JP5479275B2 - 機械式駐車場 - Google Patents
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Description
このような機械式駐車場においては、近年の道路交通法改正により自動二輪車の駐車場需要が高まっていることから、従来の自動車に加えて自動二輪車の駐車も可能にすることが求められている。
上述したターンテーブルの一般的な入出庫時動作には、自動車の前後方向と格納方向とが平行になる場合(以下、「180度乗入方式」と呼ぶ)と、自動車の前後方向と格納方向とが直交する場合(以下、「90度乗入方式」と呼ぶ)とがある。
自動車の入庫時には、駐車可能な空パレットを搬器に横行移動させる取出を行った後、自動車の乗入階まで昇降移動する。自動車が前進して空パレットに入庫し、定位置に停車して利用者(運転者)が退出した後には、ターンテーブルの動作により、自動車を搭載した搭載パレットを180度回転させ、自動車を前進での退出が可能な向きとする。この後、搭載パレットは、搬器により格納階まで昇降移動し、さらに、搬器から格納位置まで横行移動して格納が完了する。
なお、この特許文献1では、自動車及び自動二輪車を混在させる場合において、方向転換装置及びその制御に関する記載はない。
自動二輪車を格納する車両用パレットには、格納時等に自動二輪車が転倒することを防止するため、前輪用保持具や固定具等が設けられている。この結果、自動二輪車については、前輪保持具及び固定具等が妨げとなり、ターンテーブル動作の有無に係わらず、前進で出庫させることはできないため、後進での出庫を余儀なくされている。
このため、方向転換装置を内蔵した機械式駐車場においては、自動車の場合及び自動二輪車の場合で異なる方向転換装置の入出庫時動作(制御)が必要になる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、自動車及び自動二輪車の入出庫毎に異なる方向転換装置の入出庫時動作を採用し、自動車及び自動二輪車のスムーズな入出庫を可能にした機械式駐車場を提供することにある。
本発明に係る機械式駐車場は、自動車または自動二輪車を駐車させる専用の車両用パレットが混在し、該車両用パレットを回転させて入出庫方向の選択を可能とする方向転換装置を内蔵している機械式駐車場において、各種制御を行う駐車制御装置が、これから入出庫する車両の種別を判断する車両種別判定部と、前記方向転換装置の動作を制御して入出庫方向を設定する方向転換制御部とを備え、前記駐車制御装置は、前記車両種別判定部が入出庫車両を自動車と判断した場合、前記方向転換装置により前進入庫及び前進出庫を可能にする自動車用動作を選択して前記方向転換制御部に出力し、前記車両種別判定部が入出庫車両を自動二輪車と判断した場合、前記方向転換装置により前進入庫及び後退出庫を可能にする自動二輪車用動作を選択して前記方向転換制御部に出力することを特徴とするものである。
なお、方向転換装置による自動車用動作及び自動二輪車用動作は、180度乗入方式や90度乗入方式等に応じて異なるものとなる。
この場合、前記車両用パレットの自動二輪車用に前記認識手段を設けるとともに、入出庫方向の認識手段を併設することが好ましく、これにより、自動二輪車の対面入庫が可能になる。なお、ここでの対面入庫は、一つの車両用パレット上に自動二輪車用パレットが並列に2台分配置され、それぞれの入出庫方向が逆向きとなる場合を言う。
この場合、前記パレット番号は、前記車両用パレット上に2台分配置されている自動二輪車用パレット毎に設けられていることが好ましく、これにより、自動二輪車の対面入庫が可能になる。
図3に示す機械式駐車場Paは、一般的に180度乗入のエレベータ方式と呼ばれるものである。この機械式駐車場Paは、たとえばタワーTの内部に、自動車を駐車させて保管する複数の車両用パレットCpを備えている。各車両用パレットCpは、図示しないパレット昇降装置やパレット横行装置により、乗入階の乗入位置と、格納階の格納位置との間を移動可能となっている。
すなわち、180度乗入方式の機械式駐車場Paは、入出庫する際に自動車が移動する方向と格納方向とが平行になり、90度乗入方式の機械式駐車場Pbは、入出庫する際に自動車が移動する方向と格納方向(車両の前後方向)とが直交している。
なお、各車両用パレットCpは、横行装置により格納位置とターンテーブル上の所定位置との間を移動する。
図1に示す車両用パレットCpmは、たとえば1台の自動二輪車MBを搭載可能な自動二輪車用パレット30や自動二輪車用スタンド等を用いることにより、2台の自動二輪車MBを平行に並べて搭載可能である。また、自動二輪車MBは、4輪の自動車Cと異なり、安定した自立が困難であるから、たとえば前輪保持具31等のように、自動二輪車専用の用固定治具を備えている。従って、この車両用パレットCpmには自動車Cの搭載が不可であり、同様に、前輪保持具31等のない車両用パレットCpcには自動二輪車MBの搭載が不可である。
