JP5453659B2 - 非常用マンホールトイレ - Google Patents

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本発明は、天災等により災害が起きた、非常時に使用できるマンホール型トイレ(本明細書において「非常用マンホールトイレ」と称する)に関する。
特許文献1には、非常時の仮設トイレの一例が開示されている。この仮設トイレは、非常時に、自宅、公営等の常設トイレが使用できなくなったとき、既設の下水道用マンホール(以下「既設マンホール」と略す)上に洋式簡易便器を配置して仮設される。
特許4025900号公報
しかし、既設マンホールは、通常、自動車その他の交通手段が走行する道の地下に形成されているため、その上に仮設トイレを設置した場合、仮設トイレが交通の妨げとなり、安全性が確保できない場合が発生する。
また、天災は一過性のものばかりでなく連続、断続して発生する場合も多々あり、仮設トイレといえども一定強度、設置安定性があることが望まれる。また、トイレの内部空間の高さが低すぎたり狭すぎたり或いは当該内部空間に臭気がこもると、使用者が不快になる。さらにまた、天災が夜間にわたり続いたり、天災による被害復旧まで時間がかかり、非常事態が解除されない場合もあり、日没後の夜間でも仮設トイレの位置を使用者が容易に認識できることが望まれる。
本発明は、以上の点を鑑み、非常時に、交通の妨げにならない地点にマンホールを埋設しておき、非常時その上に便器、その他の必要な部材を配置・固着して成る非常用マンホールトイレを提供することを目的とする。また、本発明は、使用者が快適に使用できるユーザフレンドリな非常用マンホールトイレを提供することをさらなる目的とする。
(発明の態様)
以下の(1)、(2)及び(4)項は、請求項1から3に対応する本発明の態様を示す。
(1)マンホールの開口部を閉鎖するFRP製マンホール蓋と同形状の基板上に配置された便器を利用する非常用マンホールトイレであって、前記マンホールは、底板と、該底板の上面に設置される円筒状筒体と、該円筒状筒体の上端を閉鎖する矩形状蓋板と、から構成され、前記矩形状蓋板は、前記FRP製マンホール蓋で閉鎖される円形開口部を備え、また、該円形開口部の周囲に、テント掛止用の掛止部と、手摺支持部と、誘導灯支持部と、を備えることを特徴とする非常用マンホールトイレ。
(1)項の非常用マンホールトイレによれば、自動車等の交通手段が走行する道路以外の安全な場所に、底板のあるマンホールを地下に埋設しておき、常設トイレを使用できなくなった非常時に、マンホール上を閉鎖してあったFRP製マンホール蓋を取り外して便器を配置できる。また、好ましくは縦長のドーム型テントで便器の周囲を一定空間をもって囲むことで、使用者のプライベートを守りかつ雨風をしのぎ、快適な内部空間を提供する。マンホールを構成する底板、円筒状筒体、矩形状蓋板は、強度の優れたコンクリート製とする。便器は洋式、和式は問わないが、快適面から洋式のものが好ましい。またコスト面から構造上簡易なものが望ましい。マンホール蓋を、下水道用のもののように鋳鉄製とせずにFRP製とするのは、一定強度を保ちながら軽量化でき、マンホール蓋の取り外し・閉鎖を容易にできるためである。FRPは一定の可撓性を備えているため、マンホール開口にスナップ嵌めも可能とする。
また、(1)項の非常用マンホールトイレは手摺支持部を備えているため、この手摺支持部を利用して便器の両脇に手摺を設けることができ、使用者が便器に座るときや便器から立つときに掴むことができる手摺を備えた、ユーザフレンドリな非常用マンホールトイレを提供できる。手摺は、その端部が矩形状蓋板にボルトによって螺着されて固定されるものが好ましい。なお、トイレ不使用時には、手摺は取り外して別途保管しておくことが望ましい。
また、(1)項の非常用マンホールトイレは、誘導灯支持部を備えているため、好適には、この誘導灯支持部にソーラー誘導灯を支持することで、非常時には、非常用マンホールトイレを設置する場所を容易に確認することができる。また、非常用マンホールトイレを設置した後は、使用者は、日没後、懐中電灯を持たなくても非常用マンホールトイレを認識でき、ソーラー誘導灯の光を目印に非常用マンホールトイレに容易に辿りつくことができる。
(2)前記円筒状筒体は、上端部周縁に沿って形成された環状溝と下端部周縁に沿って形成された環状突条を備えており、前記底板は、前記環状突条を嵌め込む同心状の複数の環状溝を備え、かつ、前記矩形状蓋板は、前記円筒状筒体の環状溝に嵌め込む同心状の複数の環状突条を備えていることを特徴とする(1)項に記載の非常用マンホールトイレ。
(2)項の非常用マンホールトイレによれば、上記のように、複数の環状溝と環状突条を備えているため、例えば、使用者の想定使用頻度、作業性等に応じ、マンホール径を900mm径と1200mm径の2種類のいずれかに切り替えることを可能とする。
(3)前記円筒状筒体は、複数個の円筒状小筒体を積み重ねて構成されることを特徴とする(1)又は(2)項に記載の非常用マンホールトイレ。
本項によれば、(2)項の非常用マンホールトイレの設置場所に応じて、積み重ねる円筒状小筒体の数を調整して、円筒状筒体の中心軸方向の高さ自由に変えることができる。
本項によれば、円筒状筒体の高さを自在に変えることができる。また、本項によれば、円筒状筒体を水平分割し小分けした複数個の円筒状小筒体で構成することができるため、製造時、運搬時等のハンドリングを容易にすることができる。さらに、円筒状筒体の水平分割した円筒状小筒体が破損又は激しく汚れたとき等には、その部分のみを交換することができる。
(4)前記円筒状筒体は、排気筒を備えることを特徴とする(1)〜(3)項のいずれかに記載の非常用マンホールトイレ。
(4)項の非常用マンホールトイレは、排気筒を備えているため、該排気筒を、マンホール内から地上の大気に通じるように配管することで、マンホール内の臭気を大気に放出でき、非常用マンホールトイレの内部空間のみに臭気が充満することがないようにすることができる。さらに、排気筒の、大気側開放端の近くの外周面に螺刻部を設け、この螺刻部に螺合できる螺刻部を内周面に備えたキャップ部材を準備し、非常用マンホールトイレの不使用時には、排気筒からキャップ部材を取り外して清掃することができ、また、非常用マンホールトイレの使用時には、排気筒の開放端にこのキャップ部材を螺合、螺着して密閉するようにすることができる。
かかるキャップ部材付きの排気筒は、非常事態が解除されたトイレ不使用時に、便器やテントシート等の地上構造体を撤去した後にも、キャップ部材を含む部分を地面から突出させておくことで非常用マンホールトイレの目印にもなる。
(5)非常用マンホールトイレの不使用時に、マンホールの開口部をFRP製マンホール蓋で閉鎖し、マンホールの矩形状蓋板とFRP製マンホール蓋の上面を他の用途に利用することを特徴とする(1)〜(4)項のいずれかに記載の非常用マンホールトイレ。
本項で、「非常用マンホールトイレの不使用時」とは、例えば天災が起こる前や天災発生後にライフラインが復旧し正常に各家庭若しくは公営のトイレが使用できるようになった場合を指す。係る場合にはもはやドーム型テントや非常用洋式便器等は不要であり、これらの設備を撤去し、マンホールの開口部をFRP製マンホール蓋で閉鎖して、地上面と同一平面を形成する。このようにすることで、非常用マンホールトイレ設置場所であったところに、例えばプランターを配置し花壇としてその場所を有効利用することができる。
この際、(1)項のソーラ誘導灯や(3)項の排気筒を設けることにより、ソーラ誘導等や排気筒のキャップ部材が地上に飛び出ているため、非常時に他の花壇とは異なることがすぐに識別でき、そこが非常用マンホールトイレの設置箇所であることがすぐ分かるようにする衆知させることができる。設置作業者も、非常用マンホールトイレの上に配置されていたプランターを撤去し、(1)〜(4)項の非常用マンホールトイレを速やかに設置することができる。
本発明によれば、交通を妨害しない安全な場所に埋設された底板付きマンホールの上に便器を設置した非常用マンホールトイレを提供することができる。また、本発明によれば、非常時に簡単に設置することができ、また、使用者が日没後もその場所を容易に認知できるユーザフレンドリな非常用マンホールトイレを提供することができる。
本発明の好適実施形態に係る非常用マンホールトイレの垂直断面図を示す。 本発明の好適実施形態に係る非常用マンホールトイレの地面に沿った水平断面図であり、(a)はトイレ使用時の円形基板付き便器を含むものを示し、(b)はトイレ不使用時に、便器の代わりにマンホール蓋でマンホールの開口部を閉鎖したものを示し、(c)は同非常用マンホールトイレの脇に設置される手摺一つの斜視図である。 本発明の好適実施形態に係る非常用マンホールトイレの立体斜視図を示す。 本発明の好適実施形態に係る非常用マンホールトイレが不使用時に当該設置場所を有効利用するときの実施例を図示した立体斜視図を示す。
<非常用マンホールトイレの組立て・設定>
以下、設定完了までの非常用マンホールトイレ1の好適実施形態を、図1、2を参照し、地面GLを境にして存在する地下構造体1Uと地上構造体1Aを分けて説明する。
図1は、地下構造体1Uと地上構造体1Aとからなる非常用マンホールトイレ1の垂直断面を概略的に示す。
図1から分かるように、地下構造体1Uは、地面GLの下に埋設されるマンホール10の構造体であり、コンクリート製の円筒状筒体10Cと、コンクリート製の角蓋(矩形状蓋板)11と、FRP製のマンホール蓋12(図2(b)参照)と、コンクリート製の底板13を備えている。かかる地下構造体1Uは、図4を参照して後述するが例えば公園の柵や塀の近辺のような、交通の妨げとならない所に予め埋設しておく。
なお、後述するが、マンホール蓋12は円形基板18付き洋式簡易便器17(図2(b))と二者択一的に使用される。
本実施形態では、円筒状筒体10C、角蓋11及び底板13をコンクリート製にしている。これは、硬化前のコンクリートは型に沿って造形容易であり、円筒状筒体10C、開口19付の角蓋11及び円形板状の底板13の構造を形成し易しいためである。また、ステップ10L、手摺22R及び22L、ドーム型テント23のテントシート23´´の掛止部となるフックF1〜F4は、コンクリート成形と同時に、または、コンクリート成形後に取り付けられる。
さらに、円筒状筒体10Cの側壁面に対して略垂直に略L字状の排気筒10Pが固着されている。さらに、排気筒10Pの取り付け態様を説明すると、排気筒10Pの一端側開口端部10Pは地面GLの下にあり、かつ、円筒状筒体10Cの円筒側壁10Wの上部に略垂直に貫通するように配置され、また、他端側開口端部10Pは地面GLの上に突出するように配置されている。また、他端側開口端部10Pに螺着されるキャップ部材10Pが設けられている。このキャップ部材10Pを、他端側開口端部10Pから取り外すと、キャップ部材10Pを清掃することができる一方、キャップ部材Pの他端側開口端部10Pに螺着すると、雨、砂利等のマンホール10への進入や逆に臭気の外部漏れを防ぐことができる。
円筒状筒体10Cの内径はマンホール径に応じ決定される。例えば、円筒状筒体10Cの内径は、900mm径のマンホールまたは1200mm径のマンホールとすることが好ましい。また、円筒状筒体10Cの高さは、約2300mmから2500mmが好ましい。非常用マンホールトイレ1は、基本的に非常時のみのものであり、設置作業性、想定使用頻度、材料コスト等の観点から、無用に大きくしたり深くする必要はなく、清掃や落下物を拾う等の目的で作業者が入り易い程度の空間があれば十分である。
また、円筒状筒体10Cは、設置場所に応じて、複数個の円筒状小筒体を積み重ねて構成される。例えば、図1に示されるように、参照符号10C及び10Cに示す水平線で切り取られる対向面を境目にして3分割することができる。この際、円筒状筒体10Cは、参照符号10C及び10Cに示す箇所の対向面が、一方の対向面にその周縁に沿って環状溝が形成されており、かつ、他方の対向面にその周縁に沿って上記環状溝と嵌め込み可能な環状突条が形成される。そして、非常用マンホールトイレ1の設置時に、円筒状筒体10Cを構成する複数個の円筒状小筒体を積み重ねて、各円筒状小筒体の各環状溝と各環状突状とを嵌め込んで円筒状筒体10Cの側壁を作製することができる。
さらに、円筒状筒体10Cには、その深さ方向に作業者が安全に昇降できる複数のステップ10Lが所定間隔で設けられている。ステップ10Lは、好適には、円筒状筒体10Cのコンクリート壁面に対して略垂直に、コ字状に折り曲げ加工されたステンレス製パイプ部材の二つの端部を差し込みコンクリートの硬化で固定して、作業者が乗っても外れないように固着・形成する。
また、円筒状筒体10Cの上端面にはその周縁に沿って環状溝16´を、また下端面にはその周縁に沿って環状突条16を設けておく。そして、角蓋11には環状突条15−1を、底板13には環状溝13−1を設けておく。
このとき、環状溝16´に環状突条15−1が嵌合し、かつ、環状突条16が環状溝13−1に嵌合するように形成されており、これにより、円筒状筒体10C、角蓋11、底板13が位置決めされる。
なお、図1から分かるように、底板13に、環状溝13−1より径が小さい環状溝13−2が、また角蓋11に、環状突条15−1より径が小さい環状突条15−2が形成されている。このように同心状に複数の環状溝及び環状突条を角蓋11、底板13に形成し、かつ、円筒状筒体10C側にも対応した径の環状突条及び環状溝(不図示)を形成しておくことにより、要望に応じてマンホール径を切り替えることができる。
角蓋11について、図1、2を参照しながら説明する。
角蓋11は、四隅が面取りされている一定厚のコンクリート製の水平断面が略正方形の板状部材であり、その中央部には、洋式簡易便器17の下に固着されている円形基板18のものと略同一の外形面を備え、かつFRP製マンホール蓋12で閉鎖できる開口19が形成されている。より詳細には、角蓋11は、開口19を取り囲む周囲部11Eの垂直断面は略L字状に形成されている。この略L字状の周囲部11Eの内周部11Eは、外径が略同一寸法であるマンホール蓋12又は円形基板18を、それぞれ、トイレの不使用時又は使用時に、交換、嵌合可能であり、かつ、マンホール蓋12又は円形基板18の落下防止のために環状段部20が形成されている。そして、洋式簡易便器17の底部には、角蓋11の段部20にスナップ嵌めして閉鎖できる断面T字状の突起部18Pが垂直かつ環状に形成されている。
さらに、角蓋11には、手摺22L、22Rが洋式簡易便器17の両脇に設置されている。手摺22L、22Rは、使用者が、楽に洋式簡易便器17から立ち又はそこに座る際に必要な補助手段である。よって、手摺22L、22Rを、使用者が掴み易い高さに設定する。また、手摺22L、22Rは、例えばステンレス製パイプを略コの字状に折り曲げ加工したものでよく、その径は使用者が掴みやすい径であることが好ましい。
また、手摺22L、22Rが角蓋11に固定されることになる両下端には、図2(c)に示されるように、所定のボルト(不図示)が貫通できる貫通孔22H付きの矩形板状の取付けプレート22L´、22R´の手摺22L、22Rの長尺方向に対して直角方向になるように溶接されている。また、図2(b)に示されるように、角蓋11には、取付けプレート22L´、22R´を角蓋11に設置する箇所に対応させて貫通孔22Hと対応する箇所に螺刻穴40〜43、40´〜43´が形成されている。
そして、取付けプレート22L´、22R´を角蓋11上で位置合わせし、螺刻穴40〜43、40´〜43´にボルトを貫通し、螺刻穴40〜43、40´〜43´にボルトを螺合して、手摺22L、22Rを角蓋11に取り付けることができる。
角蓋11には、特に図2から分かるように、角蓋11の四隅よりやや内側かつ対角線上の位置に、ドーム型テント23のテントシート23´´の下端部を、角蓋11に掛止可能な掛止部として機能する四つの断面U字状のフックF1〜F4が設けられている。
これらのフックF1〜F4は、角蓋11の端部周辺部の好適箇所に凹部h1〜h4を設け、さらにフックF1〜F4の頂部が地面GLから突出しないように凹部h1〜h4に埋設させて設けられている。
また、角蓋11には、非常用マンホールトイレ1の設置位置を容易に認識できる位置に、ソーラー誘導灯30用の誘導灯支持部31の取付部32が設けられている。
マンホール蓋12(特に図2(b)参照)は、とりわけ長期に亘り非常用マンホールトイレ1を使用しないときは、角蓋11の開口19を閉鎖しておく蓋である。このマンホール蓋12には、再び非常事態が発生したときの取り外しの便宜のため、その中央部に把持用の取っ手(不図示)を設けておくようにすることが好ましい。
