JP5480360B2 - 電子部品、導電性ペーストおよび電子部品の製造方法 - Google Patents

電子部品、導電性ペーストおよび電子部品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電極配線を具備する電子部品と、その電極配線の形成に用いる導電性ペーストと、その電子部品の製造方法に関する。
太陽電池セル、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)や、セラミック多層配線基板等の電子部品には、電極配線が形成されている。その電極配線は導電性ペーストを用いて形成されている。導電性ペーストには、金属粒子として、銀(Ag)やアルミニウム(Al)が用いられている。電極配線は、導電性ペーストを大気中、高温で焼成することによって形成されるが、導電性ペーストは金属粒子の他にもガラス粒子を有しており、導電性ペーストの焼成時には、そのガラス粒子の軟化点以上の温度に加熱されることで、ガラス粒子が軟化流動し、電極配線は緻密になるとともに基板に強固に接着する。
アルミニウムの金属粒子を用いた導電性ペーストでは、ガラス粒子にリン酸系ガラスフリットを用いる導電性ペーストが提案されている(特許文献1等参照)。また、アルミニウムの金属粒子と銀の金属粒子を混ぜたものを金属粒子として用いた導電性ペーストが提案されている(特許文献2等参照)。
特開2000−11927号公報 特開2008−108716号公報
アルミニウムは表面に安定な酸化皮膜を生成するため、アルミニウムの金属粒子は難焼結性を示す。このため、アルミニウムの金属粒子を用いた導電性ペーストで十分な電気的特性を得るためには、焼成の温度をアルミニウムの融点の660.4℃以上にすればよいことがわかっている。特許文献1のように焼成の温度を550℃〜600℃に下げたのでは、電子部品の製造は容易になるが、十分な電気的特性が得られず電子部品の設計に制約が生じる場合があると考えられる。特許文献2では、導電性ペーストにアルミニウムの金属粒子と銀の金属粒子を混ぜることで、金属粒子の焼結温度を、金属粒子がアルミニウムの場合より下げることに成功している。特許文献2では、焼成の温度が下げられ、十分な電気的特性も得ることができるが、金属粒子に銀を用いているのでコストを低減し難いと考えられる。
そこで、本発明の目的は、低い焼成の温度でも十分な電気的特性が得られる電極配線を具備する電子部品と、導電性ペーストと、その電子部品の製造方法を低コストで提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、アルミニウム(Al)及び/又はアルミニウム合金からなる複数の粒子と、前記粒子を直接被覆すると共に基板に固定する酸化物とを有する電極配線を具備する電子部品であって、
前記酸化物は、リン(P)とアルミニウムを含んでいることを特徴としている。
本発明によれば、低い焼成の温度でも十分な電気的特性が得られる電極配線を具備する電子部品と、導電性ペーストと、その電子部品の製造方法を低コストで提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電子部品が具備する電極配線の断面図の一部である。 本発明の第2の実施形態に係るプラズマディスプレイパネル(電子部品)の断面図の一部である。 本発明の第3の実施形態に係る太陽電池セル(電子部品)の底面図である。 図3AのA−A方向の矢視断面図を上下反転して示している。 本発明の第4の実施形態に係るセラミック多層配線基板(電子部品)の断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るセラミック多層配線基板(電子部品)を焼成する際の温度スケジュールの1例である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。また、本発明は、ここで取り上げた複数の実施形態の個々に限定されることはなく、適宜組み合わせてもよい。
(第1の実施形態)
表1に示すように、第1の実施形態では、実施例1〜12と1つの比較例の計13種類の電極配線を形成し、各種特性を評価している。電極配線の形成に当っては、導電性ペーストも、実施例1〜12と比較例毎に、製造条件を変えて製造し、導電性ペースト(電極配線)の焼成条件も、実施例1〜12と比較例毎に変えている。なお、導電性ペーストの製造条件では、3種類の粒子群からなるアルミニウム(Al)粒子の配合比と、五酸化リン(P)と水(HO)とエタノール(COH)からなるリン酸溶液の重量比を変化させている。なお、リン酸溶液の重量比の変化に伴って、アルミニウムと五酸化リンの体積の和に対するアルミニウムの体積の比も変化する。また、評価した特性としては、電極配線に対して、ピール試験と、耐水性試験と、比抵抗の計測を行っている。
以下では、電極配線の形成について詳細に説明する。
Figure 0005480360
(1.電極配線の形成)
(1−1.アルミニウム粒子の配合)
まず、アルミニウムを溶融し、水アトマイズ法にて球状の粒子を形成した。この粒子の一部から、粒径8μm以上の粒子を篩いによって除去し、粒径0.5μm未満の粒子を篩いによって除去した。残った粒子を、つまり、篩いによって大きな粒子と小さな粒子を除去した後の粒子をさらに、篩いによって、粒径が0.5μm以上1.5μm未満の範囲内に約95%以上の体積分率を有する粒子群Aと、粒径が1.5μm以上8μm未満の範囲内に約95%以上の体積分率を有する粒子群Bに分けた。