乗入階10には、車両用の出入口扉11が設けられており、その内部には、昇降した車両用パレットCpが存在している。従って、自動車C及び自動二輪車MBは、出入口扉11から真っ直ぐに前進して車両用パレットCp上に搭載可能となっている。
なお、図中の符号12は、前進入庫する正面の壁面に取り付けられた停止位置確認用の鏡、13は入庫時の指示を表示する入庫指示灯、14は使用者等が出入りするための補助出入口扉、15は非常停止用スイッチである。
このような機械式駐車場Pa,Pbには、各種制御を行うため、駐車制御装置20が設けられている。
なお、図示の構成例では、駐車制御装置20を出入口扉11の近傍のタワー外壁に設置したが、この位置には操作部のみを備えた操作盤を設置し、車両種別判定部及び方向転換制御部等については、タワー内部の適所等に別置きしてもよい。
この工程では、最初に自動車Cを搭載可能な空の車両用パレットCpcを取り出す必要がある。従って、第1工程では、駐車制御装置20の操作部に必要事項を入力することにより、格納位置にある車両用パレットCpcから空パレットを探して取り出すことになる。そして、空パレットが見つかると、昇降装置が作動して搬器となるターンテーブルを空パレットの格納位置まで昇降させる。
この後、第4工程に進んで昇降装置を作動させ、空パレットを乗入階まで移動させる。この結果、自動車Cの入庫が可能になるので、次の第5工程に進み、出入口扉11を開いて入庫を開始する。なお、出入口扉11を開く前には、駐車制御装置20で全ての入庫条件が整い、安全に入庫できることの確認が行われる。
こうして入庫した自動車Cは、第6工程に示すように、車両用パレットCpcの所定位置に停車する。
この後、第9工程に進んで昇降装置を作動させると、自動車Cを搭載した車両用パレットCpcは格納階まで昇降する。さらに、格納階では、自動車Cを搭載した車両用パレットCpcを横行装置により水平移動させ、所定の格納位置に移動させることにより、第10工程において格納完了及び入庫完了の状態となる。
この工程では、出庫したい自動車Cが搭載されている車両用パレットCpcを指定して取り出す必要がある。従って、第1工程では、駐車制御装置20の操作部に必要事項を入力することにより、格納位置にある車両用パレットCpcから自動車搭載パレットを探して取り出すことになる。そして、自動車搭載パレットが見つかると、昇降装置が作動して搬器となるターンテーブルを空パレットの格納位置まで昇降させる。
この後、第4工程に進んで昇降装置を作動させ、自動車搭載パレットを乗入階まで移動させる。この結果、自動車Cの出庫が可能になる。
続く第6工程では、自動車Cが前進出庫を開始し、第7工程では、自動車Cが完全に乗入階10の外へ出て出庫を完了する。なお、自動車Cが出庫を完了すると、出入口扉11は閉じられる。
この工程では、最初に自動二輪車MBを搭載可能な空の車両用パレットCpmを取り出す必要がある。従って、第1工程では、駐車制御装置20の操作部に必要事項を入力することにより、格納位置にある車両用パレットCpmから空パレットを探して取り出すことになる。そして、空パレットが見つかると、昇降装置が作動して搬器となるターンテーブルを空パレットの格納位置まで昇降させる。
この後、第4工程に進んで昇降装置を作動させ、空パレットを乗入階まで移動させる。この結果、自動二輪車MBの入庫が可能になるので、次の第5工程に進み、出入口扉11を開いて入庫を開始する。なお、自動二輪車MBの入庫は、利用者が車体を引いて前進移動させるものである。
続く第7工程では、利用者が乗入階10の出入口扉11から退出し、さらに出入口扉11を閉じる。しかし、自動二輪車MBの入庫時には、自動車Cの入庫時に実施していた方向転換装置によるターンテーブルの180度回転を実施せず、前進入庫した向きのままとなる。
この工程では、出庫したい自動二輪車MBが搭載されている車両用パレットCpmを指定して取り出す必要がある。従って、第1工程では、駐車制御装置20の操作部に必要事項を入力することにより、格納位置にある車両用パレットCpmから自動二輪車搭載パレットを探して取り出すことになる。そして、自動車搭載パレットが見つかると、昇降装置が作動して搬器となるターンテーブルを空パレットの格納位置まで昇降させる。
この後、第4工程に進んで昇降装置を作動させ、自動二輪車搭載パレットを乗入階まで移動させる。この結果、自動二輪車MBの出庫が可能になる。
続く第6工程では、利用者が引き出すことにより、自動二輪車MBが後退出庫を開始する。この結果、第7工程では、自動二輪車MBが完全に乗入階10の外へ出て出庫を完了する。なお、自動二輪車MBが出庫を完了すると、出入口扉11は閉じられる。
