JP6444228B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和機に関する。
空気調和機本体に備えるカメラによって、空調室内の在室者を検出し、人への距離、人の位置、人数に応じて空調運転を変更することで、環境に合わせた空調を提供できる空気調和機が広く知られている。
また、空気調和機の室内機本体に備える複数の素子で構成される赤外線センサによって、空調室内の温度を細かく測定することで空調室内の温度斑等の環境を検出し、これに応じて空調運転を行うことで、室内の快適性を向上させることが可能な空気調和機が広く知られている。
特許文献1では、遠赤外線センサを備えた空気調和機が、空調室内の温度分布から室内の床面広さ、壁面といった間取りを判別しつつ、床面・壁面の温度に応じた空調制御を行う技術が開示されている。
特開2011−242129号公報
床面等の材質によって熱伝導率が大きく異なるため、仮に同じ温度であったとしても、人が触れたときの「暖かい」、「冷たい」といった温度の感覚が大きく異なることが一般的に広く知られている。
特許文献1に記載の空気調和機において、検知するのは物体の温度だけであるので、当該検出された床面の材質が分からないために、それが、人が「暖かい」と感じる温度なのか「冷たい」と感じる温度なのか判別ができないという問題がある。
さらには、同じように空気調和機により気流制御を行った場合でも、一般的に毛のような細かい凹凸を持つカーペット材と表面形状が滑らかなフローリング材とを比べた場合、フローリング材よりカーペット材の方がより風が流れにくく、意図したように送風ができず、温度斑が発生してしまう場合が多々あり、人が快適な空調を提供する上で難があると言える。
本発明は、前記の課題を解決するための発明であって、室内の環境に応じて適切な空調運転できる空気調和機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の空気調和機は、室内に近赤外線を照射する近赤外線投光器と、近赤外線投光器から照射される近赤外線の波長に少なくとも受信感度を有し、室内から受光した光強度に応じた出力を行う受光手段(例えば、近赤外線受光手段120)と、近赤外線投光器から近赤外線が照射されている際に取得された受光手段の出力に応じて、床面の材質を検知する材質検知部と、材質検知部の検知に基づいて空調運転を制御する制御手段と、を有し、材質検知部は、近赤外線投光器によって近赤外線が照射されている際の受光手段の出力値と近赤外線投光器によって近赤外線が照射されていない際の受光手段の出力値との差分値を用いて、材質を検知することを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
本発明によれば、室内の環境に応じて適切な空調運転できる。
実施形態1に係る空気調和機の外観構成を示す図である。 実施形態1に係る室内機の構成を示す図である。 実施形態1に係る空気調和機の制御部のブロック構成を示す図である。 撮像手段の撮影範囲と、照射手段の照射範囲の一例を示す図である。 近赤外線投光器から照射された光が検知対象物に当たったのちに、光の通る経路の種類を示す図である。 検知対象物の表面形状と撮像手段により受光される反射光の光量の関係を示し、(a)は対象物の表面粗さが大きい物の場合を示す図であり、(b)は対象物の表面粗さが小さい場合を示す図である。 検知対象物の材質の波長吸収率の例を示す図である。 検知対象物の吸収率と撮像手段により受光される反射光の光量の関係を示し、(a)は対象物の吸収率が低い場合を示す図であり、(b)は対象物の吸収率が高い場合を示す図である。 差分処理による外部光源の影響を取り除く方法を示す図であり、(a)は床面に材質Aと材質Bが置かれた環境において撮像手段により撮影された近赤外線画像を示す図であり、(b)は材質検知エリアにおける照射前と照射後の輝度値のx座標推移を示す図であり、(c)は照射前と照射後の輝度値から差分をとった時のx座標推移を示す図である。 床面材質の判定閾値の画像座標による補正を示す図である。 室内に物体が存在した場合の輝度差分値の推移を示す図であり、(a)は室内の中心に物体があった場合に撮影された画像を示す図であり、(b)は検知エリア上の輝度値の推移を示す図である。 実施形態2に係る空気調和機の外観構成を示す図である。 実施形態2に係る室内機の構成を示す図である。 実施形態2に係る空気調和機の制御部のブロック構成を示す図である。 複数の近赤外線受光素子を備える構成を示す図であり、(a)は構成例を示す図であり、(b)は測定箇所として複数エリアを示す図である。
本発明を実施するための実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
<<実施形態1>>
<空気調和機の構成>
図1は、実施形態1に係る空気調和機の外観構成を示す図である。空気調和機Sは、例えばヒートポンプ技術等を用い、冷房・暖房等室内の空気調和を行う装置である。空気調和機Sは、大別して、室内の壁、天井、床等に設置される室内機100と、屋外等に設置される室外機200と、赤外線、電波、通信線等により室内機100と通信してユーザが空気調和機Sを操作するためのリモコンRe(リモートコントローラ、空調制御端末)とからなる。また、室内機100と室外機200とは、冷媒配管と通信ケーブル(図示せず)で接続されている。
リモコンReは、ユーザによって操作され、室内機100のリモコン送受信部Qに対して赤外線信号を送信する。当該信号の内容は、運転要求、設定温度の変更、タイマー値の設定、運転モードの変更、停止要求等の指令である。空気調和機Sは、これらの信号に基づいて、冷房モード、暖房モード、除湿モード等の空調運転を行う。また、室内機100のリモコン送受信部Qから、室温情報、湿度情報、電気代情報等の情報をリモコンReへ送信し、ユーザにこれらの情報を通知する。
また、室内機100の前面の下部には、室内の画像情報を取得するための撮像手段110、近赤外線投光器115、可視光カットフィルタ117が設置されている。この撮像手段110、近赤外線投光器115、可視光カットフィルタ117の設置位置は、後述する画像情報の取得目的に応じて、変更可能であり、図1の位置に限定されない。本実施形態で、近赤外線投光器115、可視光カットフィルタ117を設ける理由については、後述する。なお、図1では、近赤外線投光器115を一箇所に設けるようにしているが、室内機100の複数個所に配置する構成としてもよい。
図2は、実施形態1に係る室内機の構成を示す図である。図2は、室内機100の撮像手段110の位置における側断面図である。筐体ベース101は、熱交換器102、送風ファン103、フィルタ108等の内部構造体を収容している。熱交換器102は複数本の伝熱管102aを有し、送風ファン103により室内機100内に取り込まれた空気を、伝熱管102aを通流する冷媒と熱交換させ、前記空気を加熱または冷却するように構成されている。なお、伝熱管102aは、前記した冷媒配管(図示せず)に連通し、周知の冷媒サイクル(図示せず)の一部を構成している。
図2に示す送風ファン103が回転することによって、空気吸込み口107及びフィルタ108を介して室内空気を取り込み、熱交換器102で熱交換された空気が吹出し風路109aに導かれる。さらに、吹出し風路109aに導かれた空気は、左右風向板104及び上下風向板105によって風向きが調整され、空気吹出し口109bから送風されて室内を空調する。
左右風向板104は、後述する制御手段130(図3参照)からの指示に従い、下部に設けた回動軸(図示せず)を支点にして左右風向板用モータ(図示せず)により回動される。上下風向板105は、後述する制御手段130からの指示に従い、両端部に設けた回動軸(図示せず)を支点にして上下風向板用モータ(図示せず)により回動される。これにより、室内の所定位置に、空調風を送風することができる。
室内機100の前面を覆うように設置されている前面パネル106の下部には、撮像手段110と可視光カットフィルタ117が設けられている。可視光カットフィルタ117は、フィルタ駆動部116により、撮像手段110の前面に駆動(移動)することができる。そして、図示されていない紙面の垂直方向の位置に、近赤外線投光器115(図1参照)が設置されている。
撮像手段110は、撮像手段110の設置位置から水平方向に対して所定角度だけ下方を向くように設置され、室内機100が設置されている室内を適切に撮像できるようになっている。ただし、詳細な撮像手段110の搭載位置、角度については、空気調和機Sの仕様及び用途に合わせて設定すればよく、構成を限定するものではない。
<空調機の制御ブロック構成>
図3は、実施形態1に係る空気調和機の制御部のブロック構成を示す図である。図3を参照して空気調和機Sの制御ブロックの構成を説明する。本実施形態の空気調和機Sの制御手段130は、温度センサ・湿度センサ・照度センサ等を有し、空調制御を行う室内の温度、湿度、明るさを検知する環境検知部160と、ユーザの操作指示を受信するリモコン送受信部Q(図1参照)の環境情報、操作指令に基づいて、冷媒システム(図示せず)と、送風ファン103、左右風向板104、上下風向板105の駆動を行うモータとを制御して室内の空調制御を行う負荷駆動部150を制御する。
撮像手段110は、撮像範囲・ピントを調整する光学レンズ111と、光学レンズ111から入射した室内光を電気信号に変換する撮像素子112と、撮像素子112の信号をデジタル化して画像情報に変換するA/D変換器113と、画像情報の輝度及び色調を補正するデジタル信号処理部114とから構成される。撮像手段110で取得した室内の画像情報は、画像検知部139により、各種の画像処理が行われる。
画像検知部139は、人の頭部、胸部、腕、足等の人の身体を検知する人体検知部131、空調室内の家財の形状等を検知する物体検知部132、室内の部屋の壁までの距離、室内の壁の角の位置を検知することで被空調室内の間取りを推定する間取り検知部133、床面の材質を判定する材質検知部134を有している。このとき、各々の検知部は、前記撮像手段110によって取得された同一の画像情報から画像検知を行えるよう構成してもよいし、各々の画像検知に適した撮影パラメータを撮像手段110のデジタル信号処理部114へ送信し、これに従って撮影された撮像画像をそれぞれ用いて画像検知を行う構成としてもよく、本実施形態が適用される空気調和機の仕様に合わせて任意に設定した場合であっても、同様の効果を得ることが可能である。画像検知部139で検知された在室者の位置情報等の検知結果と、検知結果に基づく動作指令は、演算処理部141に通知される。
演算処理部141は、空調機の制御ブロックを統括制御し、設定された空調運転の運転設定に加え、この検知結果を用いて駆動制御部136を制御し空調運転を行う。撮像手段110は、演算処理部141からの撮像要求信号の動作指令により、撮像動作を行う。
駆動制御部136は、負荷駆動部150に駆動信号を通知して、駆動指示を行う。負荷駆動部150は、冷媒サイクル(図示せず)、室内機100が備える室内ファンモータ(図示せず)、室外機200が備える圧縮機モータ(図示せず)、上下風向板105に設置される上下風向板用モータ(図示せず)、左右風向板104に設置される左右風向板用モータ(図示せず)の個々の駆動を行う。また、詳細を後述する撮像手段110、近赤外線投光器115または可視光カットフィルタ117の回動を行うフィルタ駆動部116を含めてもよい。
記憶部140A、140Bは、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含んで構成される。そして、ROMに記憶されたプログラムが制御手段130の演算処理部141内のCPU(Central Processing Unit)によって読み出されてRAMに展開され、実行される。
また、環境検知部160として、サーモパイルによる温度センサ、フレネルレンズ及び赤外線センサを用いた活動量検知センサ等の各種センサを空気調和機S本体に備える構成としてもよい。
前記の構成により、制御手段130は、撮像手段110から入力される画像情報、リモコンReから入力される指令信号、及び各種センサから入力されるセンサ出力等に応じて、空気調和機Sの動作を統括制御することにより、きめの細かい運転制御が可能としている。
ところで、画像検知部139の画像処理によって得られる検知結果は、検知された床面の材質情報、在室者の位置・活動量等の情報、検知された物体の形状・位置・距離情報等であり、人が目視で映像として捉えることが可能な画像情報(可視光画像)は含まない構成としてもよい。これにより、記憶部140A、140Bに保持されるデータ量の軽減が行えるだけでなく、本質的に画像情報が制御手段130の外へ取りだせない構成となっているため、空調室内の在室者のプライバシーを守ることができる構成を実現できる。
前述の制御手段130は、演算処理部141、駆動制御部136を含み、空気調和機Sの運転制御を行うメインマイコンが搭載されている制御基板と、撮像手段110によって得た画像情報を基に各種画像処理を行うソフトウェアを内包するカメラマイコンと撮像手段110を搭載するカメラ基板の、二つの基板によって構成するとよい。
カメラ基板は、撮像手段110で取得した画像情報の画像処理を行うため、多くのデータ処理を行う必要があり、高速動作に対応する必要がある。このため、比較的高価な多層基板を使用する。これに対して、制御基板は、高速動作の必要がないため、低価格な基板を使用できる。
制御手段130を、制御基板とカメラ基板の2つの基板に分割する構成を採用しても、両者の間では、画像検知による検知結果のみを送信する等、通信を行う情報量を最小限とすることができるので、接続本数の少ないシリアル通信で接続すればよい。この制御基板とカメラ基板の2つの基板に分割する構成により、制御手段130を安価に構成することが可能となる。
<近赤外線投光器の構成>
近赤外線投光器115は、後述する撮像手段110の撮影範囲と近赤外線投光器115の近赤外線の照射範囲がオーバーラップするよう構成され、少なくとも画像検知部139の材質検知部134において画像検知を行う範囲へ近赤外線を照射できるよう構成されていればよく、近赤外線投光器115の形態は問わない。
図4は、撮像手段の撮影範囲と、照射手段の照射範囲の一例を示す図である。図4を参照して、室内機100の側方からみた撮像手段110の範囲と、照射手段(近赤外線投光器115)の照射範囲について説明する。室内は、室内機100が設置される壁331、室内の天井332、室内の床333、室内機100の前方の壁334、室内機100からみて右側の壁335(図9参照)、室内機100からみて左側の壁336(図9参照)で構成されている。材質検知部134において、室内の床面の材質を検知する必要がある場合、例えば、図4に示す照射範囲と撮影範囲の図に示す照射範囲βのように、撮影範囲αのうち、この場合の検知対象である床面付近を照射できるよう構成する。
ただし、近赤外線投光器115は、図4のように撮影範囲αをカバーするよう近赤外線を照射する構成とするだけでなく、近赤外線投光器115をモータにより駆動可能な構成とし、必要に応じて照射範囲を変更する構成であっても実施可能である。
また、照射される近赤外線の範囲は、画像検知部139での画像検知を容易にするため、可能な限り一様な光強度で照射できる構成とするのが望ましい。例えば、空調室内を照射できるよう配置された複数の近赤外線LEDを配し、その前面に拡散シート等を備え、各LEDから照射された近赤外線を拡散させることで一様に近赤外線を照射できる構成としてもよい。
<撮像手段の構成>
撮像手段110は、例えば、CMOS(Complementary MOS)イメージセンサ、CCD(Charge Coupled Device)等、撮像が可能な撮像素子112によって構成される。このような撮像手段110は、一般によく用いられている、撮像素子112のアナログ出力を信号処理し、デジタル信号で画像情報を出力するモジュールデバイスを用いてもよい。また、この場合、撮像を行う際の補正等のパラメータを、カメラマイコンから読み込んで使用する構成が可能である。
また、撮像手段110の構造は、通常、撮像素子上に光学フィルタ、光学フィルタ上に光学レンズ111が配置され、必要に応じて光学フィルタの手前にシャッター等が配置されるものとなっている。
一般的な可視光帯域を撮像するカメラにおいては、撮像素子112として、可視光帯域及びその帯域の前後である近赤外線領域、紫外線領域の帯域にも感度を持つ。そのため、光学フィルタにより紫外線及び近赤外線帯域の波長の光を減衰させるバンドパス特性の光学フィルタを使用することにより、カメラでの撮像画像への赤外線、紫外線の影響を抑える構成となっている。
