JP3328004B2 - フラッシュ定着用トナー及び電子写真装置 - Google Patents

フラッシュ定着用トナー及び電子写真装置

Info

Publication number
JP3328004B2
JP3328004B2 JP14770793A JP14770793A JP3328004B2 JP 3328004 B2 JP3328004 B2 JP 3328004B2 JP 14770793 A JP14770793 A JP 14770793A JP 14770793 A JP14770793 A JP 14770793A JP 3328004 B2 JP3328004 B2 JP 3328004B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
binder
polymer
flash fixing
fixing toner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14770793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0713385A (ja
Inventor
裕三 堀越
紀男 猿渡
善道 片桐
健 荻野
ひろみ 田邨
隆志 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP14770793A priority Critical patent/JP3328004B2/ja
Publication of JPH0713385A publication Critical patent/JPH0713385A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3328004B2 publication Critical patent/JP3328004B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法等において
静電潜像を現像するために用いられるトナーに関する。
さらに詳しくは、フラッシュ定着方式において特に定着
強度の高い定着画像を与えるフラッシュ定着用トナーの
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第2
297691号などに記載された方式が周知である。こ
れは、一般には光導電性絶縁体(フォトコンドラムな
ど)を利用し、コロナ放電などにより該光導電性絶縁体
上に一様な静電荷を与え、様々な手段により該光導電性
絶縁体上に光像を照射することによって静電潜像を形成
し、次いで、該潜像をトナーと呼ばれる微粉末を用いて
現像可視化し、必要に応じて紙等にトナー画像を転写し
た後、加圧、加熱、溶剤蒸気、光等の照射などの手段に
より紙等の記録媒体上にトナー画像を定着させて複写物
を得るものである。
【0003】これらの静電潜像を現像するためのトナー
としては、従来より天然または合成高分子物質よりなる
バインダ樹脂中にカーボンブロックなどの着色剤を分散
させたものを1〜30μm程度に微粉砕した粒子が用い
られている。かかるトナーは通常、トナー単体もしくは
鉄粉、ガラスビーズなどの担体物質(キャリア)と混合
され静電潜像の現像に用いられる。キャリアとして鉄粉
もしくは他の強磁性体粒子を用いる場合、トナーとキャ
リアからなる現像剤は現像装置内で混合撹拌されること
により摩擦帯電し、さらに現像装置内のマグネットロー
ルが回転することにより磁気ブラシを形成し、該マグネ
ットロールが回転することにより磁気ブラシが光導電性
絶縁体上の潜像部分に運ばれ、帯電したトナーのみが電
気的吸引力により潜像に付着することによって現像が行
われる。現像後、トナー濃度の低下した現像剤には、新
たにトナーが添加され、現像器内で混合撹拌され、一定
のトナー濃度を維持し、繰り返し使用される。
【0004】一方感光ドラム上に形成されたトナー粉像
はコロナ転写、ローラ転写等により、記録媒体(例え
ば、紙など)に写しとられる。記録媒体に転写されたト
ナー粉像は、粉の状態で紙に付着して画像を形成してお
り、例えば、指でこすれば該画像は崩れる状態にある。
記録媒体上のトナー粉像を定着させるためには、該トナ
ー粉像を溶融して記録媒体に固着させることが必要であ
り、その方法としては前記の種々の方法がある。これら
の方法の中で、光定着の代表的な方法であるフラッシュ
定着は、例えばキセノンフラッシュランプなど放電管の
閃光によって定着する方法であって、以下のような特徴
を有している。 非接触定着であるため、現像時の画像の解像度を劣
化させない。 電源投入後の待ち時間が無く、クイックスタートが
可能である。 システムダウンにより定着器内に記録媒体が詰まっ
ても発火しない。 のりつき紙、プレプリント紙、厚さの異なる紙な
ど、記録媒体の材質や厚さに関係なく定着可能である。
【0005】フラッシュ定着によってトナーが記録媒体
に固着する過程は次の通りである。前述のようにトナー
画像を記録媒体に転写した時は粉末のまま記録紙に付着
して画像を形成している。そこへ、例えばキセノンフラ
ッシュランプなどの放電管の閃光を照射すると、トナー
は閃光(光の)エネルギを吸収し、温度が上昇して軟化
溶融し、記録媒体の接着、浸透する。閃光が終わった後
は、温度が下がり固化して定着画像となって定着を完了
し、記録媒体に固着した定着画像は例えば指などでこす
っても崩れないようになる。
【0006】フラッシュ定着において重要なのは、トナ
ーが溶融して記録媒体にしっかりと密着することであ
り、そのためにトナーは、外界に放散して温度上昇に寄
与しない熱エネルギの分も含めた光エネルギを閃光から
吸収して十分に溶融しなければならない。トナーを構成
するバインダ樹脂は紙等への定着の過程においてすばや
く溶融し、冷えて固まった後においては良好な定着性を
示す必要がある。このようなトナー特性を得るために、
溶融温度の低い低分子量の、一般にオリゴマと称される
低重合高分子(例えば、数平均分子量Mnが1500未
満、重量平均分子量Mw1万未満)が広く用いられてい
る。
【0007】また、上記の如く、フラッシュ定着用トナ
ーの重要な特性の一つとして、該トナーはフラッシュ光
を効率良く吸収し、光エネルギを熱エネルギに変換する
必要があるが、このような光エネルギの吸収および光エ
ネルギ/熱エネルギ変換にかかわる特性を得るために、
黒度の高い材料、例えば、カーボンブラック、染料等を
分散させたトナーが広く用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、フラッシ
ュ定着用トナーのバインダとしては低分子量のオリゴマ
が用いられているが、オリゴマはガラス転移点が低く、
例えば、トナーの貯蔵安定性が低い、現像機内でブ
ロッキングを起こし易い、現像機内で融着し易い、ま
た、融着物(粗大トナーなど)を発生し易い、装置の
稼働環境(温度、湿度)の変化によりトナーの特性が変
化し易いなどの問題がある。
【0009】低分子量のオリゴマを用いるとこのような
数多くの問題点が起こる理由の一つとしては、バインダ
の融点を低くするために分子量を小さくするとガラス転
移点も低くなり、その多くが室温程度になってしまうた
めである。このため、良好なフラッシュ定着性を示し、
かつ、前述のような問題点を解決する手段としては、ト
ナーに用いるバインダの融点とガラス転移点を最適化す
る必要があり、低融点であり、かつ、高ガラス転移点で
あるバインダを用いたトナーを開発する必要がある。
【0010】本発明の目的の1つは、トナーに用いるバ
インダ樹脂の融点とガラス転移点を制御することによ
り、優れたフラッシュ定着性を示し、かつ、トナーの貯
蔵安定性が高く、現像機内でブロッキングを起こしにく
く、現像機内で融着しにくく、また、融着物(粗大トナ
ーなど)を発生しにくく、装置の稼働環境(温度、湿
