JP5452073B2 - 包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は、可撓性を有する自立性の包装袋に関する。
従来、プラスチックフィルムやシート等のシート状部材からなる折り畳み可能な包装袋としては、底部や両側部に2つ折りしたガゼット状の部材を挟み込んだものが良く知られている。
例えば特許文献1には、前面、後面、左右の両側面、上面および底面を構成する各部材の周縁が隣接する部材と前記熱融着面同士の熱接着により熱接着部を形成することによって直方体状に組み立てられている平底袋が記載されている。
また、特許文献2,3には、底辺が山形とされた3枚の側面部材を有し、山形の部分を内方に折り込んでその端部同士をシールすることにより三角形状の底面を構成した自立性の包装容器が記載されている。
特開2000−153849号公報 特開2002−284186号公報 特開平6−122457号公報
しかしながら、特許文献1に記載された四角底型の包装袋は、部品点数が多い上、底部から上部までの横断面積が同程度であるため、内容物を満量に充填すると重心が高く、安定性に難がある。
また、特許文献2,3には、記載された三角底型の包装袋は、底面のシール部が底面の中心に向かって形成され、底面の中心が尖った形状になっているので、内容物の残量が少なくなると底面のシール部が内容物の重量によっては押しつぶされにくくなり、その底面のシール部がフィルムの弾性によって立ち上がると、安定性が悪化するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、内容物の重量の多少にかかわらず、安定性に優れる自立性の包装袋を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、一方の側縁で連結されて対をなす前面壁および後面壁と、前記一方の側縁とは反対側である他方の側縁の側で、内向きに2つ折りにされて前記前面壁と後面壁との間に配置された側面壁と、前面壁および後面壁と前記側面壁との底部を塞ぐ底面壁を備える包装袋であって、前記底面壁は、前記前面壁および前記後面壁の底縁に接する辺を長辺とし、この長辺方向に沿う中心線で折り返して底面折線が形成され、前記底面壁の一方の長辺は前記前面壁の底縁とシールされ、前記底面壁の他方の長辺は前記後面壁の底縁とシールされ、前記前面壁および前記後面壁の前記一方の側縁に接する前記底面壁の一方の短辺は、前記底面折線が内向きに2つ折りとされたまま前記前面壁と前記後面壁との間に挟みこまれて、前記底面壁の一方の短辺と前記前面壁および前記後面壁の一方の側縁とがシールされ、前記側面壁の両側縁は、それぞれ前記前面壁または前記後面壁の他方の側縁とシールされ、前記側面壁の底縁に接する前記底面壁の他方の短辺の側では、前記底面折線をもとの折り方向とは逆に折り返して略直角方向に方向転換することで、前記側面壁の折線に対応するように舟形形状に折り畳んでなる舟形折込部が形成され、前記側面壁の底縁と前記底面壁の他方の短辺とがシールされていることを特徴とする包装袋を提供する。
前記側面壁は、底部とは反対側の上部において、底部よりも幅が狭く形成されている構成を採用することも可能である。
前記底面壁が、矩形のシートからなる構成を採用することも可能である。
前記一方の側縁の上側の隅部に注出口が形成された構成を採用することも可能である。
前記注出口は、前記前面壁と前記後面壁とをシールしてなる流路形成シール部によって流路が包装袋の斜め上方を向くように区画されている構成を採用することも可能である。
本発明の包装袋によれば、6面体状の四角底型の包装袋に比べて部品点数を削減できる上、底面壁および側面壁の2面で自立性をもたせることができる。底部のほうが上部よりも横断面積を大きく広げることが可能であるため、内容物を満量に充填しても重心が低く、優れた安定性を有する。
また、底面壁の一対の長辺および他方の側縁側の短辺がそれぞれ前面壁、後面壁、側面壁に接してシールされるので、底面のシール部が三角形状底面の周縁に形成されることにより、内容物の性状や重量によらず安定性を保つことができ、内容品の残量が少なくなっても安定性を損ねるおそれがない。
また、一方の側縁の上側の隅部に注出口を設けた場合には、流路の出口を上向きとしたまま、本発明の包装袋を底面壁で、また側面壁で自立させることができる。
本発明の包装袋の第1形態例を示す(a)斜視図、および(b)分解斜視図である。 図1に示す包装袋の平面図である。 図1に示す包装袋の底面壁を示す展開図である。 本発明の包装袋の第2形態例を示す斜視図である。 本発明の包装袋の第3形態例を示す平面図である。 図3に示す注出口付き包装袋を側面壁で自立させた状態を示す斜視図である。 本発明の包装袋の第4形態例を示す平面図である。 本発明の包装袋の第5形態例を示す平面図である。 本発明の包装袋の第6形態例を示す平面図である。
以下、好適な実施の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1(a)および図2に、本発明の第1形態例に係る包装袋10を示す。この包装袋10は、図1(b)に示すように、前面壁11、後面壁12、側面壁13、および底面壁15の4つの部材で構成されている。
これら4つの部材は、適宜のプラスチックフィルムやシート(以下、単にフィルムという。)を用いることができる。フィルムは、従来より使用されているもの、例えば二軸延伸ポリプロピレン、二軸延伸ポリアミド、二軸延伸ポリエステル等からなるフィルムを基材フィルムとし、これらの基材フィルムに、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をシーラント層として積層した積層体が用いられる。積層フィルムを製造する方法としては、ドライラミネート法、押出ラミネート法、共押出法などが挙げられる。基材フィルム層とシーラント層との間には接着強度の向上のため、接着剤やアンカー剤等を設けることができる。この場合、包装袋の強度を高めるために基材フィルムを複数枚積層してもよい。あるいは気体や紫外線のバリア性を高めるため、アルミニウム箔等の金属箔、金属蒸着層、セラミック等の無機質蒸着層、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムなどを積層してもよい。前面壁11、後面壁12、側面壁13、および底面壁15の4つの部材が同種のフィルムで構成されてもよく、厚さや材料構成等が適宜異なるフィルムで構成されてもよい。
前面壁11と後面壁12とは互いに対をなし、包装袋10が前後で対称な構成とされている。前面壁11と後面壁12は、これらの一方の側縁11a,12aで連結されている。本形態例の場合、前面壁11の一方の側縁11aと後面壁12の一方の側縁12aとに沿って形成された第1の側縁シール部14aにより前面壁11と後面壁12とが連結されている。なお、一方の側縁11a,12aとなる位置を2つ折りにした場合には、前面壁11と後面壁12とを1枚のフィルムで構成することができる。
前面壁11および後面壁12は、一方の側縁11a,12aとは反対側に他方の側縁11b、12bを有する。前面壁11および後面壁12の他方の側縁11b、12b側には側面壁13が配置されている。
側面壁13は、その中央で縦方向に2つ折りにされている。側面壁13の折線である側面折線13aは内向きに突出し、側面壁13の両側縁13b,13bは、それぞれ前面壁11または後面壁12の他方の側縁11b,12bとシールされている。すなわち、第2の側縁シール部14bが、前面壁11の他方の側縁11bと側面壁13の一方の側縁13bとに沿って形成されている。また、第3の側縁シール部14cが、後面壁12の他方の側縁12bと側面壁13の他方の側縁13bとに沿って形成されている。
側面壁13を構成するフィルムとして、前面壁11および後面壁12よりも厚みの薄い材料を用いることも好ましい。この場合、側面壁13を側面折線13aに沿って2つ折りにしやすくなるとともに、図2に示すように平面状に折り重ねたときにも厚ぼったくなりにくい。
図3に示すように、本形態例の底面壁15は、一対の長辺15a,15bと一対の短辺15c,15dとを有した矩形状のフィルムから構成されている。なお、短辺15c,15dの長さが不等とされた台形状のフィルムを用いることもできる。長辺15a,15bの長さは互いに等しいことが好ましい。また、底面壁15の長辺15a,15bの長さが前面壁11や後面壁12の底縁11c,12cの長さと等しいか、長辺15a,15bが底縁11c,12cより短いことが好ましい。
底面壁15を構成するフィルムとして、前面壁11および後面壁12よりも厚みの薄い材料を用いることも好ましい。この場合、底面折線16や舟形折込部17を形成しやすくなるとともに、図2に示すように平面状に折り重ねたときにも厚ぼったくなりにくい。
底面壁15は、図1や図3に示すように、前面壁11および後面壁12に接する辺を長辺15a,15bとし、この長辺方向に沿う中心線で折り返して底面折線16が形成され、側面壁13に接する短辺15dの側では、底面折線16をもとの折り方向とは逆に折り返して略直角方向に方向転換することで、側面壁13の折線13aに対応するように舟形形状に折り畳んでなる舟形折込部17が形成されている。
この舟形折込部17において、底面折線16をもとの折り方向とは逆に折り返してなる折返線17bは、折返端17aから側面壁13に接する短辺15dまでの間の部分である。折返端17aには、さらに短辺15dの両端に位置する各頂点17d,17d(または頂点17dの近傍)との間に斜めの折線17c,17cが形成される。
