JP3214541U - 防災地下シェルター - Google Patents

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【課題】核攻撃やミサイル攻撃、竜巻等の自然災害に耐え得る充分な強度を有し、低コストでかつ短期間に構築設置が可能である防災地下シェルターを提供する。【解決手段】長手方向に所定曲率で曲げ加工した波形鋼材を用いて組立てられアーチ状の構造体であって前面壁4と後面壁5を閉塞し、底部に床面を形成し、天頂部付近に給気管6を突設し、内部に空気浄化装置を配設したドーム状構造体本体10と、構造体本体10上方に連結して突設された構造体であって天頂部に内部への出入を可能とする開閉蓋部23を設置し、開閉蓋部23の下方から床面につながる昇降はしご24を内部に収容した出入口部22を配設した出入口部形成構造体とにより構成され、給気口AOと開閉蓋部23を地上に露出して少なくともドーム状構造体本体10全体を地中に埋設するように構成される。【選択図】図1

Description

本考案は、大型デッキプレート、キーストンプレート、デッキプレートのような断面係数の大きな波形鋼材を用いて構成されるドーム状構造体を利用した防災地下シェルターに関する。
北朝鮮による度重なる核実験や日本領土を横断するミサイルの発射が頻発しているように世界情勢が不安定な現在において、ミサイル発射が確認された際にはJアラートシステムが作動し、携帯電話やテレビ、ラジオによる警報、地域住民に対しては防災行政無線による警報が発せられる。また、地球温暖化等に伴い突風、竜巻等の甚大な被害を及ぼす自然災害の発生が増大し、自然災害の場合にも同様に警報が発せられる。このような警報を確認した場合の避難場所について人々は困惑しているのが現状である。
核攻撃やミサイル攻撃、ミサイル破片落下のような災害並びに竜巻等の自然災害が予測される場合に備えて人々の安全な場所への避難が可能となるシェルターの設置が緊急の課題となっている。核攻撃等に耐え得る充分な強度が求められ、ある程度の避難期間が確保できる防災シェルターが求められている。本考案はこのような事態に備えた防災地下シェルターを提供するものである。
大型デッキプレート等のような断面係数の大きな波状プレートを長手方向に所定曲率で曲げ加工したものを組み合わせてアーチ状をなす建築構造体として、特許文献1においてスプライスプレート方式にて結合してなるプレハブシェルターが、特許文献2においてプランクシートを使用してなる開閉可能な無柱式アーチドームが、特許文献3において補強部材により強化したアーチ状建築構造体が、特許文献4において間口寸法拡張可能なアーチ状建築構造体が、特許文献5において大型デッキプレートを使用した可変寸法の建造物がそれぞれ本出願人によって開示されている。また、特許文献6において出願人は火山灰や噴石に耐え得る強度を有すると共に山の自然景観を損なわない噴火防災シェルターを開示している。しかしながら、これらの構造体はいずれも地上に設置するものであり地下に埋設することは想定していない。
このようなアーチ状建築構造体は製造コストを低減できると共に製造工期を大幅に短縮できる。また、かかる構造体は充分な強度を有しており、壁材であると同時に上方及び側方からの応力に耐えることができ内部スペースを広く確保できる無柱構造体が簡易に実現できる。
また、コンクリート製、住宅型の防災シェルターの先行文献として特許文献7や特許文献8が存在するが、コンクリート製シェルターは構築コストが高く工期が長くなり、住宅型の防災シェルターは特にミサイル攻撃、ミサイル破片落下等に対する強度を充分に確保できない。地下に埋設して地震等の自然災害に対して倒壊防止強度を有し、風の抵抗を最小限とするために卵型形状の建築物(特許文献9)が提案されているが外壁を鉄筋コンクリートとしている。また地中に埋設するシェルターとして特許文献10が存在するが、津波から受ける衝撃を分散させるために楕円状のレモン型形状に形成され、本体部の材質は鉄やFRPからなる内側層とコンクリート素材からなる外側層の2層構造としている。これらの先行文献における建造物は波形鋼材が曲げ加工された部材とするものではない。
なお、従来の地下シェルターにおいては地下室建築工事をしなければならず工事コストや施工期間が必要となり容易に設置できるものではない。そこで、充分な強度と耐久性が確保され簡易に短期間で構築可能で構築設置コストが少なくて済む構造の防災地下シェルターが望まれている。
実開平3−40310号公報 実開平3−101703号公報 特開平5−44227号公報 特開2007−3221号公報 特開平8−135221号公報 実用新案登録第3205709号公報 特開2016−65438号公報 特開2014−12966号公報 特開2012−26154号公報 特許第6016869号公報
本考案が解決しようとする課題は、核攻撃やミサイル攻撃並びに竜巻等の自然災害に耐え得る充分な強度を有し、低コストでかつ短期間に構築設置が可能であり、ある程度の期間の避難を可能にする防災地下シェルターを提供することにある。
本考案は、波形鋼材を利用して構築した構造体であって前面及び後面壁を閉塞して天頂部付近に給気管を設置し、給気を浄化する空気浄化装置を内部に配設し、底部に床面を形成したドーム状構造体本体と、構造体本体上方に本体と連結して突設される構造体であって天頂部に開閉可能で内部への出入を可能とする出入口部が配設され、内部に出入口部から床面につながる昇降はしごを配設した出入口部形成構造体とにより構成され、給気管の少なくとも給気口及び出入口部を地上に露出して少なくともドーム状構造体本体全体を地中に埋設するように構成されることを主な特徴とする。
本考案に係る防災地下シェルターは、波形鋼材DPを波付方向と直交する方向に所定曲率で曲げ加工された波状の壁部材2を波付方向に複数連結し、複数の壁部材が連結された2つの壁部を波付方向に直交する方向に天頂部において連結部材3で相互に結合してアーチ状の側壁部が形成された構造体であって、当該構造体の前面壁4及び後面壁5が閉塞され、構造体天頂部付近の適宜部位に突出して給気管6が設置され、構造体の底部に床面7が形成され、避難空間となる構造体内部に給気管からの給気を浄化する特殊フィルタを装着した空気浄化装置8が配設されたドーム状構造体本体10と、前記ドーム状構造体本体天頂部付近の上方の適宜部位に構造体本体と連結して突設され、前面壁21を前記構造体本体の前面壁4を延伸した壁面とする構造体であって、当該構造体の天頂部に開閉可能で避難空間となる構造体本体内部への出入を可能とする開閉蓋部23を備え、構造体内部に当該開閉蓋部の下方から前記床面7につながる昇降はしご24が先端部を出入口部の適宜部位に取り付けて収容された出入口部22が配設された出入口部形成構造体20と、により構成され、前記ドーム状構造体本体に設置される給気管6の少なくとも給気口AO並びに出入口部形成構造体に設置される出入口部22の少なくとも開閉蓋部23を地上に露出して、少なくともドーム状構造体本体全体が地中GRに埋設されるように構成される。
本考案に係る防災地下シェルターは、出入口部22における開閉蓋部23は手動又は油圧シリンダーを利用して片側開閉(ハッチ式)又はスライドするように構成され、ドーム状構造体本体の奥行寸法L及び間口寸法Wは任意の寸法に拡張又は縮小することが可能であり、ドーム状構造体本体内部には発電装置、簡易トイレ、ベッド、非常食の保管庫、椅子・テーブルを設置するように構成される。
本考案に係る防災地下シェルターは、波形鋼材(大型デッキプレート等)を用いて構築されるので充分な強度、耐火性及び耐久性を確保できると共に広い内部スペースが確保され、低コスト、短期間で構築設置が可能である。また本防災地下シェルターは、公園、駐車場等の地表面の空きスペースに縦穴を掘削して設置し設置後は所定の空間部分に掘削した土壌を埋め戻す作業によって構築されるので空きスペースの有効活用にも繋がる。
本考案に係る防災地下シェルターは、地上に露出した給気管及び特殊フィルタを装着した空気浄化装置が設置されるので避難空間内の安全性を確保すると共にある程度の長期間に亘る避難を可能にする。また少なくともドーム状構造体本体が地中に埋設されるので核やミサイル攻撃、竜巻、地震等の自然災害からより安全に避難できるシェルターとなる。本考案に係る内部への出入用開閉蓋部の開閉操作に油圧シリンダーを利用するので手動操作の労力を軽減できる。
本考案に係る防災地下シェルターは、ドーム状構造体の奥行寸法及び間口寸法を任意のサイズに自由に拡張又は縮小することができるので、一定地域の住民用として或いは家族用として収容人数に応じた各種サイズのシェルターを構築できる。またドーム状構造体内部に、発電装置、簡易トイレ、ベッド、非常食の保管庫、椅子・テーブル等を設置することによりシェルター内にある程度長期間の避難を可能とする。