度)の変化によりトナーの特性が変化しにくいフラッシ
ュ定着用トナーを提供することにある。
【0011】また、上記の如く光エネルギを吸収し熱エ
ネルギに変換するために添加される黒度の高い材料はト
ナーの導電性、帯電性に与える影響が大きく、現像プロ
セスに応じた限られた範囲内の濃度でしか用いることが
できない。例えば、磁性キャリアを用いた二成分現像プ
ロセスで染料、カーボンを含むトナーは、通常、これら
の含有量が概ね10wt%以下、すなわち導電率は1×1
-14 〜1×10-12S/cmである。これは、カーボ
ン、染料の含有量、特に、カーボンの含有量が大きくな
るにつれて、『かぶり』と呼ばれる地汚れを生じ易くな
るためであり、上記の範囲を越える領域、すなわち、1
×10-12 S/cm以上の導電率の領域では現像プロセス
の条件を最適化したとしてもかぶりを防止することがで
きないためである。
【0012】染料、カーボン量の含有量が、例えば、1
0wt%を越えるトナーを用いる二成分現像プロセスにお
いてこのような問題点が起こる理由の一つとしては、染
料、カーボンの含有量、特に、カーボンの含有量が10
wt%を越えるとトナーの導電性が著しく大きくなるため
であり、導電性の高い該トナーは現像部において現像バ
イアスの影響を受けて帯電量が低くなってしまうためで
ある。このため、光エネルギ吸収効率が高く、かつ、光
エネルギ/熱エネルギ変換効率の高いトナーであって、
かつ、前述のような問題点を解決する手段としては、ト
ナー帯電量が現像バイアスの影響で低くなってもかぶり
が発生しないトナーを開発する必要がある。
【0013】本発明のもう1つの目的は、トナーの導電
率、磁化率を適性化し、かつ、トナーに用いるバインダ
樹脂の融点とガラス転移点を制御することにより、少な
くとも二成分現像プロセスおよびフラッシュ定着プロセ
スを兼ね備えた電子写真装置において、優れたフラッシ
ュ定着性を示し、かつ、トナーの貯蔵安定性が高く、現
像機内でブロッキングを起こしにくく、現像機内で融着
しにくく、また、融着物(粗大トナーなど)を発生しに
くく、装置の稼働環境(温度、湿度)の変化によりトナ
ーの特性が変化しにくいフラッシュ定着用トナーを提供
することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するために、バインダの50重量%以上が無定
形ポリアミドからなり、かつ該無定形ポリアミドが下記
(a)及び(b)から選ばれる少なくとも1種の単位を
主鎖中に少なくとも20モル%含むことを特徴とするフ
ラッシュ定着用トナーを提供する。
【0015】(a)下記構造式で表わされる単位:
【0016】
【化3】
【0017】(式中、Arは炭素原子数20以下の2価
芳香族炭化水素基又は脂肪族不飽和炭化水素基、R1
水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル
基又はアミノ基であり、mは0又は1であり、かつAr
に対して両側のカルボニル基又はアミノ基はシス位、オ
ルト位又はメタ位に結合している。) (b)下記構造式で表わされる単位:
【0018】
【化4】
【0019】(式中、R1 は上記定義の通りであり、R
2 は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、nは0又は
1であり、qは1,2又は3であり、かつ同一の単位に
おいてR1 とR2 は異なる基である。) ここで、(a)のカルボニル基またはアミノ基が二重結
合またはベンゼン環を介してシス位またはオルト位また
はメタ位に結合している構造を含む単位は、高分子を形
成する繰り返し単位において結合間の分子の回転運動を
禁止する構造であり、かつ、重合に関与する反応基、例
えば、アミノ基またはカルボキシル基と結合する二つの
炭素を結ぶ直線において対称でない構造である。例え
ば、高分子を形成する繰り返し単位において、結合間の
分子の回転運動を禁止する構造としてベンゼン環を含む
場合、重合に関与するアミノ基またはカルボキシル基が
ベンゼン環にオルト位またはメタ位に配位している構造
がこれに相当する。また、(b)の単位は、高分子を形
成する繰り返し単位において、対称中心を持たない非対
称構造である。例えば、側鎖を形成する構造または原子
が主鎖を形成する構造に導入されている構造がこれに相
当する。このような対称構造を持たない繰り返し単位を
分子中に持つバインダはポリマの結晶化を阻害し、無定
形のポリマとなる。
【0020】ポリマを無定形にすることにより、通常、
フラッシュ定着用トナーの融点(90〜150℃)にし
た場合においても室温よりかなり高いガラス転移点(5
5℃以上)にすることができる。このため、無定形ポリ
アミドを用いたトナーはキセノンフラッシュランプを用
いた定着において、市販されているトナー(例えば、熱
ロール定着用トナー)よりもはるかに少ない定着エネル
ギで溶融させることができる。
【0021】結晶性ポリマを用いてトナーをこのような
低融点にするとガラス転移点が室温程度になり、熱安定
性に欠けるため、トナーの貯蔵安定性が低い、現像
機内でブロッキングを起こし易い、現像機内で融着し
易い、また、融着物(粗大トナーなど)を発生し易い、
装置の稼働環境(温度、湿度)の変化によりトナーの
特性が変化し易いなどの問題点が生じる。しかし、本発
明の無定形ポリアミドを用いると、比較的低い融点の樹
脂でも室温よりかなり高い温度のガラス転移温度を示す
ため、熱安定性の高いトナーを得ることができる。
【0022】このようなフラッシュ定着に用いることの
できる低融点の無定形ポリアミドは数平均分子量Mnを
概ね2000〜5000に、重量平均分子量Mwを概ね
1万以上にすることにより得られる。本発明のポリアミ
ド主鎖構造中に非対称構造を導入する方法として、ポリ
アミドのモノマに特定のモノマを用いることによって達
成できる。この特定のモノマは、前記(a)および
(b)の群から選ばれた少なくとも1種類の構造を与え
るモノマである。ポリアミドのモノマの少なくとも一つ
が上記の非対称単位を与えるモノマであれば、他の一つ
あるいはそれ以上のモノマは何を使用しても良い。経験
によれば、主鎖構造中に芳香族環を導入できるモノマを
用いた方がトナーとした時の剛直性が増しトナーの強度
が高くなるため、現像機内でのトナー粉砕などの問題が
発生しにくくなる。
【0023】単位(a)を与えるモノマの例しとては、
例えば、フタール酸、イソフタール酸、無水フタール
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、1,2−ジ(メチル
アミノ)ベンゼン、1,3−ジ(メチルアミノ)ベンゼ
ンなどがある。また単位(b)を与えるモノマの例とし
ては、例えば、メチルコハク酸、β−メチルアジピン
酸、1,2−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタ
ン、1,3−ジアミノブタン、2−メチル−2,4−ジ
アミノペンタンなどがある。
【0024】上述のようにポリマの主鎖構造中に特定の
構造を与えるモノマの少なくとも一つは、少なくとも2
0モル%以上含むことが必要であり、該モノマが20モ
ル%未満の場合、結晶性のポリマが得られるため高融点
または低ガラス転移点のポリマとなる。ただし、上記の
モノマの二種類以上を併用して使用する場合、該併用す
るモノマそれぞれが20モル%以上である必要は無く、
該併用するモノマの総量が20モル%以上であれば良
い。
【0025】本発明に用いる無定形低融点ポリアミドに
用いることのできる他のコモノマは、通常のポリアミド
に用いられているモノマ(ジアミン、ジカルボン酸)を
用いることができる。ジアミン成分の例としては、例え
ば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペン
タメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタ
メチレンジアミン、1,4−ジメチルアミノベンゼン、
などがある。
【0026】また、ジカルボン酸成分の例としては、テ
レフタール酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マ
ロン酸、リノレイン酸、メサコニン酸、シトラコン酸、
イタコン酸、グルタコン酸などおよびこれの酸無水物を
用いることができる。上記の無定形低融点ポリアミドは
単独でトナーバインダとして用いることができるが、必
要に応じて他のバインダと併用しても用いることができ
る。他のバインダと併用して用いる場合、ブレンドする
バインダは従来からトナー用に用いられているものとブ
レンドすることができ、例えば、エポキシ、スチレン、
スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル等などを用いる
ことができる。ただし、他のバインダと併用する場合、
無定形低融点ポリアミドの含有量を結着樹脂総量の50
重量%以上とする。50重量%未満の場合、無定形低融
点ポリアミドの有するフラッシュ定着性が失われるため
である。
【0027】また、本発明の1つの好ましい態様では、
バインダの50重量%以上が上記の無定形ポリアミドか
らなり、かつ第2のポリマとしてゴム状弾性を示すポリ
マを含むか、または表面張力低減剤を含んで表面張力を
200℃で15dyne/cm(ウィルヘルミ法)以下にした
ことを特徴とするフラッシュ定着用トナーである
【0028】トナーがフラッシュ定着用トナーとして好
ましい理由は以下の点に優れているためである。第一
に、ポリマの構成モノマに上記の特定のモノマを使用し
たポリマを用いることにより、低融点であり、かつ、ガ
ラス転移点の高いフラッシュ定着用に適したトナーを得
ることができる。すなわち、無定形ポリマは結晶性ポリ
マに比べて、比較的低融点であってもガラス転移点の高
いポリマとすることができることは、前記の通りであ
る。
【0029】結晶性のポリマをこのような低融点にする
とガラス転移点が室温程度になり、熱安定性に欠ける。
このため、トナーの貯蔵安定性が低い、現像機内で
ブロッキングを起こし易い、現像機内で融着し易い、
また、融着物(粗大トナーなど)を発生し易い、装置
の稼働環境(温度、湿度)の変化によりトナーの特性が
変化し易いなどの問題点が生じる。
【0030】無定形ポリマとしては、前記の特定の単位
を含むポリアミドのほか、フタール酸、イソフタール
酸、無水フタール酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メ
チルコハク酸、および、1,2−プロピレングリコー
ル、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレング
リコールの群から選ばれた一種類以上のモノマを構成成
分として総量20モル%以上含むポリエステルを用いる
ことができる。
【0031】ポリマが無定形と結晶性のどちらになるか
は、上記の特定のモノマの含有量に依存し、該モノマが
20モル%以上含まれる場合ポリマが無定形になり、好
ましくは50モル%以上のポリマを用いることが効果的
である。上述のようにポリエステルの主鎖構造中に特定
の構造を与えるモノマの少なくとも一つは、少なくとも
20モル%以上含むことが必要であり、該モノマが20
モル%未満の場合、結晶性のポリマが得られるため高融
点または低ガラス転移点のポリマとなる。ただし、上記
のモノマの二種類以上を併用して使用する場合、該併用
するモノマそれぞれが20モル%以上である必要は無
く、該併用するモノマの総量が20モル%以上であれば
良い。
【0032】本発明に用いる無定形ポリマに用いること
のできる他のコモノマは、通常のポリマに用いられてい
るモノマ(ジカルボン酸、ジオール等)を用いることが
できる。ジカルボン酸成分の例としては、テレフタール
酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、リ
ノレイン酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン
酸、グルタコン酸などおよびこれの酸無水物を用いるこ
とができる。
【0033】また、ジオール成分の例しとては、エチレ
ングリコール、1,3−プロピレングリコール、トリメ
チレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4
−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、ハイドロキノン、ハイドロキ
ノンジ−(β−ヒドロキシエチル)エーテル、4−4′
−ジヒドロキシビフェニール、ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
ジフェニルメタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
ケトン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エーテルな
どを用いることができる。
【0034】さらに、このようなフラッシュ定着に用い
ることのできる無定形ポリエステルは数平均分子量Mn
を概ね3000〜5000に、重量平均分子量Mwを概
ね1万以上にすることにより得られる。数平均分子量を
3000以上、重量平均分子量を1万以上とする理由
は、分子量がこれ以下の場合は無定形ポリマであっても
ガラス転移点が低すぎ熱安定性に欠けるためである。数
平均分子量を5000以下とする理由はこれ以上の場合
フラッシュ定着性に欠けるためである。
【0035】上記の無定形低融点ポリエステルは単独で
トナーバインダとして用いることができるが、必要に応
じて他のバインダと併用しても用いることができる。他
のバインダと併用して用いる場合、ブレンドするバイン
ダは従来からトナー用に用いられているものとブレンド
することができ、例えば、エポキシ、スチレン、スチレ
ン−アクリル樹脂、ポリアミド等などを用いることが
きる。
【0036】第二に、表面張力低減剤またはゴム状弾性
を示すポリマを併用することにより、フラッシュ定着画
像において発生するボイドを防止することができる。
述のバインダは、分子量(Mnが5000以下)がそれ
ほど大きくなく低粘性のポリマであるため定着画像にボ
イドが発生する。このボイドを防止するためには、トナ
ーの粘性(弾性)を高める、又は表面張力を低く抑える
ことが効果的である。
【0037】ゴム弾性を示すポリマとしては、エポキシ
樹脂、スチレンアクリル、ポリエステル、ビニル樹脂、
ポリアミド樹脂のいずれかのポリマとポリブタジエン、
ポリブタジエン共重合体または構成単位にポリブタジエ
ン、ポリブタジエン共重合体を含むポリマをブロック共
重合したポリを挙げることができる。例えば、1,4ト
ランス−ポリブタジエン、1,4シス−ポリブタジエ
ン、1,2−ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共
重合体、ブタジエン−メタクリル酸メチル共重合体、ブ
タジエン−メチルビニルケトン共重合体などを用いて主
鎖変性したエポキシ、スチレン−アクリル、ポリエステ
ル、ビニル系樹脂がある。
【0038】ゴム状弾性を示す成分の分子量および主鎖
に対する変性量は任意であるが、重量平均分子量(M
w)は1000〜5000、変性量は主鎖構成成分の重
量に対して5〜30wt%であることが好ましい。変性に
用いるゴム成分の分子量が、1000〜5000である
ことがより好ましい理由は、主鎖に対してゴム弾性を示
す成分がある程度ブロック状に導入されている方が主鎖
変性後に結晶性を阻害する効果が大きいこと、および、
変性剤としてゴム状成分が数分子集合した分子量100
0〜5000程度のオリゴマを用いるとこのようなブロ
ック共重合体が比較的容易に得られることによる。ま
た、変性量が主鎖構成成分の重量に対して5〜30wt%
であることがより好ましい理由は、変性量が5wt%以下
であると本発明で述べるトナー溶融時の溶融粘度上昇の
効果が現れにくい場合が多く、また、30wt%以上であ
るとゴム状成分導入による弊害、例えば、変性後の共重
合体の硬度が低下し、これをトナーバインダとする際
に、トナー混練後の微粉砕が難しくなるなどの弊害が生
じるためである。
【0039】本発明で用いることのできる表面張力低減
剤は、常温で液状またはワックス状であり、低分子量の
ジメチルシリコーンポリマを、例えば、ポリオレフィン
等で側鎖変性したタイプのポリマ(Mw1万以下)を用
いた場合効果が大きく、ポリフルオロアルキルの側鎖変
性タイプのポリマでも同様な効果が得られる。これの材
料を用いた場合、ボイド防止に効果的となるのはバイン
ダの表面張力が概ね15 dyn/cm以下の場合である。
【0040】本発明の第2の目的は、前記無定形ポリア
ミドを含むトナーにおいて、カーボンと強磁性体とを含
み、導電率が1×10-12 S/cm以上、飽和磁化が 1 e
mu/g(10kOe)以上、より好ましくは熱伝導率が1J
/mKs 以上であることを特徴とするフラッシュ定着用ト
ナーによって達成される。ここで、必須構成成分のカー
ボンには、通常、トナー用として用いられているカーボ
ンブラックを用いることができる。
【0041】カーボンブラックを分散させたトナーの電
気伝導率は、該トナーに分散させるカーボンブラックの
電気伝導率に依存するが、トナー用として通常用いられ
ている、例えば、MA−100,MA−600,#33
(以上、三菱化成(株)製)、リーガル400R、ブラ
ックパールズL(以上、キャボット(株)製)等を用い
た場合、概ね10wt%以上含有させることによりトナー
の導電率1×10-12S/cm以上を達成できる。
【0042】このようなカーボンブラックの含有量の高
いトナーは導電性トナーであるとともに、フラッシュ定
着の際にフラッシュ光の光エネルギ吸収効率が高いトナ
ーである。さらに、カーボンブラックは熱伝導率がλ=
113J/mks とバインダのλ=0.1〜0.3J/mk
s に比べて高い値を持つため、トナー表面において光エ
ネルギから変換された熱エネルギを効率良く、トナー内
部、底面部に伝達することができる。
【0043】このような光エネルギ吸収効率および熱伝
導率の高いトナーを用いることにより、例えば、キセノ
ンフラッシュランプを用いた定着において、市販されて
いるトナーよりはるかに少ない定着エネルギで溶融させ
ることができる。しかしながら、フラッシュ定着用トナ
ーとして、上記のようなカーボンブラックの含有量の多
い導電性トナーと磁性キャリア、例えば、フェライト、
マグネタイト、鉄粉等を用いて、二成分現像プロセスに
適用した場合、現像剤の電気抵抗が低すぎ、現像バイア
スの影響により印字背景部にかぶりを生じる。上記かぶ
りを防止する方法としてはトナーを磁性化することが最
も有効である。これは、非磁性トナーは静電的引力と磁
気的引力によりキャリア表面に付着しているのに対し
て、磁性トナーは静電的引力によりキャリア表面に付着
している。このため、現像の際に、現像バイアスの影響
により前記磁性トナーの帯電が低下しても磁気的引力に
よりトナーはキャリア表面に付着したままであり、印字
背景部に付着しかぶりを発生することはない。
【0044】かぶりを防止する能力は磁性トナーの磁気
率σsにより決まり、上記の導電性トナーの場合、飽和
磁化σsを 1 emu/g以上(10kOs)、好ましくは 5 e
mu/g以上とすることが必要である。トナーを磁性化す
るためには、例えば、フライト粉、マグネタイト粉、鉄
粉等の強磁性体を該トナー中に分散させることにより達
成することができる。トナーの飽和磁化が 1 emu/g以
上とするには、トナーに分散させる磁性体の飽和磁化に
もよるが、概ね1wt%以上とする必要がある。
【0045】上記のように磁性化導電性トナーを用いた
場合においても、トナーを構成するバインダ樹脂は記録
媒体への定着の過程においてすばやく溶融し、冷えて固
まった後においては良好な定着性を示す必要がある。こ
の目的を達成するために、本発明は、例えば、フラッシ
ュ定着用トナーバインダの必須構成成分として無定形バ
インダを併用したトナーとすることが好ましく、前無定
形バインダが (a)数平均分子量Mnが2000以上、かつ、600
0以下である、(b)重量平均分子量Mwが1万以上、
2万以下である、(c)フローテスタ軟化温度が130
℃以下である、ことを特徴とするバインダを用いること
が好ましい。
【0046】このような、無定形ポリマを用いることに
より、通常、フラッシュ定着用トナーの融点(90〜1
50℃)にした場合においても室温よりかなり高いガラ
ス転移点(55℃以上)にすることができる。このた
め、無定形ポリエステルを用いたトナーはキセノンフラ
ッシュランプを用いた定着において、市販されているト
ナー(例えば、熱ロール定着用トナー)よりもはるかに
少ない定着エネルギで溶融させることができる。
【0047】上記の無定形ポリマは単独でトナーバイン
ダとして用いることができるが、必要に応じて他のバイ
ンダと併用しても用いることができる。他のバインダと
併用して用いる場合、ブレントするバインダは従来から
トナー用に用いられているものとブレンドすることがで
き、例えば、エポキシ、スチレン、スチレン−アクリル
樹脂、ポリアミド等などを用いることができる。ただ
し、他のバインダと併用する場合、無定形ポリマの含有
量を結着樹脂総量の50重量%以上とする。50重量%
未満の場合、無定形ポリマの有する優れたフラッシュ定
着性が失われるためである。
【0048】本発明で用いるトナーは、従来公知の方法
で製造できる。すなわち、必須構成成分の結着樹脂、着
色剤(カーボン、染料)、無機フィラー、および要すれ
ば、帯電制御剤、導電性制御剤、光吸収剤、表面張力低
減剤、粘性調整剤などを、例えば加圧ニーダ、ロールミ
ル、エクストルーダなどにより溶融混練、均一分散し、
粉砕機、例えば、ジェットミルなどにより微粉末化し、
分級機、例えば、風力分級機などにより分級して、所望
のトナーを得ることができる。
【0049】図1に、フラッシュ定着タイプの電子写真
装置を模式的に示す。感光性絶縁体からなる感光ドラム
1にコロナ放電して前帯電2した後、露光3して静電潜
像を形成されたドラム1は、次に現像ローラ4で送られ
てきた現像剤5で現像される。現像剤5は撹拌スクリュ
ー6でキャリアとトナーが撹拌され、供給スクリュー7
で現像ローラ4へ送られるまでにトナーが摩擦帯電して
いるので、感光ドラム1上の静電潜像にトナーが静電気
的に吸引されて現像する。現像にトナーが使われた現像
剤はトナー濃度が低下するので、トナー濃度センサ8で
トナー濃度をモニタし、必要に応じてトナー補給ドラム
9からトナーを補給している。
【0050】感光ドラム1上に現像されて付着した像状
のトナー10は、逆バイアス電圧11を印加して印刷紙
12に転写された後、印刷紙12は定着部へ送られ、例
えばキセノンランプ13からの光照射によってトナーが
溶融され、冷却して印刷紙に付着すると電子写真印刷1
4が得られる尚、フラッシュ定着ランプとしては、キセ
ノンランプに限られるものではなく、印刷紙12上のト
ナーが溶融され定着されるものであればどのようなラン
プでも使用可能である。
【0051】一方、転写を終えた感光ドラム1はクリー
ニング15を経て再び前帯電2に戻る。
【0052】
【実施例】以下の実施例において諸物性は下記の測定法
を用いて計測した。 〔融点〕融点はフローテスタ(島津フローテスタCFT
−500:島津製作所)を用いて昇温フローテストを行
い、4mmプランジャーが降下した時の温度である。昇温
フローテストの条件は、以下の通りである。
【0053】 ダイ 1mm×1mmφ 昇温温度 6℃/分 サンプル 1.5g ペレット 荷重 20kgf 予熱温度 60℃ 予熱時間 300秒
【0054】〔ガラス転移点〕ガラス転移点は示差走査
熱量計(DSC−20:セイコー電子)を用いて測定し
た。昇温速度5℃/分の昇温吸熱曲線から求めた。
【0055】〔導電率〕トナーの導電率は誘電体損測定
装置(TR−10C,WBG−9,BDA−9,SE−
43,TO−10:安藤電気)を用いて測定した。測定
条件は以下の通り。 印加電圧 200℃ 電極面積 2.2cm2 周波数 1000Hz サンプル 0.07g(500kg重/cm2 下でタブレッ
ト成形したもの)
【0056】〔飽和磁化〕トナーの飽和磁化は振動試料
型磁力計(VSMモデルPHV−55、理研電子
(株))を用いて測定した。トナー約0.2gを試料カ
プセルに入れ、磁界強度を徐々に強くし10kOe の強さ
における磁化率を測定し、単位重量あたりの磁化率を飽
和磁化(emu/g)とした。
【0057】〔実施例1〕 ジアミンとしてエチレンジアミンを用い、ジカルボン酸
成分としてカルボニル基が二重結合またはベンゼン環を
介してシス位またはオルト位またはメタ位に結合する構
造を導入することができるイソフタール酸、フタール
酸、マレイン酸、および、ベンゼン環を介してパラ位に
結合する構造を導入するテレフタール酸を用いてバイン
ダ1〜を試作した(表1)。バインダ2〜はカルボ
ニル基が二重結合またはベンゼン環を介してシス位また
はオルト位またはメタ位に結合する構造を20モル%以
上含んでいる。得られたバインダ2〜4は無定形であ
り、Tg55〜59℃、Tm121〜141℃である。
これに対してバインダ1は結晶性であり、Tm145℃
であるがTg42℃である。
【0058】同様に、ジアミン成分として1,2−ジ
(メチルアミノ)ベンゼン、1,3−ジ(メチルアミ
ノ)ベンゼン、1,4−ジ(メチルアミノ)ベンゼンを
用いて二重結合またはベンゼン環を介してアミノ基をシ
ス位またはオルト位またはメタ位に結合する構造を導入
したバインダ5〜6とパラに結合するバインダ7を試作
した(表2)。バインダ5〜6は無定形であり、適性な
Tg,Tmであるが、バインダ8は結晶性であり、不適
性なTg,Tmである。
【0059】以上のことから、二重結合またはベンゼン
環を介してカルボニル基またはアミノ基をシス位または
オルト位またはメタ位に結合する構造を含ませることに
より、Tmを著しく低下させることが可能であることが
明らかである。
【0060】〔実施例2〕ジアミンとしてエチレンジア
ミンを用い、ジカルボン酸成分として主鎖構造中に非対
称有機基を導入するメチルコハク酸、β−メチルアジピ
ン酸を用いてバインダ8〜9と非対称有機基を導入しな
いコハク酸、テレフタール酸を用いてバインダ10を試
作した(表3)。バインダ8〜9は無定形ポリマであ
り、Tg58℃、Tm58〜61℃である。これに対し
てバインダ10は結晶性であり、Tg41℃であるがT
m183℃である。
【0061】同様にジアミンとして主鎖構造中に非対称
有機基を導入する1,2−ジアミノプロパン、1,2−
ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、2−メチル
−2,4−ジアミノペンタンを用いてバインダ11〜1
4と非対称有機基を導入しない1,3−ジアミノプロパ
ンを用いてバインダ15を試作した(表4)。バインダ
11〜14は無定形ポリマであり、Tg58〜65℃、
Tm121〜125℃である。これに対してバインダ1
5は結晶性であり、Tg41℃であるがTm183℃で
ある。
【0062】以上のことから、主鎖構造中に非対称有機
基を導入することにより、Tmを著しく低下させること
が可能であることが明らかである。
【0063】〔実施例3〕 前述の調査から、ポリマの結晶性を阻害するモノマとし
て、例えば、メチルコハク酸、1,3−ジ(メチルアミ
ノ)ベンゼン等があり、結晶性を阻害しないモノマとし
てコハク酸、1,4−ジ(メチルアミノ)ベンゼン等が
あることが明らかである。これらのモノマを用いて、無
定形ポリマを得るために必要なモノマ比率を調査した
(表5,6)。表5,6において下線を付した成分が構
造(a)または(b)のモノマーであり、表の比率は下
線の成分の比率である。
【0064】無定形ポリマを得るためには、構造(a)
または(b)を主鎖構造全体にたいして20モル%以上
含む場合であることが明らかである。
【0065】〔実施例4〕上記無定形ポリマを用いて、
正極性のトナー1〜20を試作し、フラッシュ定着性、
ブロッキング性、帯電安定性を調査した。トナー組成は
バインダ樹脂90重量部、ニグロシン染料(オイルブラ
ックBY、オリエント化学)5重量部、カーボンブラッ
ク(ブラックパールズL、キャボット)5重量部であ
る。さらに、試作したトナー5重量部と不定形鉄粉キャ
リア(TSV100−200、パウダテック)を用い、
現像剤とした。
【0066】まず、フラッシュ定着性を評価するため
に、フラッシュ定着方式を採用しているFACOM−6
715Dレーザプリンタを用いて5mm角のベタ画像を印
字し、テープ剥離試験を行った。この時、定着器の設定
条件は、容量160μFのコンデンサを用い、充電電圧
2050Vとし、フラッシュランプに印加した。また、
記録媒体上のベタ画像のトナー層厚は約15μmにし
た。テープ剥離試験は、ベタ画像部に粘着テープ(スコ
ッチメンディンクテープ、住友3M)を軽く貼り、直径
100mm、厚さ20mmの鉄製円柱ブロックを円周方向に
一定速度でテープ上を記録媒体に密着させた状態でころ
がし、しかる後、テープを記録媒体から引き剥がした。
定着性の指標として、テープ剥離前後の光学画像濃度
(ID)の比率(百分率)の大きさから定着性の良否を
判断し、この比率が80%以上のものを定着性良好とし
た。光学画像濃度はPCMメータ(マクベス)を用いて
測定した。
【0067】また、トナーの貯蔵安定性とブロッキング
性は、トナー20gをポリビンに詰め、55℃、30%
RH環境中に12時間暴露し、取り出したトナーから2
00メッシュ(75μm)以下のトナーを除去し、残っ
たトナー重量の大きさから貯蔵安定性とブロッキング性
を評価した。残ったトナー重量が10wt%以下の場合を
良好とした。
【0068】装置の稼働環境(温度、湿度)の変化によ
るトナー特性の安定性は、定着性の評価で用いた現像剤
10gを50ccポリビンに詰め、常温、常湿環境(25
℃、40%RH)と高温、高湿環境(35℃、80%R
H)中に1時間暴露し、さらに、それぞれの環境中で1
0分間、ボールミル撹拌(200rpm)し、取り出した現
像剤を速やかに帯電量測定した。常温、常湿環境中にお
ける帯電量に対する高温、高湿度環境中における帯電量
の比率(百分率)の大きさから評価した。この比率が、
70%以上の場合を良好とした。
【0069】評価結果を表7に示す。結果から、ガラス
転移温度55℃以上のバインダを用いたトナーはブロッ
キング性、帯電安定性に優れ、融点が150℃以下のト
ナーはフラッシュ定着性に優れていることが明らかであ
る。さらに、ガラス転移温度55℃以上、かつ、融点1
50℃以下の無定形ポリマを用いたトナー5,11,1
2,16,19,20は熱安定性、帯電安定性、フラッ
シュ定着性のいずれも優れている。
【0070】〔実施例5〕バインダ8とポリエステル
(ビスフェノールAジエチレンオキサイド−テレフタレ
ートポリマ、Mw12000、Tg63℃、Tm158
℃)を用いてバインダブレンドトナー21〜25を試作
した。染料、カーボンの添加量は実施例4と同じ条件と
し、実施例4と同様に評価した。フラッシュ定着性を持
たないポリエステルの割合が増加するとフラッシュ定着
性が低下するものの、総樹脂量に対してバインダ8が5
0wt%以上含まれるトナーはフラッシュ定着性に問題な
い。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】
【表5】
【0076】
【表6】
【0077】
【表7】
【0078】
【表8】
【0079】〔実施例6〕ジオールとしてエチレングリ
コール、ビスフェノールA型ジエチレンオキサイド、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、ネオペンチルグリコールを用い、ジカ
ルボン酸成分としてテレフタール酸、イソフタール酸、
フタール酸、マレイン酸、フマール酸、コハク酸、メチ
ルコハク酸を用いてバインダ31〜41を試作した(表
9)。得られたバインダ32〜34は無定形であり、T
g56〜71℃、Tm117〜123℃である。これに
対してバインダ31は結晶性であり、Tg63℃である
がTm131℃であり融点が高く、また、バインダ35
は結晶性であり、Tm118℃であるがTg53℃であ
りガラス転移点が低い。
【0080】以上の結果から、フタール酸、イソフター
ル酸、マレイン酸、1,2−プロピレングリコール、
1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコ
ールはポリマの結晶性を阻害するモノマであることが明
らかである。上記ポリマを用いて、正極性のトナー31
〜41を試作し、フラッシュ定着性、ブロッキング性、
帯電安定性を調査した。トナー組成はバインダ樹脂90
重量部、ニグロシン染料(オイルブラックBY、オリエ
ント化学)5重量部、カーボンブラック(ブラックパー
ルズL、キャボット)5重量部である。さらに、試作し
たトナー5重量部と不定形鉄粉キャリア(TSV100
−200、パウダテック)を用い、現像剤とした。
【0081】まず、フラッシュ定着性を評価するため
に、フラッシュ定着方式を採用しているFACOM−6
715レーザプリンタを用いて5mm角のベタ画像を印字
し、テープ剥離試験を行った。この時、定着器の設定条
件は、容量160μFのコンデンサを用い、充電電圧2
050Vとし、フラッシュランプに印加した。また、記
録媒体上のベタ画像のトナー層厚は約15μmにした。
テープ剥離試験は、ベタ画像部に粘着テープ(スコッチ
メンディングテープ、住友3M)を軽く貼り、直径10
0mm、厚さ20mmの鉄製円柱ブロックを円周方向に一定
速度でテープ上を記録媒体に密着させた状態でころが
し、しかる後、テープを記録媒体から引き剥がした。定
着性の指標として、テープ剥離前後の光学画像濃度(I
D)の比率(百分率)の大きさから定着性の良否を判断
し、この比率が80%以上のものを定着性良好とした。
光学画像濃度はPCMメータ(マクベス)を用いて測定
した。
【0082】また、定着画像におけるポイドの発生状況
は目視評価により判断した。さらに、トナーの貯蔵安定
性とブロッキング性は、トナー20gをポリビンに詰
め、55℃、30%RH環境中に12時間暴露し、取り
出したトナーから200メッシュ(75μm)以下のト
ナーを除去し、残ったトナー重量の大きさから貯蔵安定
性とブロッキング性を評価した。残ったトナー重量が1
0wt%以下の場合を良好とした。
【0083】装置の稼働環境(温度、湿度)の変化によ
るトナー特性の安定性は、定着性の評価で用いた現像剤
10gを50ccポリビンに詰め、常温、常湿環境(25
℃、40%RH)と高温、高湿環境(35℃、80%R
H)中に1時間暴露し、さらに、それぞれの環境中で1
0分間、ボールミル撹拌(200rpm)し、取り出した現
像剤を速やかに帯電量測定した。常温、常湿環境中にお
ける帯電量に対する高温、高湿環境中における帯電量の
比率(百分率)の大きさから評価した。この比率が、7
0%以上の場合を良好とした。
【0084】評価結果を表10に示す。結果から、ガラ
ス転移温度55℃以上のバインダを用いたトナーはブロ
ッキング性、帯電安定性に特に優れ、融点が125℃以
下のトナーはフラッシュ定着性に特に優れていることが
明らかである。しかしながら、ガラス転移温度55℃以
上で、かつ、融点が125℃以下のトナーはいづれも定
着画像にボイドの発生が顕著である。
【0085】〔実施例7〕バインダ34とポリブタジエ
ン変性エポキシ(ビスフェノールA型エポキシ−ポリブ
タジエン共重合体、Mw12000、Tm118℃、ポ
リブタジエン変性量20wt%)を用いてバインダブレン
ドし、トナー42〜45を試作した。染料、カーボンの
添加量は実施例6と同じ条件とし、実施例6と同様に評
価した。
【0086】表11に見られるように、フラッシュ定着
性を持たない変性エポキシの割合が増加するとフラッシ
ュ定着性が低下するものの、総樹脂量に対して無定形ポ
リマが50wt%以上含まれるトナーはフラッシュ定着性
に問題なく、また、変性エポキシの含有量が20wt%以
上のトナーでは定着画像にもボイドは見られない。
【0087】〔実施例8〕バインダ4を用い、さらに表
面張力低減剤として側鎖をポリエーテル変性したポリジ
メチルシリコーン(Mw2500)を併用し、トナー4
7〜48を試作した。表12に見られるように、表面張
力低減剤の含有量が0.1wt%以上のトナーでは定着画
像にボイドは見られない。
【0088】〔比較例1〕トナー34を5重量部と不定
形鉄粉キャリア95重量部を用いて現像剤とし、熱ロー
ル定着方式を用いている小型卓上レーザプリンタ(M3
722、富士通)を用いて定着性とオフセット性を調査
した。表12に見られるように、低温でも優れた定着性
を示すが、オフセット発生温度も低く、良好な定着ウイ
ンドは得られなかった。
【0089】
【表9】
【0090】
【表10】
【0091】
【表11】
【0092】
【表12】
【0093】〔実施例9〕トナーバインダとしてビスフ
ェノールAのエチレンオキサイドとテレフタール酸から
なる結晶性ポリエステルA(Tm138℃、Tg51
℃)を用い、表13に示す組成で導電性トナーを試作し
た。すなわち、表13に示す組成でバインダ、ニグロシ
ン染料(オイルブラックBY:オリエント化学)、カー
ボン(ブラックパールズL:キャボット)を予備混合
し、加圧ニーダにより140℃、30分溶融混練し、ト
ナー塊を得た。冷却したトナー塊をロートプレックス粉
砕機により粒径約2mmの粗粉砕トナーとした。次いで、
粗粉砕トナーをジェットミル(PJM粉砕機:日本ニュ
ウマチック)を用いて微粉砕し、粉砕物を風力分級機
(アピネル)により分級し5〜20μmの導電性トナー
51〜55を得た。
【0094】カーボンの含有量により、トナーの導電率
が大きく変化し、10wt%以上においては著しく導電率
が高くなることが明らかである。また、トナーバインダ
としてトナー51〜55で用いたポリエステルAを同様
に用い、表14に示す組成で、上記と同様な方法でトナ
ーとし、磁性化したトナー56〜59を試作した。な
お、フィラーはマグネタイト(MTO−021戸田工業
製)を用いた。
【0095】磁性体の含有量によりトナーの飽和磁化が
変化し、含有量を多くなるにつれてトナーの飽和磁化が
大きくなることが明らかである。トナーバインダとして
ビスフェノールAのエチレンオキサイド20モル%、
1,2−プロピレングリコール30モル%、テレフター
ル酸50モル%からなる無定形ポリエステルB(Tm1
21℃、Tg63℃)を用い、表15に示す組成で、上
記と同様な方法でトナーとし、導電性トナー60を試作
した。
【0096】以上のトナー51〜60のそれぞれについ
て、トナー5重量部と不定形鉄粉(TSV100−20
0:パウダテック)95重量部を用い、現像剤とした。
まず、フラッシュ定着性を評価するために、フラッシュ
定着方式を採用しているFACOM−6715Dレーザ
プリンタを用いて5mm角のベタ画像を印字し、テープ剥
離試験を行った。この時、定着器の設定条件は、容量1
60μFのコンデンサを用い、充電電圧2050Vと
し、フラッシュランプに印加した。また、記録媒体上の
ベタ画像のトナー層厚は約15μmにした。テープ剥離
試験は、ベタ画像部に粘着テープ(スコッチメンディン
グテープ、住友3M)を軽く貼り、直径100mm、厚さ
20mmの鉄製円柱ブロックを円周方向に一定速度でテー
プ上を記録媒体に密着させた状態でころがし、しかる
後、テープを記録媒体から引き剥がした。定着性の指標
として、テープ剥離前後の光学画像濃度(ID)の比率
(百分率)の大きさから定着性の良否を判断し、この比
率が80%以上のものを定着性良好とした。光学画像濃
度はPCMメータ(マクベス)を用いて測定した。
【0097】また、トナーのかぶりの程度は印字背景部
(白地の部分)の光学画像濃度の大きさから判定し、こ
の値が0.1以下の場合を良好とした。また、トナーの
貯蔵安定性とブロッキング性は、トナー20gをポリビ
ンに詰め、55℃、30%RH環境中に12時間暴露
し、取り出したトナーから200メッシュ(75μm)
以下のトナーを除去し、残ったトナー重量の大きさから
貯蔵安定性とブロッキング性を評価した。残ったトナー
重量が10wt%以下の場合を良好とした。
【0098】装置の稼働環境(温度、湿度)の変化によ
るトナー特性の安定性は、定着性の評価で用いた現像剤
10gを50ccポリビンに詰め、常温、常湿環境(25
℃、40%RH)と高温、高湿環境(35℃、80%R
H)中に1時間暴露し、さらに、それぞれの環境中で1
0分間、ボールミル撹拌(200rpm)し、取り出した現
像剤を速やかに帯電量測定した。常温、常湿環境中にお
ける帯電量に対する高温、高湿環境中における帯電量の
比率(百分率)の大きさから評価した。この比率が、7
0%以上の場合を良好とした。
【0099】評価結果を表16に示す。結果から、トナ
ーの導電率が10-12 S/cm以上(すなわち、カーボン
含有量が10wt%以上)のトナーは定着性に優れるもの
のかぶり量が多い(表13)。かぶりが多い導電性トナ
ーを磁性化するとかぶり量が著しく小さくなり、トナー
の飽和磁化σsを 1 emu/g以上とすることでかぶりの
発生をおさえることができる(表14)。さらに、トナ
ーのバインダに無定形ポリマを用いた場合、極めてフラ
ッシュ定着性に優れるトナーであるとともに、ブロッキ
ング性、環境特性に優れるトナーとすることができる。
【0100】電気抵抗が1×104 と1×106 Ωcmの
キャリアを用いてトナー濃度5 〜30wt%の現像剤と
し、上記と同様に評価した。キャリア電気抵抗によりか
ぶりの量が変化しキャリア電気抵抗が1×104 Ωcmに
するとかぶりの発生を抑えることができない。さらに1
×106 Ωcmのキャリアを用いた場合でもトナー濃度3
0wt%にするとかぶりが発生したが、トナー濃度20wt
%以下ではかぶりは発生しなかった。
【0101】〔比較例2〕試作したトナー60を熱ロー
ル定着方式を用いている小型卓上レーザプリンタ(M3
722、富士通)を用いて定着性とオフセット性を調査
した。表17に見られるように、低温度でも優れた定着
性を示すが、オフセット発生温度も低く、良好な定着ウ
インドは得られなかった。
【0102】
【表13】
【0103】
【表14】
【0104】
【表15】
【0105】
【表16】
【0106】
【表17】
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、トナーに用いるバイン
ダ樹脂の融点とガラス転移点を制御することにより、優
れたフラッシュ定着性を示し、かつ、トナーの貯蔵安定
性が高く、現像機内でブロッキングを起こしにくく、現
像機内で融着しにくく、また、融着物(粗大トナーな
ど)を発生しにくく、装置の稼働環境(温度、湿度)の
変化によりトナーの特性が変化しにくいフラッシュ定着
用トナーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】フラッシュ定着方式の電子写真装置の模式図で
ある。
【符号の説明】
5…現像剤 10…トナー 12…印刷紙 13…キセノンランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 15/20 108 G03G 9/08 331 333 361 101 (72)発明者 荻野 健 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 田邨 ひろみ 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 山本 隆志 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−23949(JP,A) 特開 平5−27474(JP,A) 特開 昭57−32447(JP,A) 特開 平4−56869(JP,A) 特開 平4−328578(JP,A) 特開 昭56−5560(JP,A) 特開 平5−107805(JP,A) 特開 平3−171144(JP,A) 特開 平4−24654(JP,A) 特開 昭59−102251(JP,A) 特開 昭59−216149(JP,A) 特開 平2−136876(JP,A) 特開 平2−135372(JP,A) 特開 昭58−203456(JP,A) 特開 昭59−100452(JP,A) 特開 平4−159562(JP,A) 特開 平3−280070(JP,A) 特開 平5−94049(JP,A) 特開 平5−61271(JP,A) 米国特許4601966(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 CA(STN)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダの50重量%以上が無定形ポリ
    アミドからなり、該無定形ポリアミドが下記(a)及び
    (b)から選ばれる少なくとも1種の単位を主鎖中に少
    なくとも20モル%含むこととを特徴とするフラッシュ
    定着用トナー。 (a)下記構造式で表わされる単位: 【化1】 (式中、Arは炭素原子数20以下の2価の芳香族炭化
    水素基又は脂肪族不飽和炭化水素基、R1 は水素原子、
    ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル基又はアミ
    ノ基であり、mは0又は1であり、かつArに対して両
    側のカルボニル基又はアミノ基はシス位、オルト位又は
    メタ位に結合している。) (b)下記構造式で表わされる単位: 【化2】 (式中、R1 は上記定義の通りであり、R2 は炭素原子
    数1〜4のアルキル基であり、nは0又は1であり、q
    は1,2又は3であり、かつ同一の単位においてR1
    2 は異なる基である。)
  2. 【請求項2】 前記単位(a)がフタール酸、イソフタ
    ール酸、無水フタール酸、マレイン酸、無水マレイン
    酸、1,2−ジ(メチルアミノ)ベンゼン、1,3−ジ
    (メチルアミノ)ベンゼンの群から選ばれた一種類以上
    のモノマから構成され、前記単位(b)がメチルコハク
    酸、β−メチルアジピン酸、1,2−ジアミノプロパ
    ン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタ
    ン、2−メチル−2,4−ジアミノペンタンの群から選
    ばれた一種類以上のモノマから構成される請求項1記載
    のフラッシュ定着用トナー。
  3. 【請求項3】 バインダの必須成分として第1のポリマ
    と第2のポリマを含み、第1のポリマが前記無定形ポリ
    アミドであり、第2のポリマがエポキシ樹脂、スチレン
    アクリル、ポリエステル、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂
    のいずれかのポリマとポリブタジエンまたは構成単位に