90度乗入方式の自動車入庫時工程は、上述した180度乗入方式を採用した場合と比較して、旋回装置(ターンテーブル)の動作が異なっているだけであり、他の工程は基本的に同じである。従って、以下の説明では、旋回装置の動作についてのみ説明する。
また、図9の第8工程においては、自動車Cを搭載した車両用パレットCpcを反時計回りに90度回転させることにより、車両用パレットCpcが格納方向を向くようになる。
90度乗入方式の自動車出庫時工程は、上述した180度乗入方式を採用した場合と比較して、旋回装置(ターンテーブル)の動作が異なっているだけであり、他の工程は基本的に同じである。従って、以下の説明では、旋回装置の動作についてのみ説明する。
従って、第6工程の自動車Cは、図6において乗入階10に着床した第4工程と同じ状態になるため、自動車Cの前進出庫が可能となる。
また、図10の第9工程においては、自動車Cが出庫した空パレットを90度回転させているので、空パレットは格納方向を向くようになる。
90度乗入方式の自動二輪車車入庫時工程は、上述した180度乗入方式を採用した場合と比較して、自動車入庫時と同様に、旋回装置(ターンテーブル)の動作が異なっているだけであり、他の工程は基本的に同じである。従って、以下の説明では、旋回装置の動作についてのみ説明する。
また、図11の第8工程においては、自動二輪車MBを搭載した車両用パレットCpmを反時計回りに270度回転させることにより、車両用パレットCpmが格納方向を向くようになる。
90度乗入方式の自動二輪車出庫時工程は、上述した180度乗入方式を採用した場合と比較して、自動車入庫時と同様に、旋回装置(ターンテーブル)の動作が異なっているだけであり、他の工程は基本的に同じである。従って、以下の説明では、旋回装置の動作についてのみ説明する。
従って、第6工程の自動二輪車MBは、図8において乗入階10に着床した第5工程と同じ状態になるため、自動二輪車MBの後退出庫が可能となる。
また、図12の第9工程においては、自動二輪車MBが出庫した空パレットを270度回転させているので、空パレットは格納方向を向くようになる。この270度回転は、入庫時の90度回転との合計により360度回転になるので、入庫時の車両用パレットCpmに自動二輪車MBの直進入庫が可能になる。
また、上述した方向転換装置の自動車用動作及び自動二輪車用動作は、180度乗入方式や90度乗入方式に応じて、回転時の回転角度等が異なるものとなる。
また、180度乗入方式の場合、入庫時、利用者が乗入階10の出入口扉11から退出し、さらに出入口扉11を閉じた後、方向転換装置によりターンテーブルを180度回転させるものとしたが、回転させるタイミングはそれに限定されることはなく、出庫時、自動車搭載パレットが乗入階10に移動したタイミングで180度回転させてもよい。
具体的に説明すると、たとえば図1に示すように、自動二輪車用の車両用パレットCpmに識別手段の反射板40を取り付けておき、反射板40の有無を確認センサ41で検出する。図示の構成例では、車両用パレットCpmの側面適所に対して、左右(前後)一対の異なる反射板40a,40bを設けてあり、これらの反射板40a,40bを識別可能な一対の確認センサ41a,41bで検出するように構成されている。なお、反射板40a,40bの有無を検出するのに好適な確認センサ41a,41bとしては、たとえば反射型光電センサ等がある。
すなわち、駐車制御装置20の操作部から呼び出された車両用パレットCpの種別と、実際に乗入階10に着床した車両用パレットCpの種別が一致しているか否かの確認に加えて、入出庫時に行う方向転換装置の動作について、自動車用動作または自動二輪車用動作からいずれか一方を正確に選択することができる。換言すれば、方向転換装置によりこれから方向転換させる車両用パレットCpについて、自動車用動作または自動二輪車用動作のどちらを選択するか正確な判断が可能になる。
すなわち、車両用パレットCpmの両側面について左右を確実に識別することができる。換言すれば、車両用パレットCpmのように入出庫の方向が問題となる場合において、前進入庫及び後退出庫が可能な正常方向を向いているか、あるいは、180度回転した逆方向を向いているかについて、反射板40a,40bがある条件と、反射板40a,40bの並び順が一致している条件とがともに満たされる場合にのみ、正常方向を向いていると判断することができる。
このような対面入庫は、使用する自動二輪車用パレット30により、上述した入出庫時に方向転換装置により回転させるターンテーブルの回転角度を低減できる場合がある。
この場合のパレット番号は、自動二輪車MBの対面入庫を可能にするため、自動二輪車2台分の自動二輪車用パレット30が配置されている車両用パレットCpmの対し、各自動二輪車用パレット30に対して個別に設けられていることが望ましい。なお、パレット番号による種別の判断は、上述した反射板40及び確認センサ41と併用してもよい。
図14において、スタートS1で制御が開始された後、ステップS2で使用者が操作部に暗証番号を入力する。この場合の暗証番号は、使用者と使用者に対応する車両用パレットCpmとの関連づけがなされたものであり、さらに、自動二輪車用パレット30との関連づけもなされている。
次のステップS5では、車両用パレットCpmの向きを確認センサ41でチェックする。この結果を次のステップS6で判断し、前進入庫及び後退出庫が可能な方向(正方向)を向いていると判断された「YES」の場合には、ステップS7に進んで旋回なしを選択及び実行する。しかし、ステップS6の判断がNOの場合には、ステップS8に進んで180度旋回を選択及び実行する。
こうして自動二輪車MBの乗入が完了すると、次のステップS11では、使用者が乗入階10から外に出て「扉閉」のボタンをONとする。この結果、次のステップS12に進み、出入口扉11が閉じられる。
次のステップS13では、車両用パレットCpmが格納階まで上昇するとともに、所定の格納位置まで横行移動してパレット格納が完了し、さらに、ステップS14に進んで自動二輪車MBの入庫が完了により制御は終了となる。
そして、次のステップS6で正方向か否かを判断し、乗入階10で90度回転した後、前進入庫及び後退出庫が可能な方向(正方向)を向いていると判断された「YES」の場合には、ステップS21に進んで90度旋回を選択及び実行する。しかし、ステップS6の判断がNOの場合には、ステップS22に進んで270度旋回を選択及び実行する。
こうして自動二輪車MBの乗入が完了すると、次のステップS11では、使用者が乗入階10から外に出て「扉閉」のボタンをONとする。この結果、次のステップS12に進み、出入口扉11が閉じられる。
この後、次のステップS13に進むことにより、車両用パレットCpmが格納階まで上昇するとともに、所定の格納位置まで横行移動してパレット格納が完了し、さらに、ステップS14に進んで自動二輪車MBの入庫完了により制御は終了となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
11 出入口扉
20 駐車制御装置
30 自動二輪車用パレット
40,40a,40b 反射板(識別手段)
41,41a,41b 確認センサ
Pa,Pb 機械式駐車場
Cp,Cpc,Cpm 車両用パレット
C 自動車
MB 自動二輪車
Claims (5)
- 自動車または自動二輪車を駐車させる専用の車両用パレットが混在し、該車両用パレットを回転させて入出庫方向の選択を可能とする方向転換装置を内蔵している機械式駐車場において、
各種制御を行う駐車制御装置が、これから入出庫する車両の種別を判断する車両種別判定部と、前記方向転換装置の動作を制御して入出庫方向を設定する方向転換制御部とを備え、
前記駐車制御装置は、前記車両種別判定部が入出庫車両を自動車と判断した場合、前記方向転換装置により前進入庫及び前進出庫を可能にする自動車用動作を選択して前記方向転換制御部に出力し、前記車両種別判定部が入出庫車両を自動二輪車と判断した場合、前記方向転換装置により前進入庫及び後退出庫を可能にする自動二輪車用動作を選択して前記方向転換制御部に出力することを特徴とする機械式駐車場。 - 前記車両種別判定部は、いずれか一方の車両用パレットに設けた認識手段と、前記認識手段の有無を車両乗入位置で検出するセンサとを備え、該センサで検出する前記識別マークの有無から入出庫車両の種別が判断されることを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車場。
- 前記車両用パレットの自動二輪車用に前記認識手段を設けるとともに、入出庫方向の識別マークを併設したことを特徴とする請求項2に記載の機械式駐車場。
- 前記車両種別判定部は、前記車両用パレットに車両種別とともに予め定めたパレット番号を設けておき、入出庫時に入力を受ける前記パレット番号から入出庫車両の種別が判断されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の機械式駐車場。
- 前記パレット番号は、前記車両用パレット上に2台分配置されている自動二輪車用パレット毎に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の機械式駐車場。
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