本考案に係る防災地下シェルターの外観構成を示す斜視図である。 図1のA−A断面図である。 本考案に係る防災地下シェルターの開閉蓋部の主要部を示す断面図である。 本考案に係る防災地下シェルターに用いる波形鋼材の構成を示す斜視図である。
以下に本考案に係る防災地下シェルター(以下、単に「本シェルター」という)の実施の形態について図1〜図4を参照しながら説明する。本シェルターはドーム状構造体本体10(以下、単に「構造体本体」という)と出入口部が配設された出入口部形成構造体20(以下、単に「出入口形成構造体」という)とを備え、所定部分を除き少なくとも構造体本体全体が地中GRに埋設されるように構成される。構造体本体は、図4に示すようにその断面が波付けされた(連続するコ字状の溝を形成した)大型デッキプレート等と呼ばれる波形鋼材DPを主構造材とするものである。また出入口形成構造体も構造体本体と同様に波形鋼材DPを利用して構築することができる。
構造体本体の構築においては、図1に示すように波形鋼材DPを波付方向と直交する方向(長手方向、溝方向)に沿って少なくとも部分的にあるいは全体的に所定曲率となるように曲げ加工して壁部材2を製造する。この壁部材を波付方向に複数個連結して一方の側壁と、壁部材を連結した他方の側壁とを天頂部付近において連結部材3を介して溶接、ボルト締めその他の手段により結合してアーチ状に形成する。
ここで壁部材、側壁の連結・結合は、各波形鋼材の波形に沿った両側端を穿孔されたボルト穴にボルトを挿通することによって隣接する波形鋼材同士を連結する、あるいは溶接による接合とすることもできる。本シェルターで用いるドーム状構造体は無柱建造物であり、波形鋼材自体が主構造材となるため充分な強度と耐久性を有すると共に広いスペースが確保される。
構造体本体は、図1に示すように前面壁4及び後面壁5が閉塞されており、図2に示すように構造体本体内部の底部には床面7が形成されている。床面は、直線状の波形鋼材(大型デッキプレート)を板状に並べて基礎部とし、その上にプラスチック製のPタイルや木製の板材等を敷き詰めて形成して避難時の快適な生活空間を確保するものである。なお、前面壁及び後面壁を所定の本数、長さの波形鋼材を連結して縦又は横方向に並べて製造することによって本シェルター全体としての強度が確保される。
図1、2に示すように先端部に外気の取り入れ口(給気口)AOを形成した給気管6が構造体本体の天頂部付近の適宜部位に突出して設置されている。図1では給気管を後面壁側に設置しているが、給気管は設置場所の地表面において障害物とならないように配慮して前面壁側或いは中間部の任意の部位に設置することができる。給気管の先端部には外気を取り入れるための給気口AOが設けられているのでこの給気管の少なくとも給気口は地上に露出されていることが必要である。給気管には例えば24時間以上の長時間の避難が必要となる場合等を考慮して自然の空気をシェルター内の避難空間に流入させるために強制的に空気を吸い込むモーターファンを取り付けることもできる。給気管は構造体本体の内部に配設される空気浄化装置8に連結されている。
空気浄化装置は給気管からの給気を浄化する特殊フィルタを装着している。給気中に含まれる微細な塵埃をはじめ菌類等を除去する高性能フィルタ、さらにはインフルエンザウィルス等を消滅させる殺菌用光触媒フィルタ等の特殊フィルタを装着することができる。これにより避難空間内の人の安全性を確保すると共にある程度の長期間に亘る避難を可能にする。
また、避難の際に懐中電灯やランプ等をシェルター内に持ち込むことにより避難空間の明かりを確保できるが、避難空間となる構造体本体内部の天井、側壁等の高い位置、或いは出入口形成構造体の任意の部位に照明器具を予め取付けておくと緊急の場合に都合がよい。なお、モーターファンや空気浄化装置、照明器具等は地上から引き込まれる商用電源、又はシェルター内に設置される自家発電機を利用して操作スイッチにより作動させることができる。
本シェルターは、図1、2に示すように地上から避難空間となる構造体本体内部に出入りするための出入口部22を備えた出入口形成構造体20が構造体本体10と連結して一体に形成されている。出入口形成構造体は構造体本体の天頂部付近の上方の適宜部位に突出して構築されており、図1に示すように出入口形成構造体の前面壁21を構造体本体の前面壁4の一部を延伸した壁面としている。
出入口形成構造体20及び構造体本体10の前面壁には波形鋼材を縦方向に用いて適宜数横方向に並べて使用して、波形鋼材を構造体本体の壁面上方の出入口形成構造体の横幅に相当する部分を出入口形成構造体の前面壁となるように延伸して使用することによって、出入口部形成構造体の構築を簡易とすると共に本シェルターの強度を確保することができる。
図1では、出入口形成構造体の前面壁21を構造体本体の前面壁4の一部を上方に延伸させた壁面として構成しているが、出入口形成構造体は構造体本体の前面壁よりも後方に離れた天頂部上方の任意の部位に形成してもよく、その場合出入口形成構造体の前面壁は独自に構築すればよい。また図1では、出入口形成構造体20の断面形状を矩形としているが、断面形状は開閉蓋部の形成部位を確保した上で、台形、5角形等の多角形、1辺を直線とする円形等様々な形状にしてもよい。出入口形成構造体と構造体本体との連結・結合は、各波形鋼材の両側端を穿孔されたボルト穴にボルトを挿通することによって隣接する波形鋼材同士を連結する、あるいは溶接による接合とすることもできる。
出入口形成構造体は避難空間となる構造体本体内部に出入するための出入口部22が配設されており、出入口形成構造体の天頂部には避難空間となる構造体本体内部への出入を可能とする開閉可能な開閉蓋部23を備えている。なお、開閉蓋部は内部への出入を可能とするために地上に露出して設置される。構造体内部には開閉蓋部の下方から床面7につながる昇降はしご24が収容されており、昇降はしごの先端部は出入口部の上方端部の適宜部位に取り付けて収容されている。
床面につながる昇降はしご24は、上部側は出入口形成構造体内部に下方側は構造体本体の内部に収容されており、昇降はしごの先端部は出入口部の適宜部位、例えば開閉蓋部23の開放される一辺の下方に固着或いは取り外し可能に係合して取り付けられる。昇降はしごは地上から床面への安全な昇降動作を確保するために脱落しないように取り付けることが必要である。なお、昇降はしごは、使用時以外は出入口部の適宜部位に折り畳まれ収縮して出入口形成構造体上方の適宜部位に設置され、使用時に床面7まで延長するような収縮延長可能タイプとすることもできる。
出入口形成構造体を構造体本体の天頂部付近を開口して、開口部に出入口部を形成することも可能であるが、アーチ状の構造体に開閉蓋部を形成することや油圧シリンダーの設置等を考慮すると、出入口部が複雑となり構築時間や製造コストを要することとなり、また強度の確保が困難となることとなり構築の容易性や強度の点で出入口形成構造体は構造体本体と連結して突設する方が有利である。
本シェルターは、構造体本体に設置される給気管の少なくとも給気口AO、および出入口形成構造体に設置される出入口部の少なくとも開閉蓋部23を地上に露出して、つまりこれらの構成部分を除いて少なくとも構造体本体全体を地中GRに埋設するように構成される。出入口形成構造体の開閉蓋部のレベルまで埋設すると避難空間への出入が容易となり都合がよい。少なくとも構造体本体全体を地中に埋設することにより核やミサイル攻撃、竜巻、地震等の自然災害からより安全な避難空間を確保できる。
なお、出入口形成構造体上端に地上に露出して設置される出入口部の開閉蓋部が地上レベルから高い位置に設置される場合は、地上から出入口への侵入を容易にするために簡易の昇降階段やはしご等を設置すると都合がよい。
本シェルターに係る出入口形成構造体20の上端に配設される開閉蓋部23は手動による開閉操作が可能なハッチ式又はスライド式の簡易な構成とすることができるが、手動操作の労力を軽減可能な油圧シリンダーOCを利用することができる。開閉蓋部の構成は図1及び図3(A)に示すような片側開閉のハッチ式や、図3(B)に示すような横方向移動のスライド式とすることができる。また図3(C)に示すような垂直開閉式のように構成することもできるが、手動による開閉操作の点からハッチ式、スライド式が有利である。
また、図3(A)、(B)では、油圧シリンダーOCを蓋部の開閉運動の支点F側の壁面に1個取り付けている構成を示しているが、油圧シリンダーは当該壁面に左右2個又はそれ以上取り付けることによって手動操作をよりアシストすることが可能となる。なお、スライドタイプの開閉蓋部においては油圧シリンダーの伸縮部材としてワイヤロープが使用される。図3(C)に示す垂直開閉式においては左右又は前後の壁面、或いは全壁面の左右に2個又はそれ以上取り付けることによって手動操作をよりアシストすることが可能となる。なお、出入口部における壁面及び開閉蓋部は耐久性及び強度の面からステンレス製が望ましい。
本シェルターに係る構造体本体及び出入口形成構造体の両側壁面、前後の壁面の表面は、地中に埋設することや耐久性を考慮してエポキシ樹脂によるコーティング処理を行うことが望ましい。また外部に露出している給気管、開閉蓋部の表面も耐久性を考慮してエポキシ樹脂コーティング処理を行うことが望ましい。
本シェルターに係る構造体本体10は収容人数に応じて奥行寸法L及び間口寸法Wを任意の寸法に拡張又は縮小することが可能であり、各種サイズの構造体を容易に構築することができる。一定地域の住民用として数10名程度の集団避難を可能にするためにある程度規模の大きいサイズのシェルターや、家族用として少人数収容の小さいサイズの簡易なシェルターを構築可能となる。本構造体の奥行き(長さ)サイズは、波形鋼材の波形に沿った方向、すなわち幅方向の壁部材の連結数を増加又は減少することにより容易に対応でき、また構造体の間口(横幅)サイズの変更は、長さの異なる波形鋼材、連結部材を採用する(本出願人が提案した特許文献4、5)こと等により間口の異なる構造体を容易に製造することができる。
本シェルターの避難空間を形成する構造体内部には、発電装置、簡易トイレ、ベッド、非常食の保管庫、椅子・テーブル、その他生活に必要な設備や布団、毛布、保存食等を設置、備えることができる。このような設備備品を設置、備えることによってシェルター内に例えば2日間以上の長期間の避難を可能とする。なお、発電装置や冷蔵庫等の駆動源として地上から引き込まれる商用電源を利用することができる。
また本考案においては、本シェルターの設置場所の地形、地盤の性状等に応じて構造体本体の側壁部の基礎部となる両端部の所定部位にアンカーボルトを挿入するための孔を開口した所定数のアンカープレートを取り付け、アンカープレートを介してアンカーボルトABを地盤に打ち込むことによってドーム状構造体を地盤に固定させるように構成することができる。
ここで本シェルターの製造並びに設置工程の概略を簡単に説明する。工場において、長手方向に所定曲率で曲げ加工した波形鋼材を用いて組立てられアーチ状に形成された構造体を製造し、その前面及び後面を閉塞し、構造体底部に床面を取り付け、天頂部付近に突出して給気管を取り付けてドーム状構造体本体を形成し、天頂部に内部への出入を可能とする開閉蓋部を設置した出入口部を取り付けて構造体本体の上方に連結した出入口部形成構造体を構造体本体と一体に形成して本シェルターを製作する。
このように殆ど完成されたドーム状構造体を製造工場から大型車両等により設置場所まで搬送し、予め掘削された地下空間にクレーンで吊り上げて据え付け、現場において構造体本体内部に給気管からの給気を浄化する空気浄化装置を設置し、開閉蓋部の下方から床面につながる昇降はしごを取り付け、発電装置、簡易トイレ、ベッド、非常食の保管庫、椅子・テーブル、その他生活に必要な設備を設置し、布団、毛布、保存食等を保管する。その後、給気管の給気口並びに出入口部の開閉蓋部を地上に露出して、つまり当該構成部分を除いた周囲の空き空間に掘削した土壌を埋め戻す。
本シェルターの設置場所となる地下空間は、公園、駐車場等の地表面の空きスペースを利用してシェルターの縦横高さサイズに対応したサイズの縦穴を掘削して作られる。公園等の広いスペースが確保可能な場所には地域住民が避難可能な比較的規模の大きいサイズのシェルター用の地下空間を作り、一般家庭敷地内の駐車スペース程度の広さには家族の避難用として小さい規模の地下空間を作ることができる。そのため構築コストが低減でき工期が大幅に短縮されることになる。
本考案に係る防災地下シェルターは、波形鋼材を用いて構築されるので充分な強度が確保されると共に低コスト、短期間で構築可能である。また本防災地下シェルターは、公園、駐車場等の地表面の空きスペースに縦穴を掘削して設置し設置後は掘削した土壌を埋め戻すので空きスペースの有効活用にも繋がる。
本防災地下シェルターは、給気管、特殊フィルタを装着した空気浄化装置、発電装置、簡易トイレ等が設置されるので避難空間内の安全性を確保すると共にある程度の長期間に亘る避難を可能にする。また少なくともドーム状構造体本体全体が地中に埋設されるので核やミサイル攻撃、竜巻、地震等の自然災害からより安全に避難できるシェルターとなる。本防災地下シェルターは、ドーム状構造体本体の奥行寸法及び間口寸法を任意のサイズに自由に拡張又は縮小することができるので収容人数に応じた各種サイズのシェルターを構築できる。
10 ドーム状構造体本体
2 壁部材
3 連結部材
4 ドーム状構造体本体の前面壁
5 ドーム状構造体本体の後面壁
6 給気管
7 床面
8 空気浄化装置
20 出入口部形成構造体
21 出入口部形成構造体の前面壁
22 出入口部
23 開閉蓋部
24 昇降はしご
DP 波形鋼材
AO 給気管の給気口
GR 地盤
OC 油圧シリンダー
AB アンカーボルト
L ドーム状構造体本体の奥行寸法
W ドーム状構造体本体の間口寸法
F 開閉運動の支点


本考案に係る防災地下シェルターは、出入口部22における開閉蓋部23は手動又は油圧シリンダーを利用して片側開閉(ハッチ式)又はスライドするように構成され、ドーム状構造体本体の奥行寸法Lは波形鋼材の波形に沿った方向の壁部材の連結数を増加又は減少することにより任意の寸法に拡張又は縮小することが可能であり、ドーム状構造体本体の間口寸法Wは長さの異なる波形鋼材を用いることにより任意の寸法に拡張又は縮小することが可能であり、ドーム状構造体本体内部には発電装置、簡易トイレ、ベッド、非常食の保管庫、椅子・テーブルを設置するように構成される。

Claims (4)

  1. 波形鋼材を波付方向と直交する方向に所定曲率で曲げ加工された波状の壁部材を波付方向に複数連結し、複数の壁部材が連結された2つの壁部を波付方向に直交する方向に天頂部において連結部材で相互に結合してアーチ状の側壁部が形成された構造体であって、当該構造体の前面壁及び後面壁が閉塞され、構造体天頂部付近の適宜部位に突出して給気管が設置され、構造体の底部に床面が形成され、避難空間となる構造体内部に給気管からの給気を浄化する特殊フィルタを装着した空気浄化装置が配設されたドーム状構造体本体と、
    前記ドーム状構造体本体天頂部付近の上方の適宜部位に構造体本体と連結して突設され、前面壁を前記構造体本体の前面壁を延伸した壁面とする構造体であって、当該構造体の天頂部に開閉可能で避難空間となる構造体本体内部への出入を可能とする開閉蓋部を備え、構造体内部に当該開閉蓋部の下方から前記床面につながる昇降はしごが先端部を出入口部の適宜部位に取り付けて収容された出入口部が配設された出入口部形成構造体と、
    により構成され、
    前記ドーム状構造体本体に設置される給気管の少なくとも給気口並びに出入口部形成構造体に設置される出入口部の少なくとも開閉蓋部を地上に露出して、少なくともドーム状構造体本体全体が地中に埋設されることを特徴とする防災地下シェルター。
  2. 前記出入口部おける開閉蓋部は、手動又は油圧シリンダーを利用して片側開閉又はスライドするように構成されることを特徴とする請求項1に記載の防災地下シェルター。
  3. 前記ドーム状構造体本体の奥行寸法L及び間口寸法Wは任意の寸法に拡張又は縮小することが可能であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の防災地下シェルター。
  4. 前記ドーム状構造体本体内部に、発電装置、簡易トイレ、ベッド、非常食の保管庫、椅子・テーブルが設置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の防災地下シェルター。


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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022145495A (ja) * 2021-03-19 2022-10-04 日本碍子株式会社 ハニカム構造体および該ハニカム構造体を用いた電気加熱型担体
JP7321619B1 (ja) * 2023-04-05 2023-08-07 株式会社シェルタージャパン 滑車昇降式シェルター扉

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