本実施形態の撮像手段110では、例えば、近赤外線帯域の波長の減衰率を任意に抑えた光学フィルタを使用、または、紫外線及び近赤外線領域の波長の光を減衰させる光学フィルタを削除することにより、可視光帯域に合わせて近赤外領域についても受光可能な構成とするのが望ましい。
しかしながら、紫外線及び近赤外線帯域の波長の光を減衰させる光学フィルタは、あくまで紫外線及び近赤外線を減衰させているのみで、完全に遮断している訳ではない。そのため、撮像手段110での近赤外線の受光量が確保できる場合は、敢えて近赤外線領域の波長の減衰率を変更、または、光学フィルタを削除する等の処置は不要であり、一般に使用されているCMOSイメージセンサ、CCD等を、撮像手段110として、そのまま使用することが可能である。
また、本実施形態の撮像手段110は、少なくとも材質検知部134において検知を行う対象物の一部を撮影できるよう、配置するのが望ましい。例えば、床面の材質を検知する仕様とした場合、図4のように、撮影範囲αは床面を含むよう配置することで前述の構成を実現できる。なお、撮影範囲は、本発明に掛かる空気調和機の想定される使用方法から、撮影の対象物が存在すると想定される範囲を撮影するよう設定してもよいし、撮像手段110を駆動し、動作中に任意の方向を撮影できるような構成としてもよく、本発明を適用する空気調和機の形態に合わせて設定すればよい。
<可視光カットフィルタの構成>
一般的な室内環境で近赤外線画像取得する場合、太陽光による日射、室内照明等といった外部光源があることで可視光線が大量にカメラで受光されてしまう。近赤外線投光器115の照射波長のみを光源として撮影する場合、可視光線の影響を極力排除する構成にすることが望ましい。特に、一般的なCMOSイメージセンサ、CCD等の撮像素子を撮像手段に用いた場合では、受光感度が近赤外線波長領域より、可視光領域の方が高いものが多い。そのため近赤外線投光器115からの照射された光より、外部環境から入射する可視光波長の影響を受けやすくなってしまう。そのため、近赤外線画像を撮影する際には、可視光領域の波長を減衰させる可視光カットフィルタ117を撮像手段110の前面に備える構成とすることが望ましい。
また、本実施形態では、可視光カットフィルタ117の特性は可視光領域である750nm以下の波長領域を減衰させる樹脂を用いることが望ましい。しかし、撮影したい近赤外線の照射波長領域にあわせて、カット波長は適宜に変更してもよい。また、可視光カットフィルタ117をバンドパスフィルタに変え、一定波長以上も減衰させる構成として、近赤外線波長の撮像手段の受光可能領域を狭めて単一の波長領域のみを受光できるようにし、より外部光源の影響を除去し、近赤外線投光器115からの照射光の受光しやすい構成としてもよい。
<フィルタ駆動部の構成>
フィルタ駆動部116は、可視光カットフィルタ117を、撮像手段110の前面に配置する処理及び撮像手段110の撮像範囲外に配置する処理を実行する機能を有する。フィルタ駆動部116は、例えば空気調和機Sの制御手段130の駆動信号に応じて、空気調和機S内部に備えられたモータにより駆動され、可視光カットフィルタ117を移動させることが可能な構成となっている。
なお、フィルタ駆動部116は、制御手段130によって、材質検知指示がされた場合、可視光フィルタを撮像手段110の前面に配置するように制御される。また、フィルタ駆動部116は、例えば、ステッピングモータを使用した場合には、可視光カットフィルタ117の位置を検知することが可能となる。また、可視光カットフィルタ117の位置の検知は、撮像手段110の撮像画像から可視光カットフィルタ117の位置を検知する方式としてもよい。
可視光カットフィルタ117は、撮像手段110の前面(撮像対象側)に配置され、可視光帯域の光を減衰させ、近赤外線を透過する光学フィルタまたは樹脂材で構成される。光学フィルタまたは樹脂材は、例えば撮像手段110の前面の意匠に沿う形状に加工され、空気調和機Sの外観上のデザインに調和するよう構成される。
撮像手段110内部に備える赤外線波長領域及び紫外線波長領域を減衰させる内蔵フィルタを廃している場合、紫外線による影響が生じてしまう可能性がある。そのため、可視光カットフィルタ117に紫外線減衰機能を内包させ、赤外線波長領域の光のみを透過するよう、チューニングを行ってもよい。
<近赤外線撮影>
[近赤外線撮影の特性]
物体の近赤外線の吸収率は、その物体の分子構造に依存することが一般に知られている。例えば、可視光領域で、柄がある絨毯、木目のあるフローリング材を撮影した場合、同一の材質であっても染料、色素の影響で、複数の色情報が取得されてしまうが、近赤外線領域で撮影した場合においては、近赤外線の吸収率は被写体の分子構造に依存するため、染料、色素の影響を受けづらく同じ素材であれば同系色調の画像情報を取得できる。
[近赤外線撮影における照射する波長領域]
赤外線波長領域において750nm以上であれば照射される近赤外線は肉眼で捉えることが困難になり、在室者に不快感を与えることがない。また、可視光と違い、近赤外線光が物体にあたった場合に、物体に対する近赤外線光の吸収率は物体の分子の構造に依存することが知られている。近赤外線光画像では、材質ごとで撮像手段110に取得される画像情報では違う色調情報が得られるため、画像上で材質の区別が容易になるという特徴がある。
