JP5470780B2 - 電池用組成物 - Google Patents
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Description
と、部分的凝集に起因して電極板上に抵抗分布が生じ、電池として使用した際に電流が集中し、部分的な発熱及び劣化が促進される等の不具合が生ずることがある。
く、炭素繊維を混ぜるだけでは、均一な電極を作製することができない。又、同文献では、分散制御のために炭素繊維の表面を酸化処理した炭素繊維を使用する方法も挙げられているが、炭素繊維を直接、酸化処理すると、炭素繊維の導電性や強度が低下してしまうという問題がある。又、特許文献8には、炭素粉末を主剤とする負極材料に高級脂肪酸アルカリ塩の様な界面活性剤を吸着させ、濡れ性を改善する方法が開示されているが、上述したように界面活性剤は特に非水系での分散性能が十分でないことが多く、均一な電極塗膜が得られない。これらの例では、いずれも電極材料の分散性を含めたトータルでの性能としては不十分であった。
下記一般式(2)で表される、塩基性官能基を有するトリアジン誘導体、及び下記一般式(7)で表される、塩基性官能基を有する有機色素誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
下記一般式(16)で表される、酸性官能基を有するトリアジン誘導体、及び下記一般式(19)で表される、酸性官能基を有する有機色素誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料と、を含んでなる電池用組成物により解決される。
一般式(2):
{一般式(2)中、
X 1 は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−CH 2 NHCOCH 2 NH−、又は−X 2 −Y 1 −X 3 −であり、
X 2 は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−NHC
O−、又は−NHSO 2 −であり、
X 3 は、それぞれ独立に−NH−、又は−O−であり、
Y 1 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Pは、下記一般式(3)、(4)、又は(5)のいずれかで示される置換基であり、
Qは、−O−R 2 、−NH−R 2 、ハロゲン基、−X 1 −R 1 、又は下記一般式(3)、(4)、若しくは(5)のいずれかで示される置換基であり、
R 2 は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアリール基であり、
R 1 は、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していてもよい芳香族環残基、又は下記一般式(6)で示される基であり、
n 1 は、1〜4の整数であり、
有機色素残基は、ジケトピロロピロール系色素、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系色素、フタロシアニン系色素、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、ぺリノン系色素、ぺリレン系色素、チオインジゴ系色素、イソインドリン系色素、イソインドリノン系色素、キノフタロン系色素、スレン系色素、及び金属錯体系色素の残基であり、
複素環残基及び芳香族環残基は、チオフェン、フラン、ピリジン、ピラゾール、ピロール、イミダゾール、イソインドリン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、ベンズチアゾール、ベンズトリアゾール、インドール、キノリン、カルバゾール、アクリジン、ベンゼン、ナフタリン、アントラセン、フルオレン、フェナントレン、アントラキノン、及びアクリドンの残基である。
一般式(3):
一般式(4):
一般式(5):
〔一般式(3)〜(5)中、
X 4 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、−CH 2 −、又は−X 5 −Y 2 −X 6 −であり、
X 5 は、−NH−、又は−O−であり、
X 6 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、又は−CH 2 −であり、
Y 2 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
vは、1〜10の整数であり、
R 3 及びR 4 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、又はR 3 とR 4 とで一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基であり、
R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基であり、
R 9 は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基である。
一般式(6):
Tは、−X 8 −R 10 、又はW 1 であり、
Uは、−X 9 −R 11 、又はW 2 であり、
W 1 、及びW 2 は、それぞれ独立に、−O−R 20 、−NH−R 20 、ハロゲン基、又は前記一般式(3)、(4)、若しくは(5)のいずれかで示される置換基であり、
R 20 は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアリール基であり、
X 7 は、−NH−、又は−O−であり、
X 8 、及びX 9 は、それぞれ独立に、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−
、−CH 2 NH−、又は−CH 2 NHCOCH 2 NH−であり、
Y 3 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を
有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
R 10 、及びR 11 は、それぞれ独立に、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、又は置換基を有していてもよい前記芳香族環残基である。〕}
一般式(7):
{一般式(7)中、
Zは、下記一般式(8)、(9)、及び(10)で示される群から選ばれる少なくとも1つのものであり、
n 2 は、1〜4の整数であり、
R 12 は、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、又は置換基を有していてもよい前記芳香族残基である。
一般式(8):
一般式(9):
一般式(10):
〔一般式(8)〜(10)中、
X 10 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、−CH 2 −、又は−X 11 −Y 4 −X 12 −であり、
X 11 は、−NH−、又は−O−であり、
X 12 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、又は−CH 2 −であり、
Y 4 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
v 1 は、1〜10の整数であり、
R 13 、及びR 14 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、又はR 3 とR 4 とで一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基であり、
R 15 、R 16 、R 17 、及びR 18 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基であり、
R 19 は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基である。〕}
一般式(16):
{一般式(16)中、
X 101 は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−CH 2 NHCOCH 2 NH−、又は−X 103 −Y 101 −X 104 −であり、
X 102 、及びX 104 は、それぞれ独立に、−NH−、又は−O−であり、
X 103 は、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−NHCO−、又は−NH
SO 2 −であり、
Y 101 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基
を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z 101 は、−SO 3 M 101 、−COOM 101 、又は−P(O)(−OM 101 ) 2 であり、
M 101 は、水素原子、金属カチオン、及び4級アンモニウムカチオンから選ばれる少なくとも1種の1〜3価のカチオンの一当量であり、
Q 101 は、−O−R 102 、−NH−R 102 、ハロゲン基、−X 101 −R 101 、又は−X 102 −Y 101 −Z 101 であり、
R 102 は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいア
ルケニル基であり、
n 101 は、1〜4の整数であり、
R 101 は、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、置換基を有していてもよい前記芳香族環残基、又は下記一般式(17)で表される基である。
一般式(17):
〔一般式(17)中、
X 201 は、−NH−、又は−O−であり、
X 202 、及びX 203 は、それぞれ独立に、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、又は−CH 2 NHCOCH 2 NH−であり、
R 201 、及びR 202 は、それぞれ独立に、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、置換基を有していてもよい前記芳香族環残基、又は−Y 201 −Z 201 であり、
Y 201 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z 201 は、−SO 3 M 201 、−COOM 201 、又は−P(O)(−OM 201 ) 2 であり、
M 201 は、水素原子、金属カチオン、及び4級アンモニウムカチオンから選ばれる少なくとも1種の1〜3価のカチオンの一当量である。〕}
一般式(19):
〔一般式(19)中、
X 401 は、直接結合、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−CH 2 NHCOCH 2 NH−、−X 402 −Y 401 −、又は−X 402 −Y 401 −X 403 −であり、
X 402 は、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−NHCO−、又は−NHSO 2 −であり、
X 403 は、−NH−、又は−O−であり、
Y 401 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z 401 は、−SO 3 M 401 、−COOM 401 、又は−P(O)(−OM 401 ) 2 であり、
M 401 は、水素原子、金属カチオン、及び4級アンモニウムカチオンから選ばれる少なくとも1種の1〜3価のカチオンの一当量であり、
R 401 は、前記有機色素残基であり、
n 401 は、1〜4の整数である。〕
上記記一般式(2)で表される、塩基性官能基を有するトリアジン誘導体、及び上記一般式(7)で表される、塩基性官能基を有する有機色素誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
上記記一般式(16)で表される、酸性官能基を有するトリアジン誘導体、及び上記一般式(19)で表される、酸性官能基を有する有機色素誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料と、を溶剤に分散する電池用組成物の製造方法に関する。
上記製造方法において、前記誘導体と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料に追加して、正極活物質又は負極活物質と、を溶剤に共分散する電池用組成物の製造方法に関する。
上記製造方法において、前記誘導体と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料に追加して、正極活物質又は負極活物質と、ビニルアミド系樹脂以外のバインダー成分と、を溶剤に共分散する電池用組成物の製造方法に関する。
上記製造方法で製造された分散体に、正極活物質又は負極活物質を混合する電池用組成物の製造方法に関する。
上記製造方法で製造された分散体に、正極活物質又は負極活物質と、ビニルアミド系樹脂以外のバインダー成分と、を混合する電池用組成物の製造方法に関する。
ビニルアミド系樹脂、前記塩基性官能基を有する有機色素誘導体、及び前記塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の処理剤、又は、
ビニルアミド系樹脂、前記酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び前記酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の処理剤、
で、あらかじめ処理された導電助剤としての炭素材料を使用する前記電池用組成物の製造方法に関する。
塩基性官能基を有する有機色素誘導体、塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体、塩基性官能基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料と、を含んでなることを特徴とするが、以下にその詳細を説明する。
本発明における導電助剤としては、炭素材料が最も好ましい。炭素材料としては、導電性を有する炭素材料であれば特に限定されるものではないが、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンファイバー、及びフラーレン等を単独で、若しくは2種類以上併せて使用することができる。導電性、入手の容易さ、及びコスト面から、カーボンブラックの使用が好ましい。
1500m2/g以下のものを使用することが望ましい。比表面積が20m2/gを下回るカーボンブラックを用いると、十分な導電性を得ることが難しくなる場合があり、1500m2/gを超えるカーボンブラックは、市販材料での入手が困難となる場合がある。
トーカブラック#4300、#4400、#4500、及び#5500等の東海カーボン社製ファーネスブラック;
プリンテックスL等のデグサ社製ファーネスブラック;
Raven7000、5750、5250、5000ULTRAIII、5000ULTRA、Conductex SC ULTRA、975 ULTRA、PUER BLACK100、115、及び205等のコロンビヤン社製ファーネスブラック;
#2350、#2400B、#2600B、#30050B、#3030B、#3230B、#3350B、#3400B、及び#5400B等の三菱化学社製ファーネスブラック;
MONARCH1400、1300、900、VulcanXC−72R、及びBlackPearls2000等のキャボット社製ファーネスブラック;
Ensaco250G、Ensaco260G、Ensaco350G、及びSuperP−Li等のTIMCAL社製ファーネスブラック;
ケッチェンブラックEC−300J、及びEC−600JD等のアクゾ社製ケッチェンブラック、並びに、
デンカブラック、デンカブラックHS−100、FX−35等の電気化学工業社製アセチレンブラック等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明における塩基性官能基を有する誘導体としては、塩基性官能基を有する有機色素誘導体、塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体、塩基性基官能基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から1種類以上選ばれるものである。以下、塩基性官能基を有する各種誘導体、あるいは塩基官能基を有する誘導体と略す場合がある。
X1は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−CH2NHCOCH2NH−、又は−X2−Y1−X3−であり、
X2は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−NHCO−、又は−NHSO2−であり、
X3は、それぞれ独立に−NH−、又は−O−であり、
Y1は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Pは、下記一般式(3)、(4)、又は(5)のいずれかで示される置換基であり、
Qは、−O−R2、−NH−R2、ハロゲン基、−X1−R1、又は下記一般式(3)、(4)、若しくは(5)のいずれかで示される置換基であり、
R2は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアリール基であり、
R1は、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していてもよい芳香族環残基、又は下記一般式(6)で示される基であり、
n1は、1〜4の整数である。
X4は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−、−CH2−、又は−X5−Y2−X6−であり、
X5は、−NH−、又は−O−であり、
X6は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−、又は−CH2−であり、
Y2は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
vは、1〜10の整数であり、
R3 及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、又はR3 とR4とで一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基であり、
R5 、R6 、R7 、及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基であり、
R9は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基である。〕
Tは、−X8−R10、又はW1であり、
Uは、−X9−R11、又はW2であり、
W1、及びW2は、それぞれ独立に、−O−R20、−NH−R20、ハロゲン基、又は前記一般式(3)、(4)、若しくは(5)のいずれかで示される置換基であり、
R20は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアリール基であり、
X7は、−NH−、又は−O−であり、
X8、及びX9は、それぞれ独立に、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、又は−CH2NHCOCH2NH−であり、
Y3は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
R10、及びR11は、それぞれ独立に、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、又は置換基を有していてもよい芳香族環残基である。〕}
Zは、下記一般式(8)、(9)、及び(10)で示される群から選ばれる少なくとも1つのものであり、
n2は、1〜4の整数であり、
R12は、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、又は置換基を有していてもよい芳香族残基である。
X10は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−、−CH2−、又は−X11−Y4−X12−であり、
X11は、−NH−、又は−O−であり、
X12は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−、又は−CH2−であり、
Y4は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
v1は、1〜10の整数であり、
R13 、及びR14は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、又はR3とR4とで一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基であり、
R15 、R16 、R17 、及びR18は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基であり、
R19は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基である。〕}
ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、N,N−エチルイソプロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルアミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N,N−sec−ブチルプロピルアミン、ジブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチルアミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシルアミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジ ン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニコペチン酸メチル、イソニコペチン酸エチル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエ チルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、及び1−シクロペンチルピペラジン等が挙げられる。
−SO2Cl
一般式(12):
−COCl
一般式(13):
−CH2NHCOCH2Cl
一般式(14):
−CH2Cl
X13は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−CH2NHCOCH2NH−、又は−X14−Y5−X15−であり、
X14は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−NHCO−、又は−NHSO2−であり、
X15は、それぞれ独立に、−NH−、又は−O−であり、
Y5は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
P1は、上記一般式(3)、(4)、又は(5)のいずれかで示される置換基であり、
Q2は、−O−R24、−NH−R24、ハロゲン基、−X1−R25、又は上記一般式(3)、(4)、若しくは(5)のいずれかで示される置換基であり、
R24は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基又は、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアリール基であり、
R25は、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していてもよい芳香族環残基、又は上記一般式(6)で示される基である。}
本発明における酸性官能基を有する誘導体としては、酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び酸性官能基を有するトリアジン誘導体から選ばれる1種以上のものを使用する。以下、酸性官能基を有する各種誘導体、あるいは酸性官能基を有する誘導体と略す場合がある。
X101は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−CH2NHCOCH2NH−、又は−X103−Y101−X104−であり、
X102、及びX104は、それぞれ独立に、−NH−、又は−O−であり、
X103は、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−NHCO−、又は−NH
SO2−であり、
Y101は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基
を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z101は、−SO3 M 101 、−COOM 101 、又は−P(O)(−OM 101 )2であり、
M101は、1〜3価のカチオンの一当量であり、
Q101は、−O−R102、−NH−R102、ハロゲン基、−X101−R101、又は−X102−Y101−Z101であり、
R102は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいア
ルケニル基であり、
n101は、1〜4の整数であり、
R101は、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していて
もよい芳香族環残基、又は下記一般式(17)で表される基である。
X201は、−NH−、又は−O−であり、
X202、及びX203は、それぞれ独立に、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2N
H−、−CH2NH−、又は−CH2NHCOCH2NH−であり、
R201、及びR202は、それぞれ独立に、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していてもよい芳香族環残基、又は−Y201−Z201であり、
Y201は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基
を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z201は、−SO3M201、−COOM201、又は−P(O)(−OM201)2であり、
M201は、1〜3価のカチオンの一当量である。
X401、直接結合、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−
、−CH2NHCOCH2NH−、−X402−Y 401 −、又は−X402−Y 401 −X403−であり、
X402は、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−NHCO−、又は−NH
SO2−であり、
X403は、−NH−、又は−O−であり、
Y401は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基
を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z401は、−SO3M401、−COOM401、又は−P(O)(−OM401)2であり、
M401は、1〜3価のカチオンの一当量であり、
R401は、有機色素残基であり、
n401は、1〜4の整数である。
上記の塩基性官能基を有する各種誘導体又は酸性官能基を有する各種誘導体(以下、塩基性又は酸性官能基を有する誘導体と略す場合がある。更に、単に誘導体と略す場合がある。)の効果のひとつとして、添加した誘導体が炭素材料表面に作用(例えば吸着)することにより、分散効果を発揮するものと考えられる。
本発明の電池用組成物に使用するビニルアミド系樹脂としては特に限定はされないが、例えばポリビニルアセトアミド、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、アルキル化ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンのグラフト共重合体、及びビニルピロリドンとコモノマーとの共重合体等が挙げられる。
本発明の電池組成物には中和剤を添加することも出来る。塩基性官能基を有する有機色素誘導体、塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体、塩基性官能基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種類以上の誘導体を用いる場合は、中和剤として酸を用いることができ、酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種類以上の誘導体を用いる場合は、中和剤として塩基を用いることができる。
本発明に使用する溶剤としては、例えば、アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、アミノアルコール類、アミン類、ケトン類、カルボン酸アミド類、リン酸アミド類、スルホキシド類、カルボン酸エステル類、リン酸エステル類、エーテル類、ニトリル類、及び水等が挙げられる。
本発明の組成物を正極合剤若しくは負極合剤に用いる場合は、塩基性官能基を有する各種誘導体、酸性官能基を有する樹脂、導電助剤としての炭素材料、及び溶剤以外に、少なくとも正極活物質又は負極活物質を含有させる。
MnO、V2O5、V6O13、及びTiO2等の遷移金属酸化物粉末;
層状構造のニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、及びスピネル構造のマンガン酸リチウム等のリチウムと遷移金属との複合酸化物粉末;
オリビン構造のリン酸化合物であるリン酸鉄リチウム系材料;並びに、
TiS2、及びFeS等の遷移金属硫化物粉末;
ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリピロール、及びポリチオフェン等の導電性ポリマー等が挙げられる。
金属リチウム;
リチウム合金、スズ合金、及びシリコン合金等の金属合金;
LiXFe2O3、LiXFe3O4、及びLiXWO2等の金属とリチウムの金属酸化物;
ポリアセチレン、及びポリ−p−フェニレン等の導電性高分子;並びに、
ソフトカーボンやハードカーボンといった、アモルファス系炭素質材料、高黒鉛化炭素材料等の人造黒鉛、天然黒鉛等の炭素質粉末、カーボンブラック、メソフェーズカーボンブラック、樹脂焼成炭素材料、気層成長炭素繊維、及び炭素繊維等の炭素系材料が用いられる。
本発明の組成物には、更に、酸性官能基を有する樹脂以外のバインダー成分を含有させることができる。
本発明の組成物は、正極合剤又は負極合剤(以下、正又は負極合剤と略記することがある。)に用いることができる。
塩基性官能基を有する有機色素誘導体、塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体、塩基性官能基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料と、溶剤と、を含んでなる組成物に、正極活物質又は負極活物質、及びバインダー成分を含んでなる正極又は負極合剤ペーストとして使用することが好ましい。
塩基性官能基を有する有機色素誘導体、塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体、塩基性官能基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料と、を合わせた固形分の割合は、0.5重量%以上、19重量%以下が好ましい。そして、電極合剤ペースト中の総固形分に占める、バインダー成分(ビニルアミド系樹脂以外の樹脂成分)の割合は、1重量%以上、10重量%以下が好ましい。又、電極合剤ペーストの適正粘度は、電極合剤ペーストの塗工方法によるが、一般には、100mPa・s以上、30,000mPa・s以下とするのが好ましい。
塩基性官能基を有する有機色素誘導体、塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体、塩基性官能基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料と、及び溶剤とを含んでなる分散体をそのまま使用しても良いが、上記のバインダー成分(ビニルアミド系樹脂以外の樹脂成分)を追加し、電極下地ペーストとして使用することもできる。電極下地層に用いる組成物の総固形分に占める導電助剤としての炭素材料の割合は、5重量%以上、95重量%以下が好ましく、10重量%以上、90重量%以下が更に好ましい。導電助剤としての炭素材料が少ないと、下地層の導電性が保てない場合があり、一方、導電助剤としての炭素材料が多すぎると、塗膜の耐性が低下する場合がある。又、電極下地ペーストの適正粘度は、電極下地ペーストの塗工方法によるが、一般には、100mPa・s以上、30,000mPa・s以下とするのが好ましい。
次に、本発明の組成物の製造方法について説明する。
塩基性官能基を有する有機色素誘導体、塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体、塩基性官能基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料と、を溶剤に分散し、該分散体に、必要に応じて正極活物質、負極活物質、又は追加のバインダー成分(酸性官能基を有する樹脂以外の樹脂成分)を混合することにより、製造することができる。各成分の添加順序等については、これに限定されるわけではない。又、必要に応じて更に溶剤を追加しても良い。
塩基性官能基を有する有機色素誘導体、塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体、塩基性官能基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、を、溶剤中に完全又は一部溶解させ、その溶液中に導電助剤としての炭素材料を添加し、混合することで、塩基性又は酸性官能基を有する誘導体と、ビニルアクリル系樹脂と、を炭素材料に作用(例えば吸着)させつつ、溶剤に分散するのが好ましい。このときの分散体中における炭素材料の濃度は、使用する炭素材料の比表面積や表面官能基量等の炭素材料固有の特性値等にもよるが、1重量%以上、50重量%以下が好ましく、更に好ましくは5重量%以上、35重量%以下である。炭素材料の濃度が低すぎると生産効率が悪くなり、炭素材料の濃度が高すぎると分散体の粘度が著しく高くなり、分散効率や分散体のハンドリング性が低下する場合がある。
ディスパー、ホモミキサー、若しくはプラネタリーミキサー等のミキサー類;
エム・テクニック社製「クレアミックス」、若しくはPRIMIX社「フィルミックス」等のホモジナイザー類;
ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、若しくはコボールミル等のメディア型分散機;
湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、スギノマシン社製「スターバースト」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)、エム・テクニック社製「クレアSS−5」、若しくは奈良機械社製「MICROS」等のメディアレス分散機;又は、
その他ロールミル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。又、分散機としては、分散機からの金属混入防止処理を施したものを用いることが好ましい。
塩基性官能基を有する有機色素誘導体、塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体、塩基性官能基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料と、を溶剤に分散してなる分散体を攪拌しつつ、追加のバインダー成分を固形のまま添加し、溶解させる方法が挙げられる。
塩基性官能基を有する有機色素誘導体、塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体、塩基性官能基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体と、ビニルアミド系樹脂、
と、導電助剤としての炭素材料と、を溶剤に分散してなる分散体を攪拌しつつ、正又は負極活物質を添加し、分散させる方法が挙げられる。
塩基性官能基を有する有機色素誘導体、塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体、塩基性官能基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料と、を溶剤に分散するときに、正又は負極活物質の一部ないしは全量を、同時に添加して共分散処理を行うこともできる。又、このときの混合、分散を行うための装置としては、通常の顔料分散等に用いられている上述の分散装置が使用できる。
次に、本発明の組成物を用いたリチウム二次電池について説明する。
本発明のリチウム二次電池を構成する電解液としては、リチウムを含んだ電解質を非水系の溶剤に溶解したものを用いる。電解質としては、LiBF4、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、LiC4F9SO3、Li(CF3SO2)3C、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl、LiHF2、LiSCN、又はLiBPh4等が挙げられるがこれらに限定されない。
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、及びジエチルカーボネート等のカーボネート類;
γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、及びγ−オクタノイックラクトン等のラクトン類;
テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,2−メトキシエタン、1,2−エトキシエタン、及び1,2−ジブトキシエタン等のグライム類;
メチルフォルメート、メチルアセテート、及びメチルプロピオネート等のエステル類;ジメチルスルホキシド、及びスルホラン等のスルホキシド類;並びに、
アセトニトリル等のニトリル類等が挙げられる。又これらの溶剤は、それぞれ単独で使用しても良いが、2種以上を混合して使用しても良い。
分散粒度については、グラインドゲージによる判定(JIS K5600−2−5に準ず
)より求めた。カーボン分散体の粘度測定には、E型粘度計(東機産業社製「RE80型粘度計」)で、50rpmの回転速度における25℃での粘度を測定した。
・デンカブラックHS−100(電気化学工業社製):
アセチレンブラック、一次粒径48nm、比表面積48m2/g。
アセチレンブラック、一次粒径35nm、比表面積68m2/g。
アセチレンブラック、一次粒径23nm、比表面積133m2/g。
ファーネスブラック、一次粒径21nm、比表面積170m2/g。
ファーネスブラック、一次粒径40nm、比表面積62m2/g。
ケッチェンブラック、一次粒径40nm、比表面積800m2/g。
カーボンナノファイバー(CNF)、繊維長10〜20μm、繊維径150nm、比 表面積13m2/g。
・塩基性官能基を有する色素誘導体:(A)、(B)、(C)、(H)
・塩基性官能基を有するアントラキノン誘導体:(F)
・塩基性官能基を有するアクリドン誘導体:(G)
・塩基性官能基を有するトリアジン誘導体:(D)、(E)
・酸性官能基を有する色素誘導体:(J)、(M)、(N)、(O)
・酸性官能基を有するトリアジン誘導体:(I)、(J)(K)、(L)、(P)
・ポリビニルピロリドン(A1−1)
ISPジャパン社製 PVP K−30
・アルキル化ポリビニルピロリドン(A1−2)
ISPジャパン社製 アグリマー AL−10LC
・N−ビニル−2−ピロリドンとメタクリル酸メチルとのコポリマー(A1−3)
・N−ビニル−2−ピロリドンとマレイン酸とのコポリマー(A1−4)
・N−ビニル−2−ピロリドンとN−ビニルアセトアミドとのコポリマー(A1−5)
・ポリN−ビニルアセトアミド(A2−1)
昭和電工製 PNVA GE191
・N−ビニルアセトアミドとアクリロニトリルとのコポリマー(A2−2)
・N−ビニルアセトアミドとアクリルアミドとのコポリマー(A2−3)
ガス導入管、温度計、コンデンサ、攪拌機を備えた反応容器に、N−ビニル−2−ピロリドン80部とメタクリル酸メチル20部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部をN−メチルピロリドン100部に溶解した溶液を、滴下槽から2時間かけて滴下して、その後3時間、同じ温度で攪拌を続けた。固形分測定により95%以上が反応したことを確認し反応を終了し、固形分50%のN−ビニル−2−ピロリドンとメタクリル酸メチルとのコポリマー(A1−3)溶液を得た。得られたビニルアミド系樹脂(A1−3)の重量平均分子量(Mw)は30000であった。
ガス導入管、温度計、コンデンサ、攪拌機を備えた反応容器に、N−ビニル−2−ピロリドン80部とマレイン酸20部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部をN−メチルピロリドン100部に溶解した溶液を、滴下槽から2時間かけて滴下して、その後3時間、同じ温度で攪拌を続けた。固形分測定により95%以上が反応したことを確認し反応を終了し、固形分50%のN−ビニル−2−ピロリドンとマレイン酸とのコポリマー(A1−4)溶液を得た。得られたビニルアミド系樹脂(A1−4)の重量平均分子量(Mw)は30000であった。
ガス導入管、温度計、コンデンサ、攪拌機を備えた反応容器に、N−ビニル−2−ピロリドン50部とN−ビニルアセトアミド50部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部をN−メチルピロリドン100部に溶解した溶液を、滴下槽から2時間かけて滴下して、その後3時間、同じ温度で攪拌を続けた。固形分測定により95%以上が反応したことを確認し反応を終了し、固形分50%のN−ビニル−2−ピロリドンとN−ビニルアセトアミドとのコポリマー(A1−5)溶液を得た。得られたビニルアミド系樹脂(A1−5)の重量平均分子量(Mw)は30000であった。
ガス導入管、温度計、コンデンサ、攪拌機を備えた反応容器に、N−ビニル−2−ピロリドン80部とアクリロニトリル20部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部をN−メチルピロリドン100部に溶解した溶液を、滴下槽から2時間かけて滴下して、その後3時間、同じ温度で攪拌を続けた。固形分測定により95%以上が反応したことを確認し反応を終了し、固形分50%のN−ビニルアセトアミドとアクリロニトリルとのコポリマー(A2−2)溶液を得た。得られたビニルアミド系樹脂(A2−2)の重量平均分子量(Mw)は30000であった。
ガス導入管、温度計、コンデンサ、攪拌機を備えた反応容器に、N−ビニル−2−ピロリドン80部とアクリルアミド20部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1部をN−メチルピロリドン100部に溶解した溶液を、滴下槽から2時間かけて滴下して、その後3時間、同じ温度で攪拌を続けた。固形分測定により95%以上が反応したことを確認し反応を終了し、固形分50%のN−ビニルアセトアミドとアクリルアミドとのコポリマー(A2−3)溶液を得た。得られたビニルアミド系樹脂(A2−3)の重量平均分子量(Mw)は30000であった。
・ KFポリマーW#1100(クレハ社製):
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、重量平均分子量約28万。
・ PTFE 30−J(三井・デュポンフロロケミカル社製):
60%ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)水系分散体
・ BM−400B(日本ゼオン社製):
40%スチレンブタジエンゴム(SBR)水系分散体
表5に示す組成及び処理方法に従って、塩基性官能基又はは酸性官能基を有する誘導体、及び/又はビニルアミド系樹脂によるカーボンの表面処理を行った。ビニルアミド系樹脂の使用量は、固形分換算で表記した。
導電助剤となるアセチレンブラック(デンカブラック粉状品、一次粒径35nm、比表面積68m2/g、電気化学工業社製)100部、塩基性官能基を有する誘導体(E)2
部、及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を0.3部仕込み、アトライターにて処理することで表面処理カーボン(1)を得た。
ニーダーに、導電助剤となるアセチレンブラック(デンカブラックFX−35、一次粒径23nm、比表面積133m2/g、電気化学工業社製)100部、酸性官能基を有する誘導体(O)3部、及びNMPを156部仕込み、混練処理を行った。得られた処理物を乾燥、粉砕し、表面処理カーボン(2)を得た。
ニーダーに、導電助剤となるケッチェンブラック(EC−300J、比表面積800m2/g、アクゾ社製)100部、塩基性官能基を有する誘導体(H)7部、ビニルアミド系樹脂(A2−3)8部、及びN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を268部仕込み、混練処理を行った。
導電助剤となるファーネスブラック(Super−P Li、一次粒径40nm、比表面積62m2/g、TIMCAL社製)100部、塩基性官能基を有する誘導体(G)5部、及びNMPを0.3部仕込み、アトライターにて処理することで表面処理カーボン(4)を得た。
ニーダーに、導電助剤となるファーネスブラック(トーカブラック#5500、一次粒径21nm、比表面積170m2/g、東海カーボン社製)100部、塩基性官能基を有する誘導体(D)6部、ビニルアミド系樹脂(A1−1)4部、及びN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を268部仕込み、混練処理を行った。
分散剤処理前の各種カーボン及び、各種分散剤処理カーボンを80℃で10時間減圧乾燥した。続いて乾燥物をメノウ製の乳鉢で粉砕した後、更に80℃で12時間減圧乾燥した。得られた乾燥物を再度メノウ製乳鉢で粉砕した後、錠剤成型器(Specac社製)にて500kgf/cm2で荷重をかけ、カーボンのペレットを作製(直径10mm、厚
0.5mm)した。このペレットにマイクロシリンジにて、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1混合した液滴を落とし、液滴がペレットに浸透する時間を測定した。この測定を各サンプルとも5回行い、それらの平均浸透時間が1秒未満であったものを「◎」、1秒以上、5秒未満であったものを「○」、5秒以上、10秒未満であったものを「△」、10秒以上であったものを「×」とした。
表6に示す組成に従って、カーボン分散体の作成を行った。ビニルアミド系樹脂の使用量は、固形分換算で表記した。
デンカブラック粉状品 10部、塩基性誘導体(A)0.2部、ビニルアミド系樹脂(A1−1)の50%溶液 0.6部、水89.2部をミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行い、カーボン分散体(1)を得た。
カーボン分散体(1)と同様にして、表6に示す組成になるように分散し、カーボン分散体(2)〜(39)を得た。
PVDF:ポリフッ化ビニリデン
PTFE:ポリテトラフルオロエタン
[実施例1〜5、7〜14、比較例1、2]
先に調製したカーボン分散体50部(カーボンブラック量として5部)に対して、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマーW#1100、クレハ社製)、N−メチル−2−ピロリドンを高速ディスパーで混合した後に、正極活物質としてコバルト酸リチウムLiCoO2(HLC−17、平均粒径9.28μm、比表面積0.54m2/g、本荘ケミカル社製)90部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=90/5/5)とした。(表8を参照)
先に調製したカーボン分散体50部(カーボンブラック量として5部)に対して、バインダーとしてポリテトラフルオロエタンPTFE(PTFE 30−J、三井・デュポンフロロケミカル社製)、水を高速ディスパーで混合した後に、正極活物質としてコバルト酸リチウムLiCoO2(HLC−17、平均粒径9.28μm、比表面積0.54m2/g、本荘ケミカル社製)90部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=90/5/5)とした。(表8を参照)
正極活物質としてコバルト酸リチウムLiCoO2(HLC−17、平均粒径9.28μm、比表面積0.54m2/g、本荘ケミカル社製)90部に対して、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマーW#1100、クレハ社製)、N−メチル−2−ピロリドンをプラネタリーミキサーにより混練した後に、先に調製したカーボン分散体50部(カーボンブラック量として5部)を加え更に混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=90/5/5)とした。(表8を参照)
分散剤(塩基性又は酸性官能基を有する誘導体、ビニルアミド系樹脂)、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマー、クレハ社製)、N−メチル−2−ピロリドンを高速ディスパーで混合撹拌した後に、正極活物質としてコバルト酸リチウムLiCoO2(HLC−17、平均粒径9.28μm、比表面積0.54m2/g、本荘ケミカル社製)90部、カーボンブラック5部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=90/5/5)とした。(表9を参照)
バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマー、クレハ社製)、N−メチル−2−ピロリドンを高速ディスパーで混合撹拌した後に、正極活物質としてコバルト酸リチウムLiCoO2(HLC−17、平均粒径9.28μm、比表面積0.54m2/g、本荘ケミカル社製)90部、カーボンブラック5部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダー=90/5/5)とした。(表9を参照)
先に調製したカーボン分散体90部(カーボンブラック量として9部)に対して、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマーW#1100、クレハ社製)、N−メチル−2−ピロリドンを高速ディスパーで混合した後に、正極活物質としてマンガン酸リチウムLiMn2O4(CELLSEED S−LM、平均粒径12μm、比表面積0.48m2/g、日本化学工業社製)85部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=85/9/6)とした。(表10を参照)
先に調製したカーボン分散体90部(カーボンブラック量として9部)に対して、バインダーとしてポリテトラフルオロエタンPTFE(PTFE 30−J、三井・デュポンフロロケミカル社製)、水を高速ディスパーで混合した後に、正極活物質としてマンガン酸リチウムLiMn2O4(CELLSEED S−LM、平均粒径12μm、比表面積0.48m2/g、日本化学工業社製)85部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=85/9/6)とした。(表10を参照)
先に調製したカーボン分散体40部(カーボンブラック量として4部)に対して、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマーW#1100、クレハ社製)5部、N−メチル−2−ピロリドンを高速ディスパーで混合した後に、正極活物質としてニッケル酸リチウムLiNiO2(田中化学研究所社製)91部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=91/4/5)とした。(表10を参照)
先に調製したカーボン分散体40部(カーボンブラック量として4部)に対して、バインダーとしてポリテトラフルオロエタンPTFE(PTFE 30−J、三井・デュポンフロロケミカル社製)、水を高速ディスパーで混合した後に、正極活物質としてニッケル酸リチウムLiNiO2(田中化学研究所社製)91部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=91/4/5)とした。(表10を参照)
先に調製したカーボン分散体40部(カーボンブラック量として4部)に対して、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマーW#1100、クレハ社製)5部、N−メチル−2−ピロリドンを高速ディスパーで混合した後に、正極活物質としてリン酸鉄リチウムLiFePO4(平均粒径3.6μm、比表面積15m2/g、 TIAN JIN STL ENERGY TECHNOLOGY社製)91部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=91/4/5)とした。(表10を参照)
先に調製したカーボン分散体40部(カーボンブラック量として4部)に対して、バインダーとしてポリテトラフルオロエタンPTFE(PTFE 30−J、三井・デュポンフロロケミカル社製)、水を高速ディスパーで混合した後に、正極活物質としてリン酸鉄リチウムLiFePO4(平均粒径3.6μm、比表面積15m2/g、 TIAN JIN STL ENERGY TECHNOLOGY社製)91部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=91/4/5)とした。(表10を参照)
バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマー、クレハ社製)6部、N−メチル−2−ピロリドンを高速ディスパーで混合撹拌した後に、正極活物質としてマンガン酸リチウムLiMn2O4(CELLSEED S−LM、平均粒径12μm、比表面積0.48m2/g、日本化学工業社製)85部、カーボンブラック9部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダー=85/9/6)とした。(表10を参照)
バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマー、クレハ社製)5部、N−メチル−2−ピロリドンを高速ディスパーで混合撹拌した後に、正極活物質としてニッケル酸リチウムLiNiO2(田中化学研究所社製)91部、カーボンブラック4部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダー=91/4/5)とした。(表10を参照)
バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマー、クレハ社製)5部、N−メチル−2−ピロリドンを高速ディスパーで混合撹拌した後に、正極活物質としてリン酸鉄リチウムLiFePO4(平均粒径3.6μm、比表面積15m2/g、 TIAN JIN STL ENERGY TECHNOLOGY社製)91部、カーボンブラック4部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、正極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダー=91/4/5)とした。(表10を参照)
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
PVDF:ポリフッ化ビニリデン
PTFE:ポリテトラフルオロエタン
PVDF:ポリフッ化ビニリデン
PVDF:ポリフッ化ビニリデン
PTFE:ポリテトラフルオロエタン
[実施例30、39、比較例16、20]
先に調製したカーボン分散体20部(カーボンブラック量として2部)に対して、バインダーとしてスチレンブタジエンゴムSBR(BM−401B、日本ゼオン社製)、水を高速ディスパーで混合した後に、負極活物質としてメソフェーズカーボン(MCMB 6−28、平均粒径5〜7μm、比表面積4m2/g大阪ガスケミカル社製)93部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、負極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=93/2/5)とした。(表11を参照)
先に調製したカーボン分散体20部(カーボンブラック量として2部)に対して、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマーW#1100、クレハ社製)、N−メチル−2−ピロリドンを高速ディスパーで混合した後に、負極活物質としてメソフェーズカーボン(MCMB 6−28、平均粒径5〜7μm、比表面積4m2/g大阪ガスケミカル社製)93部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、負極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=3/2/5)とした。(表11を参照)
バインダーとしてポリフッ化ビニリデンPVDF(KFポリマー、クレハ社製)5部、N−メチル−2−ピロリドンを高速ディスパーで混合撹拌した後に、負極活物質としてメソフェーズカーボン(MCMB 6−28、平均粒径5〜7μm、比表面積4m2/g大阪ガスケミカル社製)93部、カーボンブラック2部を加えプラネタリーミキサーにより混練し、負極合剤ペースト(固形分比率;60%、固形分組成比率;活物質/カーボンブラック/バインダーと分散剤=93/2/5)とした。(表11を参照)
SBR:スチレンブタジエンゴム
PVDF:ポリフッ化ビニリデン
[実施例44、45、比較例23、25]
カーボン分散体100部(カーボンブラック量として10部)に、ポリフッ化ビニリデン(KFポリマーW#1100、クレハ社製)のN−メチル−2−ピロリドン溶液(固形分10%)95部を加え、高速ディスパーにて混合撹拌し、導電性下地層用ペーストとした。(表12、13を参照)
ガラス瓶にN−メチル−2−ピロリドン175部、ポリフッ化ビニリデン(KFポリマーW#1100、クレハ社製)10部、及び導電助剤となるカーボンブラック10部を加え、更にメディアとしてジルコニアビーズを添加した後に、ペイントシェーカーで分散し、導電性下地層用ペーストとした。(表12、13を参照)
PVDF:ポリフッ化ビニリデン
PVDF:ポリフッ化ビニリデン
[実施例1〜29、比較例1〜15]
先に調製した各種正極合剤ペーストを、集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧加熱乾燥し、ロールプレス等による圧延処理を行い、厚さ80μmの正極合剤層を作製した。(表8〜10を参照)
先に調製した電極下地層ペーストを、厚さ20μmのアルミ箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧加熱乾燥し、厚さ2μmの電極下地層を作製した。つづいて、電極下地層上に比較例7で調製した正極合剤ペーストをドクターブレードで塗布した後、減圧加熱乾燥し、ロールプレス等による圧延処理を行い、厚さ80μmの正極合剤層を作製した。(表12を参照)
<リチウム二次電池用負極の作製>
[実施例30〜43、比較例16〜22]
先に調製した各種負極合剤ペーストを、集電体となる厚さ20μmの銅箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧加熱乾燥し、ロールプレス等による圧延処理を行い、厚さ80μmの負極合剤層を作製した。(表11を参照)
[実施例45、比較例25、26]
先に調製した各種電極下地層ペーストを、厚さ20μmの銅箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧加熱乾燥し、厚さ2μmの電極下地層を作製した。次に、電極下地層上に比較例16で調製した負極合剤ペーストをドクターブレードで塗布した後、減圧加熱乾燥し、ロールプレス等による圧延処理を行い、厚さ80μmの負極合剤層を作製した。(表13を参照)
先に作製した正極を、直径9mmに打ち抜き作用極とし、金属リチウム箔(厚さ0.15mm)を対極として、作用極及び対極の間に多孔質ポリプロピレンフィルムからなるセパレーター(セルガード社製 #2400)を挿入積層し、電解液(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1に混合した混合溶媒にLiPF6を1Mの濃度で溶解させた非水電解液)を満たして二極密閉式金属セル(宝仙社製 HSフラットセル)を組み立てた。セルの組み立てはアルゴンガス置換したグロ−ボックス内で行い、セル組み立て後、所定の電池特性評価を行った。
先に作製した負極を、直径9mmに打ち抜き作用極とし、先に作製した比較例6の正極合剤層(厚さ80μm)を対極として、作用極及び対極の間に多孔質ポリプロピレンフィルムからなるセパレーター(セルガード社製 #2400)を挿入積層し、電解液(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1に混合した混合溶媒にLiPF6 を1Mの濃度で溶解させた非水電解液)を満たして二極密閉式金属セル(宝仙社製 HSフラットセル)を組み立てた。セルの組み立てはアルゴンガス置換したグロ−ボックス内で行い、セル組み立て後、所定の電池特性評価を行った。
[充放電サイクル特性 実施例1〜26、比較例1〜13]
作製した電池評価用セルを室温(25℃)で、充電レート0.2C、1.0Cの定電流定電圧充電(上限電圧4.2V)で満充電とし、充電時と同じレートの定電流で放電下限電圧3.0Vまで放電を行う充放電を1サイクル(充放電間隔休止時間30分)とし、このサイクルを合計20サイクル行い、充放電サイクル特性評価(評価装置:北斗電工社製SM−8)を行った。又、評価後のセルを分解し、電極塗膜の外観を目視にて確認した。評価結果を表14〜16に示した。
作製した電池評価用セルを室温(25℃)で、充電レート0.2C、1.0Cの定電流定電圧充電(上限電圧4.5V)で満充電とし、充電時と同じレートの定電流で放電下限電圧2.0Vまで放電を行う充放電を1サイクル(充放電間隔休止時間30分)とし、このサイクルを合計20サイクル行い、充放電サイクル特性評価(評価装置:北斗電工社製SM−8)を行った。又、評価後のセルを分解し、電極塗膜の外観を目視にて確認した。評価結果を表16に示した。
作製した電池評価用セルを室温(25℃)、充電レート0.2Cの定電流定電圧充電(上限電圧4.2V)で満充電とし、0.1C、0.2C、0.5C、1.0Cのレートの定電流で5秒放電後、電池電圧を測定した。電流値に対し電圧値をプロットし、得られた直線関係の傾きを内部抵抗とした。評価結果を表14〜表16に示すが、正極活物質としてコバルト酸リチウムを用いた場合については、実施例5の内部抵抗測定値を100としたときの相対値として示した。正極活物質としてマンガン酸リチウムを用いた場合については、実施例21の内部抵抗測定値を100としたときの相対値として示した。又、正極活物質としてニッケル酸リチウムを用いた場合については、実施例24の内部抵抗測定値を100としたときの相対値として示した。又、極活物質としてリン酸鉄リチウムを用いたものについては、実施例27の内部抵抗測定値を100としたときの相対値として示した。
[充放電サイクル特性 実施例30〜43、45、比較例16〜22、25、26]
作製した電池評価用セルを室温(25℃)、充電レート0.2C、1.0Cの定電流定電圧充電(上限電圧0.5V)で満充電とし、充電時と同じレートの定電流で電圧が1.5Vになるまで放電を行う充放電を1サイクル(充放電間隔休止時間30分)とし、このサイクルを合計20サイクル行い、充放電サイクル特性評価(評価装置:北斗電工製SM−8)を行った。又、評価後のセルを分解し、電極塗膜不良の有無を目視にて確認した。評価結果を表13、表17に示した。
Claims (17)
- 下記一般式(2)で表される、塩基性官能基を有するトリアジン誘導体、及び下記一般式(7)で表される、塩基性官能基を有する有機色素誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
下記一般式(16)で表される、酸性官能基を有するトリアジン誘導体、及び下記一般式(19)で表される、酸性官能基を有する有機色素誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料と、を含んでなる電池用組成物。
一般式(2):
{一般式(2)中、
X 1 は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−CH 2 NHCOCH 2 NH−、又は−X 2 −Y 1 −X 3 −であり、
X 2 は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−NHC
O−、又は−NHSO 2 −であり、
X 3 は、それぞれ独立に−NH−、又は−O−であり、
Y 1 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Pは、下記一般式(3)、(4)、又は(5)のいずれかで示される置換基であり、
Qは、−O−R 2 、−NH−R 2 、ハロゲン基、−X 1 −R 1 、又は下記一般式(3)、(4)、若しくは(5)のいずれかで示される置換基であり、
R 2 は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアリール基であり、
R 1 は、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していてもよい芳香族環残基、又は下記一般式(6)で示される基であり、
n 1 は、1〜4の整数であり、
有機色素残基は、ジケトピロロピロール系色素、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系色素、フタロシアニン系色素、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、ぺリノン系色素、ぺリレン系色素、チオインジゴ系色素、イソインドリン系色素、イソインドリノン系色素、キノフタロン系色素、スレン系色素、及び金属錯体系色素の残基であり、
複素環残基及び芳香族環残基は、チオフェン、フラン、ピリジン、ピラゾール、ピロール、イミダゾール、イソインドリン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、ベンズチアゾール、ベンズトリアゾール、インドール、キノリン、カルバゾール、アクリジン、ベンゼン、ナフタリン、アントラセン、フルオレン、フェナントレン、アントラキノン、及びアクリドンの残基である。
一般式(3):
一般式(4):
一般式(5):
〔一般式(3)〜(5)中、
X 4 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、−CH 2 −、又は−X 5 −Y 2 −X 6 −であり、
X 5 は、−NH−、又は−O−であり、
X 6 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、又は−CH 2 −であり、
Y 2 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
vは、1〜10の整数であり、
R 3 及びR 4 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、又はR 3 とR 4 とで一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基であり、
R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基であり、
R 9 は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基である。
一般式(6):
Tは、−X 8 −R 10 、又はW 1 であり、
Uは、−X 9 −R 11 、又はW 2 であり、
W 1 、及びW 2 は、それぞれ独立に、−O−R 20 、−NH−R 20 、ハロゲン基、又は前記一般式(3)、(4)、若しくは(5)のいずれかで示される置換基であり、
R 20 は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアリール基であり、
X 7 は、−NH−、又は−O−であり、
X 8 、及びX 9 は、それぞれ独立に、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−
、−CH 2 NH−、又は−CH 2 NHCOCH 2 NH−であり、
Y 3 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を
有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
R 10 、及びR 11 は、それぞれ独立に、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、又は置換基を有していてもよい前記芳香族環残基である。〕}
一般式(7):
{一般式(7)中、
Zは、下記一般式(8)、(9)、及び(10)で示される群から選ばれる少なくとも1つのものであり、
n 2 は、1〜4の整数であり、
R 12 は、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、又は置換基を有していてもよい前記芳香族残基である。
一般式(8):
一般式(9):
一般式(10):
〔一般式(8)〜(10)中、
X 10 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、−CH 2 −、又は−X 11 −Y 4 −X 12 −であり、
X 11 は、−NH−、又は−O−であり、
X 12 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、又は−CH 2 −であり、
Y 4 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
v 1 は、1〜10の整数であり、
R 13 、及びR 14 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、又はR 3 とR 4 とで一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基であり、
R 15 、R 16 、R 17 、及びR 18 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基であり、
R 19 は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基である。〕}
一般式(16):
{一般式(16)中、
X 101 は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−CH 2 NHCOCH 2 NH−、又は−X 103 −Y 101 −X 104 −であり、
X 102 、及びX 104 は、それぞれ独立に、−NH−、又は−O−であり、
X 103 は、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−NHCO−、又は−NH
SO 2 −であり、
Y 101 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基
を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z 101 は、−SO 3 M 101 、−COOM 101 、又は−P(O)(−OM 101 ) 2 であり、
M 101 は、水素原子、金属カチオン、及び4級アンモニウムカチオンから選ばれる少なくとも1種の1〜3価のカチオンの一当量であり、
Q 101 は、−O−R 102 、−NH−R 102 、ハロゲン基、−X 101 −R 101 、又は−X 102 −Y 101 −Z 101 であり、
R 102 は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいア
ルケニル基であり、
n 101 は、1〜4の整数であり、
R 101 は、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、置換基を有していてもよい前記芳香族環残基、又は下記一般式(17)で表される基である。
一般式(17):
〔一般式(17)中、
X 201 は、−NH−、又は−O−であり、
X 202 、及びX 203 は、それぞれ独立に、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、又は−CH 2 NHCOCH 2 NH−であり、
R 201 、及びR 202 は、それぞれ独立に、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、置換基を有していてもよい前記芳香族環残基、又は−Y 201 −Z 201 であり、
Y 201 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z 201 は、−SO 3 M 201 、−COOM 201 、又は−P(O)(−OM 201 ) 2 であり、
M 201 は、水素原子、金属カチオン、及び4級アンモニウムカチオンから選ばれる少なくとも1種の1〜3価のカチオンの一当量である。〕}
一般式(19):
〔一般式(19)中、
X 401 は、直接結合、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−CH 2 NHCOCH 2 NH−、−X 402 −Y 401 −、又は−X 402 −Y 401 −X 403 −であり、
X 402 は、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−NHCO−、又は−NHSO 2 −であり、
X 403 は、−NH−、又は−O−であり、
Y 401 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z 401 は、−SO 3 M 401 、−COOM 401 、又は−P(O)(−OM 401 ) 2 であり、
M 401 は、水素原子、金属カチオン、及び4級アンモニウムカチオンから選ばれる少なくとも1種の1〜3価のカチオンの一当量であり、
R 401 は、前記有機色素残基であり、
n 401 は、1〜4の整数である。〕 - 誘導体の酸性官能基が、カルボキシル基、スルホン酸基、及び燐酸基からなる群から選ばれる1種類以上の酸性官能基である請求項1記載の電池用組成物。
- 誘導体の塩基性基が、アミノ基である請求項1記載の電池用組成物。
- 導電助剤としての炭素材料の分散粒径(D50)が、2μm以下である請求項1〜3いずれか記載の電池用組成物。
- 更に、ビニルアミド系樹脂以外のバインダー成分、を含んでなる請求項1〜4いずれか記載の電池用組成物。
- バインダー成分が、分子内にフッ素原子を含む高分子化合物である請求項5記載の電池用組成物。
- 更に、溶剤、を含んでなる請求項1〜6いずれか記載の電池用組成物。
- 更に、正極活物質又は負極活物質、を含んでなる請求項1〜7いずれか記載の電池用組成物。
- 下記一般式(2)で表される、塩基性官能基を有するトリアジン誘導体、及び下記一般式(7)で表される、塩基性官能基を有する有機色素誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、又は、
下記一般式(16)で表される、酸性官能基を有するトリアジン誘導体、及び下記一般式(19)で表される、酸性官能基を有する有機色素誘導体からなる群から選ばれる1種以上の誘導体、
と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料と、を溶剤に分散する電池用組成物の製造方法。
一般式(2):
{一般式(2)中、
X 1 は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−CH 2 NHCOCH 2 NH−、又は−X 2 −Y 1 −X 3 −であり、
X 2 は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−NHC
O−、又は−NHSO 2 −であり、
X 3 は、それぞれ独立に−NH−、又は−O−であり、
Y 1 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Pは、下記一般式(3)、(4)、又は(5)のいずれかで示される置換基であり、
Qは、−O−R 2 、−NH−R 2 、ハロゲン基、−X 1 −R 1 、又は下記一般式(3)、(4)、若しくは(5)のいずれかで示される置換基であり、
R 2 は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアリール基であり、
R 1 は、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していてもよい芳香族環残基、又は下記一般式(6)で示される基であり、
n 1 は、1〜4の整数であり、
有機色素残基は、ジケトピロロピロール系色素、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系色素、フタロシアニン系色素、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、ぺリノン系色素、ぺリレン系色素、チオインジゴ系色素、イソインドリン系色素、イソインドリノン系色素、キノフタロン系色素、スレン系色素、及び金属錯体系色素の残基であり、
複素環残基及び芳香族環残基は、チオフェン、フラン、ピリジン、ピラゾール、ピロール、イミダゾール、イソインドリン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、ベンズチアゾール、ベンズトリアゾール、インドール、キノリン、カルバゾール、アクリジン、ベンゼン、ナフタリン、アントラセン、フルオレン、フェナントレン、アントラキノン、及びアクリドンの残基である。
一般式(3):
一般式(4):
一般式(5):
〔一般式(3)〜(5)中、
X 4 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、−CH 2 −、又は−X 5 −Y 2 −X 6 −であり、
X 5 は、−NH−、又は−O−であり、
X 6 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、又は−CH 2 −であり、
Y 2 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
vは、1〜10の整数であり、
R 3 及びR 4 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、又はR 3 とR 4 とで一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基であり、
R 5 、R 6 、R 7 、及びR 8 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基であり、
R 9 は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基である。
一般式(6):
Tは、−X 8 −R 10 、又はW 1 であり、
Uは、−X 9 −R 11 、又はW 2 であり、
W 1 、及びW 2 は、それぞれ独立に、−O−R 20 、−NH−R 20 、ハロゲン基、又は前記一般式(3)、(4)、若しくは(5)のいずれかで示される置換基であり、
R 20 は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアリール基であり、
X 7 は、−NH−、又は−O−であり、
X 8 、及びX 9 は、それぞれ独立に、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−
、−CH 2 NH−、又は−CH 2 NHCOCH 2 NH−であり、
Y 3 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を
有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
R 10 、及びR 11 は、それぞれ独立に、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、又は置換基を有していてもよい前記芳香族環残基である。〕}
一般式(7):
{一般式(7)中、
Zは、下記一般式(8)、(9)、及び(10)で示される群から選ばれる少なくとも1つのものであり、
n 2 は、1〜4の整数であり、
R 12 は、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、又は置換基を有していてもよい前記芳香族残基である。
一般式(8):
一般式(9):
一般式(10):
〔一般式(8)〜(10)中、
X 10 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、−CH 2 −、又は−X 11 −Y 4 −X 12 −であり、
X 11 は、−NH−、又は−O−であり、
X 12 は、直接結合、−SO 2 −、−CO−、−CH 2 NHCOCH 2 −、−CH 2 NHCONHCH 2 −、又は−CH 2 −であり、
Y 4 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
v 1 は、1〜10の整数であり、
R 13 、及びR 14 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、又はR 3 とR 4 とで一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基であり、
R 15 、R 16 、R 17 、及びR 18 は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基であり、
R 19 は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基である。〕}
一般式(16):
{一般式(16)中、
X 101 は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−CH 2 NHCOCH 2 NH−、又は−X 103 −Y 101 −X 104 −であり、
X 102 、及びX 104 は、それぞれ独立に、−NH−、又は−O−であり、
X 103 は、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−NHCO−、又は−NH
SO 2 −であり、
Y 101 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基
を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z 101 は、−SO 3 M 101 、−COOM 101 、又は−P(O)(−OM 101 ) 2 であり、
M 101 は、水素原子、金属カチオン、及び4級アンモニウムカチオンから選ばれる少なくとも1種の1〜3価のカチオンの一当量であり、
Q 101 は、−O−R 102 、−NH−R 102 、ハロゲン基、−X 101 −R 101 、又は−X 102 −Y 101 −Z 101 であり、
R 102 は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいア
ルケニル基であり、
n 101 は、1〜4の整数であり、
R 101 は、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、置換基を有していてもよい前記芳香族環残基、又は下記一般式(17)で表される基である。
一般式(17):
〔一般式(17)中、
X 201 は、−NH−、又は−O−であり、
X 202 、及びX 203 は、それぞれ独立に、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、又は−CH 2 NHCOCH 2 NH−であり、
R 201 、及びR 202 は、それぞれ独立に、前記有機色素残基、置換基を有していてもよい前記複素環残基、置換基を有していてもよい前記芳香族環残基、又は−Y 201 −Z 201 であり、
Y 201 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z 201 は、−SO 3 M 201 、−COOM 201 、又は−P(O)(−OM 201 ) 2 であり、
M 201 は、水素原子、金属カチオン、及び4級アンモニウムカチオンから選ばれる少なくとも1種の1〜3価のカチオンの一当量である。〕}
一般式(19):
〔一般式(19)中、
X 401 は、直接結合、−NH−、−O−、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−CH 2 NHCOCH 2 NH−、−X 402 −Y 401 −、又は−X 402 −Y 401 −X 403 −であり、
X 402 は、−CONH−、−SO 2 NH−、−CH 2 NH−、−NHCO−、又は−NHSO 2 −であり、
X 403 は、−NH−、又は−O−であり、
Y 401 は、炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z 401 は、−SO 3 M 401 、−COOM 401 、又は−P(O)(−OM 401 ) 2 であり、
M 401 は、水素原子、金属カチオン、及び4級アンモニウムカチオンから選ばれる少なくとも1種の1〜3価のカチオンの一当量であり、
R 401 は、前記有機色素残基であり、
n 401 は、1〜4の整数である。〕 - 請求項9に記載の製造方法において、前記誘導体と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料に追加して、正極活物質又は負極活物質と、を溶剤に共分散する電池用組成物の製造方法。
- 請求項9に記載の製造方法において、前記誘導体と、ビニルアミド系樹脂と、導電助剤としての炭素材料に追加して、正極活物質又は負極活物質と、ビニルアミド系樹脂以外のバインダー成分と、を溶剤に共分散する電池用組成物の製造方法。
- 請求項9に記載の製造方法で製造された分散体に、正極活物質又は負極活物質を混合する電池用組成物の製造方法。
- 請求項9に記載の製造方法で製造された分散体に、正極活物質又は負極活物質と、ビニルアミド系樹脂以外のバインダー成分と、を混合する電池用組成物の製造方法。
- ビニルアミド系樹脂、前記塩基性官能基を有する有機色素誘導体、及び前記塩基性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の処理剤、又は、
ビニルアミド系樹脂、前記酸性官能基を有する有機色素誘導体、及び前記酸性官能基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の処理剤、
で、あらかじめ処理された導電助剤としての炭素材料を使用する請求項9〜13いずれか記載の電池用組成物の製造方法。 - 集電体上に正極合剤層を有する正極と、集電体上に負極合剤層を有する負極と、リチウムを含む電解質とを具備するリチウム二次電池であって、前記正極合剤層又は前記負極合剤層が、請求項8記載の電池用組成物を使用して形成されてなるリチウム二次電池。
- 集電体上に正極合剤層を有する正極と、集電体上に負極合剤層を有する負極と、リチウムを含む電解質と、を具備するリチウム二次電池であって、正極合剤層と集電体との間及び/又は負極合剤層と集電体との間に、請求項1〜7いずれか記載の電池用組成物を使用して形成してなる電極下地層を有するリチウム二次電池。
- 請求項10〜14いずれか記載の製造方法により製造された電池用組成物を使用して形成されてなる請求項15又は16記載のリチウム二次電池。
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