JP5462461B2 - 不揮発性半導体記憶装置及びその駆動方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置及びその駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、電荷保持層を有するトランジスタ型メモリセルを用いた不揮発性半導体記憶装置とその駆動方法に関する。
電荷保持層として電荷蓄積層または浮遊電極を有するNAND型フラッシュメモリにおいては、記憶容量の大容量化をメモリセルの微細化と多値化技術によって進めている。メモリセルトランジスタの微細化は、適用する絶縁膜の薄膜化・高誘電率化を通じてなし得ている。結果として、単一メモリセルトランジスタのゲートスタックにおいては、等価酸化膜厚が薄膜化の一途をたどっている。
結果として、薄膜化が進むメモリセルのゲートスタックに対して、大きなゲート電圧を印加することとなり、メモリセルを構成する絶縁膜に大きな電界ストレス及び電流ストレスが印加される傾向がある。電界ストレス及び電流ストレスが加わると、半導体層と絶縁膜の界面特性が劣化する問題や絶縁膜の絶縁性が劣化する問題が生じる。
これに対して、例えば特許文献1では、メモリセル内で半導体層に接する絶縁膜のバンドアライメントを調整することにより、効率良く電荷を注入する不揮発メモリが検討されている。特許文献1では、高速に多くの電荷を電荷保持層に注入できるため、絶縁膜に印加されるストレス時間を低減できる効果を認めることができる。これはメモリセル内の絶縁膜の膜厚や素材の調整によって実現されるものであって、いわゆる内部パラメータの制御方法を開示したものである。
しかし、メモリセル内部のパラメータは各種の要求仕様を同時に満たすことが必要であるため、この方法による絶縁膜のストレスの緩和には限界がある。
従って、メモリセル内部のパラメータではなく、メモリセル外部の駆動回路の外部パラメータによって、メモリセル内部の絶縁膜に印加されるストレスを緩和する方法の開発が望まれる。しかし、ゲート電極や半導体層に印加する書き込みパルスや消去パルスによって、絶縁膜に印加されるストレスを緩和する手法は今までに知られていない。
なお、特許文献2には、スプリットゲート構造の不揮発性半導体記憶装置において、ホットホール注入を行う場合にソース・ドレインに大きな電圧を印加しつつ複数回のパルス電圧をゲート部に印加する書き込み方法が開示されている。
また、特許文献3には、ステップアップ電圧で書き込む方法が開示されている。
なお、多値化技術に関連し、例えば特許文献4には、NOR型フラッシュメモリにおいて、電荷の捕獲位置を制御することにより、メモリセルあたり2ビットの情報を記憶させる技術が開示されている。
特開2007−184380号公報 特開2008−153678号公報 特開2005−276428号公報 米国特許第6,459,622B1号明細書
本発明は、半導体層と絶縁膜との間の界面の特性を改善した不揮発性半導体記憶装置及びその駆動方法を提供する。
本発明の一態様によれば、チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、を有するメモリセルと、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、一定の振幅と一定の周波数とを有するバースト信号を印加し、前記電荷保持層に電荷の書き込み及び消去の少なくともいずれかの処理を行う駆動部と、を備え、前記バースト信号は、前記バースト信号の印加時間をTbとした時、100ナノ秒から0.1ミリ秒の周期Taのパルスを(Tb/Ta)個含み、前記パルスの立ち上り時間及び立ち下がり時間はTa/20秒からTa/2秒であり、前記バースト信号は、高レベル電圧と、前記高レベル電圧よりも低い低レベル電圧と、を有するたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置が提供される。
本発明の一態様によれば、チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、を有するメモリセルと、書き込みの処理を行う駆動部と、を備え、前記駆動部は、前記処理において、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、低レベル電圧と前記低レベル電圧よりも高い高レベル電圧とを有する一定の振幅と、一定の周波数と、を有するバースト信号を印加して前記電荷保持層に電荷を書き込み、前記バースト信号の印加後に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、絶対値が前記高レベル電圧の絶対値よりも小さいベリファイ信号を印加して、前記メモリセルのしきい値を読み出し、前記バースト信号の印加後で前記ベリファイ信号の印加前に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、前記低レベル電圧を印加することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置が提供される。
本発明の一態様によれば、チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、を有するメモリセルと、消去の処理を行う駆動部と、を備え、前記駆動部は、前記処理において、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、低レベル電圧と前記低レベル電圧よりも高い高レベル電圧とを有する一定の振幅と、一定の周波数と、を有するバースト信号を印加して前記電荷保持層の電荷を消去し、前記バースト信号の印加後に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、絶対値が前記低レベル電圧の絶対値よりも小さいベリファイ信号を印加して、前記メモリセルのしきい値を読み出し、前記バースト信号の印加後で前記ベリファイ信号の印加前に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、前記高レベル電圧を印加することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置が提供される。
本発明の他の一態様によれば、チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、を有するメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置の駆動方法であって、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、一定の振幅と一定の周波数とを有するバースト信号を印加し、前記電荷保持層に電荷の書き込み及び消去の少なくともいずれかの処理を行い、前記バースト信号は、前記バースト信号の印加時間をTbとした時、100ナノ秒から0.1ミリ秒の周期Taのパルスを(Tb/Ta)個含み、前記パルスの立ち上り時間及び立ち下がり時間はTa/20秒からTa/2秒であり、前記一定の電圧は、高レベル電圧と、前記高レベル電圧よりも低い低レベル電圧と、を有することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の駆動方法が提供される。
本発明の他の一態様によれば、チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、を有するメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置の駆動方法であって、書き込みの処理を行う際に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、低レベル電圧と前記低レベル電圧よりも高い高レベル電圧とを有する一定の振幅と、一定の周波数と、を有するバースト信号を印加して前記電荷保持層に電荷を書き込み、前記バースト信号の印加後に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、絶対値が前記高レベル電圧の絶対値よりも小さいベリファイ信号を印加して、前記メモリセルのしきい値を読み出し、前記バースト信号の印加後で前記ベリファイ信号の印加前に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、前記低レベル電圧を印加することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の駆動方法が提供される。
本発明の他の一態様によれば、チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、を有するメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置の駆動方法であって、消去の処理を行う際に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、低レベル電圧と前記低レベル電圧よりも高い高レベル電圧とを有する一定の振幅と、一定の周波数と、を有するバースト信号を印加して前記電荷保持層の電荷を消去し、前記バースト信号の印加後に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、絶対値が前記低レベル電圧の絶対値よりも小さいベリファイ信号を印加して、前記メモリセルのしきい値を読み出し、前記バースト信号の印加後で前記ベリファイ信号の印加前に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、前記高レベル電圧を印加することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の駆動方法が提供される。
本発明によれば、半導体層と絶縁膜との間の界面の特性を改善した不揮発性半導体記憶装置及びその駆動方法が提供される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、電荷保持層として、浮遊電極、電荷蓄積層及び浮遊電極のいずれかを有するトランジスタ型メモリセルに適用できる。
電荷蓄積層及び浮遊電極は、1層である必要はなく、例えば2層あるいは3層であっても良い。また、電荷蓄積層または浮遊電極を、浮遊ドット層(ナノクリスタル層)に置き換えても良い。
ここに挙げた浮遊ドット層とは、シリコンやゲルマニウム、あるいは有機物や金属の粒状物のことで、サイズが0.5nmから3nmである。浮遊ドット層は、1つのメモリセルの中に十分な個数を収めるために、できるだけ小さな粒状物であることが望ましく、そのサイズは0.5nmから2nmであることが望ましい。
以下、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について、電荷保持層として電荷蓄積層を用いたNチャネル型のメモリセルの例を用いて説明する。なお、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、Nチャネル型に限らず、Pチャネル型にも適用可能である。その際、ソース領域・ドレイン領域及び半導体層の不純物を逆極性とし、半導体層とゲート電極とに印加する電圧を交換することにより、以下の説明が類推でき、適用することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。
すなわち、同図は、本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101のメモリセルの構成を模式的断面図として例示しており、1つのトランジスタ型メモリセルを表している。同図では、P型不純物がドーピングされた半導体層1の上にメモリセルが形成されている。ここで言う半導体層の形態は、P型ウェルやP型半導体層あるいはP型のポリシリコン層などを含む。これらの層には、シリコンバルク基板や(SOI:Silicon On Insulator層)などを用いることができる。
図1に表したように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101においては、半導体層1の上に、電荷保持層3Bを含む積層構造体3が設けられている。そして、積層構造体3の上にゲート電極4が設けられている。積層構造体3は、電荷保持層3Bと、電荷保持層3Bと半導体層1との間に設けられた第1絶縁膜3Aと、電荷保持層3Bとゲート電極4との間に設けられた第2絶縁膜3Cと、を有する。そして、このような構造を有するメモリセルに、駆動部20が接続されている。
なお、電荷保持層3Bは、電荷蓄積層であっても良く、また、浮遊ドット層であっても良く、また、浮遊電極であっても良い。
すなわち、電荷保持層3Bは、導電体層であっても良く、その場合、電荷保持層3Bとして、シリコンやゲルマニウムといった半導体材料であっても良い。その他の形態として、AuやPtといった金属材料であっても良い。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。
図2に表したように、本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置102においては、半導体層1の上に、積層構造体3が設けられている。積層構造体3は、電荷保持層3Bを含み、本具体例の場合は、電荷保持層3Bとして電荷蓄積層3Dが用いられている。そして、積層構造体3の上にゲート電極4が設けられている。積層構造体3は、電荷保持層3Bとなる電荷蓄積層3Dと、電荷蓄積層3Dと半導体層1との間に設けられた第1絶縁膜3Aと、を有する。このように、電荷保持層3Bの構成によっては、第2絶縁膜3Cは省略可能である。
「電荷蓄積層」とは、注入された電荷を捕獲する機能がある絶縁膜の呼称である。電荷蓄積層3Dは、例えば、離散トラップを有する。離散トラップは空間的に分布しており、電荷蓄積層3D中に、または、電荷蓄積層3Dの半導体層1の側(すなわち、第1絶縁膜3Aの側)の界面付近に分布している。電荷蓄積層3Dには、例えば窒化シリコン膜を用いることができ、また、離散トラップの密度が高い金属酸化膜などを用いることもできる。また、離散トラップを有する複数の材料を積層して電荷蓄積層3Dを構成することも可能である。さらに、電荷蓄積層3Dには、電荷蓄積層3Dの中に離散トラップを有していない絶縁層を適用することもできる。
以下では、電荷蓄積層3Dも含むものとして、電荷保持層3Bについて説明する。
電荷保持層3Bには、酸窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al)、酸窒化アルミニウム(AlON)、ハフニア(HfO)、ハフニウム・アルミネート(HfAlO)、窒化ハフニア(HfON)、窒化ハフニウム・アルミネート(HfAlON)、ハフニウム・シリケート(HfSiO)、窒化ハフニウム・シリケート(HfSiON)、酸化ランタン(La)、ランタン・アルミネート(LaAlO)、などさまざまな材料を適用いることができる。
