JP5478700B1 - 外壁塗装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間美装状態を保ち、かつメンテナンスが不要で長期耐用年数が可能な外壁塗装方法を提供する。
【解決手段】本発明の外壁塗装方法は、上塗り材を用いて建造物外壁の上塗り塗装をするに際し、前記上塗り材は下記A液とB液を含み、[A液](1)フルオロオレフィンとアルキルビニルエーテルの共重合体を含むフッ素樹脂、(2)親水性付与剤として、アルコキシル基の加水分解によるシラノール基を含むシラン系化合物、光触媒酸化チタン、アルカリシリケート系無機塗材、金属アルコキシド系無機材から選ばれる少なくとも一つの物質、(3)紫外線吸収剤、(4)溶剤、[B液](1)硬化剤、(2)溶剤、前記A液とB液を混合して上塗り材とし、ローラー塗装する。これにより50年以上の耐用が可能な外壁ができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、長期間美装状態を保ち、長期間メンテナンスが不要で耐久性の高い外壁塗装方法に関する。
建築物の壁面等の表面は、美観や本体保護上等の観点から、天然石、金属の薄い板、タイル等を貼り付けたり、疑似天然石模様を付けたり、吹き付け塗装を行う等によって施工されている。従来、建築物の壁面等の表面に模様等を付する方法としては、例えば、リシン系(骨材が含まれる配合)及び塗料系の材料をコテ塗り法、ローラー塗装法等によって塗布する方法がある。コテ塗り法は、コテを用いて材料を建築物の表面に移して延ばす方法である。ローラー塗装法は、ローラーやコテを用いて材料を建築物の表面に移し、ローラーによって延ばす方法である。これらは手作業によって行われるため、大きな模様を付することはできるが、厚塗りや大面積の塗装には適していない。
このため、圧縮空気を利用し、スプレーガン等から吹き付け材を噴射させることによって塗装する方法が提案されている(特許文献1)。この吹き付け塗装方法は、適度に粉砕した自然石を、合成樹脂中に混入してなる混合材の異なる色のもの複数種を1機のスプレーガン内の別個のタンクにそれぞれ用意し、該複数種の混合材を複数の吹き付け口を有する多頭式スプレーガンの別個の吹き付け口から同時に吹き付けることによって、非混合多色状に塗布する。この塗装面の非汚染仕上げとして、本発明者らはシロキサン架橋型アクリル−珪素重合体を含む上塗り材を使用することにより、40年耐用の塗装方法を下記特許文献2等に提案している。
特公平5−9587号公報 特開2009−264011号公報
しかし、前記従来の技術ではさらに長い耐用年数の外壁とすることは困難であった。
本発明は、前記従来の問題を解決するため、長期間美装状態を保ち、かつメンテナンスが不要でさらに長い耐用年数が可能な外壁塗装方法を提供する。
本発明の外壁塗装方法は、外壁に目地が存在し、前記目地内にはウレタンプレポリマーを可塑剤として含む湿気硬化性ウレタン組成物が一成分型シーリング材として充填されており、
上塗り材を前記目地を含む外壁に上塗り塗装するに際し、
前記上塗り材は下記A液とB液を含み、
[A液]
(1)フルオロオレフィンとアルキルビニルエーテルの共重合体を含むフッ素樹脂
(2)親水性付与剤として、アルコキシル基の加水分解によるシラノール基を含むシラン系化合物、光触媒酸化チタン、アルカリシリケート系無機塗材、金属アルコキシド系無機材から選ばれる少なくとも一つの物質
(3)紫外線吸収剤
(4)溶剤
[B液]
(1)硬化剤
(2)溶剤
前記A液とB液を混合して上塗り材とし、ローラー塗装で2回塗りし、前記上塗り材の塗装量は、乾燥後の固形分で50〜200g/m 2 の範囲であることを特徴とする。
本発明は、前記成分を含む上塗り材をローラー塗装することにより、長期間美装状態を保ち、かつメンテナンスが不要でさらに長い耐用年数が可能な外壁塗装方法を提供できる。より具体的には、45年耐用もしくは45年を超える耐用が可能な外壁とすることができる。また、A液とB液を塗装直前に混合するので、貯蔵安定性が良いばかりでなく、塗装後の常温硬化性が良く、長期間耐久性の良い被膜形成ができる。
さらに本発明の好ましい態様によれば、前記外壁には目地が存在し、前記目地内にはウレタンプレポリマーを可塑剤として含み、ブリードアウト成分を含まない湿気硬化性ウレタン組成物がシーリング材として充填されており、前記上塗り材を前記目地を含む外壁に塗装することにより、目地からの汚れ発生も防止できる。
