JP2002169048A - 自己導波光回路 - Google Patents

自己導波光回路

Info

Publication number
JP2002169048A
JP2002169048A JP2001369038A JP2001369038A JP2002169048A JP 2002169048 A JP2002169048 A JP 2002169048A JP 2001369038 A JP2001369038 A JP 2001369038A JP 2001369038 A JP2001369038 A JP 2001369038A JP 2002169048 A JP2002169048 A JP 2002169048A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical circuit
self
optical
waveguide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001369038A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3555888B2 (ja
Inventor
Hideo Kosaka
英男 小坂
Shojiro Kawakami
彰二郎 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AUTOCLONING TECHNOLOGY KK
NEC Corp
Original Assignee
AUTOCLONING TECHNOLOGY KK
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AUTOCLONING TECHNOLOGY KK, NEC Corp filed Critical AUTOCLONING TECHNOLOGY KK
Priority to JP2001369038A priority Critical patent/JP3555888B2/ja
Publication of JP2002169048A publication Critical patent/JP2002169048A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3555888B2 publication Critical patent/JP3555888B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】小型・軽量化、高集積化、及び高速化が可能で
あり、良好な伝送効率を示す自己導波光回路を提供する
ことである。 【解決手段】本自己導波光回路は、光又は電磁波を空間
内で自己導波的に伝播させて光路を構成するようにした
光回路であって、光路を伝播する伝播光の波長に実質的
に相当する周期の誘電率周期構造又は準周期構造を持つ
フォトニック結晶2、3、4を用い、フォトニック結晶
の分散面が平坦になる方向に結晶方位を設定して光路を
形成し、自己導波的に平行度の高い平行光線束を得る。
光回路基板5内に部分的にフォトニック結晶2、3およ
び4が形成され、この光回路基板5の端面にレーザ1、
受光素子6、光ファイバ7が接続されている。これら3
つのフォトニック結晶はそれぞれ平行光線束、分岐、屈
曲を得るように結晶方位を選んで配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自己導波光回路に
関し、更に詳細には、容易に、小型・軽量化、高集積
化、及び高速化でき、かつ良好な伝送効率を有し、特に
光通信、光制御、光情報処理等の分野の使用に最適な自
己導波光回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光回路は、自由空間伝播型光回路
と導波路型光回路とに大別される。自由空間伝播型光回
路は、導波路を形成することなく、自由空間内でコリメ
ータ、レンズ、反射鏡などの個別光部品を組み合わせて
光の経路を規定して光回路を構成したものである。個別
光部品のうち平行光線束を得るためのコリメータには、
レンズ又は凹面鏡を用い、レンズまたは凹面鏡の焦点位
置に小さい光源又はスリットやピンホールを置き、これ
らの位置を微妙に調整することにより、平行光線束を得
ている。
【0003】導波路型光回路は、一般的には、屈折率の
異なる材料を線路状に埋め込んで導波路を形成し、屈折
率の異なる材料の光の全反射条件を用いて光を導波して
光回路を構成したものである。この導波路型光回路の一
例として、高橋らによって、1992年発行の電子情報
通信学会春季大会予稿第4分冊の第272頁に、開示さ
れたアレイ導波路格子(AWG)の平面構造図を図3に
示す。この例では、Si基板からなる導波路基板51上
に石英系の光導波路を形成しており、導波路型光回路
は、11本の入力光導波路52、凹面構造のスラブ導波
路からなる入力側スターカップラ53、アレイ導波路格
子54、出力側スターカップラ55、及び出力導波路5
6からなる。
【0004】また、導波路型光回路の別の例として、フ
ォトニック結晶に線状の欠陥構造を意図的に導入し、こ
の線状欠陥に沿って光を導波又は屈曲させる可能性が報
告されている。例えば、A.Mekisらによって、1
996年にPhysicalReview Lette
rsのvol.28、第3787頁に、開示されたフォ
トニック結晶による光導波路回路の平面構造図を図4に
示す。尚、図4は本願の親出願(平成10年特許願第2
21243号)に添付して提出した第1参考写真を複写
したものである。この導波原理を簡単に説明すると、完
全結晶では光伝播状態の存在しなかった波長帯に、導波
モードが線状欠陥の導入によって形成され、このモード
を選択的に励起する入射光は、この線状欠陥に沿って導
波されるものである。また、この屈曲の原理を簡単に説
明すると、光の伝播モードは、屈曲部においても、上述
した線状欠陥内の導波モードしか存在せず、従って、入
射側導波路から屈曲部に入射した光は、出射側導波路以
外に出口を持たないため、急峻な屈曲が、放射損失なく
実現できるものである。
【0005】更に、構造的な導波路を必要とせず自己的
に導波伝播する効果として自己集束(セルフフォーカシ
ング)現象の利用が考えられる。この現象は、例えばP
rogress in Optics(E.Wolf編
集)の第XII巻の第6頁に記載されている。この現象
を簡単に説明すると、以下のようになる。媒質内での光
の屈折率は、光が強くなるにつれて、僅かながら大きく
なる。このため、強い光束が媒質を通過すると、強度の
大きい中心部の位相速度が、強度の小さい周辺部より遅
くなるため、波面が内部に湾曲してくる。一方、光束
は、回折のため広がろうとするが、もし十分に光が強く
て、屈折率の影響の方が大きいときには、この光束はあ
る距離を伝播したところで、一点に集束してしまう。従
って、屈折率の影響のと回折の影響が、丁度、釣り合っ
た状況を考えれば、この光束は、一定の広がり幅を保っ
たまま平行束として伝播することになる。この屈折率の
光強度依存性は、カー効果と呼ばれる媒質の持つ3次の
非線型屈折率の効果であり、光強度の2乗に比例した依
存性を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の自由空間伝播光回路及び導波路型光回路には、それぞ
れ、以下のような課題がある。先ず、自由空間伝播光回
路には、コリメータに付随する問題がある。第1の問題
点は、光源又はピンホールの位置の位置決め精度、すな
わち入射光の発散角に厳しい条件が課せられることであ
る。これは、光部品の位置合わせに高い精度を要求し、
実装コストを高くする要因となる。第2の問題点は、コ
リメータ自身が大きく、このために大きな設置容積を要
することである。それは、光源又はピンホールが点光源
とみなせる程度に大きなレンズを使用する必要があるか
らである。また、この結果、出射光のスポットサイズ
は、光源又はピンホールのサイズよりかなり大きくなっ
てしまうという副次的な問題も生じる。
【0007】導波路型光回路では、急峻な角度で導波路
を屈曲させることが難しく、現状ではcmオーダーの曲
率半径が必要となるために、回路全体がcmオーダーの
大きさになって小型化が難しいという問題がある。それ
は、前述のように光の導波原理として光の全反射条件を
用いており、急激な曲げは、大きな放射損失を招くこと
になるからである。
【0008】フォトニック結晶を用いた光導波回路で
は、先ず、光の伝播状態の全く存在しない波長帯を持つ
完全結晶を形成し、次いで線状の欠陥構造を導入する必
要があるものの、現状では完全結晶を実現することは、
技術的に難しい。特に、完全結晶中に意図的に欠陥構造
を導入して、線状又は屈曲導波路を形成することは、技
術的に極めて難しい。例えば、現在、光通信に用いられ
ている光の波長帯である1.5μm付近では、このよう
な線状又は屈曲導波路構造を構成するには、少なくとも
0.1μmオーダーの加工制御性と高いアスペクト比が
必要となり、現状の技術では極めて困難である。
【0009】セルフフォーカシングを用いた自己導波回
路では、同効果が光の強度の2乗に比例しているため、
回折広がりとの均衡を得るためには、光強度の精密な制
御が必要である。更に、この均衡条件を保つためには、
光強度の定常性を保証する必要があるが、一般的に、非
線型性の大きな波長帯では、共鳴効果のために吸収も大
きく、伝播方向に沿って光の強度が減衰する現象を避け
ることは難しい。もちろん、この吸収効果の少ない非共
鳴域でも、ある程度の非線形定数を持つが、この場合に
は、光強度を十分大きくする必要があり、情報処理又は
短距離の光接続を目的とする光回路においては、非現実
的な値(ワット級)となる。
【0010】以上の説明から判るように、コリメータを
必要とする自由空間伝播光回路は大型になり、また導波
路型光回路では、大きな曲率半径を必要とするために大
型になり、従来の光回路では、いずれも、小型・軽量
化、高集積化、及び高速化が難しく、また従って、伝送
効率の向上も難しかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
課題の克服して、小型・軽量化、高集積化、及び高速化
が可能であり、良好な伝送効率を示す光回路を提供する
ことである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、目的の光回
路を実現するには、次の要件が、必要であると考えた。
(1)先ず、第1に条件は、レンズの様な個別部品を使
うことなく、mmサイズ以下に小型化できることであ
る。(2)また、第2の条件は、実装に伴う位置合わせ
の工程を不要とすることである。(3)第3の条件は、
微弱な入射光においても、平行光線束が得られ、その状
態が媒質の吸収の影響を受けることなく保存されること
である。しかも、その平行度が、入射光の広がり角に大
きく依存せず一定で、光回路に適用できる程度に十分小
さなビーム幅を得ることである。このような直進性の導
波機能に合せて、放射損失を伴わず急峻な屈曲を可能と
することにより、結果的に、回路全体を小型化、高集積
化して、目的の光回路を得ることができる。また、これ
らの小型化、集積化によって、光回路の総合的な製造コ
ストを大幅に低減できることになる。
【0013】上記目的を達成するために、本発明に係る
自己導波光回路は、光又は電磁波を空間内で自己導波的
に伝播させて光路を構成するようにした光回路であっ
て、光路を伝播する伝播光の波長に実質的に相当する周
期の誘電率周期構造又は準周期構造を持つフォトニック
結晶を用い、フォトニック結晶の分散面が平坦になる方
向に結晶方位を設定して光路を形成し、自己導波的に平
行度の高い平行光線束を得るようにしたことを特徴とし
ている。
【0014】好適には、フォトニック結晶の誘電率周期
構造を変化させることにより、平行光線束を維持しなが
らフォトニック結晶内の光路を所定の曲率半径で屈曲さ
せる。また、意図的に平行光線条件からずらし、かつ分
散面が凸状となる結晶方位を選ぶことにより所定の光線
広がりを形成し、光を広範囲に分配する。更には、意図
的に平行光線条件からずらし、かつ分散面が凹状となる
結晶方位を選ぶことにより所定の光線集束を形成し、光
を集束する。好適には、フォトニック結晶が光回路基板
に形成されている。また、フォトニック結晶の入射端か
らレーザ、LED、光ファイバなどの光素子を直接自己
導波光回路に接続することにより、低発散角の伝播光を
フォトニック結晶の出射端から出射する。本発明は、次
に説明するように、フォトニック結晶の特異的な分散面
を利用することによって、本発明の目的を達成してい
る。
【0015】本発明で使用するフォトニック結晶は、相
互に異なる誘電率を持つ2種類以上の媒質が周期的又は
準周期的に配置されたものである。その一例として、面
内方向に3角格子配置、層方向に2層交代周期を持つ3
次元フォトニック結晶を図5に示す。図5に示したフォ
トニック結晶のある波長に対応する分散面の一つは、図
6の右側の図形に示すような形状となることが、フォト
ニックバンド計算から分かる。結晶内の伝播光は、入射
光の結晶面に対して横方向の波数kを保存し、この分散
面における法線方向に向かうことが分かっている。とこ
ろで、入射光の横方向波数kには、ある程度の広がりΔ
kがあり、この広がりに応じて結晶内での伝播方向に分
布が生じる。今、図6に示すaの波数に対応する入射光
を入射したとすると、図6から判るように、分散面に大
きな曲率を持っているため、伝播方向には大きな広がり
が生じる。
【0016】ところが、bの波数では、分散面の曲率
が、下に凸から上に凸へと変化する変曲点に対応してお
り、局所的に直線的な分散面となっている。従って、こ
のbに対応する波数の入射光が入射すると、伝播光の広
がりは、近似的にゼロとなり、平行束となることが分か
る。仮に、入射光の角度広がりを4°としたときの、結
晶内伝播角広がりの入射角依存性を図7に示す。入射角
8°では、結晶内伝播角広がりは約70°と大きく広が
るが、入射角15°においてはほぼ0°と平行光線束と
なることが分かる。この状況を実際に作り出し、測定し
た結果は、図8に示す通りである。入射光の広がり角4
°に対して明らかに平行化されていることが分かる。
尚、図8(a)及び(b)は本願の親出願(平成10年
特許願第221243号)に添付して提出した第2参考
写真(a)及び(b)をそれぞれ複写したものである。
【0017】また、上述の屈曲については、次に説明す
る実施形態例1で、図1に示したように、光導波基板内
にフォトニック結晶領域を分割して配置することによ
り、任意の方向に制御することが可能となる。このこと
は、図6に示した分散面が、入射端面の回転によって相
対的に回転して見えることから理解できる。つまり、入
射面の平行な方向のk保存則が、結晶面の回転により制
御できることを示している。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。 実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る自己導波光回路の実施形
態の一例であって、図1は本実施形態例と自己導波光回
路の構造を示す模式図である。本実施形態例の自己導波
光回路は、図1に示すように、光回路基板5と、それぞ
れ、光回路基板5の端面に接続されたレーザ1、受光素
子6、及び光ファイバ7とから構成される。光回路基板
5内には部分的にフォトニック結晶2、3及び4が形成
されている。後述するように、光は、レーザ1からフォ
トニック結晶2、3及び4を介して受光素子に伝播し、
また、フォトニック結晶3から分岐して光ファイバ7に
入る構造となっている。
【0019】フォトニック結晶2、3及び4の具体的な
構成及び構造は、図5に示し、前述した構成及び構造を
有するフォトニック結晶であって、Si基板上にSiO
2 バッファが堆積されており、この上面の三角格子状の
凹凸を反映してSiO2 層とアモルファスSi(a−S
i)層が交互に3次元周期的に積層されている。但し、
これら3つのフォトニック結晶は、それぞれ平行光線
束、分岐、屈曲を得るように結晶方位を選んで配置され
ている。SiO2 の屈折率は1.46、a−Siの屈折
率は3.24であり、それぞれ、0.16μmの層厚で
20対が積層されている。面内の格子定数(格子間ピッ
チ)は0.33μmとなっている。入射光の波長は0.
956μmであり、これらの構造定数から規格化周波数
は、0.33となる。この時の分散面は、図6に示すよ
うになっており、この分散面から図7ような伝播光の発
散角と入射角の関係が得られる。従って、入射光の発散
角を4°とすると、伝播光は、入射角が8°のとき、図
8(a)に示すように、約70°で扇状に発散し、入射
角15°のとき、図8(b)に示すように、ほぼ平行光
線束となって伝播する。
【0020】以下に、図1を参照して実施形態例1の自
己導波光回路の動作を説明する。レーザ1からの出射光
は、フォトニック結晶2に入射する。この結晶方位は図
6に示すbの方位に選んである。レーザからの出射角
は、4°としてあるので、前述したように、結晶内での
伝播光は、平行光線束となっている。その後、光は、フ
ォトニック結晶3に入射し、ここで互いに約60°の角
をなす二つの光線に分岐する。この条件は、図6に示す
cに対応するものである。2本の出射光のうち一方は、
光ファイバ7に直接入射する。他方は、フォトニック結
晶4に入射し、ここで再度約60°の角度に戻され、受
光素子6に入射する。このフォトニック結晶4は、図6
に示すbの条件を用いながらも、結晶方位をフォトニッ
ク結晶2に対して60°回転させてあるために、このよ
うな屈曲が得られる。
【0021】このような構成により、レーザ1からの入
射光は、光路8のように光回路基板5内を伝播し、受光
素子6と光ファイバ7に分離入射される。従って、レー
ザ1の出力強度を部分的に受光素子6でモニターしなが
ら光ファイバ7に入射することが可能となる。フォトニ
ック結晶2、3および4は、説明上距離を離して配置さ
れているが、実際には間隙なく接続されている。
【0022】実施形態例2 本実施形態例は、本発明に係る自己導波光回路の実施形
態の別の例であって、図2は本実施形態例の自己導波光
回路の構造を示す模式図である。本実施形態例の自己導
波光回路は、図2に示すように、全面的にフォトニック
結晶12が形成されている光回路基板13を備え、光回
路基板13の端面に入射側光ファイバ11と、出射側光
ファイバ14とが接続された構造となっている。フォト
ニック結晶12の構成は、図5に示し、前述したものと
同じものである。但し、このフォトニック結晶12の方
位は、図6に示すaの条件となるよう選んである。
【0023】以下に、図2を参照して実施形態例2の自
己導波光回路の動作を説明する。入射側光ファイバ11
からの出射光は、フォトニック結晶12に入射する。こ
の結晶方位は、図6に示すaの方位に選んであるので、
図8(a)に示すように扇状に広がることになる。扇状
に広げられた伝播光は、反対面に複数配置された出射側
光ファイバ14に分割して入射することになる。フォト
ニック結晶からの出射光は、入射光の伝播角を保存して
いるため、出射側ファイバとの光結合が良好であること
がこの構成の利点である。
【0024】実施形態例1及び2では、3次元周期構造
のフォトニック結晶を用いたが、スラブ構造の光回路基
板に2次元周期アレイ状に屈折率分布を設けた2次元周
期フォトニック結晶を用いても同様の効果が期待でき
る。また、三角格子の代わりに正方格子など他の周期構
造でも、同様の効果が期待でき、更に、周期構造の代わ
りに、ペンローズタイリングなどの準周期構造又は液晶
などを用いたモザイク構造(アモルファス構造)でも、
同様の効果が期待できる。実施形態例1では、フォトニ
ック結晶をブロック状に分けて配置したが、段階的に分
布を変化することによっても、同様の効果が期待でき
る。また、実施形態例2では、段階的な分布を持たせる
ことにより、又は凸レンズの効果を組み合わせることに
より、出射側光ファイバ14に効率的に光を導入するこ
とも可能である。また、実施形態例1及び2では、Si
層とSiO2層の周期構造を用いているが、誘電率の大
きく異なる2種類以上の媒質を用いることにより、同様
の効果が期待できる。例えば実施形態例の構造でも、S
iO2の層のみを選択的にエッチングして、Si層と空
気層の周期構造にしても、同様の効果が得られる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、光又は電磁波を空間的
に伝播させて回路を構成する光回路において、伝播光の
波長に実質的に相当する周期の誘電率周期構造又は準周
期構造を持つフォトニック結晶を用い、その分散面が平
坦になる方向に結晶方位を採ることにより、自己導波的
に平行度の高い平行光線束を得るようにしている。これ
により、以下の効果を奏することができる。第1の効果
は、小型・軽量化、高集積化、高速化、伝送効率向上な
どの特性・性能の向上挙げられる。その理由は、レンズ
等の個別光学部品を使用する必要がなく平行光線束が得
られ、また伝播光の大きな屈折角が得られるため、余分
な曲率半径を持つ屈曲部を設ける必要がないからであ
る。第2の効果は、生産性の向上である。その理由は、
第一の効果により、素子サイズが小さくなり、同一面積
のウエハから取れる素子数が多くなるからである。ま
た、個別光学部品の実装に伴う位置合わせ工程が不要と
なることによっても、生産性が向上する。第3の効果
は、微弱な入射光であっても、平行光線束が得られ、基
板材料の吸収の影響を受けず、この平行光線束が保存さ
れることである。しかも、その平行度が入射光の広がり
角に大きく依存せず一定で、光回路に適用できる程度に
十分小さなビーム幅を得ることである。本発明に係る自
己導波光回路を適用することにより、低い生産コストで
良好な光装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の自己導波光回路の構成を示す模
式図である。
【図2】実施形態例2の自己導波光回路の構成を示す模
式図である。
【図3】従来例のアレイ導波路格子の構造概略図であ
る。
【図4】従来例のフォトニック結晶による光導波路回路
の平面構造を示す概略図である。
【図5】本発明に係る自己導波光回路に使用するフォト
ニック結晶の構成を示す斜視図である。
【図6】実施形態例で使用したフォトニック結晶の分散
面を示す図面である。
【図7】実施形態例で使用したフォトニック結晶の内部
伝播光の発散角の入射角依存性を示すグラフである。
【図8】図8(a)及び(b)は、実施形態例で使用し
たフォトニック結晶の内部伝播光のCCD観測像を示す
図面である。
【符号の説明】
1 レーザ 2 フォトニック結晶 3 フォトニック結晶 4 フォトニック結晶 5 光回路基板 6 受光素子 7 光ファイバ 8 光路 11 入射側光ファイバ 12 フォトニック結晶 13 光回路基板 14 出射側光ファイバ 15 光路 51 導波路基板 52 入力光導波路 53 入力側スターカップラ 54 アレイ導波路格子 55 出力側スターカップラ 56 出力導波路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川上 彰二郎 宮城県仙台市青葉区荒巻青葉 東北大学未 来科学技術共同研究センター内 Fターム(参考) 2H047 KA02 KA11 LA12 TA01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光又は電磁波を空間内で自己導波的に伝播
    させて光路を構成するようにした光回路であって、光路
    を伝播する伝播光の波長に実質的に相当する周期の誘電
    率周期構造又は準周期構造を持つフォトニック結晶を用
    い、フォトニック結晶の分散面が平坦になる方向に結晶
    方位を設定して光路を形成し、自己導波的に平行度の高
    い平行光線束を得るようにしたことを特徴とする自己導
    波光回路。
JP2001369038A 2001-12-03 2001-12-03 自己導波光回路 Expired - Fee Related JP3555888B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001369038A JP3555888B2 (ja) 2001-12-03 2001-12-03 自己導波光回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001369038A JP3555888B2 (ja) 2001-12-03 2001-12-03 自己導波光回路

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22124398A Division JP3522117B2 (ja) 1998-08-05 1998-08-05 自己導波光回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002169048A true JP2002169048A (ja) 2002-06-14
JP3555888B2 JP3555888B2 (ja) 2004-08-18

Family

ID=19178511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001369038A Expired - Fee Related JP3555888B2 (ja) 2001-12-03 2001-12-03 自己導波光回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3555888B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100764879B1 (ko) 2004-08-05 2007-10-09 인하대학교 산학협력단 2차원 광자 결정의 밴드별 셀프-콜리메이션을 이용한 파장 분리기
US7440658B2 (en) 2004-03-03 2008-10-21 Japan Science And Technology Agency Photonic crystal coupling defect waveguide
CN104950388A (zh) * 2014-09-29 2015-09-30 欧阳征标 圆孔式正方晶格光子晶体低折射率单补偿散射柱直角波导

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7440658B2 (en) 2004-03-03 2008-10-21 Japan Science And Technology Agency Photonic crystal coupling defect waveguide
KR100764879B1 (ko) 2004-08-05 2007-10-09 인하대학교 산학협력단 2차원 광자 결정의 밴드별 셀프-콜리메이션을 이용한 파장 분리기
CN104950388A (zh) * 2014-09-29 2015-09-30 欧阳征标 圆孔式正方晶格光子晶体低折射率单补偿散射柱直角波导

Also Published As

Publication number Publication date
JP3555888B2 (ja) 2004-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3522117B2 (ja) 自己導波光回路
KR101333418B1 (ko) 광학 디바이스, 광학 디바이스 사용 방법 및 광학 디바이스 제조 방법
Hu et al. Realization of ultrathin waveguides by elastic metagratings
US7310468B2 (en) Photonic crystal waveguide, homogeneous medium waveguide, and optical device
JP3349950B2 (ja) 波長分波回路
US7058259B2 (en) Optical device having a waveguide lens with multimode interference
JP2009048021A (ja) 光偏向素子および光偏向モジュール
JP3456166B2 (ja) フォトニック結晶を用いた光結合素子および光結合方法
SE469453B (sv) Optisk kopplingsanordning
JP6127171B1 (ja) 偏波無依存波長フィルタ
US8678600B2 (en) Optical star coupler
US20090323755A1 (en) Optical resonator and laser light source
JPH11167032A (ja) 曲がり光導波路回路
US7515804B2 (en) Optical waveguide device
JP3555888B2 (ja) 自己導波光回路
KR20090032674A (ko) 광 결합기
JP2003050325A (ja) 波長分波器
JP3936865B2 (ja) 光スイッチ
JP2003131028A (ja) 光回路
JP5772436B2 (ja) 光結合器及び光デバイス
JP5612547B2 (ja) アレイ導波路回折格子型光分散補償器
JP2005284240A (ja) フォトニック結晶導波路、均質媒体導波路、および光学素子
JP4982145B2 (ja) 光伝送デバイス、および受光モジュール
JPS5810705A (ja) 光結合器
JPS63229406A (ja) 光集積回路

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20040217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040427

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040507

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100521

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110521

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110521

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120521

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120521

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130521

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140521

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees