JP5466209B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、暖房装置の上部に光学フィルタ及び紫外線フォトダイオードを設置し、太陽光のうち紫外波長領域の強度を検出して、当該強度の変化に基づいて朝と夜とを判別する技術について記載されている。また、特許文献1には、前記の判別結果に基づいて暖房装置の設定温度を補正する技術について記載されている。
また、特許文献2には、室内の熱画像を取り込むための焦電型の赤外線センサ装置や室内の光を検出するための光センサ装置を備えた空気調和機について記載されている。特許文献2に記載の技術によれば、一定時間間隔で室内における熱画像や点灯情報を取得し、これらを用いて在室者の人数、床面に対する位置、姿勢等の特徴抽出を行うことができる。また、特許文献2には、前記の特徴抽出結果に応じて室内の生活シーンを推定し、当該生活シーンに対応して運転制御を行うことが記載されている。
また、特許文献1に記載の技術では、太陽光のうち紫外波長領域の光強度のみを検出して太陽光を検出しているが、紫外線透過率は窓ガラスごとに異なるため、紫外線照射の有無を適切に判断することができない可能性が高いという問題がある。例えば、通常の窓ガラスを透過する紫外線がおよそ半分であるのに対し、紫外線カットガラスであればほとんど紫外線を透過しない。
また、特許文献2に記載の技術では、室内照明と太陽光の判別を行っていないため、光センサ装置によって太陽光の照射に伴う輻射熱の推定を行うことができないという問題がある。例えば、特許文献2に記載の技術では、室内照明(人工光)を点灯している状況と、太陽光が部屋に照射されている状況との判別ができない可能性がある。
<空気調和機の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る空気調和機の室内機、室外機、及びリモコンの正面図である。図1に示すように、空気調和機Aは室内機100Aと、室外機200と、リモコンReと、を備える。室内機100Aと室外機200とは、冷媒配管(図示せず)及び、室外機200用の電源ケーブル(図示せず)によって接続されている。また、室内機100Aと室外機200とは、通信ケーブル(図示せず)を介して互いに情報を送受信することができる。
リモコンReはユーザによって操作され、室内機100Aのリモコン受信部42に対して赤外線信号を送信する。当該信号の内容は、運転要求、設定温度の変更、タイマ、運転モードの変更、停止要求等の指令である。空気調和機Aは、これらの信号に基づいて、冷房、暖房、除湿などの空調運転を行う。
室内機100Aの前面パネル106の左右方向中央下部には、光センサ46A(図4(a)参照)が設置されており、図1に示すように、合成樹脂で作られたセンサカバー1が光センサ46Aを覆うように取り付けられている。ちなみに、センサカバー1は、少なくとも可視光領域及び赤外線領域の波長の光を透過可能な構成となっている。
なお、光センサ46Aの詳細については、後記する。
筐体ベース101には、熱交換器102、送風ファン103、露受皿104、フィルタ112などの基本的な内部構造体が取り付けられている。
熱交換器102は、送風ファン103により室内機100A内に取り込まれフィルタ112を通過した空気と熱交換し、当該空気を冷却又は加熱するように構成されている。熱交換器102の内部に貫通している複数本の伝熱管102aは、前記で説明した冷媒配管(図示せず)に連通しており、周知の冷媒サイクル(図示せず)の一部を構成する。
露受皿104は、熱交換器102の前後両側の下端部下方に配置され、冷房運転時や除湿運転時に熱交換器102において発生する凝縮水を受けるために設けられている。
化粧枠105は、筐体ベース101に配置された内部構造体(熱交換器102、送風ファン103、露受皿104、フィルタ112など)を覆うように配置され、室内機100Aの外観を整える。また、化粧枠105には、空気吸込み口107が上面に設けられており、当該空気吸込み口107を介して室内機100Aの内部に空気を取り込む。
左右風向板110は、室内機マイコン38(図3参照)からの指示に従い、下部に設けた回動軸(図示せず)を支点にして左右風向板用モータ(51a,51b:図3参照)により回動される。
上下風向板111は、室内機マイコン38(図3参照)からの指示に従い、両端部に設けた回動軸(図示せず)を支点にして上下風向板用モータ(50a,50b,50c:図3参照)により回動される。
人検知センサ113は、例えば、検知エリア内の温度変化に反応して信号を出力する素子を内部に備え、これによって室内に人がいるか否かを検知することができる。
図3は、空気調和機のシステム構成を示すブロック図である。図1に示す室内機100Aは、内部に制御装置300を備えている。図3に示すように、制御装置300には、交流電源60から室外機200(図1参照)に突入電流が流れることを防止するための突入電流防止回路31と、室外機200への電源供給の開閉を行うためのパワーリレー32と、制御電源回路33と、で電源部を構成している。
また、制御電源回路33には、ファンモータ駆動回路34を介してファンモータ35が接続され、二方弁駆動回路36を介して冷媒経路を切り替えるための二方弁37が接続されている。
さらに、室内機マイコン38には、リモコン受信部42に設置された赤外線受光素子42a、吸込み温度サーミスタ43、熱交換器サーミスタ44、湿度センサ45、光センサ46などの各種センサが接続されている。また、室内機マイコン38は、空気調和機100Aの運転状態を使用者が視覚的に認識できるように、表示部47の発光ダイオード(図示せず)の点灯を制御し、ブザー48の吹鳴を制御する。
そして、室内機マイコン38は、室内外通信回路30を介して室外機200との通信を司るとともに、室内機100Aを統括して制御する。