図1は本発明の一実施形態における吹き付け塗装方法で使用した3頭式スプレーガンを示す斜視図である。 図2は同、吹き付け塗装方法を示す説明図である。 図3Aは同、研磨前の基材層の拡大断面図、図3Bは研磨後の基材層の拡大断面図である。 図4は同、研磨後の基材層の表面に上塗り材を2回塗布している断面説明図である。 図5は本発明の実施例1の紫外線透過試験を示すグラフである。 図6は従来例である比較例1の紫外線透過試験を示すグラフである。
本発明の上塗り材は下記A液とB液を含み、
[A液]
(1)フルオロオレフィンとアルキルビニルエーテルの共重合体を含むフッ素樹脂
(2)親水性付与剤として、アルコキシル基の加水分解によるシラノール基を含むシラン系化合物、光触媒酸化チタン、アルカリシリケート系無機塗材、金属アルコキシド系無機材から選ばれる少なくとも一つの物質
(3)紫外線吸収剤
(4)溶剤
[B液]
(1)硬化剤
(2)溶剤
前記A液とB液を混合して上塗り材とし、ローラー塗装する。A液とB液の混合割合は、重量比でA液:B液=70〜95:30〜5が好ましく、さらに好ましくはA液:B液=75〜90:10〜25であり、とくに好ましくはA液:B液=80〜85:20〜15である。
(A)成分のフッ素樹脂のフルオロオレフィンは、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンが好適に選ばれるが、併用することも可能である。前記フッ素樹脂の共重合割合は30〜70モル%が好ましい。アルキルビニルエーテル単量体は、CH2 =CRO(CH2n OH(RはHまたはCH3 、nは7〜18の整数)で表わされる水酸基含有長鎖アルキルビニルエーテルが好ましい。前記アルキルビニルエーテル単量体の共重合割合は5〜50モル%が好ましい。上記2成分の他に共重合可能なビニルモノマーが共重合されていても良い。さらに、水酸基と反応する官能基を有する硬化剤(D)を含み、(A)成分と(D)成分の合計に対し、(A)成分が50〜95重量%、(D)成分が5〜50重量%の割合で含有するのが好ましい。
(D)成分の硬化剤は、被膜の強度と耐久性を高く保持するために加える。この硬化剤は多価イソシアナート類などの常温硬化型のものが好ましい。多価イソシアナートとしては、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート等の無黄変ジイソシアナート類ならびにその付加物が特に有用である。イソシアナート類を用いて常温硬化を行わせる場合には、ジブチルチンジラウレート等の硬化触媒の添加によって硬化を促進させることも可能である。(D)成分の硬化剤により、常温(0〜40℃程度)硬化させることができる。
(B)成分の親水性付与剤は、上塗り(トップコート)被膜に親水性を与え、雨などの水により汚れ成分を洗い流し、常に美装状態を保つために混合する。この親水性付与剤は、アルコキシル基の加水分解によるシラノール基を含むシラン系化合物、光触媒酸化チタン、アルカリシリケート系無機塗材、金属アルコキシド系無機材から選ばれる少なくとも一つの物質を使用する。このうちアルコキシル基の加水分解によるシラノール基を含むシラン化合物を使用するのかさらに好ましい。シラン化合物としては、1分子中に平均2個以上のアルコキシシリル基、シラノール基およびアシロキシシリル基から選ばれる官能基を有するシラン化合物が好適に採用される。このようなシラン化合物は、シランカップリング剤、シラン系硬化剤、シリコーン系硬化剤、アルコキシシラン、シランアルコキサイドなどの名称で市販されている。親水性付与剤は(A)成分と(D)成分の合計量100重量部に対して5〜50重量部加えるのが好ましい。
(C)成分の紫外線吸収剤は、紫外線を吸収し被膜の光劣化を防ぐために加える。一例としてベンゾトリアゾール系化合物(BASF(旧チバガイギー)社製、商品名“チヌビン900”)がある。この紫外線吸収剤には光安定剤(同社製、商品名“チヌビン144”)及び/又は表面調整剤(BYKケミー社製、商品名“BYK300”)を併用することもできる。紫外線吸収剤は(A)成分と(D)成分の合計量100重量部に対して0.1〜5重量部加えるのが好ましい。
