JP5477856B2 - 建物用囲い - Google Patents
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Description
このサンルーム、風除室の屋根は、テラスなどの建物と隣接して設置され、屋外と区画された空間を有しない簡易建物の屋根と同様に、屋根枠に屋根板を取り付けたものが一般的である。
例えば、特許文献1に開示されたように、前枠と後枠と左右の側枠と垂木で複数の枠部を有する屋根枠とし、この屋根枠の各枠部に屋根板を取り付けた屋根が知られている。
前記屋外と区画された空間を有する建物用囲いの屋根は、側枠、垂木に設けた側部下シール材を前枠に設けた前部下シール材よりも前方に張り出し、その前部下シール材の長手方向端面を側部下シール材の側面に接することで、側部下シール材の前部と前部下シール材の端部との間の水密性を向上し、屋根から空間内に雨水が浸入しないようにしている。
前記屋外と区画された空間を有しない簡易建物の屋根は、前記側枠、垂木に設けた側部下シール材の前端部と、前枠に取り付けた前部下シール材の長手端部を接している。
しかし、前述のように簡易建物の屋根は、その側部下シール材の前端部と前部下シール材の端部が接しているので、その部分の水密性が十分でなく、建物用囲いの屋根として用いたときに、前述の部分から雨水が浸入することがある。
前枠と後枠と側枠と垂木で枠部を有した屋根枠と、その枠部に取り付けた屋根板で屋根とし、
前記側枠、垂木は屋根板支持用の凹陥部を有し、この凹陥部の上内面と屋根板の上面との間を側部上シール材で水密すると共に、前記凹陥部の下内面と屋根板の下面との間を側部下シール材で水密し、
前記側部上シール材は側枠、垂木の後端面まで連続し、前記側部下シール材は側枠、垂木の後端面よりも前方寄りまで連続して凹陥部の下内面の後端面寄り部分と屋根板の下面との間に隙間が有り、
前記側枠、垂木の凹陥部の後端面寄り部分に隙間隠し部材を取り付け、この隙間隠し部材で前記隙間を隠すようにしたことを特徴とする建物用囲いである。
前記側部下シール材は、前記前部下シール材よりも前方に張り出し、この側部下シール材の側面に前部下シール材の端面が接している建物用囲いとすることができる。
このようにすれば、側部下シール材の前部と前部下シール材の端部との間の水密性が向上し、屋根から空間内に雨水が浸入しないようにできる。
しかも、側部下シール材をテラスなどの簡易建物の屋根の側部下シール材を用いることができ、建物用囲いの屋根と簡易建物の屋根を共通化できる。
前記屋根板の前部は排水用凹部まで張り出し、その屋根板に沿って流れた雨水が排水用凹部に流れ込むようにし、
前記排水用凹部の底部長手方向端部を切り欠き、その切欠部から雨水が排水するようにした建物用囲いとすることができる。
このようにすれば、屋根板に沿って流れた雨水を前枠から排水できる。
しかも、前枠の切欠部から吹き込んだ雨水が側部下シール材と前部下シール材との水密部から空間内に浸入することを防止できる。
前記隙間隠し部材は、前記凹陥部の底面寄り部分を閉塞する本体部と、この本体部の下方に設けられ前記凹陥部の下内面の開口縁部分を覆う覆い部を有し、
この覆い部の上面に屋根板の下面が対向するようにした建物用囲いとすることができる。
このようにすれば、屋外の圧力が空間内の圧力よりも高く圧力差が生じたときに、屋外の空気が側枠、垂木の凹陥部の底面寄り部分を通して空間内に流れることが抑制されるから、前述の側枠、垂木の前端と前枠との接合部から空間内に雨水が浸入することが低減する。
このようにすれば、左右の側枠の凹陥部、垂木の左右凹陥部に、隙間隠し部材を木口から挿入して取り付けできる。
この建物用囲い5は屋外と区画された空間を有している。
前記屋根1は、屋根枠6の枠部6aに屋根板7を取り付けてある。
前記屋根枠6は、前枠10と後枠20と左右の側枠30と垂木40を備えている。
前記上シール材支持部10bと下シール材支持部10cは前後方向及び上下方向にそれぞれ離隔し、上シール材支持部10bが下シール材支持部10cよりも前方及び上方に位置している。
