JP2010138542A - 立体駐車場の監視システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車種に関わらず車両が適正な停車範囲から車幅方向に食み出しているか否かを正確に検知可能にする
【解決手段】入出庫口18より乗入れ部17へと進入した車両を搭載する搭載手段8と、乗入れ部17に進入した車両が所定範囲から車幅方向に食み出しているか否かを検知する検知手段49,50とを備え、検知手段49,50は搭載手段8の側方を通過する検査光を投光する光電センサ59と、光電センサ59より投光された光を受光又は反射する対向部材60とを備え、光電センサ59は乗入れ部17の入出庫口18側下部において幅方向の軸心周りに揺動可能に配置されて検査光を上下に走査可能としており、対向部材60は乗入れ部17の奥側上部において検査光の走査範囲に対応して配置されている。
【選択図】図3
【解決手段】入出庫口18より乗入れ部17へと進入した車両を搭載する搭載手段8と、乗入れ部17に進入した車両が所定範囲から車幅方向に食み出しているか否かを検知する検知手段49,50とを備え、検知手段49,50は搭載手段8の側方を通過する検査光を投光する光電センサ59と、光電センサ59より投光された光を受光又は反射する対向部材60とを備え、光電センサ59は乗入れ部17の入出庫口18側下部において幅方向の軸心周りに揺動可能に配置されて検査光を上下に走査可能としており、対向部材60は乗入れ部17の奥側上部において検査光の走査範囲に対応して配置されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、立体駐車場に乗入れた車両が適正範囲内に停車しているか否かを監視するシステムに関し、特に車両が適正範囲から車幅方向に食み出しているか否かを監視するシステムに関する。
立体駐車場は外部と入出庫口を介してアクセス可能な乗入れ部を有し、運転者は入出庫口より乗入れ部へと車両を進入させることにより駐車することができる。車両の進入に際して乗入れ部の底部では車両を搭載するための空のパレットが待機しており、パレットは、運転者がパレット上に停車して乗入れ部から外に出た後に、車両とともに所定の駐車部へと搬送される。
車両がパレット上の偏った位置に停車した場合、この搬送過程で車両が立体駐車場の構造物と干渉するおそれがある。車両の安全確保には乗入れ部に進入した車両を適正な停車範囲内に誘導することが肝要であるため、従来からこのような適正範囲内に車両が停車しているか否かを監視するシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
図16は従来例に係る立体駐車場の監視システムの説明図である。図16に示すように乗入れ部901には複数の光電センサ902〜906が設けられ、そのうちのセンサ906によって車両が適正範囲から車幅方向に食み出しているか否かが検知される。2個のセンサ906が乗入れ部901の入出庫口907側において幅方向に離れて配置されており、各センサ906は検査光をパレット908の側方を通過するようにして乗入れ部901の奥側に向けて投光する。他方、乗入れ部901の奥側には検査光をセンサ906に向けて反射する再帰反射板909が配置されている。一般に車両にはドアミラーが左右両側に張り出すように設けられており、車両が横方向に偏って停車していると、一方のセンサ906からの検査光はドアミラーで遮られて再帰反射板909に到達せず、他方のセンサ906からの検査光は車両の側方を通過して再帰反射板909で反射し、その反射光がセンサ906により受光される。これにより車両が車幅方向に食み出していることが検知され、逆に両方のセンサ906が反射光を受光したときに車両が車幅方向に関して適正範囲内に停車していることが検知される。
近年一般に普及している車両の多様化が著しく、運転者の利便性確保のため立体駐車場の対象車種もこれに伴い広範となってきている。対象車種には例えば普通車や軽自動車や超小型普通車、ハイルーフ車やミッドルーフ車、スポーツカー等が含まれ、車種ごとに車長や車幅や車高だけでなくドアミラーの取付位置も異なっている。このため、センサ906は揺動可能に設けられて検査光を上下に走査可能としており、再帰反射板909はこの走査範囲に対応するよう略上下に延びている。これによりセンサ906の検知領域Rを上下方向及び奥行方向の二次元平面内に規定することができ、車種によるドアミラーの取付位置の相違に対応して車両の車幅方向の食み出しを検知可能としている。
なお、多様な車種を対象とするには、パレット908の前後寸法及び左右寸法を対象車種のうち車長及び車幅が最大となるものに合わせて設定する必要があり、パレット908の左右寸法は最大車幅よりも大きく、入出庫口907の開口幅はこのパレット908の左右寸法よりも大きくなくてはならない。よってセンサ906を入出庫口907の側縁に取り付けると上記適正範囲が幅方向に無用に拡大してしまう。従来はこれを避けるため、センサ906を入出庫口907の上縁に取り付けて車両の停車範囲が幅方向に適正となるよう配置しており、センサ906が検査光を概ね斜め下方に向けて投光するようになっている。その上で検知領域Rをなるべく大きくするため、再帰反射板909は乗入れ部901の底部から上方に延びるよう配置されており、検知領域Rの下限L1はセンサ906が配置される乗入れ部901の入出庫口907側上端部と、再帰反射板909の下端が配置される乗入れ部901の奥側底部とを結ぶ直線で表されることとなる。
特開2006−169722号公報
また、多様な車種を対象とするには、パレット908の他にも、入出庫口907の開口高さを最大車高よりも大きくする必要がある。センサ906は前述したように入出庫口907の上縁に取り付けられているため高位置に配置されてしまう。
ここで、乗入れ部901に進入した軽自動車W4が、ハイルーフ車W1に合わせて車長方向に大型とされたパレット908上で車長方向に関して適正範囲内に停車したとする。一般に軽自動車W4は、低車高のためドアミラーDM4の高さ位置が低く、車長が短いため車の後端からドアミラーDM4までの距離も短い。
ハイルーフ車W1も対象とする乗入れ部901においてこのような軽自動車W4が適正範囲の後端寄りに停車してしまうと、ドアミラーDM4とセンサ906との間の高さ方向の距離が遠くなるとともに、ドアミラーDM4と再帰反射板909の下端との間の車長方向の距離が遠くなるため、ドアミラーDM4が検知領域Rの下限R1から下側に外れる可能性がある。この状況では、左右両方のセンサ906が再帰反射板909からの反射光を受光し続けるため、軽自動車W4が本来意図した適正範囲から車幅方向に食み出していたとしても、これを検知することができなくなる。
そこで本発明は、車種に関わらず車両が適正範囲から車幅方向に食み出しているか否かを正確に検知可能にすることを目的としている。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係る立体駐車場の監視システムは、入出庫口より乗入れ部へと進入した車両を搭載する搭載手段と、前記乗入れ部に進入した車両が所定範囲から車幅方向に食み出しているか否かを検知する検知手段とを備え、前記検知手段は前記搭載手段の側方を通過する検査光を投光する光電センサと、前記光電センサより投光された光を受光又は反射する対向部材とを備え、前記光電センサは、前記乗入れ部の入出庫口側下部において幅方向の軸心周りに揺動可能に配置されて前記検査光を上下に走査可能としており、前記対向部材は、前記乗入れ部の奥側上部において前記検査光の走査範囲に対応して配置されていることを特徴としている。
このような構成とすることにより、大型車両に合わせて設計された搭載手段に小型車両が搭載され、その小型車両が所定範囲のうち車長方向端部にて停車するようなことがあっても、光電センサと小型車両のドアミラーの位置とが近くなる。このため小型車両のドアラミラーを検査光の走査範囲に収めることができるようになる。
前記光電センサは投光素子及び受光素子を有し、前記対向部材は前記投光素子より投光された検査光を前記受光素子に反射する再帰反射面を有していてもよい。このように再帰反射面を採用することにより検査光の光軸の向きが揺動に応じて変化しても反射光を光電センサの受光素子に返すことができる。
前記乗入れ部のデッキには、前記搭載手段に対して入出庫口側に車輪を該搭載手段上に案内する入庫誘導ブロックが設けられており、前記入庫誘導ブロックが中空に形成され、前記光電センサが該入庫誘導ブロックの内部に配置されていてもよい。これにより、光電センサの保護性が高まるとともに光電センサの汚損を防ぐことができる。
前記入出庫口を開閉する扉を備え、前記扉が開いた状態において前記検知手段が作動することが好ましい。このように扉が閉まる前に検知手段を作動させると、運転者が駐車場から離れる前に検知手段による検知結果を報知することができ、万が一車両が所定範囲内に停車していないときでも運転者に停車位置を修正するよう促すことができる。
前記扉の動作を操作するための扉操作部と、前記乗入れ部への車両進入が終了した旨を入力操作するための入力操作部とを備え、前記入力操作部が操作されると前記検知手段が作動し、前記入力操作部が操作されることなく前記入出庫口を閉鎖するよう前記扉操作部が操作されたときには前記扉の閉鎖動作が規制されることが好ましい。これにより、降車のため開放された車両のドアや乗入れ部内を歩行中の運転者が検知手段により検知され、これに基づき車両が所定範囲から食み出していると誤認されるおそれがなくなる。
前記検査光が可視光であり、車両が前記乗入れ部へと進入する際に、前記車幅方向に食み出しているか否かの検知と関係なく前記光電センサが揺動してもよい。これにより、車両の進入時において運転者に予め所定範囲の車幅方向の限界を教示することができる。
前記搭載手段が平坦であってもよい。これにより、搭載手段が凹凸に形成されて車両の進入を案内可能な構造となっていなくても、運転者に所定範囲の車幅方向の限界を教示することができる。なお、このような平坦な搭載手段は一般的にバリアフリー対応の立体駐車場に備えられる。
本発明は、車種に関わらず車両が適正範囲から車幅方向に食み出しているか否かを正確に検知することができ、立体駐車場の対象車種の拡大に資する。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。この説明における方向の概念は図中の矢印に付記した方向を基準にしている。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る90度旋回式のエレベータ式駐車装置1の右側面視断面図である。図1に示す駐車装置1は、鉛直の鉄骨柱2及び水平の梁3からなる枠状の鉄骨塔4を備え、鉄骨塔4の外面には外装板4a(図2参照)が装着される。鉄骨柱2とその内側の棚柱5との間には複数の棚レール6が架け渡され、各棚レール6の上下間に駐車棚7が形成されている。本駐車装置1では上4段の駐車棚7に高車高車両W1が格納され、下7段の駐車棚7に低車高車両W2が格納される。駐車棚7をなする各棚レール6には車両を搭載するパレット8が載置されている。
図1は本発明の第1実施形態に係る90度旋回式のエレベータ式駐車装置1の右側面視断面図である。図1に示す駐車装置1は、鉛直の鉄骨柱2及び水平の梁3からなる枠状の鉄骨塔4を備え、鉄骨塔4の外面には外装板4a(図2参照)が装着される。鉄骨柱2とその内側の棚柱5との間には複数の棚レール6が架け渡され、各棚レール6の上下間に駐車棚7が形成されている。本駐車装置1では上4段の駐車棚7に高車高車両W1が格納され、下7段の駐車棚7に低車高車両W2が格納される。駐車棚7をなする各棚レール6には車両を搭載するパレット8が載置されている。
駐車棚7の左右間はパレット8を搬送する搬器9の昇降路10となっており、上部梁3には搬器9を昇降路10内で昇降させる昇降駆動部11が設けられている。搬器9は昇降駆動部11の駆動シーブ12に巻かれたワイヤロープ13の一端側に吊り下げられ、駆動シーブ12の回転に応じて昇降する。なお、ワイヤロープ13の他端側には転向シーブ14を介してカウンタウェイト15が吊り下げられている。搬器9には、パレット8の移載や方向転換を行うための移載転換機構16(パレット移載・持上げ旋回機構)が設けられている。
鉄骨塔4の地上階は車両が出入りする乗入れ部17となっており、乗入れ部17は後部の入出庫口18を介して鉄骨塔4外に通じている。入出庫口18は扉20で開閉され、鉄骨塔4外には扉20の開閉操作等を行うための操作盤21が設けられている。また、乗入れ部17の下部には、搬器9を乗入れ部17まで下降させるためのピット22が形成されている。