(E)成分の溶剤は上塗り材塗料の粘度を調整し、ローラー塗装しやすくするために加える。溶剤はトルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ノナン、シクロヘキサン、ソルベッソ#100(エクソン社製)、ソルベッソ#150(エクソン社製)、スワゾール#1000(丸善石油化学社製)、スワゾール#1500(丸善石油化学社製)、スワゾール#1800(丸善石油化学社製)、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジアセトンアルコール、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート、エチルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、ベンゼン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、エチルベンゼン、1,3,5-トリメチルベンゼン、高沸点芳香族ナフサなどがある。これらの溶剤は適宜混合して使用しても良い。溶剤は(A)成分と(D)成分の合計量100重量部に対して30〜200重量部加えるのが好ましい。
上記上塗り材は、トウペ社製、商品名“ニューガーメットDC#500”として市販されている。この塗料を使用してローラー塗装する。ローラー塗装の利点は、外壁表面に凹凸があっても均一膜厚に塗装でき、塗装むらがなく、空気泡も含まず、塗装効率も高いためである。とくに吹き付け塗装による外壁に有効である。塗装後は常温(0〜40℃程度)硬化させる。
本発明の外壁には目地が存在し、前記目地内にはウレタンプレポリマーを可塑剤として含み、ブリードアウト成分を含まない湿気硬化性ウレタン組成物が一成分型シーリング材として充填されており、前記上塗り材を前記目地を含む外壁の上塗り塗装するのが好ましい。これにより、目地も外壁と同様に保護でき、耐用年数を伸ばすことができる。この目地材は、分子内に1〜3個の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物またはそのオリゴマー、ポリオールおよび有機ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるウレタンプレポリマーを可塑剤とする一成分型シーリング材である。このシーリング材は、オート化学工業社製、商品名“オートン超耐シーラーTF2000”として市販されている。
従来の一般的なシーリング材は、変性シリコーンなどのベースポリマーに可塑剤としてシリコーンオイルなどのブリードアウトしやすい成分が加えられていた。シーリング材から可塑剤がブリードアウトすると、ブリードアウト成分が外壁を汚す問題が発生したり、目地割れが発生して水漏れの原因になる問題があった。本発明は、数あるシーリング材から特定のものを選択したところに意義がある。
本発明の外壁は、骨材と合成樹脂を含み、無機粉体を含んでもよい塗布材を非混合多色状に塗布した基材層を含む天然石調壁面であるのが好ましい。建築物には一般的にはタイル外壁が多いが、タイル外壁はタイル(陶磁器)とコンクリートとの熱膨張差が大きいことに起因して、タイルが剥離しやすい問題があり、10〜15年ごとにメンテナンス修理が必要であった。これに対して天然石調壁面はこのような問題はなく、表面汚れの問題を解決できれば長期間のメンテフリーが達成できる。本発明は、表面汚れの問題を解決したところに意義がある。
本発明においては、骨材と合成樹脂を含み、無機粉体を含んでもよい塗布材を使用する。前記において骨材とは、自然石、自然石に顔料を加えて焼き付けた焼付け骨材、セラミック、レンガ、陶磁器、鋼滓等を粉砕し、平均粒子径0.1〜5mm程度に篩分けして整えた粒子をいう。合成樹脂とは、アクリルエマルジョン塗料、ウレタン塗料等の耐光性の高い樹脂であり、塗装面にしたときにマトリックス樹脂になるものをいう。本発明では合成樹脂をマトリックス樹脂に使用するため、塗装面は地震等の震動を受けても破壊することはない。このため、タイル、レンガ、自然石等に比較して、地震の際に落下する危険性はきわめて低い。無機粉体は、例えばシリカ、タルク、クレイなどの自然界に存在する鉱物粉体であり、前記骨材よりは細かい平均粒子に篩分けして調製する。塗布材には、その他増粘剤、pH調整剤、消泡剤、造膜助剤、水及び/又は溶剤を加えてもよい。