前記前部上・下シール材11,12はビードと呼ばれる乾式のシール材で、前部上シール材11を取り付けた状態で屋根板7を取り付け、その後に前部下シール材12を屋根板7の下面7bと下シール材支持部10cとの間に押し込むようにして取り付ける。
図2に示す前枠10は、本体14と屋根板取付部15を有し、その本体14に樋13が設けてあると共に、屋根取付部15が前述の排水用凹部10a、上シール材支持部10b、下シール材支持部10cを有している。
そして、本体14に側枠30、垂木40の前部が接合されている。
前記屋根板7の後部は、前記凹陥部21内に挿入され、前記上シール材支持部22に支持された後部上シール材24が屋根板7の上面7aに接して水密し、前記下シール材支持部23に支持された後部下シール材25が屋根板7の下面7bに接して水密している。
前記後部上・下シール材24,25はビードと呼ばれる乾式シール材で、後部上シール材24を取り付けた状態で屋根板7を取り付け、その後に後部下シール材25を屋根板7の下面7bと下シール材支持部23との間に押し込むようにして取り付ける。
前記屋根板7の左右一側部は、前述の凹陥部31内に挿入され、前記上シール材支持部32に支持された側部上シール材34が屋根板7の上面7aに接して水密し、前記下シール材支持部33に支持された側部下シール材35が屋根板7の下面7bに接して水密している。
前記側部上・下シール材34,35はビードと呼ばれる乾式シール材で、側部上シール材34を取り付けた状態で屋根板7を取り付け、その後に側部下シール材35を屋根板7の下面7bと下シール材支持部33との間に押し込むようにして取り付ける。
前記側部下シール材35は図2に示すように、その前端面35aが前部下シール材12よりも前方に張り出し、この側部下シール材35の側面35bに前部下シール材12の長手方向端面が接して水密性を向上しているので、その部分から雨水が空間に浸入することがない。
例えば、前述の前枠10の排水用凹部10aの底部に形成した切欠部10dから雨水が吹き込んだときに、その雨水が側部下シール材35と前部下シール材12との水密部を越えて空間に浸入することがない。
図2に示す側部下シール材35は、テラス等の簡易建物の屋根用の側部下シール材と兼用してあるので、その後部下シール材35の前端面35aを前部下シール材12よりも前方に張り出して取り付けてあるから、その側部下シール材35の後端面35cが側枠30の後端面30aから離れ、前述のように隙間がある。
このようであるから、側枠30の下シール材支持部33の後端面寄り部分に側部下シール材35が無くとも、その下シール材支持部33の後端面寄り部分と屋根板7の下面7bとの間を塞ぐことができる。
前記上部プレート54の下面と下部プレート55の上面は離隔していると共に、下部プレート55の上面と覆い部58の上面がほぼ同一高さで、その下部プレート55の上面、覆い部58の上面と上部プレート54の下面とで屋根板挿入部59を形成している。
この屋根板挿入部59の上下寸法は屋根板7の厚さよりも若干大きく、屋根板7を挿入し易くしてある。
前記覆い部58の下面にプレート58aが設けてある。
これにより、その覆い部58が下シール材支持部33に嵌まり込んで下シール材支持部33の後端面寄り部分(下内面31bの開口縁部分の後端面寄り部分)を覆うと共に、背部プレート56が凹陥部31の底面31c、上下内面31a,31bの底面31c寄りに接すると共に、上横片51、下横片53が凹陥部31の上内面31a、下内面31bに接すると共に、上部プレート54で上横片51と屋根板7の上面7aとの間の隙間の一部分を閉塞し、下部プレート55で下横片53と屋根板7の下面7bとの間の隙間の一部分を閉塞する。
好ましくは、本体部57は、覆い部58の上面と連続した屋根板挿入部59を有している。
一方、屋外と区画された空間内の圧力よりも屋外の圧力が高くなって圧力差が発生すると、前述の凹陥部31の底面寄り部分を通って空気が流入する。
このために、前枠10と側枠30の接合部付近に溜まっている雨水が前述の空気の流れによって空間内まで流れ込むことがある。
このことを低減するために、前述のように凹陥部31の底面寄り部分を隙間隠し部材50で閉塞して空気の流れを抑制することで、前述のようにして空間内に雨水が浸入することを低減している。
この各凹陥部41は前述の側枠30の凹陥部31と同一で、上内面41a、下内面41b、底面41cで左右両側方に開口したほぼコ字形状で、その上内面41a、下内面41bの開口縁部分に上シール材支持部42、下シール材支持部43を有している。
前記上シール材支持部42に支持された側部上シール材44が屋根板7の上面7aに接して水密し、下シール材支持部43に支持された側部下シール材45が屋根板7の下面7bに接して水密している。
前記側部上・下シール材44,45は前述の側枠30に設けた側部上・下シール材34,35と同一で、その側部上・下シール材34,35と同様にして取り付けられる。
前記側部下シール材45は前述の側枠30に取り付けた側部下シール材35と同様に、前端面は前部下シール材12よりも前方に突出し、後端面は垂木40の後端面よりも前方寄りに位置し、垂木40の後端面寄り部分には側部下シール材45が存在せずに、垂木40の下シール材支持部43の後端面寄り部分と屋根板7の下面7bとの間に隙間がある。
つまり、垂木40の側部下シール材45はテラス等の簡易建物の屋根用の側部下シール材と兼用としてある。
つまり、隙間隠し部材50は前後対称形状である。
しかも、隙間隠し部材50は樹脂によって成形され、本体部57はほぼコ字形状で、上横片51が下横片53に接近、離隔するように上下方向に弾性変形可能であるから、凹陥部31,41の上下内面間の寸法に応じて本体部57が上下方向に弾性変形し、上下内面間の寸法が異なる凹陥部31,41に取り付けることができる。
また、側枠30、垂木40を前枠10、後枠20に連結し、屋根板7を取付後に、側部下シール材35,45を、屋根板7の下面7bと下シール材支持部33,43との間に押し込んで取り付けするが、このとき、隙間隠し部材50に合わせて取り付けることで、その側部下シール材35,45の取り付け位置を決めることができる。
前述のように側部下シール材35,45を取り付けた後は、隙間隠し部材50は側部下シール材35,45で拘束されてずれることがない。
Claims (5)
- 建物と隣接して設置され、屋外と区画された空間を有した建物用囲いであって、
前枠と後枠と側枠と垂木で枠部を有した屋根枠と、その枠部に取り付けた屋根板で屋根とし、
前記側枠、垂木は屋根板支持用の凹陥部を有し、この凹陥部の上内面と屋根板の上面との間を側部上シール材で水密すると共に、前記凹陥部の下内面と屋根板の下面との間を側部下シール材で水密し、
前記側部上シール材は側枠、垂木の後端面まで連続し、前記側部下シール材は側枠、垂木の後端面よりも前方寄りまで連続して凹陥部の下内面の後端面寄り部分と屋根板の下面との間に隙間が有り、
前記側枠、垂木の凹陥部の後端面寄り部分に隙間隠し部材を取り付け、この隙間隠し部材で前記隙間を隠すようにしたことを特徴とする建物用囲い。 - 前記前枠と屋根板の上面との間を前部上シール材で水密すると共に、前枠と屋根板の下面との間を前部下シール材で水密し、
前記側部下シール材は、前記前部下シール材よりも前方に張り出し、この側部下シール材の側面に前部下シール材の端面が接している請求項1記載の建物用囲い。 - 前記前枠は、排水用凹部を有すると共に、その排水用凹部の前部に前部上シール材、後部に前部下シール材を設け、
前記屋根板の前部は排水用凹部まで張り出し、その屋根板に沿って流れた雨水が排水用凹部に流れ込むようにし、
前記排水用凹部の底部長手方向端部を切り欠き、その切欠部から雨水が排水するようにした請求項2記載の建物用囲い。 - 前記側枠、垂木の凹陥部の上内面、下内面の開口縁部分と屋根板の上面、下面との間を側部上シール材、側部下シール材でそれぞれ水密し、
前記隙間隠し部材は、前記凹陥部の底面寄り部分を閉塞する本体部と、この本体部の下方に設けられ前記凹陥部の下内面の開口縁部分を覆う覆い部を有し、
この覆い部の上面に屋根板の下面が対向するようにした請求項1又は2又は3記載の建物用囲い。 - 前記隙間隠し部材は、側枠、垂木の木口から前後方向に向けて凹陥部に挿入して取り付けできると共に、その前後方向に対称形状である請求項1〜4いずれか1項に記載の建物用囲い。
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