JP5455966B2 - 電極接続具 - Google Patents

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Description

本発明は、幅寸法が等しい平坦な一対の板状電極を重ね合わせた状態で板厚方向に押圧して接続する電極接続具の改良に関するものである。
(a) 幅寸法が等しい平坦な一対の板状電極を重ね合わせた状態で、その一対の板状電極の外周側に相対的に嵌合される筒形状を成しているとともに、(b) その筒形状の中、前記一対の板状電極の各々の外向面に対面する一対の対面側壁部の少なくとも一方には、部分的にその筒形状の内側へ突き出してその板状電極の外向面に弾性的に接触させられる押圧部が設けられており、(c) その押圧部により前記一対の対面側壁部の間で前記一対の板状電極を板厚方向に弾性的に押圧し、その一対の板状電極の互いに対面する内向きの平坦な接続面を密着させる電極接続具が提案されている。特許文献1に記載の「中継端子90」(図7参照)はその一例で、一対の板状電極(バスバー70、80)は互いに重ね合わされた状態で嵌合部(93)内に嵌合されるようになっている。
特開2005−269867号公報
ところで、上記特許文献1に記載の電極接続具(中継端子90)は、嵌合部(93)によって一対の板状電極の幅方向の位置決めが行われるものの、寸法誤差等を考慮して設けられる遊びにより一対の板状電極が幅方向に位置ずれし、通電性能がばらつく可能性があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、幅寸法が等しい平坦な一対の板状電極を重ね合わせた状態で板厚方向に押圧して接続する電極接続具において、一対の板状電極の幅方向の位置ずれを防止して所定の通電性能が安定して得られるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 幅寸法が等しい平坦な一対の板状電極を重ね合わせた状態で、その一対の板状電極の外周側に相対的に嵌合される筒形状を成しているとともに、(b) その筒形状の中、前記一対の板状電極の各々の外向面に対面する一対の対面側壁部の少なくとも一方には、部分的にその筒形状の内側へ突き出してその板状電極の外向面に弾性的に接触させられる押圧部が設けられており、(c) その押圧部により前記一対の対面側壁部の間で前記一対の板状電極を板厚方向に弾性的に押圧し、その一対の板状電極の互いに対面する内向きの平坦な接続面を密着させる電極接続具において、(d) 前記筒形状の中、前記一対の対面側壁部の側端縁を互いに接続する一対の端縁側壁部の少なくとも一方には、前記一対の板状電極の両方に跨がってその板状電極の側端面に弾性的に当接させられる位置決め凸部が前記筒形状の内側へ突き出すように設けられており、その位置決め凸部を介してその一対の端縁側壁部の間でその一対の板状電極を挟んで幅方向位置が互いに一致するように位置決めすることを特徴とする。
第2発明は、第1発明の電極接続具において、前記位置決め凸部は、前記一対の端縁側壁部の両方にそれぞれ前記筒形状の軸方向と平行に長手状に設けられているとともに、その筒形状の軸方向において前記一対の板状電極の外周側に嵌合される際の先端側には、その先端側へ向かうに従って互いに離間するように突出寸法が徐々に小さくなる傾斜部がそれぞれ設けられていることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明の電極接続具において、(a) 前記一対の対面側壁部の何れか一方には、前記筒形状の内側または外側へ突き出す係止部が設けられている一方、(b) 前記板状電極の外向面には前記係止部に係止される凹状または凸状の被係止部が設けられており、且つ、(c) 前記係止部および前記被係止部の少なくとも一方は、前記筒形状の軸方向に離間して複数設けられており、前記電極接続具はその係止部が被係止部との係止から抜け出すのに必要な反力の山を経て所定の組付位置まで嵌合されることを特徴とする。
このような電極接続具においては、一対の端縁側壁部の少なくとも一方に一対の板状電極の両方に跨がってその板状電極の側端面に弾性的に当接させられる位置決め凸部が設けられており、その位置決め凸部を介して一対の端縁側壁部の間で一対の板状電極を挟んで幅方向位置が互いに一致するように位置決めするため、一対の板状電極の幅方向の位置ずれが防止されて所定の通電性能が安定して得られるようになる。
