JP2016051690A - ワイヤーハーネス - Google Patents

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正剛 若林
福田 稔
Minoru Fukuda
稔 福田
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Abstract

【課題】軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるシールド構造を有するワイヤーハーネスを提供する。
【解決手段】複数の電線によって構成される電線群1と、電線群を束状に保持するように取り囲む保持部材と、を備えたワイヤーハーネスであって、電線群1が、中心側に位置する線状導体からなる第1の電線11と、この電線11を取り囲む筒状の電線被覆14と、第1の電線11よび電線被覆14を間に挟んで互いに絶縁されつつ対向する一対の分割筒状の導体からなる第2の電線12および第3の電線13とを含んで構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤーハーネスに関し、特にトランジスタ入出力回路に使用される場合等に好適な電磁遮蔽構造を有するワイヤーハーネスに関する。
従来、ワイヤーハーネスの電線群を所定の配索区間でシールド(電磁遮蔽等)する場合には、シールドしたい区間の電線群を、編組線シールド材、横巻き線シールド材、アルミ箔等のシールド材で包み込むとともに、その外側から被覆用の外装材で取り囲む電線のシールド構造が多用されている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、シールド効果や交流電流使用時の電流密度確保といった観点で、内側の非金属線状体の外周面部上に導体層とその導体層を取り囲む絶縁層とを形成した電線も知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平10−125138号公報 特開2009−93934号公報 特開2010−21026号公報
しかしながら、電線群をシールド材および被覆用の外装材で包み込む従来のワイヤーハーネスにあっては、シールドしたい配索区間の電線束に、編組線シールド材や横巻き線シールド材等のシールド材と被覆用の外装材とを重ねて外装するため、その巻き付け作業に手間がかかるのに加えて、ワイヤーハーネスがかさ張り、ワイヤーハーネスに対する軽量化やコスト低減の要求にも十分に応えることができなかった。そして、シールドしたい配索区間が広範囲となる場合には、その問題が顕著になっていた。
特に、トランジスタ入出力回路に使用される電線を含むワイヤーハーネスにおいては、信号電線をツイストペア線としてノイズ対策を行った上で、シールド材と被覆用の外装材とを重ねて外装することになるため、上記の問題がより顕著になっていた。
また、筒状の導体層の外側に絶縁層を形成する従来の電線をワイヤーハーネスに採用する場合も、そのような電線の導体を他の電線のシールドに有効に寄与させることは困難であった。そのため、やはり、ワイヤーハーネスとしては、他の電線のシールドのために電線群をシールド材で包み込む作業に手間がかかる上にワイヤーハーネスがかさ張ることになり、ワイヤーハーネスに対する軽量化やコスト低減の要求に十分に応えることができなかった。
本発明は、上記従来の課題を解決すべくなされたものであり、軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるシールド構造を有するワイヤーハーネスを提供することを目的とするものである。
本発明に係るワイヤーハーネスは、上記目的達成のため、複数の電線によって構成される電線群と、該電線群を束状に保持するように取り囲む保持部材と、を備えたワイヤーハーネスであって、前記電線群が、中心側に位置する線状導体からなる第1の電線と、該第1の電線を取り囲む筒状の電線被覆と、前記第1の電線および前記電線被覆を間に挟んで互いに絶縁されつつ対向する一対の分割筒状の導体からなる第2の電線および第3の電線と、を含んで構成されている。
この構成により、本発明では、第1の電線を取り囲む電線被覆の外周面部に第2の電線および第3の電線を沿わせて、第1ないし第3の電線を互いに絶縁させつつ容易に一体化でき、3回路の導体として利用可能な第1ないし第3の電線を小径に配置できる。しかも、第2の電線および第3の電線は、第1の電線を挟んで対向する分割筒状の導体であるから、第1の電線に対してシールド材を追加することなくある程度の電磁遮蔽効果を奏し得るものとなる。その結果、軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるワイヤーハーネスを製造可能となる。
本発明のワイヤーハーネスにおいては、前記第1の電線の外周面部上に前記電線被覆が密着して形成されるとともに、前記第2の電線および前記第3の電線が前記電線被覆の外周面部に固着するように形成され、前記第1の電線、前記第2の電線および前記第3の電線が互いに絶縁されつつ1本の電線状に一体化されているとよい。
この構成により、第1ないし第3の電線の取り扱いが容易になり、作業性が向上する。
本発明のワイヤーハーネスは、前記第1の電線をトランジスタの3つの端子のうち出力に係る1つの端子に接続させる第1の端子と、前記第2の電線および前記第3の電線を前記トランジスタに対し電源の正端子電圧側および負端子電圧側に接続させる第2の端子および第3の端子と、を有するコネクタを更に備えていてもよい。
この構成により、トランジスタ入出力回路に使用される電線を含むワイヤーハーネスの軽量化やコスト低減の要求に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるものとなる。
本発明のワイヤーハーネスにおいては、前記保持部材が、前記第2の電線および前記第3の電線を取り囲むとともに相互に絶縁させる外側の絶縁被覆によって構成され、前記第1の電線、前記第2の電線および前記第3の電線と、前記電線被覆および前記外側の絶縁被覆とが、1本の電線状に一体化されている。
この構成により、実質的に1本の電線に3回路の導体を持たせて、電線本数を減らすことができ、第1ないし第3の電線の取り扱いがさらに容易となるとともに、軽量化やコスト低減にさらに有利なものとなる。
本発明によれば、軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるシールド構造を有するワイヤーハーネスを提供することができる。
(a)は本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスの電線群を構成する第1ないし第3の電線の要部の横断面図であり、(b)は図1(a)のB1矢視図である。 図1に示すワイヤーハーネスの第1ないし第3の電線にトランジスタ入出力回路に接続可能なコネクタを装着した状態を示す要部側面断面図である。 図2に示すコネクタの第1ないし第3の電線へ装着前の状態を示すこれら双方の斜視図である。 図2に示すコネクタの第1ないし第3の電線への装着後の状態を示す斜視図である。 図4に示すコネクタおよび第1ないし第3の電線における第1ないし第3の導体と第1ないし第3の端子との接続状態の説明図である。 本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスの第1ないし第3の電線を1本の電線状に一体化する工程の説明図である。 比較例のワイヤーハーネスの要部側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。
(一実施形態)
図1ないし図6に、本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスWを示している。
なお、本実施形態におけるワイヤーハーネスWは、複数本の電線からなる電線群1にコネクタや端子等を装着してユニット化したものであり、自動車に搭載される電装機器を電源や制御機器等に接続できるように構成されている。
このワイヤーハーネスWの電線群1は、図示しない車体パネル上の所定の配索経路に沿って配索可能な可撓性を有しており、その配索経路の途中には、電磁遮蔽等のためのシールドが要求されるシールド区間が設定されている。
図1(a)および図1(b)に示すように、ワイヤーハーネスWは、少なくとも第1の電線11、第2の電線12および第3の電線13を含む電線群1と、この電線群1を束状に保持するように取り囲む保持部材(詳細は後述する)とを備えている。
第1の電線11は、電線群1の内側に位置する略円形横断面の導体からなる線状体であり、その外周面部11a上に筒状の電線被覆14が形成されている。
第1の電線11は、例えば複数本の軟銅線(軟導線)を撚り合わせた円形より線で構成されているが、勿論、より線でなく単線の芯線として構成されてもよいし、中空線状の導体で構成されてもよい。
電線被覆14は、例えば塩化ビニルまたはポリエチレン等を主体とする樹脂製の円筒形(チューブ状)の絶縁材で構成されており、その外周面部14aが略円筒面となっている。この電線被覆14は、第1の電線11の外周面部11a上に密着(密接)するように積層して形成されている。
第2の電線12および第3の電線13は、第1の電線11および電線被覆14を間に挟んで互いに絶縁されつつ対向する一対の分割筒状の導体からなり、両電線12、13によって一対のスリット15aを有する略円筒状の導体層15が形成されている。
これら第2の電線12および第3の電線13は、例えばアルミニウム(Al)、鉄(Fe)または銅(Cu)のいずれか、あるいはその合金によって形成された導体膜であり、それぞれ電線被覆14の外周面部14aに固着するように形成されている。
さらに、これら第2の電線12および第3の電線13の外周面部12a、13a上には、外側の絶縁被覆16が積層形成されている。
この外側の絶縁被覆16は、第2の電線12および第3の電線13を外方側から取り囲んで被覆する筒状被覆部16aを構成するとともに、第2の電線12および第3の電線13の対向する両側端縁部12e、13eの間で電線被覆14の外周面部14aに固着することで、第2の電線12および第3の電線13を互いに絶縁させる線状絶縁部16b、16cを構成している。
これら第1の電線11、第2の電線12および第3の電線13と、電線被覆14および外側の絶縁被覆16とは、第1ないし第3の電線11〜13が電線被覆14および外側の絶縁被覆16によって互いに絶縁されつつ1本の電線状に一体化された複合電線20を構成している。
図2に示すように、ワイヤーハーネスWは、少なくともこの複合電線20と、この複合電線20に装着されたコネクタ22とを含んで構成されている。そして、ワイヤーハーネスWの電線群1が複合電線20のみで構成される場合には、外側の絶縁被覆16の筒状被覆部16aが第1の電線11、第2の電線12および第3の電線13を束状に保持する保持部材を構成するようになっている。
ワイヤーハーネスWの電線群1が複合電線20と他の電線を含む場合には、外側の絶縁被覆16の筒状被覆部16aに代えてまたはこれと併せて、結束バンドや結束テープ、コルゲートチューブ等の保持部材によって複合電線20と他の電線とが束状に保持されることになる。
複合電線20に装着されたコネクタ22は、第1の電線11、第2の電線12および第3の電線13にそれぞれ対応する第1の端子31、第2の端子32および第3の端子33と、これらの端子31〜33を一体的に保持するコネクタハウジング34とによって構成されている。
図2ないし図5に示すように、第1ないし第3の端子31〜33は、それぞれ雄端子として形成されており、コネクタ22が雄側コネクタとして構成されている。
コネクタハウジング34には、図2中に仮想線で示す雌側コネクタ23を嵌入可能な嵌合凹部34aが形成されている。
また、コネクタハウジング34には、嵌合凹部34aの内底壁部34bに第2および第3の端子32、33が一体に成形されるとともに、内底壁部34bの中央の端子挿入孔34cに第1の端子31が抜け止め可能に嵌入されている。
これら第1ないし第3の端子31〜33は、コネクタハウジング34の嵌合凹部34a内に雌側のコネクタ23の先端部が嵌入されるとき、その雌側コネクタ23のコネクタハウジングに支持された3つの雌側端子(詳細図示せず)に嵌入されて電気的に接続されるようになっている。
また、雌側コネクタ23は、例えば車載機器の制御径路の一部であるトランジスタ入出力回路50に接続されており、コネクタ22の第1の端子31は、この雌側コネクタ23を介して、第1の電線11をトランジスタ入出力回路50におけるトランジスタ51の3つの端子51a、51b、51c(エミッタ、ベース、コレクタ)のうち制御出力に係る1つの端子51a(エミッタ)側に接続させている。一方、コネクタ22の第2の端子32および第3の端子33は、第2の電線12および第3の電線13をトランジスタ51に対して電源の正端子電圧(B+)側および負端子電圧(B−)側に接続させている。トランジスタ51に対して電源の正端子電圧側および負端子電圧側とは、第2の電線12および第3の電線13が、電源の正端子側および負端子側(グランド側)に接続される場合の他、トランジスタ入出力回路50に接続する正電圧ライン(+Va)および負電圧ライン(−Va)が存在する場合にそれらに接続されてもよいことを意味する。トランジスタ入出力回路50は、例えばセンサの出力端子に接続され、その検出信号を増幅したりON/OFF信号を生成したりして車載ECU(電子制御ユニット)等に送る回路である。
ワイヤーハーネスWの電線群1においては、このように電線被覆14を間に挟んで第1の電線11を概ね取り囲む第2の電線12および第3の電線13が、電源の正端子電圧(B+)側および負端子電圧(B−)側に接続される。
これら第2の電線12および第3の電線13は、物理蒸着法の一種である高周波イオンプレーティングにより電線被覆14の外周面部14aに強固に固着するように形成された蒸着膜となっている。
ここにいう高周波イオンプレーティングは、例えば電線被覆14の素材を含む線状の被加工物の送り方向に連なる複数の真空チャンバを用いて、電子銃や高周波誘導コイルを装備する後段のチャンバ内に蒸着金属の材料(以下、蒸着金属材という)と被加工物を入れた状態で、実行されるようになっている。
具体的には、まず、前段側の真空チャンバ内を10−3から10−4Pa程度の高真空に真空排気しつつ、これに連なる後段のチャンバ内を、超高真空(または極高真空)用の真空ポンプにより10−8Pa以上の超高真空に真空引きする。また、この真空引きと同時に後段のチャンバ内に不活性ガスもしくは反応性ガスを注入する。
そして、そのような超高真空状態の後段のチャンバ内で、誘導コイルに高周波電流を流すことで、高周波電磁場によりイオンと電子に分離した低温のプラズマを誘導的に発生させ、絶縁物である被覆電線の素材をマイナスにバイアスしつつ、金属蒸着材に電子ビームを照射して金属を蒸発させる。
このとき、金属粒子がプラスイオンとなり、被加工物側に加速され、チャンバ内に反応性ガスが注入される場合は、金属粒子と反応性ガスが結びついて化学反応が促進される。さらに、プラズマ中のイオン化した蒸発金属原子等は、被加工物周辺に生じる陰極暗部で加速されて高エネルギーで被加工物の表面に衝突する。それにより、被加工物の表面部が分子レベルで加熱され、付着力の強固な金属蒸着膜が形成される。
ところで、この金属蒸着膜によって形成される第2の電線12および第3の電線13は、互いに絶縁されているので、上述のような金属蒸着膜の成膜作業後に円筒状の金属蒸着膜を第2の電線12および第3の電線13に分割する必要がある。
そこで、例えば図6(a)に示すように金属蒸着膜の成膜作業に先立って電線被覆14の外周面部14aに一対のマスキングテープT(図中ではマスキングテープの幅と厚さを大きく誇張して図示している)を平行に貼っておく。そして、図6(b)に示すように電線被覆14の外周面部14aおよびマスキングテープT上に金属蒸着膜Fpが成膜された後、図6(c)に示すようにマスキングテープTを電線被覆14の外周面部14aから剥ぎ取ることで、円筒状の金属蒸着膜Fpを第2の電線12および第3の電線13に分割する。
そして、電線12および第3の電線13の分割後の複合電線素材20Mに対し、その周囲を取り囲んで被覆する外側の絶縁被覆16を公知の押出し成形機により形成すると、図6(d)に示すように、第1の電線11、第2の電線12および第3の電線13の間を電線被覆14および外側の絶縁被覆16によって互いに絶縁する複合電線20となる。
このようにして電線被覆14の外周面部14aに固着するように形成される第2の電線12および第3の電線13は、緻密で、電線被覆14の外周面部14aから剥離し難い略円筒状の蒸着された導体膜となっている。
すなわち、この導体膜である第2の電線12および第3の電線13と電線被覆14の外周面部14aとの固着面部分には、双方が分子レベルで結合するように相互に入り込んで結合した強固な固着層である含金属のプラズマ重合膜の層が形成されている。ここにいう含金属のプラズマ重合膜の層、すなわち、含金属プラズマ重合層は、高周波イオンプレーティングによって好適に形成し得るが、熱収縮に対する十分な固着強度(耐剥離性)を持たせ得るものであれば、スパッタリングその他の方法で成膜したものであってもよい。
第2の電線12および第3の電線13の膜厚は、電線12のサイズ(外径)や要求特性、電線群1のシールド区間に要求されるシールド性能等に応じて、例えば1μm以下の最小膜厚値から数十μm程度の膜厚値の間で、好適な膜厚値に設定される。
なお、図2および図3においては、第1の端子31を、第1の電線11の一端部に圧着する板状の端子として構成し、その先端部分が第1の電線11の中心からオフセットして配置されるものとして図示しているが、例えばチューブ状の一端部を第1の電線11の一端部に圧着させ、他端部を閉塞させた円柱状の端子形状にしたり、その他端側を板状につぶしたりして、第1の端子31を第1の電線11の中心線上に配置することも可能である。
次に、作用について説明する。
上述のように構成される本実施形態のワイヤーハーネスWにおいては、第1の電線11を取り囲む電線被覆14の外周面部14aに沿って第2の電線12および第3の電線13を互いに絶縁させつつ固着させて一体化できるので、3回路の導体として利用可能な第1ないし第3の電線11〜13を小径に配置した複合電線20を構成できる。したがって、複数の電線11〜13を有するワイヤーハーネスWを小径にできる。
しかも、第2の電線12および第3の電線13は、対向する分割筒状の導体であるから、シールド材を追加することなく、第2の電線12および第3の電線13によって略筒状の導体層を第1の電線11の周囲に形成し、ある程度の電磁遮蔽効果を奏する構成とすることができる。その結果、軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるシールド構造を有するワイヤーハーネスWとなる。
また、本実施形態では、第1の電線11の外周面部11a上に電線被覆14が積層形成されるとともに、第2の電線12および第3の電線13が電線被覆14の外周面部14aに固着するように形成され、第1の電線11、第2の電線12および第3の電線13が互いに絶縁されつつ1本の複合電線20の形状に一体化されている。
したがって、第1ないし第3の電線11〜13の取り扱いも容易となり、ワイヤーハーネスWの製造工程における作業性が向上する。
さらに、本実施形態では、ワイヤーハーネスWがコネクタ22を更に備え、そのコネクタ22は、第1の電線11をトランジスタ51の3つの端子のうち出力に係る1つの端子51aに接続させる第1の端子31と、第2の電線12および第3の電線13をトランジスタ51の3つの端子のうち電源の正端子電圧(B+)側および負端子電圧(B−)側に接続させる第2の端子32および第3の端子33とを有している。
したがって、トランジスタ入出力回路50に使用される電線11〜13を含むワイヤーハーネスWの軽量化やコスト低減の要求に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるものとなる。
加えて、本実施形態では、保持部材となる外側の絶縁被覆16が第2の電線12および第3の電線13を取り囲むとともに相互に絶縁させ、第1の電線11、第2の電線12および第3の電線13と、電線被覆14および外側の絶縁被覆16とが、1本の複合電線20の形状に一体化されている。したがって、実質的に1本の電線として取扱い可能な複合電線20に3回路の導体を持たせて、電線本数を減らすことができ、軽量化やコスト低減にさらに有利なものとなる。
本発明のこのような作用効果を明確にするために、図7に比較例を示す。
図7に示す複数の電線101、102、103は、一実施形態における第1ないし第3の電線11〜13と同様に、3端子のコネクタを介してトランジスタ入出力回路50に使用されるものであり、信号電線である電線101〜103のいずれかをツイストペア線としてノイズ対策を行った上で、シールド材105と被覆用の外装材106とを重ねて外装し、さらに、ドレイン線107を設けている。
この比較例では、電線101〜103がそれぞれ絶縁被覆電線となり、信号線を含む2芯または3芯のツイスト線を形成して、その外側からシールド材105と被覆用の外装材106とを重ねて外装することになるため、部品点数が多いばかりか、シールド区間におけるワイヤーハーネスの径寸法が大きくならざるを得ない。
これに対し、一実施形態のワイヤーハーネスWは、比較例の複数の電線101〜103を複合電線20に置き換えることができるものであり、電線本数が減るのに加えてシールド区間のみならず全区間におけるワイヤーハーネスの径寸法が小さくなり、その取扱いやワイヤーハーネスWの製造工程中における手作業が大幅に減少し、軽量化やコスト低減にさらに有利なものとなることがわかる。
なお、上述の一実施形態では、シールド用の第2の電線12および第3の電線13を蒸着膜からなる薄膜導体としたが、本発明にいう第2の電線および第3の電線は金属薄膜でなく独立した円弧断面の線状体として形成され、被覆樹脂中に埋め込まれたものであってもよい。また、第2の電線および第3の電線となる導体膜を形成する際に両電線を最初から独立した一対の分割筒状に成形することも考えられる。また、第2の電線および第3の電線を同時に成膜した後に分割する方法もマスキングテープ以外のマスキング手法を採用可能であることも勿論である。
さらに、上述の一実施形態では、第2の電線12および第3の電線13を付着性が高い高周波イオンプレーティングにより形成されるものとしたが、スパッタリングその他の方法で成膜された蒸着膜であってもよい。
以上説明したように、本発明は、軽量化やコスト低減の要求に十分に応えつつ所要のシールド効果を発揮できるシールド構造を有するワイヤーハーネスを提供できるものであり、トランジスタ入出力回路に使用される場合等に好適な電磁遮蔽構造を有するワイヤーハーネス全般に有用である。
1 電線群
2 保持部材
11 電線(第1の電線、内側の導体)
11a 外周面部
12 電線(第2の電線、外側の導体)
12a、13a 外周面部
12e、13e 側端縁部
13 電線(第3の電線、外側の導体)
14 電線被覆
14a 外周面部
15 導体層(シールド層)
16 外側の絶縁被覆
16a 筒状被覆部
16b、16c 線状絶縁部
20 複合電線
20M 複合電線素材
22 コネクタ(雄側コネクタ)
23 雌側コネクタ
31 第1の端子
32 第2の端子
33 第3の端子
34 コネクタハウジング
34a 嵌合凹部
34b 内底壁部
34c 端子挿入孔
50 トランジスタ入出力回路
51 トランジスタ
51a 端子(出力に係る端子)

Claims (4)

  1. 複数の電線によって構成される電線群と、該電線群を束状に保持するように取り囲む保持部材と、を備えたワイヤーハーネスであって、
    前記電線群が、中心側に位置する線状導体からなる第1の電線と、該第1の電線を取り囲む筒状の電線被覆と、前記第1の電線および前記電線被覆を間に挟んで互いに絶縁されつつ対向する一対の分割筒状の導体からなる第2の電線および第3の電線と、を含んで構成されていることを特徴とするワイヤーハーネス。
  2. 前記第1の電線の外周面部上に前記電線被覆が密着して形成されるとともに、前記第2の電線および前記第3の電線が前記電線被覆の外周面部に固着するように形成され、前記第1の電線、前記第2の電線および前記第3の電線が互いに絶縁されつつ1本の電線状に一体化されていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤーハーネス。
  3. 前記第1の電線をトランジスタの3つの端子のうち出力に係る1つの端子に接続させる第1の端子と、前記第2の電線および前記第3の電線を前記トランジスタに対し電源の正端子電圧側および負端子電圧側に接続させる第2の端子および第3の端子と、を有するコネクタを更に備えていることを特徴とする請求項2に記載のワイヤーハーネス。
  4. 前記保持部材が、前記第2の電線および前記第3の電線を取り囲むとともに相互に絶縁させる外側の絶縁被覆によって構成され、
    前記第1の電線、前記第2の電線および前記第3の電線と、前記電線被覆および前記外側の絶縁被覆とが、1本の電線状に一体化されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のワイヤーハーネス。
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