次に、図1、図2を参照しながら、地上構造体1Aの、洋式簡易便器17について説明する。
当該トイレ使用開始前に、マンホール蓋12を角蓋11の開口19から取り外し、この開口19に円形基板18付きの洋式簡易便器17を設置する(図2(a)参照)。このとき、角蓋11の開口19(図1参照)の中心と、洋式簡易便器17の開口17H(図1参照)の中心とが略同一線上にあるように、かつ、2本の手摺22L、22Rのほぼ中間に、マンホール蓋12と略同一径の開口17Hが中央にある円形基板18を備えた洋式簡易便器17を設置する。洋式簡易便器17は、好適には軽量かつ比較的頑強な樹脂製の市販の洋式簡易便器等を用いればよい。もちろん、当業者によって適宜変更が可能であり、洋式の代わりに和式のものを使用してもよい。
次に、図1、図2(a)及び図3を適宜参照しながら、地上構造体1Aの外界とのパーティッション、雨風よけ等として機能する、ドーム型テント23について以下説明する。
図3を参照して、ドーム型テント23は、市販のキャンプ用のドーム型テントを縦長にした構造のテントであり、可撓性であり曲げても元に形状が戻る四本のテント用ポール23´とテントシート23´´とからなる。4本のテント用ポール23´のそれぞれは、テントシート23´´の内面の四箇所に略逆放物線状かつ袋状に形成されているパイプ部(不図示)に通され、略逆放物線状に曲げられて、ドーム型テント23の4つの略逆放物線状の四方面に存在する壁部分(図3で参照符号23´´が指す部分)を形成する。
テントシート23´´のうち非常用マンホールトイレ1の正面部となる部分には、図3に示されるようにファスナー25が設けられており、非常用マンホールトイレ1の正面部が使用者の使用時、退室時に開閉自由になっている。また、図3に示されているように、ファスナー25を上端まで上げて固定した状態で、テントシート23´´のうちファスナー25を含む端部分を把持しながら折りたたむか丸めかつ可撓性ポール23´の適当な位置に締結できる左右にある2対の紐26で結び開状態を固定できるようになっている。
以上のように組み立てられるドーム型テント23を角蓋11に載置し、テントシート23´´を掛止用ロープN1〜N4を用いてフックF1〜F4に掛止して角蓋11に固定する。掛止用ロープN1〜N4は、カラビナ状のもの(不図示)でもよい。
以上の本実施形態によれば、既設マンホールを用いることなく、非常用マンホールトイレを交通の妨げのならない安全な場所に仮設できる。また、非常用マンホールトイレ1は、コンクリート製であり頑強であるため仮設ではあるが一定長期に亘り安全に使用することができる。
<非常用マンホールトイレの実施形態>
図3は、上記の方法で組み立てられた非常用マンホールトイレ1の実施例を示す立体斜視図である。図3を参照しながら、仮設が完了した状態の非常用マンホールトイレ1について説明する。既述の説明と重複する内容は適宜省略する。
非常用マンホールトイレ1は、地上構造体1Aに、テントシート23の内部に洋式簡易便器17、その両脇に手摺22L、22Rがあり、さらに、洋式簡易便器17及び手摺22L、22Rを覆うテントシート23で囲まれており、実質上公園の簡易公衆トイレような外観を呈し、同様に使用し易い。
地面から排気筒10Pの一部とキャップ部材10Pが突出しており、また、角蓋11の左端上面部のやや前方寄りに設けた誘導灯支持部31上にソーラー誘導灯30が設置されている。
地下構造体1Uには、コンクリート製の底部13付きマンホール10の円筒状筒体10Cの内壁に、ステップ10Lが設けられ、かつ、排気筒の一端側開口端部10Pが貫通して設けられている。
係る非常用マンホールトイレ1は、下部構造体1Uがコンクリート製のため、非常時において天災が連続的、断続的に起こる場合にも容易には破損しない。
また、非常用マンホールトイレ1は排気筒10Pを備えているため、キャップ部材10Pが汚された場合には、キャップ部材10Pを取り外すことで清掃することができ、また、非常用マンホールトイレ使用時には、テントシート23で囲まれた内部空間への臭気を大気中に放出することができる。また、非常用マンホールトイレ1はソーラー誘導灯30を備えており、非常用マンホールトイレ1を設置する場所を容易に確認することができ、また、日没後、懐中電灯がなくても、使用者は容易に非常用マンホールトイレ1まで誘導される。また、図3で示されるように、ソーラー誘導灯30が正面の近くにあるため、非常用マンホールトイレ1の入り口が容易に使用者に認識される。
非常事態が長期化するときは、洋式簡易便器17の開口17Hからバキュームカーのホースを投入して衛生上または快適使用の観点からある程度定期的に内部の物を排出することが望ましい。
一方、非常事態が終了し、特にライフラインが復旧したときには、もはや使用者は平常時のトイレを使用することになる。よって、非常用マンホールトイレ1のうち、図1を用いて説明した地上構造体1Aに係る設備は撤去されることが望ましい。
ただし、平常時に戻っても、非常用マンホールトイレ1の位置を衆知させておくことは必要である。
そこで、図4に示すように、ソーラ誘導灯30及び誘導支持部31、並びに、排気筒10Pの一部及びキャップ部10Pは地上面から突出させた状態にしておく。
そして、図2(b)に示されるように角蓋11にFRP製マンホール蓋12を嵌め込んでおき、誤って人間、動物、物等が落下しないようにしておく。
さらに、図4に示されるように、例えば4個で一組のプランター33をFRP製マンホール蓋12が嵌合された角蓋11の上に載置し、プランター33に花を植えて花壇を形成することが好ましい。
この態様によれば、この非常マンホールトイレ1の撤去後の設置場所を有効利用することができ、かつ、FRP製マンホール蓋12や角蓋11の部分を覆い隠すことができ、特に設置場所が公園のときは、平常時の、公園の美化に寄与しうる。
尚、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記の実施形態において、簡易洋式便器17の近くにトイレットペーパを常備させることができる。この際、手摺22R、22Lにトイレットペーパの芯を固定できるようにしてもよい。
また、ソーラー誘導灯30は、例えば、非常用マンホールトイレ1の頂部にも設置してよく、1つではなく例えばソーラー誘導灯30を4つ準備し四隅に設けるようにしてもよい。このようにすれば多方面から非常用マンホールトイレ1を認識できるようになる。
また、テントシート23´´の生地は、汎用キャンプ用テントの生地を用いればよいが、例えば、テフロン(登録商標)やシンサレート(登録商標)のような撥水性と通気性を兼ね備えた丈夫な生地を用いることができる。
1:非常用マンホールトイレ、10:マンホール、10C:円筒状筒体、11:矩形状蓋板、12:FRP製マンホール蓋、13:底板、17:便器、18:基板、19:円形開口部、F1、F2、F3、F4:掛止部(フック)、22R、22L:手摺、31:誘導灯支持部。

Claims (3)

  1. マンホールの開口部を閉鎖するFRP製マンホール蓋と同形状の基板上に配置された便器を利用する非常用マンホールトイレであって、
    前記マンホールは、底板と、該底板の上面に設置される円筒状筒体と、該円筒状筒体の上端を閉鎖する矩形状蓋板と、から構成され、
    前記矩形状蓋板は、前記FRP製マンホール蓋で閉鎖される円形開口部を備え、また、該円形開口部の周囲に、テント掛止用の掛止部と、手摺支持部と、誘導灯支持部と、を備えることを特徴とする非常用マンホールトイレ。
  2. 前記円筒状筒体は、上端部周縁に沿って形成された環状溝と下端部周縁に沿って形成された環状突条を備えており、
    前記底板は、前記環状突条を嵌め込む同心状の複数の環状溝を備え、かつ、
    前記矩形状蓋板は、前記円筒状筒体の環状溝に嵌め込む同心状の複数の環状突条を備えていることを特徴とする請求項1に記載の非常用マンホールトイレ。
  3. 前記円筒状筒体は、排気筒を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の非常用マンホールトイレ。
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