本駐車装置1における入庫時の流れを要約すると、駐車のため入出庫口18の手前まで車両を運転した運転者が操作盤21で車両が高車高であるか低車高であるかを入力して扉20を開放する。このとき、空のパレット8を乗入れ部17で待機させるべく、昇降駆動部11により搬器9が車高に応じた駐車棚7の横まで上昇し、移載転換機構16により駐車棚8から空のパレット8が搬器9に移載され、昇降駆動部11により搬器9がピット22まで下降する。運転者は入出庫口18より乗入れ部17に前進進入してパレット8上で停車し、入出庫口18より乗入れ部17の外に出て操作盤21で停車を終了した旨を入力する。車両が適正範囲内に停車していれば扉20が閉鎖され得る。扉20の閉鎖後、移載転換機構16によりパレット8が車両と共に旋回し、昇降駆動部11により搬器9が上昇し、移載転換機構16によりパレット8が元の駐車棚8に戻される。これによりパレット8上に搭載された車両が車高に応じた駐車棚7に格納される。
図2は図1のII−II線に沿って切断して示す駐車装置1の平面視断面図、図3は図2のIII−III線に沿って切断して示す乗入れ部17の右側面視断面図であって図1の部分拡大図である。図2に示すように、乗入れ部17には、平面視の断面形状が矩形枠状となる外装板4aの内周を取り囲むようにして乗入れ床23が略矩形枠状に設けられ、乗入れ床23の内側には、前方デッキ24、後方デッキ25及び4枚のサイド固定デッキ26が中央に十字状の開口27を形成するようにして設けられている。すなわち、本駐車装置1は所謂90度旋回式となっている。
図3に示すように、乗入れ床23の内側は下方に掘り割られており、開口27の下方に位置するこの掘割部分が前述したピット22となっている。搬器9はトレイ状に組まれた左右に長寸の昇降フレーム28を有し、昇降フレーム28の左右両端にはその上方を覆うようにして一対のエレベータデッキ29(図2参照)が固定され、昇降フレーム28の中央部には前述した移載転換機構16が設けられている。
この機構16は、昇降フレーム28上に固定された昇降可能な昇降台30、昇降台30上で水平旋回可能な旋回台31、及び旋回台31上のアーム装置32を備えている。アーム装置32は旋回台32に水平面内で揺動可能に連結された第1アーム33と、第1アーム33に水平面内で揺動可能に連結された第2アーム34とを有し、第2アーム34の先端部から上方に突出するピン35は、パレット8の下面に形成された孔36内に嵌合可能になっており、図示する格納姿勢において旋回台31の回転軸線上に位置する。この機構16によると、駐車棚7の横に搬器9を位置させた後に、アーム装置32を格納姿勢から駐車棚7内のパレット8の下側に張り出し、昇降台30を上昇させてピン35を孔36に係合させ、アーム装置32を格納姿勢に戻して昇降台30を下降させると、パレット8が左右に延びる状態でエレベータデッキ29の上面に載置される。この状態で搬器9がピット22まで下降すると、開口27の左右延在部の内側にパレット8及びエレベータデッキ29が位置する。そして、昇降台30を再び上昇させてピン35を孔36に係合させ、旋回台31を90度回転すると、開口27の前後延在部の内側にパレット8が位置する。なお、ピット22内では前後の壁面に沿って支柱37が立っており、各支柱37の上端には担持機構38が設けられている。このためパレット8が開口27の前後延在部の内側に位置する状態で昇降台30を下降させると、パレット8の前後両端部が担持機構38によって担持される。この一連の動作により空のパレット8が乗入れ部17に搬送される。
図2及び図3に示すように、パレット8は左右の両側及び中央に3条の隆起部39,40を有し、中央の隆起部40を挟むようにして前後に延びる左右一対の車路部41が溝状に形成されている。入出庫口18より乗入れ部17に進入した車両W1は、乗入れ床23及び後方デッキ25上を通過し、車路部41に車輪を収めるようにしてパレット8上を前進することとなる。後方デッキ25上には左右両側の隆起部39と対向して左右一対の入庫誘導案内ブロック42が設けられており、この入庫誘導ブロック42によって隆起部39に乗り上げようとする車輪を車路部41へと案内することができる。
なお、開口27の前方には鏡43が反射面を後方に向けるようにして立設しており、運転者は鏡43を見て車両とパレット8との左右の位置関係を確認しながら運転することができる。また、鏡43の近傍には、運転者に運転案内表示や運転案内放送や警報動作を行う入庫誘導案内装置44が設けられている。
そして、本駐車装置1には、乗入れ部17を出入りする車両を監視するため、車両の乗入れ状態を検知するための6つの検知装置45〜50が設けられている。
図2に示すように、第1検知装置45は、入出庫口17の左側縁に取り付けられて入出庫口17の幅方向に検査光を投光する投光素子51と、入出庫口17の右側縁に取り付けられて投光素子51と幅方向に対向する受光素子52とを備え、受光素子52は投光素子51からの検査光を受光可能となっている。図3に示すように、投光素子51(及び受光素子)は入出庫口17の下部に取り付けられ、どのような種類の車両であってもその車両が入出庫口17を通過するときには検査光が車体で遮られて受光素子まで到達しないようになっている。このように第1検知装置45は、受光素子52が検査光を受光しているか否かに基づき、車両が入出庫口17を通過している途中であるか否かを検知可能な構成となっている。
図2に示すように、第3検知装置47は、乗入れ床17の左枠部の前後中央部に設けられて乗入れ部17内で検査光を幅方向に投光する投光素子55と、乗入れ床17の右枠部に投光素子53と幅方向に対向する受光素子56とを備え、受光素子56は投光素子54からの検査光を受光可能となっている。検査光は開口27の前後中心線上を通過するよう投光され、どのような種類の車両であってもその車両がパレット8上で停車したときには検査光が車体で遮られて受光素子まで到達しないようになっている。このように第2検知装置46は、受光素子56が検査光を受光しているか否かに基づき、パレット8上で車両が停車しているか否かを検知可能な構成となっている。
