JP5476010B2 - 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP5476010B2
JP5476010B2 JP2009072378A JP2009072378A JP5476010B2 JP 5476010 B2 JP5476010 B2 JP 5476010B2 JP 2009072378 A JP2009072378 A JP 2009072378A JP 2009072378 A JP2009072378 A JP 2009072378A JP 5476010 B2 JP5476010 B2 JP 5476010B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
rubber material
extruder
winding
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009072378A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010221571A (ja
Inventor
博 池上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2009072378A priority Critical patent/JP5476010B2/ja
Publication of JP2010221571A publication Critical patent/JP2010221571A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5476010B2 publication Critical patent/JP5476010B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Description

本発明は、空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤに関し、特に、サイドウォール部に数種類のゴム材料を用いた空気入りタイヤの製造方法と、その空気入りタイヤに関するものである。
一般的に、空気入りタイヤを製造する場合には、インナーライナー、サイドウォール、トレッドなどの各タイヤ構成部材を未加硫の状態で貼り合わせてグリーンタイヤを成形し、これを金型に入れて加硫成形することで製造するようにしている。
空気入りタイヤの中には、ファッション性を高めるなどの目的で、サイドウォール部の外表面に白色ゴムが浮き出るようにして文字を形成したホワイトレタータイヤがある(例えば特許文献1)。また、このようにサイドウォール部の一部に白色ゴムを用い、外表面に白色ゴムのラインが現れるようにした空気入りタイヤには、ホワイトラインタイヤ、ホワイトリボンタイヤ等が存在する。
図8(a)は、空気入りタイヤの一例を示す子午線断面図である。また、図8(b)は、図8(a)のサイドウォール部の拡大図を示す。一般に、ホワイトレタータイヤ、ホワイトラインタイヤ、ホワイトリボンタイヤ等は、図8(b)に示すように、サイドウォール部の一部に、層状に配置した非汚染ゴムBと白色ゴムWの表面を覆うようにカバーゴムSを一体成形した未加硫のタイヤ構成部材を貼り付けてグリーンタイヤを成形した後、加硫成形することにより製造される。その後、表面のカバーゴムSの一部をバフ研磨などにより除去することで、白色ゴムWによるホワイトレター、ホワイトライン、ホワイトリボン等がサイドウォール部に形成される。
特開2002−241544号公報
図8(b)のような3種類のゴムが一体成形されたタイヤ構成部材を成形ドラムに巻き付ける際には、タイヤ構成部材を一定の長さに切断し、巻き付け開始位置の先端部と、巻き付け終了位置の終端部とを接合させる。タイヤの径方向から見た接合部の拡大図を図9に示す。図のように、巻き付け開始位置の先端部と、巻き付け終了位置の終端部とは、接合しやすいようにともに斜めに切断されている。また、巻き付け開始位置の先端部と、切断された終端部とがより確実に接合するように少し重ねて貼り付けている。
しかし、3種類のゴムが一体成形されたタイヤ構成部材を切断すると、この切断面で違う色のゴム同士が混じってしまい、接合部において、白色ゴムWが表面に出てしまうことがあり、外観品質が悪くなってしまう問題があった。また、切断面で違う色のゴム同士が混じることで、表面のカバーゴムSを除去してホワイトレター、ホワイトライン、ホワイトリボン等を形成しようとした場合に、接合部において、カバーゴムSや非汚染ゴムBがホワイトレター、ホワイトライン、ホワイトリボン等の白色ゴムWに混じるという問題もあった。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、サイドウォール部に数種類のゴム材料を用いた空気入りタイヤを製造する場合に、接合部において互いのゴム材料が混じらず、外観品質に優れる空気入りタイヤの製造方法と、その空気入りタイヤを提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、
