JP5457475B2 - コネクタ付きの回路基板搭載用ケース - Google Patents

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Description

本発明は、コネクタ付きの回路基板搭載用ケースに関し、詳しくは、金属製のケース本体の壁に設けられた開口に、樹脂製のコネクタが射出成形されてなるコネクタ付きの回路基板搭載用ケースに関する。
図1は、このようなコネクタ付きの回路基板搭載用ケース(以下、単にケースともいう)1の一例を示した説明用断面図であり、図2はその斜視図である。このケース1は、上方を開放するトレイ形状の金属製のケース本体(以下、単に本体ともいう)2と、その底壁(以下、単に壁ともいう)3の周囲において立設された側壁(以下、単に壁ともいう)5の開口7に形成された樹脂製のコネクタ11とからなっている。そのコネクタ11には、端子金具21の一部がくるまれて、ケース本体2の内外にその各端部が突出(露出)したものとされており、ケース1内に搭載される回路基板31とケース1内に突出する端子金具21の端部21aとが接続されるように構成されている。このようなケース1は、ケース本体2と端子金具21をインサート品として、図示しない成形型(射出成形金型)内に位置決め装填(配置)して、そのコネクタ11に対応するキャビティ(空間)内に樹脂を注入(充填)する射出成形によって製造される。このケース1では、コネクタ形成用の開口7の周縁において、ケース本体2の内外両表面5a,5bをコネクタをなす樹脂が挟み込む構造とされている。
このようなケース1の本体2に対するコネクタ11の固定は、コネクタ11をなす樹脂がケース本体2の表面に接着されていることによるものではなく、成形における樹脂の冷却固化における収縮によるその挟み付け力に依存している。したがって、このような構成のケース1においては、ケース本体2と樹脂製のコネクタ11との、その挟みつけによる接合部位であるその密着部に、異種材料の熱膨張率の差に起因する隙間、或いは樹脂の成形収縮に起因する隙間が生じたり、更には、成形後に受ける振動等の外力によってその密着部に隙間が発生することがある。すなわち、上記構造のケースのように、樹脂の収縮応力のみによって、ケース本体2とコネクタ11との接合部に高いシール性を確保するのは困難である。このため、経年によりシール不良を招き、場合によってはその本体2に対するコネクタ11に弛緩が発生してしまい、ガタツキの発生を招くこともある。
こうした中、この種のケース本体に対して樹脂製のコネクタを一体成形する際に、両者の密着部のシール性を高めるための発明が提案されている(特許文献1)。この特許文献1に記載の発明は、上記したように、ケース本体をインサート品としてその開口の部分に、樹脂製のコネクタを単に一体的に形成するだけでなく、このコネクタの成形に際して、弾性シール材にバックアップ材を外包したシールユニットを形成して、該弾性シール材を前記ケースの壁面に密着させて、前記シールユニットをケースの開口である端子挿通孔の部分に装着した状態で、コネクタの部分を射出成形するというものである。この技術によれば、ケース本体の壁に密着しているシール材には、成形時に射出成形圧が作用することに加えて、成形後においては成形収縮による応力が作用する。この射出成形圧と上記応力は、樹脂の射出成形において必ず生ずるものであり、いずれもシール材に対して圧縮力として作用するために、ケースとコネクタとの密着部のシール性が高められる、とされている。
ところで、金属体と樹脂とを強固に一体化する技術として、例えば、アミン系化合物の水溶液に、アルミニウム合金製の形状物を浸漬して表面に微細エッチング処理を施し、その浸漬後の形状物をインサート品として成形型に位置決め、装填して、その表面に、ポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、PBT)やポリフェニレンサルファイド樹脂(以下、PPS)を主成分とする熱可塑性樹脂を射出して、高温、高圧下で接合(接触)させることで、その樹脂を前記形状物に強固に接合できるとした発明が知られている(特許文献2)。この発明の原理は、アルミニウム合金製の形状物が前記水溶液に浸漬されると、エッチングがなされるのと同時に、その表面にできる微細な凹凸(又は微細多孔性層)の隙間にアミン系化合物が化学吸着する。そして、そのような表面に、射出成形により熱可塑性樹脂を、高温、高圧下で接触するようにして形成すると、その樹脂が表面の微細な凹凸又は微細多孔性層の微小な隙間に深く入り込んで、アンカー効果が発揮されるためとされている。
また、このような特許文献2に記載の発明の原理を応用することで、アルミニウムやその合金からなる形状物だけでなく、それ以外の金属体(マグネシウムや亜鉛又はその合金など)についても、その表面に微細多孔性層(又は微細な凹凸)を形成して、その表面にアミン系化合物を吸着させ、その後、アミン系化合物が吸着させられた表面の微細な凹凸に、前記したのと同様に樹脂を射出成形することでも、その樹脂を強固に接合することができるとされている(特許文献3)。この特許文献3に記載の発明において、金属体の表面にアミン系化合物を吸着させてなる微細な凹凸又は微細多孔性層を形成するのは、その形状物を陽極酸化して表面に微細な凹凸や微細多孔性層を形成した後、アンモニア、ヒドラジン、又は、水溶性アミン化合物から選択されるいずれか1種以上の水溶液に浸漬して、その表面にアミン系化合物を吸着させることで実現できるとされている。
特開平10−74560号公報 特開2003−200453号公報 特開2005−342895号公報
上記した特許文献1に記載の技術においては、コネクタをなす樹脂と金属製のケース本体の表面とに、シールユニットによるバックアップによる圧縮力が得られるとしても、その作用の経時的な低下はさけられない。したがって、この技術においても、比較的早期にシール不良を招いてしまう危険性があるなど、その耐久性において問題がある。加えて、このものでは、弾性シール材にバックアップ材を外包したシールユニットを別途の部品として要する。その上に、インサートにおいてはそれをケースの開口に取着する工程を要することから、その部品管理工程の追加だけでなく、射出成形における工程が煩雑化するといった問題がある。
他方、特許文献2,3に記載の技術によれば、金属形状物の表面に、アンカー作用により樹脂を高強度で接合ないし接着できることから、このような技術を、コネクタ付きの回路基板搭載用ケースに適用することも考えられる。すなわち、特許文献2,3に記載の技術を利用して、金属製のケース本体の表面のうち、コネクタ形成用の開口に対応する部位の表面に、アミン系化合物を吸着させてなる微細な凹凸又は微細多孔性層を形成しておき、このようなケース本体をインサート品として、その微細な凹凸又は多孔性層を有する面に接合する状態で、コネクタをなす樹脂を射出成形して形成するという考えである。しかし、このように、特許文献2,3に記載の技術をそのまま利用しても、コネクタをなす前記樹脂をケース本体の外側表面に接合するというだけでは、如何に、その技術による接着強度が高いとはいえ、接着不良等の発生を皆無とすることは不可能である以上、接着強度に関しては、必ずしも高い信頼性は得られない。
本発明は、特許文献1に記載の技術の問題点に鑑み、そして、特許文献2及び3に記載の各公知技術を巧みに組み合わせることで、樹脂製のコネクタがケース本体に射出成形により、一体的に形成されてなるコネクタ付きの回路基板搭載用ケースにおいて、そのコネクタがケース本体に極めて高い接合強度で接合され得る、コネクタ付きの回路基板搭載用ケースを提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、金属製のケース本体のコネクタ形成用の開口に、端子金具を包んで熱可塑性樹脂を主成分とするコネクタが射出成形により一体的に形成され、このコネクタが、前記開口の周縁に沿って前記ケース本体を形成する壁の内外両表面を挟み付ける形で形成されてなるコネクタ付きの回路基板搭載用ケースにおいて、
前記開口の周縁に沿う前記壁の内外両表面のうち、前記コネクタが形成されて接合する面、及び該開口の内周面が粗面化されており、その粗面化された面に接合する状態で前記コネクタが射出成形により形成されてなることを特徴とする。
本発明において粗面化されている面は、前記コネクタが形成されて接触する面の全体(全領域)とするのが好ましいが、コネクタの接合強度のアップが図られる限り、これより狭くてもよいし、広くてもよい。また、本発明において、粗面化されている面の面粗度(表面粗さは)は、樹脂が射出成形時にその面の凹凸に入り込んでアンカー作用が得られればよく、したがって、その面粗度は樹脂の種類や射出条件により設定すればよい。なお、本発明において粗面化は、ケース本体が金属板をプレス成形してなるものや、ダイキャスト品であるときは、その成形品における平滑な面を、グラインダー、やすり、又はサンドペーパーで表面を擦るなどの手法や、ショットブラスト処理などの物理的ないし機械的手法によってもよいし、陽極酸化処理によってもよい。なお、樹脂(熱可塑性樹脂)は、適宜の材質を選択して使用すればよく、また、それにはガラス繊維等の組成物を混入したものとしてもよい。
本発明とは別の参考発明としては次のものがある。すなわち、該参考発明は、金属製のケース本体のコネクタ形成用の開口に、端子金具を包んで熱可塑性樹脂を主成分とするコネクタが射出成形により一体的に形成され、このコネクタが、前記開口の周縁に沿って前記ケース本体を形成する壁の内外両表面を挟み付ける形で形成されてなるコネクタ付きの回路基板搭載用のケースにおいて、
前記開口の周縁に沿う前記壁の内外両表面のうち、前記コネクタが形成されて接合する面に、表面に窒素含有化合物を吸着させてなる無数の凹凸又は多孔性層が形成されており、この凹凸又は多孔性層を有する面に接合する状態で前記コネクタが射出成形により形成されてなることを特徴とする。
本参考発明において、凹凸又は多孔性層は、エッチング若しくは陽極酸化又はその両方の処理で形成することができる凹凸又は多孔性層をいう。そして、その表面にアミン系化合物を吸着させる手段は、ケース本体がアルミニウム又はアルミニウム合金製である場合には、特許文献2に開示されているように、アミン系化合物の水溶液にその本体を浸漬することで、表面に、凹凸又は多孔性層が同時に形成されると同時に、窒素含有化合物を吸着させることができる。これは、その浸漬によりエッチングされると同時に、それによる表面の凹凸又は多孔性層に窒素含有化合物が化学吸着するためとされている。一方、ケース本体がアルミニウム又はアルミニウム合金以外のマグネシウム合金や亜鉛合金からなる金属製のもののように、このような手段によることができない場合には、特許文献3に開示されているように、陽極酸化処理をして、表面に凹凸又は多孔性層を形成し、その後で、同本体をアミン系化合物の水溶液(例えば、アンモニア、ヒドラジン、及び/又は水溶性アミン化合物の水溶液)に浸漬して、表面に窒素含有化合物を吸着させることができる。もちろん、この方法は、アルミニウム合金においても適用できる。なお、本参考発明において、凹凸や多孔性層をなす孔の大きさ(径や深さ又は奥行き)は、ケース本体をなす金属の種類や処理条件により異なる。
請求項1に記載の本発明によれば、金属製のケース本体の壁の内外両表面のうち、開口の周縁に沿う部位を挟み付ける形でコネクタが成形されているが、その内外両表面、及び該開口の内周面は粗面化されているため、樹脂は冷却後の固化過程における収縮作用とも相まってその粗面化された面の凹凸に侵入又は嵌り込んでアンカー作用をなしている。このような本発明では、バックアップ材のような別途の部品を要しないし、射出成形における工程の煩雑化を招くこともなく、本体に対するコネクタの接合強度が高められる。すなわち、従来のように樹脂がケース本体の内外両表面の平滑な面を挟み付けている場合に比べると、粗面化された面の凹凸に侵入又は嵌り込んでいることによるアンカー作用と、粗面化による樹脂の接合面積の大幅な増大により、ケース本体の壁の内外両表面に対する樹脂の接合力及び密着性が高められる。
また、前記参考発明においては、前記コネクタが形成されて接触する面に、表面に窒素含有化合物を吸着させてなる無数の凹凸又は多孔性層が形成されており、この凹凸又は多孔性層を有する面に接合する状態で前記コネクタが射出成形により形成されてなるものであるから、コネクタはケース本体に高強度で接合される。その上に、本参考発明のケースでは、コネクタをなす樹脂が壁の単なる一表面(片面)にのみ接合しているだけでなく、その壁の内外量表面を挟み付けて接合している構造を有するため、ケース本体に対し、極めて高い接合強度とその接合の高い信頼性が得られると共に、高いシール性も保持される。
本発明の実施の形態を説明する、コネクタ付きの回路基板搭載用ケースの断面図、及びその要部拡大図。 図1のコネクタ付きの回路基板搭載用ケースの説明用斜視図。 図2において、コネクタを形成する前のケース本体のみの斜視図。 図2においてコネクタ形成用の開口の別例を説明するケースの説明用斜視図。 図4において、コネクタを形成する前のケース本体のみの斜視図。
請求項1に記載の本発明の実施の形態を図1〜図3を参照しながら詳細に説明する。図中、1はコネクタ付きの回路基板搭載用ケースであり、2は、その金属製ケース本体であり、アルミニウム、亜鉛、若しくはマグネシウム、又はこれらの合金製で、上方を開放する直方体容器(トレイ)形状を呈しており、プレス成形又はダイキャストにより形成され、所定の仕上げ加工を経て製造されたものである。本形態では、ケース本体2の底板をなす底壁3から立ち上がる側壁5,6のうちの、対向する2つの側壁5,5に、コネクタ形成用の開口7が設けられている。このコネクタ形成用の開口7は、本例では、側壁5の上端(基板と反対側の端)5cから切り込んだU字形の切欠き状をなしている。
そして、このケース本体2のコネクタ形成用の開口7には、コネクタ11が端子金具21を包んで熱可塑性樹脂を主成分とする組成物で射出成形により形成されている。このコネクタ11は、開口7の周縁に沿って前記ケース本体2を形成する側壁5,5の内外両表面5a,5bを挟み付ける形で一体的に形成されている。ただし、本例ではコネクタ11は、側壁5だけでなく、底壁3の一部を挟み付けるように形成されている。なお、コネクタ形成用の開口7は、対向する側壁5,5にそれぞれ形成されており、その2つの開口7にコネクタ11が形成されるものであるが、図では説明を簡略化するため、その一方にのみコネクタ11が形成されている状態を示している。しかして、このようなケース1は、その内部に回路基板31が搭載され、その電極端子とコネクタ11に包まれた端子金具21におけるケース内側に突出する端部21aとがハンダ付け等により接合、固定される。
このようなケース1は、従来公知の製法により、ケース本体2及び端子金具21を図示しない、ケース成形用の射出成形金型内にインサート品として装填して型閉じし、その内部に形成されるコネクタ11用のキャビティ内に、所定の圧力、温度で樹脂を射出することで形成される。一方、本形態では、図3に示したように、そのケース本体2における開口7の周縁に沿う側壁5,5と底壁3のうち、コネクタ11が形成されて接触する面より広い面(図3に示した網掛け部分)が、射出成形前の部品において粗面化されている。なお、粗面化される面は、コネクタ11が形成されて接触する面だけでもよいが、それより広くてもよいし、本体2の全表面としておいてもよい。さらに、開口7の内周面7a、すなわち、側壁5の厚み面についても同様に粗面化されている。なお、このような粗面化は、所望とする粗面化に対応した所定の番手(粒度)のサンドペーパーをかけることでも容易に得られる。
本形態のケース1では、その粗面化されたケース本体2の壁5,3の両表面5a,5b,3a,3bに接合する状態でコネクタ11が、射出成形により一体的に形成されている。すなわち、このコネクタ11が、開口7の周縁に沿ってケース本体2を形成する壁5,3を挟み付ける形をなしている。そして、そのコネクタ11をなす樹脂は、粗面化されている面に接合されている。
しかして、本形態では樹脂の射出成形において、樹脂は、壁5,3の内外両表面を含む粗面化されている部位に圧接される形で接合されているため、微視的に見ると、粗面化されていることで凹凸をなす微小な凹部内に入り込んで、冷却し、固化している。したがって、従来のように樹脂がケース本体2の内外両表面の平滑な面を挟み付けているだけの場合に比べると、本形態では、粗面化された面の凹凸に侵入又は嵌り込んでのアンカー作用が得られるため、従来より、ケース1の壁の内外両表面に対する樹脂の密着性が高められると共に、その分、挟み付けが安定するため、コネクタ11はケース本体2に高い信頼性で固定されると共に、高いシール性が保持される。
さて、次に前記参考発明の実施の形態(以下、本参考形態という)について、図1、図2に基づいて説明する。ただし、本参考形態のケース1は、その外観ないし基本構造においては前記したケース1と異なる点はない。したがって、ケース1及び本体2の形状に関する説明は省略する。すなわち、本参考形態のケース1をなす本体2は、それらがインサート品として、図示しない射出成形金型に装填されてコネクタ11が射出成形されるのであるが、その成形前の本体2のうち、コネクタ11が形成されて接触する面(本参考形態では、本体の全表面)に、表面に窒素含有化合物、具体的にはアミン系化合物を吸着(化学吸着)させてなる微細な凹凸又は微細多孔性層が形成されている。そして、コネクタ11が射出成形により形成されたケース1は、射出成形において、高温、高圧下で射出される樹脂が、この微細な凹凸又は微細多孔性層を有する面に接合する状態となっている。
本参考形態では、コネクタ11をなす樹脂が壁5、3を挟み付けている構造を有するため、ケース本体2に対する極めて高い接着強度が期待される。すなわち、本参考発明は、コネクタ11が形成、接合される本体2の壁5、3の表面5a,5b,3a,3bにアミン系化合物を吸着させてなる微細な凹凸又は微細多孔性層が形成されており、この微細な凹凸又は微細多孔性層を有する面に接合する状態で、コネクタ11をなす樹脂が射出成形により、高温、高圧下で接触して形成されていることから、その樹脂が表面の微細な凹凸又は微細多孔性層の微小な隙間に深く入り込んでいる。このアンカー作用、効果により、コネクタ11は高い接合強度で本体2に形成されるが、樹脂が単にケース1の壁5の一表面だけに接合されているだけでなく、その壁5,3を内外両表面5a,5b,3a,3bにおいて挟み付けているため、極めて高い接着強度が得られる。
なお、ケース本体2の壁5、3の表面にアミン系化合物を吸着させてなる微細な凹凸又は微細多孔性層を形成する手段としては、ケース本体2がアルミニウム合金製の場合には、上記もしたが公知特許文献2に開示されているように、アンモニア、ヒドラジン、及び/又は水溶性アミン系化合物から選択されるいずれか1種以上の水溶液にこれを浸漬することで、その表面全体に、微細な凹凸又は微細多孔性層が同時に形成されると同時に、アミン系化合物を吸着させることができる。これは、その浸漬によりエッチングされると同時に、それによる表面の微細な凹凸又は微細多孔性層にアミン系化合物が化学吸着するためと説明されている。
また、ケース本体2がマグネシウム合金や亜鉛合金の場合には、公知特許文献3に開示されているように、陽極酸化処理をして、表面に微細な凹凸又は微細多孔性層を形成し、その後で、アンモニア、ヒドラジン、及び/又は水溶性アミン化合物から選択されるいずれか1種の水溶液に浸漬して、表面にアミン系化合物を吸着させることができる。もちろん、この方法は、アルミニウム合金においても適用できる。なお、このような場合、ケース本体2の壁だけでなく表面全体に微細な凹凸又は微細多孔性層を形成してもよいが、不要箇所はマスキングしてそれが形成されないようにしてもよい。
浸漬により
しかして、このような処理がなされたケース本体2を、上記もしたように、端子金具と共に射出成形金型内に位置決め装填し、その内部のコネクタ用のキャビティ内に対し、所望とする熱可塑性樹脂組成物を、高温、高圧下で射出し、その冷却固後において型開きして取り出すことで、上記したケース1が得られる。なお、熱可塑性樹脂は、ポリブチレンテレフタレート系樹脂又はポリフェニレンサルファイド系樹脂、或いはナイロン系樹脂又は、これらの樹脂を主成分とする組成物が例示される。また、これらの樹脂以外の組成物としては、ガラス繊維、炭素繊維、或いはアラミド繊維等が例示される。
本発明は、上記した内容のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜に変更して具体化することができる。例えば、上記各例では、ケース本体2におけるコネクタ形成用の開口7が、壁5の端部5cから切り込まれてなる切欠き形状のものとして具体化したが、図4、図5に示したケース1及び本体2のように、その開口7を独立穴形状のものとしてもよい。このように独立穴形状の開口7とした場合には、開口7の周縁長を長く確保できるため、コネクタ11を形成した場合には樹脂がその壁5に接合される面積を一層大きく確保できるから、その分、さらなる接合強度の向上が図られる。なお、図4、図5に示したケース本体2はその開口7以外は図2、図3に示したものと同一のため、それと同一の符号を付してその説明を省略する。
また、上記各例では、ケース本体2を、端子金具と共に射出成形型内に位置決め装填し、熱可塑性樹脂組成物を射出成形して、端子金具21とコネクタ11とをケース本体2にインサート成形したが、コネクタ11のみをケース本体2に射出成形した後に、端子金具21をアウトサート成形した回路基板搭載用ケースとしても良い。さらに、端子金具21とコネクタ11との密着性を向上させる目的で、端子金具21のうちでコネクタ11が形成されて接合する面を粗面化しておいても良い。
1 コネクタ11付きの回路基板搭載用ケース
2 金属製のケース本体
3,5,6 ケース本体を形成する壁
3a,5a 壁の外表面
3b,5b 壁の内表面
7 コネクタ形成用の開口
11 コネクタ
21 端子金具

Claims (1)

  1. 金属製のケース本体のコネクタ形成用の開口に、端子金具を包んで熱可塑性樹脂を主成分とするコネクタが射出成形により一体的に形成され、このコネクタが、前記開口の周縁に沿って前記ケース本体を形成する壁の内外両表面を挟み付ける形で形成されてなるコネクタ付きの回路基板搭載用ケースにおいて、
    前記開口の周縁に沿う前記壁の内外両表面のうち、前記コネクタが形成されて接合する面、及び該開口の内周面が粗面化されており、その粗面化された面に接合する状態で前記コネクタが射出成形により形成されてなることを特徴とする、コネクタ付きの回路基板搭載用ケース。
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