また、水アトマイズ法にて形成したままの粒子の一部を、有機溶媒中でボールミルで処理し、板状の粒子を形成した。さらに、この板状の粒子の熱的安定性を向上させるために、還元雰囲気中で温度700℃のアニール処理を行った。この板状の粒子から、粒径8μm以上の粒子を篩いによって除去し、かつ、粒径1.5μm未満の粒子も篩いによって除去した。残った粒子は、つまり、篩いによって大きな粒子と小さな粒子を除去した後の粒子は、粒径が1.5μm以上8μm未満の範囲内に約95%以上の体積分率を有する板状の粒子群であり、粒子群Cとした。
表1に示すように、実施例1〜11と比較例では、粒子群Aの粒子が50重量%になり、粒子群Bの粒子が50重量%になるように、粒子群Aと粒子群Bの粒子を配合して使用した。実施例12では、粒子群Aの粒子が50重量%になり、粒子群Cの粒子が50重量%になるように、粒子群Aと粒子群Cの粒子を配合して使用した。
(1−2.リン酸溶液の生成)
次に、実施例1〜12毎に、リン酸溶液を生成した。リン酸溶液は、表1に示すような重量比で、五酸化リンと水とエタノールを混合して生成した。なお、エタノールは、リン酸溶液の蒸発・乾燥を速め、乾燥後に吸湿しにくくするために用いている。実施例1から順に実施例8まで、五酸化リンの重量比は増加させ、水の重量比は減少させ、五酸化リンと水の和の重量比を一定とした。また、エタノールの重量比は一定とした。実施例9〜12の五酸化リンと水とエタノールの重量比は、10重量%と80重量%と10重量%とし、実施例3と同じにした。なお、五酸化リンの代わりに、リン酸(HPO)を使用しても良い。その場合には、リン原子の濃度が等しくなるように水の量を調整する。また、比較例には、リン酸溶液は用いず、替わりに鉛(Pb)系ガラスを用いた。
(1−3.導電性ペーストの生成)
実施例1〜12毎に、1−1で配合したアルミニウム粒子の100重量部に対して、1−2で生成した30重量部のリン酸溶液を添加し混合した。この混合物に対して、超音波を10分間照射することで、リン酸溶液中にアルミニウム粒子を分散させ、導電性ペーストを得た。
比較例では、1−1で配合したアルミニウム粒子の100重量部に対して、10重量部の鉛系ガラスの粉末と、溶剤としてのブチルカルビトールアセテートを、バインダとしてのエチルセルロースを添加し混合した。この混合物に対して、超音波を10分間照射することで、溶剤中にアルミニウム粒子と鉛系ガラスの粉末とバインダを分散させ、導電性ペーストを得た。
(1−4.電極配線の焼成)
実施例1〜12と比較例毎に、アルミナ(Al)基板上に導電性ペーストをドクターブレードにて塗布した。塗布後、導電性ペーストを大気中において温度150℃で30分間加熱し乾燥させた。その後、電気炉にて大気中で5℃/分の昇温速度で表1の焼成条件に示す、いわゆる焼成温度まで昇温し、その焼成温度で、表1の焼成条件に示す、いわゆる焼成時間保持して焼成し、その後、放冷した。この焼成により電極配線を完成させた。焼成後の塗膜(電極配線)の厚みは、実施例1〜12と比較例のどれも約10μmであった。実施例1〜8と実施例12と比較例の焼成条件は、焼成温度が700℃で焼成時間が30分間で同じにした。実施例9〜11では、焼成温度を400℃、500℃、600℃と変え、焼成時間は30分間で同じにした。
(2.電極配線の特性)
(2−1.ピール試験)
実施例1〜12と比較例毎に、完成した電極配線の基板に対する接着の強さを、ピール試験にて評価した。ピール試験では、市販のセロハンテープを、電極配線に貼り付けた後に引き剥がした。そして、剥がした後に電極配線を観察し評価した。評価基準としては、アルミニウム粒子のほとんど全てが剥がれ電極配線が断線状態となったものを「×」とし、アルミニウム粒子の一部が剥がれ電極配線の一部が欠けたが断線状態にならなかったものを「△」とし、アルミニウム粒子が剥がれず(電極配線の表面のアルミニウム粒子がセロハンテープに薄く付着する程度を含む)電極配線が断線状態にならなかったものを「○」とする基準を用いた。表1に示すように、ピール試験の結果は、実施例1と実施例9で「×」であり、実施例2で「△」であり、実施例3〜8と実施例10〜12と比較例で「○」であった。
ピール試験の結果を、実施例1〜8間で比較することにより、五酸化リンの重量比で1重量%以上であり水の重量比で89重量%以下であることが好ましく(実施例2〜8:少なくとも「△」の評価が得られる)、さらに、五酸化リンの重量比で10重量%以上であり水の重量比で80重量%以下であることが好ましい(実施例3〜8:「○」の評価が得られる)ことがわかった。このように、ピール試験の結果が、リン酸溶液中の五酸化リンの重量比に依存しているのは、この五酸化リンの重量比が、電極配線中のアルミニウムに対する五酸化リンの体積の比に相関しているからと考えられる。すなわち、アルミニウム粒子を基板に固定するには、アルミニウムの体積に対して一定の割合以上の体積の五酸化リンが必要であると考えられるからである。表1にアルミニウムと五酸化リンの体積の和に対するアルミニウムの体積の比を示したが、ピール試験の結果をこの体積の比で評価すると、この体積の比で99.7体積%以下であることが好ましく(実施例2〜8:少なくとも「△」の評価が得られる)、さらに、97.4体積%以下であることが好ましい(実施例3〜8:「○」の評価が得られる)ことがわかった。
また、ピール試験の結果を、実施例3と実施例9〜11間で比較することにより、焼成条件の焼成温度で、400℃(実施例9)では「×」の評価となるが、500℃(実施例10)、600℃(実施例11)、700℃(実施例3)では「○」の評価が得られることがわかった。これより、本発明の電極配線は、焼成温度が400℃以下では基板に密着しておらず剥がれやすいが、400℃を超え、たとえば500℃以上では、緻密になり基板に密着していると考えられる。
また、ピール試験の結果を、実施例3と実施例12で比較することにより、粒子群B(実施例3)と粒子群C(実施例12)のどちらを用いても「○」の評価が得られることがわかった。また、比較例でも「○」の評価が得られることがわかった。
(2−2.耐水性試験)
実施例1〜12と比較例毎に、完成した電極配線の水に対する腐食性を、耐水性試験にて評価した。耐水性試験では、電極配線を70℃の温水に30分間浸漬した。浸漬した後に電極配線を観察し評価した。評価基準としては、試験後に電極配線が黒色化したものは「×」とし、電極配線の色の変化がわずかにあるものは「△」とし、色がほとんど変わらないものを「○」とする基準を用いた。表1に示すように、ピール試験の結果は、実施例1と実施例9で「×」であり、実施例2で「△」であり、実施例3〜8と実施例10〜12と比較例で「○」であった。表1に示すように、耐水性試験の結果は、実施例9と比較例で「×」であり、実施例1で「△」であり、実施例2〜8と実施例10〜12で「○」であった。
耐水性試験の結果を、実施例1〜8と比較例の間で比較することにより、五酸化リンの重量比で0.5重量%以上であり水の重量比で89.5重量%以下であることが好ましく(実施例1〜8:少なくとも「△」の評価が得られる)、さらに、五酸化リンの重量比で1重量%以上であり水の重量比で89重量%以下であることが好ましい(実施例2〜8:「○」の評価が得られる)ことがわかった。一方、比較例は、「×」になることがわかった。比較例に比べて、実施例1〜8の電極配線の方が、耐水性に優れていることがわかった。また、耐水性試験の結果を、アルミニウムと五酸化リンの体積の和に対するアルミニウムの体積の比で評価すると、99.9体積%以下であることが好ましく(実施例1〜8:少なくとも「△」の評価が得られる)、さらに、99.7体積%以下であることが好ましい(実施例2〜8:「○」の評価が得られる)ことがわかった。
また、耐水性試験の結果を、実施例3と実施例9〜11間で比較することにより、焼成条件の焼成温度で、400℃(実施例9)では「×」の評価となるが、500℃(実施例10)、600℃(実施例11)、700℃(実施例3)では「○」の評価が得られることがわかった。これより、本発明の電極配線は、焼成温度が400℃以下ではアルミニウム粒子が緻密な酸化物で覆われておらず高い耐水性が得られないが、400℃を超え、たとえば500℃以上では、アルミニウム粒子を覆う酸化物が緻密になり高い耐水性が得られると考えられる。一方、比較例では、焼成温度が700℃でも耐水性が得られず、評価が「×」になっている。実施例3と実施例9〜11と比較例とでは、アルミニウム粒子を覆う酸化物の形成方法が異なっているためである。
また、耐水性試験の結果を、実施例3と実施例12で比較することにより、粒子群B(実施例3)と粒子群C(実施例12)のどちらを用いても「○」の評価が得られることがわかった。
(2−3.比抵抗測定)
実施例1〜12と比較例毎に、完成した電極配線の比抵抗を測定した。比抵抗測定では、電極配線の電気抵抗と膜厚を測定し、この電気抵抗と膜厚に基づいて比抵抗を算出した。比抵抗測定の結果を、実施例1〜8と比較例の間で比較することにより、比較例の比抵抗(5.6×10−5Ωcm)より小さい5.0×10−5Ωcmよりも、実施例1〜7において比抵抗が低くなることがわかった。また、実施例1〜8の間で比較することにより、比抵抗は、実施例3において最小値をとり、0.68×10−5Ωcmとなることがわかった。
五酸化リンの重量比で0.5重量%から10重量%までの増加に伴って(実施例1から実施例3へ)、比抵抗は減少し、10重量%(実施例3)において比抵抗は最小値(0.68×10−5Ωcm)となり、10重量%から70重量%までの増加に伴って(実施例3から実施例8へ)、比抵抗は増加した。五酸化リンの重量比で1重量%から15重量%までの範囲(実施例2〜4)で、比抵抗は、1.0×10−5Ωcm以下になった。五酸化リンの重量比で0.5重量%から65重量%までの範囲(実施例1〜7)で、比抵抗は、比較例の比抵抗(5.6×10−5Ωcm)より小さい5.0×10−5Ωcmより小さくなった。
比抵抗測定の結果を、アルミニウムと五酸化リンの体積の和に対するアルミニウムの体積の比で評価すると、その体積比で99.9体積%から97.4体積%までの減少に伴って(実施例1から実施例3へ)、比抵抗は減少し、97.4体積%(実施例3)において比抵抗は最小値(0.68×10−5Ωcm)となり、97.4体積%から84.2体積%までの減少に伴って(実施例3から実施例8へ)、比抵抗は増加した。この体積比で99.7体積%から96.1体積%までの範囲(実施例2〜4)で、比抵抗は、1.0×10−5Ωcm以下になった。この体積比で99.9体積%から85.1体積%までの範囲(実施例1〜7)で、比抵抗は、比較例の比抵抗(5.6×10−5Ωcm)より小さい5.0×10−5Ωcm未満になった。
比抵抗測定の結果を、実施例3と実施例9〜11と比較例の間で比較することにより、比較例の比抵抗(5.6×10−5Ωcm)より小さい5.0×10−5Ωcmよりも、実施例3と実施例10と実施例11において比抵抗が低くなることがわかった。また、実施例3と実施例9〜11の間で比較することにより、比抵抗は、実施例3において最小値をとり、0.68×10−5Ωcmとなることがわかった。
焼成条件の焼成温度で400℃から700℃までの増加に伴って(実施例9、10、11から実施例3へ)、比抵抗は減少し、700℃(実施例3)において比抵抗は最小値(0.68×10−5Ωcm)となった。焼成温度で600℃から700℃までの範囲(実施例11と実施例3)で、比抵抗は、1.0×10−5Ωcm以下になった。焼成温度で400℃を超え、たとえば500℃以上の範囲(実施例10、実施例11、実施例3)で、比抵抗は、比較例の比抵抗(5.6×10−5Ωcm)より小さい5.0×10−5Ωcm未満になった。
また、比抵抗測定の結果を、実施例3と実施例12で比較することにより、粒子群B(球状粒子:実施例3)よりも粒子群C(板状粒子:実施例12)を用いた方が、比抵抗を低減できることがわかった。
(2−4.製造条件の最適化)
ピール試験と耐水性試験と比抵抗測定の結果から、アルミニウムと五酸化リンの体積の和に対するアルミニウムの体積の比について評価すると、この体積比が、99.7体積%以下84.2体積%以上の範囲内であるとき(実施例2〜8)、良好な密着性(ピール試験結果)と、良好な耐水性(耐水性試験結果)が得られることがわかった。なお、この体積比を、五酸化リンの体積比で書き直すと、100体積%からアルミニウムの体積比を引いた値が、五酸化リンの体積比になるので、0.3体積%以上15.8体積%以下の範囲内であるとき(実施例2〜8)、良好な密着性(ピール試験結果)と、良好な耐水性(耐水性試験結果)が得られることになる。
さらに、この体積比が、99.7体積%以下85.1体積%以上の範囲内であるとき(実施例2〜7)、良好な密着性(ピール試験結果)と、良好な耐水性(耐水性試験結果)と、良好な比抵抗(比抵抗測定結果)が得られることがわかった。さらに、この体積比が、97.4体積%以下96.1体積%以上の範囲内であるとき(実施例3、4)、より良好な密着性(ピール試験結果)と、良好な耐水性(耐水性試験結果)と、比抵抗が1.0×10−5Ωcm以下という、より良好な比抵抗(比抵抗測定結果)が得られることがわかった。
また、焼成温度について評価すると、この焼成温度が、500℃以上700℃以下の範囲内であるとき(実施例10、11、3)、良好な密着性(ピール試験結果)と、良好な耐水性(耐水性試験結果)と、良好な比抵抗(比抵抗測定結果)が得られることがわかった。さらに、この焼成温度が、600℃以上700以下の範囲内であるとき(実施例11、3)、良好な密着性(ピール試験結果)と、良好な耐水性(耐水性試験結果)と、比抵抗が1.0×10−5Ωcm以下という、より良好な比抵抗(比抵抗測定結果)が得られることがわかった。
また、アルミニウム粒子の粒子群Bと粒子群Cの配合について評価すると、粒子群Bに替えて粒子群Cを用いると(実施例12)、良好な密着性(ピール試験結果)と、良好な耐水性(耐水性試験結果)と、実施例3の粒子群Bを用いた場合より良好な比抵抗(比抵抗測定結果)が得られることがわかった。
図1に、本発明の第1の実施形態に係る電子部品1が具備する電極配線2の断面図の一部の拡大図を示す。電子部品1は、アルミナ基板3と、アルミナ基板3上に接着し固定された電極配線2を有している。電極配線2は、アルミニウム(Al)及び/又はアルミニウムを含む合金からなる複数の粒子4と、粒子4を基板3に固定させる酸化物5とを有している。
図1は、表1のたとえば実施例11で作製した電極配線2を、走査型電子顕微鏡−エネルギ分散型X線分析装置(SEM-EDX)を用いて観察した結果に基づいている。複数の粒子4同士は、焼結によって結合(ネッキング)している。このネッキング結合部6には、エネルギ分散型X線分析装置(EDX)による分析の結果から、アルミニウムの自然酸化物の層は観察されなかった。
酸化物5は、リンと酸素(O)を主成分とするリンの酸化物を有し、酸素を考慮しない成分比率でリンの含有率が50原子%以上になっていた。また、酸化物5中にはリンの他、アルミニウムも検出された。これらより、導電性ペーストの焼成前、又は焼成中において、リン酸溶液中に分散している粒子4の表面を覆っていたアルミニウムの自然酸化膜がリン酸溶液によって溶かされ、リン酸溶液中にアルミニウムが溶出し、焼成によって、最終的に、このアルミニウムを含んだリン酸溶液は、リンとアルミニウムを含んだ酸化物5になったと推察された。アルミニウムとアルミニウム合金の粒子4の表面を覆っていたアルミニウムの自然酸化膜が、焼成の際になくなっていたことで、ネッキング結合部6を容易に発生させることが可能になり、電極配線2の比抵抗を低減させることができた。
また、エタノールの添加等によるアルミニウムとアルミニウム合金の粒子4の表面の高い親水性により、粒子4の表面の全面は、リン酸溶液で濡れ、リン酸溶液に覆われることになる。このため、焼成すると、ネッキング結合部6を除いた粒子4の全表面が、酸化物5で覆われることになる。なお、アルミニウムの自然酸化膜が除かれたことで、酸化物5は、粒子4に直接接し、酸化物5は2層化しておらず単層なので、酸化物5には、リン(P)原子とアルミニウム原子とが、膜中の全体に渾然と含まれていることになる。
また、電極配線2は、表1の実施例10と実施例11に示すように、アルミニウムの融点660.4℃以下の焼成温度においても、優れた導電性を示すことが判明した。従来、アルミニウムの焼結が進まないのは、その酸化皮膜(自然酸化膜)が原因であり、融点以上の焼成温度を必要とするのは、この酸化被膜を破壊するためであると考えられる。電極配線2においては、酸性のリン酸溶液中でアルミニウムの粒子4の表面の酸化皮膜がエッチングされ除かれる。すなわち、焼成中に、アルミニウム成分がリン酸溶液中に溶出し、リン酸溶液中又はリン酸の酸化物5中に、リンとアルミニウムの酸化化合物や酸化アルミニウム等として析出する。酸化被膜が除去されたことで、アルミニウムの焼結が促進され、融点より低温の焼成でも良好な導電性を発現したと推察される。
