JP2013250026A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】室内機本体40に取り付けられ、部屋の一定範囲を走査して範囲の温度を検出する赤外線センサ3と、赤外線センサ3の出力から熱画像データを生成する赤外線画像取得部52と、赤外線画像取得部52で取得した熱画像データに基づいて、部屋内の床面上の障害物を検出すると共に、その障害物が脚短家具であるのか又は脚長家具であるのかを判別する障害物判別部31と、障害物判別部31の判別結果に基づいて温風の気流を制御する気流制御部32とを備えた。
【選択図】図23
Description
図1及び図2は、本発明の実施の形態1における空気調和機100の斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1における空気調和機100の縦断面図である。
(1)室内機100の能力帯並びにリモコンの据付位置ボタン設定から求める形状制限値及び初期設定値の部屋形状。
(2)人体検出位置履歴から求まる部屋形状。
次に、人体検出位置履歴から求まる部屋形状の算出について説明する。図15に人体検出位置履歴による部屋形状の算出に関わる機能ブロック図を示す。
人体検出部53は、赤外線センサ3を駆動する赤外線センサ駆動部51の出力から赤外線画像取得部52にて熱画像データとして生成された縦8*横94の熱画像データを、直前の背景熱画像データとの差分を取ることで人体の位置を判断する。
障害物判別部31は、熱画像データから部屋内の障害物を検出すると共に、その障害物が脚短家具であるのか又は脚長家具であるのかを判別する。脚短家具とは、例えばソファー等のように脚が短い又は脚が無く、床面との間を気流が通り抜けない家具を指す。一方、脚長家具とは、例えばテーブルのように脚が長く、床面との間を気流が通り抜ける家具を指す。気流制御部32は、障害物判別部の判別結果に基づいて暖房時に室内機本体40から吹き出される温風の気流を制御する。なお、本明細書でいう温風の気流制御とは、風向、風速、吹き出し温度の少なくとも一つを制御することを指す。
障害物判別部31では、大きく分けて3つの処理を行う。まず一つ目は、人体の位置の履歴に基づいて人が居ない領域を動線外エリアとして検出する処理である。二つ目は、動線外エリアの中から、家具が配置されている可能性のある家具エリア候補を決定する処理である。三つ目は、家具エリア候補に家具が配置されているか否かを検出すると共に、家具が配置されていれば、その家具エリア候補を家具エリアとして認識し、更に、家具エリアに設置された家具が脚短家具又は脚長家具のどちらであるかを判別する処理(以下、家具判別処理という)である。以下、順に説明する。
床面座標変換部54は、上述したように人体の足元の人体位置座標(X,Y)を人体位置履歴蓄積部55に順次蓄積している。動線外エリア検出部57は、この人体位置履歴に基づいて人体が居ないエリアを把握し、そのエリアを動線外エリア203とする。
図24(a)は無人状態を示しており、無人状態の部屋内に人が入室すると、図24(b)に示すように人体が検出され、人体位置座標(X1,Y1)が算出される。赤外線センサ3を操作して一枚の熱画像データが取得されるのが例えば30秒であるとすると、30秒毎に人体位置座標(X1,Y1)が算出されることになる。図24(c)は、図24(b)から30秒後に取得された次の熱画像データによる人体検出結果を示しており、ここでは、人体位置座標が、(X1,Y1)から(X2,Y2)に変化している。この座標変化量が所定座標値以上、変化した場合、人体は動いているものと判断し、活動量を初期値のまま「大」とする。これに対し、図24(d)に示すように、人体位置座標の変化量が所定座標値未満の場合には、人体の動きが小さいと判断し、活動量を「大」から「小」に変更する。
次に、家具判別処理について説明する。ここではまず、家具判別の原理について説明する。
暖房時では、足元を暖める観点から、図26に示すように風向を床面方向としており、室内機100からの温風は矢印300に示すように床面に向かって流れた後、矢印300aに示すように床面に沿って後方へと向かう流れとなる。このため、脚短家具202aが置いてある場合、室内機100から吹き出される温風は、図27及び図28に示すように脚短家具202aに向かって流れ、脚短家具202aにぶつかる。よって、脚短家具202aは、温風が直接ぶつかることにより床面より暖まり、図25(a)に示すように脚短家具202aが設置されたエリア310は、周囲の床温よりも温度が高くなる。
一方、脚長家具202bが置いてある場合、室内機100から温風は、矢印300に示すように床面に向かって流れた後、図29、図30の矢印303に示すように脚長家具202bの下を抜けて床面に沿って後方へ向かって流れる。この場合、床面全体が略一様に暖められるため、床面の実際の温度分布は全体が略一様の温度分布となる。しかし、赤外線センサ3は、室内機100の設置箇所から下向きの俯角を持って床温を検出しているため、脚長家具202b部分については、温風によって暖められている床面ではなく脚長家具202bの表面の温度を検出している。よって、図25(b)に示すように、脚長家具202bが設置されたエリア312は、周囲の床面温度よりも低く検出される。
