JP5451257B2 - 加熱調理器のロック装置 - Google Patents
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Description
つまり、一般に、加熱指示用操作具は、合成樹脂にて成型加工されることになるが、このような場合において、加熱指示用操作具に十分な強度を備えさせるためには、その肉厚を厚くすることや、多数の補強リブを備えさせることが行われることになり、加熱指示用操作具の製作コストが高くなるものであった。
前記ロック手段が、前記加熱指示用操作具が押し移動されたときにその移動を受止めるための固定側の受止め体と、この受止め体にて受止められる牽制位置と受止めが解除される解除位置とに切換え自在に前記加熱指示用操作具の背部に支持された牽制部材とから構成され、
前記加熱指示用操作具及び前記牽制部材が合成樹脂製であり、
前記牽制部材が、前記加熱指示用操作具に、前記牽制部材の上部の接触部及び下部の接触部を前記加熱指示用操作具の背面に摺動自在に接当させる状態で左右に移動自在に支持され、
被操作部が押し移動されることにより前記加熱部としてのバーナに対してガス燃料を供給する器具栓が、前記加熱指示用操作具に支持された前記牽制部材の前記上部の接触部と前記下部の接触部との間に位置する部分にて前記被操作部を押し移動される状態で設けられている点を特徴とする。
つまり、ロック手段の設置のために、機器ケーシング側に位置変更される部材を支持する構造を設ける必要がないため、位置変更される部材を設置するスペースやその支持部材を設置するスペース等を機器ケーシング側に確保する必要がなくなり、機器の設計的負担が軽減することになる。
説明を加えると、機器ケーシングには種々の多数の部材を組み付けることになるが、その組み付ける部材として、位置変更される部材が多いほど、機器の組付スペースが狭いこと等に起因して、機器の組付作業が煩雑化することになる。一方、加熱指示用操作具に対して牽制部材を組み付ける作業は、機器の組付作業とは別作業として広い空間にて行えるものとなるため、機器ケーシングに位置変更される部材を組み付けるよりも容易に行えるものとなる。
前記加熱指示用操作具が、上端側を支点に揺動自在に支持され、かつ、庇状の突部を前面に備える状態に構成され、
前記牽制部材の操作用把持部が、前記加熱指示用操作具における前記庇状の突部の下方側に配設されている点を特徴とする。
本発明にかかるガス燃焼機器の火力調節装置を、ガス燃焼機器の一例としてのガスコンロに適用した場合の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、例示するガスコンロは、加熱部としての2つのコンロバーナ1A、1Bを備えるコンロ部、及び、加熱部としてのグリルバーナ2(図2参照)を装備するグリル部Gを備え、そして、キッチンカウンターに組み込まれるビルトインタイプに構成されている。
2つのコンロバーナ1A、1Bの夫々にて加熱される鍋等の被加熱物を載置するための五徳5A、5Bが、トッププレート3の上部に設けられている。
尚、ガスコンロの前面には、電池収納部を開閉する電池収納用開閉蓋12が設けられている。
そして、一対のコンロ用分岐路16A、16Bの夫々には、コンロ用器具栓19が配設され、グリル用分岐路17には、グリル用器具栓20が配設されている。
尚、グリルバーナ2は、一般に、被加熱物を上方から加熱する上バーナと被加熱物を下方から加熱する下バーナとを備えさせることになり、本実施形態においても、上バーナと下バーナとを備えさせるものであるが、図2においては、上バーナのみを記載して、下バーナの記載を省略し、それに合わせて、グリル用器具栓20についても、下バーナに対する部分を省略して記載している。
尚、グリルバーナ2は、上述の如く、上バーナと下バーナとを備えさせる場合には、夫々のバーナに対して、点火プラグP及び着火センサRが装備されることになる。
この被加熱物検出センサSは、上下方向に伸縮自在でかつ上方に復帰付勢された伸縮体S1を備えて、この伸縮体S1が被加熱物に押されて下方に移動したことを伸縮検知部S2にて検出することにより被加熱物の存在を検出するように構成され、また、伸縮体S1の上端部に設けた温度検知部S3が、被加熱物に接触してその温度を検出するように構成されている。
すなわち、この制御部Hは、コンロ用操作具6A、6Bやグリル用操作具7の点火操作に基づいて、コンロバーナ1A、1Bやグリルバーナ2に対する点火プラグPを作動させ且つ着火センサRにて着火を検出する点火処理、コンロ用操作具6A、6Bやグリル用操作具7の消火操作に基づいて、コンロ用器具栓19やグリル用器具栓20に装備された安全弁24(図2参照)を閉じ操作して、コンロバーナ1A、1Bやグリルバーナ2への燃料の供給を停止する消火処理、及び、コンロバーナ1A、1Bやグリルバーナ2の燃焼中において着火センサRにて着火が検出されなくなると、上記したコンロ用器具栓19やグリル用器具栓20に装備された安全弁24を閉じ操作して、コンロバーナ1A、1Bやグリルバーナ2への燃料の供給を停止する非常停止処理を実行することになる。
そして、メイン弁23及び安全弁24を備える本流路28に対して、流量調整弁25及び電磁弁26を備える主流路29Aと、小火用オリフィス27を備える分岐流路29Bとが、並列状態で接続されており、電磁弁26の開状態では、ガス燃料が主流路29A及び分岐流路29Bを通して流動し、電磁弁26の閉状態では、ガス燃料が分岐流路29Bを通して流動するように構成されている。
そして、大火力状態における火力は、流量調整弁25の流量調整によって変動することになるため、自動調理処理を実行するときには、大火力状態における火力が適正な火力となるように、コンロ用火力調節具8Aにて流量調整弁25を操作することになる。
このスライダ34には、金属製のバルブロッド35が安全弁24を構成する弁体24Aに向けて延出される状態で固着され、このバルブロッド35には、メイン弁23を構成する弁体23Aが設けられている。
メイン弁23を構成する弁体23Aは、コンロ前面側に移動すると閉状態となり、コンロ背面側に移動すると開状態となるものであり、スライダ34は、第2コイルスプリング37にても、コンロ前面側に付勢されることになる。
尚、コンロ用操作具6Aは、その自重によりコンロ背面側に向けて付勢されて、スライダ34に接当する状態に維持されるように構成されている。ちなみに、右側のコンロバーナ1Bに対するコンロ用操作具6B及びグリル用操作具7についても、左側のコンロバーナ1Aに対するコンロ用操作具6Aと同様に、その自重によりコンロ背面側に向けて付勢されて、スライダ34に接当する状態に維持されるように構成されている。
このプッシュ−プッシュ機構は、従来公知であるため詳しい説明は省略するが、このハートカム部材38とピン39との協働作用により、両コイルスプリング36、37によってコンロ前面側に弾性付勢されたスライダ34を、コンロ前面側に位置する閉位置A、及び、この閉位置Aよりもコンロ背面側でかつコンロ背面側に最も大きく押し込んだ点火位置Cよりもコンロ前面側の開位置Bに保持するように構成されている。
スライダ34が開位置Bに位置する状態で、コンロ用操作具6Aを押し込み操作することにより、開位置Bに位置保持されているスライダ34を点火位置Cに向けて操作し、その後、コンロ用操作具6A、6Bに対する押し込み操作を解除すると、スライダ34が閉位置Aに弾性復帰移動して、その閉位置Aに保持されることになる。
この接点板ブロックDの検出情報は、制御部Hに入力されて、制御部Hが、点火プラブPの作動、及び、安全弁24の作動を制御することになる。
すなわち、図4に示すように、スライダ34が閉位置Aにあるときは、可動接点が点火用の固定接点及び安全用の固定接点に対する非接触状態となり、そして、メイン弁23の弁体23Aが本流路28を閉じ、且つ、安全弁24も弾性的に閉弁されて、弁体24Aが本流路28を閉じるように構成されている。
さらに、コンロ用操作具6Aを押し込み操作して、図5に示すように、スライダ34を点火位置Cにまで押し込むと、可動接点が点火用の固定接点に接触する接触状態に切り換えられるので、制御部Hが、着火センサRにて着火が検出されるまで点火プラグPを作動させる点火処理を実行し、加えて、着火センサRにて着火が検出されると、安全弁24を開き状態に保持すべく、安全弁24に通電することになる。
この開位置Bにおいては、可動接点が安全用の固定接点に接触する接触状態となっているので、制御部Hは、着火センサRにて着火が検出されているときには、安全弁24を開き状態に操作することになり、そして、着火センサRにて着火が検出されないときには、安全弁24を閉じ状態に操作する非常停止処理を実行することになる。
図4〜図6に示すように、弁体ケーシングとしての本体ケーシング22には、その前端部の開口から主流路29Aにまで至る円筒状の挿通孔41が穿設され、この挿通孔41の内部に、流量調整弁25を構成するスライド式弁体としての金属製で且つ円柱状のニードル42が摺動自在に挿入されている。
そして、ニードル42が、挿通孔41に対して摺動することにより、主流路29Aと導出口31とを接続する部分の開度を変更して、主流路29Aから導出口31に向けて流動するガス燃料量を調整するように構成されている。つまり、ニードル42をコンロ前方側に移動させるほど、主流路29Aと導出口31とを接続する部分の開度が大きくなり、主流路29Aから導出口31に向けて流動するガス燃料量が大きくなって、コンロバーナ1Aの火力が大きくなるように構成されている。
ニードル42がそのスライド方向に沿う軸心周りで回転自在に本体ケーシング22に支持され、本体ケーシング22には、操作ピン43をニードル42のスライド方向に案内するスリット状溝44が、本体ケーシング22の上面から挿通孔41にまで至り、かつ、挿通孔41の長手方向に沿う状態で形成されている。
そして、操作ピン43が、スリット状溝44の内部を挿通して、本体ケーシング22から上方に突出する状態で位置するように構成されている。
そして、その火力調節具8Aにおける揺動軸心Uよりもレバー先端側部分には、操作ピン43が係合するカム操作孔Kが形成されている。
カム操作孔Kは、左右方向に伸びる円弧状で、かつ、右端側ほど揺動軸心Uに近づく状態に形成されている。
したがって、コンロ用火力調節具8Aを右側に揺動するほど操作ピン43がコンロ前方側に移動されて、主流路29Aと導出口31とを接続する部分の開度が大きくなり、主流路29Aから導出口31に向けて流動するガス燃料量が大きくなって、コンロバーナ1Aの火力が大きくなるように構成されている。
ちなみに、本実施形態では、スライダ34に設けた操作部34Aが、コンロバーナ1Aを点火する点火用操作具としてのコンロ用操作具6Aが点火操作されたときにコンロ用火力調節具8Aを点火用位置Wに操作する操作手段を構成することになる。
ちなみに、本実施形態の点火用位置Wは、最大火力位置Y1よりも小火力側で、且つ、最大火力位置Y1と最小火力位置Y3との中間の中火力位置Y2よりも大火力側に定められている。
また、操作ピン43が、コンロ用火力調節具8Aの左右方向での往復移動操作により発生する押付け力にてカム操作孔Kの大径側内面M1及び小径側内面M2に押付けられた状態でコンロ用火力調節具8Aの往復移動操作により往復移動する可動体と機能することになる。
本実施形態では、コンロ用火力調節具8Aが火力調節用移動範囲の特定位置に位置するときとして、コンロ用火力調節具8Aが中火力位置Y2に位置するときに定めて、図8(a)に示すように、コンロ用操作具6Aを操作してコンロバーナ1Aを点火させたのちにおいて、図8(b)に示すように、点火位置Wに位置するコンロ用火力調節具8Aを中火力位置Y2に操作することを、クリック感を付与することで適切に行えるようにしてある。
このため炊飯運転処理を行うときには、コンロ用操作具6Aを操作してコンロバーナ1Aを点火させた状態において、点火位置Wに位置するコンロ用火力調節具8Aを中火力位置Y2に操作することになるが、このように点火位置Wに位置するコンロ用火力調節具8Aを中火力位置Y2に操作することが、クリック感が付与されることで適切に行えるものとなる。
そして、本実施形態においては、追加電磁弁の取り付け座を閉じる蓋体49が本体ケーシング22に装着され、そして、追加流路29Cには、これを閉じる閉止体50が装着されている。
尚、図11においては、グリル器具栓20のみを記載して、コンロ用器具栓19の記載を省略している。また、グリルバーナ2が上バーナと下バーナとを備えるものとして、上下に一対のグリル用火力調節具9が記載されている。
尚、図10は、コンロ用操作具6Bに対するロック手段Eが牽制状態であり、グリル用操作具7に対するロック手段Eが解除状態である場合を例示している。
ちなみに、図14に示すように、コンロ用操作具6B及びグリル用操作具7が押し込み操作された状態においては、コンロ用操作具6B及びグリル用操作具7における凹部J1の内部に突状部55Bが突入するように構成されて、コンロ用操作具6B及びグリル用操作具7を押し込み操作した際には、牽制部材56を牽制位置に操作することができないようになっている。
つまり、コンロ用器具栓19及びグリル用器具栓20が、コンロ用操作具6B及びグリル用操作具7に支持した牽制部材56にてスライダ34を押し移動される状態で設けられて、コンロ用操作具6B及びグリル用操作具7が、それに装備した牽制部材56にて、コンロ用器具栓19及びグリル用器具栓20を操作するように構成されている。
つまり、操作用把持部56Aが、コンロ用操作具6B及びグリル用操作具7の背部側に位置する牽制部材56から前方に突出する状態に形成され、コンロ用操作具6B及びグリル用操作具7には、操作用把持部56Aを挿通させる開口Vが形成されている。
上部壁7Uには、左右一対の枢支部7aが上方に突出状態で形成され、上部壁7Uにおける左右の枢支部7aの間には、牽制部材56の上部に形成した上部被案内部56Bが左右方向に移動自在に係合するスリット状の係合孔7bが形成されている。
さらに、前壁7Fの背面における開口Vの下方側箇所には、牽制部材56の位置決め用の凸部7dが形成されている。
そして、牽制部材56は、図13及び図14に示すように、その上部の第1接触部56Dが、グリル用操作具7の上壁7Uの内面に接当し、その前面側で且つ上部の第2接触部56Eが、グリル用操作具7の前壁7Fの内面に接当し、且つ、その前面側で且つ下部の第3接触部56F(図16参照)が、グリル用操作具7の前壁7Fの内面に接当する状態で、グリル用操作具7に対して摺動するように構成されている(図4〜6参照)。
(1)上記実施形態では、押し移動操作により加熱部の加熱開始を指示する加熱指示用操作具として、押し移動操作により加熱開始(点火)を指示するのに加えて、加熱状態における押し移動操作により加熱停止(消火)を指示するコンロ用操作具6A、6B、並びに、グリル用操作具7を例示したが、加熱停止を指示する操作具を、加熱指示用操作具とは別個に設ける形態で実施してもよい。
1B 加熱部
2 加熱部
6A 加熱指示用操作具
6B 加熱指示用操作具
7 加熱指示用操作具
19 器具栓
20 器具栓
55B 受止め体
56 牽制部材
56A 操作用把持部
56E 上部の接触部
56F 下部の接触部
E ロック手段
T 凸部
Claims (2)
- 押し移動操作により加熱部の加熱開始を指示する加熱指示用操作具が設けられ、この加熱指示用操作具の押し移動を牽制する牽制状態と牽制を解除する解除状態とに切換え操作自在なロック手段が設けられた加熱調理器のロック装置であって、
前記ロック手段が、前記加熱指示用操作具が押し移動されたときにその移動を受止めるための固定側の受止め体と、この受止め体にて受止められる牽制位置と受止めが解除される解除位置とに切換え自在に前記加熱指示用操作具の背部に支持された牽制部材とから構成され、
前記加熱指示用操作具及び前記牽制部材が合成樹脂製であり、
前記牽制部材が、前記加熱指示用操作具に、前記牽制部材の上部の接触部及び下部の接触部を前記加熱指示用操作具の背面に摺動自在に接当させる状態で左右に移動自在に支持され、
被操作部が押し移動されることにより前記加熱部としてのバーナに対してガス燃料を供給する器具栓が、前記加熱指示用操作具に支持された前記牽制部材の前記上部の接触部と前記下部の接触部との間に位置する部分にて前記被操作部を押し移動される状態で設けられている加熱調理器のロック装置。 - 前記加熱指示用操作具が、上端側を支点に揺動自在に支持され、かつ、庇状の突部を前面に備える状態に構成され、
前記牽制部材の操作用把持部が、前記加熱指示用操作具における前記庇状の突部の下方側に配設されている請求項1記載の加熱調理器のロック装置。
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