また、電荷保持層3Bとして、積層構造の電荷蓄積層3Dの構造を用いる例としては、例えば、窒化シリコンを“N”、酸化アルミニウムを“A”、ハフニアを主要元素に含む材料を“H”、ランタンを主要元素に含む材料を“L”、と表記すれば、NA、NH、NL、NAN、NHN、NLN、NHA、NAL、AHL(いずれも順不定)、などさまざまな積層構造を電荷保持層3Bに適用することができる。
第1絶縁膜3Aは、半導体層1から電荷保持層3Bを電気的に分離して、電荷保持時に電荷保持層3B中の電荷を閉じ込める役割がある。一方、第2絶縁膜3Cは、ゲート電極4から電荷保持層3Bを電気的に分離して、電荷保持時に電荷保持層3B中の電荷を閉じ込める役割がある。
第1絶縁膜3A及び第2絶縁膜3Cは、電荷保持層3Bに対する電位障壁が高いほど、電荷保持層3Bに電荷を閉じ込める効果が大きい。
第1絶縁膜3A及び第2絶縁膜3Cには、酸化シリコンを用いることができるが、電荷保持層3Bに対して電位障壁を有するならば他の材料に置き換えることも可能である。第1絶縁膜3A及び第2絶縁膜3Cには、酸窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al)、酸窒化アルミニウム(AlON)、ハフニア(HfO2)、ハフニウム・アルミネート(HfAlO)、窒化ハフニア(HfON)、窒化ハフニウム・アルミネート(HfAlON)、ハフニウム・シリケート(HfSiO)、窒化ハフニウム・シリケート(HfSiON)、酸化ランタン(La)、ランタン・アルミネート(LaAlO)、などさまざまな材料を用いることができる。
積層構造体3の上にゲート電極4が形成されており、ゲート電極4をマスクとして半導体層1にN型の不純物をイオン注入することにより、ソース・ドレイン領域2(ソース領域及びドレイン領域)が形成されている。
以下では、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101の場合について説明するが、不揮発性半導体記憶装置102においても同様である。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置に適用される駆動方法を例示する模式図である。
すなわち、同図(a)及び(b)は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101に適用される、それぞれ、書き込み動作と消去動作とのシーケンスを表している。
図3(a)に表したように、書き込み動作では、メモリセルにまず書き込み信号を印加し(ステップS110)、その後ベリファイ動作を行う(ステップS120)。そして、メモリセルのしきい値が目標の値に到達するまで、書き込み信号の印加(ステップS110)とベリファイ動作(ステップS120)とを繰り返す。
同様に図3(b)に表したように、消去動作では、メモリセルにまず消去信号を印加し(ステップS210)、その後ベリファイ動作を行う(ステップS220)。そして、メモリセルのしきい値が目標の値に到達するまで、消去動作(ステップS210)とベリファイ動作(S220)とを繰り返す。
ここで、ベリファイ動作(ステップS120及びステップS220)とは、メモリセルにベリファイ信号(検査読み出し信号)を印加して、しきい値を読み出す動作に対応している。ベリファイ動作により、しきい値が目標の値に到達した段階で書き込み動作または消去動作のシーケンスは終了する。このベリファイ動作には、例えば、特許文献3に記載されている方法を用いることができる。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置に適用される駆動方法を例示する模式図である。
すなわち、同図(a)は、書き込み動作に用いられる駆動波形を例示しており、同図(b)は、消去動作に用いられる駆動波形を例示している。同図において横方向の軸は時間tを表している。一方、同図において、縦軸は、半導体層1とゲート電極4との間に印加される電位差を表している。ここで言う電位差とは、半導体層1の電位を基準とした、ゲート電極4の電位のことを表している。
図4(a)に表したように、書き込み動作においては、メモリセルへの書き込み信号の印加(ステップS110)においては、書き込み用バースト信号P110が印加される。そして、ベリファイ動作(ステップS120)としては、ベリファイ信号P120が印加される。そして、ステップS110とステップS120の繰り返しに相当して、書き込み用バースト信号P110とベリファイ信号P120とが繰り返して印加される。そして、ベリファイ動作(ステップS120)で読み出されるしきい値が目標の値に到達するまで、書き込み用バースト信号P110の印加(ステップS110)が繰り返される。
このように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101においては、書き込み信号として、複数のパルスが連続して一定の時間に渡って印加される書き込み用バースト信号P110を用いる。書き込み用バースト信号P110は、一定の振幅と一定の周波数とを有する。ここで、振幅は、書き込み用バースト信号P110における最も高い電圧と最も低い電圧との差の絶対値である。但し、ノイズなどによる変動は無視する。
書き込み用バースト信号P110に含まれるパルスの周期を周期T11とし、書き込み用バースト信号P110の時間をT12とする。書き込み用バースト信号P110の書き込み用バースト周波数Fb1は周期T11の逆数である。書き込み用バースト信号P110内において、書き込み用バースト周波数Fb1は一定であり、すなわち、周期T11は一定である。
書き込み用バースト信号P110に含まれるパルスの数は、(T12/T11)個となる。なお、この時、1つのパルスのデューティ比が例えば50%である時、(T12/T11)個×T11はT12からずれ、それらの差が(T11)/2となるが、その差は小さいのでここでは無視する。すなわち、書き込み用バースト信号P110は、周期T11のパルスを(T12/T11)個含む。なお、1つのパルスのデューティ比は50%以外でも良く、任意である。
そして、書き込み用バースト信号P110、すなわち、それに含まれる各パルスは、高レベル電圧(Vh1)と低レベル電圧(Vl1)とを有する。ここで、高レベル電圧(Vh1)は、低レベル電圧(Vl1)よりも高い。なお、書き込み用バースト信号P110内において、高レベル電圧(Vh1)の値は一定であり、低レベル電圧(Vl1)の値は一定である。本具体例では、高レベル電圧(Vh1)と低レベル電圧(Vl1)との差の絶対値が、書き込み用バースト信号P110の振幅であり、振幅は一定である。但し、ノイズなどによる変動は無視する。
一方、ベリファイ信号P120は、時間T13の長さを有する。ベリファイ信号P120の電圧の絶対値は、書き込まれた電荷の状態に実質的に影響を与えないように、高レベル電圧(Vh1)の絶対値よりも小さく設定される。
書き込み用バースト信号P110に含まれるパルスのそれぞれの周期T11は、ベリファイ信号P120の時間T13よりも短い。すなわち、書き込み用バースト周波数Fb1は、ベリファイ信号P120の時間T13に相当する周波数よりも高い。
同様に、図4(b)に表したように、消去動作においては、メモリセルへの消去信号の印加(ステップS210)においては、消去信号として消去用バースト信号P210が印加される。そして、ベリファイ動作(ステップS220)としては、ベリファイ信号P220が印加される。そして、ステップS210とステップS220の繰り返しに相当して、消去用バースト信号P210とベリファイ信号P220とが繰り返して印加される。そして、ベリファイ動作(ステップS220)で読み出されるしきい値が目標の値に到達するまで、消去用バースト信号P210の印加(ステップS210)が繰り返される。
このように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101においては、消去パルスとして、複数のパルスが連続して一定の時間に渡って印加される消去用バースト信号P210を用いる。消去用バースト信号P210は、一定の振幅と一定の周波数とを有する。。ここで、振幅は、消去用バースト信号P210における最も高い電圧と最も低い電圧との差の絶対値である。但し、ノイズなどによる変動は無視する。
消去用バースト信号P210に含まれるパルスの周期を周期T21とし、消去用バースト信号P210の時間をT22とする。消去用バースト信号P210の消去用バースト周波数Fb2は周期T21の逆数である。消去用バースト信号P210内において、消去用バースト周波数Fb2は一定であり、すなわち、周期T21は一定である。
この時、消去用バースト信号P210に含まれるパルスの数は、(T22/T21)個となる。なお、この時、1つのパルスのデューティ比が例えば50%である時、(T22/T21)個×T21はT22からずれ、それらの差が(T21)/2となるが、その差は小さいのでここでは無視する。すなわち、消去用バースト信号P210は、周期T21のパルスを(T22/T21)個含む。なお、1つのパルスのデューティ比は50%以外でも良く、任意である。
そして、消去用バースト信号P210、すなわち、それに含まれる各パルスは、高レベル電圧(Vh2)と低レベル電圧(Vl2)とを有する。ここで、高レベル電圧(Vh2)は、低レベル電圧(Vl2)よりも高い。なお、消去用バースト信号P210内において、高レベル電圧(Vh2)の値は一定であり、低レベル電圧(Vl2)の値は一定である。本具体例では、高レベル電圧(Vh2)と低レベル電圧(Vl2)との差の絶対値が、消去用バースト信号P210の振幅であり、振幅は一定である。但し、ノイズなどによる変動は無視する。
一方、ベリファイ信号P220は、時間T23の長さを有する。ベリファイ信号P120の電圧の絶対値は、消去された電荷の状態に実質的に影響を与えないように、低レベル電圧(Vl2)の絶対値よりも小さく設定される。
消去用バースト信号P210に含まれるパルスのそれぞれの周期T21は、ベリファイ信号P220の時間T23よりも短い。すなわち、消去用バースト周波数Fb2は、ベリファイ信号P220の時間T23に相当する周波数よりも高い。
書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210には、以下に説明するように、さまざまな形状が適用可能である。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置に適用される書き込み動作における駆動波形を例示する模式図である。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置に適用される消去動作における駆動波形を例示する模式図である。
すなわち、図5及び図6は、半導体層1とゲート電極4との間に印加される、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210を、それぞれ例示している。
図5(a)に表したように、書き込み用バースト信号P110の一例では、書き込み用バースト信号P110を構成するそれぞれのパルスは、略方形波の形状を有している。
なお、同図に例示したように、低レベル電圧(Vl1)は必ずしも0Vに設定される必要はなく、0V以外であっても良い。書き込み用バースト信号P110においては、高レベル電圧(Vh1)の絶対値は、低レベル電圧(Vl1)の絶対値よりも大きければ良い。
また、図5(b)に表したように、書き込み用バースト信号P110の別の例では、それぞれのパルスは、台形の形を有している。すなわち、高レベル電圧(Vh1)と低レベル電圧(Vl1)との相互の変化が瞬時に行われるのではなく、ある程度の時間を要しながら変化する例である。
また、図5(c)に表したように、書き込み用バースト信号P110の別の例では、それぞれのパルスは、高レベル電圧(Vh1)に近い部分での電圧は一定になっておらず、三角形状になっている。
また、図5(d)に表したように、書き込み用バースト信号P110の別の例では、それぞれのパルスは、充電電流のような歪んだ形状の波形になっている。
図5(c)及び(d)に例示したように、パルス電圧波形が三角形状や歪んだ形状の波形である場合も、書き込み用バースト信号P110の最も高い電圧は高レベル電圧(Vh1)であり、最も低い電圧は低レベル電圧(Vl1)であり、それらの差の絶対値である振幅は一定である。
このように、書き込み動作に適用可能な書き込み用バースト信号P110は、それが複数のパルスを連続で印加する、いわゆるバースト形状である限りにおいて、方形、台形、三角形、充電電流のような形状など、さまざまな形状を有することができ、その形状は任意である。このように、書き込み用バースト信号P110内において、例えば、高レベル電圧(high1)に近い部分における電圧は変化しても良いが、その変化の仕方は、書き込み用バースト信号P110内において同じである。
また、上記のいずれの場合においても、低レベル電圧(Vl1)は、さまざまな電圧に設定できる。
一方、図6(a)に表したように、消去用バースト信号P210の一例では、消去用バースト信号P210を構成するそれぞれのパルスは略方形波の形状を有している。
なお、同図に例示したように、高レベル電圧(Vh2)は必ずしも0Vに設定される必要はなく、0V以外であっても良い。消去用バースト信号P210においては、低レベル電圧(Vl2)の絶対値は、高レベル電圧(Vh2)の絶対値よりも大きければ良い。
また、図6(b)に表したように、消去用バースト信号P210の別の例では、それぞれのパルスは、台形の形を有している。
また、図6(c)に表したように、消去用バースト信号P210の別の例では、それぞれのパルスは、低レベル電圧(Vl2)に近い部分においては電圧は一定になっておらず、三角形状になっている。
また、図6(d)に表したように、消去用バースト信号P210の別の例では、それぞれのパルスは、充電電流のような歪んだ形状の波形になっている。
図6(c)及び(d)に例示したように、パルス電圧波形が三角形状や歪んだ形状の波形である場合も、消去用バースト信号P210の最も高い電圧は高レベル電圧(Vh2)であり、最も低い電圧は低レベル電圧(Vl2)であり、それらの差の絶対値である振幅は一定である。
以上のように、消去用バースト信号P210においては、その波形がバースト形状である限りにおいて、方形、台形、三角形、充電電流のような形状など、さまざまな形状を有することができ、その形状は任意である。消去用バースト信号P210内において、例えば、低レベル電圧(Vl2)に近い部分における電圧は変化しても良いが、その変化の仕方は、消去用バースト信号P210内において同じである。
また、上記のいずれの場合においても、高レベル電圧(Vh2)はさまざまな電圧に設定できる。
このように、消去動作に適用可能な消去用バースト信号P210には、それが複数のパルスを連続で印加する、いわゆるバースト形状である限りにおいて、さまざまな形状、電圧値を適用することができる。
また、書き込み用バースト信号P110に用いられるパルスパラメータには、さまざまな値が適用可能である。例えば、書き込み用バースト信号P110に適用できるパルスパラメータとしては、1つのパルスの周期T11を100ナノ秒から0.1ミリ秒とすることができる。すなわち、書き込み用バースト周波数Fb1は、10kHz〜10MHzとすることができる。
書き込み用バースト信号P110の印加時間がT12秒であるならば、パルスの印加回数は、T12/T11回とすることができる。そして、1つのパルスにおいて、立ち上り時間及び立ち下がり時間は、T11/20秒〜T11/2秒とすることができる。なお、高レベル電圧(Vh1)は低レベル電圧(Vl1)よりも高く、高レベル電圧(Vh1)の絶対値は、低レベル電圧(Vl1)の絶対値よりも大きい。
同様に、消去用バースト信号P210に用いられるパルスパラメータも、さまざまな値が適用可能である。例えば、消去用バースト信号P210に適用できるパルスパラメータとしては、1つのパルスの周期T21を100ナノ秒から0.1ミリ秒とすることができる。すなわち、消去用バースト周波数Fb2は、10kHz〜10MHzとすることができる。
消去用バースト信号P210の印加時間がT22秒であるならば、パルスの印加回数は、T22/T21回とすることができる。そして、1つのパルスにおいて、立ち上り時間及び立ち下がり時間は、T21/20秒〜T21/2秒とすることができる。なお、高レベル電圧(Vh2)は低レベル電圧(Vl2)よりも高く、低レベル電圧(Vl2)の絶対値は、高レベル電圧(Vh2)の絶対値よりも大きい。
なお、消去用バースト周波数Fb2は、書き込み用バースト周波数Fb1と同じであっても良いし、異なっても良い。以下では、消去用バースト周波数Fb2が、書き込み用バースト周波数Fb1と同じである場合として説明する。
このように、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210に用いられるパルスパラメータには、さまざまな値が適用可能である。パルスパラメータの周期T11及び周期T21は、高速動作と配線遅延を考慮して100ナノ秒から0.1ミリ秒の範囲に設定することが好ましい。すなわち、0.1ミリ秒よりも長いと動作が遅くなり、100ナノ秒よりも短いと配線遅延により波形が歪み、所望の信号を印加できなくなり、書き込み動作や消去動作が正常にできなくなる。
また、第1絶縁膜3Aや第2絶縁膜3Cに印加される電界ストレスを緩和するために、第1絶縁膜3Aや第2絶縁膜3Cに印加される等価酸化膜電界が10MV/cm〜20MV/cmの範囲に収まるように、高レベル電圧(Vh1、Vh2)及び低レベル電圧(Vl1、Vl2)は設定される。
すなわち、書き込み用バースト信号P110がゲート電極4に印加される場合は、高レベル電圧(Vh1)は、第1絶縁膜3Aに印加される等価酸化膜電界が10MV/cm〜20MV/cmになる電圧に設定される。
また、書き込み用バースト信号P110が半導体層1に印加される場合は、低レベル電圧(Vl1)は、第1絶縁膜3Aに印加される等価酸化膜電界が10MV/cm〜20MV/cmになる電圧に設定される。
一方、消去用バースト信号P210がゲート電極4に印加される場合は、低レベル電圧(Vl2)は、第1絶縁膜3Aに印加される等価酸化膜電界が10MV/cm〜20MV/cmになる電圧に設定される。
また、消去用バースト信号P210が半導体層1に印加される場合は、高レベル電圧(Vh2)は、第1絶縁膜3Aに印加される等価酸化膜電界が10MV/cm〜20MV/cmになる電圧に設定される。
さらに、第1絶縁膜3Aや第2絶縁膜3Cに印加される電界ストレスをより有効に緩和しつつ、安定して動作させるためには、以下が望ましい。
すなわち、書き込み用バースト信号P110がゲート電極4に印加される場合は、高レベル電圧(Vh1)は、第1絶縁膜3Aの等価酸化膜電界が書き込み電界15MV/cm以上に相当する値に設定される。
また、書き込み用バースト信号P110が半導体層1に印加される場合は、低レベル電圧(Vl1)は、第1絶縁膜3Aの等価酸化膜電界が書き込み電界15MV/cm以上に相当する値に設定される。
一方、消去用バースト信号P210がゲート電極4に印加される場合は、低レベル電圧(Vl2)は、第1絶縁膜3Aの等価酸化膜電界が書き込み電界15MV/cm以上に相当する値に設定される。
また、消去用バースト信号P210が半導体層1に印加される場合は、高レベル電圧(Vl1)は、第1絶縁膜3Aの等価酸化膜電界が書き込み電界15MV/cm以上に相当するように設定される。
このように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101においては、書き込み動作及び消去動作の少なくともいずれかにおいて、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210を用いて、書き込み動作及び消去動作の少なくともいずれかを行う。このように、書き込み動作や消去動作にバースト信号を用いることにより、半導体層1と第1絶縁膜3Aとの界面における劣化を緩和することができる。すなわち、絶縁膜に印加されるストレスを緩和し、これにより信頼性の高い不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
以下、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101の特性の評価結果について説明する。
不揮発性半導体記憶装置101における信頼性を表す指標として、書き込みと消去とを繰り返した時に生じる界面準位の増加量ΔNitを用いることができる。界面準位の増加量ΔNitは、半導体層1と第1絶縁膜3Aとの界面の劣化を指数化したものである。ここで、界面準位の増加量ΔNitは、書き込みと消去とを行う前の初期の界面準位の量と、書き込みと消去とを繰り返した後の界面準位の量と、の差である。
以下、具体例として説明する不揮発性半導体記憶装置101においては、メモリセルは以下の構造を有す。すなわち、メモリセルは、n型チャネルMOSFETであり、第1絶縁膜3Aがシリコン酸窒化膜(膜厚が4nm)であり、電荷保持層3B(電荷蓄積層3D)がシリコン窒化膜(膜厚が5nm)であり、第2絶縁膜3Cが、アルミニウム酸化膜(膜厚が20nm)とシリコン窒化膜(膜厚が2nm)の積層絶縁膜であり、ゲート電極4がn型ポリシリコンである。
そして、このような構造の不揮発性半導体記憶装置101において、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210を用いて、書き込み及び消去を繰り返し、その繰り返しの回数と、その時の界面準位の増加量ΔNitとの関係を評価した。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の特性を例示する模式図である。
すなわち、同図(a)は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101において用いられる書き込み及び消去の波形を例示している。そして同図(b)は、評価結果を例示するグラフ図であり、横軸は、書き込み及び消去の繰り返しの回数Nを表し、縦軸は、界面準位の増加量ΔNitを表す。そして、同図(b)には、書き込みWと消去Eにおける特性が示されている。
図7(a)に表したように、本評価実験においては、書き込み用バースト信号P110と消去用バースト信号P210を繰り返して印加し、その繰り返しの回数Nを変えて、書き込み後のしきい値読み出しR1、及び、消去後のしきい値読み出しR2が行われる。
そして、書き込み用バースト信号P110に用いたパルスパラメータは以下である。すなわち、高レベル電圧(Vh1)が20Vで、低レベル電圧(Vl1)が0Vである。1つのパルスの周期T11が2μsであり、すなわち、書き込み用バースト周波数Fb1は500kHzである。1回の書き込み用バースト信号P110の印加時間T12が200μsであり、すなわち、1つの書き込み用バースト信号P110あたりのパルスの数が100回である。1つの周期T11のパルスにおけるデューティ比は50%であり、立ち上がり時間及び立ち下がり時間は、それぞれ200nsである。
一方、消去用バースト信号P210に用いたパルスパラメータは以下である。すなわち、高レベル電圧(Vh2)が0Vで、低レベル電圧(Vl2)が−18Vである。1つのパルスの周期T21が2μsであり、すなわち、消去用バースト周波数Fb2は500kHzである。1回の消去用バースト信号P210の印加時間T22が2msであり、すなわち、1つの消去用バースト信号P210あたりパルスの数が1000回である。1つの周期T21のパルスにおけるデューティ比は50%であり、立ち上がり時間及び立ち下がり時間は、それぞれ200nsである。
図7(b)に表したように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101において、書き込みと消去の繰り返し回数Nが増えるに従って、界面準位の増加量ΔNitが増大している。ただし、書き込みと消去の繰り返し回数Nに対して、界面準位の増加量ΔNitの増大は、以下に説明する第1の比較例に比べて、抑制されている。
(第1の比較例)
図8は、第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置の特性を例示する模式図である。
すなわち、同図(a)は、第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置109において用いられた書き込み及び消去の波形を例示している。そして同図(b)は、評価結果を例示するグラフ図であり、横軸は、書き込み及び消去の繰り返しの回数Nを表し、縦軸は、界面準位の増加量ΔNitを表す。
第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置109のメモリセルの構成は、不揮発性半導体記憶装置101と同様であるが、以下のように、書き込みと消去に用いられた波形が異なっている。
すなわち、図8(a)に表したように、第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置109では、書き込み用のパルスと消去用のパルスがバースト信号ではなく、それぞれ単一のパルスとされる。そして、書き込みと消去とを繰り返し印加し、その繰り返しの回数Nを変えて、書き込み後のしきい値読み出しR1、及び、消去後のしきい値読み出しR2が行われる。
そして、書き込み用パルスWPのパルスパラメータは以下である。すなわち、高レベル電圧(Vh1)が20Vで、低レベル電圧(Vl1)が0Vで、書き込み用パルスWPの印加時間は100μsである。立ち上がり時間及び立ち下がり時間は、それぞれ200nsである。
そして、消去用パルスEPのパルスパラメータは以下である。すなわち、高レベル電圧(Vh2)が0Vで、低レベル電圧(Vl2)が−18Vで、消去用パルスEPの印加時間は1msである。立ち上がり時間及び立ち下がり時間は、それぞれ200nsである。
なお、図7(a)及び図8(a)に例示した波形において、書き込み動作または消去動作の際に高電界が第1絶縁膜3Aに印加されるのは、書き込み動作では、高レベル電圧(Vh1)が印加された時であり、消去動作では、低レベル電圧(Vl2)が印加された時である。
そして、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101における書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210のデューティ比が50%であることを考慮すると、第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置109における書き込み用パルスWPの高レベル電圧(Vh1)及び消去用パルスEPの低レベル電圧(Vl2)の印加時間の合計は、不揮発性半導体記憶装置101と同等である。すなわち、本実施形態及び第1の比較例のいずれの場合も、書き込み動作では、高レベル電圧(Vh1)が印加される合計時間は100μsであり、消去動作において、低レベル電圧(Vl2)が印加される合計時間は1msである。
図8(b)に表したように、第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置109においても、書き込みと消去の繰り返し回数Nが増えるに従って、界面準位の増加量ΔNitが増大している。そして、書き込みと消去の繰り返し回数Nに対して、界面準位の増加量ΔNitの増大は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101に比べて著しく大きい。例えば、書き込みと消去の繰り返し回数Nが1500回の時、第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置109においては、書き込み側WのΔNitと消去側EのΔNitとも、約2.5×1012cm−2である。
一方、図7(b)に例示したように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101においては、書き込みと消去の繰り返し回数Nが1500回の時、書き込み側WのΔNitと消去側EのΔNitとも、約1.1×1012cm−2である。このように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101においては、第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置109に比べて、界面準位の増加量ΔNitが半減以下となっている。
このように、第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置109のように、矩形波形状のパルスを印加して書き込み・消去を繰り返すよりも、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101のように、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210を用いて書き込み・消去を繰り返した方が、界面準位量の増加が緩和されることがわかる。
このように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101によれば、界面準位の増加量ΔNitを減少させ、すなわち、半導体層1と第1絶縁膜3Aとの界面における劣化を緩和し、絶縁膜に印加されるストレスを緩和し、これにより信頼性の高い不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
図9は、本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
同図は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101において、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210のパルスパラメータを種々変えて、書き込み及び消去を繰り返し、その時の界面準位の増加量ΔNit変化を調べた結果を例示している。なお、同図は、繰り返し回数Nが1000回の時を例示しており、縦軸は、繰り返し回数が1000回の時の界面準位の増加量ΔNit3を示している。この時、界面準位の増加量ΔNit3としては、消去側の値を示した。そして、横軸は下記のバースト周波数Fbを表している。
同図に結果を例示した実験では、書き込み用バースト信号P110の印加時間T12及び消去用バースト信号P210の印加時間T22を、図7に例示した実験の条件と同じ、すなわち、それぞれ200μm及び2msに設定し、書き込み用バースト信号P110の1つのパルスの周期T11及び消去用バースト信号P210の1つのパルスの周期T21を変えた。この時、周期T11と周期T21とは同じであり、すなわち、書き込み用バースト周波数Fb1と消去用バースト周波数Fb2とが同じであり、これをバースト周波数Fbとする。
図9に表したように、バースト周波数Fbが大きくなるに従って、界面準位の増加量ΔNit3が減少している。すなわち、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210の周波数を上昇させ、すなわち、パルスの印加回数を増大させるに従って、界面準位の増加量ΔNit3が減少する。
同図には示さないが、書き込み側の界面準位の増加量ΔNit3も、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210の周波数を上昇させることで、減少した。
このように、バースト周波数Fbを上昇させるに従って、半導体層1と第1絶縁膜3Aとの界面における劣化をより緩和し、絶縁膜に印加されるストレスをより緩和し、その結果、より信頼性の高い不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
ここで、同図において、比較例として、図8(a)に例示した波形、すなわち、単一のパルスを用いた不揮発性半導体記憶装置109の場合の、繰り返し回数Nが1000回の時の界面準位の増加量ΔNit3が、点線で示されている。これによると、バースト周波数Fbが6kHz以上において、比較例よりも、界面準位の増加量ΔNit3を小さくできると見積もれる。
すなわち、本発明においては、書き込み用バースト周波数Fb1と消去用バースト周波数Fb2とは、6kHz以上とすることができる。これよりも周波数が低い場合は、界面準位の増加量ΔNit3の低減効果が小さい。
さらに、界面準位の増加量ΔNit3の低減効果を確実に得るために、書き込み用バースト周波数Fb1と消去用バースト周波数Fb2とは、10kHz以上とすることができる。すなわち、書き込み用バースト周波数Fb1と消去用バースト周波数Fb2とが10kHzよりも低い場合は、界面準位の量の増加の抑制効果が実質的に低いため、10kHz以上が好ましい。
そして、書き込み用バースト周波数Fb1は、書き込み用バースト信号P110の印加時間T12を分割してバースト信号を構成する観点からも、例えば印加時間T12が100μsの時、10kHz以上とすることができる。
同様に、消去用バースト信号P210のバースト周波数Fb2、すなわち、周期T21の逆数は、消去用バースト信号P210の印加時間T22を分割してバースト信号を構成することから、印加時間T22が1msの時、100kHz以上と見積もることができる。ただし、図7(b)に例示したように、書き込み動作側よりも消去動作側の方が界面準位の増加量ΔNitが小さいので、実用的には、消去用バースト周波数Fb2も、10kHz以上とすることができる。
さらに、安定して書き込み及び消去が可能な回数をより増加させるために、界面準位の増加量ΔNitをより低く抑えるために、書き込み用バースト周波数Fb1及び消去用バースト周波数Fb2は、100kHz以上であることがより好ましい。これにより、より高い信頼性を確保できる。
一方、不揮発性半導体記憶装置101における配線の容量カップリングなどによる信号波形の変形を考慮すると、書き込み用バースト周波数Fb1及び消去用バースト周波数Fb2は、10MHz以下が好ましい。
すなわち、10MHzよりも大きくなると、信号波形は変形され、有効な書き込みや消去がし難くなる。
また、書き込み用バースト周波数Fb1及び消去用バースト周波数Fb2は、1MHz以下がさらに好ましい。これにより、信号波形の変形がより生じ難くでき、高精度の動作を得ることができる。
図10は、本発明の第1の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の特性を例示する模式図である。
すなわち、同図(a)は、本実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置101aにおいて用いられる書き込み及び消去の波形を例示している。そして同図(b)は、評価結果を例示するグラフ図であり、横軸は、書き込み及び消去の繰り返しの回数Nを表し、縦軸は、界面準位の増加量ΔNitを表す。
本実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置101aのメモリセルの構成は、不揮発性半導体記憶装置101と同様であるが、以下のように、不揮発性半導体記憶装置101に対して、消去に用いられた波形が異なっている。
すなわち、図10(a)に表したように、本評価実験においては、書き込み用バースト信号P110と消去用バースト信号P210とを繰り返し印加し、その繰り返しの回数Nを変えて、書き込み後のしきい値読み出しR1及び消去後のしきい値読み出しR2が行われる。
そして、書き込み用バースト信号P110に用いたパルスパラメータは、不揮発性半導体記憶装置101と同様である。
一方、消去用バースト信号P210に用いたパルスパラメータは以下である。すなわち、高レベル電圧(Vh2)が2Vで、低レベル電圧(Vl2)が−18Vで、1つのパルスの周期T21が2μsであって、1回の消去用バースト信号P210の印加時間T22が2msであり、すなわち、1つの消去用バースト信号P210あたりパルスの回数が1000回である。1周期T21のパルスにおけるデューティ比は50%であり、立ち上がり時間及び立ち下がり時間は、それぞれ200nsである。
すなわち、不揮発性半導体記憶装置101aにおいては、消去用バースト信号P210の高レベル電圧(Vh2)が、不揮発性半導体記憶装置101の0Vから2Vに変えられており、それ以外は、不揮発性半導体記憶装置101と同様である。
図10(b)に表したように、本実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置101aにおいては、書き込みと消去の繰り返し回数Nに対して、界面準位の増加量ΔNitは、不揮発性半導体記憶装置101によりもさらに抑制されている。例えば、不揮発性半導体記憶装置101の場合は、書き込みと消去の繰り返し回数Nが1500回の時、書き込み側WのΔNitと消去側EのΔNitとも、約1.1×1012cm−2であるのに対して、不揮発性半導体記憶装置101aの場合は、書き込み側WのΔNitは1.1×1012cm−2であり、消去側EのΔNitは1.02×1012cm−2とさらに減少している。
このように、消去動作において、高レベル電圧(Vh2)を高くすることによって、界面準位量をさらに低下させることができる。
このように、本実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置101aのように、消去用バースト信号P210において、消去動作に直接関係の無い、高レベル電圧(Vh2)を変化させることによって、界面準位の増加を抑制することができ、消去動作の安定性を維持したまま、さらに信頼性を向上させることができる。
また、同様に、バースト信号を用いた書き込み動作において、低レベル電圧(Vl1)を低くすることによって、界面準位量をさらに低下させることができる。
このように書き込み用バースト信号P110において、書き込み動作に直接関係の無い、低レベル電圧(Vl1)を変化させることによって、界面準位の増加を抑制することができ、書き込み動作の安定性を維持したまま、さらに信頼性を向上させることができる。
なお、既に説明したように、書き込み用バースト信号P110の低レベル電圧(Vl1)、及び、消去用バースト信号P210の高レベル電圧(Vh2)は任意に設定できる。
ところで、メモリセルに書き込みや消去を行う際に、書き込みや消去が不十分である場合や多値のデータを書き込む場合に、書き込みや消去のためのパルスを複数回印加することがあるが、その場合には、図7のように、界面準位の増加量ΔNitの抑制の効果はない。すなわち、本発明は、従来の書き込みや消去のためのパルスを複数回印加するのとは、本質的に異なる。発明者は、図7、図9及び図10に例示したように、バースト信号を印加することによって界面準位の量が抑制できることを新たに見出し、本発明は、この新たな知見を応用してなされたものである。
すなわち、従来の不揮発性半導体記憶装置においては、例えば、書き込み及び消去のための信号のパルスの印加時間は、例えば、ベリファイ信号の時間T13や読み出しのためのパルス信号の時間と同等か、それよりも長いのが通常である。これは、ベリファイや読み出し動作よりも、書き込みや消去の処理をより確実に行うためである。従って、例えば、書き込みや消去が不十分であるなどの場合に、書き込みや消去のためのパルスを複数回印加する場合には、複数の書き込みや消去の信号のそれぞれの時間は、ベリファイ信号や読み出し信号と同等程度、またはそれ以上の長さである。
これに対し、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101の場合には、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210のパルス列の周期は、例えばベリファイ信号や読み出し信号の時間よりも非常に短く、桁が異なり、例えば、1/10以下である。
そして、本発明においては、バースト信号は、一定の振幅と一定の周波数とを有する。すなわち、書き込み用バースト信号P110内において、高レベル電圧(Vh1)の値は一定であり、低レベル電圧(Vl1)の値は一定である。そして、書き込み用バースト信号P110内において、書き込み用バースト周波数Fb1は一定であり、すなわち、周期T11は一定である。また、消去用バースト信号P210内において、高レベル電圧(Vh2)の値は一定であり、低レベル電圧(Vl2)の値は一定である。そして、消去用バースト信号P210内において、消去用バースト周波数Fb2は一定であり、すなわち、周期T21は一定である。
これにより、書き込み動作及び消去動作を安定化させることができる。すなわち、高レベル電圧(Vh1、Vh2)及び低レベル電圧(Vl1、Vl2)のそれぞれは、メモリセルへの電荷の書き込み及び消去に対して最適な電圧に設定される。その電圧には、メモリセルの、第1絶縁膜3Aの誘電率や厚さなどの仕様、電荷保持層3Bの誘電率や厚さなどの仕様、第2絶縁膜3Cの誘電率や厚さなどの仕様、ゲート電極4の長さなどの仕様、半導体層1のソース・ドレイン領域2及びチャネル1aの電気的特性の他、メモリセルと駆動部20とを接続する各種の配線などの仕様、メモリセル及び駆動部20の面積、集積された場合の面積あたりメモリセルの密度、メモリセル及び駆動部20の製造条件の許容範囲などに基づき、高速で、安定して書き込み及び消去が実行できる最適の値が用いられる。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置においては、書き込み及び消去の安定性から、設計的に許容できる最適の振幅(電圧値)を用い、かつ、可能な限り高い周波数のバースト波形を用いる。これにより、書き込みが安定し、かつ、界面準位の増大量(ΔNit)が低減できる。
すなわち、図9に例示した特性から、バースト周波数Fbが高いほど界面準位の増加量ΔNitが小さくなることが今回初めて見出された。従って、波形の歪みなどによる悪影響がない限り、バースト周波数Fbは高いほど良い。すなわち、パルスの周期は短いほど良い。
特許文献2には、スプリットゲート構造の不揮発性半導体記憶装置において、複数回のパルスを印加する方法が開示されており、その場合、各パルスの時間は変えられている。もし、この場合において、最も短い時間のパルスによって、上記の界面準位の増加量ΔNitが低減される効果が得られたとしても、長い時間のパルスも含んでいるので、界面準位の増加量ΔNitの低減効果は低い。すなわち、特許文献2においては、図9に例示した現象(バースト周波数FbとΔNitとの関係)に関する知見がないので、複数のパルスの時間に関してはなんら考慮されていない。
これに対し、本実施形態では、設計的に許される一番高い値に、バースト周波数を一定に設定することで、ΔNitの低減を効果的に発現できる。
一方、特許文献3には、ステップアップ電圧で書き込む方法が開示されているが、この場合には、上記の最適の値の電圧ではなく、それ以外の電圧を含む波形によって電荷の書き込みまたは消去を行うことになる。このため、書き込みや消去の動作は、最適な条件ではなく、最適な条件からはずれた条件で行われる。このため、書き込みや消去の動作が安定して行えず、書き込みが不十分、または、消去が不十分となる。
そして、この場合も、図9に例示した現象(バースト周波数FbとΔNitとの関係)に関する知見がないので、複数のパルスの時間に関してはなんら考慮されておらず、一定の振幅(電圧値)で一定の周波数のバースト信号を印加した時に得られる、界面準位の増加量ΔNitの効果的な低減効果は得られない。
なお、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101において、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210は、一定の振幅(電圧値)と一定の周波数とを有するが、例えば、多値の情報を書き込む場合などにおいて、例えば、ベリファイを介して行われる異なる書き込み動作どうし、及び、異なる消去動作どうし、においては、電圧値や周波数を変えても良い。
すなわち、第1の情報を書き込む際における第1の書き込み用バースト信号P110(1)と第2の情報を書き込む際における第2の書き込み用バースト信号P110(2)とにおいて、振幅(電圧値)や周波数を変えても良い。同様に、第1の消去を行う際における第1の消去用バースト信号P210(1)と第2の消去を行う際における第2の消去用バースト信号P210(2)とにおいて、振幅(電圧値)や周波数を変えても良い。すなわち、1つの書き込み用バースト信号P110、及び、1つの消去用バースト信号P210のそれぞれにおいて、一定の振幅(電圧値)と一定の周波数で有れば良い。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、電荷保持層として、電荷蓄積層または浮遊ドット層を有するトランジスタ型メモリセルに適用できる。
電荷蓄積層や浮遊ドット層は、1層である必要はなく、例えば2層あるいは3層であっても良い。
以下、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について、電荷蓄積層を有するNチャネル型のメモリセルの例を用いて説明する。なお、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、Nチャネル型に限らず、Pチャネル型にも適用可能である。その際、ソース領域・ドレイン領域または半導体層の不純物を逆極性とし、半導体層とゲート電極に印加する電圧を交換することにより、以下の説明が類推でき、適用することができる。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。
すなわち、同図(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121及び不揮発性半導体記憶装置122の構成をそれぞれ例示しており、1つのトランジスタ型メモリセルを表している。同図では、メモリセルがP型不純物がドーピングされた半導体層1の上に形成されている。
図11(a)に表したように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121においては、半導体層1の上に、電荷保持層3Bを含む積層構造体3が設けられている。そして、積層構造体3の上にゲート電極4が設けられている。積層構造体3は、電荷保持層3Bと、電荷保持層3Bと半導体層1との間に設けられた第1絶縁膜3Aと、電荷保持層3Bとゲート電極4との間に設けられた第2絶縁膜3Cと、を有する。
この場合の電荷保持層3Bは、電荷蓄積層3Dである。なお、上に説明したように、電荷保持層3Bには、浮遊ドット層を用いても良い。
このように、不揮発性半導体記憶装置121は、いわゆるMONOS型メモリセルを有している。MONOSとは、Metal-Oxide-Nitride-Oxide-Siliconの略称である。その他、SONOS型メモリセルとは、MONOS型メモリセルの一形態である。SONOSとは、polySilicon-Oxide-Nitride-Oxide-Siliconの略称である。MONOS型メモリセルにおけるMetalとは、ゲート電極全般を表す概念であり、SONOS型メモリセルにおけるpolysilicon電極を内包する概念である。本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121は、SONOS型メモリセルを含むMONOS型メモリセルに対して、好適に用いられる。
図11(b)に表したように、本発明の第2の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置122においては、不揮発性半導体記憶装置121の第2絶縁膜3Cが省略されている。このように、電荷保持層3Bの構成によっては、第2絶縁膜3Cは省略可能である。 このように、不揮発性半導体記憶装置122は、いわゆるMNOS型メモリセルを有する。MNOSとは、Metal-Nitride-Oxide-Siliconの略称である。本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置122は、MNOS型メモリセルに対して、好適に用いられる。
不揮発性半導体記憶装置121及び不揮発性半導体記憶装置122に用いられる電荷蓄積層3D、第1絶縁膜3A及び第2絶縁膜3Cには、第1の実施形態に関して説明した各種の材料を用いることができる。
以下では、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121の場合について説明するが、不揮発性半導体記憶装置122においても同様である。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121においては、書き込み動作及び消去動作の少なくともいずれかにおいて、バースト信号を印加することによって、電荷保持層3B(電荷蓄積層3D)内部におけるチャネル1aに対して平行方向の電荷分布を制御する。これにより、チャネル1aに対して平行方向の電荷分布を新たな情報量として、不揮発性半導体記憶装置121のメモリセルへ記憶させる。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121においても、図4〜図6に関して説明した書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210を用いることができる。
例えば、書き込み用バースト信号P110には、図5(a)〜(d)に表したように、それぞれのパルスは、略方形波、台形、三角、及び、充電電流のような歪んだ形状など、各種の形状を有することができる。
また、書き込み用バースト信号P110においては、高レベル電圧(Vh1)の絶対値が低レベル電圧(Vl1)の絶対値よりも大きければ良く、低レベル電圧(Vl1)は任意であり、低レベル電圧(Vl1)は、さまざまな電圧に設定できる。
一方、図6(a)〜(d)に表したように、消去用バースト信号P210においては、それぞれのパルスは、略方形波、台形、三角、及び、充電電流のような歪んだ形状など、各種の形状を有することができる。
また、消去用バースト信号P210においては、低レベル電圧(Vl2)の絶対値が、高レベル電圧(Vh2)の絶対値よりも大きければ良く、高レベル電圧(Vh2)は任意であり、高レベル電圧(Vh2)は、さまざまな電圧に設定できる。
そして、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210には、第1の実施形態に関して説明した各種のパルスパラメータ(周期T11、T12、バーススト信号の印加時間T12、T22、高レベル電圧Vh1、Vh2、低レベル電圧Vl1、Vl2、立ち上がり時間、及び立ち下がり時間など)を適用できる。
以上のような書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210を、それぞれ、書き込みや消去動作に用いることにより、電荷蓄積層3Dが捕獲する電荷のチャネル1aに対して平行方向の分布を制御することが可能となる。
この際、チャネル1aに対して平行方向のしきい値分布を導出する方法を応用することができる。これには、例えば、Masakatsu Tsuchiaki “A New Charge Pumping Method for Determining the Spatial Distribution of Hot-Carrier-Induced Fixed Charge in p-MOSFET’s” IEEE TRANSACTION ON ELECTRON DEVICES, VOL.40, NO.10, OCTOBER 1993に記載されているCharge Pumping法を用いることができる。
すなわち、チャネル1aに対して平行方向の局所的なしきい値分布は、同じく電荷蓄積層3D内部のチャネル1aに対して平行方向の局所的な電荷の捕獲量に対応しており、これを利用して、チャネル1aに対して平行方向の電荷の捕獲状態を制御する。
以下、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121において、電荷蓄積層3Dが捕獲する電荷のチャネル1aに対して平行方向の分布の制御の具体例について説明する。
以下説明する具体例の不揮発性半導体記憶装置121のメモリセルは、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101と同様の構成を有している。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
すなわち、同図は、書き込み動作と消去動作を繰り返した時に、界面準位の量が増加する様子を表したもので、パルス形状を変化させた時の界面劣化を比較する際に好適に用いられる図である。同図の横軸は、チャネル1aに対して平行方向の相対距離Lxを、ゲート長を1として表示していおり、同図の縦軸は、局所的なしきい値電圧のシフト量ΔVthを示している。
そして、同図は、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101に関して説明したのと同様の書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210を用いて、書き込み動作及び消去動作を行った際の、不揮発性半導体記憶装置121のチャネル1aに対して平行方向のしきい値電圧の変化を例示している。
そして、不揮発性半導体記憶装置121においては、書き込み動作及び消去動作の際には、ソース・ドレイン領域2の電位は、半導体層1と同電位にされている。
図12に表したように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121において、チャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布は、書き込み側のしきい値シフトVthswがチャネル1aに対して平行方向においてほぼ均一であるのに対して、消去側のしきい値シフトVthseは、ソース・ドレイン領域2近傍で低く、チャネル1aの中央部で高くなっている。このように、チャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布を制御できる。
(第2の比較例)
図13は、第2の比較例の不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
すなわち、同図(a)は、第2の比較例の不揮発性半導体記憶装置109aの特性を例示しており、同図の横軸は、チャネル1aに対して平行方向の相対距離を、ゲート長さを1として表示していおり、同図の縦軸は、しきい値電圧のシフト量を示している。
第2の比較例の不揮発性半導体記憶装置109aのメモリセルの構成は、不揮発性半導体記憶装置121と同様である。そして、第2の比較例の不揮発性半導体記憶装置109aに用いられた書き込み用パルスWPのパルスパラメータは、第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置109に関して説明したのと同様である。
この場合も、書き込み動作及び消去動作の際には、ソース・ドレイン領域2の電位は、半導体層1と同電位にされている。
図13に表したように、第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置109aでは、チャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布は、書き込み側のしきい値シフトVthsw及び消去側のしきい値シフトVthseとも、チャネル1aに対して平行方向においてほぼ均一であり、チャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布ができない。
これに対し、図12に関して既に説明したように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121では、消去側のしきい値シフトVthseは、ソース・ドレイン領域2近傍で低く、チャネル1aの中央部で高くなっており、チャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布を制御できる。
そして、このチャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布を新たな情報量として書き込み、また、後述する手法等によって読み出すことで、さらに高密度の情報の記録と再生が可能となる。
図12に例示したように、バースト信号を用いることによってチャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布が制御できることは、今回新たに見出された現象であり、本発明はこの新たな知見を応用してなされたものである。
近年の、等価酸化膜厚の薄膜化に伴い、電荷保持層3Bからの電荷漏れが顕著となり、保持可能な電荷数の減少が問題視されており、多値化技術の導入が困難になる傾向がある一方で、記憶容量の大容量化の要求に従い、多値化技術の導入は必須である。既に説明したように特許文献4には、NOR型フラッシュメモリにおける多値化の技術が開示されているが、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121によれば、既存のフラッシュメモリの中で最も集積度が高く、最も容量が大きいNAND型フラッシュメモリに適用可能な、多値化の技術を提供できる。
図14は、本発明の第2の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
本実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置121aのメモリセルの構成は、不揮発性半導体記憶装置121と同様である。
そして、不揮発性半導体記憶装置121aでは、不揮発性半導体記憶装置121と同様の書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210が用いられる。ただし、この場合は、ソース・ドレイン領域2の電位は、電気的に浮遊状態とされている。これ以外は、不揮発性半導体記憶装置121と同様である。
図14に表したように、本実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置121aにおいて、チャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布は、書き込み側のしきい値シフトVthswがチャネル1aに対して平行方向においてほぼ均一であるのに対して、消去側のしきい値シフトVthseは、ソース・ドレイン領域2近傍で低く、チャネル1aの中央部で高くなっている。そして、この現象は、図12に例示した不揮発性半導体記憶装置121よりもさらに顕著である。すなわち、不揮発性半導体記憶装置121aにおける消去側のしきい値シフトVthseは、不揮発性半導体記憶装置121よりも、ソース・ドレイン領域2近傍でさらに低くなっている。
このように、不揮発性半導体記憶装置121aにおいては、チャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布をさらに効率良く制御できる。
このように、不揮発性半導体記憶装置121及び不揮発性半導体記憶装置121aのように、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210を用いて書き込み動作及び消去動作を行うことにより、チャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布を制御できる。
特に、消去側のしきい値の分布に関して言うならば、ソース・ドレイン領域2近傍において、局所的にしきい値を制御できる。
チャネル1aに対して平行方向の局所的なしきい値分布は、電荷蓄積層3D内部のチャネル1aに対して平行方向の局所的な電荷分布に対応しているので、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210を用いて書き込み動作及び消去動作を行うことによって、チャネル1aに対して平行方向の電荷分布を制御することができることを意味している。
書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210を用いた場合において、ソース・ドレイン領域2の電位を浮遊状態にすることによって、消去側のしきい値分布を変化させることができる。特に、ソース・ドレイン領域2の電位を浮遊状態にすることによって、消去側のソース・ドレイン領域2近傍の局所的なしきい値を大きく低下させることができる。
このように、バースト信号を印加している時に、ソース・ドレイン領域2の電位が固定電位であるか、浮遊電位であるかによって、チャネル1aに対して平行方向における電荷の保持状態を変化させ得ることは今回初めて見出された現象である。この現象を応用して、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121aは、さらに効果的に、チャネル1aに対して平行方向における電荷の保持状態を制御することができる。
なお、図12及び図14に例示したように、不揮発性半導体記憶装置121、121aにおける特性は、チャネル1aに対して平行方向に関して左右対称なしきい値分布を有している。ただし、本発明は、これに限らず、例えば、ソース領域あるいはドレイン領域のいずれか一方の電位を変化させることにより、非対称なしきい値の分布を形成することができる。
すなわち、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121、121a、122において、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210を用い、ソース領域あるいはドレイン領域のいずれか一方に電位を与えることによって、チャネル1aに対して平行方向に関して左右非対称なしきい値分布を形成させることも可能である。
(第3の実施の形態)
図15は、本発明の第3の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。
図15に表したように、本発明の第3の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置131には、例えば、第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置121のような、電荷蓄積層3Dを有するトランジスタ型メモリセルが用いられる。すなわち、いわゆるMONOS型メモリセルやMNOS型メモリセルに対して、好適に適用することができる。
以下では、メモリセルは、第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121のメモリセルと同様のものを用いた場合として説明する。
そして、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置131においては、駆動部20によって、書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210の少なくともいずれかによって書き込み動作及び消去動作を行うことで、チャネル1aに対して平行方向の電荷の捕獲位置を制御する。
そして、駆動部20は、チャネル1aに対して平行方向の電荷の分布(捕獲位置)を検出する。
チャネル1aに対して平行方向の電荷の捕獲位置の制御に関しては、第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121、121aで説明した方法を用いることができるので説明を省略する。以下では、チャネル1aに対して平行方向の電荷の捕獲位置を検出する技術について説明する。
駆動部20は、チャネル1aに対して平行方向の電荷の捕獲位置に対応した、チャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布に対応した情報を読み出す。
例えば、不揮発性半導体記憶装置131においては、駆動部20は、読み出し用繰り返しパルスRBをゲート電極4に印加しつつ、その間にソース・ドレイン電流及び基板電流のいずれかを読み出す機能を有する。
このような電流の計測方法は、一般にCharge Pumpingと呼び、その測定値をCharge Pumping電流(Icp)と呼称する。なお、Charge Pumping電流(Icp)については、例えば先に挙げたCharge Pumping法に関する文献を参考にすることができる。
図15に表したように、駆動部20の制御部21からの出力である読み出し用繰り返しパルスRBが、メモリセルのゲート電極4に印加される。読み出し用繰り返しパルスRBとしては、既に説明した書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210と類似の信号を用いることができる。また、読み出し用繰り返しパルスRBには、書き込み用バースト信号P110や消去用バースト信号P210とは異なる電圧値や周波数の繰り返しパルスを用いても良い。ただし、読み出し用繰り返しパルスRBにおける高レベル電圧(Vhr)は、例えば、書き込み用バースト信号P110における高レベル電圧(Vh1)よりも低く設定される。
そして、駆動部20は、読み出し用繰り返しパルスRBが印加されている間に、半導体層1またはソース・ドレイン領域2を通じて流れる電流量を検出する。
この際、例えば、読み出し用繰り返しパルスRBの高レベル電圧(Vhr)を掃引することによって、チャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布に対応した情報を読み出す。
なお、書き込み側の読み出しと消去側の読み出しとで、読み出し用繰り返しパルスRBの高レベル電圧(Vhr)を変えても良いが、以下では同じとして説明する。
図16は、本発明の第3の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
すなわち、同図は、不揮発性半導体記憶装置131において、読み出し用繰り返しパルスRBの高レベル電圧(Vhr)を掃引した時の、Charge Pumping電流(Icp)の検出結果を例示しており、同図(a)及び(b)の横軸は、高レベル電圧(Vhr)を表している。そして、同図(a)の縦軸は、Charge Pumping電流(Icp)を等間隔目盛で表し、そして、同図(b)の縦軸は、Charge Pumping電流(Icp)を対数目盛で表している。 すなわち、同図は、不揮発性半導体記憶装置131のメモリセルの書き込み側Wと消去側EのIcp−Vhr特性を展開している。
本測定結果は、第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121のメモリセルの構造と同一の構造のメモリセルに関するものである。また、メモリセルに対する書き込み動作及び消去動作に関しては、図12に関して説明した駆動条件が用いられている。
図16(a)、(b)に表したように、書き込み側Wと消去側Eでは、Icp−Vhr特性のプロットの形状が大きく異なっている。この形状の差異は、図12に例示したチャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布が、書き込み側W(Vthsw)と消去側E(Vthse)とで異なることに対応している。
例えば、図12において消去側に見られるソース・ドレイン領域2近傍の局所的なしきい値(Vthse)の低下と、図16(a)、(b)において消去側Eに見られる低Vhrでの大きなIcpの値に対応している。
このように、駆動部20は、チャネル1aに対して平行方向の電荷の分布に応じた情報の読み出しに際し、ゲート電極4に読み出し用繰り返しパルスRBを印加しつつ、ソース・ドレイン領域2及び半導体層1の少なくともいずれかに流れる電流を読み出す。この場合は、読み出し用繰り返しパルスRBの電圧値を例えば掃引して読み出しを行う。これにより、メモリセルのチャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布に対応した情報を取得することが可能である。
これにより、チャネル1aに対して平行方向の電荷の分布を読み出すことができ、これを新たな情報として用いることによって高密度の情報の記憶と読み出しが可能となる。
さらに、チャネル1aに対して平行方向の電荷の分布に応じた情報の読み出しに際し、以下の方法を用いることができる。
すなわち、メモリセルのしきい値を読み出し、ゲート電極4に読み出し用繰り返しパルスRBを印加しつつ、ソース・ドレイン領域2及び半導体層1の少なくともいずれかに流れる電流を読み出す。すなわち、読み出されたしきい値を基に、そのしきい値から所定の電圧だけ差がある電圧の高レベル電圧(Vhr)を有する読み出し用繰り返しパルスRBを印加しつつ、電流を読み出す。
例えば、図16(a)及び(b)に例示した特性の場合は、例えば消去Eにおけるしきい値は約5Vと読み出され、その値から所定の電圧値として2.6Vだけ低い2.4Vの読み出し用繰り返しパルスRBを印加しつつ、Icpを読み出す。そして、このIcpの大きさによって、メモリセルのチャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布に対応した情報を取得することが可能となる。
図17は、本発明の第3の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。
図17に表したように、本発明の第3の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置132においては、駆動部20は、メモリセルのトランスコンダクタンスを読み出すように配置され、メモリセルと接続されている。なお、トランスコンダクタンスとは、メモリセルのドレイン電流(Id)−ゲート電圧(Vg)特性における傾きと定義される。
駆動部20は、制御部21の出力であるゲート電圧(Vg)をメモリセルのゲート電極4に印加する。また、駆動部20は、ゲート電圧(Vg)が印加されている間に、ソース・ドレイン領域2を通じて流れる電流量を検出する。すなわち、ゲート電圧(Vg)を掃引しつつドレイン電流(Id)を検出する。
以下、第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置121のメモリセルの構造と同一の構造のメモリセルの特性の測定結果を説明する。また、メモリセルに対する書き込み動作及び消去動作に関しては、図12に関して説明した駆動条件が用いられている。
図18は、本発明の第3の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。
すなわち、同図は、メモリセルのドレイン電流(Id)−ゲート電圧(Vg)特性の測定結果を例示しており、横軸は、ゲート電圧(Vg)であり、縦軸はドレイン電流(Id)である。そして、同図は、メモリセルの書き込み側Wと消去側EのId−Vg特性を例示している。
図18に表したように、書き込み側Wと消去側Eとでは、Id−Vg特性のプロットの形状が大きく異なる。この形状の差異は、図12に例示したチャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布が、書き込み側W(Vthsw)と消去側E(Vthse)とで異なることに対応している。
具体的には、図18のId−Vg特性のプロットの傾き(トランスコンダクタンス)が、図12におけるチャネル1aに対して平行方向のしきい値の分布の形状に対応する。
すなわち、チャネル1aに対して平行方向における電荷の分布の変化は、実効的なチャネル1aの長さが変化したのと同様の挙動をもたらし、それにより、Id−Vg特性の傾きが変化する。
トランスコンダクタンスを導出する際には、まず、メモリセルのしきい値特性を読み出す。しきい値特性は、Id−Vg特性におけるしきい値に関する特性であり、例えば、Ig−Vg特性の立ち上がりや飽和特性などの曲線の形状を含む。そして、読み出されたしきい値特性に基づいた電圧をメモリセルのゲート電極4に印加してメモリセルのトランスコンダクタンスを読み出す。この時、Id−Vg特性の傾きの変化に対応させるように、例えば、読み出されたしきい値から所定の電圧だけシフトした電圧をゲート電極4に印加して、その電圧におけるメモリセルのトランスコンダクタンスを読み出すことができる。
例えば、図18に例示した消去Eの特性の場合、Id−Vg特性の立ち上がりの電圧である5.5Vをしきい値とし、その電圧に所定の電圧である1.5Vを加えた電圧である7.0Vの電圧をゲート電極4に印加して、その時のId−Vg特性の傾き(トランスコンダクタンス)を検出することができる。また、例えば、しきい値として、Id−Vg特性が飽和する電圧として10.5Vを採用した場合には、その電圧から所定の電圧として3.5Vだけ低い電圧である7.0Vの電圧をゲート電極4に印加して、その時のId−Vg特性の傾き(トランスコンダクタンス)を検出することができる。
なお、メモリセルのしきい値特性が予め分かっている場合は、メモリセルのしきい値特性の読み出しは省略できる。
このように、本実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置132によれば、トランスコンダクタンスを検出することによって、メモリセルのチャネル1aに対して平行方向のしきい値(及び電荷保持層3B内部の電荷)の分布に対応した情報を取得することが可能である。
図19は、本発明の第3の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の動作を例示するグラフ図である。
すなわち、同図は、トランスコンコンダクタンスの導出に係る動作を例示している。横軸は時間tであり、同図中の上の図の縦軸はゲート電圧Vgであり、下の図の縦軸はドレイン電流Idである。
本具体例では、例えば、ドレイン電流Idの基準値を2点以上設定し、この基準値のドレイン電流Idが流れる時のゲート電圧Vgを検出することによってトランスコンダクタンスを求める。
図19に表したように、特定のドレイン電流Idの基準値を2点以上設定する。本具体例では、基準値として、Id.ses1及びId.sens2が設定される。そして、この基準値のドレイン電流Idが流れる時のゲート電圧Vg、すなわち、Vg.ses1及びVgsensが求められる。そして、これら4つの値によって、Id−Vg特性における2点間の傾き(トランスコンダクタンス)を求めることが可能となる。
このように、駆動部20は、チャネル1aに対して平行方向の電荷の分布に応じた情報の読み出しに際し、メモリセルのしきい値を読み出すための信号をメモリセルに印加し、メモリセルのトランスコンダクタンスを読み出すための信号をメモリセルに印加する。
これにより、メモリセルのチャネル1aに対して平行方向のしきい値(及び電荷保持層3B内部の電荷)の分布に対応した情報を取得する。
このように、この場合も、メモリセルのしきい値特性を読み出し、そして、読み出されたしきい値特性に基づいて上記のドレイン電流Idの基準値を定めることができる。そして、ドレイン電流Idの基準値に対応する電圧をメモリセルのゲート電極4に印加してメモリセルのトランスコンダクタンスを読み出す。なお、メモリセルのしきい値特性が予め分かっている場合は、メモリセルのしきい値特性の読み出しは省略できる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、第1〜第3の実施形態の少なくともいずれかのメモリセルを複数配置したメモリセルアレイを有する。
そして、メモリセルアレイは、さまざまな形態のメモリセルアレイとすることができる。例えば、NAND型やNOR型のみならず、AND型、DINOR型、スタック型、3層ポリシリコン型、3Tr−NANDなど、さまざまなメモリセルアレイの構造が適用可能である。
このうちの一例として、NAND型メモリセルアレイであり、第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置101を用いた場合について説明する。ただし、本発明はこれに限らず、記第1〜第3の不揮発性半導体記憶装置の少なくともいずれかを用いた全ての構造のメモリセルアレイに適用できる。
図20は、本発明の第4の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式的断面図である。
すなわち、同図は、NANDストリングの列方向の断面図である。NANDストリングは、NAND型メモリセルアレイの最小構成を表すもので、NAND型メモリセルアレイでは、複数のNANDストリングが並列に配置されている。
図20に表したように、本実施形態の不揮発性半導体記憶装置141においては、半導体層1の上に複数のトランジスタ型のメモリセル(M〜M)が配列されている。各メモリセルのゲート電極は、隣のNANDストリング列と電気的に接触しており、ワード線(WL〜WL)と称している。ワード線間の下方の半導体層1の表面部分にはソース・ドレイン領域2が形成されている。メモリセル(M〜M)は、列方向とそれに交差する行方向にも配列しており、これによりメモリセルアレイ11(図示しない)が構成される。
第1セレクトトランジスタS1及び第2セレクトトランジスタS2は、通常のMOSFETで構成される。これら第1及び第2セレクトトランジスタS1、S2のゲート電極は、それぞれ第1セレクトゲートSG1及び第2セレクトゲートSG2である。
これらMONOS型メモリセル及びセレクトトランジスタの上に、層間絶縁膜5(例えば二酸化シリコン)が厚く堆積される。
第2セレクトトランジスタS2に近接しているソース・ドレイン領域2には、ビットコンタクトBC2を介してビット線BL2が接続されている。同様に、第1セレクトトランジスタS1に近接しているソース・ドレイン領域2には、ビットコンタクトBC1を介してビット線BL1が接続されている。ビット線BL1、BL2は、ソース・ドレイン領域への配線である。ビットコンタクトBC1、BC2は、ソース・ドレイン領域2への電気的な接触端子である。なお、ビットコンタクトBC1及びビット線BL1は図示していない。
このような構成を有する不揮発性半導体記憶装置141において、NANDストリングには、第1〜第3の実施形態で説明したバースト信号が、半導体層1とワード線WL〜WLとの間に、印加される。
例えば、ソース・ドレイン領域2の電位を半導体層1と同電位とする場合には、以下のよう動作を行う。すなわち、i番目(i=1〜n)のメモリセルMに、書き込み用バースト信号P110が印加される。すなわち、例えば、書き込み動作においては、書き込み動作におけるソース・ドレイン領域2の電位は、ビット線BL2の電位を0Vにし、ビット線BL1の電位を電源電圧にし、第2セレクトゲートSG2に第2セレクトトランジスタS2のしきい値以上の電位を与え、第1セレクトゲートSG1に第2セレクトトランジスタS1のしきい値未満の電位を与え、ワード線WL〜WLi−1及びWLi+1〜WLに、それぞれメモリセルM〜Mi−1及びMi+1〜Mのしきい値以上の電位を与えることによって、当該ソース・ドレイン領域2の電位は半導体層1と同電位になる。
また、例えば、i番目(i=1〜n)のメモリセルMに、消去用バースト信号P210が印加される。すなわち、例えば、消去動作においては、消去動作におけるソース・ドレイン領域2の電位は、ビット線BL2の電位を浮遊状態にし、ビット線BL1の電位を浮遊状態にし、第1及び第2セレクトゲートSG1、SG2の電位を浮遊状態にし、ワード線WL〜WLの電位を0Vにすることによって、当該ソース・ドレイン領域2の電位は半導体層1と同電位になる。
なお、当該メモリセルとしては図20中のメモリセルM1〜Mの中の、どの1つを採用しても良く、半導体層1と当該メモリセルのゲート電極の間に、第1〜第3の実施形態で説明したバースト信号のいずれかが印加される限りにおいて、当該メモリセルのゲート電極には、正・負いずれの極性の電圧が印加されても良い。
このような構成を有する不揮発性半導体記憶装置141において、第3の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置131の構成によって、チャネル1aに対して平行方向の電荷の分布を読み出す場合の構成を説明する。
i番目(i=1〜n)のメモリセルMにおけるチャネル1aに対して平行方向の電荷の分布を読み出す際には、例えば、半導体層1またはビット線BL1、BL2を駆動部20の電流検出部に接続する。そして、第1及び第2セレクトゲートSG1、SG2に、それぞれ第1及び第2セレクトトランジスタS1、S2のしきい値以上の電位を与え、ワード線WL〜WLi−1及びWLi+1〜WLに、それぞれメモリセルM〜Mi−1及びMi+1〜Mのしきい値以上の電位を与え、さらに、ワード線WLにバースト信号を与える。これにより図15に例示した構成が実現でき、メモリセルにおけるチャネルに対して平行方向の電荷の分布を読み出すことができる。
また、不揮発性半導体記憶装置141において、第3の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置132の構成によって、チャネル1aに対して平行方向の電荷の分布を読み出す場合には、以下のように行うことができる。
i番目(i=1〜n)のメモリセルMにおけるチャネル1aに対して平行方向の電荷の分布を読み出す際には、例えば、半導体層1及びビット線BL1を接地し、ビット線BL2を駆動部20の電流検出部に配線し、第1及び第2セレクトゲートSG1、SG2にそれぞれ第1及び第2セレクトトランジスタS1、S2のしきい値以上の電位を与え、ワード線WL〜WLi−1及びWLi+1〜WLにそれぞれメモリセルM〜Mi−1及びMi+1〜Mのしきい値以上の電位を与え、さらにワード線WLを駆動部20の電圧発生回路に接続する。これにより図17に例示した構成が実現でき、メモリセルにおけるチャネル1aに対して平行方向の電荷の分布を読み出すことができる。
図21は、本発明の第4の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。
図21に表したように、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置141は、第1〜第3の実施形態に関して説明したメモリセルを複数配置してなるメモリセルアレイ11と、メモリセルアレイを駆動する駆動部20と、を有する。駆動部20は、電源発生回路13と電圧制御回路12と読み出し回路14とを有する。この構成により、第1及び第2の実施形態に関して説明した書き込み用バースト信号P110及び消去用バースト信号P210をメモリセルアレイ11のメモリセルに印加する。また、第3の実施形態に関して説明した動作により、チャネル1aに対して平行方向の電荷の分布を読み出すことができる。
本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置141により、電荷保持層3Bを有するメモリセルにおいて、半導体層1とそれに接する第1絶縁膜3Aとの界面の、書き込み・消去動作に伴う界面劣化を緩和することができる。
また、電荷蓄積層3Dまたは浮遊ドット層を有するメモリセルにおいて、電荷蓄積層内部のチャネル1aに対して平行方向の捕獲電荷の位置を制御することができ、合わせて電荷蓄積層内部のチャネル1aに対して平行方向の捕獲電荷の位置に対応した情報を読み出すことが可能となる。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施形態は不揮発性半導体記憶装置の駆動方法である。本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の駆動方法は、チャネル1aと前記チャネル1aの両側に設けられたソース・ドレイン領域2(ソース領域及びドレイン領域)とを有する半導体層1と、チャネル1aの上に設けられた第1絶縁膜3Aと、第1絶縁膜3Aの上に設けられた電荷保持層3Bと、電荷保持層3Bの上に設けられたゲート電極4と、を有するメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置の駆動方法である。そして、ゲート電極4と半導体層1との間に、一定の電圧値と一定の周波数とを有するバースト信号を印加し、電荷保持層3Bに電荷の書き込み及び消去の少なくともいずれかを行う。
これにより、電荷保持層内部のチャネルに対して平行方向の電荷の捕獲位置を制御し、また、絶縁膜に印加されるストレスを緩和した不揮発性半導体記憶装置の駆動方法が提供できる。
具体的には、図3に関して説明したように、書き込み動作及び消去動作において、ベリファイを行うことができる。
すなわち、前記書き込み及び前記消去の前記少なくともいずれかの後に、ゲート電極4と半導体層1との間に検査読み出し信号を印加して、前記メモリセルのしきい値を読み出す。
そして、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の駆動方法においては、前記バースト信号に含まれる複数のパルス列の周期は、前記検査読み出し信号の印加時間よりも短い。
そして、第1の実施形態に関して説明したように、バースト信号の周波数は、10kHz以上10MHz以下であることが望ましい。また、バースト信号の周波数は、100kHz以上1MHz以下であることがさらに望ましい。
図22は、本発明の第5の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の駆動方法を例示するフローチャート図である。
すなわち、同図(a)は、不揮発性半導体記憶装置131に関して説明した駆動方法を実行する方法を例示しており、同図(b)は、不揮発性半導体記憶装置132に関して説明した駆動方法を例示している。
すなわち、図22(a)に表したように、チャネル1aに対して平行方向における電荷の分布に応じた情報の読み出しに際しては、例えば、メモリセルのしきい値を読み出す(ステップS310)。そして、その読み出されたしきい値に基づいて、例えば、そのしきい値から所定の電圧だけ差がある高レベル電圧(Vhr)を有する読み出し用繰り返しパルスRBをゲート電極4に印加しつつ、ソース・ドレイン領域2及び半導体層1の少なくともいずれかを流れる電流を読み出す(ステップS320)。
または、高レベル電圧(Vhr)を掃引しながら読み出し用繰り返しパルスRBをゲート電極4に印加しつつ、ソース・ドレイン領域2及び半導体層1の少なくともいずれかを流れる電流を読み出す(ステップS320)。なお、このように、高レベル電圧(Vhr)を変えて印加する場合には、メモリセルのしきい値を予め読み出すステップS310は不要である。
また、図22(b)に表したように、チャネル1aに対して平行方向における電荷の分布に応じた情報の読み出しに際しては、まず、メモリセルのしきい値特性を読み出す(ステップS410)。そして、読み出されたしきい値特性に基づいて、例えばそのしきい値から所定の電圧だけ差がある電圧をゲート電極4に印加してメモリセルのトランスコンダクタンスを読み出す(ステップS420)。なお、上記において、メモリセルのしきい値特性が予め分かっている場合は、メモリセルのしきい値特性の読み出しのステップS410は省略できる。
このような方法により、電荷保持層内部のチャネル1aに対して平行方向の電荷の捕獲位置を読み出すことができ、これを新たな情報として用いることにより、高密度の情報の記憶が可能となる。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、不揮発性半導体記憶装置及びその駆動方法を構成する各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した不揮発性半導体記憶装置及びその駆動方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての不揮発性半導体記憶装置及びその駆動方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置に適用される駆動方法を例示する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置に適用される駆動方法を例示する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置に適用される書き込み動作における駆動波形を例示する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置に適用される消去動作における駆動波形を例示する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の特性を例示する模式図である。 第1の比較例の不揮発性半導体記憶装置の特性を例示する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。 本発明の第1の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の特性を例示する模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。 第2の比較例の不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。 本発明の第2の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。 本発明の第3の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。 本発明の第3の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の特性を例示するグラフ図である。 本発明の第3の実施形態に係る別の不揮発性半導体記憶装置の動作を例示するグラフ図である。 本発明の第4の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を例示する模式図である。 本発明の第5の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の駆動方法を例示するフローチャート図である。
