JP5448402B2 - ガスフロー式spfを備えた極端紫外光源装置 - Google Patents

ガスフロー式spfを備えた極端紫外光源装置 Download PDF

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本発明は、レーザ光をターゲット物質に照射してプラズマ化し極端紫外(EUV)光を放射させる極端紫外光源装置に関し、特にターゲット物質に照射する炭酸ガスレーザ光の影響を排除して純度の高い極端紫外光を供給する極端紫外光源装置に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って光リソグラフィも微細化が急速に進展しており、次世代においては、100〜70nmの微細加工、さらには50nm以下の微細加工が要求されるようになった。そのため、例えば、波長13nm程度のEUV光源と縮小投影反射光学系(reduced projection reflective optics)とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
EUV光源として、ターゲットにレーザビームを照射することによって生成されるプラズマを用いたLPP(laser produced plasma:レーザ生成プラズマ)光源(以下において、「LPP式EUV光源装置」ともいう)がある。
LPP式EUV光源装置では、ノズルからターゲット物質を噴射し、このターゲット物質に向けてレーザビームを照射することにより、ターゲット物質を励起してプラズマ化させる。このプラズマからは、極端紫外(EUV)光を含む様々な波長成分が放射される。そこで、所定波長の光を選択的に反射集光する集光ミラー(EUV集光ミラー)を用いて、所望のEUV光を選択し、例えば露光装置などの外部機器に出力する。例えば、波長が13.5nm付近のEUV光を集光するときは、モリブデンとシリコンが交互に積層された膜(Mo/Si多層膜)を反射面に形成した集光ミラーが用いられる。
従来、特許文献1に開示されているように、LPP式EUV光源装置においてEUVプラズマの発光するスペクトラムからEUV露光に不要な成分を除くために、スペクトル純化フィルタ(SPF:Spectrum Purity Filter)を用いていた。開示技術では、図4に示すように、炭酸ガス(CO)レーザ光(波長10.6μmの赤外線)をEUV真空チャンバ内に導いて集光して、ターゲット供給装置により供給される例えばスズ(Sn)液滴などのターゲットを照射してプラズマ化し、プラズマから放射される光をEUVミラーで集光し、平面グレーティング型SPFで分光し、波長13.5nmを中心とするEUV光(図中の−1次光)のみを図外の露光機の光学系に導く。
露光機とEUV真空チャンバの間には薄膜フィルタを配置することにより、EUV真空チャンバ内に導入されるSnターゲット材料やターゲットプラズマから飛散するSnデブリが露光機側に流入するのを防ぎ、露光装置内の光学部品を汚染しないようにしている。この薄膜フィルタは、波長13.5nmを中心とするEUV光の透過率が他の波長に比較して高いZrやSiなどの材料を選ぶことによりSPFとしても作用する。なお、図4に示す従来のLPP式EUV光源装置では、平面グレーティング型SPFで分光され排除される光は、薄膜フィルタの周囲に隣接して設けられるダンパに入射して吸収され熱エネルギーとなって搬出される。
ターゲットプラズマで発光する光の内、波長130−400nmの光は、EUV露光機で使用する露光用レジストを感光させるので、露光コントラストを下げる要因となる。また、赤外光は露光機内の光学部品、マスク、ウエハなどに吸収されて熱的膨張を引き起こし、パターニングの精度を低下させる可能性があるので、上記SPFでこれらを抑制して、純度の高いEUV光を生成する。
なお、特許文献2には、分子がEUVに対しては吸収能を有せず、排除したい波長においては大きな吸収能を有するガスを必要な数組み合わせて構成するガスカーテンをSPFとして利用することが記載されている。しかし、特許文献2の記載は、赤外線の除去に使用する技術として、2.85μm−3.55μmの波長範囲の赤外放射線をフィルタするためにメタン、メタノール、蟻酸などを具体例とするアルカン、アルコール、カルボン酸、水が有効であることを教示するだけで、赤外線における他の波長領域またこの他の吸収ガス、すなわちCOレーザの波長領域やCOレーザのための吸収ガスについて言及がない。
