JP5458879B2 - 糖衣チューインガム組成物及び糖衣チューインガムの製造方法 - Google Patents

糖衣チューインガム組成物及び糖衣チューインガムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、食物の飲食、喫煙、口腔内細菌の産生する有色物質等により歯牙に強固に付着する着色物(ステイン)を効果的に除去し、歯牙の美白効果に優れ、かつ舌苔も除去できる糖衣チューインガム組成物及び糖衣チューインガムの製造方法に関する。
歯に付着した着色物質を除去するガムについては、様々な方法が提案されている。アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の組み合わせにより歯の汚れを除去できるチューインガム組成物(特許文献1)、また、水溶性ポリマー内にカプセル注入された陰イオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤が配合された汚れ除去ガム(特許文献2)、シリカ粒子、更にはポリリン酸塩を配合したホワイトニング用チューインガム(特許文献3)等が提案されている。
しかしながら、これらの方法では、特に長期間の口腔清掃不良に伴い歯牙表面に沈着した頑固なステインは、十分に除去しきれない場合が多かった。
また、チューインガムに無機粉体を配合した物理的除去方法の技術として、骨ミネラルとリン酸三カルシウム及び/又はハイドロキシアパタイトをガムベース中に配合したチューインガム組成物(特許文献4)、カルシウム顆粒を含有してなり、食感、咀嚼感、歯みがき効果に優れたチューインガム(特許文献5)が提案されている。しかし、これらの方法では、特に長期間の口腔清掃不良に伴い歯牙表面に沈着した頑固なステインは十分に除去し難い。
更に、出願人は、平均粒径200〜2,000μmの糖アルコール等の非う蝕性糖質とポリリン酸を組み合わせ、ガムベース等と共に配合したチューインガム組成物(特許文献6)が歯牙の着色物を除去する効果に優れることを提案したが、その効果や清掃実感において更なる改善の余地があった。
特表2003−526352号公報 特開2008−263998号公報 特表2004−522456号公報 国際公開第98/18339号パンフレット 特開2000−342187号公報 特開2006−6264号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、歯に付着した着色物質等の付着物や舌苔を簡単かつ確実に除去することが可能で、しかも、良好な食感及び清掃実感を有する糖衣チューインガム組成物及び糖衣チューインガムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、チューインガム主体と、該チューインガム主体表面を被覆する糖衣内層と、該糖衣内層を被覆する糖衣外層とを有する糖衣チューインガム組成物において、チューインガム主体が(A)下記一般式(1)
n+2n3n+1 ・・・(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で表わされる直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
(MPO3m ・・・(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で表わされる環状のポリリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上のポリリン酸塩と、(B)平均粒径200〜2,000μmのエリスリトールとを含有し、糖衣内層がマルチトールを含有しソルビトールを含有せず、糖衣外層がマルチトールとソルビトールとの混合物を含有してなり、糖衣内層の割合が製剤全体の20〜30質量%、糖衣外層の割合が製剤全体の10〜20質量%であり、前記糖衣外層表面が、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなることによって、歯面及び奥歯の小窩裂溝部位の着色物(ステイン)等の付着物を剥離又は除去する効果、歯の清掃実感が非常に高く、歯の美白効果に優れ、食感も良好で、舌上に付着した舌苔(口腔内細菌によるバイオフィルム)を剥離又は除去する効果にも優れることを知見した。
また、本発明によれば、チューインガム主体と、該チューインガム主体表面を被覆する糖衣内層と、糖衣内層を被覆する糖衣外層とを有する糖衣チューインガムを製造するに際し、
(i)(A)上記のポリリン酸塩と、(B)平均粒径200〜2,000μmのエリスリトールとを含有するチューインガム主体成分で、チューインガム主体を形成する工程、
(ii)マルチトールを含有しソルビトールを含有しない糖衣内層成分で、前記チューインガム主体を被覆する糖衣内層を、製剤全体に対して20〜30質量%の割合で形成する工程、
(iii)形成された糖衣内層の表面にマルチトール及びソルビトールを含有する糖衣シロップをかけ該表面が濡れている段階で30〜35℃の温風を当てて乾燥させる工程を繰り返し行って、マルチトール及びソルビトールを含有する糖衣外層成分で前記糖衣内層を被覆して、製剤全体に対する糖衣外層の割合が10〜20質量%であると共に、前記糖衣外層表面が、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなる糖衣外層を形成する工程
を行うことにより、上記した効果に優れた糖衣チューインガムを容易にかつ効率良く製造できる。
この場合、本発明の糖衣チューインガム組成物は、糖衣外層が、マルチトールを10〜70質量%とソルビトールを1〜20質量%とを含有してなることが、本発明の目的を達成するのに好ましい。
また、本発明の製造方法において、糖衣外層表面をより有効に粗面化するには、第二工程で、チューインガム主体に糖衣シロップをかけ乾燥する工程を繰り返し、糖衣層の割合が製剤全体の20〜24質量%になった時点で、第三工程の糖衣外層工程を開始することが好ましい。更に、第三工程では、前記第二工程で形成された糖衣内層の表面にマルチトール及びソルビトールを含有する糖衣シロップ、特にマルチトールを10〜70質量%とソルビトールを1〜20質量%とを含有する糖衣シロップをかけ、該表面が濡れている段階で風量10〜15m2/分、30〜35℃の温風を当てて乾燥させる工程を繰り返し、とりわけ糖衣外層の割合が製剤全体の10〜20質量%になるまで上記工程を繰り返し行うことが、糖衣外層表面を梨地状に粗面化するためにより好ましい。
更に詳述すると、糖衣チューインガムでは、糖衣層の表面に凹凸ができると品質の低下や、コーティングが剥げ易くなったりして糖衣層形成が阻害される影響が生じたり、咀嚼時の食感に劣ることから、糖衣層表面は平坦になるように調製されるのが一般的である。更に、マルチトールは、糖衣層成分として公知であるがその結晶化や付着性などに問題があり、マルチトールを含有する糖衣層成分で剥がれなどがなく高品質で食感も良い糖衣層を効率良く形成させることは難しかった。これらに対して、本発明では、(A)上記ポリリン酸塩と(B)平均粒径が200〜2,000μmである粒径が比較的大きいエリスリトールとを含有するチューインガム主体を、マルチトール含有の糖衣内層とマルチトール及びソルビトール含有の糖衣外層とで被覆し、糖衣外層表面、即ち、糖衣外殻面を、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化することで、意外にも上記のような問題も解消され、歯牙のステイン等の付着物の剥離又は除去効果に優れ、歯を効果的に美白できる上、舌苔の剥離又は除去する効果に優れ、口中で咀嚼時などの食感も良好で、高品質な糖衣チューインガム組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記の糖衣チューインガム組成物及び糖衣チューインガムの製造方法を提供する。
〔1〕
チューインガム主体と、該チューインガム主体表面を被覆する糖衣内層と、該糖衣内層を被覆する糖衣外層とを有する糖衣チューインガム組成物であって、チューインガム主体が、
(A)下記一般式(1)
n+2n3n+1 ・・・(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で表わされる直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
(MPO3m ・・・(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で表わされる環状のポリリン酸塩から選ばれる少なくとも1種のポリリン酸塩と、
(B)平均粒径200〜2,000μmのエリスリトール
とを含有し、糖衣内層がマルチトールを含有しソルビトールを含有せず、糖衣外層がマルチトール10〜70質量%及びソルビトール1〜20質量%を含有してなり、糖衣内層の割合が製剤全体の20〜30質量%、糖衣外層の割合が製剤全体の10〜20質量%であり、前記糖衣外層表面が、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなることを特徴とする糖衣チューインガム組成物。
〔2〕
(A)成分のポリリン酸塩の含有量が組成物全体の0.01〜15質量%、(B)成分のエリスリトールの含有量が組成物全体の5〜50質量%である〔1〕に記載の糖衣チューインガム組成物。
〔3〕
更に、チューインガム主体が、(B)成分以外の非う蝕性糖質を、(B)成分との合計含有量が組成物全体の5〜50質量%の範囲内で含有する〔1〕又は〔2〕に記載の糖衣チューインガム組成物。
〔4〕
糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなる糖衣外層表面が、マルチトール10〜70質量%及びソルビトール1〜20質量%を含有する糖衣シロップを用い、糖衣内層表面に前記糖衣シロップをかけ該表面が濡れている段階で30〜35℃の温風を当てて乾燥させる工程を繰り返し行い被覆することで得られたものである〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の糖衣チューインガム組成物。
〔5〕
チューインガム主体と、該チューインガム主体表面を被覆する糖衣内層と、糖衣内層を被覆する糖衣外層とを有する糖衣チューインガムの製造方法であって、
(i)(A)下記一般式(1)
n+2n3n+1 ・・・(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で表わされる直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
(MPO3m ・・・(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で表わされる環状のポリリン酸塩から選ばれる少なくとも1種のポリリン酸塩と、
(B)平均粒径200〜2,000μmのエリスリトール
とを含有するチューインガム主体成分で、チューインガム主体を形成する工程、
(ii)マルチトールを含有しソルビトールを含有しない糖衣内層成分で、前記チューインガム主体を被覆する糖衣内層を、製剤全体に対して20〜30質量%の割合で形成する工程、
(iii)形成された糖衣内層の表面にマルチトール10〜70質量%及びソルビトール1〜20質量%を含有する糖衣シロップをかけ該表面が濡れている段階で30〜35℃の温風を当てて乾燥させる工程を繰り返し行って、マルチトール10〜70質量%及びソルビトール1〜20質量%を含有する糖衣外層成分で前記糖衣内層を被覆して、製剤全体に対する糖衣外層の割合が10〜20質量%であると共に、前記糖衣外層表面が、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなる糖衣外層を形成する工程
を含むことを特徴とする糖衣チューインガムの製造方法。
〔6〕
前記工程(iii)において、糖衣内層表面に糖衣シロップをかけ該表面が濡れている段階で温風を当てて乾燥させる工程を繰り返し行い被覆することで、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなる糖衣外層表面を得る〔5〕に記載の糖衣チューインガムの製造方法。
本発明の糖衣チューインガム組成物は、口中で咀嚼することで、歯牙の表面及び奥歯の小窩裂溝部位に固着した汚れ、特に長期間の口腔清掃不良に伴い歯牙表面に沈着した頑固なタンニンやタバコヤニ由来の着色物、更には舌表面に付着した口腔バイオフィルムを除去する高い効果が発揮され、清掃実感及び食感にも優れる。本発明の製造方法によれば、前記のような歯の美白効果等に優れた糖衣チューインガムを工業的に有利に製造できる。
実験例のステイン除去試験の評価において、前歯舌面の歯面を4分割した状態を示す概略図である。
以下、本発明を更に詳しく説明する。本発明の糖衣チューインガム組成物は、チューインガム主体と、該チューインガム主体表面を被覆する糖衣内層と、該糖衣内層を被覆する糖衣外層とを有するもので、チューインガム主体は(A)下記の直鎖状のポリリン酸塩及び/又は環状のポリリン酸塩と、(B)平均粒径200〜2,000μmのエリスリトールとを含有し、糖衣内層はマルチトールを含有し、糖衣外層はマルチトール及びソルビトールを含有してなり、かつ前記糖衣外層の表面が、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなるものである。
本発明において、チューインガム主体に含有する(A)成分のポリリン酸塩としては、下記一般式(1)
n+2n3n+1 ・・・(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で示されるもの、即ち平均重合度n=2のピロリン酸ナトリウムやピロリン酸カリウム、n=3のトリポリリン酸ナトリウムやトリポリリン酸カリウム、n=4のテトラポリリン酸ナトリウムやテトラポリリン酸カリウム、高重合度のメタリン酸ナトリウムやメタリン酸カリウムなどの直鎖状のポリリン酸塩、並びに下記一般式(2)
(MPO3m ・・・(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で示されるもの、即ち重合度m=3のトリメタリン酸ナトリウムやトリメタリン酸カリウム、m=4のテトラメタリン酸ナトリウムやテトラメタリン酸カリウム、m=6のヘキサメタリン酸ナトリウムやヘキサメタリン酸カリウムなどの環状のポリリン酸塩から選ばれるものが使用される。これらポリリン酸塩は、1種を単独で又は2種以上を併用して使用し得るが、これらの中では直鎖状のポリリン酸塩が好ましく、特に重合度2≦n≦50のものがより好適である。
(A)成分のポリリン酸塩の配合量は、糖衣チューインガム組成物の全組成中0.01〜15%(%は質量%であり、また、配合量は純分換算値である。以下、同様。)、特に0.05〜5%、とりわけ0.07〜3%が望ましい。0.01%未満の場合、汚れの除去効果が十分に発揮されず、15%を超えると不快な香味を感じる場合がある。
(B)成分のエリスリトールの平均粒径は200〜2,000μmであり、特に300〜1,500μm、とりわけ400〜1,000μmが望ましい。200μm未満の場合、汚れの除去効果が十分に発揮されず、ステイン除去効果及び舌苔除去効果や、食感及び清掃実感に劣り、2,000μmを超えると不快な異物感を感じ食感に劣る。本発明では、食感向上にこのような比較的大粒径のエリスリトールを用いることが重要である。
なお、上記平均粒径は、目開き0.180〜0.710mmのJISふるいを用いて篩い分けした50%(質量%)粒径である(以下、同様。)。
平均粒径200〜2,000μmのエリスリトールとしては、一般に食品に使用されるものを使用できる。例えば、カーギル社製のEridex16952,16955、三菱化学フーズ(株)製のエリスリトールなどを使用することができる。
(B)成分のエリスリトールの配合量は、組成物全体の5〜50%、特に7〜40%、とりわけ10〜30%が望ましい。5%未満の場合、汚れの除去効果が十分に発揮されず、50%を超えると不快な異物感を感じる場合がある。
更に、チューインガム主体には、上記平均粒径200〜2,000μmのエリスリトールに加えて、甘味剤として通常チューインガムに使用されるその他の非う蝕性の糖質を配合でき、特に平均粒径が200μmより小さい非う蝕性の糖質が好適に配合できる。例えば、キシリトール、平均粒径200μm未満のエリスリトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、還元パラチノース、パラチノース、還元麦芽糖水飴、還元水飴、オリゴ糖、還元澱粉糖化物、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ステビア、サッカリン、スクラロース等を、本発明の効果を妨げない範囲で配合できる。なお、これら甘味剤は本発明の効果を妨げない範囲で添加することが好ましく、配合する場合は、(B)成分のエリスリトールとの合計配合量が(B)成分の配合量となる範囲で添加することが望ましい。
糖衣内層はマルチトールを含有するもので、糖衣内層の形成にはマルチトールを配合したシロップを用いる。
マルチトールは、還元麦芽糖で、でんぷんを発芽酵素により糖化して得られる高純度の麦芽糖を水素添加して得られ、グルコースとソルビトールが結合した糖アルコールであり、ショ糖の1/2のカロリーで80〜90%の甘味を示す。消化管でゆっくり加水分解され、摂取後の血糖上昇が緩やかな為、低エネルギー甘味料として利用されている。特に30〜80%のマルチトールを配合したシロップを用いることができる。
糖衣内層成分中のマルチトールの含有量は30〜80%、特に40〜70%が好ましい。また、糖衣内層成分としてのマルチトールの配合量は、組成物全体の5〜40%、特に10〜30%が好ましい。糖衣内層のマルチトール含有量が少なすぎるとチューインガム主体に糖衣層が接着できず、多すぎると形成しない場合がある。
糖衣外層はマルチトール及びソルビトールを含有するもので、糖衣外層の形成にはソルビトールを配合したマルチトールシロップを用いる。糖衣外層がマルチトールと共にソルビトールを含有し、好ましくはこれら両成分を適切な含有量及び含有割合で含有することが、糖衣外層形成及びその表面の粗面化に重要である。
糖衣外層成分中のマルチトールの含有量は10〜70%であり、特に15〜65%が好ましい。また、糖衣外層成分としてのマルチトールの配合量は、組成物全体の3〜40%、特に5〜30%が好ましい。糖衣外層のマルチトール含有量が少なすぎるとチューインガム主体に糖衣層が接着できず、多すぎると形成しな
糖衣外層成分中のソルビトールの含有量は1〜20%であり、特に2〜15%が好ましい。また、糖衣外層成分としてのソルビトールの配合量は、組成物全体の0.1〜20%、特に0.2〜10%が好ましい。糖衣外層のソルビトールの含有量が1%未満であると、糖衣外層表面が粗面化しない30%を超えると、食感に不具合をきたす場合がある。
本発明の糖衣チューインガム組成物は、上記成分に加え、チューインガム組成物に配合される公知成分を必要に応じて配合することができる。糖衣層には食用ガム質等の結合剤、有効成分、甘味剤、色素、酸味料、香料等を、チューインガム主体にはガムベース、更には甘味剤、色素、酸味料、香料等を配合することができる。更に、必要に応じて光沢剤、増粘剤、乳化剤、pH調整剤、保存料等を適宜添加してもよい。
糖衣チューインガム組成物には、糖衣層成分(糖衣内層及び/又は糖衣外層成分)として、その被覆性を向上させるために結合剤を配合することが好ましく、結合剤を配合することによりチューインガム主体表面を糖衣でより満足に被覆することができる。結合剤としては、例えばアラビアガム等の食用ガム、でんぷんなどが好適に使用されるが、特に糖衣しやすいことからアラビアガムが好適である。
結合剤を配合する場合、その配合量は特に制限されないが、組成物全体の0.1〜10%、とりわけ0.5〜5%が好ましい。配合量が上記範囲外では満足に糖衣がなされない場合がある。
更に、結合剤の配合量は、糖衣内層と糖衣外層とで同じでも異なっていてもよいが、各糖衣層において糖衣層成分中のマルチトールに対して0.1〜40%、とりわけ1〜30%が好ましい。
チューインガム主体に配合されるガムベースとしては、チューインガム組成物に通常用いられるものを使用でき、例えば平均重合度100〜1000のポリ酢酸ビニル樹脂、天然樹脂類(チクル、ジェルトン、ソルバ等)、ポリイソブチレン、ポリブデン、エステルガム等のガムベース用樹脂(基礎剤)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、タルク等の充填剤、ラノリン、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、グリセリルトリアセテート、グリセリン等の可塑剤又は軟化剤、更には天然ワックス、石油ワックス、パラフィン等を配合した市販のガムベースを使用でき、具体的には、ナチュラルベース(株)製のガムベース、ユース(株)製のガムベース等が好適である。なお、上記ガムベースは、クチナシ、ベニバナ、ベニコウジ等の天然色素や二酸化チタン等の着色剤を含有していてもよい。