骨材と合成樹脂と水及び/又は溶剤を含み、無機粉体を含んでもよい塗布材は、多頭式スプレーガンを使用して、建築物壁面又は壁面になるパネル等に非混合多色状に塗布する。多頭式スプレーガンは、例えば前記特許文献1又は特公平6−61494号公報に開示されている塗装ガンを使用する。この多頭式スプレーガンは、多色塗材を別々のタンクから別々に圧縮空気と共に弾となって塗布することができ、塗装面は非混合多色状に塗布され、天然石調に形成される。この塗装面の表面は凹凸部を含むので、凸部(突出部)の少なくとも一部は研磨ないしは研削により平面状に形成する。研磨ないしは研削面は、全体の5〜50%とすることが好ましい。このようにすると、自然石のいわゆるバーナー仕上げ面となる。バーナー仕上げとは、大理石や御影石などの自然石の表面に水をまき、火炎バーナーで加熱することにより、石の表面に急激な膨張を起こして破砕させ、表面を荒らして細かい凹凸面とする仕上げ方法である。
本発明において上塗り材は2回塗りするのが好ましい。これにより上塗り材(トップコート)をむらなく塗れ、長期間メンテフリーが達成できる。また、前記上塗り材にはさらに溶剤を添加して粘度35〜55センチポイズ(23℃,BL型,回転数60rpm)に調整して塗装するのが好ましい。これにより均一膜厚に塗装でき、塗装効率もよくなる。
前記上塗り材の塗装量は、乾燥後の固形分で50〜200g/m2の範囲が好ましく、80〜150g/m2の範囲がさらに好ましい。これにより長期間のメンテフリーが達成できる。
以下実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(各特性の測定試験方法)
(1)サンシャインウェザーメーターによる促進耐候性試験
(a)試験機:スガ試験機社製、型番“WE−SUN−HC−DC”
(b)光源:1灯式・セリウム入り有芯カーボンを上下各4本組み合わせ
(c)光線波長:280〜400nm
(d)放射照度:フィルター付き255±45W/m2、フィルターなし285±50W/m2
(e)光フィルター:耐熱性光学ガラス板使用・8枚1組、255nm以下の短波長成分をカット、3(f)55nmまでの成分を10〜50%透過
(g)放出電力:50V、60A(3000W)
(h)雰囲気温度:63±3℃
(i)シャワー:120分中18分間降雨先降り運転
(j)スプレー水量:2100±100ml/min(pH6.0〜8.0、水温16±5℃)
(k)試料枚数:70×150mm、76枚
(l)運転サイクル:60Hr
(2)光沢
目視により観察し、次のように評価した。
A:自然石に近似する光沢
B:やや艶が目立つ
(3)ひび割れ有無
サンシャインウェザーメーターによる促進試験後の試料表面を目視により観察し、次のように評価した。
A:ひび割れなし
B:僅かにひび割れあり、補修必要
C:大きなひび割れあり、補修必要
(4)変色
サンシャインウェザーメーターによる促進試験後の試料表面を目視により観察し、次のように評価した。
A:変色なし
B:変色あるが実用的に問題ない程度で目立たない、補修不要
C:やや目立つ変色、補修必要
D:明らかに変色しており、補修必要
(実施例1)
(1)基材層
吹き付け材としては、次の成分に調合したものを用いた。
(a)骨材 61.60重量部
(b)アクリルエマルジョン(固形分50%) 25.20重量部
(c)増粘剤(ヒドロキシメチルセルロース) 11.35重量部
(d)pH調整剤(アンモニア水) 0.17重量部
(e)消泡剤(アルコール系) 0.03重量部
(f)造膜助剤(アルコール系) 0.39重量部
(g)水 1.26重量部
作業性や貯蔵の便のために増粘剤、pH調整剤、消泡剤、造膜助剤等が混入されている。ここで、造膜助剤とは、エマルジョンの透明造膜の温度を下げるためのものである。
骨材としては、白色骨材は寒水石等の自然石を粉砕したもの、黒色は黒曜石等の自然石を粉砕したもの、灰色は寒水石を粉砕したものと黒曜石を粉砕したものを混合して使用した。骨材の粒度分布は、建築物用壁装材の模様の表現によって自由に選択することができるが、その強度や美観から、次の表1に示す粒度分布のものを採用した。表1において、メッシュとは1インチ(25.4mm)あたりの篩目の数をいう。なお、骨材の色は目的により様々のものを使用でき、骨材も焼付け骨材、セラミックスなどさまざまなものを使用できる。
Figure 0005478700
