JP2011108295A - 不揮発性半導体記憶装置の消去方法、及び不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置の消去方法、及び不揮発性半導体記憶装置 Download PDF

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Abstract

【課題】消去時に拡散領域の電位を比較的低くすることが可能な不揮発性半導体記憶装置の消去方法を提供することである。
【解決手段】本発明に用いられる不揮発性半導体記憶装置は、第1の拡散領域2および第2の拡散領域3が離間して形成された半導体基板1と、半導体基板1上に形成された第1の絶縁層4と、第1の絶縁層4上に形成された電荷蓄積層5と、電荷蓄積層5上に形成された第2の絶縁層6と、第2の絶縁層6上に形成されたゲート電極7と、を有する。不揮発性半導体記憶装置の消去時は、半導体基板1をフローティングの状態とし、第1の拡散領域2または第2の拡散領域3に第1の極性を持つ電圧を印加し、ゲート電極7に第1の極性とは逆の極性である第2の極性を持つパルス状の電圧を印加する。
【選択図】図1

Description

本発明は不揮発性半導体記憶装置の消去方法、及び不揮発性半導体記憶装置に関し、特に電荷蓄積層を有する不揮発性半導体記憶装置の消去方法、及び不揮発性半導体記憶装置に関する。
電荷蓄積層を有する不揮発性半導体記憶装置の一つにMONOS(Metal-Oxide-Nitride-Oxide-Semiconductor)型の不揮発性半導体記憶装置がある。MONOS型の不揮発性半導体記憶装置は、半導体基板上にボトム酸化膜といわれる第1の電位障壁絶縁膜の酸化膜と、電荷蓄積膜としての窒化膜と、トップ酸化膜といわれる第2の電位障壁絶縁膜の酸化膜とが順に形成された構成である。そして、その上に更にゲート電極が積層されている。半導体基板の表面には、基板とは逆導電型のソース・ドレイン不純物拡散領域が形成されている(以下、本明細書において不純物拡散領域を単に拡散領域という)。そして、MONOS型メモリセルに書込みをする場合、半導体基板側から電荷蓄積層である窒化膜へ負の電荷(電子)を注入する。また、消去する場合は、電荷蓄積層としての窒化膜に蓄積された負の電荷を中和するために、その窒化膜に正の電荷(ホール)を注入する。特許文献1には、このようなMONOS型メモリ素子に関する技術が開示されている。
図11は、特許文献1にかかる不揮発性半導体記憶装置の断面図である。図11に示す不揮発性半導体記憶装置は、半導体基板100の表面にウェル領域200が形成されている。ウェル領域200の表面には、チャネル領域300、第1の拡散領域401および第2の拡散領域402(それぞれ、ソースまたはドレイン領域を形成する)が形成されている。チャネル領域300はp型であり、第1及び第2の拡散領域はn型である。チャネル領域300は、第1の拡散領域401と接する第1のチャネル領域301と、第2の拡散領域402と接する第2のチャネル領域302と、両側が第1のチャネル領域301及び第2のチャネル領域302と接する第3のチャネル領域303とを有する。
図11に示す不揮発性半導体記憶装置は、更に第1のチャネル領域301および第1の拡散領域401の一部の上に形成された第1の絶縁膜501と、第2のチャネル領域302および第2の拡散領域402の一部の上に形成された第2の絶縁膜502と、第3のチャネル領域303の上に形成された第3の絶縁膜503と、を有する。また、第1の絶縁膜501の上には第1のゲート電極601が形成され、第2の絶縁膜502の上には第2のゲート電極602が形成され、第3の絶縁膜503の上には第3のゲート電極603が形成されている。第1のゲート電極601および第3のゲート電極603、ならびに第2のゲート電極602および第3のゲート電極603は、それぞれ絶縁膜701および絶縁膜702で電気的に絶縁されている。
また、第1のゲート電極601の一部は第1の絶縁膜501を介して第1の拡散領域401の一部と重なり、第2のゲート電極602の一部は第2の絶縁膜502を介して第2の拡散領域402の一部と重なっている。また、第3の絶縁膜は例えば9nmの厚さを有するシリコン酸化膜である。また、第1及び第2の絶縁膜501、503は、3つの層、すなわち、ボトム酸化膜としてのシリコン酸化膜、電荷蓄積膜としてのシリコン窒化膜、トップ酸化膜としてのシリコン酸化膜を有する。
図11に示す不揮発性半導体記憶装置において、第1の拡散領域401から第1の絶縁膜501へホットホールを注入する場合は、第1の拡散領域401に正の電位を印加し、第1のゲート電極601にゼロ〜負の電位を印加する。また、第2の拡散領域402から第2の絶縁膜502へホットホールを注入する場合は、第2の拡散領域402に正の電位を印加し、第2のゲート電極602にゼロ〜負の電位を印加する。注入に用いられるホットホールはバンド間トンネリングによって第1あるいは第2の拡散領域401、402の表面にそれぞれ発生する。
国際公開第2002/071494号
図11に示す不揮発性半導体記憶装置では、消去時にホットホールを電荷蓄積膜に注入している。この場合、ボトム酸化膜としてのシリコン酸化膜のホールのバリアを超えるように、第1の拡散領域401と第1のチャネル領域301との間でホットホールを加速する必要がある。このため、第1の拡散領域401に印加する電位を比較的大きくする必要がある。
すなわち、図11に示す不揮発性半導体記憶装置では、バンド間トンネリングによるホットホールの発生量は第1の拡散領域401と第1のゲート電極601との電位差で決定される。そして、バンド間トンネリングにより発生したホットホールを、第1の拡散領域401と第1のチャネル領域301との間で第1のチャネル領域301の方向に加速することで、ホットホールはボトム酸化膜としてのシリコン酸化膜を超えるだけのエネルギーを得ることができる。このとき、第1の拡散領域401に印加される電圧は例えば5Vであり、第1のゲート電極601に印加される電圧は−2.5Vである。このことは、第2の拡散領域402、第2のチャネル領域302、第2のゲート電極602に対しても同様である。よって、図11に示す不揮発性半導体記憶装置では、第1の拡散領域401や第2の拡散領域402の電位を比較的大きくする必要があるという問題があった。
また、不揮発性半導体記憶装置では数千セル程度を一括して並列消去する必要があるため、大きな量の電流を供給する必要がある。このため、チャージポンプ回路の電流供給能力を上げるために、チャージポンプ回路のサイズを大きくする必要があり、回路面積が大きくなるという問題があった。
本発明にかかる、第1の拡散領域および第2の拡散領域が離間して形成された半導体基板と、当該半導体基板上に形成された第1の絶縁層と、当該第1の絶縁層上に形成され、前記第1の拡散領域側の第1の領域および前記第2の拡散領域側の第2の領域の少なくとも一方の領域に電荷を蓄積する電荷蓄積層と、当該電荷蓄積層上に形成された第2の絶縁層と、当該第2の絶縁層上に形成されたゲート電極と、を有する不揮発性半導体記憶装置の消去方法は、前記半導体基板をフローティングの状態とし、前記第1および第2の拡散領域のうち前記電荷蓄積層に電荷が蓄積されている側の拡散領域に第1の極性を持つ電圧を印加し、前記拡散領域に前記第1の極性を持つ電圧が印加された状態で、前記ゲート電極に前記第1の極性とは逆の極性である第2の極性を持つパルス状の電圧を印加する。
本発明にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法では、半導体基板をフローティングの状態とし、ゲート電極に第2の極性を有する電圧を印加することで、電荷蓄積層の下の半導体基板のチャネル付近にバイアス電位を発生させることができるので、拡散領域の電圧を比較的低く設定することができる。
本発明にかかる不揮発性半導体記憶装置は、第1の拡散領域および第2の拡散領域が離間して形成された半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層上に形成され、前記第1の拡散領域側の第1の領域および前記第2の拡散領域側の第2の領域の少なくとも一方の領域に電荷を蓄積する電荷蓄積層と、前記電荷蓄積層上に形成された第2の絶縁層と、前記第2の絶縁層上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極、前記第1および第2の拡散領域、前記半導体基板に印加する電圧を制御する電圧制御部と、を備え、前記電圧制御部は消去時に、前記半導体基板をフローティングの状態とし、前記第1および第2の拡散領域のうち前記電荷蓄積層に電荷が蓄積されている側の拡散領域に第1の極性を持つ電圧を印加し、前記拡散領域に前記第1の極性を持つ電圧が印加された状態で、前記ゲート電極に前記第1の極性とは逆の極性である第2の極性を持つパルス状の電圧を印加する、不揮発性半導体記憶装置である。
本発明にかかる不揮発性半導体記憶装置では、半導体基板をフローティングの状態とし、ゲート電極に第2の極性を有する電圧を印加することで、電荷蓄積層の下の半導体基板のチャネル付近がカップルされ第2の極性を有する電位を発生させることができる。これにより、電荷蓄積層下のチャネルと第1の極性を有する拡散層との間の電界を大きくすることができるので、拡散領域の電圧を比較的低く設定することができる。
本発明により消去時に拡散領域の電位を比較的低くすることが可能な不揮発性半導体記憶装置の消去方法、及び不揮発性半導体記憶装置を提供することが可能となる。
実施の形態1にかかる不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。 実施の形態1にかかる不揮発性半導体記憶装置の各部分に印加される電圧を示す図である。 実施の形態1にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2にかかる不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。 実施の形態2にかかる不揮発性半導体記憶装置の各部分に印加される電圧を示す図である。 実施の形態2にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の原理を説明するための図である。(a)は、第1のコントロールゲート電極(CG1)下の半導体基板のチャネル付近がカップルされ、負電位になる状態を示し、(b)は、ホットホールが電荷蓄積層に注入される状態を示している。 本発明にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去時間とウェルの電位との関係を示すグラフである。 不揮発性半導体記憶装置のウェルが0Vの場合の消去速度とウェルがフローティングの場合の消去速度との比較結果を示すグラフである。 不揮発性半導体記憶装置のメモリアレーに電源を供給する状態を示すブロック図である。(a)は本発明の消去方法を用いない場合であり、(b)は本発明の消去方法を用いた場合である。 背景技術にかかる不揮発性半導体記憶装置を説明するための断面図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して発明の実施の形態1について説明する。図1は、本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。図1に示す不揮発性半導体記憶装置は、第1の拡散領域2および第2の拡散領域3が離間して形成された半導体基板1と、半導体基板1上に形成された第1の絶縁層4と、第1の絶縁層4上に形成された電荷蓄積層5と、電荷蓄積層5上に形成された第2の絶縁層6と、第2の絶縁層6上に形成されたゲート電極7と、を有する。また、本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置は、上記ゲート電極7、第1および第2の拡散領域2、3、半導体基板1に印加する電圧を制御する電圧制御部(不図示)を有する。
図1に示す不揮発性半導体記憶装置では、電荷蓄積層5の第1の拡散領域2側の第1の領域8および第2の拡散領域3側の第2の領域9の少なくとも一方の領域に電荷が蓄積されることで情報が記憶される。つまり、図1に示す不揮発性半導体記憶装置は、1つのメモリセルに2ビットの情報を記録可能に構成されている。なお、本実施の形態では電荷蓄積層5の第1の領域8に電荷が蓄積されて情報を記憶する場合について説明するが、電荷蓄積層5の第2の領域9に電荷が蓄積される場合も同様である。
半導体基板1は、例えばp型の半導体基板である。なお、本明細書において半導体基板1をウェル1と記載する場合もある。また、半導体基板1の表面には第1の拡散領域2であるn+領域と第2の拡散領域3であるn+領域が離間して形成されている。つまり、この構成はn型の不揮発性半導体記憶装置である。第1の拡散領域2、第2の拡散領域3は半導体基板1の表面に不純物を拡散することで形成することができる。また、第1の絶縁層4には、例えばSiOが用いられる。電荷蓄積層5にはシリコン窒化膜が用いられ、例えばSiが用いられる。第2の絶縁層6には、例えばSiOが用いられる。
上記構成を有する不揮発性半導体記憶装置において書き込みを行う場合は、例えば第1の拡散領域2に5Vの電位を印加し、第2の拡散領域3を0Vとする。また、ゲート電極7に高電圧(8V程度)を印加する。このような電圧を印加することで、第2の拡散領域3から第1の拡散領域2へ電子が加速され、その一部がチャネルホットエレクトロンとなる。そして、このチャネルホットエレクトロンがゲート電極7の高電圧によって第1の絶縁層4を通過して電荷蓄積層5の第1の領域8に蓄積されて情報が記憶される。
また、このように記憶された情報を読み出す場合は、ゲート電極7に読み出し電圧を印加すると共に、第1の拡散領域2および第2の拡散領域3に読み出し電圧を、書き込みの場合とは逆方向に印加する。具体的には、例えばゲート電極7に3V、第1の拡散領域2に0V、第2の拡散領域3に1.5Vを印加する。そして、電荷蓄積層5の第1の領域8に電子がトラップされている場合には、この電荷による閾値の上昇により電荷蓄積層5の第1の領域8の下の半導体基板1でチャネルが形成されず、第1の拡散領域2と第2の拡散領域3との間がオンしない。一方、電荷蓄積層5の第1の領域8に電子がトラップされていない場合には、電荷蓄積層5の第1の領域8の下の半導体基板1でチャネルが形成され、第1の拡散領域2と第2の拡散領域3との間がオンする。なお、本実施の形態では読み出し時における第1の拡散領域2と第2の拡散領域3の電圧関係を基準として、第1の拡散領域2をソース領域2と、第2の拡散領域3をドレイン領域3と表現する場合もある。
次に、本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法について、図2、図3を用いて説明する。本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置では、電子がトラップされている電荷蓄積層5の第1の領域8にホットホールを注入し、電子を中和することで電荷蓄積層5の第1の領域8に記憶されている情報を消去することができる。
図2は本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の各部分に印加される電圧を示す図である。また、図3は本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するためのフローチャートである。図2において、VGはゲート電極7に印加される電圧、VSLはソース領域2(つまり、第1の拡散領域2)に印加される電圧、VBLはドレイン領域3(つまり、第2の拡散領域3)に印加される電圧を示す。
まず、図2(a)に示すようにウェル1をフローティングの状態にする(図3のステップS1)。次に、ソース領域2に第1の極性(この場合は正の極性)を持つ電圧を印加する。例えば、図2(b)に示すようにソース領域2の電圧VSLを2.5Vに設定する(図3のステップS2)。次に、ソース領域2に電圧が印加された状態で、ゲート電極7に第1の極性とは逆の極性である第2の極性(この場合は、負の極性)を持つパルス状の電圧を印加する。例えば、図2(c)に示すようにゲート電極7の電圧VGを−8.5Vとする(図3のステップS3)。ここで、印加される電圧のパルスの幅は、半導体記憶装置の消去時間に対応している。
本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法では、ウェル1をフローティング状態とし、ゲート電極7に負の電圧(−8.5V)を印加しているので、電荷蓄積層5の第1の領域8の下の半導体基板1のチャネル付近がカップルされ負電位となる。そして、このチャネル付近が負電位となるので、ウェル1がフローティング状態でない場合(0Vの場合)と比べて、半導体基板1のチャネルとソース領域2との電位差が大きくなる。このチャネルとソース領域2との電位差により、バンド間トンネリングにより発生したホットホールが加速され、電荷蓄積層5の第1の領域8にホットホールが注入される。そして、注入されたホットホールが電荷蓄積層5の第1の領域8にトラップされている電子を中和することで、電荷蓄積層5の第1の領域8に記憶されている情報を消去することができる。
このように、本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法では、ウェル1をフローティングの状態とし、ゲート電極7に負の電圧を印加することで、電荷蓄積層5の第1の領域8の下の半導体基板1のチャネル付近にバイアス電位を発生させることができるので、ソース領域2の電圧VSLを比較的低く設定することができる。例えば、本発明を用いない場合はソース領域2の電圧VSLは5V程度必要であったが、本発明を用いた場合はソース領域2の電圧VSLを2.5V程度とすることができる。つまり、ソース領域2の電圧VSLを2.5V程度としたとしても、半導体基板1のチャネル付近に負のバイアスを発生させることができるので、半導体基板1のチャネルとソース領域2との電位差を5V程度とすることができる。
また、本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法では、ゲート電極7にパルス状の電圧を印加することで、半導体基板1のチャネル付近の電圧を効率的に負電位とすることができる。
また、不揮発性半導体記憶装置において情報の消去は不揮発性半導体記憶装置を構成するチップ全体またはブロック単位でまとめて行われる。よって、不揮発性半導体記憶装置に対して大きな量の電流を供給する必要がある。そして、本発明を用いない場合はソース領域2の電圧VSLが5V程度となるため、チャージポンプ回路のサイズを大きくする必要があった。これに対して、本発明を用いた場合はソース領域2の電圧VSLを2.5V程度と低くすることができるので、チャージポンプ回路を省略することができ、回路面積が大きくなることを抑制することができる。また、ソース領域2の電圧VSLを2.5V程度と低くすることができるので、通常用いられている外部電源(例えば、2.5Vや3.3V)を用いて電圧を供給することができる。
本実施の形態では、半導体基板1に発生するチャネルの電位と第1の拡散領域2の電位との電位差により発生したホットホールが電荷蓄積層5に注入される程度に加速される電圧が、第1の拡散領域2に印加される電圧およびゲート電極7に印加される電圧として設定される。
また、ゲート電極7に印加される電圧のパルス幅は、半導体基板1に発生するチャネルの電位の消去時間に対する極小値を含むように設定される。
なお、本実施の形態において、半導体基板1を例えばn型の半導体基板としてもよい。この場合、半導体基板1の表面には第1の拡散領域2であるp+領域と第2の拡散領域3であるp+領域が形成される。つまり、この構成はp型の不揮発性半導体記憶装置である。また、p型の不揮発性半導体記憶装置の場合、書き込み時に電荷蓄積層5にホットホールが取り込まれることで情報が記録される。また、消去時にはホットエレクトロンが電荷蓄積層5に注入される。p型の不揮発性半導体記憶装置の場合は、消去時にウェル1をフローティングの状態にすると共に、第1の拡散領域2に第1の極性として負の極性を持つ電圧を印加する。また、ゲート電極7に第2の極性として正の極性を持つパルス状の電圧を印加する。そして、半導体基板1のチャネルと第1の拡散領域2との電位差により、バンド間トンネリングにより発生したホットエレクトロンが加速され、電荷蓄積層5にホットエレクトロンが注入される。その他の部分については、n型の不揮発性半導体記憶装置の場合と同様である。
また、本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の電荷蓄積層5としてポリシリコンなどの導電性を有する材料を用いてもよい。つまり、本発明はフローティングゲート型の不揮発性半導体記憶装置にも適用することができる。フローティングゲート型の不揮発性半導体記憶装置の場合も、ウェル1をフローティングの状態にすると共に、第1の拡散領域2に第1の極性である正の極性を持つ電圧を印加する。そして、第1の拡散領域2に電圧が印加された状態で、ゲート電極7に第2の極性である負の極性を持つパルス状の電圧を印加することで、不揮発性半導体記憶装置に記憶されている情報を消去することができる。なお、本発明は、n型以外にp型のフローティングゲート型の不揮発性半導体記憶装置にも適用することができる。
実施の形態2
次に、発明の実施の形態2について説明する。図4は、本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。図4に示すように、半導体基板11の表面には、離間して第1の拡散領域12および第2の拡散領域13が形成されている。半導体基板11上には第1の絶縁層17が半導体基板11のチャネル領域を覆うように形成されている。第1の絶縁層17としては、例えばSiOが用いられる。第1の絶縁層17上の第1の部分20にはワードゲート電極(WG)15が形成されている。また、第1の絶縁層17上の第2の部分21、第3の部分22のそれぞれには電荷蓄積層18が形成されている。電荷蓄積層18にはシリコン窒化膜が用いられ、例えばSiが用いられる。電荷蓄積層18上には第2の絶縁層19が形成されている。第2の絶縁層19としては、例えばSiOが用いられる。第2の絶縁層19上には、第1のコントロールゲート電極(CG1)14、第2のコントロールゲート電極(CG2)16が形成されている。また、半導体基板11は、例えばp型の半導体基板である。この場合、第1の拡散領域12と第2の拡散領域13はそれぞれn+領域である。つまり、この構成はn型の不揮発性半導体記憶装置である。
また、ワードゲート電極15と第1のコントロールゲート電極14、第2のコントロールゲート電極16との間には、これらの電極を電気的に絶縁するための絶縁層がそれぞれ設けられている。図4に示す不揮発性半導体記憶装置は、いわゆるツイン型のMONOSセルである。また、本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置は、上記第1および第2のコントロールゲート電極、第1および第2の拡散領域12、13、半導体基板11に印加する電圧を制御する電圧制御部(不図示)を有する。
図4に示す不揮発性半導体記憶装置では、第2の部分21の電荷蓄積層18および第3の部分22の電荷蓄積層18の少なくとも一方に電荷が蓄積されることで情報が記憶される。つまり、図4に示す不揮発性半導体記憶装置は、1つのメモリセルに2ビットの情報を記録可能に構成されている。なお、本実施の形態では第2の部分21の電荷蓄積層18に電荷が蓄積されて情報を記憶する場合について説明するが、第3の部分22の電荷蓄積層18に電荷が蓄積される場合も同様である。
上記構成を有する不揮発性半導体記憶装置において書き込みを行う場合は、例えば第1の拡散領域12に5Vの電位を印加し、第2の拡散領域13を0Vとする。また、第1のコントロールゲート電極14に5.5V、ワードゲート電極15に1Vを印加する。このような電圧を印加することで、第2の拡散領域13から第1の拡散領域12へ電子が加速され、その一部がチャネルホットエレクトロンとなる。そして、このチャネルホットエレクトロンが、第1のコントロールゲート電極14、ワードゲート電極15に設定された電位により引き寄せられ、第1の絶縁層17を通過して第2の部分21の電荷蓄積層18に蓄積されて情報が書き込まれる。
また、このように書き込まれた情報を読み出す場合は、第1のコントロールゲート電極14、ワードゲート電極15、第2のコントロールゲート電極16、に読み出し電圧を印加すると共に、第1の拡散領域12および第2の拡散領域13に読み出し電圧を印加する。具体的には、例えば第1のコントロールゲート電極14に1.8V、ワードゲート電極15に1.8V、第2のコントロールゲート電極16に1.8Vを印加する。また、例えば、第1の拡散領域12に0V、第2の拡散領域13に1.5Vを印加する。
第2の部分21の電荷蓄積層18の電子がトラップされている場合には、この電荷による閾値の上昇により第2の部分21の電荷蓄積層18の下の半導体基板11でチャネルが形成されず、第1の拡散領域12と第2の拡散領域13との間がオンしない。一方、第2の部分21の電荷蓄積層18に電子がトラップされていない場合には、第2の部分21の電荷蓄積層18の下の半導体基板11でチャネルが形成され、第1の拡散領域12と第2の拡散領域13との間がオンする。なお、本実施の形態では読み出し時における第1の拡散領域12と第2の拡散領域13の電圧関係を基準として、第1の拡散領域12をソース領域12と、第2の拡散領域13をドレイン領域13と表現する場合もある。
次に、本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法について、図5、図6を用いて説明する。本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置では、電子がトラップされている第2の部分21の電荷蓄積層18にホットホールを注入し、電子を中和することで電荷蓄積層18に記憶されている情報を消去している。
図5は本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の各部分に印加される電圧を示す図である。また、図6は本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するためのフローチャートである。図5において、VWGはワードゲート電極(WG)15に印加される電圧、VCG1は第1のコントロールゲート電極(CG1)14に印加される電圧、VCG2は第2のコントロールゲート電極(CG2)16に印加される電圧、VSLはソース領域12(つまり、第1の拡散領域12)に印加される電圧、VBLはドレイン領域13(つまり、第2の拡散領域13)に印加される電圧を示す。
まず、図5(a)に示すようにウェル11をフローティングの状態にする(図6のステップS11)。次に、ソース領域12に第1の極性(この場合は正の極性)を持つ電圧を印加する。例えば、図5(b)に示すようにソース領域12の電圧VSLを2.5Vに設定する(図6のステップS12)。次に、ソース領域12に電圧が印加された状態で、第1のコントロールゲート電極14に第1の極性とは逆の極性である第2の極性(この場合は、負の極性)を持つパルス状の電圧を印加する。例えば、図5(c)に示すように第1のコントロールゲート電極14の電圧VCG1を−8.5Vとする(図6のステップS13)。ここで、印加される電圧のパルスの幅は、半導体記憶装置の消去時間に対応している。なお、この時、例えばワードゲート電極15の電圧VWGを−0.5Vとしてもよい。
本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法では、ウェル11をフローティング状態とし、第1のコントロールゲート電極14に負の電圧(−8.5V)を印加しているので、第2の部分21の電荷蓄積層18の下の半導体基板11のチャネル付近がカップルされ負電位となる。図7は、本発明の原理を説明するための図である。図7(a)は、第1のコントロールゲート電極14にパルス状の負の電圧を印加した際の不揮発性半導体記憶装置の状態を示している。図7(a)に示すように、第1のコントロールゲート電極14とウェル11との間がカップルされているため第1のコントロールゲート電極14に比較的大きな負の電圧が印加されると、第1のコントロールゲート電極14の下の半導体基板11(チャネル付近)が負電位となる。
そして、電荷蓄積層18の下の半導体基板11のチャネル付近が負電位となるので、ウェル11がフローティング状態でない場合(0Vの場合)と比べて、半導体基板11のチャネルとソース領域12との電位差が大きくなる。よって、図7(b)に示すように、チャネルとソース領域12との電位差により、バンド間トンネリングにより発生したホットホールが加速され、電荷蓄積層18にホットホールが注入される。そして、注入されたホットホールが電荷蓄積層18にトラップされている電子を中和することで、電荷蓄積層18に記憶されている情報を消去することができる。
このように、本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法では、ウェル11をフローティングの状態とし、第1のコントロールゲート電極14に負の電圧を印加することで、電荷蓄積層18の下の半導体基板11のチャネル付近にバイアス電位を発生させることができるので、ソース領域12の電圧VSLを比較的低く設定することができる。例えば、本発明を用いない場合はソース領域12の電圧VSLは5V程度必要であったが、本発明を用いた場合はソース領域12の電圧VSLを2.5V程度とすることができる。つまり、ソース領域12の電圧VSLを2.5V程度としたとしても、半導体基板11のチャネル付近に負のバイアスを発生させることができるので、半導体基板11のチャネルとソース領域12との電位差を5V程度とすることができる。
また、本実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去方法では、第1のコントロールゲート電極14にパルス状の電圧を印加することで、半導体基板11のチャネル付近の電圧を効率的に負電位とすることができる。図8は、本発明にかかる不揮発性半導体記憶装置の消去時間とウェルの電位との関係を示すグラフである。ここで、ウェルの電位とは半導体基板11のチャネル付近の電位である。図8に示すように、第1のコントロールゲート電極14にパルス状の電圧が印加された場合、短い時間帯でウェル11が負バイアスとなる時間が存在し、その後、ジャンクションでのバンド間トンネリング電流によりチャージされウェル11が正電位に遷移する。
つまり、ウェルの電位は消去時間が短い位置で最小値を取り、その後、消去時間が増加するにつれてウェルの電位が上昇する。本実施の形態では、図8に示したようにウェルの電位が最小値となる消去時間を中心としてある幅を持った時間を消去時間としている。すなわち、第1のコントロールゲート電極14に電圧を印加する際に、パルス状の電圧を印加することで、ウェルの電位を効率よく負電位とすることができる。
また、図9は不揮発性半導体記憶装置のウェルが0Vの場合の消去速度とウェルがフローティングの場合の消去速度との比較結果を示すグラフである。図9に示すように、ウェルがフローティングの場合の消去時間は、ウェルが0Vの場合の消去時間よりも短いことがわかる。
また、不揮発性半導体記憶装置において情報の消去は不揮発性半導体記憶装置を構成するチップ全体またはブロック単位でまとめて行われる。図10は、不揮発性半導体記憶装置のメモリアレー33に外部電源31から電源を供給する状態を示すブロック図である。図10(a)は本発明の消去方法を用いない場合の構成を示している。つまり、本発明を用いない場合は、ソース領域12の電圧VSLが5V程度となり、不揮発性半導体記憶装置に対して大きな量の電流を供給する必要がある。このため、チャージポンプ回路32のサイズを大きくする必要がある。
これに対して、本発明を用いた場合はソース領域12の電圧VSLを2.5V程度と低くすることができるので、図10(b)に示すように、チャージポンプ回路を省略することができ、回路面積が大きくなることを抑制することができる。また、ソース領域12の電圧VSLを2.5V程度と低くすることができるので、通常用いられている外部電源(例えば、2.5Vや3.3V)を用いて電圧を供給することができる。
本実施の形態では、半導体基板11のチャネルの電位と第1の拡散領域12の電位との電位差により発生したホットホールが電荷蓄積層18に注入される程度に加速される電圧が、第1の拡散領域12に印加される電圧および第1のコントロールゲート電極14に印加される電圧として設定される。
また、第1のコントロールゲート電極14に印加される電圧のパルス幅は、半導体基板11に発生するチャネルの電位の消去時間に対する極小値を含むように設定される。
なお、本実施の形態において、半導体基板11を例えばn型の半導体基板としてもよい。この場合、半導体基板11の表面には第1の拡散領域12であるp+領域と第2の拡散領域13であるp+領域が形成される。つまり、この構成はp型の不揮発性半導体記憶装置である。また、p型の不揮発性半導体記憶装置の場合、書き込み時に電荷蓄積層18にホットホールが取り込まれることで情報が記録される。また、消去時にはホットエレクトロンが電荷蓄積層18に注入される。p型の不揮発性半導体記憶装置の場合は、消去時にウェル11をフローティングの状態にすると共に、第1の拡散領域12に第1の極性として負の極性を持つ電圧を印加する。また、第1のコントロールゲート電極(CG1)14に第2の極性として正の極性を持つパルス状の電圧を印加する。そして、半導体基板1のチャネルと第1の拡散領域12との電位差により、バンド間トンネリングにより発生したホットエレクトロンが加速され、電荷蓄積層18にホットエレクトロンが注入される。その他の部分については、n型の不揮発性半導体記憶装置の場合と同様である。
以上、本発明を上記実施形態に即して説明したが、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
1 半導体基板(ウェル)
2 第1の拡散領域(ソース領域)
3 第2の拡散領域(ドレイン領域)
4 第1の絶縁層
5 電荷蓄積層
6 第2の絶縁層
7 ゲート電極
8 電荷蓄積層の第1の領域
9 電荷蓄積層の第2の領域
11 半導体基板(ウェル)
12 第1の拡散領域(ソース領域)
13 第2の拡散領域(ドレイン領域)
14 第1のコントロールゲート電極(CG1)
15 ワードゲート電極(WG)
16 第2のコントロールゲート電極(CG2)
17 第1の絶縁層
18 電荷蓄積層
19 第2の絶縁層
20 実施の形態2にかかる不揮発性半導体記憶装置の第1の部分
21 実施の形態2にかかる不揮発性半導体記憶装置の第2の部分
22 実施の形態2にかかる不揮発性半導体記憶装置の第3の部分
31 外部電源
32 チャージポンプ回路
33 メモリアレー

Claims (18)

  1. 第1の拡散領域および第2の拡散領域が離間して形成された半導体基板と、当該半導体基板上に形成された第1の絶縁層と、当該第1の絶縁層上に形成され、前記第1の拡散領域側の第1の領域および前記第2の拡散領域側の第2の領域の少なくとも一方の領域に電荷を蓄積する電荷蓄積層と、当該電荷蓄積層上に形成された第2の絶縁層と、当該第2の絶縁層上に形成されたゲート電極と、を有する不揮発性半導体記憶装置の消去方法であって、
    前記半導体基板をフローティングの状態とし、
    前記第1および第2の拡散領域のうち前記電荷蓄積層に電荷が蓄積されている側の拡散領域に第1の極性を持つ電圧を印加し、
    前記拡散領域に前記第1の極性を持つ電圧が印加された状態で、前記ゲート電極に前記第1の極性とは逆の極性である第2の極性を持つパルス状の電圧を印加する、
    不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  2. 前記第1の絶縁層上の第1の部分にはワードゲート電極が形成されており、前記第1の絶縁層上の第2の部分および第3の部分には前記電荷蓄積層がそれぞれ形成されており、前記電荷蓄積層上には前記第2の絶縁層がそれぞれ形成されており、前記第2の絶縁層上には第1のコントロールゲート電極および第2のコントロールゲート電極がそれぞれ形成されており、
    前記ゲート電極に電圧を印加する際は、前記第1および第2のコントロールゲート電極のうち前記電荷蓄積層に電荷が蓄積されている側のコントロール電極に前記第1の極性とは逆の極性である第2の極性を持つパルス状の電圧を印加する、請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  3. 前記第1の半導体基板がp型の半導体基板で、前記第1および第2の拡散領域がn型の拡散領域である場合、
    前記第1および第2の拡散領域のうち前記電荷蓄積層に電荷が蓄積されている側の拡散領域には正の電圧を印加し、
    前記ゲート電極または前記コントロールゲート電極にはパルス状の負の電圧を印加する、請求項1または2に記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  4. 前記拡散領域に印加される電圧は、前記ゲート電極またはコントロールゲート電極に印加される電圧により発生する前記半導体基板のチャネルの電位と前記拡散領域の電位との電位差により発生したホットホールが前記電荷蓄積層に注入される程度に加速される電圧である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  5. 前記ゲート電極またはコントロールゲート電極に印加される電圧は、前記ゲート電極またはコントロールゲート電極に印加される電圧により発生する前記半導体基板のチャネルの電位と前記拡散領域の電位との電位差により発生したホットホールが前記電荷蓄積層に注入される程度に加速される電圧である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  6. 前記ゲート電極またはコントロールゲート電極に印加される電圧のパルス幅は、前記ゲート電極またはコントロールゲート電極に電圧が印加された際に発生するチャネルの電位の消去時間に対する極小値を含むように設定される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  7. 前記第1の半導体基板がn型の半導体基板で、前記第1および第2の拡散領域がp型の拡散領域である場合、
    前記第1および第2の拡散領域のうち前記電荷蓄積層に電荷が蓄積されている側の拡散領域には負の電圧を印加し、
    前記ゲート電極または前記コントロールゲート電極にはパルス状の正の電圧を印加する、請求項1または2に記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  8. 前記電荷蓄積層はシリコン窒化膜である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  9. 前記電荷蓄積層はポリシリコン膜である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  10. 第1の拡散領域および第2の拡散領域が離間して形成された半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成された第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層上に形成され、前記第1の拡散領域側の第1の領域および前記第2の拡散領域側の第2の領域の少なくとも一方の領域に電荷を蓄積する電荷蓄積層と、
    前記電荷蓄積層上に形成された第2の絶縁層と、
    前記第2の絶縁層上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極、前記第1および第2の拡散領域、前記半導体基板に印加する電圧を制御する電圧制御部と、を備え、
    前記電圧制御部は消去時に、
    前記半導体基板をフローティングの状態とし、
    前記第1および第2の拡散領域のうち前記電荷蓄積層に電荷が蓄積されている側の拡散領域に第1の極性を持つ電圧を印加し、
    前記拡散領域に前記第1の極性を持つ電圧が印加された状態で、前記ゲート電極に前記第1の極性とは逆の極性である第2の極性を持つパルス状の電圧を印加する、
    不揮発性半導体記憶装置。
  11. 前記第1の絶縁層上の第1の部分にはワードゲート電極が形成されており、
    前記第1の絶縁層上の第2の部分および第3の部分には前記電荷蓄積層がそれぞれ形成されており、
    前記電荷蓄積層上には前記第2の絶縁層がそれぞれ形成されており、
    前記第2の絶縁層上には第1のコントロールゲート電極および第2のコントロールゲート電極がそれぞれ形成されており、
    前記電圧制御部は、前記ゲート電極に電圧を印加する際は、前記第1および第2のコントロールゲート電極のうち前記電荷蓄積層に電荷が蓄積されている側のコントロール電極に前記第1の極性とは逆の極性である第2の極性を持つパルス状の電圧を印加する、請求項10に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  12. 前記第1の半導体基板はp型の半導体基板であり、
    前記第1および第2の拡散領域はn型の拡散領域であり、
    前記電圧制御部は、前記第1および第2の拡散領域のうち前記電荷蓄積層に電荷が蓄積されている側の拡散領域に正の電圧を印加し、
    前記ゲート電極または前記コントロールゲート電極にパルス状の負の電圧を印加する、請求項10または11に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  13. 前記電圧制御部が前記拡散領域に印加する電圧は、前記ゲート電極またはコントロールゲート電極に印加される電圧により発生する前記半導体基板のチャネルの電位と前記拡散領域の電位との電位差により発生したホットホールが前記電荷蓄積層に注入される程度に加速される電圧である、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  14. 前記電圧制御部が前記ゲート電極またはコントロールゲート電極に印加する電圧は、前記ゲート電極またはコントロールゲート電極に印加される電圧により発生する前記半導体基板のチャネルの電位と前記拡散領域の電位との電位差により発生したホットホールが前記電荷蓄積層に注入される程度に加速される電圧である、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  15. 前記電圧制御部が前記ゲート電極またはコントロールゲート電極に印加する電圧のパルス幅は、前記ゲート電極またはコントロールゲート電極に電圧が印加された際に発生するチャネルの電位の消去時間に対する極小値を含むように設定される、請求項10乃至14のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  16. 前記第1の半導体基板はn型の半導体基板であり、
    前記第1および第2の拡散領域はp型の拡散領域であり、
    前記電圧制御部は、前記第1および第2の拡散領域のうち前記電荷蓄積層に電荷が蓄積されている側の拡散領域に負の電圧を印加し、
    前記ゲート電極または前記コントロールゲート電極にパルス状の正の電圧を印加する、請求項10または11に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  17. 前記電荷蓄積層はシリコン窒化膜である、請求項10乃至16のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  18. 前記電荷蓄積層はポリシリコン膜である、請求項10乃至16のいずれか一項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
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