており、前記未シール領域はその周囲を周縁熱接着部及び張り出しシール部で囲まれ前後を対向配置された積層フィルムで囲まれることで外部空間並びに内容物収容領域と連通していない状態を維持していることを特徴とする電子レンジ加熱用包装袋。
  2. 前記マイクロウエーブ吸収層が、非金属性のマイクロウエーブ吸収粒子を非金属性樹脂中に分散したインキからなることを特徴とする請求項1記載の電子レンジ加熱用包装袋。
  3. 前記マイクロウエーブ吸収層の厚さが1〜8μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の電子レンジ加熱用包装袋。
  4. 前記電子レンジ加熱用包装袋の中心部を中心とした円を描いたとき、前記電子レンジ加熱用包装袋の中心から前記張り出しシール部の端縁に接する円の半径が、前記周縁熱接着部内縁に接する円の半径よりも短くなるような位置に前記張り出しシール部を設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子レンジ加熱用包装袋。
  5. 前記張り出しシール部の前記電子レンジ加熱用包装袋の中心に最も近い部分が、突き出した形状の突出部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子レンジ加熱用包装袋。
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