図1は本発明の一実施例における吹き付け塗装方法で使用した3頭式スプレーガンを示す斜視図である。この3頭式スプレーガン12には、3つのタンク1、2、3が設けられており、タンク上部の全体は矩形(直方体形状)である。各タンク1、2、3に色の異なる第1〜第3の吹き付け材7、8、9をそれぞれ別々に収容する。また、タンク1、2、3の下部はテーパー状に細くなっており、一番下の部分にそれぞれ別個に噴射ノズル4、5、6が設けられている。タンク1、2、3内の第1〜第3の吹き付け材7、8、9は、圧縮空気によって噴射ノズル4、5、6からそれぞれ弾(たま)状に噴出させる。噴射ノズル4、5、6の口径はそれぞれ12mm、10mm、6mmであり、第1の吹き付け材(白色)7、第2の吹き付け材(灰色)8、第3の吹き付け材(黒色)9の吐出量比は5:4:1である。この3頭式スプレーガン12には、取っ手10,11がノズルの横に付いており、この取っ手10,11には、圧縮空気を高圧状態(2.0気圧)から低圧状態(1.0気圧)に(及び低圧状態から高圧状態に)切り替えるための切り替えスイッチ(図示せず)が設けられている。
図2は本発明の一実施例における吹き付け塗装方法を示す説明図である。建築物用パネル13は、縦150mm、横70mm、厚さ3mmの繊維補強樹脂板を使用した。建築物用パネル13の表面には目地となる部分に目地ダミー材24(ポリエチレン発泡シートの表面に粘着剤を一体化したもの)を貼り付けておいた。噴射ノズル4、5、6からそれぞれ弾状に噴出させた噴射物14,15,16を建築物外壁用パネル13に塗装し、乾燥することにより基材層17を得た。この基材層のままでも塗布材は非混合多色状に塗布されており、天然石調壁面であった。
図3Aは得られた基材層17の拡大断面図である。建築物外壁13に塗装された基材層は、全体が大きな凹凸表面となっており、研磨線矢印19に沿って凸部18をプレートサンダーにより研磨した。図3Bは研磨した後の基材層17の拡大断面図である。基材層17は、研磨により平面部分20と凹部21となり、平面部分20があることにより、天然石のバーナー仕上げに近い表面形態となった。基材層17の厚さは約2mmであった。
図3Bに示すように、目地ダミー材24を剥離し、溝となった部分にシーリング材25を充填した。このシーリング材は一成分型である市販のオート化学工業社製、商品名“オートン超耐シーラーTF2000”(以下「ウレタン組成物」とも言う)を用いた。
その後、基材層17とシーリング材25の表面に、ローラー塗装具26を用いて上塗り塗装を2回実施した。1回目の上塗り塗装は常温(25℃)で24時間硬化させた。図4は研磨後の基材層の表面に上塗り塗装の2回目を実施している断面説明図である。上塗り材は市販のトウペ社製、商品名“ニューガーメットDC#500”を用い、A液とB液を重量比でA液:B液=83:17の割合で混合し、この混合物100重量部に対してエチルベンゼン24重量部、1,3,5-トリメチルベンゼン5重量部、トルエン38重量部、キシレン24重量部、高沸点芳香族ナフサ9重量部の混合溶剤を15重量部加えて粘度50センチポイズ(23℃,BL型,回転数60rpm)に調整し、上塗り材の塗装量は、乾燥後の固形分で100g/m2とした。得られた塗装物は、サンシャインウェザーメーターによる促進試験で10000時間(50年に相当)までは、ひび割れやクラックはなく、耐久性のあることが確認できた。結果はまとめて表2に示す。また紫外線透過試験において、図5に示すように320〜380nmの紫外線を99%カットし、透過部分は1%であった。
(実施例2)
上塗り材を1回塗りとした以外は実施例1と同様に実験した。得られた塗装物は、サンシャインウェザーメーターによる促進試験で9000時間(45年に相当)までは、ひび割れやクラックはなく、耐久性のあることが確認できた。結果はまとめて表2に示す。
(実施例3、参考例
シーリング材としてオート化学工業社製、商品名“オートン超耐シーラーTF2000”に代えて、2成分系変性シリコーンに可塑剤が添加されている市販品のコニシ株式会社製、商品名“ボンドMSシール”を目地に充填した以外は実施例1と同様に実験した。得られた塗装物は、サンシャインウェザーメーターによる促進試験で8000時間(40年に相当)までは、ひび割れやクラックはなく、耐久性があった。結果はまとめて表2に示す。
(実施例4、参考例
シーリング材としてオート化学工業社製、商品名“オートン超耐シーラーTF2000”に代えて、1成分系変性シリコーンに可塑剤が添加されている市販品のコニシ株式会社製、商品名“ボンドMSコーク”を目地に充填した以外は実施例1と同様に実験した。得られた塗装物は、サンシャインウェザーメーターによる促進試験で8000時間(40年に相当)までは、ひび割れやクラックはなく、耐久性があった。結果はまとめて表2に示す。
