JP5462977B2 - 冷凍油及び二酸化炭素冷媒組成物 - Google Patents

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Description

本願は2011年4月6日出願の米国出願第13/080,739号の利益を主張するものであり、該出願はまた2010年4月6日出願の米国仮出願第61/341,940の利益を主張するものである。それらの内容は参照することにより本願に取り込まれる。
本発明は冷蔵庫及び空調システムを含む熱伝達装置のための潤滑剤に適したポリオールエステル潤滑剤組成物、並びに該ポリオールエステル潤滑剤組成物及び二酸化炭素冷媒を含む作動流体を提供する。該潤滑剤組成物はネオペンチルポリオールのアルキルカルボキシエステルの混合物を含み、該ポリオールは、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトール及びペンタエリトリトールオリゴマーから選ばれ、アルキルカルボキシ基の大部分はC3−6直鎖カルボン酸、特にn−ペンタン酸由来であり、混合物は4つ以上のペンタエリトリトールモノマー単位を含むペンタエリトリトールオリゴマーのアルキルカルボキシエステルを、ネオペンチルポリオールアルキルカルボキシエステルの合計重量に対して少なくとも30重量%含む。
冷蔵庫、冷凍庫、ヒートポンプ及び空調システムのような熱伝達装置は周知である。簡単に言えば、このような装置は、適切な沸点を有する冷媒が低圧で蒸発しながら熱をその周囲から取り去り、蒸気が圧縮機に通過し、そこで凝縮して液体に戻り熱を新たな周囲に放出し、その後にエバポレータ(蒸発器)に戻って、サイクルを終えるという一つのサイクルを経由して作動する。圧縮機などのような機械部品に加えて、冷媒、適切な熱伝達材料、冷媒の損失を防止するシーラント、装置の可動部分の機能を可能にする潤滑剤を含む、特別に適合した材料が必要である。熱伝達装置における潤滑剤及び冷媒の組み合わせを作動流体と称する。
これらの装置の潤滑剤は良好な低温流動特性を有し、熱的に安定であり、荷重下でのベアリングのような可動部分の磨耗に対する保護を提供し、圧縮機から熱を除去し、空隙を密封して低圧から高圧までのガスの効率的な凝縮を保証しなければならない。上手に選択された潤滑剤は騒音低減にも寄与することができる。
冷凍潤滑剤も冷媒と相溶性がなければならない。凝縮機においては作動流体は大部分が潤滑剤からなるのが典型的であり、潤滑剤中に冷媒を溶かした溶液として考えられる。レバポレータのような装置の他の部分では、潤滑剤よりも冷媒が大部分を占めており、作動流体は冷媒中に溶かした潤滑剤であると考えることができる。一般的には、冷媒中における潤滑剤の混和性の程度が高いことが極めて重要であり、冷凍システムの中で、最も冷たい部分であるが故に相分離が起こる可能性の最も高い場所であるエバポレータにおいて特に重要である。部分的混和性は熱伝導の問題を引き起こす可能性があり、油が圧縮機に戻ることに干渉する可能性もある。
潤滑剤はそのため、相互溶解性の程度に応じて、冷媒との完全混和性、部分的混和性、又は非混和性と分類される。冷媒と潤滑剤の部分的混和性の混合物は特定の温度と冷媒内潤滑剤濃度で相互に溶解性であり、他の条件下では二相以上の液相に分離する。
商業上の開発と環境上の関心により、様々な工業的、商業的応用のための新しい潤滑剤を製造し使用することに進展が見られる。上で言及した熱伝達装置においてはオゾン消失への関心から今までのクロロフルオロカーボン冷媒を新しい代替的な材料で置き換えるようになってきている。冷凍潤滑剤の効率的な機能のために単に適当な潤滑特性や適切な粘度だけでなく、冷媒との相溶性も求められているので、冷媒の変化により潤滑剤にも相応の変化が求められているのである。
二酸化炭素(CO)は現代の熱伝達装置での使用の増大が見られる周知の冷媒である。二酸化炭素はオゾン層にとって有害であり、環境中に存在し、一般に人類にとっては安全である。二酸化炭素は「温室効果ガス」と考えられ、COの過剰な発生は地球温暖化に関係しているが、既に発生したCOを冷媒として他の工業プロセスでリサイクルすることが可能であり、従って環境にとってCOを冷媒として使用することの正味の効果は極めて小さい。しかし、COを冷媒として使用することは、多くの一般に使われている冷凍潤滑油、例えば鉱油やアルキルベンゼン類と適度に混和性でないという点で問題となる場合があり、また油と混和性である特定の場合には、結果として生じる油組成物は潤滑性及び/又は耐荷重特性に乏しいため、適度な潤滑性を与え、装置の機械部分を保護する能力を損なうのである。
合成エステル系の潤滑剤は多くのシステムにおいて効率的な冷凍潤滑剤として知られている。例えば米国特許第6,444,626号は、潤滑剤基剤としてポリ(ペンタエリトリトール)エステルを含む冷媒又は潤滑剤として使用するのに十分に適した配合流体を開示している。これらの及び類似のペンタエリトリトールエステル組成物は、例えばペンタエリトリトールエステルとジペンタエリトリトールエステルの混合物を含んでいるのが典型的であり、またトリペンタエリトリトールエステルを含んでもよく、少量のテトラ及びそれ以上のオリゴマーのペンタエリトリトールエステルを含んだ組成物が知られている。ポリオールとカルボン酸からのこのようなエステルの合成は概念としては直接的なものであり、ペンタエリトリトールエステル混合物の生成物プロファイルに影響を与える方法が例えば米国特許第3,670,013号に開示されている。係属中の米国特許出願第12/691,300号はペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、及びトリペンタエリトリトールのカルボキシエステルの選択された混合物を含む冷凍潤滑剤を開示している。
米国特許第6,013,609号はCOを含む多くの冷媒とともに使用するのに適したエステルのような酸素を含んだ有機化合物を含む非発泡性の冷凍油を開示しているが、冷凍庫油の開示は一般的なものであり、冷媒としてCOとともに使用するのに特に適した油は同定されていない。