図2及び図3に示す第2検知装置46及び第4検知装置48はパレット8上の車両が車長方向に関して適正な停車範囲R1内に収まっている否かを検知するものであり、そのうち第2検知装置46は車両がこの適正範囲R1から後方に食み出しているか否かを検知し、第4検知装置48は車両がこの適正範囲R1から前方に食み出しているか否かを検知する。
図2に示すように、第2検知装置46は、乗入れ床17の左枠部の後端部に設けられて乗入れ部17内で検査光を幅方向に投光する投光素子53と、乗入れ床17の右枠部に投光素子53と幅方向に対向する受光素子54とを備え、受光素子54は投光素子53からの検査光を受光可能となっている。検査光は、開口27の左右延在部内に位置するパレット8の後端を幅方向に通過するよう投光される。図3に示すように、第2検知装置46は複数の投光素子53が上下に並んで設けられた多光軸式の光電センサを利用しており、受光素子もこれに合わせて複数設けられている。これにより、どのような種類の車両であってもその車体がパレット8の後端を跨ぐような状況になっていると検査光がその車体で遮られて受光素子54には到達しない。このようにして、第2検知装置46の検査光の光軸は適正範囲R1の車長方向後端を定義している。
また、第4検知装置48は、第3検知装置47と同様の複数の発光素子57及び受光素子58を備えた多光軸式の光電センサを利用したものであり、発光素子57からの検査光が、開口27の左右延在部内に位置するパレット8の前端を幅方向に通過するよう投光される。これにより、パレット8上に停車した車両の車体がパレット8の前端を跨ぐような状況になっていると検査光がその車体で遮られて受光素子58には到達しない。このようにして、第4検知装置48の検査光の光軸は適正範囲R1の車長方向前端を定義している。
なお、第1乃至第4検知装置はそれぞれ、その投光素子と受光素子とが左右逆に設けられていてもよい。また、各投光素子から投光される検査光は可視光であっても、赤外線のような非可視光であってもよい。
図2に示す第5検知装置49及び第6検知装置50はパレット8上の車両が車幅方向に関して適正な停車範囲R1内に収まっている否かを検知するものであり、そのうち第5検知装置49は車両がこの適正範囲R1から右側方に食み出しているか否かを検知し、第6検知装置50は車両がこの適正範囲R1から左側方に食み出しているか否かを検知する。第5及び第6検知装置49,50は互いの構造が同一であるため、ここでは2つを代表して第5検知装置49について具体的に説明し、第6検知装置50には同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。
図2及び図3に示すように、第5検知装置49は右側の入庫誘導ブロック42内に配置された光電センサ59を有し、この光電センサ59には検査光を投光するとともにこの検査光の反射光を受光するための投・受光素子が設けられている。なお、この検査光についても可視光であっても非可視光であってもよい。投・受光素子からは検査光が乗入れ部17の奥行方向奥側に向けて投光される。乗入れ部17の奥側上部には検査光を反射する再帰反射板60が設けられており、再帰反射板60からは検査光が光電センサ59に向かって反射する。図2に示すように、車両が車幅方向に関して適正範囲R1内に収まっているときには、検査光が右側のドアミラーDM1の右外側を通過して再帰反射板60において反射し、その反射光が光電センサ59により受光される。車両が適正範囲R1から右側に食み出しているときには、検査光がドアミラーDM1により遮られて光電センサ59が受光することはない。このようにして、第5検知装置49の検査光の光軸は適正範囲R1の車長方向右端を定義しており、同様構成の第6検知装置50の検査光の光軸は適正範囲R1の車長方向左端を定義している。
図4は図2のIV−IV線に沿って切断して示す乗入れ部17の右側面視部分断面図である。図4に示すように、入庫誘導ブロック42はパレット8の手前側(後側)で車輪を乗り上げさせて車路部41へと誘導する誘導面61を有した本体部62と、本体部62に対して後側に突出するフランジ部63とを有し、このフランジ部63は後方デッキ25の上面に載置された状態としてボルト64で後方デッキ25に締結されている。本体部62はドーム状に形成されており、その内部に空間が形成されている。誘導面61は車輪を左右内側の車路部へと導くため左右内側に向かって下方に傾斜しており、本体部62は左右内側に向かうに従ってその前後寸法及び上下寸法が小さくなっている。このため、本体部62の内部空間は、左右外側部分において前後方向及び上下方向に比較的大きな容量が確保されており、光電センサ59はこの部分を利用して本体部62の内部空間に配置されている。本体部62の前端面は開放され、これにより光電センサ59からの検査光が本体部62外に出射可能となり、再帰反射板60からの反射光が本体部62内に入射可能となる。このように乗入れ部17の底部に光電センサ59を設けるにあたり、光電センサ59を誘導ブロック42の内部に配置している。誘導ブロック42は車輪の乗り上げを考慮して頑強な材料(例えば合成樹脂)から形成されているため、光電センサ59の保護性が高くなっている。また、光電センサ59は下記のとおり揺動可能であるが、どの揺動角度であっても投・受光素子は開口する前端面に対して内側に位置するよう設けられており、光電センサ59の汚損をなるべく防止するようにしている。
後方デッキ25のうちフランジ部63に対して前方部分であって本体部62によって覆われる部分は切り欠かれており、この切り欠き部25aを介して本体部62の内部空間がピット22と連通している。ピット22の後端部にはロータリーアクチュエータ65が配設され、ピット22の内部から本体部62の内部空間にかけてはロータリーアクチュエータ65の駆動力に基づいて光電センサ59を揺動させるセンサ揺動機構66が配設されている。前述したように担持機構38を設けるためピット22内にはその後面に沿って支柱37が立設している。担持機構38はこの支柱37に対して前方に延びるステー67に固定され、支柱37とピット22の後面との間には所定のクリアランスが設定されている。支柱37にはこのクリアランスを後方に延びるステー68が更に固定されており、ロータリーアクチュエータ65はこのステー68の上面に固定されている。