ガムベースの配合量は、組成物全体の10〜50%、特に15〜30%であることが好ましい。
本発明の糖衣チューインガムでは、チューインガム主体に甘味を付与するためにマルチトール以外の甘味剤を配合することができる。この甘味剤としては、通常用いられる甘味料、例えばスクロース、グルコース、デキストロース、転化糖、フラクトース等の糖類、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、パラチノース、パラチニット、トレハロース、オリゴ糖、還元水飴、ステビア、スクラロース、サッカリン、アスパルテームから選ばれる1種又は2種以上の糖質が挙げられるが、特に風味の点でスクラロース、キシリトール、パラチニット、エリスリトールが好ましい。
上記チューインガム主体に配合される甘味剤の配合量は、組成物全体の0.001〜70%、特に0.01〜65%が望ましい。
また、本発明組成物には、香料を配合することができる。なお、香料は、糖衣に香味を付与する目的で糖衣成分に配合しても、或いはチューインガム主体に香味を付与するためにガムベースと共に配合してもよく、糖衣成分及びチューインガム主体の両方に配合してもよい。
香料としては、天然香料、合成香料などの油脂香料や粉末香料を1種又は2種以上使用するのが好ましいが、特に限定されない。例えば天然香料として、マスティック油、パセリ油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、メントール油、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、コリアンダー油、オレンジ油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローレル油、カモミール油、カルダモン油、キャラウェイ油、ベイ油、レモングラス油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー、シトラス油、ミックスフルーツ油、ストロベリー油、シナモン油、クローブ油、グレープ油等が挙げられる。
単品香料としては、カルボン、アネトール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルアンスラニレート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、エチノンアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルフェイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、エチルリオアセテート等が挙げられる。単品香料及び/又は天然香料も含む調合香料として、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、ヨーグルトフレーバー、フルーツミックスフレーバー、ハーブミントフレーバー等が挙げられる。また、香料の形態は、精油、抽出物、固形物、又はこれらを噴霧乾燥した粉体でも構わない。
香料の総配合量は、組成物全体の0.001〜20%、特に0.001〜5%とすることが好ましく、配合量が0.001%未満の場合、満足な配合効果が得られない場合があり、20%を超えるとチューインガムの香味やテクスチャーが損なわれる場合がある。
本発明にかかわるチューインガム主体と、該チューインガム主体表面を被覆する糖衣内層と、糖衣内層を被覆する糖衣外層とを有する糖衣チューインガムは、下記(i)〜(iii)工程を行うことによって製造することができる。
(i)(A)上記一般式(1)で表わされる直鎖状のポリリン酸塩及び上記一般式(2)で表わされる環状のポリリン酸塩から選ばれる少なくとも1種のポリリン酸塩と、(B)平均粒径200〜2,000μmのエリスリトールとを含有するチューインガム主体成分で、チューインガム主体を形成する工程
(ii)マルチトールを含有する糖衣内層成分で、前記チューインガム主体を被覆する糖衣内層を形成する工程
(iii)形成された糖衣内層の表面にマルチトール及びソルビトールを含有する糖衣シロップをかけ、該表面が濡れている段階で30〜35℃の温風を当てて乾燥させる工程を繰り返し行って、マルチトール及びソルビトールを含有する糖衣外層成分で、前記糖衣内層を被覆し、前記糖衣外層の表面が、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなる糖衣外層を形成する工程
第一工程は、(A)上記一般式(1)で表わされる直鎖状のポリリン酸塩及び上記一般式(2)で表わされる環状のポリリン酸塩から選ばれる少なくとも1種のポリリン酸塩と、(B)平均粒径200〜2,000μmのエリスリトールとを含有するチューインガム主体成分で、チューインガム主体を形成する工程である。
本発明の糖衣チューインガム組成物で糖衣チューインガムを製造するには、例えば、まず、ガムベース用樹脂を主成分とし、ワックス、乳化剤、充填剤等からなるガムベースに、(A)及び(B)成分、更には必要により甘味料、香料、着色料、軟化剤、矯味物質等の添加剤を加え、50℃前後にてニーダーを用いて均一に混練し、次いで、板状、ブロック状などの適宜な形状に切断し、チューインガム主体(チューインガム層)を得ることができる。この際、チューインガム主体の質量が約1〜2gになるようにすることが好ましい。
第二工程は、マルチトールを含有する糖衣内層成分で、前記チューインガム主体を被覆する糖衣内層を形成する工程(糖衣内層工程)である。
チューインガム主体表面に糖衣層を形成させるには、糖衣パン或いは回転釜を使用し、通常の方法を採用して行うことができる。
なお、糖衣工程は、食用ガム質とシロップのみを使用するいわゆるハード糖衣方法と、粉糖等からなる微細粉末原料とかかるシロップとを交互にかけるいわゆるソフト糖衣方法のいずれによってもよい。
糖衣パン或いは回転釜は、駆動モータに接続され、垂直線に対して、例えば10〜60°傾斜させて配置された回転駆動軸に取り付けられた上方開口型の有底容器であるのが好ましい。例えば、富士薬品機械社製のFY−TS−220を用いることができる。糖衣パン或いは回転釜中にチューインガム主体を投入し、糖衣パンを5〜30回転/分で回転させながら糖衣原料を含有する糖衣シロップを添加してチューインガム主体表面にかけ、この糖衣シロップによりチューインガム主体の表面全体が被覆されたところで、粉体成分やオイル香料などの液体成分を投入し、送風により乾燥させて、糖衣内層を形成させる。乾燥は、例えば、粉体成分を供給して被覆物全体に行き渡らせることにより行うことができ、或いは、粉体成分での処理後に送風することにより行うこともできる。送風を行う場合、風量は3〜10m2/分とするのが好ましく、例えば水分含量が1〜3%となるように乾燥を行うのが好ましい。この工程を、糖衣層の割合が製剤(チューインガム主体が糖衣層で被覆された糖衣チューインガム)全体の20〜30%になるまで繰り返
第三工程は、前記糖衣内層を被覆する糖衣外層を形成する工程(糖衣外層工程)であり、チューインガム主体を被覆する糖衣内層の表面にマルチトール及びソルビトールを含有する糖衣シロップをかけ、該表面が濡れている段階で30〜35℃の温風を当てて急速に乾燥させる工程を繰り返し行って、マルチトール及びソルビトールを含有する糖衣外層成分で前記糖衣内層を被覆し、表面が粗面化した糖衣外層を形成する。
糖衣外層を形成させるには、上記と同様に糖衣パン或いは回転釜を使用し、通常の方法を採用して行うことができ、ハード糖衣方法、ソフト糖衣方法のいずれの方法でもよい。
糖衣外層表面を粗面化するには、マルチトールシロップによる糖衣内層形成工程を繰り返し、糖衣層の割合が製剤全体の20〜24%になった時点で、以下の糖衣外層工程を開始することが好ましい。この糖衣外層工程では、マルチトール及びソルビトールの混合シロップを糖衣(糖衣内層)表面にかけた後、まだ濡れている段階で素早く、シロップをかけたところに好ましくは風量10〜15m2/分、30〜35℃の温風をかけるという工程を繰り返し行うことで、表面を梨地面に粗面化することができる。この工程を、糖衣外層の割合が製剤全体の10〜20%になるまで繰り返
この場合、糖衣外層形成及び表面粗面化には、ソルビトールを1〜20%配合し、マルチトールを10〜70%含有する糖衣シロップを用い、回転するコーティングパン内のセンター核に繰り返し糖衣液をかける際に、糖衣シロップ液でセンター核(チューインガム主体を糖衣内層で被覆したもの)の糖衣内層全体がまだ濡れている段階で前記コーティングパン内に素早く30〜35℃、好ましくは30℃付近の温風を入れて素早く乾燥させることが重要であり、これによりセンター核の表面に付着した糖衣シロップ液からの水分の蒸発・飛散が不均斉となり、この糖衣掛け及び乾燥工程を繰り返すことにより、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態となり、微細で丸みを帯びた凹凸を有する梨地状に粗面化することができる。この梨地状粗面は、表面の凹凸差が0.01〜1mmとなる場合もあるが、糖衣液をかける回数によりその凹凸差は制御可能である。表面の凹凸差は0.01〜1mm、糖衣液をかける回数は特に限定されないが、糖衣外層の割合が製剤全体の10〜20%になるまで繰り返し行うことが好ましい。
なお、糖衣液に用いられるマルチトールシロップは乾燥し易く、このため、一般的に糖衣を形成する際に糖衣液をかけると速やかに自然乾燥し、その後に温風乾燥させるが、本発明では、糖衣外層をマルチトールと共にソルビトールを含有する糖衣シロップ液を用いて上記工程で形成することで、糖衣表面が自然乾燥しないうちに濡れている状態で急速に温風乾燥させることが可能で、上記工程を行うことにより表面を梨地状に粗面化することができる。糖衣外層表面が粗面化せず平面の場合は、本発明の効果を達成することができない。
また、糖衣層を形成した後は、艶出しなどの更なる工程を採用してもよく、例えば、艶出し工程は、回転釜内に艶出しワックスを供給し、回転釜を回転させながら、糖衣チューインガムの糖衣層の表面にワックスをコーティングすることにより行うこともできる。この場合、ワックスにはカルナウバワックスやキャンデリラワックス等を用いてもよい。なお、本発明においては、この艶出しなどの工程は糖衣外層表面の梨地状の粗面が削られない範囲で行うことが好ましく、削られる場合はこの工程を省略してもよい。
本発明の糖衣チューインガム組成物は、丸状、四角状等の各種形状の糖衣チューインガムに調製されるが、特に四角の形状に調製されることが、傷などにも強く、外観安定性の点から好適である。
以下、実験例、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、各例中の%はいずれも質量%であり、配合量は水分を除いたドライアップ後の純分換算値である。
〔実験例〕
表2に示す組成の糖衣シロップを使用し、表3〜6に示す組成の糖衣チューインガムを下記方法で調製し、歯牙に固着する着色物の剥離又は除去効果、食感及び清掃実感、舌上に付着したバイオフィルムの剥離効果を下記方法で評価した。結果を表3〜6に示す。また、糖衣外層表面の状態も併記した。
糖衣チューインガムの調製:
表中の組成に従い、ガムベース(ナチュラルベース(株)製)、キシリトール(三菱商事フードテック(株)製)、マルチトール(三菱商事フードテック(株)製)、還元パラチノース(三井製糖(株)製)、エリスリトール(カーギル社製)、還元水飴(物産フードサイエンス(株)製)、トリポリリン酸ナトリウム(太平化学産業(株)製)、ピロリン酸4ナトリウム(太平化学産業(株)製)、メタリン酸ナトリウム(太平化学産業(株)製)、スクラロース(三栄源エフエフアイ(株)製)、粉末香料、オイル香料等のチューインガム主体の成分を加え、50℃前後にて1kg容量ニーダー((株)トーシン製)を用いて均一に混練した。この混練物をブロック状に切断し、チューインガム主体(チューインガム層)を得た。この際、チューインガム主体の質量が約1gになるようにした。その後、糖衣パン或いは回転釜中に上記チューインガム主体を投入し、糖衣パンを10回転/分で回転させながら、最初のみマルチトール(微粉)を5回に分けて、振りかけて、その後、糖衣内層形成用の糖衣シロップ(アラビアガム含有マルチトール 表2の〈1〉)をチューインガム主体表面にかけて、乾燥させる工程を繰り返し、糖衣内層を形成させた。糖衣内層のみ(単層)の場合は、最終9Lの糖衣内層用シロップにオイル香料を混合し、ガム表面にかけて乾燥させる工程を繰り返し、糖衣内層の割合が製剤全体の20〜24%になった時点で終了した。糖衣外層を有する場合は、糖衣内層の割合が製剤全体の20〜24%になった時点で、糖衣外層形成用の糖衣シロップ(表2の〈2〉〜〈5〉のうちの1種)を糖衣表面にかけ、表面が濡れている段階で素早く風速10〜15m2/分、30〜35℃の温風を30秒間急速にかける工程を繰り返し、糖衣外層の割合が製剤全体の10〜20%になるまで繰り返し行い、糖衣外層を形成し、糖衣チューインガムを製造した。
なお、比較例の糖衣チューインガムの調製は、上記方法に準じて行った。
実験1:
ヒト歯固着ステイン除去(歯面のステイン除去効果)の評価
〔1〕パネルの選定及びステイン付着度合いの評価方法
上下顎前歯(1番)4本の舌側に茶渋由来と思われる黄褐色〜褐色の汚れが付着している喫煙者40人をパネルに選別した。下記方法で糖衣チューインガムを使用し、使用後、1本当たりの歯を図1に示すように4歯面に分割し、各歯面に付着している着色汚れ(ステイン)の面積及び色調の濃さを目視にて判定し、表1の評価基準に基づき採点した。なお、1本の歯について4歯面それぞれを判定し、パネル1人につき4歯を評価し、合計した(最高80点)。
Figure 0005458879
〔2〕製剤及び使用方法
パネルには、実施例及び比較例の糖衣チューインガム2個(3g)を70回/分で5分間咀嚼させた。
評点後にパネルをステインの付着レベルが各群でほぼ同等になるように5人ずつ8つの群に層別した。
〔3〕結果
上記8つの群について、咀嚼前後のステインの評点から、下式に基づきステイン除去率を算出し、各群の平均値を求めた。60%以上のステイン除去率を合格とした。結果を表2〜6に示す。
ステイン除去率(%)=[(清掃前の評点−清掃後の評点)/清掃前の評点]×100
実験2:
食感及び清掃実感の評価
上記実験例1と同様に選定した50名のパネラーに糖衣チューインガム組成物をかんでもらい、食感及び清掃実感が良好であると解答した人数によって下記のように評価した。
ここで、食感とは、シャリシャリとした感覚について、7段階(1:非常に悪い、2:かなり悪い、3:やや悪い、4:どちらでもない、5:ややよい、6:かなりよい、7:非常によい)で評点し、平均をとり、以下のような評価基準で評価した。
清掃実感とは、口腔内が洗浄された感覚について、7段階(1:非常に悪い、2:かなり悪い、3:やや悪い、4:どちらでもない、5:ややよい、6:かなりよい、7:非常によい)で評点し、平均をとり、以下のような評価基準で評価した。
食感及び清掃実感評価基準
◎:食感及び清掃実感が共に5点以上
○:食感及び清掃実感が共に4.5点以上5点未満
△:食感及び清掃実感のどちらかが4.5点以上
×:食感及び清掃実感が共に4.5点未満
実験3:
舌苔除去効果(舌上に付着したバイオフィルムの剥離効果)の評価
舌苔の付着を認める被験者4名に試験3日前より当日までの舌清掃の禁止及び当日の起床時より実験終了までの口腔清掃、飲食、喫煙などすべての口腔活動の禁止を指示した。表面が粗面化したガムと表面が平坦なガムを3日間、休止期間を7日間とするクロスオーバー試験を実施した。表面が平坦なガムは、比較例7の組成を使用した。ガムの摂取は1日7回、各回2粒、20分間の使用とし、開始前、3日後に舌表面の写真撮影を行い、写真撮影した舌背を4分割し、各部位に付着した舌苔量をAdobe製のPhotoshop Elenents2.0を用いた画像解析により解析した。舌の輪郭をスキャンし、輪郭内部の総ピクセル数を舌背面積とした。舌背のうち、輝度150以上の総ピクセル数を舌苔付着面積とした。開始前に対する使用3日後の舌苔減少率を以下の基準で評価した。
舌苔量減少率
10%未満 効果なし ×
10%以上30%未満 やや効果あり △
30%以上50%未満 効果あり ○
50%以上 著効 ◎
Figure 0005458879
Figure 0005458879
Figure 0005458879
Figure 0005458879
Figure 0005458879

Claims (6)

  1. チューインガム主体と、該チューインガム主体表面を被覆する糖衣内層と、該糖衣内層を被覆する糖衣外層とを有する糖衣チューインガム組成物であって、チューインガム主体が、
    (A)下記一般式(1)
    n+2n3n+1 ・・・(1)
    (但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
    で表わされる直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
    (MPO3m ・・・(2)
    (但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
    で表わされる環状のポリリン酸塩から選ばれる少なくとも1種のポリリン酸塩と、
    (B)平均粒径200〜2,000μmのエリスリトール
    とを含有し、糖衣内層がマルチトールを含有しソルビトールを含有せず、糖衣外層がマルチトール10〜70質量%及びソルビトール1〜20質量%を含有してなり、糖衣内層の割合が製剤全体の20〜30質量%、糖衣外層の割合が製剤全体の10〜20質量%であり、前記糖衣外層表面が、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなることを特徴とする糖衣チューインガム組成物。
  2. (A)成分のポリリン酸塩の含有量が組成物全体の0.01〜15質量%、(B)成分のエリスリトールの含有量が組成物全体の5〜50質量%である請求項1記載の糖衣チューインガム組成物。
  3. 更に、チューインガム主体が、(B)成分以外の非う蝕性糖質を、(B)成分との合計含有量が組成物全体の5〜50質量%の範囲内で含有する請求項1又は2記載の糖衣チューインガム組成物。
  4. 糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなる糖衣外層表面が、マルチトール10〜70質量%及びソルビトール1〜20質量%を含有する糖衣シロップを用い、糖衣内層表面に前記糖衣シロップをかけ該表面が濡れている段階で30〜35℃の温風を当てて乾燥させる工程を繰り返し行い被覆することで得られたものである請求項1乃至3のいずれか1項記載の糖衣チューインガム組成物。
  5. チューインガム主体と、該チューインガム主体表面を被覆する糖衣内層と、糖衣内層を被覆する糖衣外層とを有する糖衣チューインガムの製造方法であって、
    (i)(A)下記一般式(1)
    n+2n3n+1 ・・・(1)
    (但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
    で表わされる直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
    (MPO3m ・・・(2)
    (但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
    で表わされる環状のポリリン酸塩から選ばれる少なくとも1種のポリリン酸塩と、
    (B)平均粒径200〜2,000μmのエリスリトール
    とを含有するチューインガム主体成分で、チューインガム主体を形成する工程、
    (ii)マルチトールを含有しソルビトールを含有しない糖衣内層成分で、前記チューインガム主体を被覆する糖衣内層を、製剤全体に対して20〜30質量%の割合で形成する工程、
    (iii)形成された糖衣内層の表面にマルチトール10〜70質量%及びソルビトール1〜20質量%を含有する糖衣シロップをかけ該表面が濡れている段階で30〜35℃の温風を当てて乾燥させる工程を繰り返し行って、マルチトール10〜70質量%及びソルビトール1〜20質量%を含有する糖衣外層成分で前記糖衣内層を被覆して、製剤全体に対する糖衣外層の割合が10〜20質量%であると共に、前記糖衣外層表面が、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなる糖衣外層を形成する工程
    を含むことを特徴とする糖衣チューインガムの製造方法。
  6. 前記工程(iii)において、糖衣内層表面に糖衣シロップをかけ該表面が濡れている段階で温風を当てて乾燥させる工程を繰り返し行い被覆することで、糖衣内層上に無数のドーム状凸部が積み重なった状態で梨地状に粗面化されてなる糖衣外層表面を得る請求項5記載の糖衣チューインガムの製造方法。
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