JP5225717B2 - 外部開口用サッシの水密構造 - Google Patents
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Description
また、内外障子走行レール部上面を乗り越えガイド溝に侵入した雨水を排出するために、内外障子走行レール部の下部及び室外側ガイド溝の底部に水抜き孔を形成し、ガイド溝に侵入した雨水を当該水抜き孔から下枠の中空部に排出し、下枠の排水口から室外側外部に排出する外部開口用サッシが知られている。(例えば、特許文献2参照)
さらに、引き違い障子の内障子の召し合せ框の室外面を伝わって、内障子の召し合せ框の室外面と外障子の召し合せ框の室内面との間から侵入しようとする雨水に対しては、一般的に、内障子の召し合せ框の室外面と外障子の召し合せ框の室内面との間に縦タイト材を取付けて、この縦タイト材によりこれらの間を密接して水密性や気密性を確保し、雨水の室内への侵入を防止した外部開口用サッシが知られている。(例えば、特許文献3参照)
また、台風のような暴風時には、雨水等が内外障子走行レール部の下部に形成された水抜き孔を侵入し室外側溝まで侵入する虞がある。
さらに、引き違い障子の開閉等により縦タイト材にへたりが生じてしまうため、この経年変化により、引き違い障子の内障子の召し合せ框の室外面を伝わって室内に侵入しようとする雨水を十分に止水できない虞がある。そして、長期にわたって止水性を確保するためには、縦タイト材を頻繁に交換する必要もあった。
<請求項1記載の発明>
請求項1記載の発明は、下下枠の走行レール部に沿って、障子下框に設けられた戸車を介して左右にスライドする内外障子を有する外部開口用サッシであって、
前記下枠には、基板部からそれぞれ立ち上がる、外障子走行レールと、内障子走行レールと、室内側立上がり片とが形成され、さらに、タイト材保持部を有し、
内障子の下框には、内障子室外側垂下片と、内障子室内側垂下片が形成され、
外障子の下框には、外障子室外側垂下片と、外障子室内側垂下片が形成され、
前記外障子室外側垂下片の室内側に位置し、かつ内外方向のタイト材保持片部に設けられた室外側下枠タイト材と、外障子室内側垂下片の室内側面とが摺接関係にあり、
前記室内側立上がり片の室外面に設けられた室内側下枠タイト材と、内障子室内側垂下片の室内側面とが摺接関係にあり、
前記内障子室外側垂下片の室内側に水返しフィン材を設け、水返しフィン材と前記内障子走行レールの室外面に隙間を設け、
前記外障子の召し合せ框の室内面と前記内障子の召し合せ框の室外面との間が、前記内障子の召し合せ框の室外面に設けられた前記外障子召し合せ框の室内面に摺接する縦タイト材をシール手段としてシールされており、並びに、前記外障子の召し合せ框の室内面の下部と前記内障子の召し合せ框の室外面の下部及び前記内障子走行レールの室外面との間が、前記縦タイト材の下部の内側に設けられた前記下枠と前記外障子召し合せ框と摺接する気密ブロックをシール手段としてシールされており、
前記内障子走行レールの召し合せ框側位置であり、かつ内外障子が閉止状態基準で、外気に直接臨む位置において、前記内障子走行レールに形成された内レール水抜き孔と、実質的に同位置において、前記タイト材保持片部を貫通して形成された下方水抜き孔と、前記内レール水抜き孔及び前記下方水抜き孔を共通的に室外側から覆う水抜き孔カバーとを有する、
ことを特徴とする外部開口用サッシである。
内障子の下框には、内障子室外側垂下片が形成されていることから、内障子、外障子、窓ガラスに吹き付けられた雨水の内障子走行レールの上部への侵入を防止し、水密性能を向上させる。
また、外障子の下框には、外障子室外側垂下片が形成されていることから、内障子、外障子、窓ガラスに吹き付けられた雨水の内障子走行レールの上部への侵入を防止し、水密性能を向上させる。
さらに、内障子室外側垂下片及び外障子室外側垂下片が形成されているので、室外側から内外障子下框の底部と内外障子走行レールの上部との隙間に、バール等を差し込み、内外障子が外される危険もない。
室内側立上がり片の室外面に設けられた室内側下枠タイト材と、内障子室内側垂下片の室内側面とが摺接関係にあることから、室内側溝に貯まった雨水の室内への侵入を防止し、水密性能及び気密性能を向上させる。