センサ揺動機構66は、幅方向に指向するロータリーアクチュエータ65の出力軸に固定された第1クランク69と、第1クランク69の端部に揺動可能に連結されたリンク70と、リンク70の端部に揺動可能に連結された第2クランク71とを有し、第2クランク71の端部は後方デッキ25に対して幅方向の軸心周りに揺動可能に結合され、ロータリーアクチュエータ65の出力軸の回転に応じてその回転方向とは反対方向に揺動する。この第2クランク71の端部には揺動ブラケット72を介して光電センサ59が固定されており、ロータリーアクチュエータ65の回転に応じて光電センサ59が幅方向の軸心周りに揺動することとなる。
図3に戻り、このように光電センサ59が幅方向の軸心周りに揺動可能であるため、その揺動に応じて検査光が上下に走査されるようになる。再帰反射板60は乗入れ部17の前側上部においてこの走査範囲に対応して棚レール6の下面から略下方に延びるようにして設けられており、再帰反射板60の下端は前方デッキ25に立設する支柱73によって支持されている。
図5は図2のV−V線に沿って切断して示す再帰反射板60の断面図である。図5に示すように、再帰反射板60は細長状の支持板74に粘着テープ75等を介して再帰反射シート76を貼り付けてなる。この再帰反射シート76の外面が再帰反射面77をなし、再帰反射面77は検査光がどのような入射角度で光が入射しても、検査光と平行な光軸に沿って反射光を出射する。
図3に示すように、検査光が上下に走査されるため、光電センサ59の検知領域R2は、上下方向及び前後方向の二次元平面内において、光電センサ59が配置される点、再帰反射板60の上端、及び再帰反射板60の下端をそれぞれ結んだ三角形状となる。再帰反射板60は上方に向かうに従って後方へと傾斜し、開口24と前方デッキ24との境目を前後に跨ぐようにして設けられている。このように再帰反射板60の上端が後方に張り出すよう設けられているため、検知領域R2の上限をなす線と水平面とがなす角度を大きくすることができ、検知領域R2を上側に拡大することができる。なお、乗入れ部17において開口24前端の上方領域はデッドスペースとなっており、再帰反射板60の上端をこのように配置するのは比較的容易である。
図6は図1に示す駐車装置1が対象とする車両がパレット8上に停車している状態を示す側面図である。図6(a)は高車高・高車長型の車両としてハイルーフ車W1を例示しており、このタイプの車両には他にミッドルーフ車や高車高軽自動車がある。ハイルーフ車W1は車高が高いためにドアミラーDM1も接地面から高い位置に取り付けられる傾向にあるが、車長が長いために車両後端からドアミラーDM1までの距離も比較的大きい。図6(b)は一般的な低車高の普通車W2を例示している。普通車W2はハイルーフ車W1と比べ、ドアミラーDM2の取付位置が低く、また車両後端からドアミラーDM2までの距離も短い。図6(c)は低車高のスポーツカーW3を例示している。スポーツカーW3は普通車W2と比べ、ドアミラーDM3の取付位置が低く車両後端からドアミラーDM3までの距離も短くなるが、ドアミラーDM3から車両前端までの距離が長い。図6(d)は低車高の軽自動車W4を例示している。軽自動車W4のドアミラーDM4の高さ位置は普通車W2と略同じであり、車両後端からドアミラーDM4までの距離はスポーツカーW3と略同じであるが、ドアミラーDM4から車両前端までの距離はスポーツカーW3よりも短い。
このように車種に応じて各ドアミラーの高さは互いに相違しているが、第5検知装置49は上記のとおり検知領域R2を広角にしているため、各車両W1〜W4が適正範囲R1の後端に停車したときであってもそのドアミラーDM1〜DM4を検知領域R2内に位置させることができ、また、各車両W1〜W4が適正範囲R1の前端に停車したときであってもそのドアミラーDM1′〜DM4′を検知領域R2内に位置させることができる。
特に、この第5検知装置49は乗入れ部17の底部から斜め上方に向けて検査光を投光するようになっているため、軽自動車W4が適正範囲R1の後端に位置してもドアミラーDM4と光電センサ59との上下間距離及び前後間距離がいずれも遠くない。このため、検知領域R2にドアミラーDM4を収めることができ、軽自動車W4が適正範囲R1から車幅方向に食み出しているか否かを正確に検知することができる。
図7は本駐車装置1の制御系の構成を示すブロック図である。図7に示す主制御装置81はCPUとROMやRAM等の記憶部とを有し、このCPUは入出力装置82と接続されている。入出力装置82には、前述の操作盤21、前述の入庫誘導案内盤44、駆動部83、検知器84が接続されている。駆動部83には昇降駆動部11や、移載転換機構16のアクチュエータ85や、扉20のアクチュエータ86や、前述したロータリーアクチュエータ65が含まれ、検知器84には搬器9の昇降位置センサ87や、前述した第1乃至第6検知装置45〜50が含まれている。
操作盤21には、扉20を開放する操作を行うための扉開放ボタン91、扉20を閉鎖する操作を行うための扉閉鎖ボタン92、低車高用の駐車棚7から空のパレット8を乗入れ部17に呼び出すための低車高車ボタン93、高車高用の駐車棚7から空のパレット8を乗入れ部17に呼び出すための高車高車ボタン94、車両の停車を終了した旨を入力するための安全確認ボタン95、主制御装置81より出力された文字情報又は画像情報を表示する表示部96、主制御装置81より出力された音声情報を出力するスピーカ97が設けられている。なお、その他にも、電源スイッチ、駐車装置1を自動運転させるか否かを選択するスイッチ、数字情報を入力するテンキー、非常停止させるためのボタンなどが設けられている。
入庫誘導案内盤44には、主制御装置81より出力される信号に基づいて点灯動作し、運転者にどのように運転すべきかを教示案内する案内灯101、主制御装置81より出力される文字情報を表示して適切な車両の操作手順を運転者に教示するための表示部102、主制御装置81から出力された音声情報を出力するスピーカ103が設けられている。