サイドウォール部を成形するサイドウォール部成形工程を含む空気入りタイヤの製造方法であって、
前記サイドウォール部成形工程が、第1押出機により押し出された第1ゴム材料を成形ドラムに巻き付ける工程と、第2押出機により押し出された第2ゴム材料を前記第1ゴム材料の外表面に巻き付ける工程と、第3押出機により押し出された第3ゴム材料を前記第2ゴム材料の外表面に巻き付ける工程とを備え、
前記第1ゴム材料の巻き付け開始位置と、前記第2ゴム材料の巻き付け開始位置と、前記第3ゴム材料の巻き付け開始位置とを、タイヤ周方向にそれぞれずらすことを特徴とする。
かかる構成による空気入りタイヤの製造方法の作用・効果を説明する。サイドウォール部を成形するサイドウォール部成形工程は、第1押出機により押し出された第1ゴム材料を成形ドラムに巻き付ける工程と、第2押出機により押し出された第2ゴム材料を前記第1ゴム材料の外表面に巻き付ける工程と、第3押出機により押し出された第3ゴム材料を前記第2ゴム材料の外表面に巻き付ける工程とを備える。これらの第1〜第3ゴム材料を巻き付ける際、第1ゴム材料の巻き付け開始位置と、第2ゴム材料の巻き付け開始位置と、第3ゴム材料の巻き付け開始位置とを、タイヤ周方向にそれぞれずらすようにする。これにより、第1〜第3ゴム材料の巻き付け開始位置の先端部と巻き付け終了位置の終端部との接合部がタイヤ周方向にそれぞれ違う位置となる。したがって、この構成によれば、第1〜第3ゴム材料が一体成形されたタイヤ構成部材を切断して巻き付ける場合に比べ、第1〜第3ゴム材料の各ゴム材料を巻き付け終了位置でそれぞれ切断するので、切断する際にゴム材料同士が混じり合うことがなくなり、その結果、サイドウォール部に数種類のゴム材料を用いた空気入りタイヤを製造する場合に、接合部において互いのゴム材料が混じらず、外観品質に優れる空気入りタイヤを製造することができる。
なお、第1ゴム材料は、成形ドラムの外表面に直接巻き付けるだけではなく、すでに成形ドラムの外表面に別のゴム部材または構成部材が貼り付けられている場合には、その別のゴム部材または構成部材の外表面に巻き付けることもできる。
また、第1ゴム材料、第2ゴム材料、第3ゴム材料は、例えばそれぞれ色の違うゴム材料としてもよいし、硬さの違うゴム材料としてもよく、本発明においては、第1ゴム材料、第2ゴム材料、第3ゴム材料として任意のゴム材料を使用することができる。
本発明において、第1押出機、第2押出機、第3押出機を成形ドラムの回転方向に順にずらして配置することが好ましい。
第1押出機により押し出された第1ゴム材料は、回転する成形ドラムに巻き付けられるが、その巻き付け開始位置は、成形ドラムの回転に伴って回転方向に移動する。このとき、第2押出機を第1押出機よりも成形ドラムの回転方向にずらして配置しておくことで、第2押出機の前を第1ゴム材料の巻き付け開始位置が通過した後に、第2押出機から押し出された第2ゴム材料を第1ゴム材料の外表面に巻き付け開始することができる。同様に、第3押出機を第2押出機よりも成形ドラムの回転方向にずらして配置しておくことで、第3押出機の前を第2ゴム材料の巻き付け開始位置が通過した後に、第3押出機から押し出された第3ゴム材料を第2ゴム材料の外表面に巻き付け開始することができる。したがって、第1ゴム材料を成形ドラムに巻き付ける工程を完全に終了した後に、第2ゴム材料を第1ゴム材料の外表面に巻き付け開始し、さらに、第2ゴム材料を巻き付ける工程を完全に終了した後に、第3ゴム材料を第2ゴム材料の外表面に巻き付け開始するというように、第1〜第3ゴム材料を別々に巻き付ける必要がなくなり、接合部において互いのゴム材料が混じらず、外観品質に優れる空気入りタイヤをより短時間に製造することができる。
上記課題を解決するため本発明に係る空気入りタイヤは、
タイヤ周方向に巻き付けられた第1ゴム材料と、第1ゴム材料の外表面に巻き付けられた第2ゴム材料と、第2ゴム材料の外表面に巻き付けられた第3ゴム材料とを有するサイドウォール部を備える空気入りタイヤであって、
前記第1ゴム材料の巻き付け開始位置と、前記第2ゴム材料の巻き付け開始位置と、前記第3ゴム材料の巻き付け開始位置とが、タイヤ周方向にそれぞれずれていることを特徴とする。
かかる構成による空気入りタイヤの作用・効果を説明する。この空気入りタイヤは、タイヤ周方向に巻き付けられた第1ゴム材料と、第1ゴム材料の外表面に巻き付けられた第2ゴム材料と、さらに第2ゴム材料の外表面に巻き付けられた第3ゴム材料とを有するサイドウォール部を備える。これらの巻き付けられた第1〜第3ゴム材料が、第1ゴム材料の巻き付け開始位置と、第2ゴム材料の巻き付け開始位置と、第3ゴム材料の巻き付け開始位置とが、タイヤ周方向にそれぞれずれるようにする。これにより、第1〜第3ゴム材料の巻き付け開始位置の先端部と巻き付け終了位置の終端部との接合部がタイヤ周方向にそれぞれ違う位置となる。したがって、この構成によれば、第1〜第3ゴム材料が一体成形されたタイヤ構成部材を切断して巻き付ける場合に比べ、第1〜第3ゴム材料の各ゴム材料を巻き付け終了位置でそれぞれ切断するので、切断する際にゴム材料同士が混じり合うことがなくなり、その結果、サイドウォール部に数種類のゴム材料を用いた空気入りタイヤであっても、接合部において互いのゴム材料が混じらず、外観品質に優れる空気入りタイヤを提供することができる。