米国特許第6,117,356号は、COと、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、及びトリペンタエリトリトールのエステルを含むエーテル又はエステル冷凍潤滑剤とともに使用することのできる他の公知の冷媒を含む冷媒混合物を開示している。米国特許第6,263,683号及び米国特許第6,354,094号は冷媒としてCOを、基剤としてペンタエリトリトールエステルを含む冷凍油組成物を開示しており、これらは特に、油分離機及び/又は熱ガスラインを備えた凝縮冷凍サイクルに特に適している。米国公開特許公報第2007/0272893号もまたCOを冷媒として使用した冷凍油組成物を開示している。
CO冷媒とともに使用するための物性の組み合わせを改良した新しい潤滑剤に対する必要性が依然として存在する。一つの理由は、二酸化炭素ベースの冷凍凝縮機や装置の潤滑性能はハイドロフルオロカーボン(HFC)冷媒を用いた装置のそれよりも更に高い要件を求めるのが典型的だからであり、その理由は一部には、二酸化炭素のための、よりエネルギー効率的な遷移臨界的な冷凍サイクルに関与する圧力が極端に高くなりうるからでもある(>120バール)。
圧力がより高くなると、適当な圧縮比を維持するために間隙を密封するための潤滑剤に対する要求がより大きくなり、これは高エネルギー体積効率にとって重要である。高い圧力はまた、潤滑剤中のより高い冷媒濃度をもたらし、これが油の増大した粘度の希釈に結果することができ、より高い圧力が、接触する耐荷重表面により高い荷重をもたらすのである。
二酸化炭素はポリオールエステル(POE)のようなHFCとともに使用するように設計された或る種の潤滑剤に極めて溶解性となり得る。R-134aやR-410aのようなHFCとともに使用するPOEは、二酸化炭素にずっとよく溶けるのが典型的で、その結果、作動流体の粘度が有意に低減することになる。この理由のため、今日COとともに使用されることが推奨されるPOE潤滑剤は、HFC冷媒とともに通常使用されるものよりもISO粘度等級がいくつか高いのが典型的である。粘度が高くなるほどスタートアップ時の粘性の抵抗が増大することになり、その結果エネルギー消費がより大きくなる。例えば、凝縮機のエネルギー消費が潤滑剤の粘度に直接関係し得るのである。より低い粘度の潤滑剤はエネルギー効率がより良いという結果をもたらし得るが、これは凝縮機の長期の磨耗防止と稼働寿命に対する要求とのバランスを取らなければならない。
米国特許第5,486,302号はポリオールと分岐鎖カルボン酸とのエステル化により得られたより高い粘度のPOE潤滑剤を開示するが、残念なことにこれらの分岐鎖エステルはCOを使用した熱伝達装置に使用するには不十分な潤滑性しか示さないのである。
係属中の米国特許出願第12/684,315はモノ、ジ、トリ、テトラ、及びそれ以上のオリゴマーのペンタエリトリトールのカルボキシエステルの混合物を含む冷凍潤滑剤を開示し、これは少なくとも25%がテトラ-ペンタエリトリトール又はそれ以上のオリゴマーのエステルであり、COとの使用が望ましい高い粘度と潤滑特性を有している。7つ以上の炭素を含むカルボキシ基、例えばn-ヘプチルカルボキシの高いエステル混合物が好ましい。
米国特許出願第12/684,315の潤滑剤に類似しているが、主として直鎖C3−6直鎖カルボン酸のエステル、例えばn-ペンタン酸エステルを含み、且つ30重量%以上の、4つ以上のペンタエリトリトール基を含むペンタエリトリトールオリゴマーのエステルを含む潤滑剤は、COとともに作動流体に使用するのにより適しており、優れた粘度と潤滑性を与えるとともに、CO冷媒との混和性も予期せぬほどに優れている。
本発明は、ポリオールエステル潤滑剤組成物、該ポリオールエステル潤滑剤組成物を調製する方法、及び該ポリオールエステル潤滑剤組成物と冷媒として二酸化炭素とを含む作動流体を提供し、そのポリオールエステル潤滑剤組成物はネオペンチルポリオールのアルキルカルボキシエステルを含み、該ポリオールはペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトール及びペンタエリトリトールオリゴマーから選ばれ、アルキルカルボキシ基の大部分はC3−6直鎖カルボン酸、例えばn−ペンタン酸又はn−ヘキサン酸、特にn−ペンタン酸由来であり、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトール及び(ポリ)ペンタエリトリトールオリゴマーアルキルカルボキシレートエステルの合計重量の少なくとも30%は4つ以上のペンタエリトリトール繰り返し単位を含むペンタエリトリトールオリゴマーのアルキルカルボキシエステルからなる。
本発明のポリオールエステル潤滑剤は理想的にはCOを含む冷凍作動流体に使用するのに適しており、高圧、高濃度のCO冷媒の存在下でも優れた粘度、潤滑性及び耐荷重特性とともに予想よりも高いCO混和性を示す。
ポリオールエステルの混合物は従来は、ペンタエリトリトールを、高温下強酸触媒の下、反応可能な水酸基に対して化学量論的により少ない量のカルボン酸と反応させて、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、及びそれ以上のポリペンタエリトリトールの部分エステルの混合物を形成することにより、二工程プロセスで調製することができる。ここで、部分エステルとはすべてではないが幾つかの水酸基がエステル化されているポリオール化合物である。オリゴマー化の量と粘度は、反応を進行させる時間によって制御することができ、カルボン酸の添加量、温度、その他の容易に変更される反応パラメータによって影響される。強酸を中和後、残りの水酸基を標準的な手段により追加のカルボン酸を用いて第二の工程でエステル化する。
本発明の潤滑剤組成物は作動流体を含むCO冷媒を含んでおり、この分野で一般的な標準の添加剤と相溶性がある。
熱伝達装置のための作動流体であって、
i)冷媒としてのCO、及び
ii)式Iのエステルの混合物を含むポリオールエステル潤滑剤組成物
を含む上記作動流体、
Figure 0005462977

ここでnは1〜20の整数であり、
Rは各々独立して3〜12個の炭素原子のアルキルカルボニルであり、
は各々独立して選ばれ、基Rか式IIの置換基のいずれかであり、
Figure 0005462977

II
ここで、作動流体中に存在する式Iの化合物の全R基の少なくとも50%は3〜6個の炭素原子の直鎖アルキルカルボニル、典型的にはn−ペンタノイルであり、