図8は主制御装置81が実行する入出庫処理の内容を示すフローチャートである。図8に示すように、まず、入出庫の呼び操作があったか否かが判断され(ステップS1)、呼び操作があれば入庫か否かが判断され(ステップS2)、出庫であれば従来同様の出庫動作(ステップS20)が行われる。入庫であれば、低車高車ボタン93及び高車高車ボタン94の何れのボタンの操作がなされたかに基づき、車高に応じた駐車棚7から空のパレット7が乗入れ部17に呼び出され(ステップS3)、空のパレット8が乗入れ部17に着床したか否かが判断される(ステップS4)。空のパレット8が着床すると扉20を開放可能となり、扉20が開放されると(ステップS5)、運転者が入出庫口18より乗入れ部17に進入する(ステップS6)。そして、第1乃至第4検知装置45〜48の検知結果に基づいて進入方向に関して適正範囲R1に停車したか否かを判断し(ステップS7)、停車していないときには第1乃至第4検知装置45〜48の検知結果に基づいて入庫誘導案内盤の動作を制御する(ステップS8)。
図9はこのステップS7,S8の処理の概念図である。図9と図2を併せて参照すると、車両が乗入れ部17に進入して入出庫口18に差しかかると、第1検知装置45が物体を検知する非受光状態となり、残り3つの検知装置46〜48が物体を検知しない受光状態となる。この状態では案内盤の表示部102を点灯させない。次いで車両がパレット8上に差しかかると、第1及び第2検知装置45,46が非受光状態となり、残り2つの検知装置47,48が物体を検知しない受光状態となる。この状態となると車両に更なる前進を促すため、主制御装置81は表示部102の「前進」のパネルを点灯させる。次いで車両がパレット8の中央に差しかかるとともに車両が乗入れ部内に進入すると、第2及び第3検知装置46,47が非受光状態となり、第1及び第4検知装置45,48が受光状態となる。この状態においても車両に更なる前進を促すため、主制御装置81は表示部102の「前進」のパネルを点灯させる。そして、第3検知装置47が非受光状態となって残り3つの検知装置45,46,48が受光状態となると、車両がパレット8上に位置しているとともに第2及び第4検知装置46,48の検査光が定義する適正範囲R1の内側に位置しているため、停車を促すべく主制御装置81は表示部102の「停止」のパネルを点灯させる。これにも関わらず車両が前進を続けると、第3及び第4検知装置47,48が非受光状態となり第1及び第2検知装置45,46が受光状態となる。この状態となると車両が適正範囲R1から前側に食み出しているため、車両の後進を促すべく主制御装置81は表示部102の「後退」のパネルを点灯させる。そして、第1検知装置45が受光状態であって残り3つの検知装置46〜48が非受光状態となっているときとは、その車両の車長が予め定めた適正範囲R1を超えるものであることを意味するため、そのような状態となると主制御装置81は、車両が本駐車装置1に格納不可能であることを運転者に知らせるべく、乗入れ部17より退場を促す放送をスピーカ103を通じて行う。
図8に戻り、第1乃至第4検知装置45〜48のうち第3検知装置47のみが非受光状態となると、主制御装置81は入庫誘導案内盤44のスピーカ103を通じて、運転者に降車・退場のうえ操作盤21にて入庫が終了した旨を入力するよう促す放送を行い(ステップS9)、安全確認ボタンが操作されたか否かを判断する(ステップS10)。
安全確認ボタン95が操作されると、主制御装置81はロータリーアクチュエータ65を駆動して第5及び第6検知装置49,50の各光電センサ59を揺動し(ステップS11)、第5及び第6検知装置49,50がそれぞれ物体を検知したか否かを判断し(ステップS12)、揺動が完了しているか否かを判断し(ステップS13)、完了していなければステップS11〜S13の処理を繰り返す。この間において何れかの光電センサ59が非受光状態となって物体を検知したときには、主制御装置81はドアミラーが側方に食み出している旨を操作盤21の表示部96に表示したり、スピーカ97を通じて放送し(ステップS14)、運転者はパレット8上で車幅方向に関して適正範囲R1内に車両を停車するよう乗入れの修正を行う(ステップS15)。なお、何度乗入れの修正を行っても第5及び第6検知装置の両方が物体を検知する場合には、車両の車幅が予め定めた適正範囲R1を超えるものであることを意味するため、主制御装置81は車両が本駐車装置1に格納不可能であることを運転者に知らせるべく、乗入れ部17より退場を促す放送を操作盤21のスピーカ97を通じて行う。
物体が検知されずに揺動が完了したときには、主制御装置81は運転者に扉を閉める操作を促す表示や放送を操作盤21の表示部96やスピーカ97を通じて行い(ステップS16)、扉閉鎖ボタン92が入力されたか否かを判断する(ステップS17)。扉閉鎖ボタンが入力されると主制御装置は扉20を閉鎖する動作を開始してそれが完了したか否かを判断し(ステップS18)、完了すると入庫処理を終了する。
このように本実施形態においては、鉄骨塔4外に設けた操作盤21に設けた安全確認ボタン95が操作されたときに第5及び第6検知装置49,50により車両が食み出しているか否かの検知動作を開始するようにしている。このため、運転者がドアを開けて降車している最中や、パレット8から入出庫口18に向けて歩いているときなどに第5及び第6検知装置が作動することがなく、ドアミラー以外の物体の検知に基づいて車両が適正範囲R1内にあるか否かを誤認するおそれがなくなる。
図10は主制御装置81が実行する入出庫処理の変更例を示すフローチャートである。この処理では、前述した処理とステップS1〜S8までは同じ流れであり、ステップS8の後に前述したステップS11〜S14が実行され、ステップS13の後に前述したステップS9,S10を実行し、その後ステップS15〜S18が実行される。すなわち、車両が適正範囲R1から車幅方向に食み出しているか否かの検知を運転者が乗車している間に実行し、安全確認ボタンの操作は車両が適正範囲R1内に停車した後に行われることとなる。このため、ステップS14の表示及び放送は乗入れ部17内に設けられた入庫誘導案内盤44の表示部102及びスピーカ103を通じて行われる。この変形例においては、車両が車幅方向に食み出していてもその修正のための運転を速やかに行わせることができる点で有利である。
[第2実施形態]
図11は本発明の第2実施形態に180度旋回式のエレベータ式駐車装置201の平面視断面図である。本実施形態において第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。
図11は本発明の第2実施形態に180度旋回式のエレベータ式駐車装置201の平面視断面図である。本実施形態において第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。
図11に示すように、この駐車装置201の乗入れ部217は、外装板4aの内周を取り囲むようにして略矩形状の乗入れ床223が設けられ、乗入れ床223の内側には前方デッキ224、後方デッキ225、及び2枚のサイド固定デッキ226が設けられており、これらの更に内側には中央に前後に延びる矩形状の開口227が形成されている。搬器209はトレイ状の昇降フレーム228を備えており、その後端部には左右に水平に延びる水平フレーム228aが設けられている。この水平フレーム228aは後方デッキ225とともに入出庫口218より乗入れ部217内に進入した車両の渡り部(車輪が乗り上げて走行する部分)となっており、左右一対の誘導案内ブロック242は、この水平フレーム228a上に設置されている。
図12は図11のXII−XII線に沿って切断して示す乗入れ部217の断面図であり、搬器209が乗入れ床223の内側下部に形成されたピット222に収容された状態を示している。図12に示すように、この誘導案内ブロック242もドーム状の本体部262と本体部262から後方に延びるフランジ部263を備え、フランジ部262がボルト264を介して水平フレーム228aに締結されている。この本体部262に第5及び第6検知装置49,50を構成する光電センサ59が内蔵されており、ロータリーアクチュエータ265及びセンサ揺動機構266は水平フレーム228aに対して下方に延びる昇降フレームの後端柱部228bに設けられている。センサ揺動機構266は、幅方向に指向するロータリーアクチュエータ265の出力軸に固定されたクランク269と、クランク269の端部に連結されたリンク270と、リンク270に結合された揺動ブラケット271とを備え、この揺動ブラケット271は水平フレーム228aの上端面に固定された支持ブラケット272に対して幅方向の軸心周りに揺動可能に結合されている。揺動ブラケット271に光電センサ59が固定されており、揺動ブラケット271及び光電センサ59はロータリーアクチュエータ265の出力軸の回転に応じてその回転方向と同方向に揺動する。
このように構成されても、図6を参照して前述したように、各車両W1〜W4が適正範囲R1の後端に停車したときであっても前端に停車したときであっても、そのドアミラーを検知領域R2内に位置させることができ、パレット8上に停車した車両が予め定めた適正範囲R1から車幅方向に食み出しているか否かを正確に検知することができる。
なお、勿論この実施形態においても、第1実施形態と同様にして、第5及び第6検知措置49,50を後方デッキ225に設定してもよい。
[第3実施形態]
図13は本発明の第3実施形態に係るエレベータ式駐車装置の平面視模式図である。本実施形態においても上記実施形態と同一の構成については同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。
図13は本発明の第3実施形態に係るエレベータ式駐車装置の平面視模式図である。本実施形態においても上記実施形態と同一の構成については同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。
図13に示すように、本駐車装置には、第3及び第4検知装置47,48と同様構成の2つの検知装置247,248が更に追加されている。これら第7及び第8検知装置247,248は第2検知装置と第4検知装置との前後間において幅方向に検査光を投光するよう構成されており、そのうち前側の第7検知装置247は車長の長い車両W1をパレット8の前後中央寄りに導くためのものであり、第8検知装置248は車長の短い車両W4をパレット8の前後中央寄りに導くためのものである。
図13(b)に示すように車長の短い車両W4については、第2検知装置46のみならず第8検知装置248も非受光の状態とならなければ車両が車長方向に関して適正範囲R1内に停車していると判断しないようにする。また、図13(a)に示すように、車長の長い車両W1については、第2検知装置46のみならず第7及び第8検知装置247,248も非受光の状態とならなければ車両が車長方向に関して適正範囲R1内に停車していると判断しないようにする。このようにすれば車両を適正範囲R1内において車長方向の中央部にて停車させることができるようになり、第5及び第6検知装置49,50によって車両が適正範囲R1から車幅方向に食み出しているか否かをより正確に検知することができるとともに、パレット8上に搭載された車両の偏荷重が少なくなってパレット8の搬送を円滑に行うことができるようになる。
なお、本実施形態は90度旋回式にも180度旋回式にも適用可能である。
[第4実施形態]
図14は本発明の第4実施形態に係る90度旋回式のエレベータ式駐車装置301の乗入れ部17の内部を示す斜視図である。本実施形態においても上記実施形態と同様構成については同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。
図14は本発明の第4実施形態に係る90度旋回式のエレベータ式駐車装置301の乗入れ部17の内部を示す斜視図である。本実施形態においても上記実施形態と同様構成については同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。
図14に示すように、本駐車装置301は車椅子を利用する運転者又は同乗者の利便性を高めるため、パレット308が平坦に構成されている。つまり、第1実施形態のパレットのように溝状の車路部を有していない。
図15は図14に示す駐車装置301において実行される入出庫処理の内容を示すフローチャートである。本処理は、図10と比べるとわかるように、第1実施形態の変形例の入出庫処理の流れとほぼ同じである。すなわち、まず、ステップS1〜S5までは同じ流れで処理が進む。その後、第5及び第6検知装置のロータリーアクチュエータ65を駆動して光電センサ59を往復揺動させながら光電センサ59より検査光を投光する(ステップS19)。なお、本実施形態の光電センサ59は検査光として可視光を投光する構成となっている。
これにより図14に戻ると、扉20が開いて車両を乗入れ部17内へと進入しようとする運転者には、その左右両側に検査光によって作られる上下揺動の可視光359が見えることとなる。運転者はこの可視光359が適正な停車範囲R1の車幅方向の限界を示すものであると認識し、この可視光359の内側に車両が位置するようにしてパレット308上を前進して停車することとなる。このようにパレット308には車路部が形成されていないが、運転者は検査光によって作られる上下揺動の可視光359に案内されて車幅方向に関して適正範囲R1に停車することができるようになる。
図15に戻り、このようにして運転者がパレット308に乗り込んだ後には、図10と同様の手順でステップS9〜S18が実行される。
なお、この処理は車路部が形成されたパレットに車両が進入する場合においても同様にして適用することができ、同様の作用効果を奏することができる。
これまで本発明の実施形態を説明したが、上記の構成は本発明の範囲内において適宜変更可能である。例えば光電センサ59の保護を考慮し、光電センサ59を入庫誘導ブロックの内部に配置する場合を示したが、入庫誘導ブロックを設けていない駐車装置においては後方デッキ25の下面側や水平フレーム228aの下面側に光電センサを設けるとよい。また、第5及び第6検知装置49,50を投・受光素子を備えた光電センサ59と、光電センサ59からの検査光を反射する再帰反射板60とから構成する場合を例示したが、光電センサ59を投光素子のみを備えたものとし、再帰反射板60が設けられている箇所において複数の受光素子を上下に配列することにより第5及び第6検知装置を構成してもよい。センサ揺動機構は光電センサを幅方向の軸心周りに揺動させることが可能な機構であれば上述したものに限定されず。その他のリンク機構やボールネジ機構を利用してもよい。また、駐車装置はエレベータ・パレット式駐車装置に限定されず、エレベータ櫛歯フォークやコンベア式、地下式駐車装置、多段式駐車装置など、あらゆる種類の機械式駐車装置に本発明を適用可能である。
本発明は、車種に関わらず車両が適正範囲から車幅方向に食み出しているか否かを正確に検知することができ、立体駐車場の対象車種の拡大に資するという優れた作用効果を奏し、様々なタイプの立体駐車場に広く利用可能である。
W1〜W4 車両
1 エレベータ式駐車装置
8 パレット(搭載手段)
17 乗入れ部
18 入出庫口
20 扉
21 操作盤
42 入庫誘導ブロック
49 第5検知装置(検知手段)
50 第6検知装置(検知手段)
59 光電センサ
60 再起反射板(対向部材)
77 再帰反射面
81 主制御装置
91 扉開放ボタン(扉操作部)
92 扉閉鎖ボタン(扉操作部)
93 安全確認ボタン(入力操作部)
1 エレベータ式駐車装置
8 パレット(搭載手段)
17 乗入れ部
18 入出庫口
20 扉
21 操作盤
42 入庫誘導ブロック
49 第5検知装置(検知手段)
50 第6検知装置(検知手段)
59 光電センサ
60 再起反射板(対向部材)
77 再帰反射面
81 主制御装置
91 扉開放ボタン(扉操作部)
92 扉閉鎖ボタン(扉操作部)
93 安全確認ボタン(入力操作部)
Claims (7)
- 入出庫口より乗入れ部へと進入した車両を搭載する搭載手段と、前記乗入れ部に進入した車両が所定範囲から車幅方向に食み出しているか否かを検知する検知手段とを備え、
前記検知手段は前記搭載手段の側方を通過する検査光を投光する光電センサと、前記光電センサより投光された光を受光又は反射する対向部材とを備え、
前記光電センサは前記乗入れ部の入出庫口側下部において幅方向の軸心周りに揺動可能に配置されて前記検査光を上下に走査可能としており、前記対向部材は前記乗入れ部の奥側上部において前記検査光の走査範囲に対応して配置されていることを特徴とする立体駐車場の監視システム。 - 前記光電センサは投光素子及び受光素子を有し、前記対向部材は前記投光素子より投光された検査光を前記受光素子に反射する再帰反射面を有することを特徴とする請求項1に記載の立体駐車場の監視システム。
- 前記乗入れ部のデッキには、前記搭載手段に対して入出庫口側に車輪を該搭載手段上に案内する入庫誘導ブロックが設けられており、
前記入庫誘導ブロックが中空に形成され、前記光電センサが該入庫誘導ブロックの内部に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体駐車場の監視システム。 - 前記入出庫口を開閉する扉を備え、前記扉が開いた状態において前記検知手段が作動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の立体駐車場の監視システム。
- 前記扉の動作を操作するための扉操作部と、前記乗入れ部への車両進入が終了した旨を入力操作するための入力操作部とを備え、
前記入力操作部が操作されると前記検知手段が作動し、前記入力操作部が操作されることなく前記入出庫口を閉鎖するよう前記扉操作部が操作されたときには前記扉の閉鎖動作が規制されることを特徴とする請求項4に記載の立体駐車場の監視システム。 - 前記検査光が可視光であり、車両が前記乗入れ部へと進入する際に、前記車幅方向に食み出しているか否かの検知と関係なく前記光電センサが揺動することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の立体駐車場の監視システム。
- 前記搭載手段が平坦であることを特徴とする請求項6に記載の立体駐車場の監視システム。
Priority Applications (1)
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JP2008313131A JP2010138542A (ja) | 2008-12-09 | 2008-12-09 | 立体駐車場の監視システム |
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