また、水返しフィン材と内障子走行レールの室外面に隙間を設けていることから、室内側立上がり片の室外面に設けられた室内側下枠タイト材を内障子室内側垂下片の室内側面に摺接した室内側溝と、それに連ながる内障子走行レールの上部の空間を等圧空間にすることができ、暴風により巻き上げられた雨水の内障子走行レールの上部の空間、室内側溝への侵入を防止し、水密性能を向上させる。
さらに、水返しフィン材と内障子走行レールの室外面に隙間を設けていることから、水返しフィン材と内障子走行レールの室外面に摺接せず、内障子の開閉時の摺動抵抗の増加を防止することができる。
外障子の召し合せ框の室内面と前記内障子の召し合せ框の室外面との間、並びに、前記内障子の召し合せ框の下部と前記内障子走行レールの室外面との間が、シール手段によりシールされていることから、外障子の召し合せ框の室内面と前記内障子の召し合せ框の室外面との空間に入り込んだ雨水の室内への侵入を防止し、水密性能及び気密性能を向上させる。
内障子走行レールに形成された内レール水抜き孔と、タイト材保持片部を貫通して形成された下方水抜き孔とを共通的に室外側から覆う水抜き孔カバーを設けていることから、室外から内障子走行レールに形成された内レール水抜き孔から室内側溝への雨水の侵入を防止し、水密性能を向上させる。
また、室内側溝に侵入した雨水は、内障子走行レールに形成された内レール水抜き孔、タイト材保持片部に形成された下方水抜き孔を通り、排水孔から室外に排出される。
請求項2記載の発明は、外障子室外側垂下片の室内側に水返しフィン材を設け、水返しフィン材と外障子走行レールの室外面に隙間を設けた請求項1記載の外部開口用サッシである。
外障子室外側垂下片の室内側に水返しフィン材を設けていることから、暴風により巻き上げられた雨水を室外部に雨返しすることができ、外障子走行レールの上部への侵入を防止し、水密性能を向上させる。
また、水返しフィン材と外障子走行レールの室外面に隙間を設けていることから、タイト材保持片部に設けられた室外側下枠タイトを外障子室内側垂下片の室内側面に摺接した室外空間と、それに連ながる外障子走行レールの上部の空間を等圧空間にすることができ、暴風により巻き上げられた雨水の外障子走行レールの上部の空間、室内側溝への侵入を防止し、水密性能を向上させる。
さらに、水返しフィン材と外障子走行レールの室外面に隙間を設けていることから、水返しフィン材と外障子走行レールの室外面に摺接せず、外障子の開閉時の抵抗の増加を防止することができる。
請求項3記載の発明は、外障子召し合せ框の室内面には、煙返しを形成し、
内障子召し合せ框には、外障子召し合せ框の室内面に摺接する堅タイト材と、その内側に下枠と外障子召し合せ框と摺接する気密ブロックと、その内側に外障子召し合せ框の煙返しと係合する煙返しと、圧力緩衝空間を有する中空部を形成したことを特徴とする請求項1または2記載の外部開口用サッシである。
内障子召し合せ框には、外障子召し合せ框の室内面に摺接する堅タイト材を設けていることから、外障子召し合せ框と、内障子召し合せ框との間に侵入した雨水の室内側への侵入を防止し、水密性能を向上させる。
また、気密ブロックは、外側中空部の下部にのみ設けられ外障子召し合せ框の室内面の下部にのみ摺接することから、内障子、外障子の開閉時の摺動抵抗の増加を防止することができる。
すなわち、外障子召し合せ框の室内面に摺接する堅タイト材と、外障子召し合せ框の室内面、外障子召し合せ框の室外面からなる等圧空間に加え、気密ブロックの内側に室外部と連通する切欠部が設けた圧力緩衝空間を有する中空部を配置することにより、召し合せ框の間に大きな等圧空間を設けることができる。この大きな等圧空間内で外障子召し合せ框と、内障子召し合せ框との間に侵入した雨水は、運動エネルギーを失い、全て自然落下し等圧空間内に貯まり室外に排出される。
前記下枠に切欠部を形成し、前記切欠部が前記圧力緩衝空間を有する中空部の鉛直下方に形成されていることを特徴とする請求項3記載の外部開口用サッシ。
下枠の切欠部が圧力緩衝空間を有する中空部の鉛直下方に形成されていることから、切欠部を介し、外気と中空部の内部を確実に連通することができ、中空部の圧力緩衝空間の
内圧をより外気圧と等圧にすることができる。
図1は、外部開口用サッシにおける引き違いサッシ(引き違い障子)の縦断面図であり、図2は、同引き違いサッシの下部拡大縦断面図であり、図3は、、同引き違いサッシの横断面図である。
図1及び図3に示すように、外部開口用サッシの窓枠1は、上枠20と、下枠30と、左右の竪枠40a、40bとを四周枠組みして構成されており、外部開口用サッシサッシの窓枠1に外障子2と、内障子3とを引き違い状に備えている。
そして、内外障子1,2は、内外障子1,2を閉じた際に、それそれの召し合せ框80a、80b間に設けたクレセント(図示省略)により施錠される。
従って、外障子2は室外側垂下片25をスライドし、内障子3は内障子走行溝24をスライドすることにより自由に開閉できる。
従って、内障子3と上枠20とは上枠タイト材26bにより水密ラインを形成し、室外の雨水等の室内への浸透を防止する。
従って、外障子2と上枠20とは上枠タイト材27bにより水密ラインを形成し、室外の雨水等の室内への浸透を防止する。
図1及び図2に示すように、下枠30は、基板部31と、室外側から順に、外障子走行レール32と、内障子走行レール33と、室内側立上がり片34とから形成されており、さらに内障子走行レール33には、室外側に延在するタイト材保持部35が形成されている。
従って、外障子2は外障子レール32上をスライドし、内障子3は内障子走行レール33上をスライドすることにより自由に開閉できる。
従って、内障子3と下枠30とは室内側下枠タイト材36bにより水密ラインを形成し、室外の雨水等の室内への浸透を防止する。
従って、風で巻き上げられた雨水等の多くは、水切りフィン材65bに衝突しその運動エネルギーを失い、内障子走行レール上方空間内への浸入を防止することができる。
ここで、内障子走行レール上方空間とは、縦断面で見た場合に、室外側垂下片63bと、下部繋ぎ片102bと、室内側垂下片63bと、内障子走行レール33と、基板部31と、室内側立上がり片34とで囲まれる内障子走行レール33上の空間をいう。
さらに、水切りフィン材65bの先端と内障子走行レール33の室外面との隙間が0.5〜1.5mmに設定されているため、内障子走行レール上方空間が等圧空間になる。そのため、水切りフィン材65bに衝突することなく、内障子走行レール上方空間に浸入した雨水等はその自重で内障子走行レール上方空間に落下し、後述する内障子走行レール33の下部に形成された内レール水抜き孔67a(図示省略)、タイト材保持部35を貫通して形成された下方水抜き孔67b(図示省略)を通り、最終的には外障子走行レール32に形成された排水孔38(図示省略)を通って室外に排出される。
一方、水切りフィン65bの先端と内障子走行レール33の室外面との隙間が1.5mm以上の場合、風で巻き上げられた雨水等との衝突が少なくなり内障子走行レール上方空間への雨水等の浸入を十分防止することができなくなる。
従って、外障子2と下枠30とは室外側下枠タイト材37bにより水密ラインを形成し、室外の雨水等の室内への浸透を防止する。
従って、風で巻き上げられた雨水等の多くは、水切りフィン材65aに衝突しその運動エネルギーを失い、外障子走行レール上方空間内への浸入を防止することができる。
ここで、外障子走行レール上方空間とは、縦断面で見た場合に、室外側垂下片63aと、下部繋ぎ片102aと、室内側垂下片63aと、外障子走行レール32と、基板部31と、内障子走行レール33と、タイト材保持部35とで囲まれるなる外障子走行レール33上の空間をいう。
さらに、水切りフィン材65aの先端と外障子走行レール32の室外面との隙間が0.5〜1.5mmに設定されているため、外障子走行レール上方空間が等圧空間になる。そのため、水切りフィン材65aに衝突することなく、外障子走行レール上方空間に浸入した雨水等はその自重で外障子走行レール上部空間に落下し、外障子走行レール32の下部に形成された排水孔38から室外に排出される。
一方、水切りフィン65aの先端と外障子走行レール32の室外面との隙間が1.5mm以上の場合、風で巻き上げられた雨水等との衝突が少なくなり外障子走行レール上方空間への雨水等の浸入を十分防止することができなくなる。
図4は、内障子の室外側斜視図であり、図5は、同召し合せ框の室外側拡大斜視図であり、図6は、水抜き孔カバーの取付け外観図であり、図7は、水抜き孔カバーの外観図である。
内障子走行レール上方空間に浸入した雨水等は、内レール水抜き孔67a、下方水抜き孔67bを通り外障子走行レール上方空間に排出され、召し合せ框80aの近傍の外障子走行レール32の下部に設けられた排水孔38から室外に排出される。
また、内障子走行レール33の内レール水抜き孔67aを形成する位置については、特に制限はないが、戸車66bの外側であって、召し合せ框80bの近傍の内障子走行レール33の下部に形成するのが好適である。
すなわち、内障子3の自重は、戸車66bを介して内障子走行レール33に加わる。この際、内障子3の自重を内レール水抜き孔67aが形成されていない内障子走行レール33で支持することができ強度的に優れ、内障子走行レール上方空間の両側部に貯まった雨水等を迅速に排出できる。
水抜き孔カバー68の材質は、特に制限されず、金属材料、樹脂材料を用いることができるが、耐候性、係合性の観点からポリアミドが好適である。
水抜き孔カバー68で、内障子走行レール33の内レール水抜き孔67aと、タイト材保持部35の下方水抜き孔67bを共通に覆うことにより、特に、雨水等が内障子走行レール33の内レール水抜き孔67aから内障子走行レール上方空間に浸入することを防止することができる。
また、差込み片69bの先端には外方に向かう脱落防止片103が設けられいることから、台風のような暴風時においても水抜き孔カバー68が外れる虞がない。
図3に示すように、外障子2の召し合せ框80aの室内面82には、煙返し83aと、その内側に突出片85が形成されている。
内障子3の召し合せ框80bの室外面81には、堅タイト材84bを取付ける堅タイト材ホルダー84aと、その内側に気密ブロック86と、その内側に煙返し83bと、その内側に中空部92が形成されている。
従って、外障子2に加わる風圧を、方立てが小さい外障子2の召し合せ框80aと方立てが大きい内障子3の召し合せ框80bとで受けることができる。
ここで、召し合せ框空間とは、外障子2の召し合せ框80aの室内面82と、突出片85と、堅タイト材84bと内障子3の召し合せ框80bの室外面83とで囲まれる空間をいう。
さらに、外障子2の召し合せ框80aに突出片85が形成されていることから、外障子2と内障子3との隙間をなくしており、バール等が差し込まれる虞もなく、防犯性を向上させている
従って、外障子2の召し合せ框80aと内障子3の召し合せ框80bとは、堅タイト材84bにより水密ラインを形成し、召し合せ框空間に浸入した雨水等の室内への浸透を防止する。
図8に示すように、気密ブロック86は、内障子走行レール33に嵌合する嵌合溝87と、水平基板35に摺接する下面部88と、外障子2の召し合せ框80aの室内面82に摺接する室外面部89を有し、下面部88と室外面部89とには、ヒダ90が設けられている。
内障子走行レール33に嵌合する嵌合溝87の幅寸法は、内障子走行レール33の幅寸法に対し、気密性の観点からマイナス公差になっている。また、気密ブロック86の材質は、特に制限はなく、ゴム材料、樹脂材料を用いることができるが気密性の観点からがポリプロピレンが好適である。
従って、気密ブロック86と内障子走行レール33及び水平基板35とは、気密ブロック86の下面部88により水密ラインを形成し、召し合せ框空間に浸入した雨水等の室内への浸透を防止する。
さらに、気密ブロック86と内障子3の召し合せ框80bの室内面82の下部とは、気密ブロック86の室外面部89により水密部を形成し、召し合せ框空間に浸入し、召し合せ框空間に貯まった雨水等の室内への浸透を防止する。
タイト材保持部35の切欠部93の切欠き位置は、特に制限はなく、切欠部93が中空部92の内部と重なる位置に形成されればよいが、中空部92の内部空間を緩衝空間と利用する観点から、中空部92の内部の鉛直下方位置に形成するのが特に好適である。
従って、タイト材保持部35の切欠部93を介し、外気と中空部92の内部は連通することになり、中空部92の内圧は外気圧と等圧にすることができる。
そして、前述した堅タイト材84b、気密ブロック86により、等圧空間内に貯まった雨水等の室内への浸透を防止される。
図9は、内障子の室内側斜視図であり、図10は、内障子の下枠と召し合せ框との取付け部の斜視図であり、図11は、内障子の下枠と戸先框との取付け部の斜視図である。
前述したように、内障子3は、上框50bと、下框60bと、戸先框70bと、召し合せ框80bとを四周框組みした框部にガラスパネル4bを嵌め込んで形成している。
内障子3の下框60bには、ガラスパネル4bを挿嵌する一対の立上がり片52a,52bと、それらを繋ぐ上部繋ぎ片101が形成され、戸車66bを保持する一対の垂下片53a,53bと、それらを繋ぐ下部繋ぎ片102bが形成されている。
また、立上がり片52a,52bと垂下片53a,53bは連結片61a,61bで一体的に形成され、室内側立上がり片52bが室内側垂下片53bより室内側に偏位している。
さらに、締結後、召し合せ框80bのネジ孔に保護キャップ97を嵌め込み、ネジ孔をめくらにする。
プルバーキャップ104のビスホール95aに対向する箇所を切欠いた切欠部105を形成し、取付ネジ96により下框60bと召し合せ框80bとを直接締結することにより、下框60bと召し合せ框80bとをさらに強固に締結している。
なお、ビスホール95a、95b、95c及びビスホール98a、98b、98cは、下框60bの両側部にそれぞれ形成されるものでも、下框60bの全長にわたり一体的に形成されるものであっても良い。
この際、上框50a,50bと、下框60a,60bと、戸先框70a,70bは、間接的ではあるが上枠20と、下枠30と、竪枠40a,40bとを介し外壁と嵌合していることから、外壁から反力を受け変形量は小さい。
また、内障子3の下枠60bの上部繋ぎ片101に形成された上部ビスホール95aをガラスパネル4bの厚み方向中心線より室内側に形成していることから、側外方向に開口変形する変形の中心軸と上部ビスホール95aとの間の距離を長くすることができる。
なお、ガラスパネルの厚み方向中心線とは、図1に示すように2層のガラスパネルを有する場合、最内層のガラスパネルの室内面と、最外層のガラスパネルの室外面がなす厚み方向の中心をいう。
従って、召し合せ框80bを側外方向に開口変形させるねじりモーメントに対し反対モーメントを作用させ、ねじりモーメントを打ち消すことができ、召し合せ框80bの側外方向に開口変形する変形量を抑制することができる。
よって、内障子3の下框60bと召し合せ框80bとの嵌合面(99a、100a)に隙間を生じさせることがなく、雨水等の侵入を防止し水密性能に優れる外部開口用サッシを提供することができる。
さらに、図示は省略するが、上部ビスホール95aをガラスパネル4bより室内側に形成した場合、側外方向に開口変形する変形の中心軸と上部ビスホール95aとの間の距離をさらに長くすることができるためより好適である。
Claims (4)
- 下枠の走行レール部に沿って、障子下框に設けられた戸車を介して左右にスライドする内外障子を有する外部開口用サッシであって、
前記下枠には、基板部からそれぞれ立ち上がる、外障子走行レールと、内障子走行レールと、室内側立上がり片とが形成され、さらに、タイト材保持部を有し、
内障子の下框には、内障子室外側垂下片と、内障子室内側垂下片が形成され、
外障子の下框には、外障子室外側垂下片と、外障子室内側垂下片が形成され、
前記外障子室外側垂下片の室内側に位置し、かつ内外方向のタイト材保持片部に設けられた室外側下枠タイト材と、外障子室内側垂下片の室内側面とが摺接関係にあり、
前記室内側立上がり片の室外面に設けられた室内側下枠タイト材と、内障子室内側垂下片の室内側面とが摺接関係にあり、
前記内障子室外側垂下片の室内側に水返しフィン材を設け、水返しフィン材と前記内障子走行レールの室外面に隙間を設け、
前記外障子の召し合せ框の室内面と前記内障子の召し合せ框の室外面との間が、前記内障子の召し合せ框の室外面に設けられた前記外障子召し合せ框の室内面に摺接する縦タイト材をシール手段としてシールされており、並びに、前記外障子の召し合せ框の室内面の下部と前記内障子の召し合せ框の室外面の下部及び前記内障子走行レールの室外面との間が、前記縦タイト材の下部の内側に設けられた前記下枠と前記外障子召し合せ框と摺接する気密ブロックをシール手段としてシールされており、
前記内障子走行レールの召し合せ框側位置であり、かつ内外障子が閉止状態基準で、外気に直接臨む位置において、前記内障子走行レールに形成された内レール水抜き孔と、実質的に同位置において、前記タイト材保持片部を貫通して形成された下方水抜き孔と、前記内レール水抜き孔及び前記下方水抜き孔を共通的に室外側から覆う水抜き孔カバーとを有する、
ことを特徴とする外部開口用サッシ。 - 外障子室外側垂下片の室内側に水返しフィン材を設け、水返しフィン材と外障子走行レールの室外面に隙間を設けた請求項1記載の外部開口用サッシ。
- 外障子召し合せ框の室内面には、煙返しを形成し、
内障子召し合せ框には、外障子召し合せ框の室内面に摺接する堅タイト材と、その内側に下枠と外障子召し合せ框と摺接する気密ブロックと、その内側に外障子召し合せ框の煙返しと係合する煙返しと、圧力緩衝空間を有する中空部を形成したことを特徴とする請求項1または2記載の外部開口用サッシ。 - 前記下枠に切欠部を形成し、前記切欠部が前記圧力緩衝空間を有する中空部の鉛直下方に形成されていることを特徴とする請求項3記載の外部開口用サッシ。
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