なお、前記の制御装置300の各構成の詳細については、その説明を省略する。
次に、室内機100Aに設置される光センサについて詳細に説明する。図4(a)は、室内機のセンサカバーを外した状態の正面図である。図4に示すように、前後方向と、左右方向と、上下方向とを定義する。
室内機100Aの前面パネル106の左右方向中央の下部には、図4(a)に示すように凹部2が形成され、当該凹部2に光センサ46Aが設置されている。光センサ46Aは、左側に設置された可視光センサ3と、右側に設置された赤外線センサ4とを備える。
図4(b)に示すように、可視光センサ3は、基板3cと当該基板3c上に設置された可視光波長領域用の受光素子3bとが、ホルダ3aに固定されるように構成されている。受光素子3bは、可視光波長領域での波長域(およそ360nm〜830nm)での光強度に応じて所定の電流を出力する。また、受光素子3bは、指向性を有し、所定の受光角で集光された光が受光素子3bに到達するようになっている。
このように、可視光波長領域用の受光素子と、赤外波長領域用の受光素子と、を図4(b)に示すように別々の基板3c,4cに設置する場合と、図4(c)に示すように一つの基板46cに設置する場合がある。
同様に、受光素子4bも、フォトトランジスタである。光が入射された場合、受光素子4bは、赤外波長領域の光に応じて、出力電流が増大する。この電流は抵抗R5,R6,R7,R8およびC2によって電圧変換、フィルタリングされ、電圧信号としてA/Dポート38bを介して室内機マイコン38に出力される。
光センサは図6に示されるとおり、汎用部品である受光素子3b及び受光素子4b、また抵抗R1,R2,R3,R4及びコンデンサC1によって構成されるため、安価に構成することができる。
(光源の判別方法:その1)
一般に、室内機100Aが設置されている室内の床面及び壁面には、太陽光の他に蛍光灯、白熱灯、LED照明などから発せられる光が照射される。図7は、太陽光、蛍光灯、白熱灯のそれぞれについての、波長に対するスペクトル強度の分布を示す図である。一般に、光には、紫外線波長領域401、可視光波長領域402、赤外線波長領域403の波長領域が存在する。図7に示すように、光源の種類によって、その光源から発せられる光は、異なるスペクトル強度の分布を示す。なお、図7は、横軸が波長であり、縦軸が強度である。
各波長領域の光を検出する受光素子3b,4b(図4(b)参照)の出力はそれぞれ比例関係となる。したがって、光量を横軸とした場合の可視光線センサ3及び赤外線センサ4出力のグラフは、それぞれ図8(a),(b),(c)、に示す通りとなる。つまり、ある特定の光源から照射される光を各受光素子が受光した場合に、可視光センサ3の出力に対する赤外線センサ4の出力の割合はほぼ一定の値となる。
なお、前記の記載において、「光源を判別」するという記載は、室内に照射されている光が全てその光源によるものである場合の他に、検出された光の強度について、特定の光源から照射される光の影響が最も大きいものである場合も含むものとし、以下の記載においても同様である。
なお、後記で説明するように、図8(a)〜(c)に示すグラフ(直線)の傾きや前記各閾値の値は一例であり、受光素子3b,4bの素子特性や当該各素子に接続される回路構成、空気調和機Aの仕様などによって、適宜設定を変更することができる。
なお、これらの設定は、事前の実験に基づいて、空気調和機Aの設計段階で設定され、図3に示す制御装置300のEEPROM40に記憶される。また、前記で説明した光源判別は、図6に示すように、可視光センサ3及び赤外線センサ4から入力された信号に基づいて、室内機マイコン38が行う。
そのため、各光源からの影響の度合い、例えば同じ照度でも、蛍光灯の光より太陽光の影響の方が強い場合などにおいて、影響の度合いの大きい方の光源を判別できるよう、δの前記閾値に反映させる。
また別の方法としては、例えば光源の判定結果を「太陽光と蛍光灯」など、二の光源が同居していると判定するよう、前記で説明したδの閾値を更に細分化することもできる。
図9は、蛍光灯、LED照明のそれぞれについて、波長に対するスペクトル強度の分布を示す図である。このように蛍光灯とLED照明にはスペクトルの相違点が存在するが、この点に感度を持つ受光素子、例えば500nmについて感度を持つ受光素子(図示せず)を光センサ46に付加する。それぞれの受光素子の出力に基づいて光源が蛍光灯であるかLED照明であるか(又は他の光源であるか)を判別することができる。
つまり、図9に示すように、蛍光灯からの光が光センサ46Aに照射された場合、可視光センサ3と500nmについて感度を持つ受光素子(図示せず)とは両者とも出力が得られる。これに対して、LED照明からの光が光センサ46に照射された場合、可視光センサ3の出力に対し、500nmについて感度を持つ光センサの出力が小さくなることから、蛍光灯とLED照明光の判別が可能となる。
蛍光灯とLED照明を区別する必要が生じた場合には、前記の光センサ46Aに、所定の波長領域において大きな感度を持つ受光素子を備えた光センサ(図示せず)を付加する。なお、光源の判別方法については前記で説明したので、省略する。
図10は、可視光波長領域の光強度が所定範囲内であり、光源が太陽光、白熱灯、又は蛍光灯である場合の赤外線センサの出力を示す図である。図8(a)に示すように、光源が太陽光である場合には、可視光の強度がa1〜a2における赤外線センサの出力範囲はα(b1〜b2)となっている。また、図8(b)に示すように、光源が白熱灯である場合には、a1〜a2における赤外線センサの出力範囲はβ(b3〜b4)となっている。また、図8(c)に示すように、光源が蛍光灯である場合には、a1〜a2における赤外線センサの出力範囲はγ(b5〜b6)となっている。