舟形折込部17を折り込んだときに、短辺15dが両長辺15a,15bにぴったり沿うようにしたときには、長辺15a,15bと斜めの折線17c,17cとがなす角度αは、45°となる。
底面壁15は、前面壁11および後面壁12と側面壁13との底部を塞ぐように設けられている。すなわち、第1の底部シール部18aが、前面壁11の底縁11cと底面壁15の一方の長辺15aとに沿って形成されている。また、第2の底部シール部18bが、後面壁12の底縁12cと底面壁15の他方の長辺15bとに沿って形成されている。また、第3の底部シール部18cが、側面壁13の底縁13cと底面壁15の他方の短辺15dとに沿って形成されている。
さらに、底面壁15の一方の短辺15cは、底面折線16が内向きに2つ折りとされたまま前面壁11と後面壁12との間に挟みこまれ、前面壁11および後面壁12の一方の側縁11a,12aに沿って形成された第1の側縁シール部14aにシールされている。なお、一方の側縁11a,12aとなる位置を2つ折りにして前面壁11と後面壁12とを1枚のフィルムで構成した場合には、第1の側縁シール部14aは、少なくとも、底面壁15の一方の短辺15cが挟み込まれた部分に形成されれば良い。
第1の底部シール部18aおよび第2の底部シール部18bは、底面壁15の短辺15cが挟み込まれる一方の側縁11a,12aに近づくほどシール幅が大きくなる、略円弧状に形成されている。これにより、図1(a)に示すように、包装袋10の幅方向中央部で底部を大きく広げることが可能になっている。
包装袋10の下部において前面壁11と後面壁12とを直接シールすることができるように、底面壁15にはパンチ穴等の切欠(図示せず)を設けることも好ましい。この切欠は、底面壁15の一方の短辺15cにつながっていても、つながっていなくてもかまわない。
前面壁11、後面壁12、側面壁13のそれぞれの上縁11d,12d,13dは、図1(a)や図2に示す状態では未シールとされている。これらの上縁11d,12d,13dに囲まれてなる開口部19は、例えば内容物の充填口などとして用いることができる。この開口部19を閉鎖するには、例えば、側面折線13aが内向きに2つ折りとされたまま前面壁11と後面壁12との間に側面壁13の上縁13dを挟み込み、前面壁11および後面壁12の上縁11d,12dに沿ってシール部を形成する方法が挙げられる。
本形態例の包装袋10によれば、前面壁11、後面壁12、側面壁13、および底面壁15の4つの部材で構成可能であり、6面体状の四角底型の包装袋に比べて部品点数を削減できる。底部のほうが上部よりも横断面積を大きく広げることが可能であるため、内容物を満量に充填しても重心がより低くなり、優れた安定性を有する。また、底面壁15および側面壁13の2面で自立性をもたせることができる。
また、底面壁15の一対の長辺15a,15bおよび他方の側縁11b,12b側の短辺15dがそれぞれ前面壁11、後面壁12、側面壁13に接してシールされるので、これら底部シール部18a,18b,18cが三角形状の底面の周縁に形成されることにより、内容物の性状や重量によらず安定性を保つことができ、内容品の残量が少なくなっても安定性を損ねるおそれがない。
また、サイドガゼットとして折線13aで2つ折りにされる側面壁13を設けることにより、サイドガゼットを有しない平袋やスタンディングパウチに比べて中折れ(お辞儀)をしにくく、包装袋の上部の姿勢が安定する。
包装袋10の上部に厚みがでるため、側面壁13側の上部を手でつかみやすくなる。側面壁13を広げることで容量を確保できるため、同容量でサイズを小さくしたり、側面壁13の幅に応じて前面壁11および後面壁12の幅を細くしたりするなど、包装袋の形状の自由度を高めることができる。
図4に、本発明の包装袋の第2形態例を示す。本形態例の包装袋10Aの場合、側面壁13Aは、底部とは反対側の上部において、底部よりも幅が狭く形成されている。つまり、上縁13dの長さAが底縁13cの長さBよりも短い。これにより、重心がより低くなり、底面壁15で自立させたときの安定性を高めることができる。
図5、図6に、本発明の包装袋の第3形態例を示す。なお、図5では上部の開口部19が開口しており、図6ではこの開口部19が上部シール部25により閉鎖されている。
本形態例の包装袋20の場合、一方の側縁11a,12aの上側の隅部に注出口21が形成されている。この注出口21は、前面壁11と後面壁12とをシールしてなる流路形成シール部23,24によって流路22が包装袋20の斜め上方を向くように区画されている。
