JP5453137B2 - 演算増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、演算増幅器に係り、特に、スルーレートの増大等を図ったものに関する。
演算増幅器は、増幅回路や比較回路等の種々の電子回路を構成する際に多く用いられるが、高速、且つ、安定性の高いパルス応答性を有することが理想とされる。一般的な演算増幅器においては、帰還回路を構成する際の安定性を確保するための位相補償用コンデンサが設けられているが、上述のような高速化のためには、このコンデンサの容量を小さくするか、コンデンサに流れる電流を増大させる必要がある。
図10には、従来回路の一構成例が示されており、以下、同図を参照しつつ、従来回路について説明する。
この従来の演算増幅器10は、PNP型のバイポーラトランジスタである第1及び第2のトランジスタQ1,Q2と、第3の定電流源CS3により差動増幅回路が構成される一方、PNP型のバイポーラトランジスタである第5及び第6のトランジスタQ5,Q6によるカレントミラーと共にNPN型のバイポーラトランジスタである第3及び第4のトランジスタQ3,Q4により出力回路が構成されたものとなっている。
さらに、トランジスタQ3,Q4による出力回路には、バッファX1が接続されており、出力信号は、バッファX1により外部へ出力可能となっている。
かかる演算増幅器10を用いて、例えば、図3に示されたようにボルテージホロアを構成した場合に、パルス信号を印加した際の動作について、以下に説明する。
まず、正転入力端子IN+に、低電圧VLと高電圧VHとの間で変化するパルス信号が印加される前、すなわち、正転入力端子IN+が低電圧VLの状態においては、反転入力端子IN−も同電位である。
次に、高電圧VHのパルス信号が、任意のパルス立ち上がり速度で正転入力端子IN+に印加されると(図3参照)、第1のトランジスタQ1がオン状態となる一方、第2のトランジスタQ2がオフ状態となり、第3の定電流源CS3からの全電流が第1のトランジスタQ1に流れ、そのコレクタ電流の大きさは、I3となる。一方、第2のトランジスタQ2の電流は零となる。
この際、第1の定電流源CS1の電流は、第1乃至第3の定電流源CS1〜CS3の電流が、I1=I2=I3の関係にあるため、第1のトランジスタQ1を通して流れるI3によって供給されることとなる。したがって、第4のトランジスタQ4のエミッタから第1の定電流源CS1に流れる電流は零であり、第4のトランジスタQ4はオフ状態である。
一方、第2の定電流源CS2の電流は、第1のトランジスタQ2がオフ状態であるため、第3及び第5のトランジスタQ3,Q5を通して流れることとなる。なお、この電流の大きさは、I2である。
ここで、第5及び第6のトランジスタQ5,Q6は、カレントミラーを構成しているため、第6のトランジスタQ6のコレクタからは、電流I2と等しい電流が流れ出ることとなる。
またこのとき、前述したように、第4のトランジスタQ4は、オフ状態であるため、電流I2は、位相補償用のコンデンサCcに流れ込む。ここで、第1乃至第3の定電流源CS1〜CS3は、先に述べたように、I1=I2=I3の関係にあるため、結果として、コンデンサCcに流れ込む電流の大きさはI3となる。
コンデンサCcに電流が流れ込むことは、コンデンサCcが充電されることになり、P点(図10参照)の電位が上昇し、この点の電位は、バッファX1を介して出力端子OUTへ伝わり、最終的に、出力端子OUTの電圧は、入力端子IN+と同じ高電圧VHになる。
この出力端子OUTの電位の変化の速さは、スルーレートSRと称され、電流I3がコンデンサCcを充電することを表す下記する式1により定義される。
SR=I3/Cc・・・式1
このスルーレートSRの値が大きいほど、パルス応答速度が速いことを意味する。ところが、図10に示された従来回路においては、式1を参考に、電流I3を大きくするか、コンデンサCcの容量値を小さくすることで、スルーレートの改善を図っている。
しかしながら、上述のような方法でスルーレートを増大させると、演算増幅器の安定性の指標である位相余裕が減少し、出力電圧に振動が発生し、動作の安定性が損なわれるという問題がある。
そこで、本願出願人は、先に、そのような問題を解決するため、特許文献1に示されるように、電流I3を大きくすることなく、コンデンサCcの充電電流を増加させることができるような回路構成の演算増幅器を提案している。
図11には、かかる演算増幅器20が示されており、以下、同図を参照しつつ、この演算増幅器20について概括的に説明する。
この演算増幅器20は、先に図10に示された回路に、NPN型のバイポーラトランジスタQA1、QA2、QA6、QA8、QB1、QB2、PNP型のバイポーラトランジスタQA3、QA4,QA5、QA7、抵抗器RA1〜RA4、定電流源CS4、CS5を付加した構成として、スルーレートの増大を図ったものである。
かかる演算増幅器20は、正転入力端子IN+と反転入力端子IN−の入力端子間電位差Vdifが、ベース・エミッタ間電位差1Vbe以上、すなわち、約0.6V以上の高電圧となったときのみ、トランジスタQA2、QA3がオンし、トランジスタQA5にコレクタ電流が流れるようになっている。そして、このコレクタ電流が、トランジスタQA5、QA7、抵抗器RA3のカレントミラーによりミラーされて、コンデンサCcに、電流Iaとして供給されるようになっている。コンデンサCcには、既に電流I3が供給されているので、コンデンサCcに供給される電流のトータルの大きさは、I3+Iaとなる。したがって、このときのスルーレートは、下記する式2で表される大きさとなる。
SR=(I3+Ia)/Cc・・・式2
この式2で表されるスルーレートは、先の式1で表されるスルーレートに比して、Ia/Ccだけ高くなっており、これにより、パルス応答特性の高速化を実現できるものとなっている。
なお、正転入力端子IN+が反転入力端子IN−よりも約1Vbe以上、すなわち、約0.6V以上低電圧になったときにのみ、上述とは逆に、トランジスタQA1、QA4がオンし、トランジスタQA6に流れるコレクタ電流がトランジスタQA8のコレクタ電流にミラーされて、トランジスタQA4のコレクタに流れる電流と加算されてコンデンサCcに吸い込み電流として供給される。その結果、コンデンサCcの電荷が高速放電されることとなり、上述と同様にスルーレートが高くなるものとなっている。
なお、正転入力端子IN+と反転入力端子IN−の電位差が約0.6V未満のときは、IaがコンデンサCcに追加供給されないため、演算増幅器の安定性を損なうことはない。
特開2008−211654号公報(第5−7頁、図1−図5)
しかしながら、図10に示された最初の従来回路の場合、スルーレートは、式1により求められるものとなるため、電流I3を大きくするか、コンデンサCcを小さくする必要があるが、それによって動作の安定性が損なわれるという問題がある。
一方、図11に示された従来回路の場合、動作の安定性を損なうことなく、スルーレートを増大することができるが、追加の素子が多く、しかも、2つの定電流源の追加を含むため、消費電流の増大を招き、実用性の点で十分なものとは言い難いという問題がある。さらに、図11に示された従来回路においては、2つの入力端子IN+,IN−に接続されたトランジスタQB1,QB2が常時オン状態であるため、これらの素子により演算増幅器の入力換算雑音電圧が増加するという欠点があった。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、従来回路よりも少ない素子の追加によって入力換算雑音電圧を増加させることなく、従来回路と同等の性能で回路の安定性を保持したまま、スルーレートの増大可能な演算増幅器を提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係る演算増幅器は、
差動対をなすよう第1及び第2のトランジスタが差動接続され、当該差動接続部分に定電流源が接続される一方、前記第1及び第2のトランジスタの前記差動接続部分と反対側には、負荷が接続されてなる差動増幅回路が設けられ、前記差動増幅回路の出力側には位相補償用のコンデンサが設けられ、
前記第2のトランジスタのベース電位が第1のトランジスタのベース電位よりも所定値以上大きくなった際に、電流を出力する正電流第1出力ノードと電流を引き込む負電流第1出力ノードとを有する一方、前記第2のトランジスタのベース電位が第1のトランジスタのベース電位よりも所定値以上小さくなった際に、電流を出力する正電流第2出力ノードと電流を引き込む負電流第2出力ノードとを有するよう構成されてなる電流供給回路が設けられ、
前記正電流第1出力ノードは前記第1のトランジスタのコレクタに接続され、
前記正電流第2出力ノードは、前記第2のトランジスタのコレクタに接続され、
前記負電流第1出力ノード及び前記負電流第2出力ノードには、共に所定の高電源電圧が印加されてなるものである。
本発明によれば、入力電圧が低電位から高電位に遷移する際、及び、高電位から低電位に遷移する際にのみ、一時的に位相補償用コンデンサに電流を追加供給可能としたので、動作の安定性を損なうことなく、スルーレートを増大させることができ、しかも、従来回路に比して、少ない回路素子の追加で実現できるようにしたので、回路の小規模化が可能となり、その上、従来に比して、消費電流が低減されるという効果を奏するものである。また、回路素子の追加に起因した演算増幅器の入力換算雑音電圧を増加させることがないという効果を奏するものである。
本発明の実施の形態における演算増幅器の第1の基本回路構成例を示す回路図である。 図1に示された第1の基本回路構成例における電流供給回路の第1の構成例を示す回路図である。 演算増幅器を用いたボルテージホロアの回路構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態における演算増幅器のパルス信号入力に対する出力応答特性を、従来の演算増幅器の同様な特性と共に示す特性線図である。 本発明の実施の形態における演算増幅器のパルス信号入力に対するスルーレートの時間変化を、従来の演算増幅器の同様な特性と共に示す特性線図である。 図1に示された第1の基本回路構成例における電流供給回路の第2の構成例を示す回路図である。 図1に示された第1の基本回路構成例における電流供給回路の第3の構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態における演算増幅器の第2の基本回路構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態における演算増幅器の第3の基本回路構成例を示す回路図である。 従来の演算増幅器の第1の回路構成例を示す回路図である。 従来の演算増幅器の第2の回路構成例を示す回路図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図9を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における演算増幅器の第1の基本回路構成例について、図1を参照しつつ説明する。
この演算増幅器30Aは、PNP型のバイポーラトランジスタである第1及び第2のトランジスタ(図1においては、それぞれ「Q1」、「Q2」と表記)11,12と、第3の定電流源(図1においては「CS3」と表記)33により差動増幅回路が構成される一方、PNP型のバイポーラトランジスタである第5及び第6のトランジスタ(図1においては、それぞれ「Q5」、「Q6」と表記)15,16によるカレントミラーと共にNPN型のバイポーラトランジスタである第3及び第4のトランジスタ(図1においては、それぞれ「Q3」,「Q4」と表記)13,14により出力回路が構成されたものとなっている。
さらに、第3及び第4のトランジスタ13,14による出力回路には、バッファ(図1においては「X1」と表記)19が接続されており、出力信号は、バッファ19により外部へ出力可能となっている。
またさらに、詳細は、後述するが、電流供給回路100Aが設けられており、スルーレートの増大を可能としたものとなっている。
以下、具体的に説明すれば、まず、差動増幅回路を構成する第1及び第2のトランジスタ11,12は、エミッタ同士が接続されて差動接続とされ、その接続点には、高電源電圧V+が印加されて動作する第3の定電流源33が接続されたものとなっている。
一方、第1及び第2のトランジスタ11,12のコレクタ側には、NPN型のバイポーラトランジスタである第3及び第4のトランジスタ13,14により構成された出力回路が接続されると共に、第1のトランジスタ11のコレクタと低電源電圧V−との間には、第1の定電流源(図1においては「CS1」と表記)31が、また、第2のトランジスタ12のコレクタと低電源電圧V−との間には、第2の定電流源(図1においては「CS2」と表記)32が、それぞれ接続されたものとなっている。
出力回路を構成する第3及び第4のトランジスタ13,14は、ベースが相互に接続されると共に、その接続点と低電源電圧V−との間には、電圧V1を出力するバイアス電源30が、その正極側がベースに接続されるように設けられている。
一方、第3のトランジスタ13のエミッタは、第2のトランジスタ12のコレクタに、第4のトランジスタ14のエミッタは、第1のトランジスタ11のコレクタに、それぞれ接続されたものとなっている。
また、第3のトランジスタ13のコレクタには、第5のトランジスタ15のコレクタが、第4のトランジスタ14のコレクタには、第6のトランジスタ16のコレクタが、それぞれ接続されている。
第5及び第6のトランジスタ15,16は、ベースが相互に接続されると共に、第5のトランジスタ15のコレクタに接続され、カレントミラーを形成するものとなっている。
第5のトランジスタ15のエミッタは、第1の抵抗器(図1においては「R1」と表記)41を介して、第6のトランジスタ16のエミッタは、第2の抵抗器(図1においては「R2」と表記)42を介して、共に高電源電圧V+が印加されるようになっている。
また、第4のトランジスタ14のコレクタと第6のトランジスタ16のコレクタの相互の接続点は、バッファ19の入力段に接続される一方、その接続点と低電源電圧V−との間には、位相補償用のコンデンサ(図1においては「Cc」表記)61が接続されている。
さらに、第4のトランジスタ14のコレクタと第6のトランジスタ16のコレクタの相互の接続点には、PNP型の補助用第7のトランジスタ(図1においては「QA7」表記)27のコレクタと、NPN型の補助用第8のトランジスタ(図1においては「QA8」表記)28のコレクタが接続されている。
そして、補助用第7のトランジスタ27は、補助用第5のトランジスタ(図1においては「QA5」表記)25とカレントミラーを構成し、補助用第8のトランジスタ28は、補助用第6のトランジスタ(図1においては「QA6」表記)26とカレントミラーを構成するものとなっている。
すなわち、補助用第5のトランジスタ25と補助用第7のトランジスタ27は、ベースが相互に接続されると共に、補助用第5のトランジスタ25のコレクタに接続される一方、補助用第5のトランジスタ25のエミッタには、高電源電圧V+が直接印加されるようになっており、補助用第7のトランジスタ27のエミッタには、第3の抵抗器(図1においては「RA3」表記)53を介して高電源電圧V+が印加されるようになっている。
そして、補助用第5のトランジスタ25のコレクタは、後述する電流供給回路100Aの負電流第1出力ノードである負電流第1出力端子(図1においては「−I−OUT1」と表記)73に接続されたものとなっている。
一方、補助用第6のトランジスタ26と補助用第8のトランジスタ28は、ベースが相互に接続されると共に、補助用第6のトランジスタ26のコレクタに接続される一方、補助用第6のトランジスタ26のエミッタには、低電源電圧V−が直接印加されるようになっており、補助用第8のトランジスタ28のエミッタには、第4の抵抗器(図1においては「RA4」表記)54を介して低電源電圧V−が印加されるようになっている。
そして、補助用第6のトランジスタ26のコレクタは、後述する電流供給回路100Aの正電流第2出力ノードである正電流第2出力端子(図1においては「+I−OUT2」と表記)72に接続されたものとなっている。
次に、図2を参照しつつ、電流供給回路100Aの具体的構成について説明すれば、電流供給回路100Aは、直列接続された供給回路用第1及び第4のトランジスタ(図2においては、それぞれ「QA1」、「QA4」と表記)21,24と、直列接続された供給回路用第2及び第43トランジスタ(図2においては、それぞれ「QA2」、「QA3」と表記)22,23を主たる構成要素として構成されたものとなっている。なお、以下の説明において、必要に応じて、随時図1を参照することとする。
まず、NPN型のバイポーラトランジスタである供給回路用第2のトランジスタ22のコレクタは、負電流第1出力端子73に、ベースは、電位第2検出ノードである電位第2検出端子(図1、図2においては、「V−DET2」と表記)76に、それぞれ接続される一方、エミッタは、PNP型のバイポーラトランジスタである供給回路用第3のトランジスタ23のエミッタに、供給回路用第2の抵抗器(図2においては「RA2」と表記)52を介して接続されている。
そして、負電流第1出力端子73は、先に述べたように補助用第5のトランジスタ25のコレクタに接続されたものとなっている(図1参照)。また、電位第2検出端子76は、先の第2のトランジスタ12のベースと共に、正転入力端子(図1においては「IN+」と表記)65に接続されている(図1参照)。
また、供給回路用第3のトランジスタ23のコレクタは、正電流第1出力ノードである正電流第1出力端子(図1、図2においては「+I−OUT1」と表記)71に接続されており、この正電流第1出力端子71は、低電源電圧V−が印加されるようになっている(図1参照)。
一方、NPN型のバイポーラトランジスタである供給回路用第1のトランジスタ21のコレクタは、負電流第2出力ノードである負電流第2出力端子(図1、図2においては「−I−OUT2」と表記)74に、ベースは、電位第1検出ノードである電位第1検出端子(図1、図2においては「V−DET1」と表記)75に、それぞれ接続される一方、エミッタは、PNP型のバイポーラトランジスタである供給回路用第4のトランジスタ24のエミッタに、供給回路用第1の抵抗器(図2においては「RA1」と表記)51を介して接続されている。
また、供給回路用第4のトランジスタ24のコレクタは、正電流第2出力端子(図2においては「+I−OUT2」と表記)72に接続されており、この正電流第2出力端子72は、先に述べたように補助用第6のトランジスタ26のコレクタが接続されている。
さらに、供給回路用第3のトランジスタ23のベースと供給回路用第4のトランジスタ24のベースは、相互に接続されると共に、その接続点と高電源V+との間には、高電源V+側から順に供給回路用第9のトランジスタ(図2においては「QA9」と表記)29と第1のダイオード(図2においては「D1」と表記)35が直列接続されて設けられている。
すなわち、供給回路用第9のトランジスタ29のコレクタには、高電源電圧V+が印加されるようになっている一方、エミッタは、第1のダイオード35のアノードが接続され、その第1のダイオード35のカソードは、先の供給回路用第3及び第4のトランジスタ23,24のベースに接続されている。
そして、供給回路用第9のトランジスタ29のベースは、電位第3検出ノードである電位第3検出端子(図1、図2においては「V−DET3」と表記)77に接続されており、この電位第3検出端子77は、先の第1及び第2のトランジスタ11,12のエミッタに接続されている。
一方、供給回路用第3及び第4のトランジスタ23,24の相互に接続されたベースと低電源電圧V−との間には、第4の定電流源(図2においては「CS4」と表記)34が接続されて設けられている。
かかる構成における本発明の実施の形態の演算増幅器は、例えば、特開2008−211654号公報に開示された回路が、それより以前の従来回路に対して追加した素子数に比して、1素子少なく、その分、回路の小規模化が図れ、しかも、定電流源が1素子少ないため、低消費電力化が図られたものとなっている。
次に、上述した演算増幅器30Aを用いて、図3に示されたようにボルテージホロアを構成した場合における動作について、図4及び図5の特性線図を参照しつつ説明する。
最初に、ボルテージホロアの構成について、図3を参照しつつ説明する。
ボルテージホロアは、従来から良く知られているように、演算増幅器30Aの反転入力端子(図示せず)と出力端子67を相互に接続し、正転入力端子65に信号を入力するようにしたものである。
かかる構成のボルテージホロアの正転入力端子65に、論理値Highに相当する電圧レベルがVH、論理値Lowに相当する電圧レベルがVLのパルス信号を印加した場合(図3参照)の動作について、図4及び図5を参照しつつ、以下に説明する。
ここで、図4は、上述のようにパルス信号を入力した場合の出力電圧VOUTの変化特性を、従来回路の同様の特性と共に示した特性線図であり、横軸はパルス信号入力後の経過時間を、縦軸は出力電圧を、それぞれ表している。
図4において、実線の特性線は、本発明の実施の形態における演算増幅器30Aの出力電圧の変化特性を、太線の点線による特性線は、従来回路の出力電圧の変化特性を、それぞれ示しており、また、細線の点線による特性線は、入力パルス信号の変化を示している。
また、図5は、上述のようにパルス信号を入力した場合のスルーレートの時間変化を、従来の演算増幅器の同様な特性と共に示す特性線図であり、横軸はパルス信号入力後の経過時間を、縦軸はスルーレートを、それぞれ表しており、左縦軸は、本発明の実施の形態における第1乃至第3の構成例(実施例1〜3)、第7乃至第10の構成例(実施例7〜10)におけるスルーレートを、右縦軸は、本発明の実施の形態における第4乃至第6の構成例(実施例4〜6)におけるスルーレートを、それぞれ表している。
まず、パルス信号の入力が無く、正転入力端子65が論理値Lowに相当する電圧VLのレベルにある時刻0から時刻t1の間は、正転入力端子65、反転入力端子66共に、同電位VLの状態にある。
この場合、供給回路用第9のトランジスタ29のベース電位は、第1及び第2のトランジスタ11,12のエミッタ電位であり、その大きさは、(VL+0.6)Vである。ここで、0.6Vは、第1及び第2のトランジスタ11,12のベースとエミッタ間の電位差である。供給回路用第9のトランジスタ29のエミッタ電位は、供給回路用第9のトランジスタ29のベースとエミッタ間の電位差を、第1及び第2のトランジスタののベースとエミッタ間の電位差と同じ0.6Vであるとすると、VLとなる。
また、供給回路用第3及び第4のトランジスタ23,24のベース電位は、第1のダイオード35における電圧降下を0.6Vとすると、VL−0.6Vとなる。一方、供給回路用第1及び第2のトランジスタ21,22のベース電位は、VLである。
したがって、供給回路用第1のトランジスタ21と供給回路用第4のトランジスタ24のベース電位差と、供給回路用第2のトランジスタ22と供給回路用第3のトランジスタ23のベース電位差は、共にVL−(VL−0.6)=0.6Vである。また、供給回路用第1乃至第4のトランジスタ21〜24にコレクタ電流IC1が流れるオン状態にするには、供給回路用第1のトランジスタ21と供給回路用第4のトランジスタ24の場合、双方のベース電位差が(1.2V+IC1×RA1)以上となることが必要である。なお、ここで、RA1は、供給回路用第1の抵抗器51の抵抗値であるとする。
また、上述の1.2Vの値は、供給回路用第1のトランジスタ21がオン状態となった際のベース・エミッタ間電位差0.6Vと、供給回路用第4のトランジスタ24がオン状態となった際のベース・エミッタ間電位差0.6Vの合計である。
一方、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23にコレクタ電流Ic2が流れるオン状態とする場合でも、同様に、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23のベース電位差が(1.2V+IC2×RA2)以上となることが必要である。なお、ここで、RA2は、供給回路用第2の抵抗器52の抵抗値であるとする。
結局、時刻t0〜t1の間においては、上述のベース電位差は、0.6Vであるので、供給回路用第1乃至第4のトランジスタ21〜24はオン状態とならず、コレクタ電流IC1、IC2は流れない。
次に、時刻t1において、パルス信号が論理値Highに相当する電圧VHへ任意の速度で立ち上がり始め、時刻t2において、正転入力端子65と反転入力端子66の入力端子間電位差Vdifが約0.6Vに達するまでの状態を説明する。
まず、この約0.6Vの値は、下記する式3によりVdifを算出した結果である。
Vdif=VBEQ1−VBEQA9−VD1+VBEQA3+IC2×RA2+VBEQA2=0.6V−0.6V−0.6V+0.6V+IC2×RA2+0.6V=IC2×RA2+0.6V=約0.6V・・・式3
ここで、VBEQ1、VBEQA9、VBEQA3は、それぞれ第1のトランジスタ11、供給回路用第9のトランジスタ29、供給回路用第3のトランジスタ23、供給回路用第2のトランジスタ22のベース・エミッタ間電位差であり、0.6Vであるとした。また、VD1は、第1のダイオード35における電圧降下であり、同じく0.6Vであるとした。電流IC2は、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23がオン状態となった場合に流れるコレクタ電流である。RA2は、供給回路用第2の抵抗器52の抵抗値である。
なお、上述の式3は、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23がオン状態になり始めた初期は、電流IC2は、小さな値であるため、IC2×RA2をほぼゼロと近似してある。
この時刻t1〜t2の間では、入力端子間電位差Vdifは、零より大きく、約0.6V未満である。このときの第1及び第2のトランジスタ11,12の差動対では、第1のトランジスタ11に電流I3が全て流れることとなる。一方、第2のトランジスタ12のコレクタ電流は、零となる。このとき第1の定電流源31の電流は、I1=I2=I3であるため、第1のトランジスタ11を通して流れる電流I3によって供給される。
したがって、第4のトランジスタ14のエミッタから第1の定電流源31に流れる電流は、零であり、第4のトランジスタ14はオフ状態となっている。一方、第2の定電流源32の電流は、第2のトランジスタ12がオフ状態であるため、第3及び第5のトランジスタ13,15を通して流れることとなる。なお、この電流の大きさは、I2である。ここで、第5及び第6のトランジスタ15,16は、カレントミラーを構成するため、このI2の大きさの電流は、第6のトランジスタ16のコレクタから流れ出る。
また、この時、先に述べたように、第4のトランジスタ14がオフ状態であるため、電流I2はコンデンサ61に流れ込む。ここで、先に述べたように、I1=I2=I3であるので、結果として、コンデンサ61には、電流I3が流れ込むこととなる。したがって、この場合のスルーレートは、従来回路と同様であり、先の式1により表される大きさとなる。
次に、時刻t2でVdifが式3で表される約0.6V以上となると、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23にコレクタ電流Ic2が流れ始める。
このコレクタ電流Ic2が流れることを、各ノードの電位で確認すると、次述するようになる。
まず、第1のトランジスタ11のベース電位はVLなので、供給回路用第9のトランジスタ29のベース電位は、VL+VBEQ1=VL+0.6Vとなる。また、供給回路用第9のトランジスタ29のエミッタ電位は、VL+0.6−VBEQA9=VLとなる。さらに、供給回路用第3のトランジスタ23のベース電位は、VL−VD1=VL−0.6Vとなる。
一方、正転入力端子65の電位VINは、VL+約0.6Vなので、供給回路用第2のトランジスタ22のベース電位は、VL+約0.6Vである。
したがって、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23のベース電位差は、VL+約0.6−(VL−約0.6)=約1.2(V)となる。
ここで、時刻t0〜t1においては、先に述べたように、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23に、コレクタ電流IC2を流すためには、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23のベース電位差として、VBEQA2+VBEQA3+IC2×RA2=約1.2(V)必要であった。
このタイミングにおいては、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23のベース電位差は、約1.2(V)なので、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23に、コレクタ電流IC2が流れる。このコレクタ電流IC2は、補助用第5のトランジスタ25のコレクタに流れ、補助用第5のトランジスタ25、補助用第7のトランジスタ27、第3の抵抗器35により形成されるカレントミラーにより、コンデンサ61に流れ込むこととなる。このときコンデンサ61に流れ込む電流の大きさをIaとすると、スルーレートは、先に示した式2で表される大きさとなる。
この式2のスルーレートは、先に示した式1のスルーレートと比較して、Ia/Cc分だけ大きくなることが確認でき、その様子は、図5において時刻t2に示された如くである。
次に、時刻t3で入力端子間電位差Vdifが約0.6V未満となった場合に、コレクタ電流Ic2が流れなくなるため、コンデンサ61への電流Iaの追加供給が停止し、スルーレートは、従来回路と同じ、式1により表される値となり、このときの回路の状態は、時刻t1〜t2と同様である。
その後、時刻t4で正転入力端子65の電位VIN+と出力電圧VOUTは、同電位のVHとなる。一方、図10に示された従来回路にあっては、スルーレートが増加しないため、本発明の実施例より遅れて時刻t5で正転入力端子電位VIN+と出力電圧VOUTは、同電位のVHとなる(図4参照)。
次に、時刻t6において、高電圧VHが入力されていた正転入力端子65に、低電位VLのパルス信号がされた際の動作を説明する。
最初に、時刻t6で、正転入力端子65に電圧VLが任意のパルス立ち上がり速度で印加され、時刻t7で、入力端子間電位差Vdifが約0.6Vに達するまでの状態を説明する。
ここで、約0.6Vの値は、入力端子間電位差Vdifを、正転入力端子65が接続された第2のトランジスタ12と供給回路用第9のトランジスタ29、ダイオード35、供給回路用第4のトランジスタ24、供給回路用第1の抵抗器51と、反転入力端子66が接続された供給回路用第1のトランジスタ21の電位を用いて下記する式4により求められるものである。
Vdif=VBEQ2−VBEQA9−VD1+VBEQA4+IC1×RA1+VBEQA1=0.6V−0.6V−0.6V+0.6V+IC1×RA1+0.6V=IC1×RA1+0.6V=約0.6V・・・式4
ここで、VBEQ2、VBEQA9、VBEQA4、VBEQA1は、それぞれ第2のトランジスタ12、供給回路用第9のトランジスタ29、供給回路用第4のトランジスタ24、供給回路用第1のトランジスタ21のベース・エミッタ間電位差であり、0.6Vであるとした。また、VD1は、第1のダイオード35における電圧降下であり、同じく0.6Vであるとした。電流IC1は、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24がオン状態となった場合に流れるコレクタ電流である。RA1は、供給回路用第1の抵抗器51の抵抗値である。
なお、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24がオン状態になり始めた初期は、コレクタ電流IC1は、小さな値であるため、IC1×RA1をほぼゼロと近似してある。
この時刻t6〜時刻t7の間では、入力端子間電位差Vdifは、零より大きく、約0.6V未満である。このときの第1及び第2のトランジスタ11,12の差動対では、第2のトランジスタ12に電流I3が全て流れる。
一方、第1のトランジスタ11のコレクタ電流は、零となる。このとき第2の定電流源32の電流は、I1=I2=I3であるため、第2のトランジスタ12を通して流れる電流I3によって供給されることとなる。
したがって、第3のトランジスタ13のエミッタから第2の定電流源32に流れる電流は零であり、第3及び第5のトランジスタ13,15は、オフ状態となっている。
一方、第1の定電流源31の電流は、第1のトランジスタ11がオフ状態であるため、第4のトランジスタ14を通して流れることとなり、その電流の大きさは、I1である。
ここで、第5及び第6のトランジスタ15,16は、カレントミラーを構成しており、第5のトランジスタ15は、オフ状態であるため、第6のトランジスタ16から電流I1は供給されず、電流I1は、コンデンサ61に流れ出すこととなる。ここで、第1乃至第3の定電流源31〜33は、先に述べたように、I1=I2=I3であるので、結果として、コンデンサ61には、電流I3が流れ込むこととなる。したがって、このときのスルーレートは、従来と同一であり、式1で表される大きさとなる。
次に、時刻t7で入力端子間電位差Vdifが、先の式4で表される約0.6V以上になると、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24にコレクタ電流IC1が流れ始める。コレクタ電流IC1が流れることを、各ノードの電位で確認すると、次述するようになる。
まず、第2のトランジスタ12のベース電位は、VH−約0.6Vなので、供給回路用第9のトランジスタ29のベース電位は、VH−約0.6V+VBEQ2=VH+約0.0Vとなる。
次に、供給回路用第9のトランジスタ29のエミッタ電位は、VH+約0.0V−VBEQA9=VH−約0.6Vとなる。供給回路用第4のトランジスタ24のベース電位は、VH−約0.6V−VD1=VH−約1.2Vとなる。
一方、反転入力端子電位VIN−は、VHなので、供給回路用第1のトランジスタ21のベース電位は、VHである。したがって、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のベース電位差は、VH−(VH−約1.2V)=約1.2Vとなる。ここで、供給回路用第1及び第4のトランジスタに21,24にコレクタ電流IC1を流すためには、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のベース電位差が、VBEQA1+VBEQA4+IC1×RA1=約1.2Vであることが必要であった。
この時点において、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のベース電位差は、約1.2Vなので、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24には、コレクタ電流IC1が流れることとなる。コレクタ電流IC1は、補助用第6のトランジスタ26のコレクタに流れ、補助用第6及び第8のトランジスタ26,28、及び第4の抵抗器54により構成されるカレントミラーにより、コンデンサ61から電流を吸い出すこととなる。
このとき、ミラーされ、コンデンサ61から吸い出される電流の大きさをIaとすると、スルーレートは、式2で表される大きさとなる。
この式2のスルーレートは、先に示した式1のスルーレートと比較して、Ia/Cc分だけ大きくなることが確認でき、その様子は、図5において時刻t7に示された如くである。
次に、時刻t8で入力端子間電位差Vdifが、約0.6V未満になった場合、コレクタ電流IC1が流れなくなるため、コンデンサ61に追加で吸い出されていた電流Iaが停止し、スルーレートは、従来回路と同様、式1で表される値に戻ることとなる。このときの回路の状態は、先に説明した時刻t6〜t7と同様となる(図5参照)。
その後、時刻t9で正転入力端子電位VIN+と出力電圧VOUは、同電位のVLとなる(図4参照)。一方、従来回路(図10参照)にあっては、スルーレートが増加しないため、本発明の実施の形態における演算増幅器よりも遅れて時刻t10で正転入力端子電位VIN+と出力電圧VOUTは、同電位のVLとなる(図4参照)。
ここで、入力端子間電位差Vdifが約0.6V未満の状態では、コレクタ電流IC1又はIC2は流れず、電流Iaがコンデンサ61に追加供給されないため、従来回路と同じ演算増幅器の安定性を保つことができる。また、入力端子間電位差Vdifが、約0.6V未満の状態では、コレクタ電流IC1、IC2が流れないので、追加回路(電流供給回路100A)による入力換算雑音電圧の増加が無い。
なお、上述の実施例において、演算増幅器を構成するトランジスタは、PNP型とNPN型を逆に代えても良いものである。その場合、第1、第2、及び第4の定電流源31、32、34、コンデンサ61は、高電源電圧V+が、第3の定電流源33は、低電源電圧V−が、それぞれ印加されるような接続とする。また、バイポーラトランジスタに代えて、電界効果トランジスタを用いても好適である。
次に、図1及び図6を参照しつつ、第2の構成例における電流供給回路100Bの具体的構成について説明する。
なお、図2に示された構成例と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明することとする。
この電流供給回路100Bは、先の図2に示された電流供給回路100Aの構成において、ダイオード35と第4の定電流源34との間に、供給回路用第9の抵抗器59を付加した構成となっているものである。
すなわち、ダイオード35のカソードと、第4の定電流源34との間には、供給回路用第9の抵抗器59が直列接続されて設けられている。
かかる構成において、供給回路用第9の抵抗器59における電圧降下は、0.6Vより低い値となるように、供給回路用第9の抵抗器59の抵抗値を設定する。
かかる構成にあっては、約0.6Vより低い入力端子間電位差Vdifでスルーレートを増大できるという特徴を有するものとなっている。
上述した電流供給回路100Bを有する演算増幅器30Aを用いて、図3に示されたようにボルテージホロアを構成した場合における動作について、図4及び図5の特性線図を参照しつつ説明する。
まず、時刻t0〜t1では、入力電位VIN+とVIN−は、同電位VLである。このとき、供給回路用第9のトランジスタ29のベース電位は、第1及び第2のトランジスタ11,12のエミッタ電位であり、VL+0.6Vである。
ここで、この0.6Vの値は、第1及び第2のトランジスタ11,12のベースとエミッタ間の電位差である。供給回路用第9のトランジスタ29のエミッタ電位は、供給回路用第9のトランジスタ29のベースとエミッタ間の電位差を、第1及び第2のトランジスタ11,12のベースとエミッタ間の電位差と同じ0.6Vとすると、VLとなる。
また、供給回路用第3及び第4のトランジスタ23,24のベース電位は、供給回路用第9のトランジスタ29のエミッタ電位よりダイオード35の電圧降下分とI4×RA9分だけ低い。ここで、I4は、第4の定電流源34の電流であり、RA9は、供給回路用第9の抵抗器59の抵抗値であるとする。
したがって、供給回路用第3及び第4のトランジスタ23,24のベース電位は、ダイオード35での電圧降下を0.6Vとすると、(VL−0.6V−I4×RA9)となる。
一方、供給回路用第1及び第2のトランジスタ21,24のベース電位は、VLである。よって、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のベース電位差、及び、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23のベース電位差は、共に、VL−(VL−06V−I4×RA9)=0.6V+I4×RA9である。ここで、供給回路用第9の抵抗器59における電圧降下であるI4×RA9は、0.6Vより低い値が設定されているため、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のベース電位差、及び、供給回路用第2及び第3のトランジスタ23,24のベース電位差は、1.2V未満である。
また、供給回路用第1及び第2のトランジスタ21,22にコレクタ電流IC1が、供給回路用第3及び第4のトランジスタ23,24にコレクタ電流IC2が、それぞれ流れるオン状態とするには、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24の場合、双方のベース電位差が、1.2V+IC1×RA1以上であることが必要である。なお、RA1は、供給回路用第1の抵抗器51の抵抗値とする。
ここで、上述の1.2Vの値は、供給回路用第1のトランジスタ21がオン状態となったときのベース・エミッタ間電位差0.6Vと、供給回路用第4のトランジスタ24がオン状態となったときのベース・エミッタ間電位差0.6Vの合計である。
一方、供給回路用第2のトランジスタ22と供給回路用第3のトランジスタ23にコレクタ電流IC2が流れるオン状態にする場合であっても、供給回路用第2のトランジスタ22と供給回路用第3のトランジスタ23のベース電位差が、(1.2V+IC2×RA2)以上必要となる。
時刻t0〜t1の間においては、このベース電位差が1.2V未満であるので、供給回路用第1及び第2のトランジスタ21,22と、供給回路用第3及び第4のトランジスタ23,24は、オン状態とならず、コレクタ電流IC1、IC2は、流れない。
次に、時刻t1において、正転入力端子65に電位VHが任意のパルス立ち上がり速度で印加され、時刻t2で正転入力端子65と反転入力端子66の入力端子間電位差Vdifが約0.6V−I4×RA9に達するまでの状態について説明する。
まず、上述の約0.6V−I4×RA9という値は、入力端子間電位差Vdifを反転入力端子66が接続された第1のトランジスタ11と供給回路用第9のトランジスタ29、ダイオード35、供給回路用第9の抵抗器59、供給回路用第3のトランジスタ23、供給回路用第2の抵抗器52と、正転入力端子65に接続された供給回路用第2のトランジスタ22の電位を用いて、下記する式5により得られる値である。
Vdif=VBEQ1−VBEQA9−VD1−I4×RA9+VBEQA3+IC2×RA2+VBEQA2=0.6V−0.6V−0.6V−I4×RA9+0.6V+IC2×RA2+0.6V=−I4×RA9+IC2×RA2+0.6V=約0.6V−I4×RA9・・・式5
ここで、VBEQ1、VBEQA9、VBEQA3、VBEQA2は、それぞれ第1のトランジスタ11、供給回路用第9のトランジスタ29、供給回路用第3のトランジスタ23、供給回路用第2のトランジスタ22のベース・エミッタ間電位差であり、0.6Vとしてある。また、VD1は、ダイオード35における電圧降下であり、0.6Vとしてある。さらに、電流IC2は、供給回路用第2のトランジスタ22及び供給回路用第3のトランジスタ23がオン状態になった場合に流れるコレクタ電流である。
なお、上記式5は、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23がオン状態になり始めた初期は、電流IC2は、小さい値であるため、IC2×RA2をほぼゼロと近似してある。
この時刻t1〜t2の間では、入力端子間電位差Vdifは、零より大きく、約0.6V未満である。このときの状態は、先に説明した第1の構成例における時刻t1〜t2の状態と同様であり、第1、第2及び第3の定電流源31、32、33については、先に説明したようにI1=I2=I3であるので、結果として、コンデンサ61には、電流I3が流れ込むこととなる。したがって、このときのスルーレートは、従来回路(図10参照)と同様であり、式1で表される大きさとなる。
次に、時刻t2で入力端子間電位差Vdifが先の式5で表される約0.6V−I4×RA9以上になると、供給回路用第2のトランジスタ22と供給回路用第3のトランジスタ23にコレクタ電流IC2が流れ始める。
このコレクタ電流Ic2が流れることを、各ノードの電位で確認すると、次述するようになる。
まず、第1のトランジスタ11のベース電位はVLなので、供給回路用第9のトランジスタ29のベース電位は、VL+VBEQ1=VL+0.6Vとなる。また、供給回路用第9のトランジスタ29のエミッタ電位は、VL+0.6−VBEQA9=VLとなる。さらに、供給回路用第3のトランジスタ23のベース電位は、VL−VD1−I4×RA9=VL−0.6V−I4×RA9となる。
一方、正転入力端子電位VIN+は、VL+約0.6V−I4×RA9なので、供給回路用第2のトランジスタ23のベース電位は、VL+約0.6V−I4×RA9である。したがって、供給回路用第2及び第3のトランジスタ23,24ののベース電位差は、VL+約0.6V−I4×RA9−(VL−0.6V−I4×RA9)=約1.2Vとなる。
ここで、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23にコレクタ電流IC2を流すためには、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23のベース電位差として、VBEQA2+VBEQA3+IC2×RA2=約1.2(V)必要であった。
このタイミングにおいては、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23のベース電位差は、約1.2(V)なので、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23に、コレクタ電流IC2が流れる。このコレクタ電流IC2は、補助用第5のトランジスタ25のコレクタに流れ、補助用第5のトランジスタ25、補助用第7のトランジスタ27、第3の抵抗器35により形成されるカレントミラーにより、コンデンサ61に流れ込むこととなる。このときコンデンサ61に流れ込む電流の大きさをIaとすると、スルーレートは、先に示した式2で表される大きさとなる。この式2のスルーレートは、先に示した式1のスルーレートと比較して、Ia/Cc分だけ大きくなることが確認でき、その様子は、図5において時刻t2に示された如くである。
次に、時刻t3で入力端子間電位差Vdifが約0.6V−I4×RA9未満となった場合に、コレクタ電流Ic2が流れなくなるため、コンデンサ61への電流Iaの追加供給が停止し、スルーレートは、従来回路と同じ、式1により表される値となり、このときの回路の状態は、時刻t1〜t2と同様である。
その後、時刻t4で正転入力端子65の電位VIN+と出力電圧VOUTは、同電位のVHとなる。一方、図10に示された従来回路にあっては、スルーレートが増加しないため、本発明の実施例より遅れて時刻t5で正転入力端子電位VIN+と出力電圧VOUTは、同電位のVHとなる(図4参照)。
次に、時刻t6において、高電圧VHが入力されていた正転入力端子65に、低電位VLのパルス信号がされた際の動作を説明する。
最初に、時刻t6で、正転入力端子65に電圧VLが任意のパルス立ち上がり速度で印加され、時刻t7で、入力端子間電位差Vdifが約0.6V−I4×RA9に達するまでの状態を説明する。
ここで、約0.6V−I4×RA9の値は、入力端子間電位差Vdifを、正転入力端子65が接続された第2のトランジスタ12と、供給回路用第9のトランジスタ29、ダイオード35、供給回路用第4のトランジスタ24、供給回路第1の抵抗器51、及び、供給回路用第9の抵抗器59と、反転入力端子66が接続された供給回路用第1のトランジスタ21の電位を用いて下記する式6により求められるものである。
Vdif=VBEQ2−VBEQA9−VD1−I4×RA9+VBEQA4+IC1×RA1+VBEQA1=0.6V−0.6V−0.6V+0.6V+IC1×RA1+0.6V=IC1×RA1+0.6V−I4×RA9=約0.6V−I4×RA9・・・式6
ここで、VBEQ2、VBEQA9、VBEQA4、VBEQA1は、それぞれ第2のトランジスタ12、供給回路用第9のトランジスタ29、供給回路用第4のトランジスタ24、供給回路用第1のトランジスタ21のベース・エミッタ間電位差であり、0.6Vであるとした。また、VD1は、第1のダイオード35における電圧降下であり、同じく0.6Vであるとした。電流IC1は、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24がオン状態となった場合に流れるコレクタ電流である。なお、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24がオン状態になり始めた初期は、コレクタ電流IC1は、小さな値であるため、IC1×RA1をほぼゼロと近似してある。
この時刻t6〜時刻t7の間では、入力端子間電位差Vdifは、零より大きく、約0.6V−I4×RA9未満である。このときの状態は、先の第1の構成例における時刻t6〜t7の状態と同様であり、第1乃至第3の定電流源31〜33については、先に述べたようにI1=I2=I3であるので、結果として、コンデンサ61には電流I3が流れ込むこととなる。したがって、このときのスルーレートは、従来回路と同一であり、先の式1で表される大きさとなる。
次に、時刻t7で入力端子間電位差Vdifが、先の式6で表される約0.6V−I4×RA9以上になると、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24にコレクタ電流IC1が流れ始める。コレクタ電流Ic1が流れることを、各ノードの電位で確認すると、次述するようになる。
まず、第2のトランジスタ12のベース電位は、VH−(約0.6V−I4×RA9)なので、供給回路用第9のトランジスタ29のベース電位は、VH−(約0.6V−I4×RA9)+VBEQ2=VH+約0.0V+I4×RA9となる。
次に、供給回路用第9のトランジスタ29のエミッタ電位は、VH+約0.0V+I4×RA9−VBEQA9=VH−約0.6V+I4×RA9となる。供給回路用第4のトランジスタ24のベース電位は、VH−約0.6V+I4×RA9−VD1−I4×RA9=VH−約1.2Vとなる。
一方、反転入力端子電位VIN−は、VHなので、供給回路用第1のトランジスタ21のベース電位は、VHである。したがって、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のベース電位差は、VH−(VH−約1.2V)=約1.2Vとなる。ここで、供給回路用第1及び第4のトランジスタに21,24にコレクタ電流Ic1を流すためには、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のベース電位差が、VBEQA1+VBEQA4+IC1×RA1=約1.2Vであることが必要であった。
この時点において、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のベース電位差は、約1.2Vなので、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24には、コレクタ電流IC1が流れることとなる。コレクタ電流IC1は、補助用第6のトランジスタ26のコレクタに流れ、補助用第6及び第8のトランジスタ26,28、及び第4の抵抗器54により構成されるカレントミラーにより、コンデンサ61から電流を吸い出すこととなる。
このとき、ミラーされ、コンデンサ61から吸い出される電流の大きさをIaとすると、スルーレートは、式2で表される大きさとなる。この式2のスルーレートは、先に示した式1のスルーレートと比較して、Ia/Cc分だけ大きくなることが確認でき、その様子は、図5において時刻t7に示された如くである。
次に、時刻t8で入力端子間電位差Vdifが、約0.6V−I4×RA9未満になった場合、コレクタ電流IC1が流れなくなるため、コンデンサ61に追加で吸い出されていた電流Iaが停止し、スルーレートは、従来回路と同様、式1で表される値に戻ることとなる。このときの回路の状態は、先に説明した時刻t6〜t7と同様となる(図5参照)。
その後、時刻t9で正転入力端子電位VIN+と出力電圧VOUは、同電位のVLとなる(図4参照)。一方、従来回路(図10参照)にあっては、スルーレートが増加しないため、本発明の実施の形態における演算増幅器よりも遅れて時刻t10で正転入力端子電位VIN+と出力電圧VOUTは、同電位のVLとなる(図4参照)。
ここで、入力端子間電位差Vdifが約0.6V−I4×RA9未満の状態では、コレクタ電流IC1又はIC2は流れず、電流Iaがコンデンサ61に追加供給されないため、従来回路と同じ演算増幅器の安定性を保つことができる。また、入力端子間電位差Vdifが、約0.6V−I4×RA9未満の状態では、コレクタ電流IC1、IC2が流れないので、追加回路(電流供給回路100B)による入力換算雑音電圧の増加が無い。
なお、上述の第2の構成例における演算増幅器を構成するトランジスタは、PNP型とNPN型を逆に代えても良いものである。その場合、第1及び第2の定電流源31、34、コンデンサ61は、高電源電圧V+が、第3の定電流源33は、低電源電圧V−が、それぞれ印加されるような接続とする。また、バイポーラトランジスタに代えて、電界効果トランジスタを用いても好適である。
次に、図1及び図7を参照しつつ、第3の構成例における電流供給回路100Cの具体的構成について説明する。
なお、図2又は図6に示された構成例と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明することとする。
この電流供給回路100Cは、先の図2に示された電流供給回路100Aの構成において、供給回路用第9のトランジスタ29のエミッタとダイオード35のアノードとの間に、供給回路用第9の抵抗器59が直列に設けられた構成となっているものである。
すなわち、供給回路用第9のトランジスタ29のエミッタに、供給回路用第9の抵抗器59の一端が、ダイオード35のアノードに、供給回路用第9の抵抗器59の他端が、それぞれ接続されたものとなっている。
かかる構成にあっては、約0.6Vより低い入力端子間電位差Vdifでスルーレートを増大できるという特徴を有するものとなっている。
なお、この第3の構成例における回路動作は、先に図1及び図6を参照しつつ説明した第2の構成例と基本的に同一であるので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
次に、図2及び図8を参照しつつ、第4の構成例について説明する。
なお、図1に示された構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第4の構成例は、演算増幅器30Bが、図1に示された演算増幅器30Aと異なり、フォールデットカスコード型負荷抵抗を用いない構成としたものである。
以下、具体的な構成について説明すれば、まず、PNP型のバイポーラトランジスタである第1及び第2のトランジスタ11,12が、相互にエミッタが接続され、その接続点には、第3の定電流源33が接続されて差動対をなしている点は、図1に示された構成例と同一である。
そして、この第1及び第2のトランジスタ11,12のコレクタには、能動負荷として、NPN型のバイポーラトランジスタである第3及び第4のトランジスタ13,14により構成されたカレントミラーが接続されている。
すなわち、第3及び第4のトランジスタ13,14は、ベース同士が接続されると共に、第3のトランジスタ13のコレクタと接続される一方、第3のトランジスタ13のコレクタが第1のトランジスタ11のコレクタに、第4のトランジスタ14のコレクタが第2のトランジスタ12のコレクタに、それぞれ接続されている。
そして、第3及び第4のトランジスタ13,14のエミッタは、共に低電源電圧V−が印加されるようになっている。
また、第1及び第3のトランジスタ11,13のコレクタと、第3及び第4のトランジスタ13,14のベースとの相互の接続点は、電流検出回路100Aの正電流第1出力端子71に接続されている。
上述の第1及び第4のトランジスタ11〜14、及び、第3の定電流源33により構成された差動増幅器は、シングルエンドされて、単相の電圧信号を増幅出力する高入力インピーダンスの電圧増幅器(図8においては「Gm」と表記)20の入力段に、第2及び第4のトランジスタ12,14のコレクタが接続されたものとなっている。なお、電圧増幅器20の入力段は、電流供給回路100Aの正電流第2出力端子72にも接続されている。
また、電圧増幅器20の入力段と出力段には、位相補償用のコンデンサ61が接続されると共に、出力段は、バッファ19の入力段に接続されたものとなっている。
電流供給回路100Aの構成は、既に説明した正電流第1及び第2出力端子71,72の接続と、次述する負電流第1出力端子73の接続が異なる点を除いて、回路構成自体は、既に説明した通りであるので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
なお、負電流第1出力端子73は、高電源電圧V+が直接印加されるようになっている。
次に、かかる構成における演算増幅器30Bを用いて、図3に示されたようにボルテージホロアを構成した場合における動作について、図4及び図5の特性線図を参照しつつ説明する。
供給回路用第1乃至第4のトランジスタ21〜24の動作は、先に第1の構成例で説明した通りである。したがって、入力端子間電位差Vdifが約0.6V以上になる時刻t2〜t3の間のみ、供給回路用第2及び第3のトランジスタ23,24のコレクタ電流IC2が流れ、時刻t7〜t8の間のみ、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のコレクタ電流IC1が流れることで、スルーレートが増加することとなる(図5参照)。
時刻t2〜t3、及び、時刻t3〜t4において、入力端子間電位差Vdifが約0.6V未満で、低電圧VLが入力されていた正転入力端子65に高電圧VHのパルスが入力された場合の動作についてより具体的に説明する。
このとき、1及び第2のトランジスタ11,12の差動対には、第1のトランジスタ11の電流I3が全て流れる。
一方、第2のトランジスタ12はオフ状態となる。電流I3は、第3及び第4のトランジスタ13,14によって構成されたカレントミラーによってミラーされ、第4のトランジスタ14のコレクタ電流の大きさはI3となる。
ここで、第2のトランジスタ12は、オフ状態であるため、第2のトランジスタ12のコレクタ電流は零である。また、電圧増幅器20は、高入力インピーダンスであるため、第4のトランジスタ14のコレクタ電流は、コンデンサ61からの引き込み電流となり、コンデンサ61を充電させ、電圧増幅器20の出力端のP点(図8参照)の電圧を上昇させる。
電圧増幅器20の後段は、バッファ19であるので、出力電圧OUTもP点の電位に追従して上昇することとなり、このときのスルーレートは、式1で表される大きさとなる。
次に、時刻t2〜t3において、入力端子間電位差Vdifが約0.6V以上となったときの状態を説明する。
かかる期間における電流供給回路100Aの動作は、先の第1の構成例で説明した時刻t2〜t3における動作と同様であり、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23にコレクタ電流IC2が流れる。かかるコレクタ電流IC2は、第3のトランジスタ13のコレクタに供給される。
一方、第3のトランジスタ13には、すでに電流I3が流れているため、第3のトランジスタ13のコレクタ電流は、(I3+IC2)となる。この(I3+IC2)は、第3及び第4のトランジスタ13,14によって構成されたカレントミラーによりミラーされ、第4のトランジスタ14のコレクタ電流の大きさは、(I3+IC2)となる。
ここで、第2のトランジスタ12は、オフ状態であるためコンデンサ61からの引き込み電流の大きさは、(I3+IC2)となる。したがって、スルーレートの大きさは、下記する式7で表される大きさとなる。
SR=(I3+IC2)/Cc・・・式7
このように、スルーレートは、時刻t1〜t2と、時刻t3〜t4に比べ、IC2/Ccだけ大きな値となる。
次に、時刻t6〜t7、及び、時刻t8〜t9の入力端子間電位差Vdifが約0.6V未満で、高電圧VHが入力されていた正転入力端子65に、低電圧VLのパルスが入力された場合の動作について説明する。
このときの第1及び第2のトランジスタ11,12の差動対では、第2のトランジスタ12に電流I3が全て流れる。一方、第1のトランジスタ11は、オフ状態となり、コレクタ電流は流れず、そのため、第3のトランジスタ13にもコレクタ電流は流れない。
第3及び第4のトランジスタ13,14は、カレントミラーであるため、第4のトランジスタ14にもコレクタ電流は流れない。しかし、第2のトランジスタ12には、コレクタ電流が流れているため、このコレクタ電流は、第4のトランジスタ14に流すことができず、その結果、コンデンサ61に流れ込むこととなる。この電流によりコンデンサ61は、放電状態となり、P点(図8参照)の電位が下降することとなる。
電圧増幅器20の後段は、バッファ19であるので、出力電圧OUTもP点の電位に追従して下降することとなる。
次に、時刻t7〜t8で入力端子間電位差Vdifが約0.6V以上となった場合の状態について説明する。
このときの電流供給回路100Aの動作は、先の第1の構成例で説明した時刻t7〜t8における動作と同様であり、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のコレクタ電流IC1が流れる。また、電流I3も既にコンデンサ61に流れ込んでいるため、コンデンサ61に流れ込む全電流の大きさは、(I3+IC1)となる。
したがって、このときのスルーレートSRの大きさは、下記する式8で示される大きさとなる。
SR=(I3+IC1)/Cc・・・式8
このように、この場合のスルーレートは、時刻t6〜t7と時刻t8〜t9に比べ、IC1/Ccだけ大きな値となる。
ここで、入力端子間電位差Vdifが約0.6V未満の状態では、コレクタ電流IC1、又は、IC2が流れず、コンデンサ61に電流が追加供給されないため、従来回路と同じ演算増幅器の安定性を保つことができる。
また、入力端子間電位差Vdifが約0.6V未満の状態では、コレクタ電流IC1、IC2が流れないので、追加回路(電流供給回路100A)による入力換算雑音電圧の増加が無い。
なお、上述の第4の構成例における演算増幅器を構成するトランジスタは、PNP型とNPN型を逆に代えても良いものである。その場合、第3の定電流源33は、低電源電圧V−が印加されるような接続とする。また、バイポーラトランジスタに代えて、電界効果トランジスタを用いても好適である。
次に、図6及び図8を参照しつつ、第5の構成例について説明する。
この第5の構成例は、図8に示された演算増幅器30Bにおいて、図6に示された電流供給回路100Bを用いた構成としたものである。
かかる構成にあっては、約0.6Vより低い入力端子間電位差Vdifでスルーレートを増大できるという特徴を有するものとなっている。
かかる構成における演算増幅器30Bを用いて、図3に示されたようにボルテージホロアを構成した場合における動作について、図4及び図5の特性線図を参照しつつ説明する。
まず、供給回路用第1乃至第4のトランジスタ21〜24の動作は、先に第2の構成例で説明した通りである。したがって、入力端子間電位差Vdifが(約0.6V−I4×RA9)以上となる時刻t2〜t3の間のみ、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23にコレクタ電流IC2が流れ、時刻t7〜t8の間のみ、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24にコレクタ電流IC1が流れることで、スルーレートが増加することとなる(図5参照)。
また、入力端子間電位差Vdifが(約0.6V−I4×RA9)未満である時刻t1〜t2、時刻t3〜t4、時刻t6〜t7における回動動作は、先に説明した第4の構成例の場合と同様であり、スルーレートの大きさは、式1で表される大きさとなる。
時刻t2〜t3での入力端子間電位差Vdifが(約0.6V−I4×RA9)以上となったときの状態における電流供給回路100Bの動作は、先に説明した第2の構成例における時刻t2〜t3と同様であり、このとき、供給回路用第2及び第3のトランジスタ22,23のコレクタ電流IC2が流れる。
このコレクタ電流IC2は、先の第4の構成例における時刻t2〜t3で説明したように、結果的に、コンデンサ61からの引き込み電流となる。ところで、コンデンサ61からは、既に引き込み電流としてI3が流れているため、コンデンサ61からの引き込み電流の総和は、(I3+IC2)となる。
したがって、スルーレートは、先に示した式7で表される値となり、時刻t2〜t3と時刻t3〜t4に比べ、IC2/Cc大きさ値となる。
次に、時刻t7〜t8で入力端子間電位差Vdifが(約0.6V−I4×RA9)以上となった場合の状態について説明する。
このときの電流供給回路100Bの動作は、先の第2の構成例で説明した時刻t7〜t8における動作と同様であり、このとき、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のコレクタ電流IC1が流れる。このコレクタ電流IC1は、先の第4の構成例における時刻t7〜t8で説明したように、結果的にコンデンサ61への供給電流となる。
コンデンサ61へは、既に供給電流として電流I3が流れ込んでいるため、コンデンサ61に流れ込む全電流の大きさは、(I3+IC1)となる。
したがって、このときのスルーレートSRの大きさは、先に示した式8で示される大きさとなり、時刻t6〜t7と時刻t8〜t9に比べ、IC1/Ccだけ大きな値となる。
ここで、入力端子間電位差Vdifが(約0.6V−I4×RA9)未満の状態では、コレクタ電流IC1、又は、IC2が流れず、コンデンサ61に電流が追加供給されないため、従来回路と同じ演算増幅器の安定性を保つことができる。
また、入力端子間電位差Vdifが(約0.6V−I4×RA9)未満の状態では、コレクタ電流IC1、又は、IC2が流れないので、追加回路(電流供給回路100B)による入力換算雑音電圧の増加が無い。
なお、上述の第5の構成例における演算増幅器を構成するトランジスタは、PNP型とNPN型を逆に代えても良いものである。その場合、第3の定電流源33は、低電源電圧V−が印加されるような接続とする。また、バイポーラトランジスタに代えて、電界効果トランジスタを用いても好適である。
次に、図7及び図8を参照しつつ、第6の構成例について説明する。
この第6の構成例は、図8に示された演算増幅器30Bにおいて、図7に示された電流供給回路100Cを用いた構成としたものである。
かかる構成にあっては、約0.6Vより低い入力端子間電位差Vdifでスルーレートを増大できるという特徴を有するものとなっている。
かかる構成例における回路動作は、先に図6及び図8を参照しつつ説明した第5の構成例と基本的に同様であるので、ここでの再度の詳細な説明は、省略することとする。
次に、図2及び図9を参照しつつ、第7の構成例について説明する。
なお、図8に示された構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第7の構成例は、図2及び図8に示された第4の構成例に、補助用第5及び第6のトランジスタ25,26、及び、第3の抵抗器53を用いてなるカレントミラーを付加したものである。
以下、具体的に説明すれば、まず、PNP型のバイポーラトランジスタである補助用第5及び第6のトランジスタ25,26は、相互のベースと、補助用第5のトランジスタ25のコレクタとが接続されると共に、その接続点は、負電流第1出力端子73及び負電流第2出力端子74に、それぞれ接続されている。
一方、補助用第5のトランジスタ25のエミッタには、高電源電圧V+が直接印加されるようになっており、補助用第6のトランジスタ26のエミッタには、第3の抵抗器53を介して高電源電圧V+が印加されるようになっている。
そして、補助用第6のトランジスタ26のコレクタは、第1及び第2のトランジスタ11,12のエミッタに接続されると共に、電位第1検出端子75に接続されている。
この第7の構成例においては、スルーレートを増大するための追加供給電流を、補助用第5及び第6のトランジスタ25,26を用いてなるカレントミラーによって、先の第4の構成例に比してさらに増大可能としている。
次に、かかる構成における演算増幅器30Cを用いて、図3に示されたようにボルテージホロアを構成した場合における動作について、図4及び図5の特性線図を参照しつつ説明する。
まず、第7の構成例において、入力端子間電位差Vdifが約0.6V未満である時刻t1〜t2、時刻t3〜t4、時刻t6〜t7、時刻t8〜t9における回動動作は、先に説明した第4の構成例の場合と同様であり、スルーレートの大きさは、式1で表される大きさとなる。
一方、供給回路用第1乃至第4のトランジスタ21〜24の動作は、図1及び図2を用いて説明した第1の構成例と同様である。
すなわち、入力端子間電位差Vdifが約0.6V以上になる時刻t2〜t3の間のみ、供給回路用第2及び第3のコレクタ22,23にコレクタ電流IC2が流れ、時刻t7〜t8の間のみ、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のコレクタ電流IC1が流れる。
これらのコレクタ電流IC1、IC2は、補助用第5及び第6のトランジスタ25,26、並びに、第3の抵抗器53により構成されたカレントミラーによりミラーされ、補助用第6のトランジスタ26からコレクタ電流Iaとして、第1及び第2のトランジスタ11,12のエミッタに流れ込む。よって、入力端子間電位差Vdifが約0.6V以上になる時刻t2〜t3、及び、時刻t7〜t8のときのみ、第1及び第2のトランジスタ11,12からなる差動対に流れる電流の大きさは、(I3+Ia)となる。したがって、このときのスルーレートは、先の式2で表される大きさとなり、スルーレートは、Ia/Ccだけ増加することとなる。
また、入力端子間電位差Vdifが約0.6V未満の状態では、コレクタ電流IC1、又は、IC2は流れず、そのため、電流Iaが、コンデンサ61に追加供給されないため、従来回路と同じ演算増幅器の安定性を保つことができる。また、入力端子間電位差Vdifが約0.6V未満の状態では、コレクタ電流IC1、IC2が流れないので、追加回路(電流供給回路100A)による入力換算雑音電圧の増加が無い。
なお、上述の第7の構成例における演算増幅器を構成するトランジスタは、PNP型とNPN型を逆に代えても良いものである。その場合、第3の定電流源33は、低電源電圧V−が印加されるような接続とする。また、バイポーラトランジスタに代えて、電界効果トランジスタを用いても好適である。
次に、図6及び図9を参照しつつ、第8の構成例について説明する。
この第8の構成例は、図9に示された演算増幅器30Cにおいて、図6に示された電流供給回路100Bを用いた構成としたものである。
かかる構成にあっては、約0.6Vより低い入力端子間電位差Vdifでスルーレートを増大できるという特徴を有するものとなっている。
かかる構成における演算増幅器30Cを用いて、図3に示されたようにボルテージホロアを構成した場合における動作について、図4及び図5の特性線図を参照しつつ説明する。
まず、入力端子間電位差Vdifが(約0.6V−I4×RA9)未満である時刻t1〜t2、時刻t3〜t4、時刻t6〜t7、時刻t8〜t9における回動動作は、先に説明した第7の構成例の場合と同様であり、スルーレートの大きさは、式1で表される大きさとなる。
一方、供給回路用第1乃至第4のトランジスタ21〜24の動作は、図1及び図6を参照しつつ説明した第2の構成例と同様である。つまり、入力端子間電位差Vdifが、(約0.6V−I4×RA9)以上になる時刻t2〜t3の間のみ、供給回路用第2及び第3のトランジスタ23,24のコレクタ電流IC2が流れ、時刻t7〜t8の間のみ、供給回路用第1及び第4のトランジスタ21,24のコレクタ電流IC1が流れる。
これらのコレクタ電流IC1、IC2は、補助用第5及び第6のトランジスタ25,26、並びに、第3の抵抗器53により構成されたカレントミラーによりミラーされ、補助用第6のトランジスタ26のコレクタ電流Iaとして、第1及び第2のトランジスタ11,12のエミッタに流れ込む。よって、入力端子間電位差Vdifが、(約0.6V−I4×RA9)以上になる時刻t2〜t3、及び、時刻t7〜t8のときのみ、第1及び第2のトランジスタ11,12からなる差動対に流れる電流の大きさは、(I3+Ia)となる。したがって、このときのスルーレートは、先の式2で表される大きさとなり、スルーレートは、Ia/Ccだけ増加することとなる。
ここで、入力端子間電位差Vdifが(約0.6V−I4×RA9)未満の状態では、コレクタ電流IC1、又は、IC2は流れず、電流Iaが、コンデンサ61に追加供給されないため、従来回路と同じ演算増幅器の安定性を保つことができる。また、入力端子間電位差Vdifが約0.6V未満の状態では、コレクタ電流IC1、IC2が流れないので、追加回路(電流供給回路100B)による入力換算雑音電圧の増加が無い。
なお、上述の第8の構成例における演算増幅器を構成するトランジスタは、PNP型とNPN型を逆に代えても良いものである。その場合、第3の定電流源33は、低電源電圧V−が印加されるような接続とする。また、バイポーラトランジスタに代えて、電界効果トランジスタを用いても好適である。
次に、図7及び図9を参照しつつ、第9の構成例について説明する。
この第9の構成例は、図9に示された演算増幅器30Cにおいて、図7に示された電流供給回路100Cを用いた構成としたものである。
かかる構成にあっては、約0.6Vより低い入力端子間電位差Vdifでスルーレートを増大できるという特徴を有するものとなっている。
この第9の構成例における回路動作は、先に図6及び図9を参照しつつ説明した第8の構成例における回路動作と基本的に同一であるので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
回路安定性を損ねることなく、高いスルーレートが所望される演算増幅器に適する。
71…正電流第1出力端子
72…正電流第2出力端子
73…負電流第1出力端子
74…負電流第2出力端子
75…電位第1検出端子
76…電位第2検出端子
100A,100B,100C…電流供給回路

Claims (5)

  1. 差動対をなすよう第1及び第2のトランジスタが差動接続され、当該差動接続部分に定電流源が接続される一方、前記第1及び第2のトランジスタの前記差動接続部分と反対側には、負荷が接続されてなる差動増幅回路が設けられ、前記差動増幅回路の出力側には位相補償用のコンデンサが設けられ、
    前記第2のトランジスタのベース電位が第1のトランジスタのベース電位よりも所定値以上大きくなった際に、電流を出力する正電流第1出力ノードと電流を引き込む負電流第1出力ノードとを有する一方、前記第2のトランジスタのベース電位が第1のトランジスタのベース電位よりも所定値以上小さくなった際に、電流を出力する正電流第2出力ノードと電流を引き込む負電流第2出力ノードとを有するよう構成されてなる電流供給回路が設けられ、
    前記正電流第1出力ノードは、前記第1のトランジスタのコレクタに接続され、
    前記正電流第2出力ノードは、前記第2のトランジスタのコレクタに接続され
    前記負電流第1出力ノード及び前記負電流第2出力ノードには、共に所定の高電源電圧が印加されてなることを特徴とする演算増幅器。
  2. 前記電流供給回路は、供給回路用第1のトランジスタのコレクタが前記負電流第2出力ノードに、供給回路用第2のトランジスタのコレクタが前記負電流第1出力ノードに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第1のトランジスタのエミッタは、供給回路用第1の抵抗器を介して供給回路用第4のトランジスタのエミッタに、前記供給回路用第2のトランジスタのエミッタは、供給回路用第2の抵抗器を介して供給回路用第3のトランジスタのエミッタに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第1のトランジスタのベースは、前記第1のトランジスタのベースに、前記供給回路用第2のトランジスタのベースは、前記第2のトランジスタのベースに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第3のトランジスタのコレクタは、前記正電流第1出力ノードに、前記供給回路用第4のトランジスタのコレクタは、前記正電流第2出力ノードに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第3及び第4のトランジスタのベースは相互に接続され、当該接続点と所定の低電源電圧との間には、供給回路用定電流源が設けられる一方、前記ベース同士の接続点には、ダイオードのカソードが接続され、
    前記ダイオードのアノードには、供給回路用第9のトランジスタのエミッタが接続され、前記供給回路用第9のトランジスタのコレクタには、所定の高電源電圧が印加され、前記供給回路用第9のトランジスタのベースは、前記第1及び第2のトランジスタのエミッタに接続されてなることを特徴とする請求項1記載の演算増幅器。
  3. 前記電流供給回路は、供給回路用第1のトランジスタのコレクタが前記負電流第2出力ノードに、供給回路用第2のトランジスタのコレクタが前記負電流第1出力ノードに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第1のトランジスタのエミッタは、供給回路用第1の抵抗器を介して供給回路用第4のトランジスタのエミッタに、前記供給回路用第2のトランジスタのエミッタは、供給回路用第2の抵抗器を介して供給回路用第3のトランジスタのエミッタに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第1のトランジスタのベースは、前記第1のトランジスタのベースに、前記供給回路用第2のトランジスタのベースは、前記第2のトランジスタのベースに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第3のトランジスタのコレクタは、前記正電流第1出力ノードに、前記供給回路用第4のトランジスタのコレクタは、前記正電流第2出力ノードに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第3及び第4のトランジスタのベースは相互に接続され、当該接続点と所定の低電源電圧との間には、供給回路用定電流源が設けられる一方、前記ベース同士の接続点には、供給回路用抵抗器を介してダイオードのカソードが接続され、
    前記ダイオードのアノードには、供給回路用第9のトランジスタのエミッタが接続され、前記供給回路用第9のトランジスタのコレクタには、所定の高電源電圧が印加され、前記供給回路用第9のトランジスタのベースは、前記第1及び第2のトランジスタのエミッタに接続されてなることを特徴とする請求項1記載の演算増幅器。
  4. 前記電流供給回路は、供給回路用第1のトランジスタのコレクタが前記負電流第2出力ノードに、供給回路用第2のトランジスタのコレクタが前記負電流第1出力ノードに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第1のトランジスタのエミッタは、供給回路用第1の抵抗器を介して供給回路用第4のトランジスタのエミッタに、前記供給回路用第2のトランジスタのエミッタは、供給回路用第2の抵抗器を介して供給回路用第3のトランジスタのエミッタに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第1のトランジスタのベースは、前記第1のトランジスタのベースに、前記供給回路用第2のトランジスタのベースは、前記第2のトランジスタのベースに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第3のトランジスタのコレクタは、前記正電流第1出力ノードに、前記供給回路用第4のトランジスタのコレクタは、前記正電流第2出力ノードに、それぞれ接続され、
    前記供給回路用第3及び第4のトランジスタのベースは相互に接続され、当該接続点と所定の低電源電圧との間には、供給回路用定電流源が設けられる一方、前記ベース同士の接続点には、ダイオードのカソードが接続され、
    前記ダイオードのアノードは、供給回路用抵抗器を介して供給回路用第9のトランジスタのエミッタに接続され、前記供給回路用第9のトランジスタのコレクタには、所定の高電源電圧が印加され、前記供給回路用第9のトランジスタのベースは、前記第1及び第2のトランジスタのエミッタに接続されてなることを特徴とする請求項1記載の演算増幅器。
  5. 請求項1乃至請求項記載のトランジスタを電界効果トランジスタとし、前記トランジスタのベースを、前記電界効果トランジスタのゲートに、前記トランジスタのコレクタを前記電界効果トランジスタのドレインに、前記トランジスタのエミッタを前記電界効果トランジスタのソースに、それぞれ置き換えたことを特徴とする演算増幅器。
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