第2発明では、上記位置決め凸部が一対の端縁側壁部の両方にそれぞれ筒形状の軸方向と平行に長手状に設けられているとともに、嵌合時の先端側には互いに離間するように突出寸法が徐々に小さくなる傾斜部がそれぞれ設けられているため、一対の板状電極が幅方向にずれている場合でも、電極接続具を嵌合する際に傾斜部との係合で幅方向の位置ずれが修正されて正規の位置に位置決めされるようになり、電極接続具の装着作業を自動組付を含めて容易且つ円滑に行うことができる。
第3発明では、一対の対面側壁部の何れか一方に係止部が設けられ、板状電極の外向面にはその係止部に係止される被係止部が設けられるとともに、それ等の係止部および被係止部の少なくとも一方は筒形状の軸方向に離間して複数設けられているため、電極接続具を嵌合する際には、その係止部が被係止部との係止から抜け出すのに必要な反力の山を経て所定の組付位置まで嵌合される。このため、例えばその反力の変化を検出することにより、電極接続具の有無等の組付状態を判断することが可能で、嵌合装置による自動組付においても組付の良否を自動で判定でき、所定の通電性能が一層安定して得られるようになる。
本発明の一実施例である電極接続具を用いてパワーデバイスと接続用バスバーとが接続された状態を示す概略斜視図で、電極接続具を組み付ける嵌合装置を併せて説明する図である。 図1の電極接続具が装着された部分を拡大して示す図で、(a) は電極接続具が装着される前の状態の斜視図、(b) は電極接続具が装着された状態の斜視図である。 図2の(a) における III−III 矢視部分の断面図である。 図2の(b) におけるIV−IV矢視部分の断面図である。 図2の(b) におけるV−V矢視部分の断面図である。 図1の電極接続具を組み付ける際の嵌合ストロークと嵌合荷重(反力)との関係を示すグラフである。 本発明の他の実施例を示す図で、図2(b) に対応する斜視図である。 本発明の更に別の実施例を示す図で、図5に対応する断面図である。
本発明の電極接続具は、例えば使用電流が100A以上の車両用インバータ等のパワーデバイス関係に使用することが可能で、従来の溶接やボルト締結に比較して作業時間を大幅に短縮することができる。車両用の他の電極や車両用以外の電極の接続にも使用できる。材質は、所定の弾性を有する金属板材が好適に用いられ、例えば長方形断面等の角筒形状に折り曲げて端部を溶接等により接合すれば良い。金属製のパイプ等の筒材を所定の断面形状に変形加工して使用することも可能である。
一対の板状電極を板厚方向に押圧する押圧部は、一対の対面側壁部の両方に設けることもできるが、何れか一方に設けるだけでも良い。押圧部は、板状電極の外向面に対して面接触、線接触、或いは点接触させられるもので、その数や形状は適宜定めることができる。押圧部は、押圧部そのものの弾性変形、或いはその押圧部が設けられた対面側壁部の弾性変形により、板状電極の外向面に弾性的に押圧されれば良い。
位置決め凸部は、一対の板状電極の側端面の境界部分に頂点が位置するように湾曲させられた円弧状やU字形状等の湾曲形状が適当であるが、V字形状や台形形状等の位置決め凸部を採用することもできる。この位置決め凸部は、一対の端縁側壁部の両方に設けることもできるが、何れか一方に設けるだけでも良い。また、第2発明のように筒形状の軸方向と平行に長手状に設けるとともに、その嵌合方向の先端側に傾斜部を設けることが望ましいが、筒形状の軸方向と直角にその軸方向に離間して複数設けることもできるし、先端側の傾斜部を省略することもできるなど、種々の態様が可能である。一対の板状電極の先端の幅方向の端縁(位置決め凸部が係合する部分)に傾斜面を設けても良い。前記押圧部についても、嵌合を容易にするために、嵌合方向の先端側に突出寸法が徐々に小さくなる傾斜部を設けることができるし、一対の板状電極の先端の板厚方向の端縁(押圧部が係合する部分)に傾斜面を設けるようにしても良い。
第3発明の係止部は、一対の対面側壁部の何れか一方に設けられれば良く、例えば何れか一方に前記押圧部が設けられる場合、その押圧部と反対側の対面側壁部に設けることが望ましいが、押圧部そのものに係止部を設けることも可能である。一対の対面側壁部の両方に係止部を設けることもできる。この係止部は、例えば筒形状の軸方向と直角な方向に長手状に設けられ、その長手方向と直角な断面は円弧形状等の湾曲形状が望ましい。係止部が筒形状の内側へ突き出す場合、板状電極には、その係止部が嵌まり込む凹状の被係止部が設けられ、係止部が筒形状の外側へ突き出す場合、板状電極には、その係止部に嵌まり込む凸状の被係止部が設けられる。係止部と被係止部との係止は、所定の反力を付与するだけで、その反力を超えた嵌合荷重が加えられることによって係止部は被係止部から抜け出し、嵌合が進行するように構成される。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例である電極接続具10を用いて、使用電流が100A以上の車両用インバータのパワーデバイス12と接続用バスバー14とを接続する場合の斜視図で、その電極接続具10を嵌合して組み付ける嵌合装置16を併せて説明する図である。また、図2は、電極接続具10が装着された部分を拡大して示す図で、(a) は電極接続具10が装着される前の状態の斜視図、(b) は電極接続具10が装着された状態の斜視図であり、図3は図2の(a) における III−III 矢視断面図、図4は図2の(b) におけるIV−IV矢視断面図、図5は図2の(b) におけるV−V矢視断面図である。
パワーデバイス12および接続用バスバー14には、それぞれ接続用銅板18、19が外部に突き出すように設けられており、それ等の銅板18、19の先端部分に互いに電気的に接続される板状電極20、22が設けられている。銅板18の板厚は例えば1mm程度で、銅板19の板厚は例えば2mm程度である。板状電極20、22は、何れも平坦で幅寸法が同じであり、先端縁および側端縁が一致するように重ね合わされた状態で、それ等の外周側に嵌合される断面長方形の角筒形状の電極接続具10により互いに密着させられて電気的に接続される。板状電極20、22は上方へ突き出す姿勢で設けられており、それ等の上方にセットされた電極接続具10が嵌合装置16によって下方へ押圧されることにより、板状電極20、22に嵌合されて所定の組付位置まで嵌合される。
嵌合装置16は、電極接続具10に当接させられる押圧ヘッド30と、その押圧ヘッド30を上下駆動する上下駆動装置32と、上下駆動装置32の作動を制御する電子制御装置34とを備えており、電子制御装置34には、押圧ヘッド30の嵌合ストロークStを検出するストロークセンサ36、および押圧ヘッド30の嵌合荷重Fpを検出する荷重センサ38が接続されて、それ等の信号が供給されるようになっている。押圧ヘッド30の先端面(下端面)には、板状電極20、22との干渉を避けるための逃げ穴が設けられ、電極接続具10を所定の組付位置まで確実に嵌合できるようになっている。上下駆動装置32は、例えば電動モータによって回転駆動される送りねじ機構等を備えて構成されており、ストロークセンサ36は、例えばその電動モータの回転数を検出するロータリーエンコーダなどである。荷重センサ38は、例えば上下駆動装置32から押圧ヘッド30までの荷重伝達経路に設けられたロードセル等によって構成される。電子制御装置34は、CPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータを備えて構成されており、予め定められたプログラムに従って信号処理を行うことにより、押圧ヘッド30を上下動させて電極接続具10を一対の板状電極20、22に嵌合して組み付ける機能を有する。上記嵌合荷重Fpは嵌合時の反力に対応する。
断面長方形の角筒形状の電極接続具10は、例えば所定の弾性を有する金属板材を長方形断面の角筒形状に折り曲げて端部を溶接等により接合することによって構成されるが、所定の弾性を有する金属製のパイプ等の筒材を所定の断面形状に変形加工して用いることもできる。この電極接続具10は、板状電極20、22と平行な一対の対面側壁部40、42、およびそれ等の対面側壁部40、42の側端縁を互いに接続する一対の端縁側壁部44、46を備えており、板状電極20側の対面側壁部40には、部分的に角筒形状の内側へ突き出してその板状電極20の外向面20ofに弾性的に接触させられる押圧部48が設けられている。押圧部48は、図4、図5から明らかなように対面側壁部40の幅方向の中央部分を断面が台形形状を成すように角筒形状の内側へ曲げ加工乃至絞り加工したもので、板状電極20の外向面20ofに面接触させられる。これにより、一対の対面側壁部40、42の間で一対の板状電極20、22が板厚方向に弾性的に押圧(挟圧)され、それ等の板状電極20、22の互いに対面する内向きの平坦な接続面20if、22ifが互いに密着させられて所定の通電性能が得られる。
上記一対の端縁側壁部44、46には、それぞれ角筒形状の内側へ突き出す位置決め凸部50、52が設けられ、それぞれ一対の板状電極20、22の側端面20sf、22sfの双方に弾性的に当接させられるようになっており、それ等の位置決め凸部50、52の間で一対の板状電極20、22を挟んで幅方向位置が互いに一致するように位置決めする。位置決め凸部50、52は、一対の板状電極20、22の側端面20sf、22sfの境界部分に頂点が位置するように湾曲させられた円弧形状を成しているとともに、図3から明らかなように、角筒形状の軸方向(図3の上下方向)と平行に長手状に設けられている。また、一対の板状電極20、22の外周側に嵌合される際の嵌合方向の先端側には、その先端側へ向かうに従って互いに離間するように突出寸法が徐々に小さくなる傾斜部50s、52sが設けられている。この傾斜部50s、52sは、円弧形状の径寸法を徐々に小さくしたものでテーパ形状を成している。このような傾斜部50s、52sが設けられることにより、一対の板状電極20、22が幅方向にずれている場合でも、電極接続具10を嵌合する際に傾斜部50s、52sとの係合で幅方向の位置ずれが修正されて正規の位置に位置決めされるようになり、嵌合装置16による電極接続具10の自動組付が円滑に行われて不良品の発生が抑制される。
前記一対の対面側壁部40、42の中、前記押圧部48が設けられた対面側壁部40と反対側の対面側壁部42には、角筒形状の内側へ突き出す係止部54が設けられている一方、その対面側壁部42に対面する板状電極22の外向面22ofには、その係止部54が嵌まり込んで係止される凹状の被係止部56が設けられている。係止部54は、角筒形状の軸方向と直角な方向に長手状に設けられ、その長手方向と直角な断面は円弧形状を成している。被係止部56は、その係止部54が嵌まり込むように、板状電極22の幅方向に設けられた断面が円弧形状の凹溝である。これ等の係止部54と被係止部56との係止は、電極接続具10を一対の板状電極20、22に嵌合する際に所定の反力を付与するだけで、その反力を超えた嵌合荷重Fpが加えられることによって係止部54は被係止部56から抜け出し、嵌合が進行するように係止深さ(引っ掛かり代)や形状等が定められている。
また、図5から明らかなように、上記係止部54は角筒形状の軸方向(図5の上下方向)に所定寸法だけ離間して2本設けられている一方、被係止部56は、板状電極22の突出方向(図5の上下方向)に係止部54の離間寸法と同じ寸法ずつ離間して3本設けられている。図5は、電極接続具10が予め定められた組付位置まで嵌合された組付状態で、2本の係止部54は3本の被係止部56の中の下側の2つに嵌まり込んで位置決めされている。したがって、一対の板状電極20、22の先端側(上方)から電極接続具10を嵌合する際には、図6の嵌合荷重Fpと嵌合ストロー クStとのグラフに示すように、係止部54が被係止部56から抜け出すために2つの反力の山R1、R2を経て組付位置まで嵌合されることになる。嵌合ストロークStxは組付位置に対応する。このため、前記ストロークセンサ36によって嵌合ストロークStを検出するとともに、荷重センサ38によって嵌合荷重Fpを検出することにより、電極接続具10の有無や組付状態を判断することが可能で、組付の良否を自動で判定できる。荷重センサ38によって嵌合荷重Fpの変化を検出するだけでも、電極接続具10の有無等を判断できる。
このように、本実施例の電極接続具10においては、一対の端縁側壁部44、46に、それぞれ一対の板状電極20、22の両方に跨がってその板状電極20、22の側端面20sf、22sfに弾性的に当接させられる位置決め凸部50、52が設けられ、それ等の位置決め凸部50、52の間で一対の板状電極20、22を挟んで幅方向位置が互いに一致するように位置決めするため、一対の板状電極20、22の幅方向の位置ずれが防止されて所定の通電性能が安定して得られるようになる。
また、上記位置決め凸部50、52が一対の端縁側壁部44、46の両方にそれぞれ角筒形状の軸方向と平行に長手状に設けられているとともに、嵌合時の先端側には互いに離間するように突出寸法が徐々に小さくなる傾斜部50s、52sがそれぞれ設けられているため、一対の板状電極20、22が幅方向にずれている場合でも、電極接続具10を嵌合する際に傾斜部50s、52sとの係合で幅方向の位置ずれが修正されて正規の位置に位置決めされるようになり、嵌合装置16による電極接続具10の自動組付が円滑に行われて不良品の発生が抑制される。
また、本実施例では、対面側壁部42に係止部54が設けられ、板状電極22の外向面22ofにはその係止部54に係止される被係止部56が設けられるとともに、それ等の係止部54および被係止部56は角筒形状の軸方向に離間して複数設けられているため、一対の板状電極20、22の先端側(上方)から電極接続具10を嵌合する際には、その係止部54が被係止部56との係止から抜け出すのに必要な反力の山R1、R2を経て所定の組付位置(嵌合ストロークStx)まで嵌合される。このため、その反力の変化すなわち嵌合荷重Fpの変化や、嵌合ストロークStに基づいて、電極接続具10の有無や組付状態を判断することが可能で、組付の良否を自動で判定でき、所定の通電性能が一層安定して得られるようになる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前記実施例と実質的に共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図7の電極接続構造は、前記一対の板状電極20、22の先端に幅方向の両側へ突き出す突起60、62が設けられている場合で、電極接続具10は、端縁側壁部44、46等の弾性変形によって位置決め凸部50、52がその突起60、62を乗り越えて一対の板状電極20、22に嵌合される。したがって、位置決め凸部50、52が突起60、62を乗り越えて通過した後は、その突起60、62と位置決め凸部50、52との係合で逆戻りできなくなり、電極接続具10が一対の板状電極20、22から抜け出すことが防止されて、電極接続具10によるそれ等の板状電極20、22の接続状態が確実に維持される。図7は前記図2の(b) に対応する斜視図である。
図8の電極接続具70は、前記押圧部48の嵌合方向の先端側(図8の下方側)に、先端へ向かうに従って押圧部48の突出寸法が徐々に小さくなる傾斜部48sが設けられている場合で、一対の板状電極20、22に対して電極接続具70を円滑に嵌合できるようになる。反対側の対面側壁部42の嵌合方向の先端側に外側へ傾斜する傾斜部を設けることもできるし、一対の板状電極20、22の先端の外向面20of、22of側の角部に傾斜面を設けるようにしても良い。図8は前記図5に対応する断面図である。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10、70:電極接続具 20、22:板状電極 20of、22of:外向面 20if、22if:接続面 20sf、22sf:側端面 40、42:対面側壁部 44、46:端縁側壁部 48:押圧部 50、52:位置決め凸部 50s、52s:傾斜部 54:係止部 56:被係止部 Fp:嵌合荷重(反力) R1、R2:反力の山

Claims (3)

  1. 幅寸法が等しい平坦な一対の板状電極を重ね合わせた状態で、該一対の板状電極の外周側に相対的に嵌合される筒形状を成しているとともに、
    該筒形状の中、前記一対の板状電極の各々の外向面に対面する一対の対面側壁部の少なくとも一方には、部分的に該筒形状の内側へ突き出して該板状電極の外向面に弾性的に接触させられる押圧部が設けられており、
    該押圧部により前記一対の対面側壁部の間で前記一対の板状電極を板厚方向に弾性的に押圧し、該一対の板状電極の互いに対面する内向きの平坦な接続面を密着させる電極接続具において、
    前記筒形状の中、前記一対の対面側壁部の側端縁を互いに接続する一対の端縁側壁部の少なくとも一方には、前記一対の板状電極の両方に跨がって該板状電極の側端面に弾性的に当接させられる位置決め凸部が前記筒形状の内側へ突き出すように設けられており、該位置決め凸部を介して該一対の端縁側壁部の間で該一対の板状電極を挟んで幅方向位置が互いに一致するように位置決めする
    ことを特徴とする電極接続具。
  2. 前記位置決め凸部は、前記一対の端縁側壁部の両方にそれぞれ前記筒形状の軸方向と平行に長手状に設けられているとともに、該筒形状の軸方向において前記一対の板状電極の外周側に嵌合される際の先端側には、該先端側へ向かうに従って互いに離間するように突出寸法が徐々に小さくなる傾斜部がそれぞれ設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電極接続具。
  3. 前記一対の対面側壁部の何れか一方には、前記筒形状の内側または外側へ突き出す係止部が設けられている一方、
    前記板状電極の外向面には前記係止部に係止される凹状または凸状の被係止部が設けられており、
    且つ、前記係止部および前記被係止部の少なくとも一方は、前記筒形状の軸方向に離間して複数設けられており、前記電極接続具は該係止部が該被係止部との係止から抜け出すのに必要な反力の山を経て所定の組付位置まで嵌合される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電極接続具。
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