また、リン酸溶液は、粒子4の表面を被覆し、焼成時、リン酸と溶出したアルミニウム成分とが反応し、化合物(酸化化合物)となる酸化物5を生成している。電極配線2において、耐水性が向上した要因は、アルミニウムの粒子4の全表面から疎な酸化皮膜が除かれ、アルミニウムの粒子4の全表面に均一に緻密なリンとアルミニウムの化合物が形成されるため、粒子4の表面が露出しなくなり、化学的安定性が向上したと考えられる。ただし、耐水性は、400℃を超えて、たとえば500℃以上で焼成した場合に良好な耐水性が得られた。
一方、表1に示す比較例で作製した電極配線2を、走査型電子顕微鏡−エネルギ分散型X線分析装置(SEM-EDX)を用いて観察すると、鉛(Pb)金属が、アルミニウムの粒子4同士の界面に析出しており、ガラス成分の偏析が観察された。これは、アルミニウムの粒子4のPb系ガラスによる酸化によって、Pb系ガラスの鉛が還元されて析出したものと考えられる。したがって、従来使用されているPb系ガラスでは、アルミニウムの粒子の表面の疎な酸化被膜を残したまま、さらに、アルミニウムの粒子の表面が酸化されることになるので、新たにできた酸化被膜も疎な酸化被膜であり、緻密に被覆できなかったと推察される。
粒子4には、アルミニウムの粒子4だけでなく、アルミニウムを含む合金からなる粒子4を用いることができる。アルミニウムを含む合金としては、銀(Ag)、銅(Cu)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)のうち少なくとも一種の元素を含んでいる。例えば、銀が添加されることで、合金(Al-Ag)の導電率を高めることができる。また、銅が添加されることで、合金(Al-Cu)の強度を高めることができる。シリコンが添加されることで、合金(Al-Si)の耐磨耗性を高めることができる。マグネシウムやカルシウムが添加されることで、合金(Al-Mg、Al-Ca)の強度や耐食性を高めることができる。
粒子4は、粒径が0.5μm以上1.5μm未満の範囲内に約95%の体積分率を有する粒子群A(第1粒子群)4Aと、粒径が1.5μm以上8μm未満の範囲内に約95%の体積分率を有する粒子群B(第2粒子群)4Bとから構成されている。粒子群A(4A)の複数の粒子4の総重量と、粒子群B(4B)の複数の粒子4の総重量とは、略等しくなっている。これによれば、粒径の大きな粒子群B(4B)の粒子4間の隙間に、粒径の小さな粒子群A(4B)の粒子4が入り、粒子4の密度を高めることができるので、緻密な電極配線2を形成することができる。
(第2の実施形態)
図2に、本発明の第2の実施形態に係るプラズマディスプレイパネル(PDP:電子部品)11(1)の断面図の一部を示す。第2の実施形態では、本願発明を適用可能な電子部品1として、プラズマディスプレイパネル11を例に挙げ説明する。プラズマディスプレイパネル11(1)の表示電極20とアドレス電極21に、本願発明の電子部品1の電極配線2を用いている。プラズマディスプレイパネル11(1)は、前面板12(3)と背面板13(3)とが100〜150μmの間隙をもって対向させて配置され、前面板12(3)と背面板13(3)の間隙は隔壁14で維持されている。前面板12(3)と背面板13(3)との周縁部は封着材料15で気密に封止され、前面板12(3)と背面板13(3)の間隙のパネル内部には希ガスが充填されている。
前面板12(3)上には表示電極20(2)が形成されている。前面板12(3)が、第1の実施形態の基板3に相当し、表示電極20(2)が、第1の実施形態の電極配線2に相当する。表示電極20(2)上に誘電体層23が形成され、誘電体層23上に放電から表示電極20(2)等を保護するための保護層25(例えば、酸化マグネシウム(MgO)の蒸着膜)が形成されている。
背面板13(3)上にはアドレス電極21(2)が形成されている。背面板13(3)が、第1の実施形態の基板3に相当し、アドレス電極21(2)が、第1の実施形態の電極配線2に相当する。平面視において、アドレス電極21(2)は、表示電極20(2)に対して直交するように形成されている。アドレス電極21(2)上に誘電体層24が形成され、誘電体層24上にセル16を構成するための隔壁14が設けられている。隔壁14は、ストライプ状あるいは格子(ボックス)状の構造体である。
前面板12(3)と背面板13(3)の間の間隙において、隔壁14により区切られた微小空間はセル16となる。セル16には蛍光体17、18、19が充填されている。赤色蛍光体17が充填されたセル16と緑色蛍光体18が充填されたセル16と青色蛍光体19が充填されたセル16の3原色に対応する3個のセル16で1画素が構成されている。各画素は、表示電極20(2)とアドレス電極21(2)に印加される信号に応じて種々の色を発光することができる。
次に、プラズマディスプレイパネル11(1)の製造方法について説明する。
(導電性ペーストの作製)
まず、導電性ペーストに含有させる粒子として、表1で説明した粒子群Aを用意した。粒子は、アルミニウムの金属粒子とした。粒子群Aの粒子は、粒径が0.5μm以上1.5μm未満の範囲内に約95%以上の体積分率を有している。粒子群Bと粒子群Cとは用いず、粒子群Aを配合比で100重量%用いた。また、リン酸溶液には表1の実施例3と同じ重量比のリン酸溶液を用意した。すなわち、五酸化リンを10重量%、水を80重量%、エタノールを10重量%とする重量比のリン酸溶液を用意した。このリン酸溶液を、先に用意した粉末の100重量部に対して、30重量部添加した。これらの混合物に、超音波を10分間照射することでリン酸溶液中に粒子を分散させ、導電性ペーストを完成させた。
(プラズマディスプレイパネルの作製)
次に、プラズマディスプレイパネルを作製した。まず、導電性ペーストを、スクリーン印刷法によって、前面板12(3)と背面板13(3)の全面に塗布し、大気中150℃で乾燥させた。フォトリソグラフィ法とエッチング法によって導電性ペーストの塗布膜の余分な箇所を除去して、表示電極20(2)とアドレス電極21(2)のパターニングを行った。その後、表1の実施例11の焼成条件と同じ、大気中、焼成温度600℃、焼成時間30分間で焼成して、表示電極20(2)とアドレス電極21(2)を完成させた。この焼成では、焼成雰囲気は酸性雰囲気になるのであるが、この焼成によって、表示電極20(2)とアドレス電極21(2)との、特にアルミニウムの金属粒子が化学反応して変色等することはなかった。
次に、誘電体層23、24となる誘電性ペーストを前面板12(3)と背面板13(3)のそれぞれに塗布し、大気中、焼成温度610℃、焼成時間30分間で焼成した。なお、この焼成では、焼成雰囲気は酸性雰囲気になり、誘電体層23は表示電極20(2)に直接接し、誘電体層24はアドレス電極21(2)に直接接するが、この焼成によって、誘電体層23が、表示電極20(2)とで化学反応することはなく、誘電体層24が、アドレス電極21(2)とで化学反応することはなかった。前面板12(3)の誘電体層23の側から保護層25を蒸着した。
隔壁14は、少なくとも粉末状のガラス組成物とフィラーとを含む材料を、ストライプ状あるいは格子状に成形し、この成形した構造体を500〜600℃で焼結して作製した。この隔壁14を、誘電体層24の上に配置し、セル16を構成させた。そして、それぞれのセル16に、三原色に対応する蛍光体用のペーストを充填し450〜500℃で焼成することによって、赤色蛍光体17と緑色蛍光体18と青色蛍光体19を、セル16内に形成した。
次に、封着材料15を、ディスペンサー法や印刷法等により、前面板12(3)または背面板13(3)のどちらか一方の周縁部に塗布した。そして、前面板12(3)と背面板13(3)を封着した。前面板12(3)と背面板13(3)の封着では、前面板12(3)と背面板13(3)とを正確に位置合わせしながら対向させて配置し、420〜500℃に加熱した。この加熱時には、セル16内のガスを排気して替わりに希ガスを封入した。なお、封着材料15は、蛍光体17〜19の形成時の蛍光体用のペーストの焼成と同時に仮焼成してもよい。封着材料15を仮焼成することによって、封着材料15内に含まれる気泡を低減できる。なお、図2では、封着材料15とアドレス電極21(2)とが直接接しているが、表示電極20(2)も外部に電極を引き出すために封着材料15と直接接している。封着材料15は、仮焼成時とガラス封着時に加熱され、この加熱では焼成雰囲気は酸性雰囲気になるのであるが、この加熱によって、封着材料15が、表示電極20(2)およびアドレス電極21(2)とで化学反応することはなかった。以上で、プラズマディスプレイパネル11(1)が完成した。
(プラズマディスプレイパネルの評価)
(外観検査)
表示電極20(2)とアドレス電極21(2)の周りの外観検査を行った。表示電極20(2)と前面板12(3)との界面部や、表示電極20(2)と誘電体層23との界面部には、空隙の発生や変色は認められなかった。また、アドレス電極21(2)と背面板13(3)の界面部や、アドレス電極21(2)と誘電体層24の界面部には、空隙の発生や変色は認められなかった。外観上良好な状態でプラズマディスプレイパネル11(1)を作製することができた。
(点灯実験)
続いて、作製したプラズマディスプレイパネル11(1)の点灯実験を行った。プラズマディスプレイパネル11(1)のセル16を点灯(発光)させるために、点灯させたいセル16の表示電極20(2)とアドレス電極21(2)との間に電圧を印加してセル16内にアドレス放電を行い、希ガスをプラズマ状態に励起してセル16内に壁電荷を蓄積させた。次に、表示電極20(2)の対に一定の電圧を印加することで、壁電荷が蓄積されたセル16のみに表示放電が起こり紫外線22を発生させた。そして、この紫外線22を利用して蛍光体17〜19を発光させ、画像(情報)を表示させた。
この画像情報の表示の前後で、表示電極20(2)及びアドレス電極21(2)の比抵抗が増加することはなかった。また、隣接する表示電極20(2)同士、及び、隣接するアドレス電極21(2)同士等で、電気的耐圧性が低下することはなく、電圧を昇圧でき、セル16を点灯することができた。また、銀厚膜の電極配線のようなマイグレーション現象も生じず、その他特に支障があるような点は認められなかった。第2の実施形態のプラズマディスプレイパネル11(1)の表示電極20(2)とアドレス電極21(2)には、高価な銀を使っていないので、コスト低減にも大きく貢献できる。
(第3の実施形態)
図3Aに、本発明の第3の実施形態に係る太陽電池セル(電子部品)31(1)の底面図(裏面側)を示し、図3Bに、図3AのA−A方向の矢視断面図を、受光面側(表面側)を上側にし、裏面側を下側にして示している。第3の実施形態では、本願発明を適用可能な電子部品1として、太陽電池セル31を例に挙げ説明する。図3Aと図3Bには、バックコンタクト型(裏面電極型)結晶シリコン太陽電池セル31(1)を1例として示している。太陽電池セル31(1)の裏面p型電極37に、本願発明の電子部品1の電極配線2を用いている。また、p型のシリコン基板からなるセルウェハ38上に裏面p型電極37(2)が形成されている。セルウェハ38(3)が、第1の実施形態の基板3に相当し、裏面p型電極37(2)が、第1の実施形態の電極配線2に相当する。バックコンタクト型(裏面電極型)の太陽電池セル31では、裏面側に、裏面p型電極37(2)と、裏面n型電極36が形成されている。
セルウェハ38(1)には、表裏両面間を貫通したスルーホール39が形成され、スルーホール39の側壁と、セルウェハ38(1)の受光面側(表面側)に、n型半導体層33が形成されている。スルーホール39内には銀製のスルーホール電極34が埋め込まれている。スルーホール電極34に接続するように、セルウェハ38(1)の受光面側(表面側)に、銀製でグリッド状の集電用グリッド電極32が形成されている。
セルウェハ38(1)の裏面側には、スルーホール39とスルーホール電極34から離れて、高濃度ドープ層35が形成されている。高濃度ドープ層35は、キャリアの再結合を防止している。高濃度ドープ層35に位置整合するように、セルウェハ38(1)の裏面側に、アルミニウム製でグリッド状の裏面p型電極37(2)が形成されている。また、スルーホール電極34に位置整合するように、セルウェハ38(1)の裏面側に、銀製でグリッド状の裏面n型電極36が形成されている。
次に、太陽電池セル31(1)の製造方法について説明する。
(導電性ペーストの作製)
第3の実施形態では、導電性ペーストとして、表1の実施例2で使用した導電性ペーストと同じものを作製し使用した。
(太陽電池セルの作製)
セルウェハ38(3)として、p型のシリコン基板を用意した。次に、セルウェハ38(3)に、レーザドリルまたはエッチング等によって、スルーホール39を形成した。次に、図示は省略したが、光入射効率を向上させるため1%苛性ソーダ(水酸化ナトリウム:NaOH)と10%イソプロピルアルコール(CHCH(OH)CH)の混合液を用い、セルウェハ38(3)の受光面側(表面側)をエッチングしてテクスチャを形成した。
セルウェハ38(3)の受光面側(表面側)に、五酸化リンを含む液を塗布し、900℃で30分間処理することで、五酸化リンからセルウェハ38(1)へリン(P)を拡散させ、受光面側にn型半導体層33を形成した。なお、図示は省略したが、n型半導体層33上に、シリコン窒化膜(Si)の反射防止膜を一様な厚さに形成してもよい。このシリコン窒化膜は、シラン(SiH)とアンモニア(NH)の混合ガスを原料とするプラズマCVD法により形成することができる。
次に、先に形成されたスルーホール39内部に、市販の銀ペーストを印刷法により充填し、さらに、受光面側には、上記銀ペーストをグリッド状に印刷することで、スルーホール電極34、並びに集電用グリッド電極32を形成した。形成したスルーホール電極34、並びに集電用グリッド電極32を150℃で30分間乾燥させた。
受光面の反対側の裏面側には、銀ペーストを使用し、スクリーン印刷により、ストライプ状に印刷し、裏面n型電極36を形成した。また、受光面の反対側の裏面側に、実施例2で使用した導電性ペーストと同じ導電性ペーストを使用し、スクリーン印刷により、ストライプ状に印刷し、裏面p型電極37(2)を形成した。形成した裏面n型電極36と裏面p型電極37(2)を150℃で30分間乾燥させた。
スルーホール電極34、集電用グリッド電極32、裏面n型電極36と裏面p型電極37(2)に、850℃で2秒保持する焼成を行うことにより、バックコンタクト型太陽電池セル31(1)を完成させた。なお、この焼成により、裏面p型電極37(2)の下部のセルウェハ38(3)に、裏面p型電極37(2)からアルミニウムが拡散し、キャリアの再結合を防止するための高濃度ドープ層35が、同時に形成される。
また、比較として、表1の比較例で用いた導電性ペーストと同じ導電性ペーストを使用して裏面p型電極37(2)を形成したバックコンタクト型太陽電池セル31(1)を作製した。
(太陽電池セルの評価)
第3の実施形態に係るバックコンタクト型太陽電池セル31(1)は、比較で作製した太陽電池セルよりも変換効率が高効率となることが判明した。これは、裏面p型電極37(2)の電気抵抗値を低下できたためと思われる。以上のことから、本発明の電極配線2(図1参照)は、バックコンタクト型太陽電池31(1)の裏面p型電極37(2)として適用できることが確認された。なお、前記で説明した太陽電池セルの裏面p型電極37(2)の作製方法は、バックコンタクト型太陽電池セルに限らず、各種太陽電池セルのp型電極の作製方法に対応できるものである。
(第4の実施形態)
図4に、本発明の第4の実施形態に係るセラミック多層配線基板(電子部品)41(1)の断面図を示す。第4の実施形態では、本発明に係る電子部品1(図1参照)を多層配線基板へ適用した例について説明する。図4では、多層配線基板の1例として、低温焼成セラミック(LTCC:Low Temperature Co-fired Ceramics)の5層からなる多層配線基板41(1)を示している。多層配線基板41(1)のスルーホール電極43(2)と配線44(2)に、本願発明の電子部品1の電極配線2を用いている。セラミック基板42(3)それぞれの上面と下面に配線44(2)が形成されている。図4では、配線44(2)は、6層形成されている。各層の配線44(2)は、スルーホール電極43(2)で接続されている。スルーホール電極43(2)は、セラミック基板42(3)を貫通している。多層配線基板41(1)では、配線44(2)とスルーホール電極43(2)が三次元的に形成されている。セラミック基板42(3)が、第1の実施形態の基板3に相当し、スルーホール電極43(2)と配線44(2)が、第1の実施形態の電極配線2に相当する。
次に、多層配線基板41(1)の製造方法について説明する。
(導電性ペーストの作製)
第4の実施形態では、導電性ペーストとして、表1の実施例2で使用した導電性ペーストと同じものを作製し使用した。
(多層配線基板の作製)