一般的にサーモカメラ等で用いられる遠赤外線領域の波長(3000nm以上)を用いることも考えられるが、遠赤外線光はすべての物体が自ら光源となり発光していて、発生する遠赤外線の光量は、主に対象物の温度の影響を多く受けてしまう。そのため、投光器による照射光に起因するものと対象物の温度に起因する画像情報なのかの情報の分離が極めて困難になるため、撮影波長領域としては適さない。また、1000nm以下の波長帯は、可視光に近い波長帯で、汎用のイメージセンサにおいても受光感度が存在するものが多い。そのため、本実施形態において投光器で照射する赤外線の波長750nm〜1000nmを照射可能な構成とすることが望ましい。
<近赤外線の照射により、撮像手段で取得されるデータの説明>
[検知対象表面形状・材質による取得画像]
図5は、近赤外線投光器から照射された光が検知対象物に当たったのちに、光の通る経路の種類を示す図である。図5に示すように、近赤外線投光器115から照射された近赤外線が対象物に当たったのちには、鏡面反射・拡散反射といった反射するものと、吸収され熱、化学エネルギーに変換されるものと、対象物をそのまま透過するものとに大きく分けられる。
このとき、近赤外線投光器115から照射された近赤外線光が対象物に当たり反射した光の光量を撮像手段110によって取得することにより、撮影画像から対象物の材質を判別することを可能とする。このとき対象物の角度によって撮像手段で取得される反射光には二種類ある。
(1)対象物に当たった光が鏡面反射し、その光が撮像手段に入り込む場合、
(2)対象物に当たった光が拡散反射して、その光が撮像手段に入り込む場合
である。鏡面反射光と拡散反射光の光量は、対象物の材質、表面形状により相反する特性を持っている。
[表面形状による反射光強度]
一般的に、反射光が撮像手段110に戻り、撮像手段110により取得された画像情報として取得される。撮像手段110に取得される受光量は、近赤外線投光器115から対象物までの距離、対象物の材料の拡散率と吸収率に依存する。
拡散率については、対象物の角度が照射光に対して垂直等で、鏡面反射光が直接撮像手段に入る場合においては拡散率が大きいものほど撮像手段110で受光量は小さくなり、拡散率が小さいものほど、撮像手段110で受光量は大きくなる。
また、対象物の角度が照射光にたいして垂直で鏡面反射光が撮像手段に直接入光してこない場合においては、拡散光が撮像手段110に戻り、撮像手段110により取得された画像情報として取得される。
図6は、検知対象物の表面形状と撮像手段により受光される反射光の光量の関係を示し、(a)は対象物の表面粗さが大きい物の場合を示す図であり、(b)は対象物の表面粗さが小さい場合を示す図である。図6に示すように、鏡面反射した光が撮像手段110に直接入らない配置の場合においては、対象物の拡散率が大きいほど撮像手段110の受光量が大きくなる。拡散率は、表面形状が入り組んだ複雑な形状となっている物、触感がざらついているもの、凹凸が激しいものは大きく、鏡面加工が施されているなど、表面形状が平面に近いものほど小さくなる。鏡面反射光か拡散反射光で、特性が逆となるため、近赤外線投光器115と撮像手段110における対象物の角度を見極める必要がある。
[材質による反射光強度]
図7は、検知対象物の材質の波長吸収率の例を示す図である。図8は、検知対象物の吸収率と撮像手段により受光される反射光の光量の関係を示し、(a)は対象物の吸収率が低い場合を示す図であり、(b)は対象物の吸収率が高い場合を示す図である。
近赤外線の吸収率というのは、材質特有のものである。図7に示す吸収スペクトルを持つ材料についての例を挙げて説明する。例えば、図7で示す右肩上がりの吸収スペクトルを持つ材質Aと、山なり形状の吸収スペクトル持つ材質Bがある場合に、同じ表面形状下の場合においては、照射波長Aを照射した場合、照射波長帯の吸収率が高い材質Bは撮像手段110に戻ってくる拡散光が少なく(図8(b)参照)、照射波長帯の吸収率が低い材質Aは撮像手段110に戻ってくる拡散光が多くなり(図8(a)参照)、材質Bより材質Aの方が画像情報の輝度値が大きくなる。そのため、あらかじめ対象物の距離と角度と表面形状が既知であれば、吸収率に差異がある材質であれば、反射光の光量を輝度値として撮像手段で取得することで材質の判別が可能である。
また、照射波長Bを照射した場合では、材質Aより材質Bの方が画像情報の輝度値は大きくなり、先ほどの逆の傾向の画像情報が取得される。そのため、判別したい材料の種類にあわせて吸収率に差異がある波長領域を照射することが望ましい。また、近赤外線投光器115から2種類以上の複数の波長を照射できる構成として、複数の波長領域の画像情報を取得することで、材質の検知精度を向上させることも可能である。
[測定物の距離による反射強度の影響]
近赤外線投光器115から照射した光は、対象物の距離の二乗に反比例して光の到達する光量は減衰する。そのため、検知対象物の距離は既知でなければない。しかし、検知を行う対象物が平面で、室内機100との位置、角度関係が明らかな物であれば、撮像手段110の画像情報から、推定することができる。例えば、材質検知の対象物が床面で、一般的な家庭で空気調和機の据付高さと据付角度がほぼ一定であることが分かっている場合、床面の距離と角度は、撮像手段の画像情報から、推定することが可能である。
<材質検知部の処理>
次に、材質検知部134について、詳細に説明する。
材質検知部134は、差分処理による(1)差分処理による外光ノイズ除去処理、(2)判別閾値の距離による補正処理、(3)人体・家具除外処理を行う。実施形態では、一例として検知対象が床面の材質で、種類がカーペット、フローリング、畳の3種類であるときに判別を行う方法について記述する。また、検知対象が床材の場合、多少の個体差はあるが、床材ごとに表面形状はほぼ決まっている。そのため、拡散率と吸収率の影響を合わせ込んで、撮像手段110により撮影された輝度情報で閾値を規定することで、材質判定を行う。判定閾値については後述する。
[(1)差分処理による外光ノイズ除去処理]
図9は、差分処理による外部光源の影響を取り除く方法を示す図であり、(a)は床面に材質Aと材質Bが置かれた環境において撮像手段により撮影された近赤外線画像を示す図であり、(b)は材質検知エリアにおける照射前と照射後の輝度値のx座標推移を示す図であり、(c)は照射前と照射後の輝度値から差分をとった時のx座標推移を示す図である。
図9(a)に示すように空気調和機が利用されている室内環境において、日中等外部光源から空調室内に光が入射している場合、外光に含まれる様々な波長の近赤外線の影響が加味された画像情報が取得されてしまう。
前述したが、物体の近赤外線光の吸収率は波長によって異なるため、太陽光、室内照明等の別光源(外部光源91)から照射される複数の波長の影響があると、材質検知においては誤検知要因になってしまう。そのため、材質検知を行うためは、近赤外線投光器115から照射光のみによる画像情報を取得することが望ましい。そこで、近赤外線投光器115により近赤外線の照射前の画像と近赤外線照射後の画像の変化量を測定する差分処理を行うことによりこれを解決する。
図9(a)は、撮像手段110で撮像した近赤外線画像の説明図である。近赤外線画像には、室内の床333、室内機100の前方の壁334、室内機100からみて右側の壁335、室内機100からみて左側の壁336が撮像されている。材質検知部134が検知するエリアとして、材質検知エリア92がある。
ここで差分処理とは、2枚の画像のピクセル座標ごとの画像情報の差を算出する処理のことである。本実施形態の差分処理では、図9(b)、(c)に示すように近赤外線非照射時と近赤外線照射時の画像の輝度値を撮像手段110により取得し利用する。ただし、これはあくまで一例であり、差分処理によって近赤外線に対する吸収率、反射率の影響を検知できればよいため、例えば異なる波長の近赤外線を照射した際に撮影された画像の差分処理を行ったものであっても、同様の効果を得ることができる。また、画像情報では色調情報をグレースケール化し、輝度情報としている。この差分処理を行うことにより、外部光源から入射光の影響を除去し、近赤外線投光器115からの照射による輝度の変化量のみの情報を取得することが可能となる。
[(2)判別閾値の距離による補正処理]
材質検知部134での材質の判定において、判定を行う対象の材質が想定できる場合、予め閾値を設定しておき、設定画像上の検知対象の輝度値と比較を行うことにより、対象の材質を検知することが可能である。一例として、畳、アクリル製カーペット、木材フローリングの3種類の床面材質(床材)を判別する場合について説明をする。
それぞれの材質では、波長850nmの近赤外線を照射し撮像手段取得される輝度差分情報として、式(1)という傾向がある。
畳>カーペット(アクリル)>フローリング用木材 ・・・(1)
なお、前述したように、近赤外線により取得される輝度差分値は対象の距離によって変化する。そのため、判定閾値は一定値として設定するのではなく、距離の関数にすることが望ましい。
(距離による判定閾値の関数化)
そこで、床材検知を行う上で近赤外線投光器115から検知対象まで距離が変化するため、距離に応じて閾値を距離の関数化することにより、距離の影響をリダクションし、より正確に材質の検知を行うことが可能となる。空調室内において均等に近赤外線が照射されている場合、検知対象物の照度は、照射器からの距離の2乗に反比例して落ちるため、撮像手段110により取得される輝度値が落ちていく。これにあわせて判定閾値を変化させる。なお、距離はカメラの画角から推定しているため、判定閾値式は、ピクセル座標換算したものを例とし、後述する式(2)、式(3)に示す。
(床面材質の決定)
図10は、床面材質の判定閾値の画像座標による補正を示す図である。前述の通り、床材の材質の判別を行う場合の判定について説明する。図10には、撮像手段110の画面のピクセル座標に対する畳、カーペット、フローリング用木材の判定閾値を示している。ここで、撮像手段110により取得した差分処理後の近赤外線画像のピクセルごとの輝度情報と、各材質の判定閾値を比べ、判定閾値内であるピクセルをその材質である床面として判定することで、画像上で床面の材質のエリア分けを行うことが可能である。ここで、本実施形態では、以下の材質の式(2)の判定閾値式を用いることで材質の判定することを可能としている。
[許容差ε(θy)]≧|[判定基準式Ti(θy)]−[画面輝度P(θx,θy)]|
・・・(2)
撮像手段110により取得された画面輝度P(θx,θy)と、材質の種類を判定するための判定基準式Ti(θy)との差が、許容差ε(θy)以内に含まれているかどうかで判定を行う。また、判定基準式は、距離の2乗に反比例するため、式(3)に示す。

ここで、
Ai,Bi:材質ごとの定数(判定したい材質ごとに任意設定する)
θx,θy:画像上のピクセル座標
L(θy):θy方向のピクセル座標の距離換算式
ただし、式(1)の判定閾値式は、室内機100が高さ2mに据え付けられ、近赤外線投光器115(照射器)は、均一に照射している場合の判定式であり、撮像素子の感度、室内機100の据付高さ・角度、照射器の照射範囲、照射波長、照射強度に合わせて任意に判定閾値式を設定すればよい。
[(3)人体・家具の除去処理]