さらに、特許文献3には、目的のEUV光をよく通す塩化ジルコニウムZrClやペンタボランB11のガスを使ったガスカーテンを用いることにより、LPP式EUV光源装置のEUV光出力を効果的に純化することが開示されている。しかし、特許文献3は、ガスカーテンに用いるガスのCOレーザに対する減衰能については何らの開示も教示もしていない。
ところで、上記のCOレーザをSnターゲットの励起源とするLPP式EUV光源装置においては、出力の高いCOレーザ光(波長10.6μmの赤外線)がターゲットにより散乱・反射してEUV光と混在する場合にも、たとえば、中心波長13.5nmのEUV光強度を1として0.1以下の強度に抑えることが要求される。
上記従来技術には、不要光の内でも特にCOレーザ光を除去する観点から、次のような課題があった。
1)露光機とEUV光源を隔離する薄膜フィルタ型のSPFの透過率は40%程度と低いため、EUV光の出力効率が非常に悪くなる。また、薄膜はデブリの入射によって容易に破損し、また、デブリが付着するとデブリがEUV光を吸収して温度が上昇しフィルタ自体が溶けてしまう可能性があり、SPFとしての機能を維持することが困難である。
2)開口(アレイ)を用いるSPFにおいては、SPFの構造強度を維持しつつ開口率を向上し露光機に出力するEUV光の効率を改善すること、阻止したいCOレーザの反射率を向上させること、光の吸収で発生する温度上昇に伴う変形、破損のリスクを抑制すること、が問題となる。また、開口アレイで発生するEUV光の光強度分布の微細な揺らぎが半導体の露光均一性を阻害して露光ムラを生じる可能性がある。
3)ガスの選択吸収作用を利用したSPFにおいては、目的とするEUV光以外の不要な光線を吸収させるが、本発明の目的とする上記COレーザ光を吸収するのに適したガス種は明らかになっていない。
米国特許第6,809,327号明細書 特開2007−129209号公報 米国特許出願公開第2007/0012889A号明細書
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、炭酸ガス(CO)レーザ光をターゲット物質に照射してプラズマ化し極端紫外(EUV)光を放射させEUVミラーで中間集光点(IF)に集光して外部機器に供給するLPP式の極端紫外光源装置において、出力光中のCOレーザ光を減少させEUV光の割合を高めたEUV光源装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の極端紫外(EUV)光源装置は、ターゲット物質を真空室内に供給するターゲット供給装置と、炭酸ガスレーザ光を真空室内に導入するためのレーザ光導入口と、炭酸ガスレーザ光をターゲット供給装置から供給されるターゲット物質に照射させてターゲット物質のプラズマを生成するための励起レーザ集光光学系と、このプラズマから放射される放射光の一部を反射してEUV光を含む反射光を中間集光点(IF)に集光するEUV集光光学系と、反射光の光路に配置された波長選択素子を含み、反射光におけるEUV光の純度を高める第1のスペクトル純化フィルタ(SPF)と、スリットノズルとこれに対向するガスシンクを備えて反射光の光路に炭酸ガスレーザ光を吸収するガスを含むガスカーテンを形成し、反射光におけるEUV光の純度を高めるための第2のスペクトル純化フィルタ(SPF)と、を具備することを特徴とする。
ガス通路にCOレーザ光を吸収するガスを流すことにより、COレーザ光を低減し極端紫外線の純度を高めて放出することができる。
特に、ガスフローに6フッ化硫黄(SF)を含むガスを用いると、COレーザ光をよく吸収するので、効率よく極端紫外光の純度を高めることができる。また、SFは、COレーザ光のエネルギー密度強度が低いときには吸収率が高く、COレーザ光のエネルギー密度強度が高い部分では吸収率が低くなる非線形な吸収率特性をもっている。そこで、SFのガスカーテンをSPFとして利用すれば、真空室内にガスが充満した場合でも、EUVプラズマを励起させるためにCOレーザを集光して光エネルギ密度強度が非常に高くなった部分では吸収が少なく、ターゲットあるいはEUVプラズマで散乱反射した後のCOレーザ光のエネルギー密度強度が低い部分では有効に吸収する、合目的的なSPFとすることができる。なお、ガスカーテンは、超音速ノズルを使用して形成することが好ましい。超音速ノズルから供給されるガスフローは広がりにくいため、室内にガスが漏洩しにくいからである。