ポリオールエステル潤滑剤組成物は、
a)20〜45重量%の式Iの化合物、ただしnは1、Rは各々独立に選択され、基R、即ちモノ−ペンタエリトリトールエステルであり、
b)15〜20重量%の式Iの化合物、ただしnは2、Rは各々独立に選択され、基R、即ちジ−ペンタエリトリトールエステルであり、
c)10〜15重量%の式Iの化合物、ただしnは3、Rは各々独立に選択され、基R、即ちトリ−ペンタエリトリトールエステルであり、
d)30〜55重量%の式Iの化合物、ただし該化合物は4以上のペンタエリトリトールモノマー基のであるペンタエリトリトールオリゴマーである、
を含む。
幾つかの実施態様においては、ポリオールエステル潤滑剤組成物中の式Iの全化合物のうちの少なくとも35%が、4つ以上のペンタエリトリトールモノマー基のペンタエリトリトールオリゴマーのエステルである。
nは1〜20の整数であるが、nはしばしば1〜12、例えば1〜10の整数である。
Rは各々独立して3〜12の炭素原子のアルキルカルボニルであり、直鎖であっても分岐していてもよい。一つの実施態様では、全アルキルカルボニルの少なくとも60〜100%、例えば70〜100%が直鎖である。一つの実施態様では、すべてのアルキルカルボニルが直鎖である。一つの実施態様では、Rは各々独立して4〜10個の炭素原子のアルキルカルボニルである。他の実施態様では、Rは各々独立して5〜10個の炭素原子のアルキルカルボニルである。
すべてのR基の少なくとも50%、或る実施態様では少なくとも60%又は少なくとも70%が、3〜6個の炭素原子の直鎖アルキルカルボニル、即ちn−プロパノイル、n−ブタノイル、n−ペンタノイル、又はn−ヘキサノイルである。しばしば、全R基の少なくとも50%がn−ペンタノイル、又はn−ヘキサノイル、例えばn−ペンタノイルである。例えば、或る実施態様では、全R基の少なくとも50%,少なくとも60%又は少なくとも70%がn−ペンタノイルである。
もちろん、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも70%等は、約50%〜約100%、約60%〜約100%、又は約70%〜約100%を意味する。
一つの実施態様では、式Iの化合物の混合物中の全R基の少なくとも70%〜100%は、5個の炭素原子のアルキルカルボニル基の異性体、即ちn−ペンタノイル、2−メチルブタノイル、3−メチルブタノイル、及び2,2−ジメチルプロパノイルから選択される。
ペンタエリトリトールオリゴマーである式Iの化合物は、R基のいずれかが式IIの置換基、即ちエステル化されたペンタエリトリトール基であるかどうかにより、直鎖であっても分岐であってもよい。例えば、nが4である式Iのオリゴマー、即ち式IIIは、全R基がアルキルカルボニルであるなら直鎖ペンタエリトリトールテトラマーであることができる。しかし、R基のどの数が式IIのペンタエリトリトール基であってもよい。例えば、矢印で記されたR基が式IIの基であるならば、結果として分岐したペンタエリトリトールペンタマー、即ち5つのペンタエリトリトールモノマー単位の分岐オリゴマーということになる。
Figure 0005462977

III
従って、4つ以上のペンタエリトリトールモノマー単位の式Iのオリゴマーは、式I中のnが4以上であることを要しない。式IVの化合物は、nが3、一つのR基がペンタエリトリトール基である4つのペンタエリトリトール単位を持った式Iのオリゴマーである。
Figure 0005462977

IV
式Vの化合物は、nが3、二つのR基がペンタエリトリトールである5つのペンタエリトリトール単位を持った式Iのオリゴマーである。
Figure 0005462977

上記の式Iの化合物に類似した他の化合物が作動流体中に存在してもよい。例えば不完全なエステル化により、一つ以上のR基が水素である化合物が存在することになるかもしれず、またより多くの分岐の程度を示すより高いオリゴマーも使用した合成方法に応じて生じるだろう。
エステルの混合物は適切なペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール及びポリ(ペンタエリトリトール)類の単純なエステル化により調製できるが、これには出発物質として個々のポリオールを得ることが必要である。
ポリオールエステル組成物は本発明の他の実施態様、即ち米国特許第3,670,013号に記載されているのと同様の2工程プロセスにより更に好都合に調製することができる。最初の工程では、ペンタエリトリトール、強酸触媒、及びC〜C12モノカルボン酸又は該酸の混合物を反応容器に、カルボキシル基のヒドロキシル基に対するモル比が1:1未満、例えば約1:4から約1:2であるように装填する。適切な強酸触媒の例としては、鉱酸、例えば硫酸、塩酸等、スルホン酸、例えばベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等が挙げられる。次いで反応混合物を約150℃と約250℃、典型的には約170℃と約200℃の間の温度に加熱し、その間水蒸気を連続的に反応容器から、一般的には真空の適用により除去する。
水蒸気とともに蒸留するカルボン酸は反応器に戻してもよく、カルボン酸の置換分を追加することにより置き換えてもよい。或る程度のペンタエリトリトールオリゴマー化は、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトール及びそれ以上のポリペンタエリトリトールの部分エステルの混合物を発生させる条件の下で起こるかもしれない。オリゴマー化の量、従って粘度は、第一の工程の反応を高温で生じさせる時間の長さによって制御することができる。これは、反応混合物の粘度のチェックや分光学的測定を行うような実験によって決定することができるし、或いはエステル基及びダイマーやオリゴマー形成により形成されるペンタエリトリトールエーテル結合の形成により遊離される反応の水の望ましい量に対応するように計算された量の水を集めることにより評価できる。
酸触媒は場合により最初の反応工程の終止時にアルカリで中和する。