このように、室内機マイコン38(図3参照)は、まず、可視光の強度(可視光センサ3の出力)が、予め設定されたa1以上a2以下の所定範囲に属するか否か判断し、前記所定範囲内に属する場合には、赤外線センサ4の出力と閾値d,eとの大小関係に基づいて、光源を判別することができる。
また、一般的な室内においては、極端に可視光強度が高くなるとは考え難く、この上限値をa2に設定すれば良い。
なお、これら閾値の設定は、事前の実験に基づいて、空気調和機Aの設計段階で設定され、図3に示す制御装置300のEEPROM40に記憶される。また、前記した光源の判別は、図6に示すように可視光センサ3及び赤外線センサ4から入力された信号に基づいて、室内機マイコン38が行う。
前記した通り、室内に太陽光が照射されると、当該太陽光によって室内の床面や壁面が暖められ、輻射熱が発生する。すなわち、図11(a)に示すように、室内へ照射される太陽光の光強度が大きくなるのに従って、室内の床面や壁からの輻射熱が大きくなる。つまり、太陽光が検出された場合の可視光センサ出力または赤外線センサ出力が大きくなるのに従って、室内の床面や壁からの輻射熱量も大きくなっていることとなる。ちなみに、光源が太陽光であるか否かは前記の方法によって室内機マイコン38(図3参照)により判断される。
また、図11(b)に示すように、室内の床面や壁からの輻射熱量が大きくなるにしたがって、在室者が感じる体感温度の上昇量も大きくなる。
なお、実際には体感温度の推定には気温、運動量、湿度等が関わるが、図11(b)では輻射熱量と体感温度の関係を示すため、これらの条件を一定として一例を示したが、実際には前記パラメータを考慮して体感温度を算出する必要がある。
マイコン38(図3参照)は、まず、室内に照射されている光の光源を判別し、光源が太陽光であるか否か判断する。そして光源が太陽光であると判断した場合、マイコン38はEEPROM40に記憶されている情報を参照し、光センサによって検出された光強度から輻射熱量を推定し、その結果に基づいて運転制御を行う。なお、光源が太陽光でない場合には、空気調和機Aはそれまで行っていた通常の運転を継続して行う。
ちなみに、図11(a),(b)に示す特性のパラメータは、空気調和機の仕様や使用環境などに依存するため、空気調和機ごとに任意に設定すればよい。
例えば、室外気温10℃のとき、空気調和機100Aが暖房運転を行っており、空調設定温度が25℃である場合を考える。光センサ46Aが蛍光灯、白熱灯、又はLED照明の光を検出した場合は、室内機マイコン38は、空調温度(吸込み口107に設けた吸込み温度サーミスタ43により検出される室内気温:図2、図3参照)が、25℃となるよう運転制御を行う。
ここで、可視光センサ3と赤外線センサ4からの出力値に基づいて室内に照射された光の光源が太陽光であると判別した場合、室内機マイコン38は、当該太陽光による輻射熱量を推定する。さらに室内機マイコン38は、推定した輻射熱量から求めた体感温度の上昇量が例えば2℃であった場合に、室内機マイコン38は、空調設定温度が25℃であるのに対し空調温度(室内機100Aの吸気温度)が23℃となるよう運転制御を行う。これによって太陽光による輻射熱の影響を空調制御により相殺し、室内における体感温度をより空調設定温度に近い値とする運転制御を行う。
本実施形態に係る空調和機Aでは、可視光センサ3の出力に対する赤外線センサ4の出力の比によって室内に照射されている光の主な光源を判別することができる(前記の光源の判別方法:その1)。あるいは、可視光センサ3の所定の出力範囲内において、赤外線センサ4の出力値と所定の閾値d,eとを比較することによって、光源を判別することができる(前記の光源の判別方法:その2)。
また、可視光センサ3の出力に対する赤外線センサ4の出力は、光源ごとに所定の比となる。したがって、前記した可視光センサ3の出力に対する赤外線センサ4の出力の比を用いて光源を判別する場合には、室内照度の大小に関わらず光源を判別することが可能である。
また、室内機100Aの前面パネル106に設置された光センサ46A(46B)は、室内のほぼ全ての床面(及び壁の一部)からの光を採光することができる。したがって、室内機マイコン38は、室内全体での太陽光による輻射熱量及び体感温度の上昇量を適切に推定し、その結果に基づいて運転制御を行うことができる。
<光センサの構成及び設置角度>
図12は、本発明の第2実施形態に係る空気調和機の説明するための図であり、(a)は室内機に光センサを2つ設置し、センサカバーを外した場合の正面図であり、(b)は部屋を真上から見た場合に、2つの光センサによって捉えられる床面の領域を示す図である。
図12(a)に示すように、室内機100Bの左右方向中央の下部には、凹部2L,2Rが形成されている。また、凹部2Lには光センサ46Lが設置され、凹部2Rには光センサ46Rが設置されている。ここで、各光センサ46L,47Rのそれぞれに可視光波長領域用の受光素子46b1と、赤外波長領域用の受光素子46b2と(図4(c)参照)が設置されている。
なお、以下の記載においては、1個の基板上に可視光波長領域用の受光素子と赤外波長領域用の受光素子とが設置されている場合について説明するが(図4(c)参照)、可視光波長領域用の受光素子と赤外波長領域用の受光素子とが別々の基板上に設置されている場合でも同様である(図4(b)参照)。
なお、図13に示す回路の詳細については、図6を用いた説明と重複するため、説明を省略する。
前記の通り、本実施形態では、左エリア検出用の光センサ46L(図12(a)参照)によって、室内の左エリアである領域P1(図12(b)参照)に照射される光の光源を判別することができる。同様に、右エリア検出用の光センサ46R(図12(a)参照)によって、室内の右エリアである領域P2(図12(b)参照)に照射される光の光源を判別することができる。
そして、室内機マイコン38は、各領域P1,P2ごとの輻射熱量を推定し、当該輻射熱量に基づいて運転制御を行う。すなわち、室内機マイコン38は、各領域P1,P2のうち、照射されている光の光源が太陽光であると判別された領域が存在する場合には、当該領域の輻射熱量を推定し、各領域P1,P2における熱輻射量の差に対応する体感温度の差がなくなるように運転制御を行う。
そこで、室内機マイコン38は、左エリアP1と右エリアP2における体感温度が一定となるように、左右風向板110(図2参照)と上下風向板111(図2参照)による風向制御を行うとともに、ファンモータ35(図3参照)の回転数を制御することによって気流制御を行うことにより、当該室内における体感温度の差を解消する。つまり、空気調和機Bは、左エリアP1と比較して体感温度が相対的に2℃低い右エリアを中心に送風する(暖房運転により温風を送風する)ことで、室内における体感温度を一定とすることができる。
ちなみに、上記では空気調和機Bが暖房運転を行っている場合について説明したが、冷房運転の場合には、体感温度が相対的に高いエリアに向けて送風する(冷房運転により冷風を送風する)ことで、室内における体感温度を一定とすることができる。
前記では、空気調和機Bが暖房運転又は冷房運転を行っている(つまり、温風又は冷風を送風している)場合における運転制御について説明したが、空調室内の温度が空調設定温度を中心として所定範囲内(例えば、±0.5℃以下)に収まっている場合もある。
また、室内の空気が設定温度に達している場合には、空気調和機Bの冷媒サイクルは停止状態となり、熱交換器102(図2参照)内の冷媒温度は除々に室温に近づいていく。また、一般に、室内の温度が空調設定温度に達している場合において、在室者に対し室内の空気をそのまま送風した場合、気流効果により在室者は涼しく感じる(つまり、体感温度が低くなる)。
この場合には、室内マイコン38は冷媒サイクルを稼動させずに、単に送風ファン103(図2参照)を回転させて、室内の空気を循環させるよう制御を行う。
本実施形態に係る空調和機Bによれば、室内のうち局所的に太陽光が照射され、その影響によって局所的に温度差が生じている場合にも、温風、冷風の気流制御を行うことにより室内における温度差をなくして室内全体の体感温度を均一化し、室内の快適性を保つことができる。
また、本実施形態に係る空気調和機Bでは、室内機100Bにより検出された室内温度が空調設定温度に達している場合であっても、相対的に体感温度が高い領域に向けて室内の空気をそのまま送風する制御を行う。このように送風の気流を利用することで、室内全体の温度を空調設定温度に保ちつつ、室内における温度差をなくして室内全体の体感温度を均一化することができる。
<光センサの構成及び設置角度>
図14(a)は本発明の第3実施形態にかかる空気調和機を説明するための図であり、室内機に光センサを4つ設置し、センサカバーを外した場合の正面図であり、(b)は部屋を真上から見た場合に、4つの光センサによって捉えられる床面の領域を示す図である。
図14(a)に示すように、室内機100Cの左右方向中央の下部には、4つの凹部2L,2F,2N,2Rが形成されている。また、凹部2Lには光センサ46Lが設置され、凹部2Fには光センサ46Fが設置され、凹部46Nには光センサ46Nが設置され、凹部2Rには光センサ46Rが設置されている。ここで、各光センサ46L,46F,46N,46Rのそれぞれに、可視光波長領域用の受光素子46b1と、赤外波長領域用の受光素子46b2と(図4(c)参照)を備えている。
すなわち、図14(a)に示す凹部2Lは、図14(b)に示す領域P3からの光を左エリア検出用の光センサ46Lが採光するように形成されている。また、図14(a)に示す凹部2Rは、図14(b)に示す領域P4からの光を右エリア検出用の光センサ46Rが採光するように形成されている。なお、センサ46L及びセンサ46Rの受光角は、各センサがそれぞれ、図14(b)に示す領域P3,P4をとらえることができるように適宜設定されている。
同様に、図14(a)に示す凹部2Nのうち中央・近エリア検出用の光センサ46Nが設置される平面は、光センサ46Nが左右方向において正面を向き、かつ、上下方向において水平面から所定角度θ8(図15参照)だけ下を向くように形成されている。また、光センサ46Nの受光角θ6(図15参照)は、図14(b)に示す領域P6から光を採光できるように設定されている。これによって、光センサ46Nは、中央・近エリアである領域P6からの光を採光することができるようになっている。
図15に示すように、中央・遠エリア用光センサ46Fが水平面から下向きに傾斜する角度θ7は、中央・近エリア用光センサ46Nが水平面から下向きに傾斜する角度θ8よりも小さくなるように(θ7<θ8)、凹部2F,2N(図14(a)参照)がそれぞれ形成されている。
このようにして、室内機100Cに設置された4つの光センサ46L,46F,46N,46Rは、それぞれ、図14(b)に示す室内の4つの領域P1,P2,P3,P4からの光を採光することができるようになっている。
すなわち、左エリア検出用の光センサ46Lが備える可視光波長領域用の受光素子46L1からの電気信号と、赤外波長領域用の受光素子46L2からの電気信号とが、それぞれA/Dポート38a,38bを介して室内機マイコン38に入力する。
他の受光素子46R1,46F1,46N1からの電気信号についても同様であるため、説明を省略する。また回路の詳細については、図6を用いた説明と同様である。
しかし、図17に示すように、各受光素子からの入力を受ける各端子を設けたアナログスイッチ53を設け、室内機マイコン38が当該アナログスイッチ53からの入力を受ける構成とすれば、室内機マイコン38に設けるA/Dポートは1つで足りる。ちなみに、室内機マイコン38からアナログスイッチ53に対しては、図17に示す8つの受光素子のうち、信号を受ける受光素子を特定する選択制御信号が出力される。アナログスイッチ53は、室内機マイコン38から入力される選択制御信号に従って、予め設定された順序で各受光素子からの信号を、室内機マイコン38に対して逐次出力する。
なお、前記では、アナログスイッチ53を各受光素子と室内機マイコン38との間に介在させることとしたが、アナログスイッチ53の代わりにマルチプレクサを使用してもよい。
前記で説明したように、室内機100Cには、異なるエリアP1〜P4(図14(b)参照)からの光を採光するように、複数の光センサ46L,46F,46N,46Rが配置されている。
また、室内機マイコン38(図3参照)は、所定のサンプリング周期ごとに、各エリアP1〜P4に関して、光源判別の結果を少なくとも含む情報をEEPROM40(図3参照)に記憶させている。そして、室内機マイコン38は、EEPROM40から読み出した前記情報に基づいて、各エリアP1〜P4のうち、他の領域よりも相対的に長時間、太陽光が照射されている領域(例えばエリアP4)付近に窓70(図14参照)が設置されていると判断する。なお、前記所定のサンプリング周期は、予め設定された値である。
室内機マイコン38は、EEPROM40から読み出した前記情報に基づき、各エリアP1〜P4のうち他の領域よりも相対的に太陽光が検出される頻度が高い領域付近に窓が設置されていると判断する。そして、室内機マイコン38は、温度サーミスタ43によって検出される室内気温と、室外機200(図1参照)に設置された温度センサ(室外気温検出手段:図示せず)によって検出される室外気温と、に基づいて窓付近の温度を算出し、当該窓付近の領域とそれ以外の領域との温度差を小さくするように運転制御を行う。
ここで、室内機100Cの室内機マイコン38(図3参照)は、前記の方法で窓が設置されているエリアを推定し、運転制御の補正を行う。
窓付近の温度低下ΔZ[℃]は、室内気温をX[℃]、室外気温をY[℃]とし、比例定数をξとすると、例えば、以下の式(1)により算出することができる。
ΔZ=ξ(Y−X)・・・式(1)
なお、前記の比例定数ξは、予め事前の実験などにより取得し、制御装置300のEEPROM40に記憶させておく。
さらに、前記の状況で、室外気温が1℃、空調設定温度が18℃、吸い込み温度サーミスタ43によって検出される室内気温が18℃であるとする。この場合に室内機マイコン38によって推定される窓70付近の温度低下が、例えば、−3℃である場合、窓70付近の気温は15℃程度であるということがわかる。
このとき、室内において3℃の温度差が生じていることとなり、室内の在室者にとって不快である。したがって、室内機マイコン38は、左右風向板110、上下風向板111によって風向制御を行い、室内ファンモータ35の回転数制御を行うことで、室内全体の気温を一定に保つように運転制御を行う。
なお、運転制御の詳細については第2実施形態で説明した場合と同様であるから、説明を省略する。
本実施形態に係る空気調和機Cによれば、4つの領域P1〜P4における光強度の検出、光源判別、及び、その結果に基づいて輻射熱量の検出を行うので、室内における局所的な体感温度の差をより的確に把握し、それに基づいてよりきめ細やかな運転制御を行うことができる。また、一般的に空気調和機は部屋の四方を囲む壁の一つに、平行に取り付けられるため、各光センサの検出範囲を左エリア、右エリア、中央・遠エリア、中央・近エリアに設定したことにより、各壁それぞれの窓の有無を検出することが可能となり、より細やかな制御が可能となる。
図18は、本発明の第4実施形態にかかる空気調和機を説明するための図であり、(a)は室内機に光センサを4つ設置し、センサカバーを外した場合の拡大正面図であり、(b)は部屋を真上から見た場合に、4つの光センサによって捉えられる床面の領域を示す図である。
本実施形態に係る空気調和機Dは、図18(a)に示すように、左エリア検出用の光センサ46L1が右側の凹部2L1に設置され、右エリア検出用の光センサ46R1が左側の凹部2R1に設置され、中央・遠エリア検出用の光センサ46F1が上側の凹部2F1に設置され、中央・近エリア検出用の光センサ46N1が下側の凹部46N1に設置されている。ちなみに、各光センサ46L1,46F1,46N1,46R1は、第3実施形態の場合と同様に、前面パネル106の左右方向中央の下部に設置されている。
そして、図18(b)に示すように、各光センサ46L1,46R1,46F1, 46N1によって、それぞれエリアP3,P4,P5,P6からの光が採光される。
本実施形態に係る空気調和機Dによれば、4つの光センサ46L,46F,46N,46Rを一箇所に集めることができる。したがって、例えば、これに伴ってセンサカバー1(図1参照)を小さくすることができ、コストを抑えることが可能となる。また、センサカバー1を小さく設計できることで、意匠性をより高めることもできる。
図19は、本発明の第5実施形態にかかる空気調和機を説明するための図であり、(a)は室内機の左右両端に光センサをそれぞれ設置し、各センサカバーを外した場合の正面図であり、(b)は、室内機が左側に設置されている場合に右エリア検出用の光センサによって捉えられる床面の領域を示す図である。
本実施形態では、左エリア検出用の光センサ46L´を室内機100Eの前面パネル106の左下に設置し、右エリア検出用の光センサ46R´を室内機100Eの前面パネル106の右下に設置する構成となっている。
また、凹部2L´,2R´は、図5を用いて説明した場合と同様に、各光センサ46L´,46R´の受光方向が、水平面からθ2(図5参照)だけ下を向くように形成されている。さらに、凹部2L´は光センサ46L´の受光方向が前面パネル106に対して垂直な面からθ9だけ左方向に向くように設置され、凹部2R´は光センサ46R´の受光方向が前面パネル106に対して垂直な面からθ10だけ右方向に向くように設置されている。
なお、一般に空気調和機の室内機は、室内の中央に設置される場合よりも室内の右側又は左側の隅に設置される場合が多い。このような場合を想定して、一方のセンサのみで室内の広範囲からの光を受光できるよう、光センサ46L´及び46R´の受光角(例えば、120°)を設定しておく。
例えば、図19(b)に示すように、室内機100Eが室内の左側に設置された場合、当該情報をリモコンReから受信した室内機マイコン38は、右エリア検出用の光センサ46R´から入力される信号のみを受け付けるようにする。前記のように、受光角が広めに設定されているので、右エリア検出用の光センサ46R´のみで室内のほぼ全域からの光を採光することができる。
本実施形態に係る空気調和機Eによれば、室内機100Eが壁の左右中央に設置された場合の他、左側又は右側に設置された場合でも、それに対応して室内機マイコン38が右エリア検出用の光センサ46R´からの電気信号のみ、又は、左エリア検出用の光センサ46L´からの電気信号のみを受け付ける。あるいは、リモコンReを介して受信した室内機100Eの設置位置の情報に基づいて、室内機マイコン38が光センサ46L´,46R´の受光方向を変える。これにより、光センサの壁からの光による影響を抑えることができ、より正確に室内の光源を捉えることが可能である。
したがって、室内機100Eの設置位置に関わらず、適切に光源判別を行い、その結果に基づく運転制御を行うことができる。
本実施形態では、室内に照射される光の光源に応じて表示部47の調光を行うことを特徴とする。
図20は、室内機に設けられたリモコン受信部と、その周辺の概略構成を示す一部透視斜視図である。室内機100Fの前面パネル106(図1参照)の下部の左右一方の側には、リモコンRe(図1参照)からの赤外線等の操作信号を受ける赤外線受光素子42aと、空気調和機Aの運転状況などを表示する表示部47(47a,47b,47c,47d,47e,47f)と、室内機マイコン38からの所定の信号を送信する赤外線信号送信部55a,55b,55cと、が設けられている。また、赤外線受光素子42aと、赤外線信号送信部55a,55b,55cとは、合成樹脂製のカバー54によって覆われている。なお、前記の赤外線受光素子42aと、赤外線信号送信部55a,55b,55cについては、詳細な説明を省略する。
例えば、室内の光強度が微弱で所定の値以下となっている場合、又は、光源が白熱灯でその発光強度が所定の値以下である場合、室内機マイコン38は、在室者が就寝していると判断する。そして、室内機マイコン38は、表示部47の発光ダイオードの発光強度を弱める制御を行うことで、視認性を向上させるだけでなく、表示部が明るすぎるなどといった使用者へのストレスを軽減することができる。
また、例えば、室内の光強度が微弱で所定の値以下となっている場合、又は、光源が白熱灯でその発光強度が所定の値以下である場合、室内機マイコン38は、在室者が就寝していると判断する。この場合、室内機マイコン38は、表示部47の液晶ディスプレイの発光強度(つまり、図示しないバックライトの発光強度)を弱める制御を行う。これによって空気調和機Fは、視認性を向上させるだけでなく、表示部が明るすぎるなどといった使用者へのストレスを軽減することができる。また、表示部が液晶ディスプレイで構成されている場合、室内に照射されている光の光源に合わせて液晶ディスプレイの色調の補正を行うこととしてもよい。また、前記で説明したバックライト(図示せず)の発光強度の補正と、液晶ディスプレイの色調の補正とを併せて行うこととしてもよい。
なお、光源判別方法などの詳細については前記の内容と同様であるから、説明を省略する。
本実施形態に係る空気調和機Fによれば、室内に照射されている光の光源を判別し、当該光源から照射される光の光強度に基づいて表示部の発光強度を調整することができる。つまり、空気調和機Fは、昼間などの室内が明るい際の表示部発光強度に対し、室内が暗い場合には表示部の発光強度を弱める制御を行う。これにより、表示部発光強度を室内の環境ごとに適正に設定できるため、就寝時などでも表示部の光によって快適性を損なうことはない。
また、表示部が液晶ディスプレイで構成されている場合には、バックライトの光度だけでなく、室内に照射されている光の光源に合わせて色調の補正を行うことで、表示部を使用者にとって見やすいものとすることができる。
本実施形態では、室内に照射される光の光源に応じてフィルタ清掃機構の運転制御を行うことを特徴とする。
室内機100Gには、上面に設けられた空気吸込み口107(図2参照)から取り込む空気に含まれる塵埃を捕らえるフィルタ112(図2参照)が設置されている。また、室内機100Gには、フィルタ112に溜まった塵埃を清掃するためのフィルタ清掃機構56が設置されている。
前記第6実施形態において説明した場合と同様に、例えば室内の光強度が微弱で所定の値以下となっている場合、または光源が白熱灯でその発光強度が所定の値以下である場合などは、室内機マイコン38がフィルタ清掃機構56に対し、フィルタ112の清掃運転を行わないように制御するか、又は、フィルタ自動清掃機構56の運転音を発生する機能の動作を制限するよう制御する。すなわち、室内機マイコン38は、可視光波長領域の光強度が予め設定された所定値以下である場合、又は、光源として白熱灯を検出した場合には、フィルタ清掃機構56の運転を制限する。
なお、光源判別方法などの詳細については前記した内容と同様であるから、説明を省略する。
本実施形態に係る空気調和機Gによれば、室内に照射されている光の光源を判別し、当該光強度に基づいてフィルタ清掃機構56の運転を制御することができる。
したがって、空気調和機Gによれば、使用者の就寝時に室内機100Gのフィルタ56の動作音による使用者へ不快感のない、より快適な空調環境を提供することができる。
以上、本発明に係る空気調和機A〜Gについて、各実施形態により説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更などを行うことができる。
例えば、前記した第2実施形態〜第5実施形態では、例えば、各光センサが、可視光波長領域用の受光素子と赤外波長領域用の受光素子とが一つの基板上に設置される構成(図4(c)参照)となっていたが、これに限るものではない。すなわち、別基板上に可視光センサと赤外線センサとを、図4(b)に示すように別々に構成して設置することとし、これを一組の光センサとしてもよい。
また、前記では、各受光素子がフォトトランジスタである場合について説明したが、受光素子としてフォトダイオードを使用してもよい。
また、前記では、各光センサが前面パネル106の左右方向中央の下部に設置されている場合と(図4,12,14参照)、前面パネルの右下及び左下にそれぞれ設置されている場合と(図19参照)について説明したが、これに限らない。すなわち、室内の所定の領域からの光を光センサによって採光することができればよく、前記の配置に限らない。例えば、光センサを前面パネル106の左右方向中央の上部に設置することとしてもよい。表示部47も同様である。
したがって、室内機の設置位置に関わらず、適切に光源判別を行い、その結果に基づく運転制御を行うことができる。
100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G 室内機
1 センサカバー
2,2L,2R,2F,2N,2L´,2R´ 凹部
3 可視光センサ(光強度検出手段)
4 赤外線センサ(光強度検出手段)
3a,4a,46a ホルダ
3b,46b1,46L1,46R1,46F1,46N1 可視光波長領域用の受光素子(受光素子、第1の受光素子)
4b,46b2, 46L2,46R2,46F2,46N2 赤外波長領域用の受光素子(受光素子、第2の受光素子)
3c,4c,46c 基板
300 制御装置
38 室内機マイコン(光源判別手段、運転制御手段、輻射熱量推定手段、窓位置検出手段)
40 EEPROM(記憶手段)
43 吸込み温度サーミスタ(室内気温検出手段)
46,46A,46B,46L,46R,46F,46N,46L´,46R´, 光センサ
47,47a,47b,47c,47d,47e,47f 表示部(表示手段)
56 フィルタ清掃機構
70 窓
106 前面パネル
107 空気吸込み口
112 フィルタ
200 室外機
Re リモコン
P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7 エリア(領域)
Claims (21)
- それぞれ検出波長領域の異なる複数種類の受光素子を備え、室内機が設置されている室内に照射される光を受光して、受光した前記光の強度を検出する光強度検出手段と、
それぞれの前記受光素子によって検出された光の強度に基づいて、前記光の光源を判別する光源判別手段と、
前記光源判別手段によって判別された光源、及び、前記光強度検出手段によって検出された光強度に対応して運転制御を行う運転制御手段と、を備えること
を特徴とする空気調和機。 - 前記光源判別手段は、前記複数種類の受光素子のうち、予め定められた特定種類の受光素子によって検出される光強度に対する、他の特定種類の受光素子によって検出される光強度の割合に基づいて、前記光の光源を判別すること
を特徴とする請求項1に記載の空気調和機。 - 前記光強度検出手段は、前記光のうち可視光波長領域における光強度を検出する第1の受光素子と、前記光のうち赤外波長領域における光強度を検出する第2の受光素子と、を有すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和機。 - 前記光源判別手段は、前記第1の受光素子によって検出される可視光波長領域の光強度に対する、前記第2の受光素子によって検出される赤外波長領域の光強度の割合が、予め設定された第1の値以上であり、かつ、予め設定された第2の値未満である場合に、前記光源は太陽光であると判別すること
を特徴とする請求項3に記載の空気調和機。 - 前記光源判別手段は、前記第1の受光素子によって検出される可視光波長領域の光強度に対する、前記第2の受光素子によって検出される赤外波長領域の光強度の割合が、前記第1の値未満である場合に、前記光源は蛍光灯であると判別すること
を特徴とする請求項4に記載の空気調和機。 - 前記光源判別手段は、前記第1の受光素子によって検出される可視光波長領域の光強度に対する、前記第2の受光素子によって検出される赤外波長領域の光強度の割合が、前記第2の値以上である場合に、前記光源は白熱灯であると判別すること
を特徴とする請求項4又は請求項5に記載の空気調和機。 - 前記光源判別手段は、前記第1の受光素子によって検出される可視光波長領域の光強度が所定範囲内である場合に、前記第2の受光素子によって検出される赤外波長領域の光強度と、少なくとも一つの予め設定された閾値との大小関係に基づいて、前記光の光源を判別すること
を特徴とする請求項3に記載の空気調和機。 - 前記光源判別手段は、前記第1の受光素子によって検出される可視光波長領域の光強度が所定範囲内である場合に、前記第2の受光素子によって検出される赤外波長領域の光強度が、予め設定された第1の値以上であり、かつ、予め設定された第2の値未満である場合に、前記光は太陽光であると判別すること
を特徴とする請求項7に記載の空気調和機。 - 前記光源判別手段は、前記第1の受光素子によって検出される可視光波長領域の光強度が所定範囲内である場合に、前記第2の受光素子によって検出される赤外波長領域の光強度が、前記第1の値未満である場合に、前記光源は蛍光灯であると判別すること
を特徴とする請求項8に記載の空気調和機。 - 前記光源判別手段は、前記第1の受光素子によって検出される可視光波長領域の光強度が所定範囲内である場合に、前記第2の受光素子によって検出される赤外波長領域の光強度が、前記第2の値以上である場合に、前記光源は白熱灯であると判別すること
を特徴とする請求項8又は請求項9に記載の空気調和機。 - 前記室内機が設置されている室内の気温を検出するための室内気温検出手段と、
前記光源判別手段によって前記光の光源が太陽光であると判別された場合に、前記光強度検出手段によって検出された前記光の強度に基づいて前記室内における輻射熱量を推定する輻射熱量推定手段と、をさらに備え、
前記運転制御手段は、前記室内気温検出手段によって検出された前記室内の気温と、前記輻射熱量推定手段によって推定された輻射熱量に基づいて、空調温度を補正して運転制御を行うこと
を特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の空気調和機。 - 前記室内での検出領域が略同一であり、それぞれ検出波長領域の異なる複数種類の前記受光素子を一組とした光強度検出手段を複数組備え、
各組の光強度検出手段は、前記室内においてそれぞれ異なる領域に照射される光の光強度を検出するように設置され、
前記光源判別手段は、各光強度検出手段による光強度の検出結果から、前記それぞれの領域に対して照射される光の光源を判別し、
前記輻射熱量推定手段は、それぞれの前記領域のうち、照射されている光の光源が太陽光であると前記光源判別手段によって判別された領域が存在する場合には、当該領域の輻射熱量を推定し、
前記運転制御手段は、それぞれの前記領域における熱輻射量の差に対応する体感温度の差がなくなるように運転制御を行うこと
を特徴とする請求項11に記載の空気調和機。 - 前記運転制御手段は、前記空気調和機の設定温度と前記室内気温検出手段によって検出された室内気温との差が予め設定された所定範囲内であると判断した場合には、前記室内における熱輻射量の差に対応する体感温度の差がなくなるように、前記室内の空気を冷却又は加熱せずにそのまま送風すること
を特徴とする請求項12に記載の空気調和機。 - 前記運転制御手段は、暖房運転を行っている場合に、相対的に輻射熱量が少ない領域に対して温風を送風するよう運転制御を行うことを特徴とする請求項12に記載の空気調和機。
- 前記運転制御手段は、冷房運転を行っている場合に、相対的に輻射熱量が大きい領域に対して冷風を送風するよう運転制御を行うことを特徴とする請求項12に記載の空気調和機。
- 前記空気調和機の室外機が設置されている室外の気温を検出する室外気温検出手段と、
前記各領域について、所定の周期ごとに、少なくとも前記光源判別手段による判別結果を含む情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段から読み出した前記情報に基づき、前記各領域のうち他の領域よりも相対的に太陽光が検出される頻度が高い領域付近に窓が設置されていると判断する窓位置検出手段と、をさらに備え、
前記運転制御手段は、前記室内気温検出手段によって検出される室内気温と、前記室外気温検出手段によって検出される室外気温とに基づいて前記窓付近の温度を算出して、当該窓付近の領域とそれ以外の領域との温度差を小さくするように運転制御を行うこと
を特徴とする請求項11から請求項15のいずれか一項に記載の空気調和機。 - 前記室内機は空気吸い込み口に設置されたフィルタと、前記フィルタに付着した埃を取り払うためのフィルタ清掃機構と、をさらに備え、
前記運転制御手段は、前記第一の受光素子によって検出される可視光波長領域の光強度が、予め設定された所定値以下である場合、前記フィルタ清掃機構の運転を制限すること
を特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の空気調和機。 - 前記室内機は空気吸い込み口に設置されたフィルタと、前記フィルタに付着した埃を取り払うためのフィルタ清掃機構と、をさらに備え、
前記運転制御手段は、前記光源判別手段によって白熱灯が検出された場合、前記フィルタ清掃機構の運転を制限すること
を特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の空気調和機。 - 前記室内機は少なくとも1つの表示手段をさらに備え、
前記運転制御手段は、前記光強度検出手段によって検出される光強度、及び、前記光源判別手段による光源の判別結果に応じて、前記表示手段の発光強度を調整すること
を特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の空気調和機。 - 前記表示手段は発光ダイオードであり、
前記運転制御手段は、前記光強度検出手段によって検出される光強度、及び、前記光源判別手段による光源の判別結果に応じて、前記発光ダイオードの発光強度を調整すること
を特徴とする請求項19に記載の空気調和機。 - 前記表示手段は液晶ディスプレイであり、
前記運転制御手段は、前記光強度検出手段によって検出される光強度、及び、前記光源判別手段による光源の判別結果に応じて、前記液晶ディスプレイのバックライトの発光強度及び/又は色調を調整すること
を特徴とする請求項19に記載の空気調和機
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