実際の室内環境においては、例えば床材の検知を行う場合、人体・家具等が映り込むことにより、これらが外乱となり正しく材質検知が行えない可能性がある。本実施形態に係る空気調和機Sのように、画像検知部139に、人体検知部131、物体検知部132等を備える場合、床材の検知時、人体検知部131によって検知された人体、または、物体検知部132によって検知された物体(例えば家具)を除外して検知を行うことで、より正確に対象物の材質を検知することが可能となる。
図11は、室内に物体が存在した場合の輝度差分値の推移を示す図であり、(a)は室内の中心に物体があった場合に撮影された画像を示す図であり、(b)は検知エリア上の輝度値の推移を示す図である。図11(a)のように物体が置いてある場合、物体の形状によって輝度値の推移に、図11(b)のような傾向があらわれる。床面のように水平方向に存在するものは、右肩下がり輝度が推移するが、家具、壁面等鉛直方向にあるものは左肩上がりまたは水平に推移する。左肩上がりまたは水平に推移に推移したものは床面ではないとし、排除できる仕様としてもよい。
<床材を検知した場合の空調運転制御の例1>
本実施形態に係る空気調和機Sは、人体検知、人体の位置検知、床材の検知を行い、空調運転制御を行う仕様である。外気温−3℃、室温12℃で、空気調和機Sが、暖房運転をしている場合、人体を正面3mの位置に検知し、その足元の床材がカーペットであると検知された場合を想定する。
カーペットは、表面形状が荒く通風抵抗が高く、また熱伝導率が低いため、体感温度を高く感じる。また、カーペットは、保温性が高い。そのため、風向板のスイング幅を大きくし、万遍なくカーペット領域を暖める制御に変更する。また、カーペットは、通風抵抗が大きく、床面に沿うように送風すると風が届きにくいため、風向板を本来の位置よりやや高めに設定することで、より人の足元まで風が届きやすいよう、風向の変更をすることで、室内機100から離れた位置にいる人まで確実に温風を届け、かつ、床材にあった空調を提供することにより、より快適な空調を提供することが可能である。
<床材を検知した場合の空調運転制御の例2>
本実施形態に係る空気調和機Sは、人体検知、人体の位置検知、床材の検知を行い、空調運転制御を行う仕様である。外気温6℃、室温15℃で、空気調和機Sが暖房運転をしている場合、人体を正面3mの位置に検知し、その足元の床材がフローリングであると検知された場合を想定する。
フローリングは、熱伝導率がカーペット等の床材に比べて高いため、保温性も低く、体感温度も低くなる。この場合、床を暖めてもすぐ冷めてしまうので、足元付近を局所的に送風し、人の足元を直接暖めることを優先とする風向制御に変更する。また、体感温度が低いため吐出口の温度を設定よりやや高めに変更するとともに、必要に応じて室内の還流ファンの回転速度を増すことで、冷えやすいフローリング上での快適性を確保する制御が実現できる。
なお、ここで示した空調運転の例はあくまで一例であり、空調運転の変更内容は、画像検知部139での検知結果、及び、本実施形態を適用する空気調和機Sの形態、出力、使用を想定される環境に応じて設定すればよく、画像検知部139での検知結果に応じた空調運転制御の内容を限定するものではない。
<<実施形態2>>
実施形態1では、材質検知部134は、撮像手段110の撮像画像に基づいて材質を判定しているが、これに限定されるものではない。実施形態2では、近赤外線受光手段120(受光手段)を有する場合について説明する。
図12は、実施形態2に係る空気調和機の外観構成を示す図である。図13は、実施形態2に係る室内機の構成を示す図である。図12、図13において、図1、図2と同一の部には同一符号を付して説明は省略する。
室内機100の前面の下部には、近赤外線投光器115、近赤外線受光手段120が設置されている。近赤外線受光手段120は、リモコンReからの可視光波長帯の感度のない近赤外線受光素子121(図14参照)を用いることにより、実施形態1での可視光カットフィルタ117を用いる必要がないので、駆動構造等を必要せず製作費用を低減することができる。
図14は、実施形態2に係る空気調和機の制御部のブロック構成を示す図である。図14において、図3と同一の部には同一符号を付して説明は省略する。近赤外線受光手段120は、光学レンズ111と近赤外線受光素子121とを有している。制御手段130Aの演算処理部141には、材質検知部134を有しており、近赤外線受光手段120で受光した出力に応じて、床面材質を検知・判定することができる。
図15は、複数の近赤外線受光素子を備える構成を示す図であり、(a)は構成例を示す図であり、(b)は測定箇所として複数エリアを示す図である。図15(a)に示すように、近赤外線受光手段120は、台座122に室内での所定の複数エリアの近赤外線光量を測定するために、複数の近赤外線受光素子A1,A2,B1,B2,C1,C2を配置している。近赤外線受光素子A1,A2,B1,B2,C1,C2は、図15(b)に示す室内の対応する各エリアからの近赤外線光量を測定することができる。
実施形態2の空気調和機Sは、室内に近赤外線を照射する近赤外線投光器115と、近赤外線投光器115から照射される近赤外線の波長に少なくとも受信感度を有し、室内から受光した光強度に応じた出力を行う近赤外線受光手段120(受光手段)と、近赤外線投光器115から近赤外線が照射されている際に取得された受光手段の出力に応じて、床面の材質を検知する材質検知部134と、材質検知部134の検知に基づいて空調運転を制御する制御手段130Aと、を有する。実施形態2によれば、撮像手段110を有しない機種等に適用することができ、部屋の床面材質を判定することにより、室内環境にあった空調を制御することができる。
