JP5473868B2 - 光導波路及びアレイ導波路回折格子 - Google Patents

光導波路及びアレイ導波路回折格子 Download PDF

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Description

本発明は、光がスラブ導波路からアレイ導波路に向けて入射するとき、または、光がアレイ導波路からスラブ導波路に向けて入射するときに、挿入損失を低減することができる光導波路及びアレイ導波路回折格子に関する。
DWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing)合分波器、M×Nスターカプラ及び1×Nスプリッタなどでは、光がスラブ導波路からアレイ導波路に向けて入射するときに、隣接するアレイ導波路の間のクラッド層で放射モードにならないような、スラブ導波路とアレイ導波路の間の接続構造が、特許文献1−6に開示されている。
特許文献1−4では、導波路の屈折率がスラブ導波路からアレイ導波路に向けて徐々に変化する遷移領域が配置されている。特許文献5では、スラブ導波路とアレイ導波路の間に傾斜部が配置されている。特許文献6では、スラブ導波路にコア層と複数の島状領域が配置されている。島状領域の屈折率はコア層の屈折率より小さい。島状領域は隣接するアレイ導波路の間のクラッド層に対向する。光伝搬の方向に略垂直な方向の島状領域の幅は、スラブ導波路からアレイ導波路に向けて狭くなる。隣接する島状領域の間のコア層を通過する光は、伝搬方向を変えずアレイ導波路に向けて伝搬する。島状領域を通過する光は、島状領域のテーパ形状により伝搬方向を変えてアレイ導波路に向けて伝搬する。島状領域のテーパ形状と位置が最適化されることにより、光はアレイ導波路に集中し導波モードになる。
米国特許第5745618号明細書 米国特許第7006729号明細書 米国特許第6892004号明細書 特開2008−293020号公報 特開2001−159718号公報 特開2003−14962号公報
特許文献1−4では、遷移領域が配置されているため、回路規模が大きくなる。特許文献5では、傾斜部が配置されているため、回路製造が難しくなる。特許文献6では、島状領域のテーパ形状と位置が最適化される必要があるため、回路設計が難しくなる。
そこで、前記課題を解決するために、本発明は、回路規模を大きくせず回路設計製造を難しくせず、光がスラブ導波路からアレイ導波路に向けて入射するとき、または、光がアレイ導波路からスラブ導波路に向けて入射するときに、挿入損失を低減することができる光導波路及びアレイ導波路回折格子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、スラブ導波路において伝搬される光を回折させる複数の位相格子と、複数の位相格子において回折された光を干渉させる複数の干渉領域と、を光伝搬の方向と略平行な方向に交互に配置するようにした。そして、複数の位相格子が一体の位相格子として形成する自己像の明干渉部分の位置でかつスラブ導波路の端部に、アレイ導波路の端部を接続するようにした。
具体的には、本発明は、光伝搬の方向と略平行な方向に間隔を置いて配置された、伝搬される光を回折させる複数の位相格子、及び光伝搬の方向と略平行な方向に前記複数の位相格子と交互に配置された、前記複数の位相格子において回折された光を干渉させる複数の干渉領域を有するスラブ導波路と、複数の導波路からなるアレイ導波路と、を備え、前記複数の位相格子が一体の位相格子として形成する自己像の明干渉部分の位置でかつ前記スラブ導波路の端部に、前記複数の導波路の各端部が接続され、前記複数の位相格子は、前記スラブ導波路内に光伝搬の方向と略垂直な方向に間隔を置いて配置された、前記複数の干渉領域より低い屈折率を有する屈折率相違領域を具備することを特徴とする光導波路である。
この構成によれば、タルボ(Talbot)効果により、光の波長とスラブ導波路の内部に形成された位相格子の周期に応じて、位相格子の自己像が形成される。位相格子の自己像の明干渉部分の位置に、アレイ導波路の端部が配置されることにより、光がスラブ導波路からアレイ導波路に向けて入射するときに、アレイ導波路に集中し導波モードになる。光導波路の規模を大きくせず設計製造を難しくせず、光がスラブ導波路からアレイ導波路に向けて入射するとき、または、光がアレイ導波路からスラブ導波路に向けて入射するときに、挿入損失を低減することができる。
そして、複数の位相格子が光伝搬の方向と略平行な方向に間隔を置いて配置される場合には、複数の位相格子の光伝搬方向の合計幅に等しい光伝搬方向幅を有する単一の位相格子が配置される場合よりも、位相格子のうち屈折率が低い領域からの光の放射を小さくすることができる。さらに、複数の位相格子が光伝搬の方向と略平行な方向に間隔を置いて配置される場合には、単一の位相格子のうち屈折率が高い領域及び屈折率が低い領域の屈折率差を大きくし単一の位相格子の光伝搬方向幅を小さくする場合よりも、追加の紫外線照射などの追加のプロセスを省略することができる。さらに、この構成によれば、スラブ導波路内に簡単に位相格子を形成することができる。
また、本発明は、前記一体の位相格子が入射光に対して与える位相差が略90度であることを特徴とする光導波路である。
この構成によれば、位相格子の自己像が明瞭に形成される。
また、本発明は、前記一体の位相格子が入射光に対して与える位相差が略180度であることを特徴とする光導波路である。
この構成によれば、位相格子の自己像が明瞭に形成される。
また、本発明は、光伝搬の方向と略垂直な方向に隣接する前記屈折率相違領域は、前記屈折率相違領域と等しい屈折率を有する領域で連結されており、前記屈折率相違領域は、各位相格子全体に渡って一体となっていることを特徴とする光導波路である。
この構成によれば、スラブ導波路内に簡単に位相格子を形成することができる。
また、本発明は、1本以上の第1の入出力導波路と、前記第1の入出力導波路の端部に前記スラブ導波路の前記アレイ導波路と反対側の端部が接続された光導波路と、前記アレイ導波路の前記スラブ導波路と反対側の端部に接続された第2のスラブ導波路と、前記第2のスラブ導波路の前記アレイ導波路と反対側の端部に接続された1本以上の第2の入出力導波路と、を備えることを特徴とするアレイ導波路回折格子である。
この構成によれば、アレイ導波路回折格子の規模を大きくせず設計製造を難しくせず、光がスラブ導波路からアレイ導波路に向けて入射するとき、または、光がアレイ導波路からスラブ導波路に向けて入射するときに、挿入損失を低減することができる。
本発明は、回路規模を大きくせず回路設計製造を難しくせず、光がスラブ導波路からアレイ導波路に向けて入射するとき、または、光がアレイ導波路からスラブ導波路に向けて入射するときに、挿入損失を低減することができる光導波路及びアレイ導波路回折格子を提供することができる。
タルボ効果の現象を示す図である。 タルボ効果の現象を示す図である。 タルボ効果の計算結果を示す図である。 タルボ効果の計算結果を示す図である。 スラブ導波路の位相格子及びアレイ導波路の入射端の位置関係を示す図である。 スラブ導波路の位相格子及びアレイ導波路の入射端の位置関係を示す図である。 スラブ導波路の位相格子及びアレイ導波路の入射端の位置関係を示す図である。 光導波路の構造を示す図である。 タルボ効果の計算結果を示す図である。 光導波路の構造を示す図である。 光導波路の構造を示す図である。 光導波路の構造を示す図である。 光導波路の構造を示す図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
実施形態1では、まず、タルボ(Talbot)効果の現象と計算結果を説明する。次に、光がスラブ導波路からアレイ導波路に向けて入射するとき、または、光がアレイ導波路からスラブ導波路に向けて入射するときに、挿入損失を低減することができる光導波路について、タルボ効果の現象と計算結果に基づいて説明する。
タルボ効果は、光が回折格子に入射されたときに回折光どうしが干渉することにより、光の波長と回折格子の周期に応じて規定される距離だけ回折格子から離れた位置に、回折格子のパターンと同様な光の強度分布が回折格子の自己像として実現されることをいい、タルボ干渉計に応用されている。
図1及び図2は、タルボ効果の現象を示す図である。回折格子GP1、GP2は、入射光に対して位相差を与える位相格子である。位相格子GP1が関わるタルボ効果の現象は、図1に示されており、位相格子GP2が関わるタルボ効果の現象は、図2に示されている。位相格子GP1、GP2の周期はdであり、位相格子GP1が入射光に対して与える位相差は90°であり、位相格子GP2が入射光に対して与える位相差は180°である。位相格子GP1、GP2は、xy平面内で(y軸は図1及び図2に不図示)、z=0の位置に配置される(図1及び図2では、便宜上、位相格子GP1、GP2は、z=0の位置より図面上の左側に示されている)。入射光の波長はλである。入射光は、図1及び図2の左端の矢印で示したように、平行光としてz軸方向に入射される。
まず、位相格子GP1が関わるタルボ効果の現象を説明する。z=md/(2λ)とおいたときに、位相格子GP1の直後に形成された光の強度分布は、m=0の位置に砂地で示したように均一であり、この光の強度分布と同様な光の強度分布が、m=2、4、6、8、・・・、4n+2、4n+4、・・・(nは0以上の整数)の位置に示されている。一方、m=1、3、5、7、・・・、4n+1、4n+3、・・・の位置では、位相格子GP1の自己像SP1が、斜線と白地で示したように明瞭に形成される。位相格子GP1の自己像SP1は、m=1、3、5、7、・・・、4n+1、4n+3、・・・以外の位置でも形成されるが、明瞭には形成されることなくぼやけて形成される。位相格子GP1の自己像SP1の強度周期はdである。ここで、m=1、5、・・・、4n+1、・・・の位置で形成される位相格子GP1の自己像SP1は、m=3、7、・・・、4n+3、・・・の位置で形成される位相格子GP1の自己像SP1と比較して、x軸方向にd/2だけシフトしている。
次に、位相格子GP2が関わるタルボ効果の現象を説明する。z=md/(8λ)とおいたときに、位相格子GP2の直後に形成された光の強度分布は、m=0の位置に砂地で示したように均一であり、この光の強度分布と同様な光の強度分布が、m=2、4、6、8、・・・、2n、・・・(nは0以上の整数)の位置に示されている。一方、m=1、3、5、7、・・・、2n+1、・・・の位置では、位相格子GP2の自己像SP2が、斜線と白地で示したように明瞭に形成される。位相格子GP2の自己像SP2は、m=1、3、5、7、・・・、2n+1、・・・以外の位置でも形成されるが、明瞭には形成されることなくぼやけて形成される。位相格子GP2の自己像SP2の強度周期はd/2である。また、位相格子GP2の自己像SP2の次数毎のシフトはない。
図3は、位相格子GP1のタルボ効果の計算結果を示す図である。図1では、入射光を平行光としているが、図3では、スラブ導波路を伝搬する光が平行光ではなく拡散光であることを考慮して、入射光を拡散光としている。入射光は、図3の左端の矢印で示したように、拡散光として右側方向に入射される。図4は、位相格子GP2のタルボ効果の計算結果を示す図である。図4では、入射光を平行光としている。入射光は、図4の左端の矢印で示したように、平行光として右側方向に入射される。図3及び図4では、位相格子GP1、GP2は、m=0の位置に配置される。
位相格子GP1の自己像SP1は、m=1、3、5、7、・・・、4n+1、4n+3、・・・の位置では、明瞭な白黒のグラデーションで示したように明瞭に形成されるが、m=2、4、6、8、・・・、4n+2、4n+4、・・・の位置では、不明瞭な白黒のグラデーションで示したように明瞭には形成されない。位相格子GP1の自己像SP1は、m=1、3、5、7、・・・、4n+1、4n+3、・・・以外の位置でも、m=1、3、5、7、・・・、4n+1、4n+3、・・・の位置に近づくにつれて明瞭に形成されるようになり、m=2、4、6、8、・・・、4n+2、4n+4、・・・の位置に近づくにつれて明瞭には形成されなくなる。m=0、1、2、3、・・・の位置が等間隔に整列していないのは、入射光が平行光ではなく拡散光であるためである。
図3を全体で見れば、白黒のグラデーションは、右側方向に進行するにつれて、図3の上下方向に拡散する。図3を詳細に見れば、白黒のグラデーションは、m=2、4、6、8、・・・、4n+2、4n+4、・・・の位置の近傍で急激に変化している。このことは、図1において、m=1、5、・・・、4n+1、・・・の位置で形成される位相格子GP1の自己像SP1が、m=3、7、・・・、4n+3、・・・の位置で形成される位相格子GP1の自己像SP1と比較して、x軸方向にd/2だけシフトしていることに対応する。m=1、3、5、7、・・・、4n+1、4n+3、・・・の位置で形成される位相格子GP1の自己像SP1は、mが小さいほど明瞭に形成される。図4の計算結果と図2の模式図面は、同様な傾向を示しているが、図4ではm=2、4、・・・の位置において、位相格子GP2の周期と同周期のピークが認められる。これは図4のシミュレーションが一般的な光回路をもとにした計算であるところ、位相格子GP2をコア材及びクラッド材のような屈折率差の小さい材料で形成すると、位相格子GP2は光の伝搬方向に長くなり、屈折率の低い部分を伝搬する光は伝搬距離が長くなるほど屈折率の高い部分へ結合し、位相格子GP2終端で強度分布が発生するためである。
次に、光がスラブ導波路からアレイ導波路に向けて入射するとき、または、光がアレイ導波路からスラブ導波路に向けて入射するときに、挿入損失を低減することができる光導波路について、タルボ効果の現象と計算結果に基づいて説明する。図5から図7までは、スラブ導波路1の位相格子GP1又はGP2及びアレイ導波路2の端部の位置関係を示す図である。図5から図7までのそれぞれの左側は、光導波路の全体構成を示し、図5及び図6のそれぞれの右側は、位相格子GP1の自己像SP1を示し、図7の右側は、位相格子GP2の自己像SP2を示し、図5から図7までのそれぞれにおいて、左側及び右側の図面は、一点鎖線により上下方向に位置合わせされている。図5及び図6では、スラブ導波路1の位相格子GP1及びアレイ導波路2の端部の位置関係が異なっている。
図5のスラブ導波路1では、図5の左側から右側へと進むに従って、入射領域IN、位相格子GP1−1、干渉領域IF−1、位相格子GP1−2、干渉領域IF−2、位相格子GP1−3及び干渉領域IF−3が配置される。図6のスラブ導波路1では、図6の左側から右側へと進むに従って、入射領域IN、位相格子GP1−4、干渉領域IF−4、位相格子GP1−5、干渉領域IF−5、位相格子GP1−6及び干渉領域IF−6が配置される。図7のスラブ導波路1では、図7の左側から右側へと進むに従って、入射領域IN、位相格子GP2−1、干渉領域IF−7、位相格子GP2−2、干渉領域IF−8、位相格子GP2−3及び干渉領域IF−9が配置される。
図5の位相格子GP1−1、GP1−2、GP1−3は、入射光に90°の位相差を与える一体の位相格子GP1として自己像を形成する機能を有する。図6の位相格子GP1−4、GP1−5、GP1−6は、入射光に90°の位相差を与える一体の位相格子GP1として自己像を形成する機能を有する。図7の位相格子GP2−1、GP2−2、GP2−3は、入射光に180°の位相差を与える一体の位相格子GP2として自己像を形成する機能を有する。
図5の干渉領域IF−1、IF−2、IF−3は、光伝搬の方向と略平行な方向の合計幅を、図1において位相格子GP1の自己像SP1が明瞭に形成されるためのzとする。図6の干渉領域IF−4、IF−5、IF−6は、光伝搬の方向と略平行な方向の合計幅を、図1において位相格子GP1の自己像SP1が明瞭に形成されるためのzとする。図7の干渉領域IF−7、IF−8、IF−9は、光伝搬の方向と略平行な方向の合計幅を、図2において位相格子GP2の自己像SP2が明瞭に形成されるためのzとする。
このように、タルボ効果により位相格子の自己像を明瞭に形成するために、位相格子及び干渉領域について光伝搬の方向と略平行な方向の幅を設計し、幅を設計された位相格子及び干渉領域を光伝搬の方向と略垂直な面内で複数に分割し、複数に分割された位相格子及び干渉領域を光伝搬の方向と略平行な方向に交互に配置する。
入射領域INは、スラブ導波路1への入射光を伝搬させる。位相格子GP1又はGP2は、異なる屈折率を有する斜線で示した領域と白地で示した領域で形成されている。斜線で示した領域の屈折率は、白地で示した領域の屈折率より、大きくても小さくてもよい。入射光は、屈折率が大きい領域を遅い速度で伝搬し、屈折率が小さい領域を速い速度で伝搬する。位相格子GP1又はGP2は、図5から図7までの上下方向の位置に応じて光の速度を変化させ、入射光に対して位相差を与える。干渉領域IFは、位相格子GP1又はGP2における回折光を干渉させる。
アレイ導波路2は、位相格子GP1の自己像SP1又は位相格子GP2の自己像SP2の白地で示した明干渉部分において、スラブ導波路1の端部に接続される。つまり、回折光は、位相格子GP1の自己像SP1又は位相格子GP2の自己像SP2の白地で示した明干渉部分に集中的に分布するため、アレイ導波路2で導波モードになる。そして、回折光は、位相格子GP1の自己像SP1又は位相格子GP2の自己像SP2の斜線で示した暗干渉部分にほとんど分布しないため、クラッド層で放射モードにならない。図5から図7まででは、アレイ導波路2が複数接続されているが、1本のみ接続されてもよい。
図5では、位相格子GP1のうち斜線で示した領域に対応する位置に、位相格子GP1の自己像SP1の白地で示した明干渉部分が形成されており、アレイ導波路2の端部が接続されている。図6では、位相格子GP1のうち白地で示した領域に対応する位置に、位相格子GP1の自己像SP1の白地で示した明干渉部分が形成されており、アレイ導波路2の端部が接続されている。このように、スラブ導波路1の位相格子GP1及びアレイ導波路2の端部の位置関係として異なる位置関係が存在することは、図1に示したように、m=1、5、・・・、4n+1、・・・の位置で形成される位相格子GP1の自己像SP1が、m=3、7、・・・、4n+3、・・・の位置で形成される位相格子GP1の自己像SP1と比較して、x軸方向にd/2だけシフトしていることに対応する。
図7では、位相格子GP2のうち斜線及び白地で示した領域から、光伝搬の方向と略平行な方向に進んだ位置に、位相格子GP2の自己像SP2の白地で示した明干渉部分が形成されており、アレイ導波路2の端部が接続されている。このように、図5及び図6では、位相格子GP1の周期は、アレイ導波路2の周期と同一であるが、図7では、位相格子GP2の周期は、アレイ導波路2の周期の2倍である。
以上の説明のように、タルボ効果により、入射光の波長λとスラブ導波路1の内部に形成された位相格子GP1、GP2の周期に応じて、位相格子GP1、GP2の自己像SP1、SP2が形成される。そして、位相格子GP1、GP2の自己像SP1、SP2の明干渉部分の位置に、アレイ導波路2の端部が配置されることにより、光がスラブ導波路1からアレイ導波路2に向けて入射するときに、光がアレイ導波路2に集中し導波モードになる。よって、光がスラブ導波路1からアレイ導波路2に向けて入射するときに、挿入損失を低減することができる。光がアレイ導波路2からスラブ導波路1に向けて入射するときも、光の相反性により同様である。
なお、アレイ導波路2がスラブ導波路1との境界近傍で分岐されている場合は、明干渉部分の位置に、分岐されたアレイ導波路2の各々の端部が配置される。また、位相格子が入射光に対して与える位相差は、90°や180°であっても45°や135°などであってもよく、タルボ効果により位相格子の自己像を明瞭に形成できれば上述の位相差以外の位相差であってもよい。
光がスラブ導波路1からアレイ導波路2に向けて入射するとき、または、光がアレイ導波路2からスラブ導波路1に向けて入射するときに、光の挿入損失を低減することが重要であるとともに、光が位相格子のうち屈折率が低い領域を伝搬するときに、光の放射損失を低減することも重要である。光が位相格子のうち屈折率が低い領域を伝搬するときに、光の放射損失を低減するために、本実施形態が有効であることを以下に説明する。
本実施形態では、複数の位相格子が光伝搬の方向と略平行な方向に間隔を置いて配置される場合(以下では「第1の場合」という)を説明した。比較例として、複数の位相格子の光伝搬方向の合計幅に等しい光伝搬方向幅を有する単一の位相格子が配置される場合(以下では「第2の場合」という)と、単一の位相格子のうち屈折率が高い領域及び屈折率が低い領域の屈折率差を大きくし単一の位相格子の光伝搬方向幅を小さくする場合(以下では「第3の場合」という)と、を挙げて、本実施形態及び比較例を比較する。
光が位相格子のうち屈折率が低い領域を伝搬するときに、光の放射損失を低減するためには、屈折率が低い領域の光伝搬方向幅を小さくすることが望ましい。よって、単一の位相格子の光伝搬方向幅が大きい第2の場合は適切ではない。むしろ、第1の場合での複数の位相格子の光伝搬方向の合計幅が第2の場合での単一の位相格子の光伝搬方向幅に等しくても、各位相格子の光伝搬方向幅が小さい第1の場合が適切である。
もっとも、屈折率が低い領域の光伝搬方向幅を小さくするためには、単一の位相格子の光伝搬方向幅が小さい第3の場合も適切である。しかし、追加の紫外線照射などの追加のプロセスを省略するためには、屈折率が高い領域及び屈折率が低い領域の屈折率差が大きい第3の場合は適切ではない。つまり、本実施形態で説明した第1の場合では、位相格子のうち屈折率が低い領域からの光の放射を小さくすることができるとともに、追加の紫外線照射などの追加のプロセスを省略することができる。
さらに、単一の位相格子を複数の位相格子に分割するときに、分割された各位相格子の光伝搬方向幅が各位相格子毎にランダムであれば、特定の波長の光が反射することを抑制することができる。
(実施形態2)
実施形態2では、光導波路の設計方法を説明する。最初に、位相格子GP1、GP2の光伝搬方向全幅L1の設定方法を説明し、次に、干渉領域IFの光伝搬方向全幅L2の設定方法を説明し、最後に、アレイ導波路2の端部の位置設定方法を説明する。
図5及び図6において、アレイ導波路2の端部において位相格子GP1の自己像SP1が明瞭に形成されるために、位相格子GP1が光に対して与える位相差が望ましくは80°〜100°さらに望ましくは90°となるように、位相格子GP1の光伝搬方向全幅L1が設定される。位相格子GP1の光伝搬方向全幅L1は、位相格子GP1−1、GP1−2、GP1−3の光伝搬方向の合計幅又は位相格子GP1−4、GP1−5、GP1−6の光伝搬方向の合計幅である。図7において、アレイ導波路2の端部において位相格子GP2の自己像SP2が明瞭に形成されるために、位相格子GP2が光に対して与える位相差が望ましくは170°〜190°さらに望ましくは180°となるように、位相格子GP2の光伝搬方向全幅L1が設定される。位相格子GP2の光伝搬方向全幅L1は、位相格子GP2−1、GP2−2、GP2−3の光伝搬方向の合計幅である。
光の真空中の波長をλ、屈折率が大きい領域の屈折率をn、屈折率が小さい領域の屈折率をn−δn、屈折率が大きい領域と屈折率が小さい領域の比屈折率差をΔ=δn/nとおく。光が屈折率が大きい領域を始端から終端まで通過するときの位相の進み角度は、L1÷(λ/n)×2π=2πnL1/λである。光が屈折率が小さい領域を始端から終端まで通過するときの位相の進み角度は、L1÷(λ/(n−δn))×2π=2π(n−δn)L1/λである。位相格子GPが光に対して与える位相差は、2πnL1/λ−2π(n−δn)L1/λ=2πδnL1/λ=2πnΔL1/λである。図5及び図6において、位相格子GP1が光に対して与える位相差が90°となるために、L1=λ/(4nΔ)と設定されるとよい。例えば、λ=1.55μm、n=1.45、Δ=0.75%であるときに、位相格子GP1が光に対して与える位相差が90°となるために、L1〜35μmと設定されるとよい。図7において、位相格子GP2が光に対して与える位相差が180°となるために、L1=λ/(2nΔ)と設定されるとよい。例えば、λ=1.55μm、n=1.45、Δ=0.75%であるときに、位相格子GP2が光に対して与える位相差が180°となるために、L1〜70μmと設定されるとよい。
図5において、位相格子GP1−1、GP1−2、GP1−3の光伝搬方向幅は、それぞれL1/3に等しく設定されているが、等しく設定されていなくてもよい。図6において、位相格子GP1−4、GP1−5、GP1−6の光伝搬方向幅は、それぞれL1/3に等しく設定されているが、等しく設定されていなくてもよい。図7において、位相格子GP2−1、GP2−2、GP2−3の光伝搬方向幅は、それぞれL1/3に等しく設定されているが、等しく設定されていなくてもよい。ここで、図5から図7までにおいて、位相格子GP1、GP2は3個の領域に分割されている。しかし、位相格子GP1、GP2の分割数は、3のみに限定されず、実施形態3の製造方法の精度により決定される。
図5から図7までにおいて、アレイ導波路2の端部において位相格子GP1、GP2の自己像SP1、SP2が明瞭に形成されるために、図1から図4の説明に基づいて、干渉領域IFの光伝搬方向全幅L2が設定される。干渉領域IFの光伝搬方向全幅L2は、干渉領域IF−1、IF−2、IF−3の光伝搬方向の合計幅、干渉領域IF−4、IF−5、IF−6の光伝搬方向の合計幅又は干渉領域IF−7、IF−8、IF−9の光伝搬方向の合計幅である。
光の真空中の波長をλ、干渉領域IFの屈折率を上述の屈折率が大きい領域の屈折率と等しいnとおくと、光の干渉領域IF中の波長はλ/nとなる。図1の説明に基づけば、図5及び図6において、位相格子GP1に対しては、最適な設計としてL2=md/(2(λ/n))と設定される。例えば、d=10.0μm、λ=1.55μm、n=1.45であるときに、m=1とおいたうえで最適な設計としてL2〜47μmと設定される。図2の説明に基づけば、図7において、位相格子GP2に対しては、最適な設計としてL2=md/(8(λ/n))と設定される。例えば、d=20.0μm、λ=1.55μm、n=1.45であるときに、m=1とおいたうえで最適な設計としてL2〜47μmと設定される。図3の説明に基づけば、光の拡散具合がさらに考慮されたうえで、タルボ効果の計算結果が出力され、最適な設計としてL2が設定される。
図5において、干渉領域IF−1、IF−2、IF−3の光伝搬方向幅は、それぞれL2/3に等しく設定されているが、等しく設定されていなくてもよい。図6において、干渉領域IF−4、IF−5、IF−6の光伝搬方向幅は、それぞれL2/3に等しく設定されているが、等しく設定されていなくてもよい。図7において、干渉領域IF−7、IF−8、IF−9の光伝搬方向幅は、それぞれL2/3に等しく設定されているが、等しく設定されていなくてもよい。ここで、図5から図7までにおいて、干渉領域IFは3個の領域に分割されている。しかし、干渉領域IFの分割数は、3のみに限定されず、実施形態3の製造方法の精度により決定される。
図1から図4の説明に基づいて、干渉領域IFの光伝搬方向全幅L2を設定した後に、図1から図4の説明に基づいて、スラブ導波路1の終端における位相格子GPの自己像SPの明干渉部分を、アレイ導波路2の端部の位置として設定する。ここで、複数のアレイ導波路2の端部のうち、中央のアレイ導波路2の端部のみならず、両端のアレイ導波路2の端部であっても、位相格子GPの自己像SPが明瞭に形成されることが望ましい。そこで、スラブ導波路1の位相格子GP及びアレイ導波路2の端部の位置関係として、図8に示した位置関係とすることが望ましい。つまり、位相格子GPの屈折率が大きい領域の個数は、アレイ導波路2の本数より多いことが望ましい。
光導波路の規模を小さくするためにも、位相格子GP1、GP2の自己像SP1、SP2を明瞭に形成させるためにも、mを小さくして干渉領域IFの光伝搬方向全幅L2を小さくすることが望ましい。位相格子GP1、GP2は、光を回折させる機能を備えていれば、実施形態3で説明するような形状を含む任意の形状を備えてもよい。以上の説明のように、本発明は、光導波路の規模を大きくせず設計を難しくしない。本発明を採用しない場合、スラブ導波路1とアレイ導波路2の間の損失は0.45dB程度であるが、本発明を上記のような設計方法で採用した場合、0.1dB以下に低減できる。
図9は、位相格子GP1のタルボ効果の計算結果を示す図である。入射光は、平行光として右側方向に入射され、図5の位相格子GP1−1の左端又は図6の位相格子GP1−4の左端は、図9(a)、図9(b)及び図9(c)のそれぞれの左端に配置される。図9(a)は、2個の位相格子が一体の位相格子GP1として自己像を形成する機能を有する場合を示し、図9(b)は、4個の位相格子が一体の位相格子GP1として自己像を形成する機能を有する場合を示し、図9(c)は、8個の位相格子が一体の位相格子GP1として自己像を形成する機能を有する場合を示す。図9(a)、図9(b)及び図9(c)でのいずれの場合においても、位相格子GP1のタルボ効果の計算結果は、入射光が平行光であるか拡散光であるかという相違を除いて、図3での位相格子GP1のタルボ効果の計算結果と同様である。タルボ効果は位相格子の分割数には依存しない。
(実施形態3)
実施形態3では、光導波路の製造方法を説明する。図5から図7までに示した位相格子GP1、GP2は、屈折率相違領域11を具備する。屈折率相違領域11は、光伝搬の方向と略垂直な方向及び略平行な方向に間隔を置いて配置され、斜線で示した領域と異なる屈折率を有する。屈折率相違領域11は矩形形状であるが、任意の形状であってもよい。
屈折率相違領域11の屈折率は、斜線で示した領域の屈折率より、大きくても小さくてもよい。屈折率が大きい領域と屈折率が小さい領域が光伝搬の方向と略垂直な方向及び略平行な方向に交互に配置されることにより、位相格子GP1、GP2を簡単に形成することができる。
図5から図7までに示した光導波路の製造方法として、リソグラフィとエッチングを利用する方法及び紫外線照射を利用する方法などがあげられる。
リソグラフィとエッチングを利用する方法では、最初に、下部クラッド層となるSiO微粒子とコア層となるSiO−GeO微粒子を、Si基板上に火炎直接堆積法により堆積させ、加熱により溶融透明化させる。次に、リソグラフィとエッチングにより、コア層の不要な部分を除去し光回路パターンを形成するが、同時に屈折率相違領域11となる部分でもコア層の不要な部分を除去する。最後に、上部クラッド層となるSiO微粒子を、火炎直接堆積法により堆積させ、加熱により溶融透明化させることにより、上部クラッド層が形成されると、屈折率相違領域11となる部分にはクラッド材が充填される。屈折率相違領域11となる部分にはクラッド材が充填されるため、屈折率相違領域11の屈折率は斜線で示した領域の屈折率より小さくなる。上記においては、スラブ導波路1及びアレイ導波路2の形成工程において屈折率相違領域11を形成するが、スラブ導波路1及びアレイ導波路2の形成後に、屈折率相違領域11となる部分に溝加工を施してコア層と屈折率が相違する樹脂等を充填してもよいし、溝加工のみで空気層により屈折率相違領域11を形成してもよい。
紫外線照射を利用する方法では、紫外線照射により屈折率が上昇することを利用する。 第1の方法では、下部クラッド層及びコア層の形成後、または、下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層の形成後、屈折率相違領域11となる部分にマスク材を形成し、紫外線照射により屈折率相違領域11となる部分以外の部分の屈折率を変化させることにより、屈折率相違領域11を形成する。屈折率相違領域11の屈折率は斜線で示した領域の屈折率より小さくなる。第2の方法では、下部クラッド層及びコア層の形成後、または、下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層の形成後、屈折率相違領域11となる部分以外の部分にマスク材を形成し、紫外線照射により屈折率相違領域11となる部分の屈折率を変化させることにより、屈折率相違領域11を形成する。屈折率相違領域11の屈折率は斜線で示した領域の屈折率より大きくなる。
干渉領域IFは、光を干渉させる機能を備えていれば、任意の材料を備えてもよい。例えば、干渉領域IFは、コア材料、クラッド材料、紫外線が照射されたSiO−GeO、樹脂及び空気などのうち、少なくともいずれか1つの材料を備えてもよい。
図10及び図11に示した光導波路の製造方法は、図5から図7までに示した光導波路の製造方法と同様である。上部クラッド材や樹脂等を屈折率相違領域に充填することにより屈折率相違領域を形成する場合、図5から図7までのように、屈折率相違領域11の周囲が斜線で示した領域で囲まれていると、均一に上部クラッド材や樹脂等を充填することが困難な場合がある。これに対して、図10及び図11のように、各位相格子GPを形成する屈折率相違領域12が各位相格子GP全体に渡って一体となっていれば、均一に上部クラッド材や樹脂等を充填することが容易である。以下では、図5で示した光導波路の製造方法において、屈折率相違領域11に代えて屈折率相違領域12を形成する場合について説明する。もっとも、図6及び図7で示した光導波路の製造方法において、屈折率相違領域11に代えて屈折率相違領域12を形成する場合についても同様である。
図10(a)に示した各位相格子GP1は、屈折率相違領域12と凸状領域13、14を具備する。屈折率相違領域12は、光伝搬の方向と略垂直な方向に幅が広い領域及び幅が狭い領域を具備しており、各位相格子GP1全体に渡って一体となっている。幅が広い領域は、スラブ導波路1内に光伝搬の方向と略垂直な方向に間隔を置いて配置され、斜線で示した領域と異なる屈折率を有する。幅が狭い領域は、凸状領域13、14により挟まれ、幅が広い領域と等しい屈折率を有し、隣接する幅が広い領域を連結している。
屈折率相違領域12の屈折率は、斜線で示した部分の屈折率より、大きくても小さくてもよい。屈折率が大きい領域と屈折率が小さい領域が光伝搬の方向と略垂直な方向に交互に配置されることにより、各位相格子GP1を簡単に形成することができる。
図10(a)に示した光導波路では、凸状領域13、14がともに配置されているが、図10(b)に示した光導波路のように、凸状領域13のみが配置されてもよく、図11(a)に示した光導波路のように、凸状領域14のみが配置されてもよい。図10(a)に示した光導波路では、全位相格子GP1の凸状領域13、14の光伝搬方向幅の和は、図5に示したL1に設定され、図10(b)に示した光導波路では、全位相格子GP1の凸状領域13の光伝搬方向幅の和は、図5に示したL1に設定され、図11(a)に示した光導波路では、全位相格子GP1の凸状領域14の光伝搬方向幅の和は、図5に示したL1に設定される。図10(a)、図10(b)及び図11(a)に示した光導波路では、凸状領域13、14は矩形形状であるが、任意の形状であってもよい。
図10(a)及び図10(b)に示した光導波路では、光伝搬の方向と略垂直な方向に隣接する凸状領域13の間の凹状領域も、任意の形状であってもよい。図10(a)及び図11(a)に示した光導波路では、光伝搬の方向と略垂直な方向に隣接する凸状領域14の間の凹状領域も、任意の形状であってもよい。また、入射領域IN又は干渉領域IFの境界面も、任意の形状であってもよい。
図10(a)に示した光導波路の変形例として、図12(a)に示した光導波路のように、凸状領域13及び屈折率相違領域12の境界面上、凸状領域14及び屈折率相違領域12の境界面上、並びに凹状領域及び屈折率相違領域12の境界面上に、境界面領域BSを形成してもよい。図12(a)に示した境界面領域BSは、干渉領域IFを構成するコア材料と同一の屈折率、又は干渉領域IFを構成するコア材料及び屈折率相違領域12を構成するクラッド材料の間の屈折率を有する。
図11(a)に示した光導波路の変形例として、図12(b)に示した光導波路のように、凸状領域14及び屈折率相違領域12の境界面上、入射領域IN又は干渉領域IF及び屈折率相違領域12の境界面上、並びに凹状領域及び屈折率相違領域12の境界面上に、境界面領域BSを形成してもよい。図12(b)に示した境界面領域BSは、屈折率相違領域12を構成するクラッド材料と同一の屈折率、又は干渉領域IFを構成するコア材料及び屈折率相違領域12を構成するクラッド材料の間の屈折率を有する。
図12(a)及び図12(b)に示した光導波路のように、光伝搬の方向と略平行及び略垂直な方向と異なる方向に表面を延ばす境界面領域BSを、屈折率の異なる領域の間の境界面上に形成することにより、光が反射することを抑制することができ、またスラブ端に接続された入出力導波路に光が反射することを抑制することができる。図12(a)及び図12(b)に示した光導波路ではそれぞれ、境界面領域BSの材料として、1種類の材料を用いているが、複数の種類の材料を組み合わせて用いてもよい。
図11(b)に示した各位相格子GP1は、屈折率相違領域12と島状領域15を具備する。屈折率相違領域12は、光伝搬の方向と略垂直な方向に幅が広い領域及び幅が狭い領域を具備しており、各位相格子GP1全体に渡って一体となっている。幅が広い領域は、スラブ導波路1内に光伝搬の方向と略垂直な方向に間隔を置いて配置され、斜線で示した領域と異なる屈折率を有する。幅が狭い領域は、斜線で示した領域及び島状領域15により挟まれ、幅が広い領域と等しい屈折率を有し、隣接する幅が広い領域を連結している。
屈折率相違領域12の屈折率は、斜線で示した部分の屈折率より、大きくても小さくてもよい。屈折率が大きい領域と屈折率が小さい領域が光伝搬の方向と略垂直な方向に交互に配置されることにより、各位相格子GP1を簡単に形成することができる。
図11(b)に示した光導波路では、全位相格子GP1の島状領域15の光伝搬方向幅の和は、図5に示したL1に設定される。図11(b)に示した光導波路では、島状領域15は矩形形状であるが、任意の形状であってもよい。図11(b)に示した光導波路においても、図12(a)及び図12(b)に示した光導波路のように、境界面領域BSを屈折率の異なる領域の間の境界面上に形成してもよい。
図10及び図11に示した光導波路では、凸状領域13、14又は島状領域15を、アレイ導波路2の延長線上に形成しているが、光伝搬の方向と略垂直な方向に隣接するアレイ導波路2の間の延長線上に形成してもよい。また、図13に示した光導波路のように、光に位相差を与えることができるならば、凸状領域13、14又は島状領域15を、アレイ導波路2の延長線上及び光伝搬の方向と略垂直な方向に隣接するアレイ導波路2の間の延長線上に形成してもよい。図13(a)に示した光導波路では、凸状領域13、14が光伝搬の方向と略垂直な方向に隣接するアレイ導波路2の間の延長線上に形成され、島状領域15がアレイ導波路2の延長線上に形成される。図13(b)に示した光導波路では、凸状領域13が光伝搬の方向と略垂直な方向に隣接するアレイ導波路2の間の延長線上に形成され、凸状領域14がアレイ導波路2の延長線上に形成される。
(実施形態4)
実施形態4では、実施形態1−3で説明した光導波路を備えるアレイ導波路回折格子を説明する。アレイ導波路回折格子では、1本以上の第1の入出力導波路、第1のスラブ導波路、複数のアレイ導波路、第2のスラブ導波路及び1本以上の第2の入出力導波路が、この順序で接続される。第1のスラブ導波路と複数のアレイ導波路は、それぞれスラブ導波路1とアレイ導波路2として、実施形態1−3で説明した光導波路を構成する。
第1のスラブ導波路には、複数の波長の光が伝搬されるが、図1及び図2におけるλとして、複数の波長のうち任意の波長が選択される。この任意の波長は、例えば複数の波長のうち中心の波長などである。この任意の波長のもとで、実施形態2で説明した設計方法及び実施形態3で説明した製造方法が適用される。
回折格子は、第1のスラブ導波路に配置されるのみならず、第2のスラブ導波路にも配置されてもよい。また、回折格子は、第1のスラブ導波路にのみ配置され、特許文献1−4の遷移領域又は特許文献5の傾斜部が、第2のスラブ導波路に配置されてもよい。
本発明に係る光導波路及びアレイ導波路回折格子は、波長分割多重方式を利用する光の損失が低い光ファイバ通信に利用することができる。
1:スラブ導波路
2:アレイ導波路
11:屈折率相違領域
12:屈折率相違領域
13:凸状領域
14:凸状領域
15:島状領域
GP:位相格子
SP:自己像
IN:入射領域
IF:干渉領域
BS:境界面領域

Claims (5)

  1. 光伝搬の方向と略平行な方向に間隔を置いて配置された、伝搬される光を回折させる複数の位相格子、及び光伝搬の方向と略平行な方向に前記複数の位相格子と交互に配置された、前記複数の位相格子において回折された光を干渉させる複数の干渉領域を有するスラブ導波路と、
    複数の導波路からなるアレイ導波路と
    を備え
    前記複数の位相格子が一体の位相格子として形成する自己像の明干渉部分の位置でかつ前記スラブ導波路の端部に、前記複数の導波路の各端部が接続され、
    前記複数の位相格子は、前記スラブ導波路内に光伝搬の方向と略垂直な方向に間隔を置いて配置された、前記複数の干渉領域より低い屈折率を有する屈折率相違領域を具備することを特徴とする光導波路。
  2. 前記一体の位相格子が入射光に対して与える位相差が略90度であることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記一体の位相格子が入射光に対して与える位相差が略180度であることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
  4. 光伝搬の方向と略垂直な方向に隣接する前記屈折率相違領域は、前記屈折率相違領域と等しい屈折率を有する領域で連結されており、前記屈折率相違領域は、各位相格子全体に渡って一体となっていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光導波路。
  5. 1本以上の第1の入出力導波路と、
    前記第1の入出力導波路の端部に前記スラブ導波路の前記アレイ導波路と反対側の端部が接続された請求項1から4のいずれかに記載の光導波路と、
    前記アレイ導波路の前記スラブ導波路と反対側の端部に接続された第2のスラブ導波路と、
    前記第2のスラブ導波路の前記アレイ導波路と反対側の端部に接続された1本以上の第2の入出力導波路と、
    を備えることを特徴とするアレイ導波路回折格子。
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