プロセスの第二の工程は部分エステルのエステル化を終結する。こうして、追加のC〜C12モノカルボン酸又は酸混合物及び場合によりエステル化触媒を反応混合物に添加する。追加のカルボン酸は初期の工程で使用したものと同じであっても異なっていてもよく、一般に水酸基に関してカルボキシル基が10〜25%過剰となるような量で添加される。次いで反応混合物をエステル形成のための周知の条件下で加熱してエステル化を完了する。
第二の工程では、酸触媒、酸の塩、有機起金属触媒のような金属触媒、粘土等のような、いかなる公知の触媒を使ってもよいし、触媒を使わなくてもよい。スズオキシラート及び/又は活性炭を用いて良好な結果が得られており、第二の工程では触媒の添加が必要でない場合もある。
得られたエステルの混合物は更なる精製なしで用いてもよく、又は蒸留、痕跡量の酸度を除去するための酸スカベンジャーでの処理、水分を除去するための水分スカベンジャーでの処理、及び/又は透明度を改良するための濾過のような従来の技法を用いて精製してもよい。
特に工業銘柄のペンタエリトリトール出発物質がある程度のダイマーを含んでいることが多いので、ジペンタエリトリトールがしばしばプロセスの始めに存在する。他のペンタエリトリトールオリゴマーも少量出発物質の中に存在するかもしれない。
例えば、プロセスに従って、25モルのペンタエリトリトールを約50モルのn−ペンタン酸と混合する。ペンタエリトリトールは4つの水酸基を有しているので、この酸の量は全エステル化に必要な化学量論的当量の半分だけでよい。触媒量の硫酸又はメタンスルホン酸も添加される。約10ミリモルの酸触媒でしばしば十分であるが、使用する触媒の量に制限はなく、より多くの量も一般的である。混合物を攪拌或いは激しくかき混ぜ、約160℃〜約200℃、例えば約170℃〜薬l80℃に加熱し、水を例えばディーンスタークトラップに集める。反応物を加熱する時間は希望する重合の程度による。
次いで反応物を冷却し酸触媒を塩基、例えば水酸化ナトリウムの添加により中和する。残っている水酸基と任意の触媒と反応するのに十分なカルボン酸、例えばn−ペンタン酸を添加してエステル化を完了する。次いで反応混合物を混合しながら加熱し、反応が完了するまで水を集める。この工程で反応の温度は触媒を使用するかどうか、及び触媒を何にするかにより変わり得るので、温度は第一工程で用いた温度よりも高いこともあれば低いこともある。
初期の仕込みで含めるカルボン酸の量は存在するすべての水酸基をエステル化するのに必要な量よりも少なければ、広い範囲で変えることができる。上述のように、ジペンタエリトリトール及びポリペンタエリトリトールを出発物質の初期の仕込みで含めてもよく、その場合には、添加するカルボン酸の量を決定する際にダイマーとポリマーで使用可能な水酸基の量が異なることを考慮しなければならない。
このプロセスの一つの利点は、入手の容易な出発物質からはじめることができるということである。他の利点は、オリゴマー化の程度を、反応混合物が高温で強酸に曝される時間の長さを単純に変動させて制御することができ、これにより、得られるエステル組成物の粘度を効率的に制御することができることである。即ち、第一工程での高温での反応時間が長いほど、高い粘度が得られるのである。
上で定義した式Iのエステルを含むポリオールエステル組成物はこのプロセスですべて好都合に調製することができる。
製造されたエステル組成物はまた、他の潤滑剤、例えばポリ−α−オレフィン、ポリアルキレングリコール、アルキル化芳香族化合物、ポリビニルエーテル、鉱酸、他のエステル系潤滑剤、植物油などとブレンドすることもできる。しかし、上で定義した式Iのポリオールエステルの組み合わせは、典型的には作動流体に使われる主要な潤滑剤組成物であるか、又はある実施態様では唯一の潤滑剤である。他の潤滑剤基剤で配合する時にはCOとの使用に対してポリオールエステル組成物の望ましい特性が低減しないように注意が必要である。
一般に、COとの作動流体で役立てるために、潤滑剤組成物は40℃で冷媒なしで測定した30cSt〜220cSt、より典型的には40cSt〜200cStの粘度、例えば、40℃で冷媒なしで測定した50cSt〜140cStの粘度を有するべきである。上述のように、高CO圧力で粘度は大きく減少する。
典型的に遭遇する温度範囲にわたって粘度ができるだけ一定のままであることも重要である。本発明のエステル潤滑剤組成物は、40℃で冷媒なしで測定して50cSt〜140cStの優れた粘度を示すだけでなく、高い粘度指数、例えば120以上、典型的には130以上の粘度指数で示されるように、広い温度範囲にわたって一定の粘度を示す。
物性の特定の組み合わせのために、本発明のポリオールエステル潤滑剤組成物は理想的にはCOを含む作動流体に適している。他の同様のポリオールエステルは様々な有用な特性を持っているが、性能基準、即ち、CO系の作動流体に必要で本発明のエステル混合物で見られる潤滑特性やCO混和性の両方に十分に適合していない。
一連のポリオールエステル混合物を上述の二工程プロセスに従って調製したが、詳細は実施例の項で見出され、同様の当該技術組成物と比較することができる。
以下の検討では、実施例1及び2のポリオールエステルをペンタエリトリトールと、約100:1:1:1:1のモル比のn−ペンタン酸:n−ヘキサン酸:n−ヘプタン酸:n−オクタン酸:n−ノナン酸とから調製した。実施例2では、実施例1のエステル組成物にジ(2−エチルヘキシル)ネオペンチルグリコールをブレンドし、実施例1の生成物とジ(2−エチルヘキシル)ネオペンチルグリコールの84:16ブレンドを提供した。
実施例3、4、及び5をペンタエリトリトールとおよそ100:1:1:1のモル比のn−ペンタン酸:イソペンタン酸:n−ヘプタン酸:イソノナン酸とから各々調製した。実施例3、4及び5の間の相違はモノ、ジ、トリ及びそれ以上のオリゴマーペンタエリトリトールを作り出す第一の工程の間、反応物を加熱する時間の長さである。
ここで用いるものとして、イソペンタン酸はその名で入手できる工業的な化学製品を言い、実際には約34%の2−メチルブタン酸と66%のn−ペンタン酸の混合物である。
実施例6をペンタエリトリトールとn−ペンタン酸から調製した。
実施例7をペンタエリトリトールとおよそ100:100:1:1のモル比のn−ペンタン酸:イソペンタン酸:n−ヘプタン酸:イソノナン酸から調製した。ここで用いるイソペンタン酸は〜66%のn−ペンタン酸を含む混合物を言うので、実施例7は依然として50%を超えるn−ペンタノイル基をRとして含んでいる。
