JP5458798B2 - フマル酸ケトチフェン含有眼科用剤 - Google Patents

フマル酸ケトチフェン含有眼科用剤 Download PDF

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本発明は、眼科用剤に関し、さらに詳しくは、フマル酸ケトチフェン、グリチルリチン酸二カリウム、ジェランガムを配合したときに生じる着色及び沈殿を、クエン酸若しくはその塩又はエデト酸若しくはその塩を配合することにより抑制したことを特徴とする眼科用剤に関する。
フマル酸ケトチフェンは、抗ヒスタミン剤の1種であり、ヒスタミンの遊離抑制作用及びヒスタミン受容体拮抗作用を有する他、ロイコトリエンの産生・遊離抑制作用及びロイコトリエン拮抗作用を有することが知られている。また、好酸球・好中球などの炎症細胞の遊走・浸潤抑制作用、活性酸素産生抑制を有することも知られている。フマル酸ケトチフェンは、上記作用機序に基づき、アレルギー症状を改善することから、アレルギー症状の予防・改善を目的とした点眼剤や点鼻剤等の有効成分として臨床的に広く用いられている(非特許文献1参照)。
アレルギー症状では、好酸球などの組織障害性炎症細胞の局所への浸潤とそれに伴う組織障害が生じ、強い炎症を伴うことが知られている。しかしながら、フマル酸ケトチフェンには、抗炎症作用がないため、他の成分によって抗炎症作用を補うことが望ましい。そのような成分の1つとして、グリチルリチン酸二カリウムが挙げられる。グリチルリチン酸二カリウムは、生薬の1種である甘草から得られる化合物であり、抗炎症作用を有することが知られている。そこで、アレルギー症状等の目の炎症を抑え、角膜上皮の組織を修復する作用を有すると考えられる。また、抗アレルギー作用を有することからアレルギー症状の改善にも有効であると考えられる(非特許文献2参照)。
また、点眼剤を眼粘膜に適用する場合、点眼液は速やかに眼粘膜から排出されてしまうため、有効成分が必ずしも十分には薬効を発揮するとは限らない。すなわち、眼粘膜に適用される点眼剤においては、有効成分の生物学的利用能を高めるために、眼粘膜における有効成分の滞留性を向上させることが好ましい。そこで、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース系粘稠化剤を配合して点眼液に粘性を付与することによって有効成分の眼粘膜滞留性を向上させた点眼剤が提供されている。しかしながら、有効成分の眼粘膜滞留性を付与するためにセルロース系粘稠化剤を配合して点眼液の粘度を高めると、点眼剤製造時の濾過滅菌処理が困難になるという問題があった。
かかる問題を解決するため、点眼剤投与後の眼粘膜滞留性を高める一方、点眼剤の製造時や点眼容器中での保存時には点眼液の粘性が低い、新しいタイプの点眼剤の開発が求められている。そして、このような点眼剤に配合される成分の1つとして、ジェランガムが注目される。
ジェランガムは、遊離のNa+等の陽イオンを一定量以上共存させると、ゲル化する性質を有する。ジェランガムのこの性質を利用して、ジェランガムをゲル化剤として配合したジェランガム含有点眼剤が提供されている(特許文献1及び2参照)。ジェランガム含有点眼剤を点眼した場合、眼粘膜表面でジェランガムが涙液中のNa+等の陽イオンと反応し、ゲル化して、有効成分の眼粘膜表面における滞留性が向上し、有効成分の薬効が持続することが期待される。
特開昭62−181228号公報 特開平4−230631号公報
http://www.novartis.co.jp/product/zen/if/if_zed.pdf「ザジテン点眼液インタビューフォーム」 http://www.santen.co.jp/medical/common/pdf/info_package/if/neuborumitin.pdf「ノイボルミチン点眼液インタビューフォーム」
本発明者らは、抗アレルギー成分としてフマル酸ケトチフェンを配合し、フマル酸ケトチフェンに欠如する抗炎症作用を補完する成分としてグリチルリチン酸二カリウムを配合し、さらにフマル酸ケトチフェンやグリチルリチン酸二カリウムの薬効を持続させるためのジェランガムを配合した点眼剤の開発を行っていた。
しかしながら、フマル酸ケトチフェンとジェランガムが共存すると点眼液に経時的に着色が生じ、さらにグリチルリチン酸二カリウムが共存すると沈殿物まで析出することが分かった。点眼剤において沈殿物の析出は重大な問題であるし、着色も被服等の汚れの原因になるので、ないにこしたことはない。
従来、点眼剤を含め液剤一般において沈殿物が析出する場合には、界面活性剤を配合して沈殿物の生成を抑制するのが常套手段であった。しかしながら、フマル酸ケトチフェン、グリチルリチン酸二カリウム及びジェランガムを同時配合した点眼剤に界面活性剤を配合しても、点眼液の着色は抑制できないことが分かった。
本発明の目的は、フマル酸ケトチフェン、グリチルリチン酸二カリウム及びジェランガムを配合したときに生じる着色及び沈殿を、簡易に抑制する方法を提供することである。
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意検討した結果、フマル酸ケトチフェン、グリチルリチン酸二カリウム及びジェランガムを含有する点眼剤に、クエン酸若しくはその塩、又はエデト酸若しくはその塩を配合することにより、点眼剤の着色及び沈殿が効果的に抑制されることを見出した。
かかる知見により得られた本発明の態様は、(a)フマル酸ケトチフェン、(b)グリチルリチン酸二カリウム、(c)ジェランガム、並びに(d)クエン酸又はその塩、及びエデト酸又はその塩の少なくとも1種を含有することを特徴とする眼科用剤である。
本発明の他の態様は、(a)フマル酸ケトチフェン、(b)グリチルリチン酸二カリウム、(c)ジェランガム、並びに(d)クエン酸又はその塩、及びエデト酸又はその塩の少なくとも1種を含有し、沈殿物の析出がなく、波長400nmにおける吸光度が0.2以下であることを特徴とする眼科用剤である。
本発明の他の態様は、前記(d)のクエン酸の塩が、クエン酸ナトリウムである前記各眼科用剤である。
本発明の他の態様は、前記(d)のエデト酸の塩が、エデト酸ナトリウムである前記各眼科用剤である。
本発明により、フマル酸ケトチフェン、グリチルリチン酸二カリウム及びジェランガムを含有する眼科用剤に特有の着色及び沈殿を簡易に抑制し、澄明な眼科用剤を提供することが可能となった。
「フマル酸ケトチフェン」は抗アレルギー薬の1種であり、抗アレルギー作用と共にヒスタミン、ロイコトリエン、血小板活性化因子に対する拮抗作用を有することを特徴とし、その構造から塩基性抗アレルギー薬に分類される。また、ヒスタミン拮抗薬とも呼ばれる。医療用としては、ザジテン(登録商標)の名称で点眼剤が市販されている。
「フマル酸ケトチフェン」の配合(含有)濃度は適用する疾病の症状に応じて適宜に増減することができるが、眼科用剤全体の0.005〜0.5w/v%であり、治療効果の点から0.01〜0.1w/v%が好ましい。
「グリチルリチン酸二カリウム」の配合(含有)濃度は、必要に応じて適宜に選択することができるが、眼科用剤全体の0.001〜0.5w/v%であり、治療効果の点から0.01〜0.5w/v%が好ましい。
「ジェランガム」の配合(含有)濃度は、必要に応じて適宜に選択することができるが、眼科用剤全体の0.001〜1.0w/v%であり、投与(点眼)後の眼科用剤(点眼液)の眼粘膜滞留性や薬物(有効成分であるフマル酸ケトチフェンやグリチルリチン酸二カリウム)の薬効の持続性等の点から0.01〜0.6w/v%が好ましい。
「クエン酸又はその塩」としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウムが挙げられるが、特に好ましいのはクエン酸ナトリウムである。
「クエン酸又はその塩」は、点眼剤等の眼科用剤において通常緩衝剤として配合される成分であるが、その本来の用途とは別に、フマル酸ケトチフェン、グリチルリチン酸二カリウム及びジェランガムを含有する眼科用剤に特有の着色及び沈殿を効果的に抑制することを見出したものである。
「エデト酸又はその塩」としては、エデト酸ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム四水塩が挙げられるが、特に好ましいのはエデト酸ナトリウムである。
エデト酸又はその塩は、点眼剤等の眼科用剤において通常抗酸化剤として配合される成分であるが、その本来の用途とは別に、フマル酸ケトチフェン、グリチルリチン酸二カリウム及びジェランガムを含有する眼科用剤に特有の着色及び沈殿を効果的に抑制することを見出したものである。
本発明の眼科用剤は、沈殿物の析出がなく、波長400nmにおける吸光度が0.2以下であることを特徴とする。
沈殿物の析出がないことは、眼科用剤を調製し、65℃で1週間保存した後に目視により容易に確認できる。
また、波長400nmのときの吸光度は0.2以下である。波長400nmの吸光度が0.2より大きいと眼科用剤は黄色となり、誤って白色系の被服等につけたときには黄色のシミとなって目立つので好ましくない。波長400nmのときの吸光度が0.1〜0.2であれば、眼科用剤は微黄色であり、誤って被服等につけてもシミとなって目立つことはない。波長400nmのときの吸光度が0.1未満であれば、眼科用剤は無色澄明に近く、誤って白色系の被服等につけてもまったく問題はない。
ここで、吸光度の測定は、紫外可視分光光度計を用い、精製水でゼロ点補正した後に、波長400nmでの吸収を測定する。
「眼科用剤」には、点眼剤の他、所定の容器の中に本願発明にかかる洗眼液を入れ、その液に目を浸して目を洗う洗眼剤なども含まれる。そして、本発明の眼科用剤を点眼剤として提供する場合、1日あたり1回〜数回に分けて、1回あたり1滴〜数滴を投与することができる。
本発明の眼科用剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、クエン酸又はその塩以外の緩衝剤、等張化剤、溶解補助剤、保存剤、粘稠剤、pH調整剤のような各種の添加剤を配合することができる。
以下に、実施例、比較例及び試験例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
クエン酸ナトリウム 100mg
塩酸 適量
精製水(約80mL)にジェランガムを除いた各成分を溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に塩酸を適量添加してpHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
実施例2
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
エデト酸ナトリウム 100mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)にジェランガムを除いた各成分を溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に水酸化ナトリウムを適量添加してpHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
実施例3
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 600mg
グリチルリチン酸二カリウム 50mg
クエン酸ナトリウム 100mg
塩酸 適量
精製水(約80mL)にジェランガムを除いた各成分を溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に塩酸を適量添加してpHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
実施例4
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
クエン酸ナトリウム 100mg
ポリソルベート80 100mg
塩酸 適量
精製水(約80mL)にジェランガムを除いた各成分を溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に塩酸を適量添加してpHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
実施例5
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
エデト酸ナトリウム 100mg
ポリソルベート80 100mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)にジェランガムを除いた各成分を溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に水酸化ナトリウムを適量添加してpHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
実施例6
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
エデト酸ナトリウム 100mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)にジェランガムを除いた各成分を溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に水酸化ナトリウムを適量添加してpHを4.8に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
実施例7
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
エデト酸ナトリウム 100mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)にジェランガムを除いた各成分を溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に水酸化ナトリウムを適量添加してpHを6.5に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
比較例1
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 600mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)にフマル酸ケトチフェンを溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に水酸化ナトリウムを適量添加してpHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
比較例2
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)にジェランガムを除いた各成分を溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に水酸化ナトリウムを適量添加してpHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
比較例3
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
ホウ酸 500mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)にジェランガムを除いた各成分を溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に水酸化ナトリウムを適量添加してpHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
比較例4
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
アスコルビン酸 100mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)にジェランガムを除いた各成分を溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に水酸化ナトリウムを適量添加してpHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
比較例5
フマル酸ケトチフェン 69mg
ジェランガム 50mg
グリチルリチン酸二カリウム 250mg
ポリソルベート80 100mg
水酸化ナトリウム 適量
精製水(約80mL)にジェランガムを除いた各成分を溶解後、ジェランガムを分散させて加熱溶解した。該溶液に水酸化ナトリウムを適量添加してpHを5.3に調整し、精製水で全量を正確に100mLとした。ろ過滅菌を行い、無菌の点眼剤を得た。
試験例
実施例及び比較例で得られた点眼剤を65℃で一週間保存し、着色の有無を調べるため波長400nmにおける吸光度測定を行った。併せて、目視観察により着色の評価及び沈殿生成の有無を確認した。結果を表1−1から1−3に示した。
総合判定の基準は次のとおりである。
「着色及び沈殿なし」:○
「着色沈殿のどちらか一方がある」:△
「着色と沈殿の両者がある」:×
Figure 0005458798
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本発明にかかる実施例1〜7の点眼剤は、比較例2〜5の点眼剤と異なり、着色及び沈殿の何れも抑制された。クエン酸ナトリウムは、緩衝剤として用いられる成分であるが、他の緩衝剤(例えば、ホウ酸;比較例3)では着色及び沈殿の抑制効果は認められず、クエン酸ナトリウムに特有の効果であることが分かった。
エデト酸ナトリウムは、抗酸化剤として用いられる成分であるが、他の抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸;比較例4)では着色及び沈殿の抑制効果は認められず、エデト酸ナトリウムに特有の効果であることが分かった。
また、点眼剤の沈殿を抑制する方法としては界面活性剤(例えば、ポリソルベート80)の配合が一般的であるが、ポリソルベート80を配合した比較例5では、沈殿は抑制されたが、着色は抑制できなかった。
なお、フマル酸ケトチフェンとジェランガムを配合し、グリチルリチン酸二カリウムを配合していない比較例1では、沈殿は生ぜず、吸光度0.114の微黄色であったことから、フマル酸ケトチフェン、ジェランガム及びグリチルリチン酸二カリウムを配合したときに着色及び沈殿が著しくなることが分かる。
本発明により、フマル酸ケトチフェン、グリチルリチン酸二カリウム及びジェランガムを含有し、抗アレルギー作用のみならず抗炎症作用を有し、点眼後に点眼液が眼粘膜表面に滞留するため有効成分の薬効の持続が期待される澄明な点眼剤を提供することが可能となった。

Claims (4)

  1. (a)フマル酸ケトチフェン、(b)グリチルリチン酸二カリウム、(c)ジェランガム、並びに(d)クエン酸又はその塩、及びエデト酸又はその塩の少なくとも1種を含有することを特徴とする眼科用剤。
  2. (a)フマル酸ケトチフェン、(b)グリチルリチン酸二カリウム、(c)ジェランガム、並びに(d)クエン酸又はその塩、及びエデト酸又はその塩の少なくとも1種を含有し、沈殿物の析出がなく、波長400nmにおける吸光度が0.2以下であることを特徴とする眼科用剤。
  3. クエン酸の塩が、クエン酸ナトリウムである請求項1又は2に記載の眼科用剤。
  4. エデト酸の塩が、エデト酸ナトリウムである請求項1又は2に記載の眼科用剤。
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