JP5450949B2 - シールド電線及びシールド電線の製造方法 - Google Patents

シールド電線及びシールド電線の製造方法 Download PDF

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本発明は、ノイズに対するシールド機能を備えたシールド電線及びシールド電線の製造方法に関するものである。
移動体としての自動車には、搭載される種々のランプや種々のモータなどの電子機器にバッテリなどの電源から電力を供給したり制御装置から制御信号を送ったりするためにワイヤハーネスが配索されている。ワイヤハーネスは、複数の電線と、この電線の端末に取り付けられた端子金具などを備えている。
前述したワイヤハーネスを構成する電線として、シールド電線を用いることがある(例えば、特許文献1を参照。)。この種のシールド電線は、複数の被覆電線と、ドレイン線と、金属テープと、シースと、を備えている。複数の被覆電線は、それぞれ、導電性を有する芯線と、該芯線を被覆する被覆部とを備えている。芯線は、断面丸型に形成されており、銅または銅合金を含んでいる。被覆部は、絶縁性を有する合成樹脂からなる。ドレイン線は、断面丸型に形成されており、銅又は銅合金などの導電性を有する金属からなる。
金属テープは、例えば、ポリエステル等の絶縁性の合成樹脂からなる絶縁層と、この絶縁層に積層され且つ銅又は銅合金やアルミニウム等の導電性を有する金属からなる導体層とを有して比較的薄い帯状に形成されている。金属テープは、複数の被覆電線とドレイン線とを覆うとともに、該ドレイン線に接触している。また、金属テープは、幅方向の一端部に他端部が重ねられ且つ前記一端部の絶縁層の面と前記他端部の導体層の面とが接触する格好で、複数の被覆電線とドレイン線とを覆っている。
シースは、絶縁性を有する合成樹脂からなり、複数の被覆電線とドレイン線とを金属テープで覆った電線束の外周を覆っている。このシースは、これらの電線束の外周に押出し成形によって形成される。
前述したシールド電線は、外部からのノイズが各被覆電線の芯線に侵入しようとすると、このノイズが金属テープの導体層に伝わる。そして、前記ノイズは、ドレイン線を介して、シールド電線外に逃がされる。こうして、シールド電線は、各被覆電線の芯線に外部からのノイズが侵入することを防止する。
特開2005−222832号公報
上述したシールド電線に端末処理を施す際には、両端の金属テープ及びシースを所要長さ剥ぎ取るシースストリップを行って、被覆電線及びドレイン線の両端に端子金具を取り付けていた。しかしながら、これらの工程は工数が多く複雑である上に線材を傷付け易いため自動化には適しておらず、加工時間及び加工費が増加してしまうという問題があった。さらに、シースストリップによって剥ぎ取られた部分は廃棄されるため、材料が無駄になると同時に環境保全の観点からも望ましくないという問題があった。
前述した問題を改善するシールド電線として、あらかじめ端子金具を取り付けた状態の被覆電線及びドレイン線の外周に、金属テープとしての導体シートが巻かれたシールド電線も考案されている。しかしながら、このシールド電線は、導体シートの幅方向の一端部に他端部が重ねられ且つ前記一端部の絶縁層の面と前記他端部の導体層の面とをホットメルト等の接着剤で接着しているため、熱や曲げ等により剥がれが生じる虞があり、導体薄膜シートの接着不良が発生し、即ちシールド性能が低下するという問題があった。
したがって、本発明は、良好なシールド性能が得られるとともに、加工が容易で且つ材料に無駄が生じない環境に配慮したシールド電線を提供することを目的とする。
前記課題を解決し目的を達成するために、少なくとも一本の電線と、該電線を被覆し且つ絶縁性の絶縁層と該絶縁層に積層された導電性の導体層とを有する1枚の導体シートと、を備え、内側に前記導体層が位置し且つ外側に前記絶縁層が位置した状態で前記導体シートが前記電線の外周に巻かれて構成されるシールド電線であって、前記導体シートが前記電線の外周に巻かれる前の状態で、前記導体層が、前記絶縁層の幅よりも幅狭に形成されているとともに前記絶縁層の幅方向の両端部を露出して該絶縁層上に積層されており、前記導体シートが前記電線の外周に巻かれた状態で、前記絶縁層の前記両端部が互いに重ねられて、前記絶縁層の前記両端部の内面同士が溶着されていることを特徴とするシールド電線である。