動線外エリアから家具エリア候補として判別されるのは、人体の活動量が小であるかどうかに寄るため、例えば動線外エリア内に、人体が長らく立ち止まる等した場合、活動量が小になり、家具エリア候補と判別される。つまり、家具エリア候補には、家具が配置されていないエリアも含まれる。よって、ここでは家具無しを判別する方法について説明する。
赤外線センサ駆動部51にて赤外線センサ3を駆動させ、赤外線画像取得部52は熱画像を取得する。床温検出部60は、赤外線画像取得部52で取得された熱画像に基づいて家具エリア候補部分の床温を検出し、その検出床温を家具判別部62に渡す。
家具判別部62は、家具エリア候補の検出床温と基準床温との差分を計算し、差分が予め設定した第1所定温度α(例えば3℃)以上の場合(S11)、その家具エリア候補には脚短家具202aが配置されていると判別する(S12)。差分が予め設定した第2所定温度β(例えば−3℃)以下の場合、その家具エリア候補には脚長家具202bが配置されていると判別する(S13)。差分が上記以外の範囲の場合、つまり−3℃よりも高く3℃未満の場合、家具無しと判別する(S14)。
<家具判別処理結果に基づく気流制御>
次に、家具判別処理結果に基づいて行う、暖房の気流制御について説明する。
図33は、脚短家具202aと判別された場合の風向を示した概略側面図である。図34は、図33の概略上面図である。
気流制御部32は、脚短家具202aを避けるように風向を制御する。すなわち、熱画像データに基づいて脚短家具202aの高さの高低を判断し、低いと判断した場合、図33、図34の矢印306に示すように脚短家具202aよりも上に温風が通るように風向を制御する。これにより、脚短家具202aの奥側のエリア302に温風を届けることができ、温度ムラを低減できる。また、脚短家具202aの高さが高いと判断した場合には、脚短家具202aの両脇を狙うように室内機100の左右に2個設けた上下フラップ43と左右フラップ44を制御する。なお、脚短家具202aの高低は、正面壁22(図21参照)の下端が俯角上、脚短家具202aに隠れて見えなくなれば高いと判断し、見えれば低いと判断する。
脚長家具202bが配置されている場合、上述したように赤外線センサ3では、脚長家具202bの上面の温度を検出してしまい、実際には暖まっているはずの床面の温度を検出することができない。このため、必要以上に暖房運転が行なわれ、快適性を損ねるばかりか、省エネにも反していた。
ここではまず、人体と家具との位置関係により検出される人体部分の出力の違いについて説明する。
図38は、脚短家具202aの近傍に人体が居る場合の暖房時の風向の説明図である。図38において2つの白抜き矢印は、室内機100の左右に2個設けた上下フラップ43と左右フラップ44による、左右の独立した温風方向を示している。なお、上述したように暖房時は床面を暖めるため、上下風向は下吹きである点は図38(a)、(b)で共通である。
図38(a)に示すように、脚短家具202aの手前に人体が居る場合、人体の足元を狙って風向を制御する。
図38(b)に示すように、脚短家具202aの奥側に人体が居る場合、脚短家具202aの両脇を狙うように風向を制御することにより、輻射熱により快適性を維持することができる。
図39は、脚長家具202bの近傍に人体が居る場合の暖房時の風向の説明図である。図39において2つの白抜き矢印は、室内機100の左右に2個設けた上下フラップ43と左右フラップ44による、左右の独立した温風方向を示している。なお、上述したように暖房時は床面を暖めるため、上下風向は下吹きである点は図39(a)、(b)で共通である。
図39(a)に示すように、脚長家具202bの手前に人体が居る場合、脚長家具202bの足元を狙って風向を制御する。
図39(b)に示すように、脚長家具202bの奥側に人体が居る場合、脚長家具202bの下端を狙って風向を制御する。これにより、温風は脚長家具202bの下を通り抜けて人体の足元付近を暖めることができる。
Claims (14)
- 温風を部屋に吹き出して暖房する室内機本体と、
前記室内機本体に取り付けられ、前記部屋の一定範囲を走査して当該範囲の温度を検出する赤外線センサと、
前記赤外線センサの出力から熱画像データを生成する赤外線画像取得部と、
前記赤外線画像取得部で生成された熱画像データに基づいて前記部屋内の床面上の障害物を検出すると共に、前記障害物が、その障害物と前記床面との間を前記温風が通り抜けない脚短家具であるのか又は前記温風が通り抜ける脚長家具であるのかを判別する障害物判別部と、
前記障害物判別部の判別結果に基づいて前記温風の気流を制御する気流制御部と
を備えたことを特徴とする空気調和機。 - 前記障害物判別部は、
前記赤外線画像取得部で生成された前記熱画像データから、前記部屋に居る人体を検出する人体検出部と、