注出口21の流路22の下側は、内容物が収納される収納部となっている。内容物としては、粉体や顆粒体等の固体、あるいは粘稠体、液体等、あるいはこれらの混合物でありうる。粉体や顆粒体の粒子径は特に限定されないが、例えば平均粒子径が1μm〜5mm程度のものが例示できる。粉体としては、例えば粉末洗剤、小麦粉、食塩、砂糖等が挙げられる。
これにより、図1(a)に示す包装袋10と同様に、底面壁15で自立させたときに流路22の出口が上向きになるのは勿論のこと、図6に示すように、側面壁13側で自立させたときにおいても流路22の出口を上向きにすることができる。これにより、注出口21を開封して流路22の出口を開けた後でも、内容物がこぼれることなく包装袋20を自立させることができる。
図6に示す上部シール部25は、側面折線13aが内向きに2つ折りとされたまま前面壁11と後面壁12との間に側面壁13の上縁13dを挟み込み、前面壁11および後面壁12の上縁11d,12dに沿ってシールにより形成されている。
本形態例の場合、第2の側縁シール部14bおよび第3の側縁シール部14cのシール幅は略一定であるが、第1の底部シール部18aや第2の底部シール部18bのように、側面壁13の上縁13dが挟み込まれる上部シール部25に近づくほどシール幅が大きくなる、略円弧状(図示せず)に形成することもできる。このとき、側面壁13が前面壁11と後面壁12との間に挟みこまれた部分において前面壁11と後面壁12とを直接シールすることができるように、側面壁13の上部にはパンチ穴等の切欠(図示せず)を設けることも好ましい。この切欠は、側面壁13の上縁13dにつながっていても、つながっていなくてもかまわない。
注出口21の流路22内には、前面壁11と後面壁12との間に、チューブ等の保形材(図示せず)を固定することができる。このように流路22内に保形材を設けることにより、前面壁11と後面壁12との間が離隔され、注出口21の流路22を広げた状態に保つことができる。
この保形材を構成する材料としては、前面壁11や後面壁12の内面のシーラント層とヒートシールで熱接着する観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)などのポリオレフィン系樹脂が好適である。保形材の形状としては、円筒体、楕円筒体、断面が四角形等の多角形である角筒体などの両端が開口したチューブに限定されるものではなく、このほか、断面が円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形等である棒状体、断面コ字状、H字状、T字状の部材など、種々の形態が採用可能である。
また、前面壁11および後面壁12は、保形材の周囲で外側に膨出する膨らみ部(図示せず)を設けることもできる。この膨らみ部は、包装袋20を製造する工程において真空成形や圧空成形により前面壁11および後面壁12に予め(保形材を入れる前に)形成しておくことが好ましい。
注出口21には、その開封を容易にするため、ノッチやハーフカット溝などを設けることができる。
また、図7〜9に示すように、本発明の包装袋30,30A,30Bは、注出口として、胴部フィルム11,12とは別体の成形品で構成されたスパウト(注出口部材)31を設けることもできる。
図7に示す包装袋30の場合、スパウト31が上向きで取り付けられている。スパウト31は、注出口としての開口が設けられる先端部32と、上部シール部35において胴部フィルム11,12に固着された基端部33を少なくとも備えて構成されている。スパウト31の基端部33は、前面壁11と後面壁12との間に挟み込まれ、これら胴部フィルム11、12の内面と基端部33の外面とがシールされている。
スパウト31の材質は、基端部33を前面壁11や後面壁12の内面のシーラント層とヒートシールで熱接着する観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)などのポリオレフィン系樹脂が好適である。
スパウト31の先端部32には、スパウト31を封止するため、キャップ34や蓋などが取り付けることができる。先端部32は、例えば筒状であり、キャップ34や蓋を開封して除去した後で、内部に流路が形成される。
キャップ34は、ネジ、折り取り可能な薄肉部、はめ込み等によってスパウトから分離可能に設けることができる。キャップ34は、スパウト31から分離した後、再封可能に設けることもできる。キャップ34を開封しやすくするため、その周囲にローレット状の縦溝を設けたり、リング状や蝶羽状などのつまみ部を突出させたりすることも可能である。スパウト31の構成、形状等は特に限定されるものではなく、また、キャップ34は、先端部32と別体でも、一体に成形されたものでも構わない。
図8に示す包装袋30Aは、スパウト31が、一方の側縁11a,12aの上側の隅部に斜め向きで取り付けられている。スパウト31の基端部33は、前面壁11と後面壁12との間に挟み込まれ、これら胴部フィルム11,12の内面と基端部33の外面とが隅部の斜めシール部36においてシールされることにより、固着されている。この場合、上部シール部35の箇所は、シールで閉じる前に、内容品の充填口に用いることも可能である。
また、注出口は、胴部フィルム11,12の間に挟み込む形態に限られるものではなく、例えば、いずれかのフィルムに設けた穴を注出口としたり、あるいはその穴にスパウトを取り付けたりして形成することもできる。
図9に示す包装袋30Bは、スパウト31の先端部32の周囲に、胴部フィルム11,12の内面同士がシールされてなる周囲シール部37が設けられ、該先端部32は、この周囲シール部37と、基端部33の外面をシールするシール部36とにより囲まれてなる密閉室38内に収容されている。このように、スパウト31をフィルム11,12に内包することにより、スパウト31が外気や塵埃などに触れて汚れるのを防ぐことができる。
密閉室38を開封するため、その周囲にノッチやハーフカット溝などを設けることができる。開封補助線がハーフカット溝からなる場合、ハーフカット溝を通して密閉室38の内部が外気と通じることがないので、スパウト31を横断するようにフィルム11,12上にハーフカット溝を形成し、開封しやすくすることができる。
なお、図7に示すようにスパウト31が上向きの場合にも、基端部33の外面をシールする上部シール部35より上側まで胴部フィルム11,12を突出させ、その周囲に周囲シール部37を形成して密閉室38を設けることができる。スパウト31が上向きの場合の密閉室38は、その左右をトリミングで除去して形成することもできる。
本発明は、種々の産業分野において製品の収納、包装に使用することが可能である。また、詰め替え用の内容物(例えば粉体、顆粒、液体、粘体等)を収納した注出口付き包装袋に好適に利用することができる。
10,10A…包装袋、11…前面壁(胴部フィルム)、11a…一方の側縁、11b…他方の側縁、11c…底縁、12…後面壁(胴部フィルム)、12a…一方の側縁、12b…他方の側縁、12c…底縁、13,13A…側面壁、13a…側面折線、13c…底縁、15…底面壁、15a,15b…長辺、15c…一方の短辺、15d…他方の短辺、16…底面折線、17…舟形折込部、17b…折返線、20…注出口付き包装袋、21…注出口、22…流路、23,24…流路形成シール部、30,30A,30B…スパウト付き包装袋、31…スパウト(注出口部材)。

Claims (5)

  1. 一方の側縁で連結されて対をなす前面壁および後面壁と、
    前記一方の側縁とは反対側である他方の側縁の側で、内向きに2つ折りにされて前記前面壁と後面壁との間に配置された側面壁と、
    前面壁および後面壁と前記側面壁との底部を塞ぐ底面壁を備える包装袋であって、
    前記底面壁は、前記前面壁および前記後面壁の底縁に接する辺を長辺とし、この長辺方向に沿う中心線で折り返して底面折線が形成され、前記底面壁の一方の長辺は前記前面壁の底縁とシールされ、前記底面壁の他方の長辺は前記後面壁の底縁とシールされ、
    前記前面壁および前記後面壁の前記一方の側縁に接する前記底面壁の一方の短辺は、前記底面折線が内向きに2つ折りとされたまま前記前面壁と前記後面壁との間に挟みこまれて、前記底面壁の一方の短辺と前記前面壁および前記後面壁の一方の側縁とがシールされ、
    前記側面壁の両側縁は、それぞれ前記前面壁または前記後面壁の他方の側縁とシールされ、
    前記側面壁の底縁に接する前記底面壁の他方の短辺の側では、前記底面折線をもとの折り方向とは逆に折り返して略直角方向に方向転換することで、前記側面壁の折線に対応するように舟形形状に折り畳んでなる舟形折込部が形成され、前記側面壁の底縁と前記底面壁の他方の短辺とがシールされていることを特徴とする包装袋。
  2. 前記側面壁は、底部とは反対側の上部において、底部よりも幅が狭く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記底面壁が、矩形のシートからなることを特徴とする請求項1または2に記載の包装袋。
  4. 前記一方の側縁の上側の隅部に注出口が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の包装袋。
  5. 前記注出口は、前記前面壁と前記後面壁とをシールしてなる流路形成シール部によって流路が包装袋の斜め上方を向くように区画されていることを特徴とする請求項4に記載の包装袋。
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