(比較例1)
上塗り材として市販されているアクリルシリコーン塗料(神東塗料株式会社製、商品名“マイルドハイテンクリヤー”)をローラーで2回塗装した以外は実施例1と同様に実験した。得られた塗装物は、サンシャインウェザーメーターによる促進試験で4000時間(20年に相当)までは、ひび割れやクラックはなく、耐久性があった。紫外線透過試験は、図6に示すように320〜380nmの紫外線を30%カットし、透過部分は70%であった。
(比較例2)
シーリング材としてオート化学工業社製、商品名“オートン超耐シーラーTF2000”に代えて、2成分系変性シリコーンに可塑剤が添加されている市販品のコニシ株式会社製、商品名“ボンドMSシール”を目地に充填し、上塗り材として市販されているアクリルシリコーン塗料(神東塗料株式会社製、商品名“マイルドハイテンクリヤー”)をローラーで2回塗装した以外は実施例1と同様に実験した。得られた塗装物は、サンシャインウェザーメーターによる促進試験で3000時間(15年に相当)までは、ひび割れやクラックはなく、耐久性があった。
(比較例3)
シーリング材としてオート化学工業社製、商品名“オートン超耐シーラーTF2000”に代えて、1成分系変性シリコーンに可塑剤が添加されている市販品のコニシ株式会社製、商品名“ボンドMSコーク”を目地に充填し、上塗り材として市販されているアクリルシリコーン塗料(神東塗料株式会社製、商品名“マイルドハイテンクリヤー”)をローラーで2回塗装した以外は実施例1と同様に実験した。得られた塗装物は、サンシャインウェザーメーターによる促進試験で3000時間(15年に相当)までは、ひび割れやクラックはなく、耐久性があった。
Figure 0005478700
表2から明らかなとおり、本発明の実施例1〜は、耐久性が高く、外壁光沢がよく、目地のひび割れはなく、目地の変色もないことが確認できた。また、自然石(白御影石)調の落ち着いた美観を有していた。これに対し、比較例1〜3、実施例3(参考例)及び実施例4(参考例)の耐久性は低かった。
本発明は一般の建築物、ビル、マンション、工場、事務所などの外壁に好適である。とくに集合住宅(マンション)などで通常行われている10〜15年ごとの大規模修繕工事を大幅に延長することができ、修繕管理コストを大幅に低下することができる。
1,2,3 タンク
4,5,6 噴射ノズル
7,8,9 吹き付け材
10,11 取っ手
12 3頭式スプレーガン
13 建築物用パネル
14,15,16 噴射物
17 基材層
18 凸部
19 研磨線
20 平面部分
21 凹部
22 上塗り第1層
23 上塗り第2層
24 目地ダミー材
25 目地シーリング材
26 ローラー塗装具

Claims (3)

  1. 外壁に目地が存在し、前記目地内にはウレタンプレポリマーを可塑剤として含む湿気硬化性ウレタン組成物が一成分型シーリング材として充填されており、
    上塗り材を前記目地を含む外壁に上塗り塗装するに際し、
    前記上塗り材は下記A液とB液を含み、
    [A液]
    (1)フルオロオレフィンとアルキルビニルエーテルの共重合体を含むフッ素樹脂
    (2)親水性付与剤として、アルコキシル基の加水分解によるシラノール基を含むシラン系化合物、光触媒酸化チタン、アルカリシリケート系無機塗材、金属アルコキシド系無機材から選ばれる少なくとも一つの物質
    (3)紫外線吸収剤
    (4)溶剤
    [B液]
    (1)硬化剤
    (2)溶剤
    前記A液とB液を混合して上塗り材とし、ローラー塗装で2回塗りし、前記上塗り材の塗装量は、乾燥後の固形分で50〜200g/m 2 の範囲であることを特徴とする外壁塗装方法。
  2. 前記外壁は、骨材と合成樹脂を含み、無機粉体を含んでもよい塗布材を非混合多色状に塗布した基材層を含む天然石調壁面である請求項1に記載の外壁塗装方法。
  3. 前記上塗り材にはさらに溶剤を添加して粘度35〜55センチポイズ(23℃,BL型,回転数60rpm)に調整して塗装する請求項1又は2に記載の外壁塗装方法。
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