実施例1−6の物性を表1に示す。
表1 実施例1−6の物性
Figure 0005462977
示したように、優れた動的粘度、粘度指数及び流動点がすべての実施例1−7について得られる。実施例3、4及び5における粘度の差は、プロセスの工程1において反応混合物を加熱した時間の長さの差による。
表2は、アルキルカルボニル官能基のより大きな分岐度や、少なくとも7以上の炭素原子の直鎖アルキルカルボニル基を含むペンタエリトリトール化学に基づいた同様のポリオールエステル潤滑剤の物性をリストにしたものである。
比較例A及びCはモノ及びジペンタエリトリトールの吉草酸、n−ヘプタン酸及び3,5,5−トリメチルヘキサン酸エステルを含む市販物質である。
比較例Bも市販物質であるが、ペンタエリトリトールのイソペンタン酸、n−ヘプタン酸及び3,5,5−トリメチルヘキサン酸エステルを含む。
比較例Dは米国特許出願12/684,315の実施例1の方法に従い調製されたもので、30%を超える4以上のペンタエリトリトールモノマーのオリゴマーを含んでいるが、比較例Dのエステルはn−ヘプタン酸、n−オクタン酸及びn−デカン酸エステル、主としてn−ヘプタン酸エステルの混合物である。
表2 比較例A−Dの物性
Figure 0005462977
表2に見られるように、本発明のオリゴマー部分を欠き、カルボン酸エステル基中に高い濃度の分岐を有している市販サンプル、即ち例A、B及びCでは、粘度指数が低い。例Dはペンタエリトリトールオリゴマーを含み、本発明のポリオールエステル潤滑剤に匹敵する粘度指数を有しているが、以下の表3に見られるように、この油はCOと十分な混和性がない。これはおそらくより長い鎖のアルカノイル基によるものであろう。
本発明の潤滑剤組成物を機械装置の潤滑剤としての一般的な効率について、また特に、COを含む作動流体の一部分としての効率について、標準的な工業試験を用いて評価した。熱伝達装置の作動流体に見られるポリオールエステル潤滑剤とCO冷媒の相対量が冷凍サイクルのステージによって大きく変化し得ることは留意しておくべきである。例えば、作動流体は、潤滑剤と冷媒の合計重量に基づいて、1〜99重量%、例えば2〜98重量%のポリオールエステル潤滑剤、又は1〜99重量%、例えば2〜98重量%の冷媒を含むことができる。それ故、実施例又は本明細書中のデータ表で報告された潤滑剤の冷媒に対する相対量は、使用される装置に装填された各々の成分の量を言う。
表3は上記のポリオールエステル潤滑剤の性能特性のうち以下のものをリストしている。直接荷重としての荷重担持量(lbs)、ASTM D3233 Falex Pin及びVee Block試験、方法A、−2℃における二酸化炭素との二酸化炭素中での10重量%潤滑剤の混和性、及び30Newtons@40℃で固定した、COなしでの摩擦係数としての潤滑性。
表3 性能データ
Figure 0005462977
上記の潤滑性の結果はPCSインスツルメントから市販されているMINI TRACTION MACHINE(回転ディスクジオメトリーでの回転ボールを使用)を用いて得られた。摩擦係数(CofF)は、平均エントレインメント速度を0〜2メートル/秒で傾斜し、サイドロール比(SRR)を50%に固定し、荷重を40℃で30ニュートンに固定して測定した。エントレインメント速度はボールとディスクの平均速度として定義する、(Vdisk+Vball)/2。SRRは[2(Vdisk−Vball)/(Vdisk+Vball)]100として定義する。40℃でのエントレインメント速度の関数としての摩擦係数(CofF)を測定すると、接触領域に入る油の比が増加するに従い摩擦がどのように変化するかがわかる。低速ではCofFは直接の金属対金属の凹凸接触のために比較的高いが、エントレインメント速度が増大するにつれて、接触表面の間の圧力がオイルエントラップメントの増大により上昇し、金属−金属接触から部分的凹凸接触への経過が見られ、最終的に完全な流体フィルム潤滑となる。
表3に見られるように、実施例2−6の荷重担持性能は例A、B及びCよりも一貫して高く、例Dとほぼ同等である。実施例2−6はまた潤滑性においても例A、B及びCを上回る。比較例Dだけは、これもまた比較的高い量のペンタエリトリトールオリゴマーを含んでいるのであるが、発明の実施例2−6と同様の良好な潤滑性能を示している。しかし重要なことは、比較例Dは低温でCO混和性がないことが判明した。
従って、高いペンタエリトリトールオリゴマー含量と直鎖カルボン酸エステルを有するポリオールエステル潤滑剤組成物が、低いオリゴマー含量又はオリゴマーを含まなくても同様の潤滑剤を凌ぐことが示された。更に、高いペンタエリトリトールオリゴマー含量を有するエステル潤滑剤のうち、大部分が短い鎖長のアルキルカルボン酸エステル基(例えば、n−ペンタノイルオキシ)であるものだけが低温でCOと混和性であった。主としてn−ヘプタノイルオキシ基、即ち本発明よりもほんのわずか長いアルキルカルボン酸エステル基を含む例Dの組成物は、低温ではCOと混和性ではなく、CO系作動流体の主要潤滑剤成分として使用するための本発明のエステル組成物として適していなかった。
CO含有作動流体中の本発明のポリエステル潤滑剤の適正を確認するために潤滑剤の特性についてCO冷媒の効果を決定するための試験も行った。潤滑剤中のCOの存在は有意に粘度を低減するものとして知られている。CO冷媒と使用するために選ばれた潤滑剤はCOと混和性であるだけでなく、潤滑剤が適切に機能する粘度を維持しなければならない。この特性の組み合わせはCO作動流体にとって重要であり、達成することが難しいのである。
温度と圧力の関数としての、潤滑剤/CO混合物の粘度と組成は、ポンプ、質量流量計/密度計、高圧粘度計、バルク潤滑剤/冷媒貯蔵器及び圧力変換機を含む温度制御循環ループ装置を用いて測定された。熱伝対をループの複数の箇所に設置し、質量流量計と粘度計にも直接に設置する。ループの設計は、液体混合物の連続循環を可能にするだけでなく、急速な気液平衡を達成するための攪拌をも提供する。