なお、さらに、プラズマ化するCOレーザ光が、COレーザ光を吸収するガスにより減衰すると、ターゲット物質のプラズマ化効率が低減するので、励起レーザ集光光学系の光路中にバッファガスを供給するノズルを備えて、励起レーザ集光光学系の光路中の、SFなどのCOレーザ光を吸収するガスをバッファガスで排斥する機構を備えることが好ましい。
露光機などにEUV光を供給するEUV光源装置に適用することにより、露光機などにCOレーザ光が漏れ込むことを防止し、COレーザ光の吸収に伴う温度上昇により発生する変形・破損のリスクを抑制し、出力効率が高く精密なEUV光を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
(実施態様1)
図1は、本発明の第1の実施態様に係る極端紫外(EUV)光源装置の構成を示す図である。本実施態様のEUV光源装置は、炭酸ガス(CO)レーザ光をターゲット物質に照射して励起させることによりEUV光を生成するレーザ励起プラズマ(LPP)方式を採用するもので、出力光路中にCOレーザ光を吸収するガスをカーテンのように流してガス吸収式のスペクトル純化フィルタ(SPF)を形成した例である。COレーザ吸収ガスとして6フッ化硫黄(SF)を用いると特に効果的である。
図1のEUV光源装置は、COレーザ装置と、EUV光の生成が行われるEUV真空チャンバと、生成されたEUV光を外部の露光機(図示せず)に導く孔を有しデブリなどの流れを遮断する遮断用真空チャンバと、COレーザ光を吸収するガスを流すガスフロー式SPFとを備えたもので、生成されたEUV光に混入するCOレーザ光をSPFにより除去しEUV光を良質化して露光機に供給するものである。
EUV光源装置は、EUV真空チャンバ1内の所定の集光点9位置にターゲット4を供給するターゲット供給装置5と、EUV真空チャンバ1の外側に設けられたドライバレーザ装置6と、EUV真空チャンバ1に励起用レーザ光7を導入する入射ウィンドウ34と、励起用レーザ光7を集光点9位置に導光及び集光する励起レーザ集光光学系8と、集光点9から放射されるEUV光10を集光するEUV集光光学系と、励起用レーザを吸収するガスをカーテン状に形成するガスカーテン装置45と、EUV真空チャンバ1を排気する第1真空ポンプ12と、遮断用真空チャンバ2を排気する第2真空ポンプ25とを備えている。
励起レーザ集光光学系8は、EUV真空チャンバ1の外側及び/又は内側に配置された少なくとも1つのレンズ及び/又は少なくとも1つのミラーで構成され、ドライバレーザ装置6から射出される励起用レーザ光7を集光点9位置に導光及び集光する。EUV集光光学系は、EUV集光ミラー11などからなる光学系であって、集光点9においてターゲット4に励起用レーザ光7が照射することによって発生するプラズマから放射されるEUV光10を反射して中間集光点(IF)37に向けて集光する。EUV集光ミラー11は、反射面にモリブデン・シリコン(Mo/Si)多層膜が形成され、波長が13.4nm付近のEUV光を選択的に反射するようになっている。
EUV真空チャンバ1内のEUV光路中の遮断用真空チャンバ2前に配置されたガスカーテン装置45は、SFガスを供給するガスノズル43と、ガスノズル43に対向して配置したガス排気ノズル47を備え、図外の真空排気ポンプで吸引することで、SFのガスカーテンをEUV光路中に生成する。SFのガスカーテンは、IF37に向けて集光される光のうちCOレーザの光を吸収し、露光機に侵入しないように遮断する。
SFガスは、波長10.6μmのCOレーザ光を強く吸収する。また、SFガスは、弱い光に対して吸収率が大きく強い光に対して収集率が小さくなる性質を有する。
図2は、SFを透過したCOレーザ光の光強度と透過率の関係を示すグラフである。グラフは、SFガスを窒素ガスと混合して760Torrとしたガスの厚さ1cm分をCOレーザ光が透過したときについて、COレーザ光の入射強度に対する透過率をSFガスの分圧をパラメータにしてプロットしたものである。グラフから、ガス濃度が小さいほど光の吸収率が小さくなって透過率が上がるが、入射光強度が大きいほど透過率が大きいことが読み取れる。
このように、SFガスはCOレーザ光に対して非線形な吸収率をもち、入射光のエネルギー強度が低いときには吸収率が高く、入射光のエネルギー強度が高くなると吸収率が低くなる。SFガスをガス吸収式のSPFとして用いると、EUVプラズマを励起させる光のエネルギー密度強度が非常に高いCOレーザの集光部分では吸収が少ない一方、ターゲットあるいはEUVプラズマで散乱、反射するCOレーザ光は光のエネルギー密度強度が低くこれらを有効に吸収できる。したがって、Snプラズマを励起するエネルギーを維持したまま、ターゲットで反射、散乱するCOレーザ光を効率的に吸収、遮断することができる。
なお、ガスノズル43は、EUV真空チャンバ1内で、SFガスを超音速で噴射するように設計された超音速ノズルとして形成されることが好ましい。超音速ノズルから供給されるガスフローは広がる前にガス排気ノズル47でほとんど吸引されるので、EUV真空チャンバ1内にSFガスが拡散しにくい。
EUV真空チャンバ1内のSFガス濃度が高くなると、COレーザ光が吸収されてターゲット4のプラズマ化効率が低下し、EUV光源装置の出力が低下する。そこで、図1のEUV光源装置は、さらに、入射ウィンドウ34と集光点9の間のCOレーザ光を包むフード49と、このフード内にアルゴン(Ar)などのパージガスを供給するパージノズル51を備えて、ターゲットに照射する前の強いCOレーザ光が通過する光路中のSFガスをパージガスで排除もしくは希釈することができるようになっている。ターゲット4に照射するCOレーザ光は強い上、光路中のSFガスはパージガスで希釈されるので、COレーザ光はターゲット4のプラズマ化に十分な光強度を残すことができる。
ターゲット供給装置5は、固体のスズ(Sn)を加熱溶解し固体あるいは液滴のドロップレットとしてEUV真空チャンバ1中に供給してターゲット4とする。ターゲット4は励起用レーザ7の収束する集光点9を通るようにする。
ドライバレーザ装置6から射出される高出力COパルスレーザ(20kW、パルス繰返し周波数100kHz、パルス幅20ns)の励起用レーザ光7は、励起レーザ集光光学系8およびEUV真空チャンバ1の入射ウィンドウ34を通してドロップレットターゲットの軌跡と重なる集光点9に集光し、ターゲット4を励起してプラズマ化しEUV光(中心波長13.5nm)を含む種々の光線10を放射させる。
ターゲットプラズマで発生したEUV光を含む放射光線10は、楕円面を有するEUVミラー11により中間集光点(IF:Intermediate Focus)37に集光される。励起用レーザ光7としてターゲット4に照射するCOレーザ光の一部は、ターゲット4で反射したり、集光点9に発生したプラズマで反射・散乱したりして、EUVミラー11に入射し、EUVミラーで反射・集光されてEUV光と一緒にIF37へと向かう。IF37は、遮断用真空チャンバ2内に配置される。IF37に向けて集光される放射光線10は、ガスカーテン装置45を通る間にCOレーザ光をSFガスで吸収されEUV光の純度を増して、第1のピンホールアパーチャ14と第2のピンホールアパーチャ23を通って図外の露光機へと導かれる。
EUV光源装置は、集光点9のSnプラズマから飛散するデブリから真空チャンバ1内の、SPF、EUV集光鏡、レーザ集光用レンズ・ミラー、レーザ光入射ウィンドウ、EUVセンサ、光学式センサの入射窓などの光学素子を保護するため、ミティゲーション(Mitigation)装置16を備えても良い。ミティゲーション装置16は、例えば、超伝導コイル電磁石19によってプラズマを囲むように磁力線20を生起させるもので構成することができる。ターゲットプラズマで発生するSnイオンは電荷を持つため、磁場中でローレンツ力を受け、磁力線20に拘束されて周囲に飛散する前に第1真空ポンプ12によってEUV真空チャンバ1外に排出される。
一方、ターゲットプラズマで発生するイオン以外の中性のSn粒子は、磁場に拘束されないので、Snデブリとして、磁力線の外側に飛散して、光学素子を徐々に汚染したり、露光機に侵入して障害をもたらしたりする。露光機側にデブリが侵入することを防ぐために遮断用真空チャンバ2が設けられている。
遮断用真空チャンバ2は、EUV真空チャンバ1との間の隔壁に設けた第1のピンホールアパーチャ(開口部)14と、露光機側の壁に設けた第2のピンホールアパーチャ(開口部)23で挟まれた空間である。
第1のピンホールアパーチャ14は、EUV真空チャンバ1と遮断用真空チャンバ2とを連通させ、第2のピンホールアパーチャ23は第1のピンホールアパーチャ14から入射するEUV光を露光機に導光する。ピンホールアパーチャ14,23の孔径は数mm程度である。この2つのピンホールアパーチャ14,23に挟まれた遮断用真空チャンバ2を、第2真空ポンプ25を使ってEUV真空チャンバ1や露光機に繋がる空間より高真空にする。
すると、第1のピンホールアパーチャ14により空間的に制限してEUV真空チャンバ1内で発生するデブリが第1のピンホールアパーチャ14を通過する確率を低くすると共に、第1のピンホールアパーチャ14を通過したデブリは、通過後第2真空ポンプ25によって回収されるため、実質上、第2のピンホールアパーチャ23を通って露光機に流入するデブリはほとんどなくなる。このようにして、透過光を減衰させてしまう物理的な隔膜を使わずに、差動排気の原理に基づいて、EUV真空チャンバ1内のターゲット燃料やデブリが露光機に流入するのを防止することができる。
上記磁場を用いたミティゲーション装置16によりSnイオンによる光学素子の表面の傷や汚れは有効に防止されるが、中性のSnデブリにはその作用が及ばない。したがって、EUV真空チャンバ1に収容されたSPF、EUV集光鏡、レーザ集光用レンズ・ミラー、レーザ光入射ウィンドウ、EUVセンサ、入射窓などの光学素子の表面がデブリで徐々に汚染される。このため、光学素子などのCOレーザ反射率は運転と共に徐々に低下し、光を吸収して温度が上昇する場合がある。
そこで、たとえば、光学素子の温度分布をサーモビューア(図示せず)で観測することにより光学素子の温度の上昇が中性のSnデブリの付着に伴い大きくなったことを検知したときに、装置を停止して光学素子の交換あるいはEUV真空チャンバ1内のクリーニングをするようにしてもよい。
このため、エッチャントガスを導入するバルブ(図示しない)と、ゲートバルブ28を備えることができる。ゲートバルブ28は、第2のピンホールアパーチャ23と露光機の間に設けられ、クリーニング時にエッチャントガスが露光機に流出するのを防止するものである。
エッチャントガスは、水素ガス、ハロゲンガス、ハロゲン化水素、アルゴンガスあるいはそれらの混合ガスを用い、SPFなど特定の光学素子を加熱装置(図示せず)により加熱してクリーニングを促進してもよい。また、RFやマイクロ波によりエッチャントガスを励起して促進することもできる。
光学素子のクリーニングは、一旦EUV光源装置の運転を停止し、ゲートバルブ28を閉じて露光機とEUV真空チャンバ1を隔離した状態にして、エッチャントガスによる光学素子のクリーニングを実施する。クリーニングが終了したら、エッチャントガスの供給を停止し、真空ポンプ25で遮断用真空チャンバ2の真空引きをし、真空度が十分低くなったことを確認してゲートバルブ28を開けば、EUV光源の運転を再開することができる。
本実施態様では、SFガスおよびArガスは3個の真空排気ポンプにより排出されるが、真空チャンバ1内のガス濃度がEUV光を十分透過できる、たとえば1Torr以下の濃度に維持することが必要である。
なお、本実施形態におけるガスカーテンのCOレーザ光透過率は、供給するSFガスの分圧、温度、さらにレーザの透過距離により容易に調整することができる。
また、ガスカーテンはデブリの堆積や温度の影響などがなく、SPFとして長期間安定に作動する。
(実施態様2)
図3は、本発明の第2の実施態様に係るEUV光源装置の構成を示す図である。本実施態様のEUV光源装置は、COレーザ光をターゲット物質に照射してEUV光を含む放射光線を生成しグレーティング型SPFを用いて波長選択するEUV光源装置であって、第1の実施態様と同様のSFガスカーテンを用いてCOレーザ光を吸収してEUV光を純化して出力するものである。
第2の実施態様に係るEUV光源装置は、EUV真空チャンバ1内で発生したEUV光を含んだ放射光線10をEUV集光ミラー11によりIF37に集光する途中の光路中にグレーティング型SPF61を設けて、放射光線10中の不要光を排除して純度の高いEUV光とし、薄膜フィルタ型SPF38を介して次の工程の露光機に供給する。
本実施態様に係るEUV光源装置は、集光ミラー11から薄膜フィルタ型SPF38までのEUV光の光路中の任意の位置に、ガスカーテン装置45を配置する。図3においては、ガスカーテン装置45が、グレーティング型SPF61と薄膜フィルタ型SPF38の間に、SFガスを供給するガスノズル43と、ガスノズル43に対向して配置したガス排気ノズル47を配置して構成される。ガスカーテン装置45は、EUV光を横切るようにSFのガスカーテンを生成する。
SFのガスカーテンは、露光機に向けて放射されようとする放射光線中からCOレーザ光を吸収し、高純度のEUV光として露光機に供給する。
また、EUV真空チャンバ1に励起用レーザ光7を導入する入射ウィンドウ34と、ターゲット4の軌道と励起用レーザ光7の光路が交差する集光点9との間に、フード49を設けている。フード49にはパージノズル51からパージガスが供給される。フード49内はSFガスが希薄になっているので、フード49を通過するCOレーザ光は減衰せずにターゲット4に当たり効率的にプラズマ化することができる。
第2実施態様に係るEUV光源装置も第1実施態様のものと同じように、不要光であるCOレーザ光を除去して高純度のEUV光を供給することができる。
本発明は、露光装置の光源として用いられる極端紫外光源装置に適用することにより、純度の高いEUVを得ることができ、かつそのためのスペクトラム純化フィルタの長寿命化が可能である。
本発明の第1の実施態様に係る極端紫外光源装置の構成図である。 6フッ化硫黄の炭酸ガスレーザ光透過特性を示すグラフである。 本発明の第2の実施態様に係る極端紫外光源装置の構成図である。 従来の極端紫外光源装置の構成図である。
符号の説明
1・・・EUV真空チャンバ、2・・・遮断用真空チャンバ、4・・・ターゲット、5・・・ターゲット射出装置、6・・・ドライバレーザ、7・・・励起用レーザ光、8・・・レーザ集光光学系、9・・・集光点、10・・・EUV光、11・・・EUV集光ミラー、12・・・第1真空ポンプ、14・・・第1のピンホールアパーチャ、16・・・ミティゲーション装置、19・・・超伝導コイル電磁石、20・・・磁力線、23・・・第2のピンホールアパーチャ、25・・・第2真空ポンプ、28・・・ゲートバルブ、34・・・入射ウィンドウ、37・・・中間集光点(IF)、38・・・薄膜フィルタ型SPF、43・・・ガスノズル、45・・・ガスカーテン装置、47・・・排気ノズル、49・・・フード、51・・・パージノズル、61・・・グレーティング型SPF。

Claims (6)

  1. ターゲット物質を真空室内に供給するターゲット供給装置と、
    炭酸ガスレーザ光を前記真空室内に導入するためのレーザ光導入口と、
    前記炭酸ガスレーザ光を前記ターゲット供給装置から供給される前記ターゲット物質に照射させて前記ターゲット物質のプラズマを生成するための励起レーザ集光光学系と、
    プラズマから放射される放射光の一部を反射してEUV光を含む反射光を中間集光点(IF)に集光するEUV集光光学系と、
    前記反射光の光路に配置された波長選択素子を含み、前記反射光における前記EUV光の純度を高める第1のスペクトル純化フィルタ(SPF)と、
    スリットノズルとこれに対向するガスシンクを備えて前記反射光の光路に前記炭酸ガスレーザ光を吸収するガスを含むガスカーテンを形成し、前記反射光における前記EUV光の純度を高めるための第2のスペクトル純化フィルタ(SPF)と、
    を具備する極端紫外光源装置。
  2. 前記炭酸ガスレーザ光を吸収するガスは6フッ化硫黄(SF)を含むものであることを特徴とする請求項1記載の極端紫外光源装置。
  3. 前記スリットノズルは前記炭酸ガスレーザ光を吸収するガスを超音速で噴出させるものであることを特徴とする請求項1または2記載の極端紫外光源装置。
  4. 前記励起レーザ集光光学系の光路中にバッファガスを供給するノズルを備えて、該バッファガスで該励起レーザ集光光学系の光路中の前記炭酸ガスレーザ光を吸収するガスを排斥することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の極端紫外光源装置。
  5. 前記第1のスペクトル純化フィルタは、グレーティング型SPFである、請求項1から4のいずれか1項に記載の極端紫外光源装置。
  6. 前記第2のスペクトル純化フィルタは、前記反射光が、前記反射光の光路の第1の位置において前記スリットノズルと前記ガスシンクとの間に入射し、前記第1の位置よりも前記反射光の光路の下流側であって前記中間集光点よりも前記反射光の光路の上流側の第2の位置において前記スリットノズルと前記ガスシンクとの間から出射するように配置され、
    前記第1の位置における前記スリットノズルと前記ガスシンクとの間隔が、前記第2の位置における前記スリットノズルと前記ガスシンクとの間隔よりも大きくなるように、前記スリットノズルと前記ガスシンクとが配置されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の極端紫外光源装置。
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