まず、ガラス粉末とセラミックス粉末とバインダとが混練された複数枚のグリーンシートを用意した。グリーンシートは、後記する焼成によって各層のセラミック基板42(3)となる。次に、グリーンシートの所望の位置に貫通孔を開ける。貫通孔の開いたグリーンシートに対し、実施例2で使用したものと同じ導電性ペーストを、所望の配線パターンに印刷法で塗布する。このとき、貫通孔にも導電性ペーストが充填される。配線パターンに塗布された導電性ペーストが、後記する焼成によってスルーホール電極43(2)と配線44(2)になる。必要に応じて、例えば、図4に示す最下層のグリーンシートの裏面にも導電性ペーストを印刷法にて塗布し配線パターンを形成する。グリーンシートの裏面に塗布する場合には、表面に塗布した導電性ペーストを乾燥させてから行うことになる。
所定の配線パターンを形成した複数のグリーンシートを積層し、一体で焼成する。図5に、焼成する際の温度スケジュールの1例を示す。図5に示すように、室温から700℃までの昇温過程は大気中とし、700℃〜900℃の温度範囲(60分間の900℃での保持時間を含む)の過程は窒素雰囲気中とし、700℃から室温までの降温過程は再び大気中とした。なお、昇温レートと降温レートとは、5℃/分とした。なお、焼成の温度スケジュールは、図5に限定されるものではない。なお、700℃〜900℃の温度範囲で窒素雰囲気中としているのは、導電性ペースト中の粒子4の酸化を抑制するためである。
(多層配線基板の評価)
配線44(2)の周りの外観検査を行った。配線44(2)とセラミック基板42(3)との界面部には、空隙の発生や変色は認められなかった。外観上良好な状態で多層配線基板41(1)を作製することができた。配線44(2)とスルーホール電極43(2)の比抵抗を測定したところ、表1の実施例2と同様の設計通りの値が得られた。次に、作製した多層配線基板41(1)の断面観察を行った。その結果、作製した多層配線基板41(1)は十分緻密に焼成されていた。そのため、比抵抗も良好な設計通りの値となったと思われる。これは、グリーンシートで、700℃までの昇温過程において、略完全に脱バインダが完了していたためと考えられた。また、グリーンシートのガラス粉末が、スルーホール電極43(2)と配線44(2)と化学反応することはなく、互いの界面近傍で空隙も発生していないことが確認された。以上のことから、本発明の電極配線2(図1参照)は、多層配線基板41(1)の配線44(2)とスルーホール電極43(2)として適用できることが確認された。配線44(2)とスルーホール電極43(2)として、高価な銀厚膜の電極配線を使用する必要が無いので、コスト低減にも大きく貢献できる
実施形態では、電子部品1が、プラズマディスプレイパネル11、太陽電池セル31とセラミック実装基板41の場合について説明したが、電子部品1はこれらに限らず、アルミニウムの電極配線が適用可能な電子部品に適用範囲を広げることができる。
1 電子部品
2 電極配線
3 基板
4 粒子
4A 粒子群A(第1粒子群)
4B 粒子群B(第2粒子群)
5 酸化物
6 ネッキング結合部

Claims (11)

  1. アルミニウム(Al)及び/又はアルミニウム合金からなる複数の粒子と、前記粒子を直接被覆すると共に基板に固定する酸化物とを有する電極配線を具備する電子部品であって、
    前記酸化物は、リン(P)とアルミニウムを含んでいることを特徴とする電子部品。
  2. 前記粒子は、銀(Ag)、銅(Cu)、シリコン(Si)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)のうち少なくとも一種の元素を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記電極配線では、
    前記粒子が、84.2体積%以上99.7体積%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子部品。
  4. 複数の前記粒子は、
    粒径が0.5μm以上1.5μm未満の範囲内に約95%の体積分率を有する第1粒子群と、
    粒径が1.5μm以上8μm未満の範囲内に約95%の体積分率を有する第2粒子群とから構成され、
    前記第1粒子群と前記第2粒子群の重量は略等しいことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電子部品。
  5. 前記粒子は、板状粒子を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電子部品。
  6. 前記酸化物は、リンと酸素(O)を主成分とし、前記酸素を考慮しない成分比率でリンの含有率が50原子%以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の電子部品。
  7. 複数の前記粒子同士は、焼結によって結合していることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の電子部品。
  8. 前記電極配線の比抵抗が、5×10−5Ωcm未満であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の電子部品。
  9. 前記電極配線の比抵抗が、1×10−5Ωcm未満であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の電子部品。
  10. 前記酸化物は、リンとアルミニウムの酸化化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の電子部品。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の電子部品において、電子部品が、プラズマディスプレイパネル、太陽電池セル、セラミック実装基板のいずれかであることを特徴とする電子部品。
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