まず潤滑剤を系内に重量測定法で充填し、循環ループを−10℃に冷却し、次いでCOを望ましいバルクCO/潤滑剤組成を達成するのに必要な量に重量測定法で充填した。安全上の理由によりループはいっぱいまでは満たさず、少量の蒸気スペースをバルク貯蔵器の上に残し、蒸気スペース補正を気相のCOを占める組成に適用した。充填後ギアポンプで測定装置を通して液体を循環させた。バルクの混合圧力、液体密度及び液体粘度を測定した。
粘度計のハウジングに二つの高圧のぞき窓を挿入して液体の混和を観察できるようにし、バルク混合物圧力が飽和冷媒圧力の1%以内であれば、混合物に生じ得る相分離についてチェックすることができる。
35バールの圧力は0℃のエバポレータ温度で適用するための典型的な低圧側の圧力条件を代表するので、この圧力を実験に選んだ。測定値を−10℃〜120℃の温度範囲、潤滑剤中のCOの0〜30重量%の組成で収集した。本発明の組成物は全体として許容できる粘度を示し、その値はこの範囲のほとんどにおいて一定のままである。
20℃と55℃についてのデータを以下に報告するが、これはこれらの温度が圧縮機の典型的な操作範囲を反映しているからである。また、比較例Dはこの条件下で優れた粘度を示すが、この組成物の低温でのCO混和性が望ましい値に達していないことがすでに示されている。比較例A及びBはCOと混和性であるが、これらの条件下では有意に低い粘度しか示さない。実施例2の組成物もCOと混和性であるが、より高くずっと受け入れられる粘度を示す。
Figure 0005462977
本発明のポリオールエステル組成物は物性と性能特性の優れた組み合わせを示し、熱伝達作動流体中COとともに使用するのに理想的である。これは伝統的なサイクルでは真実であると考えられているが、冷媒はエバポレータを通じて送られ、ガス状態になり、次いで圧縮機を通り、凝縮状態と遷移臨界COを用いた系に変換する。ここでは気体は十分に液体には変換されない。
本発明の組成物は−40℃という低温で二酸化炭素と混和性であることが見出され、比較例Dの高い荷重担持ポリオールエステルを超えた有意な改良である一方で、比較例A、B及びCのような他のポリエステル組成物に見られるよりも高い潤滑性能を維持している。
本発明の作動流体は、二酸化炭素に加えて当業界で共通の他の成分、例えば添加剤、他の潤滑剤、及び冷媒を含むことができる。
例えば、作動流体に存在することのできる他の冷媒としては、炭化水素、ハロカーボン、アンモニア等が挙げられるが、本発明の多くの実施態様では、COが主要な冷媒であり、しばしばCOが唯一の冷媒である。ポリオールエステル潤滑剤の冷媒に対する混合比は特に制限されないが、潤滑剤は冷媒の100重量部に対して、1〜500重量部、より好ましくは2〜400重量部の比で存在することができる。
ハロカーボン冷媒としては、四フッ化炭素(R−14)、ジフルオロメタン(R−32)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R−134a)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R−134)、ペンタフルオロエタン(R−125)、1,1,1−トリフルオロエタン(R−143a)、及びテトラフルオロプロペン(R−123yf)のようなフルオロカーボン及びヒドロフルオロカーボン化合物、及びフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン及び/又は炭化水素を含む混合物が挙げられ、これらは周知であり、本願の作動流体で使用することができる。
作動流体中に存在してもよい一般の添加剤としては、抗酸化剤、超高圧添加剤、抗磨耗性添加剤、摩擦低減添加物、消泡剤、発泡促進剤、金属不活性化剤、酸スカベンジャー等が挙げられる。
使用できる抗酸化剤の例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール及び4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)のようなフェノール性抗酸化剤;p,p−ジオクチルフェニルアミン、モノオクチルジフェニルアミン、フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン、フェニル−1−ナフチルアミン、フェニル−2−ナフチルアミン、アルキルフェニル−1−ナフチルアミン、及びアルキルフェニル−2−ナフチルアミンのようなアミン抗酸化剤;アルキルジスルフィド、チオジプロピオン酸エステル、及びベンゾチアゾールのようなイオウ含有抗酸化剤;並びにジアルキルジチオリン酸亜鉛及びジアリールジチオリン酸亜鉛が挙げられる。
使用できる超高圧添加剤、抗磨耗性添加剤、摩擦低減添加物の例としては、ジアルキルジチオリン酸亜鉛及びジアリールジチオリン酸亜鉛のような亜鉛化合物;チオジプロピオン酸エステル、ジアルキルスルフィド、ジベンジルスルフィド、ジアルキルポリスルフィド、アルキルメルカプタン、ジベンゾチオフェン、及び2,2’−ジチオビス(ベンゾチアゾール)のようなイオウ化合物;ジアルキルジメルカプトチアジアゾール及びメチレンビス(N,N−ジアルキルジチオカルバメート)のようなイオウ/窒素無灰抗磨耗性添加剤;リン酸トリクレシル及びリン酸トリアルキルのようなリン酸トリアリールのようなリン化合物;リン酸ジアルキル又はリン酸ジアリール;リン酸トリアルキル又はリン酸トリアリール;ジメチルリン酸エステルのドデシルアミン塩のようなアルキル及びジアルキルリン酸エステルのアミン塩;亜リン酸ジアルキル又は亜リン酸ジアリール;亜リン酸モノアルキル又は亜リン酸モノアリール;パーフルオロアルキルポリエーテル、トリフルオロクロロエチレンポリマー、及びフッ化グラファイトのようなフッ素化合物;脂肪酸修飾シリコーンのようなケイ素化合物;モリブデンジスルフィド、グラファイト等が挙げられる。有機摩擦修飾剤の例としては長鎖脂肪アミン及びグリセロールエステルが挙げられる。
使用できる消泡剤及び発泡促進剤の例としては、ジメチルポリシロキサンのようなシリコーンオイル及びジエチルシリケートのような有機ケイ酸エステルが挙げられる。使用できる金属不活性化剤の例としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、アリザリン、キニザリン、及びメルカプトベンゾチアゾールが挙げられる。更に、フェニルグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエーテル、アルキルグリシジルエステル、エポキシステアリン酸エステル、及びエポキシ化された植物油、有機スズ化合物、及びホウ素化合物を酸スカベンジャー又は安定剤として添加してもよい。
水分スカベンジャーの例としては、オルトギ酸トリメチル及びオルトギ酸トリエチルのようなオルトギ酸トリアルキル、1,3−ジオキサシクロペンタンのようなケタール、2,2−ジアルキルオキサゾリジンのようなアミノケタールが挙げられる。
本発明のポリオールエステル及び冷媒を含む作動流体は、広範な種類の冷凍及び熱エネルギー伝達の用途に用いることができる。例として、小窓用空調機、中央制御家庭用空調ユニットから軽量工業用空調機、並びに工場、オフィスビル、集合住宅建築物及び倉庫用の大型工業用ユニットに至るまでの空調装置のあらゆる範囲が挙げられるが、これらに限定されるものではない。冷凍用途としては、家庭用冷蔵庫、冷凍庫、水冷機、ベンディングマシーン、及び製氷機のような小型家庭用電気用品から大型規模の冷蔵倉庫及びアイススケートリンクが挙げられる。工業用途としてはまた、カスケード式食料品店冷蔵冷凍システムが挙げられる。熱エネルギー伝達用途としては、家庭用暖房及び温水暖房機が挙げられる。輸送関連用途としては、自動車及びトラック用空調、冷凍小型トレーラーのほか、冷凍海洋及び鉄道輸送用コンテナーが挙げられる。
上記の用途に有用な圧縮機のタイプは二つの大きなカテゴリーに分類できる。容積式圧縮機及び動力学的圧縮機である。容積式圧縮機はその圧縮機のメカニズムに適用される仕事を通じて圧縮室の体積を減少させることにより冷媒蒸気圧を増大させる。容積式圧縮機としては、現在使用されている多くのスタイルの圧縮機が挙げられるが、例えば往復式、回転式(回転ピストン、回転翼、一軸スクリュー、二軸スクリュー)、及び軌道式(スクロール又はトロコイド式)が挙げられる。動力学的圧縮機は回転体からの運動エネルギーを蒸気に連続的に伝達することによって冷媒蒸気圧を上昇させ、次いでこのエネルギーを圧力上昇に変換するものである。遠心式圧縮機もこれらの原理に基づいて機能する。
以下の実施例において、モノ、ジ、トリ及びポリペンタエリトリトール化合物のエステルの混合物を調製し、その相対量をゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したものを表5に示す。本明細書で使用するイソンペンタン酸とは、その名称で入手でき、現実には約34%の2−メチルブタン酸及び66%のn−ペンタン酸の混合物である工業化学製品を言う。
実施例1
工程1:メカニカルスターラー、Dean−Starkトラップ、冷却器、窒素スパージャー、及び真空源を備えた反応機に、3418.5グラム(25.11モル)のペンタエリトリトール、n−ペンタン酸(4880.9グラム、47.79モル)、n−ヘキサン酸(50.1グラム、0.43モル)、n−ヘプタン酸(50.1グラム、0.39モル)、n−オクタン酸(50.1グラム、0.35モル)、n−ノナン酸(50.1グラム、0.32モル)、及び触媒量のメタンスルホン酸を入れた。反応混合物を約170℃の温度に加熱し、真空を適用し、反応水を除去し、Dean−Starkトラップに集めながら、酸を反応液に戻した。エステル及びエーテル形成反応で生じた水の等価量が集まるまで反応を続けた。
工程2:ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトール及びそれ以上のペンタエリトリトールオリゴマーの部分エステル化混合物を含む反応混合物を約134℃に冷却し、メタンスルホン酸を炭酸ナトリウムで中和し、n−ペンタン酸、n−ヘキサン酸、n−ヘプタン酸、n−オクタン酸、及びn−ノナン酸を、遊離の水酸基と反応させるのに十分な量で上記のモル比で追加した。触媒量のシュウ酸スズと活性炭を加え、混合物を240℃に約8時間加熱した。この時間の間、反応水を、反応混合物の水酸基価が3.0mgKOH/g未満になるまで集めた。過剰の酸を除去するために、真空を適用し、反応混合物をさらに約3時間240℃に保った。反応混合物の酸価が1.0mgKOH/g未満になったら、反応混合物を80℃に冷やし、残りの酸性を炭酸ナトリウムで中和し、生成物を濾過して不溶性アルカリを除去した。最終ポリエステル生成物は40℃で125cStの粘度、約2.0mgKOH/gの水酸基価、及び0.01mgKOH/gの酸価を有していた。
実施例2
実施例1の生成物をジ(2−エチルヘキシル)ネオペンチルグリコールとブレンドし、40℃で67.6cStの動粘性率を有する生成物を得た。最終組成物は約16重量%のジ(2−エチルヘキシル)ネオペンチルグリコール及び約84重量%の実施例1の生成物を含んでいた。生成物の他の物性は表1に示されている。
実施例3
実施例1の手順に従って、40℃で54.8cStの粘度を持った生成物を、工程1で、ペンタエリトリトール(569.2グラム、4.18モル)、n−ペンタン酸(999.8グラム、9.79モル)、イソペンタン酸(10.3グラム、0.10モル)、n−ヘプタン酸(10.3グラム、0.08モル)、イソノナン酸(10.3グラム、0.07モル)、及び触媒量のメタンスルホン酸を反応させ、次いで工程1で用いたのと同じモル比の工程2の追加のカルボン酸を用いて完全にエステル化された生成物へと最終的に変換することにより得た。
実施例4
実施例3の手順を、ポリオールとカルボン酸の初期添加量の2倍量、即ち、ペンタエリトリトール(1236.2グラム、9.08モル)、n−ペンタン酸(2098.2グラム、20.54モル)、イソペンタン酸(21.8グラム、0.21モル)、n−ヘプタン酸(21.8グラム、0.17モル)、イソノナン酸(21.8グラム、0.14モル)で繰り返した。ただし、工程1の反応混合物をより長い時間、真空適用下、約170℃の温度に加熱し、反応物量に比較して反応水をより多く除去した。
加熱時間がより長かったためより多くの量のオリゴマーが工程1で生成し、得られた生成物は40℃で68.5cStの粘度を有していた。
実施例5
工程1の反応混合物を、ずっと長い時間、真空適用下、約170℃の温度に加熱し反応物量に比較して反応水をより多く除去し、より多くの量のオリゴマーを発生させた以外は、実施例4を繰り返した。40℃で77.4cStの粘度の生成物を得た。
実施例6
実施例1の手順に従って、工程1で、ペンタエリトリトール(640.0グラム、4.70モル)、n−ペンタン酸(960.0グラム、9.40モル)、及びメタンスルホン酸触媒を反応させ、次いで工程2で追加のn−ペンタン酸を用いて完全にエステル化された生成物へと最終的に変換することによって、40℃で80.2cStの粘度を持つ生成物を得た。
実施例7
実施例1の手順に従って、工程1で、ペンタエリトリトール(1245.2グラム、9.15モル)、n−ペンタン酸(1127.4グラム、11.01モル)、イソペンタン酸(1082.2グラム、10.60モル)、ヘプタン酸(22.6グラム、0.08モル)、イソノナン酸(22.6グラム、0.07モル)及び触媒量のメタンスルホン酸を反応させ、次いで工程1で用いたのと同じモル比の工程2の追加のカルボン酸を用いて完全にエステル化された生成物へと最終的に変換することによって、40℃で68.6cStの粘度を持つ生成物を得た。
比較例A
比較例Aは、CPIエンジニアリングサービス(CPI Engineering Services)からEMKARATERL68Hの商品名で購入できる伝統的なプレミアムISO68ポリオールエステル冷凍潤滑剤である。これは、およそ1:1重量%比の工業銘柄のペンタエリトリトールとジペンタエリトリトールと、過剰量の吉草酸、n−ヘプタン酸、及び3,5,5−トリメチルヘキサン酸のおおまかに18:27:55重量%比での反応生成物である。
比較例B
比較例Bは、エクソンモービルコーポレーション(ExxonMobil Corporation)からEAL ARCTIC68として購入できる伝統的なISO68ポリオールエステル冷凍潤滑剤である。これは、イソペンタン酸(およそ34重量%の2−メチルブタン酸及び66重量%の吉草酸の混合物)、n−ヘプタン酸、及び3,5,5−トリメチルヘキサン酸のペンタエリトリトールエステルである。
比較例C
比較例Cは、Fuchs Europe Schmierstoffe、GMBHからRENISO C85Eとして購入できる伝統的なISO85ポリオールエステル冷凍潤滑剤である。これは、吉草酸、n−ヘプタン酸、及び3,5,5−トリメチルヘキサン酸から誘導されたモノペンタエリトリトールエステルとジペンタエリトリトールエステルの混合物である。
比較例D
比較例Dは米国特許出願第12/684,315号の実施例1の手順を用いて調製された。最初の反応充填物はペンタエリトリトール(392グラム、2.88モル)、n−ヘプタン酸(720グラム、5.54モル)、及びメタンスルホン酸触媒からなるものであった。初期のエステル化と縮合工程の後、n−ヘプタン酸(236.6グラム、1.82モル)並びにn−オクタン酸及びn−デカン酸(264.4グラム、2.05モル)のブレンドを添加して上記の手順で記載した第二のエステル化工程を完了した。反応生成物を、n−ヘプタン酸、n−オクタン酸及びn−デカン酸のテクニカルなペンタエリトリトールエステルの約275グラムとブレンドし、40℃で69.0の測定値の、ISO68の標的粘度グレードの最終組成物を得た。
Figure 0005462977

モノ-PE =相対量のモノペンタエリトリトールエステル
ジ-PE =相対量のジペンタエリトリトールエステル
トリ-PE =相対量のトリペンタエリトリトールエステル
ポリ-PE =相対量の4以上のペンタエリトリトールユニットのペンタエリトリトールオリゴマーのエステル

Claims (6)

  1. 熱伝達装置のための作動流体であって、
    i)冷媒としてのCO、及び
    ii)式Iのエステルの混合物を含むポリオールエステル潤滑剤組成物
    を含む上記作動流体
    Figure 0005462977


    ここでnは1〜20の整数であり、
    Rは各々独立して10個の炭素原子のアルキルカルボニルであり、
    は各々独立して選ばれ、基Rか式IIの置換基のいずれかであり、
    Figure 0005462977

    II
    ここで、式Iの化合物の混合物中の全R基の70%〜100%は、5個の炭素原子のアルキルカルボニル基の異性体から選択され、作動流体中に存在する式Iの化合物の全R基の少なくとも50%はn−ペンタノイルであり、
    該ポリオールエステル潤滑剤組成物ii)は、
    a)20〜45重量%の式Iの化合物、ただしnは1、Rは各々独立に選択され、基Rであり、
    b)15〜20重量%の式Iの化合物、ただしnは2、Rは各々独立に選択され、基Rであり、
    c)10〜15重量%の式Iの化合物、ただしnは3、Rは各々独立に選択され、基Rであり、
    d)30〜55重量%の式Iの化合物、ただし該化合物は4以上のペンタエリトリトールモノマー基のペンタエリトリトールオリゴマーである、
    を含む。
  2. 式Iの化合物の混合物中、全R基の少なくとも70%がn−ペンタノイルである、請求項記載の作動流体。
  3. 成分(i)及び(ii)に加えて、炭化水素冷媒、ハローカーボン冷媒、アンモニア、鉱油、ポリ−α−オレフィン、アルキルベンゼン、式Iの化合物以外のカルボン酸エステル、ポリエーテル、ポリビニルエーテル、ペルフルオロポリエーテル、リン酸エステル、又はその混合物を更に含む、請求項1記載の作動流体。
  4. 四フッ化炭素(R−14)、ジフルオロメタン(R−32)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R−134A)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R−134)、ペンタフルオロエタン(R−125)1,1,1−トリフルオロエタン(R−143A)、及びテトラフルオロプロペン(R−123YF)からなる群から選択されるハロカーボン冷媒を含む、請求項1記載の作動流体。
  5. 一つ以上の、抗酸化剤、超高圧添加剤、抗磨耗性添加剤、摩擦低減添加物、消泡剤、発泡促進剤、金属不活性化剤、酸スカベンジャー、又はその混合物を更に含む、請求項1記載の作動流体。
  6. Rは各々独立して5〜10個の炭素原子のアルキルカルボニルである、請求項1〜5のいずれか一項記載の作動流体。
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