本実施形態の空気調和機Sは、可視光帯域での撮像を目的とした撮像手段110が有する近赤外線領域の感度を利用して、空調室内の床面材質(床材)の検知を行うことが可能であり、床材に応じて快適性の高い空調運転を実現可能である。具体的には、室内機100に備わっている近赤外線投光器115(近赤外線照射手段)と撮像手段110とを用いて、床の材質を判別することができる。また、床材判別することで、床面の通風抵抗の大小に合わせて、空気調和機Sの風向板(左右風向板104、上下風向板105)を変更すること、材質による体感温度の違いにより、暖房時の吐出口温度の上下を制御することで、在室者の感じる快適性を向上させることが可能となる。
本実施形態の空気調和機Sは、材質によって固有の吸収スペクトルが現れる波長の近赤外線を照射可能な近赤外線照射手段と、当該波長の近赤外線について一定の感度を有する撮像手段110と、近赤外線を照射した際に撮像された画像情報上での画面輝度から、床面の材質を推定して検知を行う材質検知部134とを有し、検知された材質に応じて空調運転を変更することができる。
100 室内機
101 筐体ベース
102 熱交換器
102a 伝熱管
103 送風ファン
104 左右風向板
105 上下風向板
106 前面パネル
107 空気吸込み口
108 フィルタ
109a 吹出し風路
109b 空気吹出し口
110 撮像手段
111 光学レンズ
112 撮像素子
113 A/D変換器
114 デジタル信号処理部
115 近赤外線投光器
117 可視光カットフィルタ
116 フィルタ駆動部
120 近赤外線受光手段(受光手段)
130,130A 制御手段
131 人体検知部
132 物体検知部
133 間取り検知部
134 材質検知部
136 駆動制御部
139 画像検知部
140A、140B 記憶部
141 演算処理部
150 負荷駆動部
160 環境検知部
200 室外機
S 空気調和機

Claims (10)

  1. 室内に近赤外線を照射する近赤外線投光器と、
    前記近赤外線投光器から照射される近赤外線の波長に少なくとも受信感度を有し、前記室内から受光した光強度に応じた出力を行う受光手段と、
    前記近赤外線投光器から近赤外線が照射されている際に取得された前記受光手段の出力に応じて、床面の材質を検知する材質検知部と、
    前記材質検知部の検知に基づいて空調運転を制御する制御手段と、を有し、
    前記材質検知部は、前記近赤外線投光器によって近赤外線が照射されている際の前記受光手段の出力値と前記近赤外線投光器によって近赤外線が照射されていない際の前記受光手段の出力値との差分値を用いて、前記材質を検知する
    ことを特徴とする空気調和機。
  2. 前記材質検知部は、前記差分値を、所定の閾値に基づいて前記材質の検知を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の空気調和機。
  3. 前記材質検知部は、前記受光手段の集光方向に応じて前記閾値が異なる
    ことを特徴とする請求項に記載の空気調和機。
  4. 前記受光手段は、撮像手段であり、
    前記材質検知部は、前記撮像手段によって撮影された画像情報に基づいて前記材質を検知する
    ことを特徴とする請求項に記載の空気調和機。
  5. 前記空気調和機は、さらに、
    前記撮像手段によって撮影された画像情報に基づいて人体を検知する人体検知部を有し、
    前記材質検知部は、前記画像情報上から、前記検知された人体の範囲を除く範囲について、前記材質の検知を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の空気調和機。
  6. 前記空気調和機は、さらに、
    前記撮像手段によって撮影された画像情報に基づいて物体を検知する物体検知部を有し、
    前記材質検知部は、前記画像情報上から、前記物体検知部によって検知された物体の範囲を除く範囲について、前記材質の検知を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の空気調和機。
  7. 前記材質検知部は、前記材質の検知を行う画像情報として、前記近赤外線投光器によって近赤外線が照射されている際に撮影された画像情報と前記近赤外線投光器によって近赤外線が照射されていない際に撮影された画像情報との比較を行い、所定の範囲ごとの画像情報上の輝度データの差分による画像情報を用いて、前記材質を検知する
    ことを特徴とする、請求項から請求項のいずれか1項に記載の空気調和機。
  8. 前記空気調和機は、前記室内に送風するファンを備え、
    前記制御手段は、前記検知された材質に基づいて前記ファンの回転速度を変更する
    ことを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の空気調和機。
  9. 前記空気調和機は、前記室内に送風される風を変更する風向板を備え、
    前記制御手段は、前記検知された材質に基づいて前記風向板の向きを変更する
    ことを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の空気調和機。
  10. 前記制御手段は、前記検知された材質に基づいて前記室内の空調の設定温度を変更する
    ことを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の空気調和機。
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