前記人体検出部で検出された前記人体の活動量を検出する活動量検出部と、
前記温風の風向、風速及び吹き出し温度に基づいて前記部屋の床温を推測する基準床温推測部と、
前記人体の位置の履歴に基づいて人が居ないエリアを動線外エリアとして検出する動線外エリア検出部と、
前記活動量検出部により検出された活動量が所定値よりも小さいエリアと重なる前記動線外エリアを、家具エリア候補と決定する家具エリア候補検出部と、
前記家具エリア候補の床温を前記熱画像データから検出する床温検出部と、
前記基準床温推測部で推測された基準床温と前記床温検出部で検出された検出床温とに基づいて、前記家具エリア候補に前記障害物として家具が配置されているか否かを検出すると共に、家具が配置されていることを検出した場合、その家具が脚短家具又は脚長家具のどちらであるかを判別する家具判別部と
を備えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。 - 前記室内機本体は、前記温風の風向を床面方向としており、
前記家具判別部は、前記家具エリア候補の床温が前記基準床温よりも第1所定温度以上、高い場合、前記家具エリア候補に配置された家具を脚短家具であると判別し、前記家具エリア候補の床温が前記基準床温よりも第2所定温度以上、低い場合、前記家具エリア候補に配置された家具が脚短家具であると判別する
ことを特徴とする請求項2記載の空気調和機。 - 前記室内機本体は、前記家具判別部における前記家具エリア候補の家具判別の際、前記温風の風向を、前記家具エリア候補に向かう方向としたことを特徴とする請求項3記載の空気調和機。
- 前記気流制御部は、前記温風の気流の制御として、風向、風速及び吹き出し温度のうち少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の空気調和機。
- 前記気流制御部は、前記障害物判別部で前記障害物が脚短家具と判別された場合、前記脚短家具を避けるように風向を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の空気調和機。
- 前記気流制御部は、前記障害物判別部で前記障害物が脚短家具と判別された場合、前記熱画像データに基づいて前記脚短家具の高さの高低を判断し、前記脚短家具の高さが低いと判断した場合、前記脚短家具よりも上に温風が通るように風向を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の空気調和機。
- 前記室内機本体は、左右で独立して風向制御が可能な2つの風向変更装置を備え、
前記気流制御部は、前記障害物判別部で前記障害物が脚短家具と判別された場合、前記熱画像データに基づいて前記脚短家具の高さの高低を判断し、前記脚短家具の高さが高いと判断した場合、前記脚短家具の両脇を狙うように前記2つの風向変更装置をそれぞれ独立に風向を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の空気調和機。 - 前記気流制御部は、前記障害物判別部で前記障害物が脚長家具と判別された場合、前記赤外線画像取得部で生成された熱画像データに基づき前記脚長家具部分以外の床温を検出し、検出床温が設定温度となるように前記温風の気流を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の空気調和機。
- 前記気流制御部は、前記障害物判別部の判別結果と前記人体検出部の検出結果とに基づいて前記温風の気流を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の空気調和機。
- 前記気流制御部は、前記障害物判別部の判別結果と前記人体検出部の検出結果とに基づいて、前記室内機本体から見て前記脚短家具の手前側に前記人体が居ると判断した場合、前記人体の足元を狙うように風向を制御することを特徴とする請求項10記載の空気調和機。
- 前記室内機本体は、左右で独立して風向制御が可能な2つの風向変更装置を備え、前記気流制御部は、前記障害物判別部の判別結果と前記人体検出部の検出結果とに基づいて、前記室内機本体から見て前記脚短家具の奥側に前記人体が居ると判断した場合、前記脚短家具の両脇を狙うように前記2つの風向変更装置をそれぞれ独立に風向を制御することを特徴とする請求項10記載の空気調和機。
- 前記気流制御部は、前記障害物判別部の判別結果と前記人体検出部の検出結果とに基づいて、前記室内機本体から見て前記脚長家具の手前側に前記人体が居ると判断した場合、前記人体の足元を狙うように風向を制御することを特徴とする請求項10記載の空気調和機。
- 前記気流制御部は、前記障害物判別部の判別結果と前記人体検出部の検出結果とに基づいて、前記室内機本体から見て前記脚長家具の奥側に前記人体が居る場合、前記脚長家具の下端を狙うように風向を制御することを特徴とする請求項10記載の空気調和機。
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