JP5532571B2 - ハードコートフィルム - Google Patents
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Description
すなわち、上記問題点を解決する本発明の特徴は、以下の点である。
前記第一のハードコート層は、平均粒径が10〜100nmの第一の反応性無機微粒子及び第一のバインダー成分を含む第一の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、当該第一の硬化性樹脂組成物において、前記第一の反応性無機微粒子は前記第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して40.4〜59.6重量%含まれ、
前記第二のハードコート層は、平均粒径が10〜100nmの第二の反応性無機微粒子及び第二のバインダー成分を含む第二の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、当該第二の硬化性樹脂組成物において、前記第二の反応性無機微粒子は前記第二の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して1.9〜24.0重量%含まれていることを特徴とする。
上記微粒子は、凝集粒子であっても良く、凝集粒子である場合は、二次粒径が上記範囲内であれば良い。
前記第二のハードコート層が、反応性シリカ微粒子及び反応性アルミナ微粒子から選ばれる少なくとも一種である平均粒径が10〜100nmの第二の反応性無機微粒子、第二のバインダー成分及びノルマルブタノールを含有する溶剤を含む第二の硬化性樹脂組成物を硬化させた硬化物からなることが、さらに硬度が向上するため好ましい。
上記微粒子は、凝集粒子であっても良く、凝集粒子である場合は、二次粒径が上記範囲内であれば良い。
本発明において、「ハードコート層」とは、一般にJISK5600−5−4(1999)で規定される4.9N荷重の鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を示すものである。
また、本発明の光には、可視及び非可視領域の波長の電磁波だけでなく、電子線のような粒子線、及び、電磁波と粒子線を総称する放射線又は電離放射線が含まれる。
また、本発明において膜厚とは乾燥時の膜厚(乾燥膜厚)を意味する。
本発明において、分子量とは、分子量分布を有する場合には、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算値である重量平均分子量を意味し、分子量分布を有しない場合には、化合物そのものの分子量を意味する。
本発明に係るハードコートフィルムは、透明基材フィルムの一面側に当該透明基材フィルム側から順に第一のハードコート層及び第二のハードコート層を設けたハードコートフィルムであって、前記第一のハードコート層は、平均粒径が10〜100nmの第一の微粒子及び第一のバインダー成分を含む第一の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、当該第一の硬化性樹脂組成物において、前記第一の微粒子は前記第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して40〜65重量%含まれ、前記第二のハードコート層は、平均粒径が10〜100nmの第二の微粒子及び第二のバインダー成分を含む第二の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、当該第二の硬化性樹脂組成物において、前記第二の微粒子は前記第二の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して1重量%以上30重量%未満含まれていることを特徴とする。
本発明に用いられる透明基材フィルムは、透明性(光透過性)の高いプラスチックフィルム又はシートであり、光学積層体の透明基材として用い得る物性を満たすものであれば特に限定されることはなく、適宜選んで用いることができる。
通常、光学積層体に用いられる基材フィルムには、透明、半透明、無色又は有色を問わないが、光透過性が要求される。なお、光透過率の測定は、紫外可視分光光度計(例えば、(株)島津製作所製 UV−3100PC)を用い、室温、大気中で測定した値を用いる。
シクロオレフィンポリマーとしては、例えば、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体樹脂等が挙げられ、より具体的には、日本ゼオン(株)製のゼオネックスやゼオノア(ノルボルネン系樹脂)、住友ベークライト(株)製 スミライトFS−1700、JSR(株)製 アートン(変性ノルボルネン系樹脂)、三井化学(株)製 アペル(環状オレフィン共重合体)、Ticona社製の Topas(環状オレフィン共重合体)、日立化成(株)製 オプトレッツOZ−1000シリーズ(脂環式アクリル樹脂)等が挙げられる。
ポリカーボネートの具体例としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA等)をベースとする芳香族ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等の脂肪族ポリカーボネート等が挙げられる。
アクリレート系ポリマーの具体例としては、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等が挙げられる。
ポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。
トリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)は、可視光域380〜780nmにおいて、平均光透過率を50%以上とすることが可能な光透過性基材である。基材フィルムの平均光透過率は70%以上、更に85%以上であることが好ましい。
TACフィルムは、光学的等方性を有するため、液晶ディスプレイ用途の場合においても好ましく用いることができる。
本発明の第一のハードコート層は、前記透明基材フィルムの一面側に設けられる層であって、前記第一の微粒子及び第一のバインダー成分を含む第一の硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。
第一の硬化性樹脂組成物には平均粒径が10〜100nmの第一の微粒子が当該第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して40〜65重量%含まれている。第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して40〜65重量%含まれることにより、硬化し、第一のハードコート層が形成されるとハードコートフィルムの下地層として優れた硬度を有する。
また18μm超過の場合、特に透明基材フィルムとしてトリアセチルセルロース(TAC)を用いて、本発明のハードコートフィルムを偏向板とする際、偏向板の基材となるポリビニルアルコール(PVA)とTACとの接着を行う際、接着剤に含有している溶剤又は水の乾燥が不十分となり、TACとPVAとの間に溶剤や水が残存する恐れがあり、好ましくない。
第一の硬化性樹脂組成物に平均粒径10〜100nmの第一の微粒子を当該第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して40〜65重量%含有させることにより、当該第一の硬化性樹脂組成物の硬化物からなる第一のハードコート層に硬度を付与することができる。
無機微粒子の表面には通常、無機微粒子内ではこの形態で存在できない基を有する。これら表面の基は通常、相対的に反応しやすい官能基である。例えば、金属酸化物の場合には、例えば、水酸基及びオキシ基、例えば、金属硫化物の場合には、チオール基及びチオ基、又は例えば、窒化物の場合には、アミノ基、アミド基及びイミド基を有する。
前記反応性無機微粒子は、ハードコート層に更に機能を付与するものであっても良く、目的に合わせて適宜選択して用いる。
なお、単位面積当りの有機成分量は、以下の方法により求めることができる。まず、示差熱重量分析(DTG)により、有機成分重量を無機成分重量で割った値(有機成分重量/無機成分重量)を測定する。次に、無機成分重量と用いた無機微粒子の比重から無機成分全体の体積を計算する。また、被覆前の無機微粒子が真球状であると仮定し、被覆前の無機微粒子の平均粒径から被覆前の無機微粒子1個当りの体積、及び表面積を計算する。次に、無機成分全体の体積を被覆前の無機微粒子1個当たりの体積で割ることにより、反応性無機微粒子の個数を求める。更に、有機成分重量を反応性無機微粒子の個数で割ることにより、反応性無機微粒子1個当たりの有機成分量を求める。最後に、反応性無機微粒子1個当りの有機成分重量を、被覆前の無機微粒子1個当りの表面積で割ることにより、単位面積当たりの有機成分量を求めることができる。
中でも、本発明においては、被覆している有機成分が反応性無機微粒子中に、被覆前の無機微粒子の単位面積当たり1.00×10−3g/m2以上含まれることが可能で、無機微粒子同士の凝集を抑制し、膜の硬度を向上させる点から、以下の(i)(ii)の無機微粒子のいずれかを適宜選択して用いることが好ましい。
(i)飽和又は不飽和カルボン酸、当該カルボン酸に対応する酸無水物、酸塩化物、エステル及び酸アミド、アミノ酸、イミン、ニトリル、イソニトリル、エポキシ化合物、アミン、β‐ジカルボニル化合物、シラン、及び官能基を有する金属化合物よりなる群から選択される1種以上の分子量500以下の表面修飾化合物の存在下、分散媒としての水及び/又は有機溶媒の中に無機微粒子を分散させることにより得られる、表面に反応性官能基aを有する無機微粒子。
(ii)被覆前の無機微粒子に導入する反応性官能基a、下記化学式(1)に示す基、及びシラノール基又は加水分解によってシラノール基を生成する基を含む化合物と、金属酸化物微粒子とを結合することにより得られる、表面に反応性官能基aを有する無機微粒子。
化学式(1)
−Q1−C(=Q2)−Q3−
化学式(1)中、Q1は、NH、O(酸素原子)、又はS(硫黄原子)を示し、Q2はO又はSを示し、Q3は、NH又は2価以上の有機基を示す。
(i)飽和又は不飽和カルボン酸、当該カルボン酸に対応する酸無水物、酸塩化物、エステル及び酸アミド、アミノ酸、イミン、ニトリル、イソニトリル、エポキシ化合物、アミン、β‐ジカルボニル化合物、シラン、及び官能基を有する金属化合物よりなる群から選択される1種以上の分子量500以下の表面修飾化合物の存在下、分散媒としての水及び/又は有機溶媒の中に無機微粒子を分散させることにより得られる、表面に反応性官能基aを有する無機微粒子。
上記(i)の反応性無機微粒子を用いる場合には、有機成分含量が少なくても膜強度を向上できるというメリットがある。
例えば、疎水性分子残基としては、不活性化又は反発作用をもたらす、アルキル、アリール、アルカリル、アラルキル又はフッ素含有アルキル基等が挙げられる。親水性基としてはヒドロキシ基、アルコキシ基又はポリエステル基等が挙げられる。
アミノ酸の例としては、β−アラニン、グリシン、バリン、アミノカプロン酸、ロイシン及びイソロイシンが挙げられる。
上記シランカップリング剤としては、特に限定されず、公知のものを挙げることができ、例えば、KBM−502、KBM−503、KBE−502、KBE−503(商品名、いずれも、信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。
分散媒は、蒸留(任意に減圧下)により容易に除去できる沸点を有することが好ましく、沸点が200℃以下、特に150℃以下の溶媒が好ましい。
化学式(1)
−Q1−C(=Q2)−Q3−
化学式(1)中、Q1は、NH、O(酸素原子)、又はS(硫黄原子)を示し、Q2はO又はSを示し、Q3は、NH又は2価以上の有機基を示す。
上記(ii)の反応性無機微粒子を用いる場合には、有機成分量が高まり、分散性、及び膜強度がより高まるという利点がある。
上記反応性官能基修飾加水分解性シランにおいて、当該無機微粒子に導入したい反応性官能基aは、後述する第一のバインダー成分と反応可能なように適宜選択すれば特に限定されない。上述したような重合性不飽和基を導入するのに適している。
[(RaO)mRb 3ーmSi−]で示される基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリフェノキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、ジメチルメトキシシリル基等を挙げることができる。このような基のうち、トリメトキシシリル基又はトリエトキシシリル基等が好ましい。
第一の硬化性樹脂組成物に用いられる第一のバインダー成分は、前記反応性無機微粒子の反応性官能基aと架橋反応性を有する反応性官能基bを有する。当該反応性官能基aと当該反応性官能基bが架橋結合し、網目構造が形成され、第一のハードコート層の硬度及び耐擦傷性を更に高める。また、第一のバインダー成分は、十分な架橋性を得るために、当該反応性官能基bを1分子あたり3つ以上有することが好ましい。当該反応性官能基bとしては、重合性不飽和基が好適に用いられ、好ましくは光硬化性不飽和基であり、特に好ましくは電離放射線硬化性不飽和基である。その具体例としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合及びエポキシ基等が挙げられる。
尚、変性体としては、EO(エチレンオキサイド)変性体、PO(プロピレンオキサイド)変性体、CL(カプロラクトン)変性体、及びイソシアヌル酸変性体等が挙げられる。
前記ポリアルキレンオキシド鎖含有ポリマー(A)は、下記化学式(4)で表され、末端に3つ以上の反応性官能基bを有する分子量が1000以上のポリアルキレンオキシド鎖含有ポリマーである。
ハードコート層を形成した際の硬度を維持しつつクラックを抑制する点から、n1、n2・・・nkはそれぞれ2〜500の数であることが好ましく、更に2〜300の数であることが好ましい。
Y1〜Ykが反応性官能基bそのものである場合、Y1〜Ykとしては例えば、(メタ)アクリロイル基等の重合性不飽和基が挙げられる。
例えば、エチレン性不飽和基を有する化合物残基としては、具体的には例えば、以下の化合物のエチレン性不飽和基以外の反応性置換基又は反応性置換基の一部(水素等)を除いた残基が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
2つ以上の反応性官能基bを有する分子量が10,000未満の化合物(B)は、前述の反応性無機微粒子と相俟って、第一のハードコート層の硬度を向上させ、十分な耐擦傷性を付与するものである。なお、上記ポリマー(A)の構造を有するものは、2つ以上の反応性官能基bを有する分子量が10,000未満の化合物(B)から除かれる。
本発明において当該化合物(B)は、上記ポリマー(A)と前述の反応性無機微粒子との組み合わせにおいて、互いに反応可能な反応性官能基bを有し、十分な耐擦傷性を有する広範な化合物から適宜選択して用いることができる。当該化合物(B)としては、1種単独で用いても良いが、2種以上を適宜混合して用いても良い。
2つ以上の反応性官能基bを有する分子量が10000未満の化合物(B)は、1分子中に含まれる反応性官能基bが3個以上であることが、硬化膜の架橋密度をあげて、硬度を付与する点から好ましい。ここで化合物(B)が分子量分布を有するオリゴマーの場合、反応性官能基b数は、平均の個数で表される。
また、化合物(B)の分子量は、硬度向上の点から、5,000未満であることが好ましい。
重合性不飽和基を有する具体例として、重合性不飽和基を1分子内に2つ以上有する多官能(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン変性品、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン変性品、イソシアヌール酸EO変性トリ(メタ)アクリレート(東亞合成製アロニックスM−315等)、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、フタル酸水素−(2,2,2−トリ−(メタ)アクリロイルオキシメチル)エチル、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン変性品等の3官能(メタ)アクリレート化合物;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン変性品、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の4官能(メタ)アクリレート化合物;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン、脂肪酸、アルキル、ウレタン変性品等の5官能(メタ)アクリレート化合物;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン、脂肪酸、アルキル、ウレタン変性品、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びそのEO、PO、エピクロルヒドリン、脂肪酸、アルキル、ウレタン変性品等の6官能(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。
第一の硬化性樹脂組成物には、上記成分のほかに、更に溶剤、重合開始剤、帯電防止剤、防眩剤を適宜添加することもできる。更に、反応性又は非反応性レベリング剤、各種増感剤等の各種添加剤が混合されていても良い。帯電防止剤及び/又は防眩剤を含む場合には、本発明の第一のハードコート層に、更に帯電防止性及び/又は防眩性を付与できる。
溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール(IPA)、ノルマルブタノール、イソブタノール、メチルグリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、メチルグリコールアセテート、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類;蟻酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ニトロメタン、N―メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等の含窒素化合物;ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエタン、テトラクロルエタン等のハロゲン化炭化水素;ジメチルスルホキシド、炭酸プロピレン等のその他の物;又はこれらの混合物が挙げられる。
ハードコートフィルムの硬度を向上できる点から、MIBK、IPA、ノルマルブタノール及びPGMEが好ましく用いられる。
また、透明基材フィルムがTACフィルムの場合、密着性を向上できる点からMEK、酢酸メチル、酢酸エチル、シクロヘキサノン及びアセトンが好ましく用いられる。
本発明においては、上記ラジカル重合性官能基やカチオン重合性官能基の開始又は促進させるために、必要に応じてラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、ラジカル及びカチオン重合開始剤等を適宜選択して用いても良い。これらの重合開始剤は、光照射及び/又は加熱により分解されて、ラジカルもしくはカチオンを発生してラジカル重合とカチオン重合を進行させるものである。
帯電防止剤の具体例としては、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜第3アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性化合物、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基などのアニオン性基を有するアニオン性化合物、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系などの両性化合物、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系などのノニオン性化合物、スズ及びチタンのアルコキシドのような有機金属化合物及びそれらのアセチルアセトナート塩のような金属キレート化合物等が挙げられ、さらに上記に列記した化合物を高分子量化した化合物が挙げられる。また、第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、又は金属キレート部を有し、且つ、電離放射線により重合可能なモノマー又はオリゴマー、或いは電離放射線により重合可能な重合可能な官能基を有する且つ、カップリング剤のような有機金属化合物等の重合性化合物もまた帯電防止剤として使用できる。
防眩剤としては微粒子が挙げられ、微粒子の形状は、真球状、楕円状などのものであってよく、好ましくは真球状のものが挙げられる。また、微粒子は無機系、有機系のものが挙げられるが、好ましくは有機系材料により形成されてなるものが好ましい。微粒子は、防眩性を発揮するものであり、好ましくは透明性のものがよい。微粒子の具体例としては、プラスチックビーズが挙げられ、より好ましくは、透明性を有するものが挙げられる。プラスチックビーズの具体例としては、スチレンビーズ(屈折率1.59)、メラミンビーズ(屈折率1.57)、アクリルビーズ(屈折率1.49)、アクリル−スチレンビーズ(屈折率1.54)、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズなどが挙げられる。微粒子の添加量は、樹脂組成物100重量部に対し、2〜30重量部、好ましくは10〜25重量部程度である。
本発明の第二のハードコート層は、前記第一のハードコート層の透明基材フィルムとは反対側に設けられる層であって、第二の微粒子及び第二のバインダー成分を含む第二の硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。
第二のハードコート層には平均粒径が10〜100nmの第二の微粒子が当該第二のハードコート層の全固形分に対して1重量%以上30重量%未満含まれている。第二のハードコート層の全固形分に対して1重量%以上30重量%未満含まれることにより、ハードコートフィルムの表層として適度な柔軟性を有する。
第二のバインダー成分としては、特にペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましく用いられる。
第一のバインダー成分及び第二のバインダー成分は同一であっても異なっていても良い。
本発明によるハードコートフィルムは、上記したように透明基材フィルム、第一のハードコート層及び第二のハードコート層により基本的には構成されてなる。しかしながら、ハードコートフィルムとしての機能又は用途を加味して、上記第一及び第二のハードコート層の他に、更に下記のような一又は二以上の層を第二のハードコート層の第一のハードコート層とは反対側の面に設けていてもよい。
帯電防止層は、帯電防止剤と硬化性樹脂とを含む帯電防止層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。帯電防止層の厚さは、30nm〜1μm程度であることが好ましい。
防眩層は、防眩剤と硬化性樹脂とを含む防眩層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。当該硬化性樹脂は、公知のものを適宜選択して、1種又は2種以上用いることができる。
防眩剤としては、上記第一のハードコート層の防眩剤で挙げたものと同様のものを用いることができる。
本発明の好ましい態様によれば、ハードコートフィルム最表面の汚れ防止を目的として防汚層を設けてもよい。防汚層は、ハードコートフィルムに対して防汚性と耐擦傷性のさらなる改善を図ることが可能となる。防汚層は、防汚剤と硬化性樹脂組成物を含む防汚層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。
低屈折率層は、当該層の基材フィルム側に隣接する層よりも屈折率が低い層であり、低屈折率層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなる。当該低屈折率層用硬化性樹脂組成物には、前記隣接する層よりも屈折率が低くなるように、適宜公知の低屈折率硬化性樹脂や微粒子を用いることができる。
(第一及び第二の硬化性樹脂組成物の調製)
本発明の第一及び第二の硬化性樹脂組成物は、通常、溶剤に上記各成分を一般的な調製法に従って、混合し分散処理することにより調製される。混合分散には、ペイントシェーカー又はビーズミル等を用いることができる。
上記の第一の硬化性樹脂組成物を透明基材フィルム上に塗布、乾燥する。
塗布方法は、透明基材フィルム表面に当該第一の硬化性樹脂組成物を均一に塗布することができる方法であれば特に限定されるものではなく、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ピードコーター法等の各種方法を用いることができる。
また、透明基材フィルム上への塗工量としては、得られるハードコートフィルムが要求される性能により異なるものであるが、乾燥後の塗工量が1g/m2〜30g/m2の範囲内、特に5g/m2〜25g/m2の範囲内であることが好ましい。
光照射には、主に、紫外線、可視光、電子線、電離放射線等が使用される。紫外線硬化の場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線等を使用する。エネルギー線源の照射量は、紫外線波長365nmでの積算露光量として、50〜5000mJ/cm2程度である。
加熱する場合は、通常40℃〜120℃の温度にて処理する。また、室温(25℃)で24時間以上放置することにより反応を行っても良い。
前記第二のハードコート層の第一のハードコート層とは反対側の面に帯電防止層等の上記その他の機能層を設ける場合も前記ハードコート層と同様に、硬化性樹脂組成物を塗布し、乾燥させ、光照射及び/又は加熱して機能層を設ければよい。
シリカ微粒子(1)として、日産化学工業(株)製、IPA−ST、平均粒径12nm、コロイダルシリカ、固形分30%液を用いた。
シリカ微粒子(2)として、日産化学工業(株)製、IPA−STMS、平均粒径20nm、コロイダルシリカ、固形分30%液を用いた。
シリカ微粒子(3)として、日産化学工業(株)製、IPA−ST(L)、平均粒径40nm、コロイダルシリカ、固形分30%液を用いた。
シリカ粒子(4)として、平均粒径200nmのシリカ微粒子を用いた。
反応性アルミナ微粒子として、シーアイ化成(株)製、(商品名;ALMIBK15WT%−20)、平均粒径30nmを用いた。
ペンタエリスリトールトリアクリレートとして、日本化薬(株)製、PET30を用いた。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとして、日本化薬(株)製、DPHAを用いた。
ウレタンアクリレートとして、日本合成化学工業(株)製、UV1700Bを用いた。
重合開始剤として、チバ・ジャパン(株)製、イルガキュア184を用いた。
シランカップリング剤として、信越化学工業(株)製、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、KBM−503を用いた。
透明基材フィルムとして、TACフィルム(厚み40μm、トリアセチルセルロース樹脂フィルム、商品名:KC4UY、コニカ(株)製)を用いた。
各化合物の略語はそれぞれ、以下の通りである。
PETA:ペンタエリスリトールトリアクリレート
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
MIBK:メチルイソブチルケトン
シリカ微粒子(1)をロータリーエバポレーターを用いてIPAからMIBKに溶剤置換を行い、シリカ粒子30重量%のMIBK分散液を得た。このMIBK分散液100重量部に3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを5重量部添加し、50℃で1時間加熱処理することにより、表面処理された平均粒径12nmの反応性シリカ微粒子の固形分30重量%MIBK分散液を得た。
反応性シリカ微粒子(1)の調製において、シリカ微粒子(1)をシリカ微粒子(2)に代えた以外は同様にして、表面処理された平均粒径20nmの反応性シリカ微粒子(2)の固形分30重量%MIBK分散液を得た。
反応性シリカ微粒子(1)の調製において、シリカ微粒子(1)をシリカ微粒子(3)に代えた以外は同様にして、表面処理された平均粒径40nmの反応性シリカ微粒子(3)の固形分30重量%MIBK分散液を得た。
下記に示す組成の成分を配合して硬化性樹脂組成物L−1〜L−9、H−1〜H−3、及びC−1〜C−3をそれぞれ、調製した。各硬化性樹脂組成物の粒子の種類、粒径、バインダー成分の種類、官能基数、及び粒子の組成物全固形分に対する割合をまとめたものを表1に示す。
反応性シリカ微粒子(1):140質量部(固形分:42質量部)
PET30:58質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性シリカ微粒子(1):166質量部(固形分:50質量部)
PET30:50質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性シリカ微粒子(1):207質量部(固形分:62質量部)
PET30:38質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性シリカ微粒子(2):166質量部(固形分:50質量部)
PET30:50質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性シリカ微粒子(3):166質量部(固形分:50質量部)
PET30:50質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性シリカ微粒子(1):166質量部(固形分:50質量部)
DPHA:25質量部
PET30:25質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性シリカ微粒子(1):166質量部(固形分:50質量部)
UV1700B:25質量部
PET30:25質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性シリカ微粒子(1):83質量部(固形分:25質量部)
反応性シリカ微粒子(3):83質量部(固形分:25質量部)
PET30:50質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性アルミナ微粒子:166質量部(固形分:50質量部)
UV1700B:25質量部
PET30:25質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性シリカ微粒子(1):6.6質量部(固形分:2質量部)
PET30:98質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性シリカ微粒子(1):33.3質量部(固形分:10質量部)
PET30:90質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性シリカ微粒子(1):83質量部(固形分:25質量部)
PET30:75質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
反応性シリカ微粒子(1):260質量部(固形分:78質量部)
PET30:22質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
シリカ粒子(4):50質量部(固形分:50質量部)
PET30:50質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
シリカ粒子(4):10質量部(固形分:10質量部)
PET30:90質量部
イルガキュア184:4質量部
ノルマルブタノール:100質量部
TACフィルムの片面に、第一の硬化性樹脂組成物として、前記樹脂組成物L−1を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が100mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚7μmの第一のハードコート層(下層)を形成した。さらに、当該第一のハードコート層上に、第二の硬化性樹脂組成物として、前記樹脂組成物H−1を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚8μmの第二のハードコート層(上層)を形成し、実施例1のハードコートフィルムを作製した。
作製した実施例1〜15及び比較例1〜25のハードコートフィルムについて、以下の様に鉛筆硬度、全光線透過率、ヘイズ、及び耐けん化性を評価した。その結果を表2に示す。
鉛筆硬度試験;鉛筆引っ掻き試験の硬度は、作製したハードコートフィルム(上記光学積層体)を温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、JIS−S−6006が規定する試験用鉛筆(硬度4H)を用いて、JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(4.9N荷重)を行い、鉛筆硬度を評価した。
○:4H合格(5本線中、傷が無し又は1本)
×:4H不合格(5本線中、傷が2本以上)
作製したハードコートフィルムの全光線透過率(%)を、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K−7361に従って測定した。
○:90%以上
×:90%未満
作製したハードコートフィルムのヘイズ値(%)を、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K−7136に従って測定した。
○:1.0%以下
×:1.0%より大きい
一定温度(55℃)に保たれたアルカリ水溶液(2規定、NaOH水)を準備し、このアルカリ水溶液中に作製したハードコートフィルムを3分間浸漬させた。次いで、純水にて十分洗浄した後、80度で1分間乾燥させた。けん化処理前後のハードコートフィルムの鉛筆硬度、全光線透過率、ヘイズを測定した。
○:鉛筆硬度、全光線透過率、ヘイズが全て悪化しない
×:鉛筆硬度、全光線透過率、ヘイズの中のいずれかが悪化する
比較例2では、第一の硬化性樹脂組成物としての硬化性樹脂組成物H−3に含まれる反応性シリカ微粒子の量が当該硬化性樹脂組成物H−3の全固形分に対して40重量%に満たないため、下地層の硬度が不十分となり、ハードコートフィルムの鉛筆硬度が不合格となった。
比較例3では、第一の硬化性樹脂組成物としての硬化性樹脂組成物C−1に含まれる反応性シリカ微粒子の量が当該硬化性樹脂組成物C−1の全固形分に対して65重量%を超えたため、下地層の柔軟性が不十分となり、ハードコートフィルムの鉛筆硬度が不合格となった。
比較例4では、第一の硬化性樹脂組成物としての硬化性樹脂組成物C−2に含まれるシリカ微粒子の平均粒径が100nmを超えた200nmであり、且つ反応性基を持たないシリカ微粒子であるため、ハードコートフィルムの透明性が低下し、透過率、ヘイズ、及び鉛筆硬度が不十分となった。
比較例5では、第二の硬化性樹脂組成物としての硬化性樹脂組成物C−3に含まれるシリカ微粒子の平均粒径が100nmを超えた200nmであり、且つ反応性基を持たないシリカ微粒子であるため、ハードコートフィルムの透明性が低下し、透過率、ヘイズ、及び鉛筆硬度が不十分となり、さらに上層のシリカ微粒子の粒径が大きくなったことにより、耐けん化性も不十分となった。
比較例6〜14では、第二の硬化性樹脂組成物は反応性シリカ微粒子の平均粒径及び全固形分に対する配合割合の条件を満たしているが、第一の硬化性樹脂組成物である硬化性樹脂組成物L−2において、反応性シリカ微粒子の配合割合が全固形分に対して40重量%に満たないため、鉛筆硬度や耐けん化性が不十分となっている。
比較例15〜23では、第一の硬化性樹脂組成物における反応性シリカ微粒子の配合割合が全固形分に対して40重量%に満たず、さらに、第二の硬化性樹脂組成物における反応性シリカ微粒子の配合割合が全固形分に対して30重量%を超えるため、鉛筆硬度や耐けん化性が不十分となっている。
比較例24では、硬化性樹脂組成物L−2の硬化物の第一のハードコート層のみで、すなわち、実施例4〜6において第二のハードコート層がないハードコートフィルムと同じであり、鉛筆硬度及び耐けん化性が不十分となっている。
比較例25は、硬化性樹脂組成物H−1の硬化物の第一のハードコート層のみで、すなわち、実施例1において第一のハードコート層がないハードコートフィルムと同じであり、鉛筆硬度が不十分となっている。
10 透明基材フィルム
20 第一のハードコート層
30 第二のハードコート層
40 低屈折率層
50 帯電防止層
Claims (3)
- トリアセチルセルロースフィルムの一面側に当該トリアセチルセルロースフィルム側から順に第一のハードコート層及び第二のハードコート層を設けたハードコートフィルムであって、
前記第一のハードコート層は、平均粒径が10〜100nmの第一の反応性無機微粒子及び第一のバインダー成分を含む第一の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、当該第一の硬化性樹脂組成物において、前記第一の反応性無機微粒子は前記第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して40.4〜59.6重量%含まれ、
前記第二のハードコート層は、平均粒径が10〜100nmの第二の反応性無機微粒子及び第二のバインダー成分を含む第二の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、当該第二の硬化性樹脂組成物において、前記第二の反応性無機微粒子は前記第二の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して1.9〜24.0重量%含まれていることを特徴とする、ハードコートフィルム。 - 前記第一のハードコート層が、反応性シリカ微粒子及び反応性アルミナ微粒子から選ばれる少なくとも一種である平均粒径が10〜100nmの第一の反応性無機微粒子、第一のバインダー成分及びノルマルブタノールを含有する溶剤を含む第一の硬化性樹脂組成物を硬化させた硬化物からなり、
前記第二のハードコート層が、反応性シリカ微粒子及び反応性アルミナ微粒子から選ばれる少なくとも一種である平均粒径が10〜100nmの第二の反応性無機微粒子、第二のバインダー成分及びノルマルブタノールを含有する溶剤を含む第二の硬化性樹脂組成物を硬化させた硬化物からなる、請求項1に記載のハードコートフィルム。 - 前記第二のハードコート層のJIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(4.9N荷重)の硬度が、4H以上であり、
55℃に保たれた2規定のNaOH水溶液中に3分間浸漬させるけん化処理を行った後のハードコートフィルムが、当該けん化処理を行う前に比べて、鉛筆硬度が低下せず、全光線透過率が低下せず、且つヘイズが増加しないことを特徴とする、請求項1又は2に記載のハードコートフィルム。
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