本発明に係る空気入りタイヤの一例を示す正面図および断面図 空気入りタイヤを製造するための製造設備の構成の一例を示す模式図 製造設備の制御システムの機能を示すブロック図 サイドウォール部を成形する際の手順の一例を示すフローチャート ゴム材料を成形ドラムに巻き付ける様子を示す概略図 (a)は成形ドラムの回転角度と押出量との関係を示すグラフ、(b)は成形ドラムの回転角度と、第1成型用口金と成形ドラムとの外表面までの距離との関係を示すグラフ サイドウォール部を成形する様子を示す概略図 空気入りタイヤの一例を示す子午線断面図 タイヤの回転軸方向から見たタイヤ構成部材接合部の拡大図
<空気入りタイヤ>
図1は、本発明に係る空気入りタイヤの一例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面図である。空気入りタイヤTは、ビード部、サイドウォール部、トレッド部など複数の構成部材により構成されるが、以下に述べる本発明に係るサイドウォール部の構成以外は、一般的なタイヤと同じであり、本発明はサイドウォール部を有する何れのタイヤにも適用することができる。
図1のように、本発明に係る空気入りタイヤTのサイドウォール部には、非汚染ゴム(第1ゴム材料に相当)B、白色ゴム(第2ゴム材料に相当)W、黒色のカバーゴム(第3ゴム材料に相当)Sが層状に一定幅でタイヤ周方向に沿って連続して配されている。白色ゴムWは、必ずしも両側のサイドウォール部に配されている必要はなく、少なくとも装着時に車両外側となる側に配されていればよい。
本発明に係る空気入りタイヤTは、サイドウォール部の成形方法を除けば、従来公知の方法により成形することができる。このタイヤを加硫した後、カバーゴムSをバフ研磨などで部分的に削り落とし、白色ゴムWを露出させることで、サイドウォール部に白色の文字やライン等を形成することができる。
<空気入りタイヤ製造設備の構成>
図2は、本発明の空気入りタイヤTを製造するための製造設備の構成の一例を示す模式図である。図2に示す製造設備は、第1押出機1、第2押出機2、第3押出機3、成形ドラム4及び制御装置5を備えている。
第1押出機1は、円筒形の第1バレル1aと、第1バレル1aの供給口に接続された第1ホッパー1bと、非汚染ゴムBを混練して先端側に送り出す第1スクリュー1cと、第1スクリュー1cを回転駆動させる第1スクリュー用モータ1dとを有する。また、第2押出機2は、円筒形の第2バレル2aと、第2バレル2aの供給口に接続された第2ホッパー2bと、白色ゴムWを混練して先端側に送り出す第2スクリュー2cと、第2スクリュー2cを回転駆動させる第2スクリュー用モータ2dとを有する。同様に、第3押出機3は、円筒形の第3バレル3aと、第3バレルの供給口に接続された第3ホッパー3bと、黒色のカバーゴムSを混練して先端側に送り出す第3スクリュー3cと、第3スクリュー3cを回転駆動させる第3スクリュー用モータ3dとを有する。なお、第1〜第3スクリュー用モータ1d、2d、3dは、後述するように制御装置5により制御される。
第1押出機1の押出方向先端側には第1ギアポンプ10が接続され、第1ギアポンプ10の先端側は第1成型用口金11に接続されている。第2押出機2の押出方向先端側には第2ギアポンプ20が接続され、第2ギアポンプ20の先端側は第2成型用口金21に接続されている。また、第3押出機3の押出方向先端側には第3ギアポンプ30が接続され、第3ギアポンプ30の先端側は第3成型用口金31に接続されている。
第1押出機1、第2押出機2、第3押出機3は、図2のように成形ドラム4の回転方向に順にずらして配置されている。これにより、第1成型用口金11、第2成型用口金21、第3成型用口金31も、成形ドラム4の回転方向に順にずれている。
第1、第2、第3ギアポンプ10,20,30は、それぞれ1対の第1ギア10a、第2ギア20a、第3ギア30aを有しており、第1成型用口金11、第2成型用口金21、第3成型用口金31に向けて出口側にそれぞれ非汚染ゴムB、白色ゴムW、カバーゴムSを送り出す機能を有する。一対の第1ギア10aは、それぞれ第1ギア用モータ(不図示)によって回転駆動され、一対の第2ギア20aは、それぞれ第2ギア用モータ(不図示)によって回転駆動され、一対の第3ギア30aは、それぞれ第3ギア用モータ(不図示)によって回転駆動され、それらの回転数は、制御装置5により制御される。なお、図示の都合上、1対の第1ギア10a、第2ギア20a、第3ギア30aは、図2の上下方向に並べられているが、実際は平面方向(第1ギア10a、第2ギア20a、及び第3ギア30aの回転軸が図2の上下となる方向)に並べられる。