    ポリブタジエンを含むポリマをブロック共重合したゴム
    弾性を示すポリマであることを特徴とする請求項1記載
    フラッシュ定着用トナー。
  4. 【請求項4】 バインダの必須成分として前記無定形ポ
    リアミドを含み、かつ表面張力低減剤を含んで表面張力
    が200℃において15dyne/cm(ウィルヘルミ法)以
    下であることを特徴とする請求項1記載のフラッシュ定
    着用トナー。
  5. 【請求項5】 シリコーンポリマまたはフルオロアルキ
    ルポリマをバインダ総量に対して0.1〜2wt%添加し
    た請求項3又は4記載のフラッシュ定着用トナー。
  6. 【請求項6】 融点が90〜150℃のフローテスタ軟
    化温度とガラス転移点が少なくとも55℃以上を示す請
    求項1〜のいずれか1項記載のフラッシュ定着用トナ
    ー。
  7. 【請求項7】 前記ポリエステルの数平均分子量(M
    n)が2000〜5000と重量平均分子量(Mw)が
    1万以上である請求項1〜のいずれか1項記載のフラ
    ッシュ定着用トナー。
  8. 【請求項8】 前記ポリエステルをトナーに用いるバイ
    ンダ樹脂総量の50wt%以上用いる請求項1〜のいず
    れか1項記載のフラッシュ定着用トナー。
  9. 【請求項9】 カーボンと強磁性体とを含み、導電率が
    1×10-12 S/cm以上、飽和磁化が 1 emu/g(10
    kOs )以上であることを特徴とする請求項1記載のフラ
    ッシュ定着用トナー。
  10. 【請求項10】 熱伝導率が1J/mKs 以上である請求
    記載のフラッシュ定着用トナー。
  11. 【請求項11】 数平均分子量(Mn)が6000以
    下、ピーク分子量(Mp)が20000以下、フローテ
    スタ軟化温度が130℃以下のバインダを用いた請求項
    9又は10記載のフラッシュ定着用トナー。
  12. 【請求項12】 少なくとも電気抵抗が1×106 Ωcm
    以上の磁性キャリアーとトナーからなる現像剤におい
    て、請求項7,8又は9記載のフラッシュ定着用トナー
    を用い、かつ、該現像剤のトナー濃度が20wt%以下で
    あることを特徴とするフラッシュ定着用現像剤。
  13. 【請求項13】 フラッシュ定着装置を用いる電子写真
    装置において、請求項1〜12のいずれか1項記載のト
    ナーまたは現像剤を用いることを特徴とした電子写真装
    置。
JP14770793A 1993-06-18 1993-06-18 フラッシュ定着用トナー及び電子写真装置 Expired - Fee Related JP3328004B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14770793A JP3328004B2 (ja) 1993-06-18 1993-06-18 フラッシュ定着用トナー及び電子写真装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14770793A JP3328004B2 (ja) 1993-06-18 1993-06-18 フラッシュ定着用トナー及び電子写真装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0713385A JPH0713385A (ja) 1995-01-17
JP3328004B2 true JP3328004B2 (ja) 2002-09-24

Family

ID=15436415

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14770793A Expired - Fee Related JP3328004B2 (ja) 1993-06-18 1993-06-18 フラッシュ定着用トナー及び電子写真装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3328004B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006154686A (ja) * 2003-12-10 2006-06-15 Sanyo Chem Ind Ltd トナー用ポリエステル樹脂、トナー組成物及び樹脂粒子
EP2328034B1 (en) 2003-12-10 2014-03-19 Sanyo Chemical Industries, Ltd. Composite resin particles
CN102754534B (zh) * 2010-02-26 2016-04-06 株式会社日立制作所 电子部件、导电性浆料及电子部件的制造方法
JP2011197369A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Konica Minolta Business Technologies Inc クリアトナー、画像形成方法
JP6439718B2 (ja) * 2016-02-22 2018-12-19 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 磁性トナーの製造方法
JP6471723B2 (ja) * 2016-05-24 2019-02-20 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 磁性トナー

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0713385A (ja) 1995-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6332182B2 (ja)
KR950003305B1 (ko) 토너
JPH0145914B2 (ja)
JP3335486B2 (ja) トナーバインダ、トナー、電子写真方法及び装置
JPH0363065B2 (ja)
JPH0734125B2 (ja) 静電荷模様の現像に使用するためのトナー組成物
JP3126343B2 (ja) フラッシュ定着用トナー
CA1155699A (en) Magnetic toners containing cubical magnetite
JP3328004B2 (ja) フラッシュ定着用トナー及び電子写真装置
JP3233793B2 (ja) フラッシュ定着用トナーバインダ、トナー、静電写真方法及び装置
JP2003270853A (ja) 電子写真用トナー
JPH0251175B2 (ja)
JP3915542B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JPH0697348B2 (ja) トナ−
JPH0772657A (ja) 画像形成装置用トナー
JPH01128071A (ja) 電子写真現像用トナー
JPH0820758B2 (ja) フラツシユ定着方法
JPH0222668A (ja) フラッシュ定着用トナー
JP2501938B2 (ja) トナ―
JP3680557B2 (ja) バインダーキャリア、該キャリアを含む現像剤および該現像剤を用いた画像形成方法
JP2583223B2 (ja) 磁気ブラシ現像用キヤリア
JPH0990672A (ja) フラッシュ定着用トナー
JPH01129262A (ja) 電子写真現像用トナー
JP2999574B2 (ja) フラッシュ定着用トナー
JPS6332382B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020604

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees