JP2001159718A - アレイ導波路型波長合分波回路 - Google Patents

アレイ導波路型波長合分波回路

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JP2001159718A
JP2001159718A JP2000330596A JP2000330596A JP2001159718A JP 2001159718 A JP2001159718 A JP 2001159718A JP 2000330596 A JP2000330596 A JP 2000330596A JP 2000330596 A JP2000330596 A JP 2000330596A JP 2001159718 A JP2001159718 A JP 2001159718A
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waveguide
demultiplexing circuit
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array
type wavelength
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JP2000330596A
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Akio Sugita
彰夫 杉田
Akemasa Kaneko
明正 金子
Mikitaka Itou
幹隆 井藤
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光導波回路を構成する導波路の分岐点およびこ
れら分岐点の周辺における、光の伝搬損失を低減する。 【解決手段】入力側スラブ導波路102からのアレイ導
波路103の隣接したコア103aの間の領域に、コア
103aと同一材料から構成する埋設層120を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光導波回路に関
し、特に、スター型光導波回路のように、複数本の導波
路に挾まれた領域を持つアレイ導波路型波長合分波回路
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、平面基板上に構成される光導波回
路は、光合分波,光分岐,光スイッチなど様々な機能を
持たせることが可能であり、実用的な光部品として期待
されている。とりわけ、光合分波回路は、波長多重ネッ
トワークシステムやアクセス系ネットワークにとって重
要な受動部品として期待されている。図5から図7に、
上記の光合分波回路の一例として石英系ガラスを用いた
アレイ導波路型波長合分波回路を示す。なお、図5は、
アレイ導波路型波長合分波回路の平面図であり、一部を
拡大して示したのが図6である。また、図6のBB’線
の断面の一部が、図7に示されている。
【0003】このアレイ導波路型波長分波回路では、図
5に示すように、まず、入力導波路801から入射され
た信号光が、入力側スラブ導波路802で展開されてア
レイ導波路803へ入射される。このアレイ導波路80
3では、隣接する導波路間で光路長に差を設けているの
で、アレイ導波路803を導波して出力側スラブ導波路
804に入射された信号光には、位相差が生じる。この
生じた位相差のため、入射された信号光は、回折条件を
満たす波長に応じ、異なる出力導波路805に集光され
て分波される。
【0004】ところで、上記のアレイ導波路803で
は、図6および図7に示すように、それぞれのコア80
3aが明確に分離されている。また、アレイ導波路80
3と入力側スラブ導波路802や出力側スラブ導波路8
04との接続部分では、各コア803aの間にμmオー
ダの間隔が生じている。なお、図7に示すように、コア
803aは、このコア803aより屈折率の低い石英系
ガラスからなる下部クラッド806と上部クラッド80
7とに挾まれ、光導波路を構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、光合
分波回路は、波長多重ネットワークシステムやアクセス
系ネットワークにとって重要な受動部品として期待され
ている。そして、これら受動部品では、光信号の伝搬損
失が極力低いことが重要である。しかしながら、上述し
た図5に示す従来のアレイ導波路型波長合分波回路で
は、アレイ導波路803を構成するコア803aと入力
側スラブ導波路802との接続面において、各コア80
3aの接続間にμmオーダの間隔が生じている。このた
め、入力側スラブ導波路802からアレイ導波路803
へ出射される信号光の一部が、μmオーダの隙間から散
逸していた。この散逸による信号光の伝搬損失は、損失
全体の50%にもなっている。
【0006】このように、従来では、アレイ導波路型波
長合分波回路などの信号光が分岐される回路では、分岐
しているコア間の隙間から信号光が散逸するため伝送損
が生じてしまうという問題があった。 文献(C. Van Dam, A. A. M. Staring, et. al., "Loss
reduction for phased-array demultiplexers using a
double etch technique," Integrated Photonics Rese
arch 1996 Boston, MA, Apr. 29-May 2, pp.52-55.)で
は、InGaAsP系のアレイ導波路型合分波器におい
て、スラブ導波路とアレイ導波路との境界にコアを半分
だけエッチングした遷移領域を設け、信号光の伝搬損失
を低減している。しかしながら、この構造では、ガラス
系導波路に適用しても伝搬損失低減の効果が非常に小さ
い。さらに、このコアを半分だけエッチングした遷移領
域を設ける技術では、回路パターンを転写するリソグラ
フィーにおいて、正確なマスクあわせをした上、エッチ
ングを2回しなければならず、工程が複雑になるという
欠点がある。
【0007】また、他の文献(Jerr C. Chen and C. Dr
agone, "A Proposed Design for Ultra Low Loss Waveg
uide Grating Routers, "IEEE Photon. Technol. Let
t., vol. 10, pp.379-381, March, 1998)では、回路構
成を最適化して損失を低くできるというシミュレーショ
ンの結果が報告されているが、前述した信号光が散逸し
てしまう問題は残されている。
【0008】以上に示したように、一本の導波路あるい
はスラブ導波路から複数本の各導波路へ信号光を分岐あ
るいは分波させる場合、光の損失という観点からは理想
的には分岐点における各導波路間隔がゼロであることが
望ましい。しかしながら、導波路を作成する工程で使用
されるフォトリソグラフィ技術やエッチング技術には解
像度に限界があり、分岐点における各導波路(コア)の
間隔は、例えばガラス系導波路では1μm程度ないしは
これ以上の大きさがある。この各導波路の間隔のため、
従来の光導波路回路においては、光導波路の過剰導波路
損失が生じるという問題があり、光導波路の分岐部ある
いは分波部での低損失化が要望されている。
【0009】この発明は、以上のような問題点を解消す
るためになされたものであり、アレイ導波路型波長合分
波回路を構成する導波路の分岐点およびこれら分岐点の
周辺における、光の伝搬損失を低減することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の光合分波回路
は、分岐型導波路を構成してかつ隣接した複数の非平行
な導波路と、各隣接した導波路間に配置された埋設層と
を備え、導波路は、コアとこのコア周囲のクラッドとか
ら構成され、埋設層は、隣接した導波路のコアが分岐す
る分岐点よりコアの間に密接して配置され、かつ、分岐
点より離れて隣接した導波路のコアの間隔が広くなるほ
ど厚さが薄くなるように形成され、そして、埋設層の屈
折率はクラッドの屈折率より高く、コアの屈折率は埋設
層の屈折率以上とされているものである。この発明によ
れば、コアの間に埋設層を備えるようにしたので、分岐
点より分岐する隣接したコア間の屈折率が、分岐点より
徐々に減少する。
【0011】この、埋設層の膜厚は、傾斜角度が0.2
5°以上2°以下の範囲の傾斜角度で、分岐点より直線
的に減衰する状態とすればよく、また、埋設層の膜厚
は、分岐点からの距離をLとし、スロープ形状をexp
(−αL)で表したとき、αが0.001以上0.00
4以下の範囲で、分岐点より指数関数的に減衰する構成
としてもよい。また、導波路は、シリカガラスを主成分
とする石英系ガラスから構成してもよく、透明な有機材
料から構成してもよい。導波路を、透明な有機材料から
構成する場合、ポリメチルメタクリレート,重水素化ポ
リメタクリレート、重水素化シリコーン,フッ素化ポリ
イミド,エポキシ樹脂のいずれかを用いるようにすれば
よい。
【0012】また、コアを重水素化シリコーンから構成
し、埋設層をエポキシを含む紫外線硬化樹脂から構成し
てもよい。また、埋設層を備えたコアからなる導波路に
より、アレイ導波路が構成されていてもよく、Y分岐導
波路が構成されていてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図を
参照して説明する。 実施の形態1 以下、この発明の第1の実施の形態に関して説明する。
図1(a)に示すように、この実施の形態1では、入力
側スラブ導波路102からのアレイ導波路103の隣接
したコア103aの間の領域に、コア103aと同一材
料から構成する埋設層120を備えるようにした。この
埋設層120は、隣接したコア103aに挾まれた領域
において、図1(b)および図1(c)に示すように、
下部クラッド層106と上部クラッド層107との挾ま
れて形成された状態とし、また、埋設層120の高さが
スラブ導波路102から離れるほど低くなるように形成
した。
【0014】なお、図1(a)は、図2に示すアレイ導
波路型波長合分波回路の一点鎖線の楕円で示す領域を拡
大したものである。このアレイ導波路型波長合分波回路
は、入力導波路101から入射された信号光を、入力側
スラブ導波路102で展開してアレイ導波路103へ入
射し、このアレイ導波路103を導波させて出力側スラ
ブ導波路104に入射させ、波長に応じて異なる出力導
波路105に集光して分波する。また、図1(b)は、
図1(a)のA−A’断面を示し、図1(c)は図1
(a)のB−B’断面を示している。
【0015】一般に、スラブ導波路とアレイ導波路の接
続部では、それぞれ電磁界分布が異なっている。この電
磁界分布の違いのため、従来では、スラブ導波路からア
レイ導波路へ入射する信号光は放射を受ける。そして、
アレイ導波路へ入射する信号光の一部が、コア間の隙間
から散逸してしまう。しかしながら、この実施の形態1
においては、アレイ導波路103の隣接したコア103
a間に、このコア103aと同一の材料を埋設して埋設
層120を配置した。加えて、埋設層120は、入力側
スラブ導波路102との接続点から離れるほど薄くなる
ように形成したので、入力側スラブ導波路102とアレ
イ導波路103の接続部では、電磁界分布が徐々に変化
する。
【0016】このように、埋設層120により電磁界分
布が徐々に変化するので、この実施の形態1の光導波路
においては、入力側スラブ導波路102を伝搬してきた
光は、アレイ導波路103との接続部で放射されること
なくアレイ導波路103に入射される。この結果、この
実施の形態では、アレイ導波路103に低損失化を実現
できる。また、アレイ導波路103内を伝搬してきた信
号光が、入力側スラブ導波路102(もしくは出力側ス
ラブ導波路104)に入射される場合でも、上述と同様
に低損失化を実現することができる。
【0017】次に、上述したアレイ導波路型波長合分波
回路の製造方法に関して簡単に説明する。はじめに、原
料としてSiCl4などを用いた火炎加水分解反応を利
用した堆積法、SiO2などのターゲットを用いたスパ
ッタリング法、あるいはシランなどを用いたCVD法な
どにより、ガラス膜を堆積して下部クラッド層106を
形成する。次に、同様の堆積法によりコアを形成するた
めのガラス層を形成した後、公知のフォトリソグラフィ
技術により形成したガラス層上に所望の形状のレジスト
パターンを形成する。そして、レジストパターンをマス
クとし、例えば反応性イオンエッチングによりガラス層
を選択的にエッチングし、コア103aおよび入力側ス
ラブ導波路102などの各コアを形成する。
【0018】このコア形成のとき、同時に、埋設層12
0も形成する。従来、上述したコア103aのパターン
を形成するための反応性イオンエッチングでは、形成す
るパターンの寸法によらず不要な部分をすべてエッチン
グ除去していた。このすべてエッチング除去する従来の
手法に対し、この実施の形態では、レジストパターンの
露光条件およびエッチングに用いるガスの種類,ガスの
混合比,エッチング時のガス圧,エッチング時のプラズ
マ発生のための高周波電力の組み合わせによって、隣接
したパターンの間隔に応じて除去するガラス層の残膜率
を0から1の間で精度良く制御できることを見いだし
た。
【0019】例えば、図3に示すように、2種類のエッ
チング条件における、上述したコア103aに挾まれた
領域の残膜率(正規化した高さ)は、パターンの間隔
(パタンサイズ)に依存している。図3から明らかなよ
うに、パターンの間隔、すなわち、隣接したコア103
aの間隔が狭いほど残膜率が高いことがわかる。以上の
ことにより、コア103aや埋設層120を形成した
後、これらコア103aと埋設層120とを覆うように
上部クラッド層107を形成すればよい。
【0020】ここで、上述した方法により作製したアレ
イ導波路型波長合分波回路に関する緒次元を示すと、ま
ず、コア103aの断面寸法は6μm×6μm、スラブ
導波路102のコアとの接続面におけるコア103aの
間隔は2.5μmであった。また、コア103aに挾ま
れた埋設層120の最大高さは5.8μmであり、埋設
層120の高さが0となる長さLは600μmであり、
コア103aの間隔は100μmであった。また、コア
103aと下部クラッド層106および上部クラッド層
107との比屈折率の差は、0.75%であった。
【0021】ここで、埋設層120の高さは、直線的に
減衰するあるいは指数関数的に減衰するスロープを有す
る。このスロープが直線的に減衰する場合は、スロープ
の傾斜角度をθとするとき、0.25°≦θ≦2.0°
となっていればよい。また、スロープが指数関数的に減
衰する場合は、スロープ形状をexp(−αL)とする
とき、0.001≦α≦0.04となっていればよい。
この実施の形態1の場合、スロープが指数関数的に減衰
するように埋設層120を形成してあり、埋設層120
のスロープ形状を規定するαは0.004である。
【0022】以上のように作製したアレイ導波路型波長
合分波回路を用いてチャネル間隔100GHz,チャネ
ル数32のアレイ導波路型波長合分波器を作製したとこ
ろ、挿入損失は1.3dBであり、従来の場合の挿入損
失2.8dBと比較して、挿入損失を1.5dB低減す
ることができた。なお、この実施の形態1では、埋設層
120はコア103aと同一材料としたが、これらは同
一材料である必要はなく、アレイ導波路103への接続
部分で電磁界分布が徐々に変化している状態であればよ
いので、次に示す屈折率範囲の他の透明材料を埋設層1
20に用いるようにしても良い。つまり、埋設層120
の材料の屈折率範囲は、埋設層120の屈折率をng,
コア103aの屈折率をn0,下部クラッド層106お
よび上部クラッド層107の屈折率をncとしたとき、
nc<ng≦n0を満足していればよい。
【0023】実施の形態2 次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。
この実施の形態2では、アレイ導波路型波長合分波回路
を次に示すような構造とした。このアレイ導波路型波長
合分波回路は、チャネル数64のアレイ導波路型波長合
分波回路であり、まず、アレイ導波路のコアの断面寸法
は、幅5μmで高さ4.5μmとした。また、スラブ導
波路とアレイ導波路との接合面におけるコアの間隔は
1.0μmとした。そして、隣接したコア間に埋設層を
備えるようにし、この埋設層の最大高さである接合面に
おける高さは4.5μmとした。また、埋設層の高さが
0となる長さは、550μmとした。従って、前述した
αは約0.01である。また、埋設層の高さが0となる
ところでは、隣接したコアの間隔は8μmであった。ま
た、この実施の形態3では、コアとクラッドの比屈折率
差は1.45%とした。なお、基本的な構成は、図1
(a),(b),(c)および図2に示した実施の形態
1の構成とほぼ同様である。
【0024】そして、この実施の形態2のアレイ導波路
型波長合分波回路も、前述した実施の形態1と同様に作
製できる。この作製方法に関して簡単に説明する。ま
ず、原料としてSiCl4などを用いた火炎加水分解反
応を利用した堆積法、SiO2などのターゲットを用い
たスパッタリング法、あるいはシランなどを用いたCV
D法などにより、ガラス層を形成し、公知のフォトリソ
グラフィ技術により形成したガラス層上に所望の形状の
レジストパターンを形成する。そして、レジストパター
ンをマスクとし、例えば反応性イオンエッチングにより
ガラス層を選択的にエッチングし、コアを形成する。こ
のコアを形成した後、上述のいずれかの手法により、形
成したコアを埋め込むように上部のクラッドを形成すれ
ばよい。以上のようにして作製したこの実施の形態2の
アレイ導波路型波長合分波回路では、挿入損失が2.5
dBであった。従来の手法で作製したときの挿入損失が
4.5dBなので、この実施の形態3によれば、2.0
dBの改善ができたことになる。
【0025】実施の形態3 次に、この発明の第3の実施の形態について説明する。
この実施の形態3においては、チャネル間隔200GH
zでチャネル数16のアレイ導波路型波長合分波回路を
例にして説明する。この実施の形態3では、アレイ導波
路型波長合分波回路を次に示すような構造とした。ま
ず、アレイ導波路のコアの断面寸法は、幅6μmで高さ
6μmとした。また、スラブ導波路とアレイ導波路との
接合面におけるコアの間隔は1.5μmとした。そし
て、アレイ導波路との接合面から隣接したコア間に埋設
層を備えるようにし、埋設層の最大高さである接合面に
おける高さは6.0μmとした。そして、埋設層の高さ
が0となる長さは、750μmとした。なお、基本的な
構成は、図1(a),(c)および図2に示した実施の
形態1と同様である。
【0026】また、この実施の形態3では、図4に示す
ように、基板701上に形成された下部クラッド702
上で、スラブ導波路のコア703から始まる埋設層70
4の高さが、直線的に減衰する形状とした。なお、埋設
層704のスロープ傾斜角度θは、0.46°となる。
なお、図4は、図1におけるAA’線の断面を示した状
態であり、アレイ導波路のコアは示されていない。ま
た、埋設層704の高さが0となるところでは、アレイ
導波路の隣接したコアの間隔は11μmである。また、
この実施の形態3では、図4には、図示していないアレ
イ導波路のコアやコア703と埋設層704との比屈折
率差は0.6%とした。また、コア703と下部クラッ
ド702,上部クラッド705との比屈折率差は0.7
5%とした。また、下部クラッド層702と上部クラッ
ド層705の厚さは、それぞれ20μm,25μmとし
た。
【0027】上述したことに加えてこの実施の形態3で
は、上述したアレイ導波路型波長合分波回路を、透明な
有機材料から構成した。この有機材料から構成した光導
波路の製造方法について簡単に説明すると、まず、スピ
ンコート法などにより重水素化シリコーンを塗布し、こ
の塗膜を加熱して溶媒を除去することなどにより、基板
701上に下部クラッド層702を形成する。次に、形
成した下部クラッド層702上に、やはりスピンコート
法により重水素化シリコーンからなる膜を形成し、この
膜の上に、公知のフォトリソグラフィ技術により所望の
レジストパターンを形成する。なお、クラッドに用いる
重水素化シリコーンはフッ素化を施し、このフッ素化率
を変更することで、屈折率を制御することができる。
【0028】そして、レジストパターンをマスクとし、
フロロカーボン系のガスを主成分としたエッチングガス
による反応性イオンエッチングを行い、上述した膜のパ
ターニングを行い、下部クラッド層702上にアレイ導
波路のコアやスラブ導波路のコア703を形成した。こ
のコア形成のためのドライエッチングでは、コア以外の
領域はすべてエッチング除去した。
【0029】次に、スピンコート法などにより、エポキ
シを主成分とする紫外線硬化樹脂を下部クラッド層70
2上に塗布形成する。この塗布のとき、塗布する紫外線
硬化樹脂の粘度などを調整することにより、すでに形成
されているアレイ導波路のコア間が1.5μmのところ
に形成される樹脂膜の厚さが、コアなどのパターンのな
い平坦部に形成される樹脂膜の厚さより2倍の膜厚とな
るようにした。そして、紫外線を照射して塗布した樹脂
膜を硬化させた後、平坦部の樹脂膜がなくなるまで酸素
をエッチングガスとした反応性イオンエッチングでエッ
チングすることで、コア間に埋設層704が形成された
状態とした。
【0030】そして、一部の間に埋設層704が形成さ
れたコアの上に、重水素化シリコーンを塗布することで
上部クラッド層705を形成すれば、この実施の形態3
のアレイ導波路型波長合分波回路が形成される。以上の
ようにして作製したこの実施の形態4の光導波回路で
は、挿入損失が4.6dBであった。同様の構造を従来
の手法で作製したときの挿入損失が5.6dBなので、
この実施の形態3によれば、1.0dBの改善ができた
ことになる。
【0031】ところで、上述では、クラッドやコアに用
いる透明な有機材料として重水素化シリコーンや紫外線
硬化樹脂を用いるようにしたが、これに限るものではな
く、以下に示すような構成としてもよい。まず、クラッ
ドおよびコアには上述と同様に重水素化シリコーンを用
い、埋設層にも重水素化シリコーンを用いるようにして
もよい。この重水素化シリコーンを用いる場合において
も、前述した実施の形態1と同様にして製造すればよ
い。また、透明な有機材料として、ポリメチルメタクリ
レートや重水素化ポリメチルメタクリレート、また、フ
ッ素化ポリイミドを用いるようにしてもよい。フッ素化
ポリイミドを用いる場合、フッ素化率を変えることで屈
折率を制御できる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、この発明では、分
岐型導波路を構成してかつ隣接した複数の非平行な導波
路と、各隣接した導波路間に配置された埋設層とを備
え、この中で、導波路はコアとこのコア周囲のクラッド
とから構成され、埋設層は、隣接した導波路のコアが分
岐する分岐点よりコアの間に密接して配置され、かつ、
分岐点より離れて隣接した導波路のコアの間隔が広くな
るほど厚さが薄くなるように形成され、そして、埋設層
の屈折率はクラッドの屈折率より高く、コアの屈折率は
埋設層の屈折率以上であるようにした。この発明によれ
ば、埋設層を備えてコアを構成した結果、分岐点より分
岐する2つのコア間の屈折率が分岐点より徐々に減少す
るので、分岐点における光信号の散逸が抑制できるよう
になり、光の伝搬損失を低減できるという優れた効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の本実施の形態1におけるアレイ導波
路型波長合分波回路の一部構成を示す平面図(a)およ
び断面図(b),(c)である。
【図2】 本発明の本実施の形態1におけるアレイ導波
路型波長合分波回路の全体的な構成を示す平面図であ
る。
【図3】 本発明の本実施の形態1の製造方法におけ
る、埋設層となる材料のエッチング特性を示す特性図で
ある。
【図4】 本発明の本実施の形態3におけるアレイ導波
路型波長合分波回路の一部構成を示す断面図である。
【図5】 アレイ導波路型波長分波回路の構成を示す平
面図である。
【図6】 従来のアレイ導波路型波長分波回路の一部構
成を示す平面図である。
【図7】従来のアレイ導波路型波長分波回路の一部構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
101…入力導波路、102…入力側スラブ導波路、1
03…アレイ導波路、103a…コア、104…出力側
スラブ導波路、105…出力導波路、106…下部クラ
ッド層、107…上部クラッド層、120…埋設層。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号光の入力導波路と、 前記入力導波路から入射した前記信号光が展開する入力
    側スラブ導波路と、 隣接する導波路間で光路長の差を設け、前記入力側スラ
    ブ導波路で展開した前記信号光が分岐されて入射し導波
    されるアレイ導波路と、 前記アレイ導波路から入射した前記信号光が回折する出
    力側スラブ導波路と、 回折条件を満たす波長に応じて前記信号光を集光させて
    分波させる出力導波路を備えたアレイ導波路型波長合分
    波回路において、 前記入力側スラブ導波路と前記アレイ導波路、及び前記
    出力側スラブ導波路と前記アレイ導波路との接続部近傍
    の各隣接したアレイ導波路間に配置された埋設層を備
    え、 前記入力側スラブ導波路と前記出力側スラブ導波路と前
    記アレイ導波路は、コアとコアの周囲のクラッドとから
    構成され、 前記埋設層は、前記アレイ導波路のコアが前記入力側ス
    ラブ導波路から分岐する第1の分岐点、及び前記アレイ
    導波路のコアが前記出力側スラブ導波路から分岐する第
    2の分岐点より前記アレイ導波路のコアの間に密接して
    配置され、かつ、前記第1及び第2の分岐点より離れて
    前記隣接したアレイ導波路のコアの間隔が広くなるほど
    厚さが薄くなるように形成され、 前記埋設層の屈折率は前記クラッドの屈折率より高く、 前記コアの屈折率は前記埋設層の屈折率以上であること
    を特徴とするアレイ導波路型波長合分波回路。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアレイ導波路型波長合分波
    回路において、前記埋設層の膜厚は、傾斜角度が0.2
    5°以上2°以下の範囲の傾斜角度で、前記分岐点より
    直線的に減衰することを特徴とするアレイ導波路型波長
    合分波回路。
  3. 【請求項3】請求項1記載のアレイ導波路型波長合分波
    回路において、前記埋設層の膜厚は、前記分岐点からの
    距離をLとし、スロープ形状をexp(−αL)で表し
    たとき、αが0.001以上0.004以下の範囲で、
    前記分岐点より指数関数的に減衰することを特徴とする
    アレイ導波路型波長合分波回路。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載のアレ
    イ導波路型波長合分波回路において、 前記スラブ導波路とアレイ導波路は、シリカガラスを主
    成分とする石英系ガラスから構成されたことを特徴とす
    るアレイ導波路型波長合分波回路。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれか1項に記載のアレ
    イ導波路型波長合分波回路において、 前記スラブ導波路とアレイ導波路は、透明な有機材料か
    ら構成されていることを特徴とするアレイ導波路型波長
    合分波回路。
  6. 【請求項6】請求項5記載のアレイ導波路型波長合分波
    回路において、前記透明な有機材料は、ポリメチルメタ
    クリレート,重水素化ポリメタクリレート、重水素化シ
    リコーン,フッ素化ポリイミド,エポキシ樹脂のいずれ
    かであることを特徴とするアレイ導波路型波長合分波回
    路。
  7. 【請求項7】請求項5記載のアレイ導波路型波長合分波
    回路において、前記コアは重水素化シリコーンから構成
    され、前記埋設層はエポキシを含む紫外線硬化樹脂から
    構成されたことを特徴とするアレイ導波路型波長合分波
    回路。
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