第1成型用口金11、第2成型用口金21、第3成型用口金31は所定の断面形状を有しており、第1〜第3ギアポンプ10,20,30から第1成型用口金11、第2成型用口金21、第3成型用口金31に供給された非汚染ゴムB、白色ゴムW、カバーゴムSは、それぞれ所定の断面形状となって連続的に押出成型される。
成形ドラム4は、サーボモータ40(図3参照)によりR方向に回転可能に構成されている。サーボモータ40の回転数は、制御装置5により制御される。成形ドラム4には、第1成型用口金11を介して押出成型された非汚染ゴムBが供給され、非汚染ゴムBが貼り付いた状態で成形ドラム4をR方向に回転駆動することにより、非汚染ゴムBを周方向に沿って巻き付けることができる。なお、成形ドラム4に供給された非汚染ゴムBを圧着する不図示の圧着ローラを設けてもよい。また、非汚染ゴムBの外表面に白色ゴムWが貼り付いた状態で成形ドラム4をR方向に回転駆動することにより、白色ゴムWを周方向に沿って巻き付けることができ、同様に、白色ゴムWの外表面にカバーゴムSが貼り付いた状態で成形ドラム4をR方向に回転駆動することにより、カバーゴムSを周方向に沿って巻き付けることができる。
次に、本実施形態に係る製造設備の制御システムの機能に関して、図3のブロック図により説明する。制御装置5は、第1〜第3押出機1,2,3、第1〜第3ギアポンプ10,20,30、成形ドラム4を制御するものであるが、ここでは、第3押出機3、第3ギアポンプ30、成形ドラム4の制御について説明する。
第3押出機3の第3スクリュー用モータ3dの回転数は、制御装置5が有する第3スクリュー用モータ制御手段51により制御される。第3ギア用モータ32の回転数は、制御装置5が有する第3ギア用モータ制御手段52により制御される。サーボモータ40は、制御装置5が有するサーボモータ制御手段53により制御される。
第3押出機3、第3ギアポンプ30及び第3成型用口金31は、一体として前後駆動装置33により押出方向の前後に移動可能に構成されており、かかる移動も制御装置5の前後駆動装置制御手段54によって制御される。
<サイドウォール部成形方法>
次に、上記の製造設備を用いてサイドウォール部を成形する方法について説明する。サイドウォール部成形工程は、第1押出機1により押し出された非汚染ゴムBを成形ドラム4に巻き付ける工程と、第2押出機2により押し出された白色ゴムWを非汚染ゴムBの外表面に巻き付ける工程と、第3押出機3により押し出されたカバーゴムSを白色ゴムWの外表面に巻き付ける工程とを備える。初めに、第1押出機1により押し出された非汚染ゴムBを成形ドラム4に巻き付ける工程のみについて説明する。
図4は、ゴム材料を成形ドラムに巻き付けてサイドウォール部を成形する際の手順の一例を示すフローチャートである。図5は、ゴム材料を成形ドラムに巻き付ける様子を示す概略図である。また、成形ドラム4の回転角度と非汚染ゴムBの押出量との関係を図6(a)に示す。また、成形ドラム4の回転角度と、第1成型用口金11と成形ドラム4との外表面までの距離との関係を図6(b)に示す。この図6では、非汚染ゴムBを巻き付け開始した時点での成形ドラム4の回転角度を0度としている。
まず、第1押出機1、第1ギアポンプ10及び第1成型用口金11が一体として前進し(#1)、図5(a)に示すように第1成型用口金11が成形ドラム4に近付けられる。このとき、第1成型用口金11と、成形ドラム4との間には、所定の間隔D1(例えば、約1mm)が設けられる。なお、第1成型用口金11が成形ドラム4に近付けられるタイミングは、非汚染ゴムBが吐出されるまでに前記の所定間隔が設けられるものであれば、特に制限されない。
次に、前工程にて調整された非汚染ゴムBのゴム材料が、第1押出機1の第1ホッパー1bに投入される。ここで、ゴム材料としては特に制限がなく、例えば、天然ゴム、スチレンーブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)などの汎用のゴム原料に、配合材料を常法にて混練し、加熱架橋を可能に調製したものが挙げられる。また、投入されるゴム材料の形状としては、特に制限がなく、例えば、リボン状、シート状、ペレット状などの形状が挙げられる。
第1ホッパー1bに投入されたゴム材料は、第1押出機1の第1スクリュー1cによって混練され、押出方向先端側に送り出されて第1ギアポンプ10に供給される(#2、3)。そして、第1ギアポンプ10に供給されたゴム材料は、回転する一対の第1ギア10aによって、第1成型用口金11に向けて出口側に送り出される(#4)。
第1成型用口金11に供給されたゴム材料は、所定の断面形状を有する非汚染ゴムBとして押し出される(#5)。図5(b)のように押し出された非汚染ゴムBの先端部が成形ドラム4の外表面に貼り付き、非汚染ゴムBの巻き付け開始位置B1が固定された状態となると、図5(c)のように、成形ドラム4の回転駆動が開始される(#6)。