請求項に記載された発明は、請求項1に記載の発明において、前記絶縁層の前記両端部同士が溶着された溶着箇所が、前記電線の長手方向に沿って前記導体シートの全長に亘って設けられていることを特徴とするものである。
請求項に記載された発明は、請求項1に記載の発明において、前記絶縁層の前記両端部同士が溶着された溶着箇所が、前記電線の長手方向に間隔をあけて配置されていることを特徴とするものである。
請求項に記載された発明は、請求項1に記載されたシールド電線の製造方法において、前記導体シートを、前記導体層が内側に位置し且つ前記絶縁層が外側に位置した状態で、前記電線の外周に巻くとともに、前記導体シートが巻かれた前記電線をその長手方向に移動させながら前記導体シートの前記絶縁層の前記両端部を互いに重ね合わせて、前記絶縁層の前記両端部の内面同士を溶着ることを特徴とするシールド電線の製造方法である。
請求項1に記載された発明によれば、絶縁層と該絶縁層の幅より幅狭に形成され且つ絶縁層上に当該絶縁層の幅方向の両端部を露出して積層された導体層とを有する導体シートが、導体層が内側に位置し且つ絶縁層が外側に位置した状態で、少なくとも一本の電線の外周に巻かれているとともに、絶縁層の両端部が互いに重ねられて溶着されているので、熱や曲げ等による導体シートの溶着箇所の剥がれを低減することができる。また、溶着する部分が少なく加工時間を削減することができる。さらに、あらかじめ端子金具が取り付けられた電線の外周に導体シートを巻くことができる。
請求項に記載された発明によれば、絶縁層の両端部同士が溶着された溶着箇所が、電線の長手方向に沿って導体シートの全長に亘って設けられているので、導体シートの溶着された部分に隙間が生じることを防止することができる。
請求項に記載された発明によれば、絶縁層の両端部同士が溶着された溶着箇所が、電線の長手方向に間隔をあけて配置されているので、導体シートの溶着箇所を少なくすることで、加工時間を削減することができる。
請求項に記載された発明によれば、導体シートを、導体層が内側に位置し且つ絶縁層が外側に位置した状態で、電線の外周に巻くとともに、電線をその長手方向に移動させながら導体シートの絶縁層の両端部を互いに重ね合わせて、超音波溶着を行うことで両端部同士を溶着させるので、熱や曲げ等による導体シートの溶着箇所の剥がれを低減することができる。また、溶着する部分が少なく加工時間を削減することができる。さらに、あらかじめ端子金具が取り付けられた電線の外周に導体シートを巻くことができる。
請求項1に記載された発明は、熱や曲げ等による導体シートの溶着箇所の剥がれを低減することができるので、ノイズの侵入を確実に防止することでき、良好なシールド性能を得ることができる。また、溶着する部分が少なく加工時間を削減することができるので、作業効率の向上を図ることができる。さらに、あらかじめ端子金具が取り付けられた電線の外周に導体シートを巻くことができるので、導体シートを所要長さ剥ぎ取る必要がなくなり、加工が容易で且つ材料に無駄が生じない環境に配慮したシールド電線とすることができる。
請求項に記載された発明は、導体シートの溶着された部分に隙間が生じることを防止することができるので、ノイズの侵入を確実に防止することでき、よって、良好なシールド性能を得ることができる。
請求項に記載された発明は、導体シートの溶着箇所を少なくすることで、加工時間を削減することができるので、作業効率の向上を図ることができる。
請求項に記載された発明は、熱や曲げ等による導体シートの溶着箇所の剥がれを低減することができるので、ノイズの侵入を確実に防止することでき、良好なシールド性能を得ることができる。また、溶着する部分が少なく加工時間を削減することができるので、作業効率の向上を図ることができる。さらに、あらかじめ端子金具が取り付けられた電線の外周に導体シートを巻くことができるので、導体シートを所要長さ剥ぎ取る必要がなくなり、加工が容易で且つ材料に無駄が生じない環境に配慮したシールド電線とすることができる。
以下、本発明の一実施形態にかかるシールド電線を、図1乃至図5を参照して説明する。シールド電線1は、図1に示すように、複数の被覆電線2と、一つのドレイン線3と、導体シート4と、を備えている。
複数の被覆電線2は、図1又は図3に示すように、図示例では2本設けられており、互いに平行(即ち並行)に束ねられている。複数の被覆電線2は、それぞれ、芯線11と、芯線11を被覆する被覆部12と、を有した断面丸型に形成されている。
芯線11は、一本の導線又は複数の導線が撚られて形成されており、断面丸型に形成されている。また、芯線11は、銅又は銅合金などの導電性を有する金属で構成されており、可撓性を有している。被覆部12は、絶縁性を有する合成樹脂からなり、芯線11を絶縁状態に保って被覆している。また、被覆電線2の端末には、コネクタハウジングや電気接続箱等に取り付けられる端子金具15(図4に示す)が取り付けられる。
ドレイン線3は、被覆電線2の芯線11と同様に、一本の導線又は複数の導線が撚られ且つ断面丸型に形成されている。ドレイン線3は、銅又は銅合金などの導電性を有する金属で構成されており、可撓性を有している。ドレイン線3は、複数の電線2とともに束ねられ、且つ、これらが束ねられて構成された束の外周に配置されている。また、ドレイン線3の端末には、コネクタハウジングや電気接続箱等に取り付けられる端子金具15(図4に示す)が取り付けられる。そして、これらの被覆電線2及びドレイン線3は、特許請求の範囲に記載の電線を成している。
導体シート4は、図1又は図2に示すように、薄い絶縁層13と、該絶縁層13に積層された薄い導体層14と、を有して、比較的薄い帯状に形成されている。絶縁層13は、例えば、ポリ塩化ビニル(Polyvinylchloride:PVC)などの絶縁性を有する合成樹脂からなり、薄い帯状に形成されている。絶縁層13は、可撓性を有している。
導体層14は、アルミニウム又はアルミニウム合金等の導電性を有する金属を含んでいる。導体層14は、可撓性を有している。導体層14は、薄い帯状で且つ前述した絶縁層13の幅よりも幅狭に形成されているとともに、絶縁層13の幅方向の両端部13a,13bを露出して該絶縁層13上に積層されている。
シールド電線1は、端末に端子金具15が取り付けられた複数の被覆電線2とドレイン線3とが束ねられて、内側に導体層14が位置し且つ外側に絶縁層13が位置した状態で、導体シート4が巻き寿司状に複数の被覆電線2及びドレイン線3の外周に巻かれる。
さらに、シールド電線1は、導体シート4の絶縁層13の幅方向の一端部13aと他端部13bとが互いに重ねられて、即ち導体シート4の絶縁層13の幅方向の両端部13a,13bが互いに重ねられて、これらの両端部13a,13b同士が、超音波溶着(超音波溶接又は超音波接合とも言う)等の周知の溶接方法によって互いに溶着される。
前述した超音波溶着は、図4に示すように、周知の超音波溶着機6によって行われる。この超音波溶着機6は、導体シート4上に複数の被覆電線2及びドレイン線3を縦添えする状態で送り出すとともに、これらの導体シート4と複数の被覆電線2とドレイン線3とを長手方向に移動させつつ被覆電線2及びドレイン線3の外周に導体シート4を巻き付ける供給ユニット20と、チップ(工具ホーンとも言う)21と、このチップ21に相対するアンビル22と、図示しない発振機と、振動子と、コーンと、ホーンなどを備えている。
前記超音波溶着機6は、供給ユニット20から送り出された被覆電線2及びドレイン線3の外周に巻かれた状態の導体シート4の絶縁層13の両端部13a,13bを、チップ21とアンビル22との間に挟み、これらのチップ21とアンビル22とを互いに近づける方向に加圧した状態で、発振機で振動子を振動させてこの振動をコーン、ホーン経由でチップ21に伝える。
そして、超音波溶着機6は、チップ21とアンビル22との間に挟んだ前記両端部13a,13bに超音波振動を加えて、該両端部13a,13b同士を複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に沿って導体シート4の全長に亘って溶着させる。即ち、シールド電線1は、図5に示すように、導体シート4の絶縁層13の両端部13a,13b同士が溶着された溶着箇所Wが、複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に沿って該導体シート4の全長に亘って設けられている。
前述した構成のシールド電線1は、ワイヤハーネスを構成する他のサブハーネス等と組み付けられて、ワイヤハーネスとして組み立てられて、自動車等に配索される。こうして、シールド電線1は、複数の被覆電線2に外部から侵入しようとするノイズを、導体シート4の導体層14及びドレイン線3を介してアースして、当該ノイズが複数の被覆電線2に侵入することを防止する。
本実施形態のシールド電線1によれば、絶縁層13と該絶縁層13の幅より幅狭に形成され且つ絶縁層13上に当該絶縁層13の幅方向の両端部を露出して積層された導体層14とを有する導体シート4が、導体層14が内側に位置し且つ絶縁層13が外側に位置した状態で、複数の被覆電線2及びドレイン線3の外周に巻かれているとともに、絶縁層13の両端部13a,13bが互いに重ねられて溶着されている。
このため、熱や曲げ等による導体シート4の溶着箇所Wの剥がれを低減することができるので、ノイズの侵入を確実に防止することでき、良好なシールド性能を得ることができる。また、溶着する部分が少なく加工時間を削減することができるので、作業効率の向上を図ることができる。さらに、あらかじめ端子金具15が取り付けられた複数の被覆電線2及びドレイン線3の外周に導体シート4を巻くことができるので、導体シート4を所要長さ剥ぎ取る必要がなくなり、加工が容易で且つ材料に無駄が生じない環境に配慮したシールド電線1とすることができる。
また、絶縁層13の両端部13a,13b同士が溶着された溶着箇所Wが、複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に沿って導体シート4の全長に亘って設けられているので、導体シート4の溶着された部分に隙間が生じることを防止することができる。このため、ノイズの侵入を確実に防止することができ、よって、良好なシールド性能を得ることができる。
前述した実施形態では、シールド電線1の導体シート4は、内側に導体層14が位置し且つ外側に絶縁層13が位置した状態で、複数の被覆電線2及びドレイン線3の外周に巻かれて、該絶縁層13の幅方向の両端部13a,13b同士が溶着されていた。しかしながら、本発明では、図6乃至図9に示すように、内側に導体層14が位置し且つ外側に絶縁層13が位置した状態で互いに重ね合わされた一対の導体シート4の間に複数の被覆電線2及びドレイン線3を挟んで、該一対の導体シート4の絶縁層13の幅方向の端部13a,13a,13b,13b同士を溶着してシールド電線1’を構成しても良い。なお、図6乃至図9において、前述した実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図6乃至図9に示す場合では、シールド電線1’は、絶縁層13と該絶縁層13の幅より幅狭に形成され且つ絶縁層13上に当該絶縁層13の幅方向の両端部を露出して積層された導体層14とを有する導体シート4を一対備えている。この一対の導体シート4は、内側に導体層14が位置し且つ外側に絶縁層13が位置した状態で、互いに重ね合わされている。
シールド電線1’は、端末に端子金具15が取り付けられた複数の被覆電線2とドレイン線3とが束ねられて、導体層14が複数の被覆電線2及びドレイン線3側に位置するように該被覆電線2及びドレイン線3を挟む格好で、一対の導体シート4が互いに重ね合わされている。
さらに、シールド電線1’は、互いに重ね合わされた一対の導体シート4の絶縁層13の幅方向の一端部13a,13a同士と他端部13b,13b同士とが、超音波溶着(超音波溶接又は超音波接合とも言う)等の周知の溶接方法によって互いに溶着される。
前述した超音波溶着は、図8に示すように、周知の超音波溶着機6’によって行われる。この超音波溶着機6’は、複数の被覆電線2及びドレイン線3の両端部を保持し且つ複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に沿って移動自在な一対の保持部24と、該一対の保持部24間に位置し且つ被覆電線2及びドレイン線3を挟む格好で一対の導体シート4を互いに重ね合わせて送り出す供給ユニット23と、一対のチップ(工具ホーンとも言う)21と、この一対のチップ21に相対する一対のアンビル22と、図示しない発振機と、振動子と、コーンと、ホーンなどを備えている。
前記超音波溶着機6’は、供給ユニット23から送り出された被覆電線2及びドレイン線3を挟む格好で互いに重ね合わされた一対の導体シート4の絶縁層13の幅方向の一端部13a,13aと他端部13b,13bとを、それぞれ、各チップ21と各アンビル22との間に挟み、これらのチップ21とアンビル22とを互いに近づける方向に加圧した状態で、発振機で振動子を振動させてこの振動をコーン、ホーン経由でチップ21に伝える。
そして、超音波溶着機は、各チップ21と各アンビル22との間に挟んだ前記一端部13a,13aと他端部13b,13bとにそれぞれ超音波振動を加えて、該一端部13a,13a同士と他端部13b,13b同士とを、それぞれ、複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に沿って導体シート4の全長に亘って溶着させる。
即ち、シールド電線1’は、図9に示すように、一対の導体シート4の絶縁層13の幅方向の一端部13a,13a同士及び他端部13b,13b同士、即ち端部13a,13a,13b,13b同士が溶着された溶着箇所Wが、複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に沿って該導体シート4の全長に亘って設けられている。
前述した構成のシールド電線1’は、前述したドレイン線3と導体層14とが接触しており、該導体層14と接触されたドレイン線3は、所望のアース回路等と接続される。このようなシールド電線1’は、ワイヤハーネスを構成する他のサブハーネス等と組み付けられて、自動車等に配索されるとともに、複数の被覆電線2に外部から侵入しようとするノイズを、導体シート4の導体層14及びドレイン線3を介してアースして、当該ノイズが複数の被覆電線2に侵入することを防止する。
本実施形態のシールド電線1’によれば、絶縁層13と該絶縁層13の幅より幅狭に形成され且つ絶縁層13上に当該絶縁層13の幅方向の両端部13a,13bを露出して積層された導体層14とを有する一対の導体シート4が、導体層14が内側に位置し且つ絶縁層13が外側に位置した状態で互いに重ねられて、互いの間に複数の被覆電線2及びドレイン線3を挟むとともに、互いに重ね合わされた絶縁層13の端部13a,13a,13b,13b同士が溶着されている。
このため、導体シート4を曲げる等の工程が不要なため加工が容易となり、加工時間を削減することができるので、作業効率の向上を図ることができる。また、一対の導体シート4間にあらかじめ端子金具15が取り付けられた複数の被覆電線2及びドレイン線3を挟むことができるので、導体シート4を所要長さ剥ぎ取る必要がなくなり、加工が容易で且つ材料に無駄が生じない環境に配慮したシールド電線とすることができる。
また、絶縁層13の端部13a,13a,13b,13b同士が溶着された溶着箇所Wが、複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に沿って一対の導体シート4の全長に亘って設けられているので、一対の導体シート4の溶着された部分に隙間が生じることを防止することができる。このため、ノイズの侵入を確実に防止することができ、よって、良好なシールド性能を得ることができる。
また、前述した実施形態では、図5に示すように、シールド電線1は、絶縁層13の幅方向の両端部13a,13b同士が溶着された溶着箇所Wが、複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に沿って導体シート4の全長に亘って設けられていた。しかしながら、本発明では、図10に示すように、シールド電線1の絶縁層13の幅方向の両端部13a,13b同士が溶着された溶着箇所Wが、複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に間隔をあけて配置されていても良い。なお、図10において、前述した実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図10に示す場合では、絶縁層13の両端部13a,13b同士が溶着された溶着箇所Wが、複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に間隔をあけて配置されているので、導体シート4の溶着箇所Wを少なくすることで、加工時間を削減することができる。よって、作業効率の向上を図ることができる。
さらに、図9に示した例においても、シールド電線1’は、互いに重ねられた一対の導体シート4の絶縁層13の幅方向の端部13a,13a,13b,13b同士が溶着された溶着箇所Wが、複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に沿って導体シート4の全長に亘って設けられていた。
しかしながら、本発明では、図11に示すように、シールド電線1は、互いに重ねられた一対の導体シート4の絶縁層13の幅方向の一端部13a,13a同士及び他端部13b,13b同士が溶着された溶着箇所Wが、複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に間隔をあけて配置されていても良い。なお、図11において、前述した実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図11に示す場合では、互いに重ねられた一対の導体シート4の絶縁層13の幅方向の一端部13a,13a同士及び他端部13b,13b同士、即ち端部13a,13a,13b,13b同士が溶着された溶着箇所Wが、複数の被覆電線2及びドレイン線3の長手方向に間隔をあけて配置されているので、導体シート4の溶着箇所Wを少なくすることで、加工時間を削減することができ、よって、作業効率の向上を図ることができる。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の一実施の形態にかかるシールド電線を示す斜視図である。 図1に示されたシールド電線の導体シートを示す断面図である。 図1中のIII−III線に沿った断面図である。 図1に示されたシールド電線の導体シートを溶着する超音波溶着機を示す斜視図である。 図1に示されたシールド電線の導体シートが溶着された溶着箇所を示す説明図である。 図1に示されたシールド電線の変形例を示す斜視図である。 図6中のVII−VII線に沿った断面図である。 図6に示されたシールド電線の導体シートを溶着する超音波溶着機を示す斜視図である。 図6に示されたシールド電線の導体シートが溶着された溶着箇所を示す説明図である。 図5に示された溶着箇所の変形例を示す説明図である。 図9に示された溶着箇所の変形例を示す説明図である。
符号の説明
1、1’ シールド電線
2 被覆電線(電線)
3 ドレイン線(電線)
4 導体シート
13 絶縁層
13a 一端部
13b 他端部
14 導体層
W 溶着箇所

Claims (4)

  1. 少なくとも一本の電線と、該電線を被覆し且つ絶縁性の絶縁層と該絶縁層に積層された導電性の導体層とを有する1枚の導体シートと、を備え
    内側に前記導体層が位置し且つ外側に前記絶縁層が位置した状態で前記導体シートが前記電線の外周に巻かれて構成されるシールド電線であって、
    前記導体シートが前記電線の外周に巻かれる前の状態で、前記導体層が、前記絶縁層の幅よりも幅狭に形成されているとともに前記絶縁層の幅方向の両端部を露出して該絶縁層上に積層されており、
    前記導体シートが前記電線の外周に巻かれた状態で、前記絶縁層の前記両端部が互いに重ねられて、前記絶縁層の前記両端部の内面同士が溶着されていることを特徴とするシールド電線。
  2. 前記絶縁層の前記両端部同士が溶着された溶着箇所が、前記電線の長手方向に沿って前記導体シートの全長に亘って設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシールド電線。
  3. 前記絶縁層の前記両端部同士が溶着された溶着箇所が、前記電線の長手方向に間隔をあけて配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシールド電線。
  4. 請求項1に記載されたシールド電線の製造方法において、
    前記導体シートを、前記導体層が内側に位置し且つ前記絶縁層が外側に位置した状態で、前記電線の外周に巻くとともに、
    前記導体シートが巻かれた前記電線をその長手方向に移動させながら前記導体シートの前記絶縁層の前記両端部を互いに重ね合わせて、前記絶縁層の前記両端部の内面同士を溶着ることを特徴とするシールド電線の製造方法。
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