符号の説明
1 半導体層
1a チャネル
2 ソース・ドレイン領域(ソース領域、ドレイン領域)
3 積層構造体
3A 第1絶縁膜
3B 電荷保持層
3C 第2絶縁膜
3D 電荷蓄積層
4 ゲート電極
5 層間絶縁膜
11 メモリセルアレイ
12 電圧制御回路
13 電圧発生回路
14 読み出し回路
20 駆動部
21 制御部
101、101a、102、109、109a、121、121a、122、131、132、141 不揮発性半導体記憶装置
P110 書き込み用バースト信号
P120 ベリファイ信号
P210 消去用バースト信号
P220 ベリファイ信号
BC1、BC2 ビットコンタクト
BL1、BL2 ビット線
、M、M、M メモリセル
R1 書き込み後のしきい値読み出し
R2 消去後のしきい値読み出し
S1 第1セレクトトランジスタ
S2 第2セレクトトランジスタ
SG1 第1セレクトゲート
SG2 第2セレクトゲート
WL、WL、WL、WL ワード線

Claims (20)

  1. チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、
    前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、
    前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、
    を有するメモリセルと、
    前記ゲート電極と前記半導体層との間に、一定の振幅と一定の周波数とを有するバースト信号を印加し、前記電荷保持層に電荷の書き込み及び消去の少なくともいずれかの処理を行う駆動部と、
    を備え
    前記バースト信号は、前記バースト信号の印加時間をTbとした時、100ナノ秒から0.1ミリ秒の周期Taのパルスを(Tb/Ta)個含み、前記パルスの立ち上り時間及び立ち下がり時間はTa/20秒からTa/2秒であり、前記バースト信号は、高レベル電圧と、前記高レベル電圧よりも低い低レベル電圧と、を有することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記バースト信号は、高レベル電圧と、前記高レベル電圧よりも低い低レベル電圧と、を有し、前記高レベル電圧の極性は、前記低レベル電圧の極性とは異なることを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、
    前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、
    前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、
    を有するメモリセルと、
    き込みの処理を行う駆動部と、
    を備え
    前記駆動部は、前記処理において、
    前記ゲート電極と前記半導体層との間に、低レベル電圧と前記低レベル電圧よりも高い高レベル電圧とを有する一定の振幅と、一定の周波数と、を有するバースト信号を印加して前記電荷保持層に電荷を書き込み、
    前記バースト信号の印加後に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、絶対値が前記高レベル電圧の絶対値よりも小さいベリファイ信号を印加して、前記メモリセルのしきい値を読み出し、
    前記バースト信号の印加後で前記ベリファイ信号の印加前に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、前記低レベル電圧を印加することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  4. チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、
    前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、
    前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、
    を有するメモリセルと、
    消去の処理を行う駆動部と、
    を備え
    前記駆動部は、前記処理において、
    前記ゲート電極と前記半導体層との間に、低レベル電圧と前記低レベル電圧よりも高い高レベル電圧とを有する一定の振幅と、一定の周波数と、を有するバースト信号を印加して前記電荷保持層の電荷を消去し、
    前記バースト信号の印加後に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、絶対値が前記低レベル電圧の絶対値よりも小さいベリファイ信号を印加して、前記メモリセルのしきい値を読み出し、
    前記バースト信号の印加後で前記ベリファイ信号の印加前に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、前記高レベル電圧を印加することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記バースト信号は、前記バースト信号の印加時間をTbとした時、100ナノ秒から0.1ミリ秒の周期Taのパルスを(Tb/Ta)個含み、前記パルスの立ち上り時間及び立ち下がり時間はTa/20秒からTa/2秒であることを特徴とする請求項3または4に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 前記高レベル電圧の極性は、前記低レベル電圧の極性とは異なることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1つに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 前記バースト信号の周波数は、10kHz以上10MHz以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 前記バースト信号が印加されている間の、前記ソース領域及び前記ドレイン領域の少なくともいずれかの電位は、固定電位または浮遊電位とされていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  9. 前記電荷保持層は、単層または複数の絶縁層を有する電荷蓄積層、及び、半導体または金属からなる粒子が絶縁体中に分散した構造を有する浮遊ドット層の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  10. 前記駆動部は、前記処理が行われた電荷が、前記チャネルに対して平行な方向において分布を有するように、前記処理を行うことを特徴とする請求項記載の不揮発性半導体記憶装置。
  11. 前記駆動部は、前記分布に応じた情報を読み出し、
    前記駆動部は、前記分布に応じた情報の読み出しに際し、前記ゲート電極に読み出し用繰り返しパルスを印加しつつ、前記ソース領域、前記ドレイン領域及び前記半導体層の少なくともいずれかに流れる電流を読み出すことを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  12. 前記駆動部は、前記分布に応じた情報を読み出し、
    前記駆動部は、前記分布に応じた情報の読み出しに際し、前記メモリセルのしきい値特性に基づいた電圧を前記メモリセルの前記ゲート電極に印加して前記メモリセルのトランスコンダクタンスを読み出すことを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  13. チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、
    前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、
    前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、
    を有するメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置の駆動方法であって、
    前記ゲート電極と前記半導体層との間に、一定の振幅と一定の周波数とを有するバースト信号を印加し、前記電荷保持層に電荷の書き込み及び消去の少なくともいずれかの処理を行い
    前記バースト信号は、前記バースト信号の印加時間をTbとした時、100ナノ秒から0.1ミリ秒の周期Taのパルスを(Tb/Ta)個含み、前記パルスの立ち上り時間及び立ち下がり時間はTa/20秒からTa/2秒であり、前記一定の電圧は、高レベル電圧と、前記高レベル電圧よりも低い低レベル電圧と、を有することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
  14. 前記バースト信号は、高レベル電圧と、前記高レベル電圧よりも低い低レベル電圧と、を有し、前記高レベル電圧の極性は、前記低レベル電圧の極性とは異なることを特徴とする請求項13記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
  15. チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、
    前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、
    前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、
    を有するメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置の駆動方法であって
    き込みの処理を行う際に、
    前記ゲート電極と前記半導体層との間に、低レベル電圧と前記低レベル電圧よりも高い高レベル電圧とを有する一定の振幅と、一定の周波数と、を有するバースト信号を印加して前記電荷保持層に電荷を書き込み、
    前記バースト信号の印加後に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、絶対値が前記高レベル電圧の絶対値よりも小さいベリファイ信号を印加して、前記メモリセルのしきい値を読み出し、
    前記バースト信号の印加後で前記ベリファイ信号の印加前に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、前記低レベル電圧を印加することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
  16. チャネルと前記チャネルの両側に設けられたソース領域及びドレイン領域とを有する半導体層と、
    前記チャネルの上に設けられた第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜の上に設けられた電荷保持層と、
    前記電荷保持層の上に設けられたゲート電極と、
    を有するメモリセルを有する不揮発性半導体記憶装置の駆動方法であって
    消去の処理を行う際に、
    前記ゲート電極と前記半導体層との間に、低レベル電圧と前記低レベル電圧よりも高い高レベル電圧とを有する一定の振幅と、一定の周波数と、を有するバースト信号を印加して前記電荷保持層の電荷を消去し、
    前記バースト信号の印加後に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、絶対値が前記低レベル電圧の絶対値よりも小さいベリファイ信号を印加して、前記メモリセルのしきい値を読み出し、
    前記バースト信号の印加後で前記ベリファイ信号の印加前に、前記ゲート電極と前記半導体層との間に、前記高レベル電圧を印加することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
  17. 前記バースト信号は、前記バースト信号の印加時間をTbとした時、100ナノ秒から0.1ミリ秒の周期Taのパルスを(Tb/Ta)個含み、前記パルスの立ち上り時間及び立ち下がり時間はTa/20秒からTa/2秒であることを特徴とする請求項1または1に記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
  18. 記高レベル電圧の極性は、前記低レベル電圧の極性とは異なることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1つに記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
  19. 前記バースト信号の周波数は、10kHz以上10MHz以下であることを特徴とする請求項13〜18のいずれか1つに記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
  20. 前記バースト信号を印加している間の、前記ソース領域及び前記ドレイン領域の少なくともいずれかの電位は、固定電位または浮遊電位とされていることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1つに記載の不揮発性半導体記憶装置の駆動方法。
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