また、成形ドラム4の回転駆動の開始とほぼ同時に、第1ギア10aの回転数を制御することで、第1成型用口金11から押し出される非汚染ゴムBの押出量を徐々に増加させる(#7)。さらに、非汚染ゴムBの押出量の増加に伴い、図5(c)のように第1成型用口金11を徐々に後退させる(#7)。
より具体的には、図6(a)のように、成形ドラム4の回転角度がθ度となるまで、非汚染ゴムBの押出量を徐々に増加させ、Q1とする。また、図6(b)のように、成形ドラム4の回転角度がθ度となるまで第1成型用口金11は徐々に後退し、第1成型用口金11と成形ドラム4との外表面までの距離をD1から徐々に増加させてD2とする。その後は、押出量、距離の両者を一定の値Q1,D2に保つ。これにより、非汚染ゴムBの巻き付け開始位置B1の先端部は斜めになり、その後は、一定の厚みとなる(図6(c),(d)を参照)。
そして、非汚染ゴムBの厚みを一定に保ったまま成形ドラム4は回転駆動され続け、図5(e)に示すように、非汚染ゴムBの巻き付け開始位置B1が第1成型用口金11に近づくと、第1ギア10aの回転数を制御することで、第1成型用口金11から押し出される非汚染ゴムBの押出量を徐々に減少させる(#8)。
より具体的には、図6(a)のように、成形ドラム4の回転角度が360°となるまでは非汚染ゴムBの押出量をQ1に保ち、回転角度が(360+θ)度になるまでに、非汚染ゴムBの押出量を徐々に減少させる。これにより、図6(f)に示すように、非汚染ゴムBの巻き付け終了位置の終端部は斜めとなり、巻き付け開始位置B1の先端部と重なることで接合部の厚みがその他の部分の厚みとほぼ同じとなる。
最後に、図5(g)に示すように、第1成型用口金11は後退して、成形ドラム4への非汚染ゴムBの巻き付けが終了する(#9)。
次いで、サイドウォール部成形工程全体を説明する。サイドウォール部成形工程は、第1押出機1により押し出された非汚染ゴムBを成形ドラム4に巻き付ける工程と、第2押出機2により押し出された白色ゴムWを非汚染ゴムBの外表面に巻き付ける工程と、第3押出機3により押し出されたカバーゴムSを白色ゴムWの外表面に巻き付ける工程とを備えており、これらの工程を1工程ずつ順次行なうことでサイドウォール部を成形することもできる。
しかしながら、これらの工程を同時に行なうことにより、より短時間でサイドウォール部を成形することができる。なお、白色ゴムWを巻き付ける工程も、カバーゴムSを巻き付ける工程も、上述した非汚染ゴムBを巻き付ける工程とほぼ同じである。
図7は、サイドウォール部を成形する様子を示す概略図である。初めに、第1押出機1により押し出された非汚染ゴムBを巻き付ける工程を開始する(図7(a)参照)。次いで、非汚染ゴムBの巻き付け開始位置B1が、第2押出機2(第2成型用口金21)の前を通過した後に、第2押出機2から押し出された白色ゴムWを非汚染ゴムBの外表面に巻き付ける工程を開始する(図7(b)参照)。次いで、白色ゴムWの巻き付け開始位置W1が、第3押出機3(第3成型用口金31)の前を通過した後に、第3押出機3から押し出されたカバーゴムSを白色ゴムWの外表面に巻き付ける工程を開始する(図7(c)参照)。
その後、上述した巻き付け終了時の工程に従って、順に非汚染ゴムB、白色ゴムW、カバーゴムSの巻き付けを終了することで、図1に示すように、非汚染ゴムBの巻き付け開始位置B1と、白色ゴムWの巻き付け開始位置W1と、カバーゴムSの巻き付け開始位置S1とが、タイヤ周方向にそれぞれずれたサイドウォール部を成形することができる。
<別実施形態>
上記の実施形態では、成形ドラム4に対して、非汚染ゴムB、白色ゴムW、カバーゴムSの順に巻き付ける例を示した。これは、いわゆるクラウンドラムと呼ばれる成形ドラム4を用いてグリーンタイヤを成形する場合の例である。これに対し、いわゆるフラットドラムと呼ばれる成形ドラム4を用いてグリーンタイヤを成形する場合には、カバーゴムS、白色ゴムW、非汚染ゴムBの順で巻き付ける。フラットドラムによる成形では、ドラムに貼り付けたカバーゴムS、白色ゴムW、非汚染ゴムBを、ドラム上に立ててセットされたビードフィラーの外表面に巻き付けるようにする。これにより、図1(b)に示すようにカバーゴムSがサイドウォール部の最表面に配置するようになる。なお、このフラットドラムを用いてグリーンタイヤを成形する場合には、カバーゴムSが本発明の第1ゴム材料に相当し、白色ゴムWが本発明の第2ゴム材料に相当し、非汚染ゴムBが本発明の第3ゴム材料に相当することとなる。
本発明により成形されるサイドウォール部が有する非汚染ゴムB,白色ゴムW、カバーゴムSの断面形状は、前述の実施形態に示したものに限られず、適宜設計可能である。
上記の実施形態では、第1〜第3押出機の3台を使用する例を示したが、本発明は4台以上の押出機を使用する場合にも適用することができる。
1 第1押出機
2 第2押出機
3 第3押出機
4 成形ドラム
5 制御装置
10 第1ギアポンプ
11 第1成型用口金
20 第2ギアポンプ
21 第2成型用口金
30 第3ギアポンプ
31 第3成型用口金
B 非汚染ゴム
W 白色ゴム
S カバーゴム

Claims (2)

  1. サイドウォール部を成形するサイドウォール部成形工程を含む空気入りタイヤの製造方法であって、
    前記サイドウォール部成形工程が、第1押出機により押し出された第1ゴム材料を成形ドラムに巻き付ける工程と、第2押出機により押し出された第2ゴム材料を前記第1ゴム材料の外表面に巻き付ける工程と、第3押出機により押し出された第3ゴム材料を前記第2ゴム材料の外表面に巻き付ける工程とを備え、
    前記第1ゴム材料の巻き付け開始位置と、前記第2ゴム材料の巻き付け開始位置と、前記第3ゴム材料の巻き付け開始位置とを、タイヤ周方向にそれぞれずらし、
    それぞれの巻き付け開始位置において前記第1ゴム材料、前記第2ゴム材料、及び前記第3ゴム材料の押出量を徐々に増加させることにより巻き付け開始位置の先端部を斜めとし、その後は一定の厚みとし、それぞれの巻き付け終了位置において前記第1ゴム材料、前記第2ゴム材料、及び前記第3ゴム材料の押出量を徐々に減少させることにより巻き付け終了位置の終端部を斜めとして、巻き付け開始位置の先端部と重ねることで接合部の厚みをその他の部分の厚みと同じとすることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記第1押出機、前記第2押出機、前記第3押出機を成形ドラムの回転方向に順にずらして配置することを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
JP2009072378A 2009-03-24 2009-03-24 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP5476010B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009072378A JP5476010B2 (ja) 2009-03-24 2009-03-24 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009072378A JP5476010B2 (ja) 2009-03-24 2009-03-24 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010221571A JP2010221571A (ja) 2010-10-07
JP5476010B2 true JP5476010B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=43039271

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009072378A Expired - Fee Related JP5476010B2 (ja) 2009-03-24 2009-03-24 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5476010B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5869848B2 (ja) * 2011-11-21 2016-02-24 株式会社ブリヂストン タイヤ

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4276104A (en) * 1980-01-11 1981-06-30 The Goodyear Tire & Rubber Company Transfer drum application of narrow strip components to a tire being built on a tire building drum
US5296077A (en) * 1988-07-08 1994-03-22 Bridgestone Corporation Apparatus for manufacturing tires with white sidewall appliques
JPH04118302A (ja) * 1990-09-10 1992-04-20 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入タイヤ
JPH0740459A (ja) * 1993-07-28 1995-02-10 Bridgestone Corp 建設車両用空気入りタイヤ及び建設車両用空気入りタイヤの製造方法
JP2002187216A (ja) * 2000-12-21 2002-07-02 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ構成ゴム部材の製造方法、及びそのタイヤ構成ゴム部材を用いた空気入りタイヤ
US6866736B2 (en) * 2001-09-21 2005-03-15 The Goodyear Tire & Rubber Company Combined transfer of toe guards and inner liner from false drum to building drum
JP4039895B2 (ja) * 2002-06-24 2008-01-30 横浜ゴム株式会社 タイヤトレッド構成部材の成形方法及び空気入りタイヤ
JP4718215B2 (ja) * 2004-04-27 2011-07-06 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤの製造方法
JP4565987B2 (ja) * 2004-12-17 2010-10-20 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2008126854A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ及びその成型方法
JP5039919B2 (ja) * 2007-12-11 2012-10-03 東洋ゴム工業株式会社 ゴム部材成形設備及びゴム部材成形方法
JP5260378B2 (ja) * 2009-03-27 2013-08-14 東洋ゴム工業株式会社 円環状部材成形方法及び円環状部材成形装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010221571A (ja) 2010-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5313741B2 (ja) タイヤ成形方法
CN101674947B (zh) 充气轮胎及其制造方法
JP5225364B2 (ja) ストリップ、その製造方法および空気入りタイヤの製造方法
JP2000079643A (ja) 帯状未加硫ゴムの積層方法及び積層装置
US20120267038A1 (en) Rubber strip material extrusion method
JP5078001B2 (ja) タイヤ成型装置及び成型方法
JP5476010B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ
JP5628556B2 (ja) 押出機の口金
JP5989387B2 (ja) 円筒状ゴム部材の成形方法
JP5039919B2 (ja) ゴム部材成形設備及びゴム部材成形方法
JP2010076218A (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP5841816B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤの製造装置
CN103813899A (zh) 圆环状构件成型方法及圆环状构件成型装置
JP6511295B2 (ja) ゴム部材の成形方法及び成形装置
JP2014000722A (ja) 環状ゴム部材の成形方法および環状ゴム部材の成形設備
JP2008246878A (ja) ビードフィラー製造装置およびビードフィラー製造方法
JP2007260962A (ja) タイヤ成形方法
JP5188401B2 (ja) タイヤ成形装置及びタイヤ製造方法
JP2015202557A (ja) エラストマー複合部材の切断方法および切断装置
JP4468005B2 (ja) タイヤのゴム層の形成方法、タイヤの製造方法
JP2007237596A (ja) タイヤ成形設備及びタイヤ成形方法
JP2014097702A (ja) 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ
JP2007260963A (ja) タイヤ成形方法
JP2007237600A (ja) タイヤ成形方法
JP2008018620A (ja) 空気入りタイヤの製造方法および空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130919

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20131008

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131226

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20140109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5476010

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees