JP5453777B2 - ハードコートフィルム - Google Patents
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Description
しかしながら、ハードコート層中に無機微粒子を添加した場合でも、上記ハードコートフィルムの要求性能に応え得るハードコート層の膜厚では、鉛筆硬度で4H以上の機械的強度を達成するのは困難であった。
前記ハードコート層が、平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子が無機の化学結合により3〜20個結合してなる異形シリカ微粒子の表面に、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン及びγ−アクリルオキシプロピルトリエトキシシランよりなる群から選ばれるシランカップリング剤を反応させることにより、反応性官能基aとしてメタクリロイル基及びアクリロイル基よりなる群から選ばれるエチレン性不飽和結合が導入された反応性異形シリカ微粒子A、及びアクリル基、メタクリル基、ビニル基及びアリル基よりなる群から選ばれるエチレン性不飽和結合を反応性官能基bとして有するバインダー成分Bを含み、系内における硬化反応性も有する硬化性バインダー系を含有するハードコート層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、
前記ハードコート層の膜厚が、5μm以上10μm以下であり、
前記ハードコート層用硬化性樹脂組成物の全固形分に対する前記反応性異形シリカ微粒子Aの含有量が、35〜65重量%の範囲内であることを特徴とする。
また、本発明に係るハードコートフィルムは、透明基材フィルムの一面側にハードコート層を設けたハードコートフィルムであって、
前記ハードコート層が、平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子が無機の化学結合により3〜20個結合してなる異形シリカ微粒子の表面に、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン及びγ−アクリルオキシプロピルトリエトキシシランよりなる群から選ばれるシランカップリング剤を反応させることにより、反応性官能基aとしてメタクリロイル基及びアクリロイル基よりなる群から選ばれるエチレン性不飽和結合が導入された反応性異形シリカ微粒子A、及びアクリル基、メタクリル基、ビニル基及びアリル基よりなる群から選ばれるエチレン性不飽和結合を反応性官能基bとして有するバインダー成分Bを含み、系内における硬化反応性も有する硬化性バインダー系を含有するハードコート層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、
前記ハードコート層の膜厚が、10μm超過20μm以下であり、
前記ハードコート層用硬化性樹脂組成物の全固形分に対する前記反応性異形シリカ微粒子Aの含有量が、20〜70重量%の範囲内であることを特徴とする。
また、本発明のハードコート層用硬化性樹脂組成物は、特定の構造を有する反応性異形シリカ微粒子Aを含有することにより、硬化膜(ハードコート層)の膜厚を薄くしても、高硬度のハードコートフィルムを提供することができるといった効果を奏する。
なお、本発明において、(メタ)アクリレートは、アクリレート及び/又はメタクリレートを表す。
本発明において、「ハードコート層」とは、一般にJIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験(500g荷重)で「H」以上の硬度を示すものである。
また、本発明の光には、可視及び非可視領域の波長の電磁波だけでなく、電子線のような粒子線、及び、電磁波と粒子線を総称する放射線又は電離放射線が含まれる。
本発明において、膜厚とは乾燥時の膜厚(乾燥膜厚)を意味する。
本発明において、分子量とは、分子量分布を有する場合には、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算値である重量平均分子量を意味し、分子量分布を有しない場合には、化合物そのものの分子量を意味する。
本発明に係るハードコートフィルムは、透明基材フィルムの一面側にハードコート層を設けたハードコートフィルムであって、
前記ハードコート層中に、当該ハードコート層のマトリクスが架橋し、且つ、当該マトリクスと架橋結合した、平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子が3〜100個凝集してなる凝集体を含み、当該凝集体の少なくとも一部には、平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子が無機の化学結合により3〜20個結合してなる異形シリカ微粒子が含まれることを特徴とする。
上記凝集体はシリカ微粒子が、3〜100個、好ましくは3〜30個、更に好ましくは3〜10個凝集してなる。ここで、凝集とは、シリカ微粒子同士が無機の化学結合により結合すること、異形シリカ微粒子の表面に導入された反応性官能基同士が架橋結合すること、及びシリカ微粒子の表面に導入された反応性官能基同士が架橋結合することである。
上記シリカ微粒子が100個超過凝集すると、ハードコート層の透明性が低下し、透過率の悪化、ヘイズの上昇を招くこととなる。
尚、図1は本発明に係るハードコートフィルムの断面を走査型(SEM)の電子顕微鏡で撮影したSEM写真である。
これに対して、ハードコート層中に、当該ハードコート層のマトリクスと架橋結合した平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子が無機の化学結合により3〜20個結合してなる異形シリカ微粒子を含む場合、当該ハードコート層のJIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(500g荷重)の硬度は、5H以上を達成することができる。
ハードコート層中に、当該ハードコート層のマトリクスと架橋結合した上記特定の構造を有する異形シリカ微粒子を含む場合、当該ハードコート層のJIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(500g荷重)の硬度が、5H以上を達成することができるのは未解明であるが、次のような理由によるものと考えられる。
すなわち、異形シリカ微粒子の無機の化学結合は、有機成分である反応性官能基同士による結合よりも、結合に柔軟性や自由度が少なく、強固にシリカ微粒子同士が結合しているため、ハードコート層に優れた硬度を付与することができると推測される。
また、シリカ微粒子の表面に反応性官能基が導入された反応性シリカ微粒子においても、当該反応性シリカ微粒子が単体で膜内に存在しているのではなく、当該反応性シリカ微粒子の有する反応性官能基同士が架橋結合してなる団子状の凝集体も存在していたが、異形シリカ微粒子のようなシリカ微粒子同士の無機の化学結合がないため、膜に牽引荷重がかかった場合、当該凝集体が破壊されてしまう。しかし、異形シリカ微粒子は、シリカ微粒子同士が無機の化学結合により強固に結合しているため、膜に牽引荷重がかかった場合でも、当該結合は破壊されずに膜内でのネットワークを補強する形で働くことが推測される。
従って、本発明によれば、ハードコート層中に、当該ハードコート層のマトリクスと架橋結合した平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子が無機の化学結合により3〜20個結合してなる異形シリカ微粒子を含有させることにより、当該ハードコート層を薄膜化しても、高硬度のハードコートフィルムを提供することができる。
ハードコート層の膜厚に応じて、ハードコート層の全重量に対する異形シリカ微粒子の含有量を上記範囲内とすることにより、高硬度のハードコートフィルムを提供することができる。
ハードコートフィルム1は、透明基材フィルム10の一面側に、ハードコート層20が設けられている。
以下、本発明のハードコートフィルムを構成する各層について順に説明する。
本発明に用いられる透明基材フィルムは、透明性(光透過性)の高いプラスチックフィルム又はシートであり、光学積層体の透明基材として用い得る物性を満たすものであれば特に限定されることはなく、適宜選んで用いることができる。
通常、光学積層体に用いられる基材フィルムには、透明、半透明、無色又は有色を問わないが、光透過性が要求される。なお、光透過率の測定は、紫外可視分光光度計(例えば、(株)島津製作所製 UV−3100PC)を用い、室温、大気中で測定した値を用いる。
シクロオレフィンポリマーとしては、例えば、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体樹脂等が挙げられ、より具体的には、日本ゼオン(株)製のゼオネックスやゼオノア(ノルボルネン系樹脂)、住友ベークライト(株)製 スミライトFS−1700、JSR(株)製 アートン(変性ノルボルネン系樹脂)、三井化学(株)製 アペル(環状オレフィン共重合体)、Ticona社製の Topas(環状オレフィン共重合体)、日立化成(株)製 オプトレッツOZ−1000シリーズ(脂環式アクリル樹脂)等が挙げられる。
ポリカーボネートの具体例としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA等)をベースとする芳香族ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等の脂肪族ポリカーボネート等が挙げられる。
アクリレート系ポリマーの具体例としては、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等が挙げられる。
ポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。
トリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)は、可視光域380〜780nmにおいて、平均光透過率を50%以上とすることが可能な光透過性基材である。基材フィルムの平均光透過率は70%以上、更に85%以上であることが好ましい。
TACフィルムは、光学的等方性を有するため、液晶ディスプレイ用途の場合においても好ましく用いることができる。
本発明のハードコート層は、平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子が無機の化学結合により3〜20個結合してなる異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基aが導入された反応性異形シリカ微粒子A、及び前記反応性官能基aとの架橋反応性を有する反応性官能基bを有するバインダー成分Bを含み、系内における硬化反応性も有する硬化性バインダー系を含有するハードコート層用硬化性樹脂組成物を用いて、直接又は他の層を介して透明基材フィルムの一面側に設けられる。また、透明基材の両面にハードコート層を設けてもよい。
本発明において「ハードコート層」とは、上述のように、JIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験(500g荷重)でH以上の硬度を示すものである。
本発明のハードコート層は、前記鉛筆硬度試験で更に5H以上であることが好ましい。
以下に、本発明のハードコート層を形成するハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成について説明する。
反応性異形シリカ微粒子Aは、平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子が無機の化学結合により3〜20個結合してなる異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基aが導入されている。当該反応性異形シリカ微粒子Aは、当該反応性官能基aを有することにより、当該微粒子A同士、及び当該微粒子Aの周りのバインダー成分Bと架橋する硬化反応が可能であり、ハードコート層に耐擦傷性及び硬度を付与する。
また、屈折率が低い基材、例えばトリアセチルセルロース等の樹脂基材の場合、反応性異形シリカ微粒子Aは、シリカ(SiO2)の屈折率が1.46程度であり、バインダー成分Bの屈折率1.50程度に比べて低いため、ハードコート層の屈折率を低下させることにより、ハードコート層と当該樹脂基材の屈折率差を低減し、干渉縞の発生を抑える効果もある。また、基材との密着性も良好となるといった効果もある。さらには、当該ハードコート層の上に、さらに別の層(反射防止層、防汚層、ハードコート層、帯電防止層、防眩層、)を積層した際、層間の密着性も良好となる。
また、本発明の反応性異形シリカ微粒子Aの平均2次粒径は、5〜300nmの範囲内であることが好ましく、更に10〜200nmの範囲内であることが好ましい。当該反応性異形シリカ微粒子Aの平均2粒径が上記範囲内であれば、ハードコート層に硬度を付与しやすく且つハードコート層の透明性を維持しやすい。
尚、シリカ微粒子の平均1次粒径は、溶液中の当該粒子を動的光散乱方法で測定し、粒子径分布を累積分布で表したときの50%粒子径(d50 メジアン径)を意味する。当該平均1次粒径は、日機装(株)製のMicrotrac粒度分析計を用いて測定することができる。また、反応性異形シリカ微粒子Aの平均2次粒径は、1次粒径と同様の方法により求めることができる。
また、本発明のハードコート層用硬化性樹脂組成物においては、平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子が無機の化学結合により3〜20個結合してなる異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基aが導入された反応性異形シリカ微粒子Aの少なくとも一部に、3〜20個のシリカ微粒子が無機の化学結合により結合し、鎖状に結合した鎖状の異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基aが導入された反応性異形シリカ微粒子Aが含まれていることが好ましい。
(i)飽和又は不飽和カルボン酸、当該カルボン酸に対応する酸無水物、酸塩化物、エステル及び酸アミド、アミノ酸、イミン、ニトリル、イソニトリル、エポキシ化合物、アミン、β−ジカルボニル化合物、シラン、及び官能基を有する金属化合物よりなる群から選択される1種以上の分子量500以下の表面修飾化合物の存在下、分散媒としての水及び/又は有機溶媒の中に異形シリカ微粒子を分散させることにより得られる、表面に反応性官能基aを有する異形シリカ微粒子。
(ii)被覆前の異形シリカ微粒子に導入する反応性官能基a、下記化学式(1)に示す基、及びシラノール基又は加水分解によってシラノール基を生成する基を含む化合物と、金属酸化物微粒子とを結合することにより得られる、表面に反応性官能基aを有する異形シリカ微粒子。
化学式(1)
−Q1−C(=Q2)−Q3−
化学式(1)中、Q1は、NH、O(酸素原子)、又はS(硫黄原子)を示し、Q2はO又はSを示し、Q3は、NH又は2価以上の有機基を示す。
(i)飽和又は不飽和カルボン酸、当該カルボン酸に対応する酸無水物、酸塩化物、エステル及び酸アミド、アミノ酸、イミン、ニトリル、イソニトリル、エポキシ化合物、アミン、β−ジカルボニル化合物、シラン、及び官能基を有する金属化合物よりなる群から選択される1種以上の分子量500以下の表面修飾化合物の存在下、分散媒としての水及び/又は有機溶媒の中に異形シリカ微粒子を分散させることにより得られる、表面に反応性官能基aを有する異形シリカ微粒子。
上記(i)の反応性異形シリカ微粒子Aを用いる場合には、有機成分含量が少なくても膜強度を向上できるという利点がある。
例えば、疎水性分子残基としては、不活性化又は反発作用をもたらす、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル又はフッ素含有アルキル基等が挙げられる。親水性基としてはヒドロキシ基、アルコキシ基又はポリエステル基等が挙げられる。
アミノ酸の例としては、β−アラニン、グリシン、バリン、アミノカプロン酸、ロイシン及びイソロイシンが挙げられる。
分散媒は、蒸留(任意に減圧下)により容易に除去できる沸点を有することが好ましく、沸点が200℃以下、特に150℃以下の溶媒が好ましい。
化学式(1)
−Q1−C(=Q2)−Q3−
化学式(1)中、Q1は、NH、O(酸素原子)、又はS(硫黄原子)を示し、Q2はO又はSを示し、Q3は、NH又は2価以上の有機基を示す。
上記(ii)の反応性異形シリカ微粒子Aを用いる場合には、有機成分量が高まり、分散性、及び膜強度がより高まるという利点がある。
上記反応性官能基修飾加水分解性シランにおいて、当該異形シリカ微粒子に導入したい反応性官能基aは、後述するバインダー成分Bと反応可能なように適宜選択すれば特に限定されない。上述したような重合性不飽和基を導入するのに適している。
[(RaO)mRb 3−mSi−]で示される基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリフェノキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、ジメチルメトキシシリル基等を挙げることができる。このような基のうち、トリメトキシシリル基又はトリエトキシシリル基等が好ましい。
ハードコート層の膜厚に応じて、ハードコート層用硬化性樹脂組成物の全固形分に対する反応性異形シリカ微粒子Aの含有量を上記範囲内とすることにより、得られるハードコート層の硬度を高めることができる。
尚、本発明において、固形分とは、ハードコート層用硬化性樹脂組成物中に含まれる成分のうち溶剤以外のものを意味する。
本発明のハードコート層用硬化性樹脂組成物は、後述するバインダー成分Bと架橋し、ハードコート層の硬度及び耐擦傷性を向上させることができる成分である反応性シリカ微粒子A’を更に含んでもよい。
反応性シリカ微粒子A’の平均1次粒径は1〜100nmであるが、12〜50nmであることが好ましい。反応性シリカ微粒子A’の平均1次粒径が1nm未満ではハードコート層の硬度向上には寄与できず、また、ハードコート層に隣接する透明基材フィルムや必要に応じてハードコート層の透明基材フィルムとは反対側に設けるその他の層とシリカ微粒子との接触面積が増えるために、基材との密着性が悪化するおそれがある。平均1次粒径が100nmを超えると、平均2次粒径が500nmを超えやすくなり、平均2次粒径が500nmを超えるとハードコート層の透明性が低下し、透過率の悪化、ヘイズの上昇を招く。
反応性異形シリカ微粒子Aの反応性官能基aと反応性シリカ微粒子A’の反応性官能基a’は同じであっても異なっていても良い。
反応性異形シリカ微粒子A、及び反応性シリカ微粒子A’の含有量の総和を上記範囲内とし、且つ当該反応性異形シリカ微粒子A、及び当該反応性シリカ微粒子A’の全重量に対する当該反応性異形シリカ微粒子Aの含有量を上記範囲内とすることにより、得られるハードコート層の硬度を高めることができる。
本明細書において、硬化性バインダー系の構成成分とは、バインダー成分Bの他に、必要に応じてバインダー成分B以外の硬化性バインダー成分、ポリマー成分、重合開始剤等の硬化後に後述するハードコート層のマトリクス成分となるものを表す。
本発明のハードコート層用硬化性樹脂組成物において、バインダー成分Bは、前記反応性異形シリカ微粒子Aの反応性官能基aと架橋反応性を有する反応性官能基bを有し、当該反応性官能基aと当該反応性官能基bが架橋結合し、網目構造が形成される。また、当該バインダー成分Bは、充分な架橋性を得るために、当該反応性官能基bを3つ以上有することが好ましい。当該反応性官能基bとしては、重合性不飽和基が好適に用いられ、好ましくは光硬化性不飽和基であり、特に好ましくは電離放射線硬化性不飽和基である。その具体例としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合及びエポキシ基等が挙げられる。
尚、変性体としては、EO(エチレンオキサイド)変性体、PO(プロピレンオキサイド)変性体、CL(カプロラクトン)変性体、及びイソシアヌル酸変性体等が挙げられる。
前記ポリアルキレンオキシド鎖含有ポリマー(C)は、下記化学式(4)で表され、末端に3つ以上の反応性官能基bを有する分子量が1000以上のポリアルキレンオキシド鎖含有ポリマーである。
ハードコート層を形成した際の硬度を維持しつつクラックを抑制する点から、n1、n2・・・nkはそれぞれ2〜500の数であることが好ましく、更に2〜300の数であることが好ましい。
Y1〜Ykが反応性官能基bそのものである場合、Y1〜Ykとしては例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基(CH2=CH−)等の重合性不飽和基が挙げられる。
例えば、エチレン性不飽和基を有する化合物残基としては、具体的には例えば、以下の化合物のエチレン性不飽和基以外の反応性置換基又は反応性置換基の一部(水素等)を除いた残基が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
2つ以上の反応性官能基bを有する分子量が10,000未満の化合物(D)は、前述の反応性異形シリカ微粒子Aと相俟って、ハードコート層の硬度を向上させ、十分な耐擦傷性を付与するものである。なお、上記ポリマー(C)の構造を有するものは、2つ以上の反応性官能基bを有する分子量が10,000未満の化合物(D)から除かれる。
本発明において当該化合物(D)は、上記ポリマー(C)と前述の反応性異形シリカ微粒子Aとの組み合わせにおいて、互いに反応可能な反応性官能基bを有し、十分な耐擦傷性を有する広範な化合物から適宜選択して用いることができる。当該化合物(D)としては、1種単独で用いても良いが、2種以上を適宜混合して用いても良い。
2つ以上の反応性官能基bを有する分子量が10000未満の化合物(D)は、1分子中に含まれる反応性官能基bが3個以上であることが、硬化膜の架橋密度をあげて、硬度を付与する点から好ましい。ここで化合物(D)が分子量分布を有するオリゴマーの場合、反応性官能基b数は、平均の個数で表される。
また、化合物(D)の分子量は、硬度向上の点から、5,000未満であることが好ましい。
重合性不飽和基を有する具体例として、重合性不飽和基を1分子内に2つ以上有する多官能(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン変性品、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン変性品、イソシアヌール酸EO変性トリ(メタ)アクリレート(東亞合成製アロニックスM−315等)、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、フタル酸水素−(2,2,2−トリ−(メタ)アクリロイルオキシメチル)エチル、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン変性品等の3官能(メタ)アクリレート化合物;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン変性品、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の4官能(メタ)アクリレート化合物;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン、脂肪酸、アルキル、ウレタン変性品等の5官能(メタ)アクリレート化合物;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン、脂肪酸、アルキル、ウレタン変性品、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン、脂肪酸、アルキル、ウレタン変性品等の6官能(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。
また、上記ウレタン(メタ)アクリレート類に用いられるポリオールとしては、例えば、1,6−ヘキサンジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトンジオール、ポリカーボネートジオール、ポリブタジエンポリオール、ポリエステルジオール等が挙げられる。上記ウレタン(メタ)アクリレート類に用いられるポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフエニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ヘキサメレチンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。上記ウレタン(メタ)アクリレート類に用いられる水酸基を含有する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記ポリエステルアクリレート類に用いられるポリエステルポリオールを形成するためのポリオールとしては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられ、多塩基酸としては、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
ハードコート層硬化性樹脂組成物には、上記成分のほかに、更に溶剤、重合開始剤、帯電防止剤、防眩剤等を適宜添加することもできる。更に、反応性又は非反応性レベリング剤、各種増感剤等の各種添加剤が混合されていても良い。帯電防止剤及び/又は防眩剤を含む場合には、ハードコート層に、更に帯電防止性及び/又は防眩性を付与できる。
溶剤は特に限定されないが、ハードコートフィルムの硬度を高める観点から非浸透性溶剤が好ましい。ここで、浸透とは、透明基材を溶解又は膨潤させることをいう。
非浸透性溶剤の具体例としては、例えば、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、sec−ブタノール、イソブタノール、及びtert−ブタノール等が挙げられる。
上記ラジカル重合性官能基やカチオン重合性官能基の開始又は促進させるために、必要に応じてラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、ラジカル及びカチオン重合開始剤等を適宜選択して用いても良い。これらの重合開始剤は、光照射及び/又は加熱により分解されて、ラジカルもしくはカチオンを発生してラジカル重合とカチオン重合を進行させるものである。
帯電防止剤の具体例としては、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜第3アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性化合物、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基などのアニオン性基を有するアニオン性化合物、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系などの両性化合物、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系などのノニオン性化合物、スズ及びチタンのアルコキシドのような有機金属化合物及びそれらのアセチルアセトナート塩のような金属キレート化合物等が挙げられ、さらに上記に列記した化合物を高分子量化した化合物が挙げられる。また、第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、又は金属キレート部を有し、且つ、電離放射線により重合可能なモノマー又はオリゴマー、或いは電離放射線により重合可能な官能基を有する、カップリング剤のような有機金属化合物等の重合性化合物もまた帯電防止剤として使用できる。
防眩剤としては微粒子が挙げられ、微粒子の形状は、真球状、楕円状などのものであってよく、好ましくは真球状のものが挙げられる。また、微粒子は無機系、有機系のものが挙げられるが、好ましくは有機系材料により形成されてなるものが好ましい。微粒子は、防眩性を発揮するものであり、好ましくは透明性のものがよい。微粒子の具体例としては、プラスチックビーズが挙げられ、より好ましくは、透明性を有するものが挙げられる。プラスチックビーズの具体例としては、スチレンビーズ(屈折率1.59)、メラミンビーズ(屈折率1.57)、アクリルビーズ(屈折率1.49)、アクリル−スチレンビーズ(屈折率1.54)、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズなどが挙げられる。微粒子の添加量は、樹脂組成物100重量部に対し、2〜30重量部、好ましくは10〜25重量部程度である。
本発明のハードコート層用硬化性樹脂組成物には、レベリング剤を添加することができ、中でも、フッ素系又はシリコーン系等のレベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤を添加したハードコート層用硬化性樹脂組成物は、塗布又は乾燥時に塗膜表面に対して塗工安定性、滑り性、防汚染性、及び耐擦傷性を付与することができる。
レベリング剤の添加量としては、ハードコート層用硬化性樹脂組成物の全固形分に対して0〜0.5重量%が好ましく、0〜0.2重量%がさらに好ましい。
ハードコートフィルムは、上記したように透明基材フィルム、及びハードコート層より基本的には構成されてなる。しかしながら、ハードコートフィルムとしての機能又は用途を加味して、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記ハードコート層の透明基材フィルム側又は透明基材フィルムとは反対側の面に、更に下記のような一又は二以上の層を設けてもよい。
帯電防止層は、帯電防止剤と硬化性樹脂を含む帯電防止層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。帯電防止層の厚さは、30nm〜3μm程度であることが好ましい。
防眩層は、防眩剤と硬化性樹脂を含む防眩層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。当該硬化性樹脂は、公知のものを適宜選択して、1種又は2種以上用いることができる。
防眩剤としては、上記ハードコート層の防眩剤で挙げたものと同様のものを用いることができる。
本発明の好ましい態様によれば、ハードコートフィルム最表面の汚れ防止を目的として防汚層を設けてもよい。防汚層は、ハードコートフィルムに対して防汚性と耐擦傷性のさらなる改善を図ることが可能となる。防汚層は、防汚剤と硬化性樹脂組成物を含む防汚層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。
低屈折率層は、当該層の基材フィルム側に隣接する層よりも屈折率が低い層であり、低屈折率層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。当該低屈折率層用硬化性樹脂組成物には、前記隣接する層よりも屈折率が低くなるように、適宜公知の低屈折率硬化性樹脂や微粒子を用いることができる。
ハードコートフィルムの硬度を更に向上させる点から、前記ハードコート層の透明基材フィルム側に表面が平滑な第2のハードコート層を設けても良い。
第2のハードコート層は前記ハードコート層と同様のものを用いることができ、当該二つのハードコート層の組成は同一であっても良く、異なっていても良い。
ハードコート層は、従来公知の方法で形成すれば良い。
例えば、調製したハードコート層用硬化性樹脂組成物を透明基材フィルムの一面側に塗布し、塗膜を形成し、必要に応じて乾燥を行い、次いで、前記塗膜を光及び/又は熱により硬化させ、ハードコート層を形成する。
また、透明基材フィルム上へのハードコート層用硬化性樹脂組成物の塗工量としては、得られるハードコートフィルムが要求される性能により異なるものであるが、乾燥後の膜厚が5〜20μmになるように適宜調節すればよく、塗工量が5g/m2〜35g/m2の範囲内、特に10g/m2〜30g/m2の範囲内であることが好ましい。
加熱する場合は、通常40℃〜120℃の温度にて処理する。また、室温(25℃)で24時間以上放置することにより反応を行っても良い。
具体的には、透明基材フィルムの一面側に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物の塗膜を形成した後、当該塗膜の透明基材フィルムとは反対側の面に表面粗さRaが10nm以下の平滑面を接触させる。
上記塗膜に接触させる平滑面は表面粗さRaが10nm以下であるが、この様な平滑面を有するものは特に限定されず、作業性、平滑面の強度、経済性等を考慮して適宜選択することができる。例えば、ガラス又はクロム及び鉄等の金属からなる平滑面を用いることができる。強度及び繰り返し使用時に摩耗し難い点でクロムが好ましく、経済性の点から鉄製ローラの表面にクロムをメッキしたものが好ましい。
次に、平滑面を接触させたハードコート層用硬化性樹脂組成物の塗膜に対し、当該硬化性樹脂組成物に含まれる反応性異形シリカ微粒子Aやバインダー成分Bの反応性官能基に応じて、光照射及び/又は加熱して塗膜を硬化させることにより、ハードコート層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなるハードコート層が形成される。そして、当該ハードコート層の透明基材フィルムとは反対側の面に接触させた平滑面を剥離することにより、当該ハードコート層表面に、表面粗さ1nm以下の平滑さが付与され、耐擦傷性を向上させることができる。
また、幅方向の引っ張りは、照射装置から前後700mm以内が好ましく、その範囲内で雰囲気温度まで低下した場所が好ましい。
加熱温度が60℃未満の場合、十分にカールを低減できず、150℃より加熱温度が高い場合、透明基材フィルムの収縮を起こす。
また、加圧の圧力は硬化樹脂に応じて適宜調節すればよいが、加圧が300〜2000kg/cmであることが、カールをより低減できるため好ましい。加圧が300kg/cm以上であれば十分にカールを低減でき、加圧が2000kg/cmを超えると、破断の恐れがあるため、好ましくない。
上記工程において、ハードコートフィルムの通過方法は、上記のように加熱及び加圧しながら長軸方向で接している2本のロールの間を通過させることができる方法であれば特に限定されず、印刷等で用いられている公知の方法を用いることができる。例えば、プレス方式及びカレンダー方式が挙げられる。
上記主溶剤の合計量が上記溶剤全体の70重量%未満の割合では、ハードコート層の硬度が維持できなくなる。
また、上記溶剤の塗布量は、4〜20g/m2の範囲内であり、好ましくは5〜10g/m2の範囲内である。上記溶剤の塗布量が4g/m2未満では、カールを十分に低減することができず、上記溶剤の塗布量が20g/m2超過では、ハードコートフィルムの硬度が低下してしまう。
尚、ここで、硬度を維持するとは、上記溶剤を塗布していない状態のハードコートフィルムと、上記溶剤を塗布し、オーブンで80℃、1分間の条件で乾燥させ、1日経過後のハードコートフィルムのハードコート層表面のJIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(2Hの鉛筆使用、500g荷重)の硬度を比較し、溶剤を塗布した場合の鉛筆硬度試験の評価が溶剤を塗布していない状態の評価よりも低下していないことを意味する。
透明基材フィルム上にその他の層を形成する場合は、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布する前に、その他の層の硬化性樹脂組成物を塗布し、乾燥させ、光照射及び/又は加熱してその他の層を形成し、その後、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させハードコート層を形成すればよい。
ハードコート層上にその他の層を形成する場合は、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させハードコート層を形成した後に、その他の層の硬化性樹脂組成物を塗布し、乾燥させ、光照射及び/又は加熱してその他の層を設ければよい。
(1)異形シリカ微粒子の調製
シリカ微粒子(1)(日揮触媒化成(株)製、SI−550、平均1次粒径5nm、SiO2濃度20重量%、シリカ中Na:2700ppm)2000gにイオン交換水6000gを加え、次いで、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理を行った。次いで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SANUPC)400gを添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理を行った。再び陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理してSiO2濃度5重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このとき、シリカ粒子中のNa含有量は200ppmであった。
次に、希塩酸にて分散液のpHを4.0に調製し、オートクレーブにて、200℃で1時間処理した。次いで、室温で陽イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理し、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理してSiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液を調製した。尚、異形シリカ微粒子の平均連結数は3個であった。
次に、SiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液をSiO2濃度10重量%に濃縮し、次いで、限外濾過膜法でメタノールに溶剤置換し、SiO2濃度10重量%の異形シリカ微粒子メタノール分散液を調製した。
上記方法で調整した異形シリカ微粒子メタノール分散液93重量部に、メタアクリル系シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:信越化学工業社製KBM−503)を1重量部添加し、HCl水溶液にて全体の溶液をpH=4に調節した後、80℃で5時間加熱撹拌した。これにより、表面にメタクリロイル基を導入したγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理シリカ微粒子(反応性異形シリカ微粒子A(1))を得た。調製した溶液は、メタノールからメチルイソブチルケトン(MIBK)に溶剤置換を行い、上記反応性異形シリカ微粒子A(1)の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(1):150重量部(固形分:60重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):40重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
透明基材フィルムとして40μmトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を用い、当該TACフィルムの片面に、(3)で調製したハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚15μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを作製した。
前記実施例1の異形シリカ微粒子の調製において、シリカ微粒子の平均連結数が5個となるように調製した以外は、前記実施例1と同様にして、実施例2のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例1の異形シリカ微粒子の調製において、シリカ微粒子の平均連結数が10個となるように調製した以外は、前記実施例1と同様にして、実施例3のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例2のハードコート層用硬化性樹脂組成物の調製において、DPHAをUV−1700B(商品名、日本合成化学製、10官能、分子量2000)に代えた以外は、前記実施例2と同様にして、実施例4のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例2のハードコート層用硬化性樹脂組成物の調製において、DPHAをPETA(ペンタエリスリトールトリアクリレート)に代えた以外は、前記実施例2と同様にして、実施例5のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例2において、ハードコート層の膜厚が20μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例2と同様にして、実施例6のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例2において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した以外は、前記実施例2と同様にして、実施例7のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(1):75重量部(固形分:30重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):70重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:51重量部
前記実施例2において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した以外は、前記実施例2と同様にして、実施例8のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(1):175重量部(固形分:70重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):30重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
(1)異形シリカ微粒子の調製
シリカ微粒子(2)(日揮触媒化成(株)製、SI−20P、平均1次粒径20nm、SiO2濃度20重量%)2000gにイオン交換水6000gを加え、次いで、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理を行った。次いで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SANUPC)400gを添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理を行った。再び陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理してSiO2濃度5重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このとき、シリカ粒子中のNa含有量は200ppmであった。
次に、希塩酸にて分散液のpHを4.0に調製し、オートクレーブにて、200℃で1時間処理した。次いで、室温で陽イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理し、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理してSiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液を調製した。尚、異形シリカ微粒子の平均連結数は5個であった。
次に、SiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液をSiO2濃度10重量%に濃縮し、次いで、限外濾過膜法でメタノールに溶剤置換し、SiO2濃度10重量%の異形シリカ微粒子メタノール分散液を調製した。
上記方法で調整した異形シリカ微粒子メタノール分散液93重量部に、メタアクリル系シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:信越化学工業社製KBM−503)を1重量部添加し、HCl水溶液にて全体の溶液をpH=4に調節した後、80℃で5時間加熱撹拌した。これにより、表面にメタクリロイル基を導入したγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理シリカ微粒子(反応性異形シリカ微粒子A(2))を得た。調製した溶液は、メタノールからメチルイソブチルケトン(MIBK)に溶剤置換を行い、上記反応性異形シリカ微粒子A(2)の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(2):150重量部(固形分:60重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):40重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
透明基材フィルムとして40μmトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を用い、当該TACフィルムの片面に、(3)で調製したハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚20μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを作製した。
(1)異形シリカ微粒子の調製
シリカ微粒子(3)(日揮触媒化成(株)製、SI−45P、平均1次粒径45nm、SiO2濃度20重量%)2000gにイオン交換水6000gを加え、次いで、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理を行った。次いで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SANUPC)400gを添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理を行った。再び陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理してSiO2濃度5重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このとき、シリカ粒子中のNa含有量は200ppmであった。
次に、希塩酸にて分散液のpHを4.0に調製し、オートクレーブにて、200℃で1時間処理した。次いで、室温で陽イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理し、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理してSiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液を調製した。尚、異形シリカ微粒子の平均連結数は5個であった。
次に、SiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液をSiO2濃度10重量%に濃縮し、次いで、限外濾過膜法でメタノールに溶剤置換し、SiO2濃度10重量%の異形シリカ微粒子メタノール分散液を調製した。
上記方法で調整した異形シリカ微粒子メタノール分散液93重量部に、メタアクリル系シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:信越化学工業社製KBM−503)を1重量部添加し、HCl水溶液にて全体の溶液をpH=4に調節した後、80℃で5時間加熱撹拌した。これにより、表面にメタクリロイル基を導入したγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理シリカ微粒子(反応性異形シリカ微粒子A(3))を得た。調製した溶液は、メタノールからメチルイソブチルケトン(MIBK)に溶剤置換を行い、上記反応性異形シリカ微粒子A(3)の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(3):150重量部(固形分:60重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):40重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
透明基材フィルムとして40μmトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を用い、当該TACフィルムの片面に、(3)で調製したハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚15μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを作製した。
(1)異形シリカ微粒子の調製
シリカ微粒子(4)(日揮触媒化成(株)製、SI−80P、平均1次粒径80nm、SiO2濃度20重量%)2000gにイオン交換水6000gを加え、次いで、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理を行った。次いで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SANUPC)400gを添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理を行った。再び陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理してSiO2濃度5重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このとき、シリカ粒子中のNa含有量は200ppmであった。
次に、希塩酸にて分散液のpHを4.0に調製し、オートクレーブにて、200℃で1時間処理した。次いで、室温で陽イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理し、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理してSiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液を調製した。尚、異形シリカ微粒子の平均連結数は5個であった。
次に、SiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液をSiO2濃度10重量%に濃縮し、次いで、限外濾過膜法でメタノールに溶剤置換し、SiO2濃度10重量%の異形シリカ微粒子メタノール分散液を調製した。
上記方法で調整した異形シリカ微粒子メタノール分散液93重量部に、メタアクリル系シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:信越化学工業社製KBM−503)を1重量部添加し、HCl水溶液にて全体の溶液をpH=4に調節した後、80℃で5時間加熱撹拌した。これにより、表面にメタクリロイル基を導入したγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理シリカ微粒子(反応性異形シリカ微粒子A(4))を得た。調製した溶液は、メタノールからメチルイソブチルケトン(MIBK)に溶剤置換を行い、上記反応性異形シリカ微粒子A(4)の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(4):150重量部(固形分:60重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):40重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
透明基材フィルムとして40μmトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を用い、当該TACフィルムの片面に、(3)で調製したハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚15μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを作製した。
(1)異形シリカ微粒子の調製
シリカ微粒子(5)(日産化学工業(株)製、スノーテックZL、平均1次粒径100nm、pH9〜10)2000gにイオン交換水6000gを加え、次いで、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理を行った。次いで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SANUPC)400gを添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理を行った。再び陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理してSiO2濃度5重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このとき、シリカ粒子中のNa含有量は200ppmであった。
次に、希塩酸にて分散液のpHを4.0に調製し、オートクレーブにて、200℃で1時間処理した。次いで、室温で陽イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理し、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理してSiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液を調製した。尚、異形シリカ微粒子の平均連結数は5個であった。
次に、SiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液をSiO2濃度10重量%に濃縮し、次いで、限外濾過膜法でメタノールに溶剤置換し、SiO2濃度10重量%の異形シリカ微粒子メタノール分散液を調製した。
上記方法で調整した異形シリカ微粒子メタノール分散液93重量部に、メタアクリル系シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:信越化学工業社製KBM−503)を1重量部添加し、HCl水溶液にて全体の溶液をpH=4に調節した後、80℃で5時間加熱撹拌した。これにより、表面にメタクリロイル基を導入したγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理シリカ微粒子(反応性異形シリカ微粒子A(5))を得た。調製した溶液は、メタノールからメチルイソブチルケトン(MIBK)に溶剤置換を行い、上記反応性異形シリカ微粒子A(5)の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(5):150重量部(固形分:60重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):40重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
透明基材フィルムとして40μmトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を用い、当該TACフィルムの片面に、(3)で調製したハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚15μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを作製した。
(1)異形シリカ微粒子の調製
シリカ微粒子(6)(日揮触媒化成(株)製、SI−20P(商品名)、平均1次粒径20nm、SiO2濃度20重量%)2000gにイオン交換水6000gを加え、次いで、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理を行った。次いで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SANUPC)400gを添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理を行った。再び陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理してSiO2濃度5重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このとき、シリカ粒子中のNa含有量は200ppmであった。
次に、希塩酸にて分散液のpHを4.0に調製し、オートクレーブにて、200℃で1時間処理した。次いで、室温で陽イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理し、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理してSiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液を調製した。尚、異形シリカ微粒子の平均連結数は3.5個であった。
次に、SiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液をSiO2濃度10重量%に濃縮し、次いで、限外濾過膜法でメタノールに溶剤置換し、SiO2濃度10重量%の異形シリカ微粒子メタノール分散液を調製した。
上記方法で調整した異形シリカ微粒子メタノール分散液93重量部に、メタアクリル系シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:信越化学工業社製KBM−503)を1重量部添加し、HCl水溶液にて全体の溶液をpH=4に調節した後、80℃で5時間加熱撹拌した。これにより、表面にメタクリロイル基を導入したγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理シリカ微粒子(反応性異形シリカ微粒子A(6))を得た。調製した溶液は、メタノールからメチルイソブチルケトン(MIBK)に溶剤置換を行い、上記反応性異形シリカ微粒子A(6)の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(6):55重量部(固形分:22重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):78重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
透明基材フィルムとして40μmトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を用い、当該TACフィルムの片面に、(3)で調製したハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚15μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを作製した。
前記実施例13のハードコート層用硬化性樹脂組成物の調製において、DPHAをPETAに代えた以外は、前記実施例13と同様にして、実施例14のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例13において、ハードコート層の膜厚が20μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例13と同様にして、実施例15のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例13において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製し、ハードコート層の膜厚が10μmとなるように、TACフィルムの片面に、当該ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例13と同様にして、実施例16のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(6):92.5重量部(固形分:37重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):63重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
前記実施例16において、ハードコート層の膜厚が12μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例16と同様にして、実施例17のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例16において、ハードコート層の膜厚が15μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例16と同様にして、実施例18のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例18のハードコート層用硬化性樹脂組成物の調製において、DPHAをPETAに代えた以外は、前記実施例18と同様にして、実施例19のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例16において、ハードコート層の膜厚が20μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例16と同様にして、実施例20のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例13において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製し、ハードコート層の膜厚が5μmとなるように、TACフィルムの片面に、当該ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例13と同様にして、実施例21のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(6):150重量部(固形分:60重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):40重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
前記実施例21において、ハードコート層の膜厚が7.5μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例21と同様にして、実施例22のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例21において、ハードコート層の膜厚が10μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例21と同様にして、実施例23のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例21において、ハードコート層の膜厚が12μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例21と同様にして、実施例24のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例21において、ハードコート層の膜厚が15μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例21と同様にして、実施例25のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例25のハードコート層用硬化性樹脂組成物の調製において、DPHAをビームセットDK1(商品名、荒川化学工業(株)製、30官能以上、平均分子量20000)に代えた以外は、前記実施例25と同様にして、実施例26のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例25のハードコート層用硬化性樹脂組成物の調製において、DPHAをUV−1700B(商品名、日本合成化学製、10官能、分子量2000)に代えた以外は、前記実施例25と同様にして、実施例27のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例21において、ハードコート層の膜厚が20μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例21と同様にして、実施例28のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例13において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した以外は、前記実施例13と同様にして、実施例29のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(6):113重量部(固形分:45重量部)
・反応性シリカ微粒子A’(日産化学工業(株)製、MIBK−SD(商品名)、平均1次粒径12nm、固形分30%、MIBK溶剤、反応性官能基a’はメタクリレート基):50重量部(固形分:15重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):40重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
前記実施例13において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製し、ハードコート層の膜厚が12μmとなるように、TACフィルムの片面に、当該ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例13と同様にして、実施例30のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(6):175重量部(固形分:70重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):30重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
前記実施例30において、ハードコート層の膜厚が15μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例30と同様にして、実施例31のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例30において、ハードコート層の膜厚が20μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例30と同様にして、実施例32のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例1において、反応性異形シリカ微粒子A(1)を反応性シリカ微粒子A’(日産化学工業(株)製、MIBK−SD、平均1次粒径10nm)に代えた以外は、前記実施例1と同様にして、比較例1のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例1において、反応性異形シリカ微粒子A(1)を反応性シリカ微粒子A’(日産化学工業(株)製、MIBK−SD−L、平均1次粒径45nm)に代えた以外は、前記実施例1と同様にして、比較例2のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例1において、反応性異形シリカ微粒子A(1)を反応性シリカ微粒子A’(日揮触媒化成(株)製、DP1032SIV、平均1次粒径80nm)に代えた以外は、前記実施例1と同様にして、比較例3のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例1の異形シリカ微粒子の調製において、シリカ微粒子の平均連結数が50個となるように調製した以外は、前記実施例1と同様にして、比較例4のハードコートフィルムを作製した。
(1)異形シリカ微粒子の調製
シリカ微粒子(1)(日揮触媒化成(株)製、SI−550、平均1次粒径5nm、SiO2濃度20重量%、シリカ中Na:2700ppm)2000gにイオン交換水6000gを加え、次いで、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理を行った。次いで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SANUPC)400gを添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理を行った。再び陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理してSiO2濃度5重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このとき、シリカ粒子中のNa含有量は200ppmであった。
次に、希塩酸にて分散液のpHを4.0に調製し、オートクレーブにて、200℃で1時間処理した。次いで、室温で陽イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理し、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理してSiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液を調製した。尚、異形シリカ微粒子の平均連結数は5個であった。
次に、SiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液をSiO2濃度10重量%に濃縮し、次いで、限外濾過膜法でメタノールに溶剤置換した後SiO2濃度40重量%に濃縮した。
(2)ハードコート層用硬化性樹脂組成物の調製
下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・異形シリカ微粒子A(1):150重量部(固形分:60重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):40重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
透明基材フィルムとして40μmトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を用い、当該TACフィルムの片面に、(2)で調製したハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚15μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを作製した。
(1)異形シリカ微粒子の調製
シリカ微粒子(7)(日産化学工業(株)製、スノーテックMP−2040、平均1次粒径200nm)2000gにイオン交換水6000gを加え、次いで、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理を行った。次いで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SANUPC)400gを添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理を行った。再び陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理してSiO2濃度5重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このとき、シリカ粒子中のNa含有量は200ppmであった。
次に、希塩酸にて分散液のpHを4.0に調製し、オートクレーブにて、200℃で1時間処理した。次いで、室温で陽イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理し、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理してSiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液を調製した。尚、異形シリカ微粒子の平均連結数は5個であった。
次に、SiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液をSiO2濃度10重量%に濃縮し、次いで、限外濾過膜法でメタノールに溶剤置換し、SiO2濃度10重量%の異形シリカ微粒子メタノール分散液を調製した。
上記方法で調整した異形シリカ微粒子メタノール分散液93重量部に、メタアクリル系シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:信越化学工業社製KBM−503)を1重量部添加し、HCl水溶液にて全体の溶液をpH=4に調節した後、80℃で5時間加熱撹拌した。これにより、表面にメタクリロイル基を導入したγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理シリカ微粒子(反応性異形シリカ微粒子A(7))を得た。調製した溶液は、メタノールからメチルイソブチルケトン(MIBK)に溶剤置換を行い、上記反応性異形シリカ微粒子A(7)の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
(3)ハードコート層用硬化性樹脂組成物の調製
下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(7):150重量部(固形分:60重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):40重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
透明基材フィルムとして40μmトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を用い、当該TACフィルムの片面に、(3)で調製したハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚15μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを作製した。
(1)異形シリカ微粒子の調製
シリカ微粒子(6)(日揮触媒化成(株)製、SI−20P(商品名)、平均1次粒径20nm、SiO2濃度20重量%)2000gにイオン交換水6000gを加え、次いで、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理を行った。次いで、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SANUPC)400gを添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理を行った。再び陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SK−1BH)400gを添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理してSiO2濃度5重量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このとき、シリカ粒子中のNa含有量は200ppmであった。
次に、希塩酸にて分散液のpHを4.0に調製し、オートクレーブにて、200℃で1時間処理した。次いで、室温で陽イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アルカリ処理し、陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂を添加し、1時間撹拌して脱アニオン処理してSiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液を調製した。尚、異形シリカ微粒子の平均連結数は1.5個であった。
次に、SiO2濃度5重量%の異形シリカ微粒子分散液をSiO2濃度10重量%に濃縮し、次いで、限外濾過膜法でメタノールに溶剤置換した後SiO2濃度40重量%に濃縮した。
(2)ハードコート層用硬化性樹脂組成物の調製
下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・異形シリカ微粒子A(6):150重量部(固形分:60重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):40重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
透明基材フィルムとして40μmトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を用い、当該TACフィルムの片面に、(2)で調製したハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚15μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを作製した。
前記実施例1において、反応性異形シリカ微粒子A(1)をシリカ微粒子(日産化学工業(株)製、IPA−ST(L)(商品名)、平均1次粒径44nm、コロイダルシリカ、固形分30%液)に代えた以外は、前記実施例1と同様にして、比較例8のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例1において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製し、ハードコート層の膜厚が5μmとなるように、TACフィルムの片面に、当該ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例1と同様にして、比較例9のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):100重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
前記比較例9において、ハードコート層の膜厚が3μmとなるように、TACフィルムの片面に、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記比較例9と同様にして、比較例10のハードコートフィルムを作製した。
前記実施例2において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した以外は、前記実施例2と同様にして、参考例1のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(1):50重量部(固形分:20重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):80重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:66重量部
前記実施例2において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製した以外は、前記実施例2と同様にして、参考例2のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(1):200重量部(固形分:80重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):20重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
前記実施例13において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製し、ハードコート層の膜厚が12μmとなるように、TACフィルムの片面に、当該ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例13と同様にして、参考例3のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(6):50重量部(固形分:20重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):80重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
前記実施例13において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製し、ハードコート層の膜厚が10μmとなるように、TACフィルムの片面に、当該ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例13と同様にして、参考例4のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(6):55重量部(固形分:22重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):78重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
前記実施例13において、下記に示す組成の成分を配合して、ハードコート層用硬化性樹脂組成物を調製し、ハードコート層の膜厚が10μmとなるように、TACフィルムの片面に、当該ハードコート層用硬化性樹脂組成物を塗布した以外は、前記実施例13と同様にして、参考例5のハードコートフィルムを作製した。
<ハードコート層用硬化性樹脂組成物の組成>
・反応性異形シリカ微粒子A(6):175重量部(固形分:70重量部)
・DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製):30重量部
・イルガキュア184(商品名、チバ・ジャパン(株)製、ラジカル重合開始剤):4重量部
・MIBK:6重量部
上記各実施例、比較例、及び参考例に対して、以下の点を評価した。その結果を表1乃至3に示す。
(1)鉛筆硬度
鉛筆硬度試験;鉛筆引っ掻き試験の硬度は、作製したハードコートフィルムを温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、JIS−S−6006が規定する試験用鉛筆を用いて、JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(500g荷重)を行い、傷がつかなかった最も高い硬度を測定した。
(2)ヘイズ
作製したハードコートフィルムのヘイズ値(%)を、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K−7136に従って測定した。
○:0.5%以下
×:0.5%より大きい
(3)光沢評価
グロスメーター((株)村上色彩技術研究所製「GMX−203」)を用い、入射角60度の条件で、作製したハードコートフィルムの表面のグロス値を測定した。数字が高いほど高光沢であることを示し、数字が低いほど低光沢であることを示す。
表1乃至3より、ハードコート層中に連結数3〜20個の異形シリカ微粒子を含む実施例1〜32では、鉛筆硬度が5H又は6Hと優れた硬度が得られ、ヘイズ値が0.5%以下と良好であった。
一方、連結数が1個の反応性シリカ微粒子を用いた比較例1〜3では、鉛筆硬度が4Hであり、上記各実施例と比較して硬度が低かった。また、連結数が50個の反応性異形シリカ微粒子を用いた比較例4では、鉛筆硬度が5Hと優れていたが、ヘイズ値が0.5%より大きくなった。表面に反応性官能基を有さない連結数5個の異形シリカ微粒子を用いた比較例5、表面に反応性官能基を有さない連結数1.5個の異形シリカ微粒子を用いた比較例7、及び表面に反応性官能基を有さないシリカ微粒子を用いた比較例8では、鉛筆硬度が3Hであり、いずれも上記各実施例と比較して硬度が低かった。また、平均1次粒径200nmのシリカ微粒子が5個連結した異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基が導入された反応性異形シリカ微粒子を用いた比較例6では、鉛筆硬度が5Hと優れていたが、ヘイズ値が0.5%より大きくなった。
また、ハードコート層中に異形シリカ微粒子を含まない比較例9及び10では、鉛筆硬度が3Hであり、上記各実施例と比較して硬度が低かった。
10 透明基材フィルム
20 ハードコート層
Claims (4)
- 透明基材フィルムの一面側にハードコート層を設けたハードコートフィルムであって、
前記ハードコート層が、平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子が無機の化学結合により3〜20個結合してなる異形シリカ微粒子の表面に、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン及びγ−アクリルオキシプロピルトリエトキシシランよりなる群から選ばれるシランカップリング剤を反応させることにより、反応性官能基aとしてメタクリロイル基及びアクリロイル基よりなる群から選ばれるエチレン性不飽和結合が導入された反応性異形シリカ微粒子A、及びアクリル基、メタクリル基、ビニル基及びアリル基よりなる群から選ばれるエチレン性不飽和結合を反応性官能基bとして有するバインダー成分Bを含み、系内における硬化反応性も有する硬化性バインダー系を含有するハードコート層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、
前記ハードコート層の膜厚が、5μm以上10μm以下であり、
前記ハードコート層用硬化性樹脂組成物の全固形分に対する前記反応性異形シリカ微粒子Aの含有量が、35〜65重量%の範囲内であることを特徴とする、ハードコートフィルム。 - 透明基材フィルムの一面側にハードコート層を設けたハードコートフィルムであって、
前記ハードコート層が、平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子が無機の化学結合により3〜20個結合してなる異形シリカ微粒子の表面に、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン及びγ−アクリルオキシプロピルトリエトキシシランよりなる群から選ばれるシランカップリング剤を反応させることにより、反応性官能基aとしてメタクリロイル基及びアクリロイル基よりなる群から選ばれるエチレン性不飽和結合が導入された反応性異形シリカ微粒子A、及びアクリル基、メタクリル基、ビニル基及びアリル基よりなる群から選ばれるエチレン性不飽和結合を反応性官能基bとして有するバインダー成分Bを含み、系内における硬化反応性も有する硬化性バインダー系を含有するハードコート層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、
前記ハードコート層の膜厚が、10μm超過20μm以下であり、
前記ハードコート層用硬化性樹脂組成物の全固形分に対する前記反応性異形シリカ微粒子Aの含有量が、20〜70重量%の範囲内であることを特徴とする、ハードコートフィルム。 - 前記無機の化学結合が共有結合であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のハードコートフィルム。
- 前記ハードコート層のJIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(500g荷重)の硬度が、5H以上であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
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