JP5447652B2 - 水処理用抗菌処理剤、水処理用抗菌処理剤の製造方法及び水処理方法 - Google Patents

水処理用抗菌処理剤、水処理用抗菌処理剤の製造方法及び水処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、特定の標準水分率の樹脂と、特定の銀系無機抗菌剤とを含む樹脂組成物からなることを特徴とする、水処理用抗菌処理剤とその製造方法に関する。また、本発明の水処理用抗菌処理剤を各種の水に接触させることで、水の抗菌処理を行う水処理方法に関する。
水処理用の抗菌剤としては、用途や対象の水、通水量などにより様々なものが提案されている。例えば、水処理用として固液分離可能な任意の大きさのゼオライト粒子又はゼオライト系加工品に、ゼオライトの結晶構造を破壊しない程度のpHの処理液中で銀イオンを担持させてなる、水処理用銀担持抗菌剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、組成中に一価の銀イオンを含有する溶解性ガラスからなるガラス水処理剤をクーリングタワー、貯水槽、プール、ソーラーシステム、及び灌漑用水などに加えることでスライムや藻類などの水棲細菌及び水棲生物の発生を防ぐ提案がされている。(例えば、特許文献2参照)
また、抗菌性能を有する金属又は金属イオンをリン酸塩に担持させて得られる抗菌剤を繊維中に含有させた複数本の短繊維が絡み合った繊維塊からなる抗菌性水処理用媒体が提案されている。(例えば、特許文献3参照)
また、水から汚染物質を除去するための水処理用フィルターにおいて、活性炭とともに抗菌性を有する金属イオンを担持したゼオライトを高分子量多孔質ポリマーからなるバインダーで固化したことを特徴とする水処理用フィルター(例えば、特許文献4参照)や銀を担持、結合させたリン酸ジルコニウム化合物と活性炭からなる抗菌性に優れた浄水剤(例えば、特許文献5参照)が示されている。
その他、銀系無機抗菌剤、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属のハロゲン塩並びにポリオレフィン系樹脂を含む混合物を溶融混合して樹脂組成物を形成し、これに水処理を施すことで樹脂組成物を微細多孔としたことを特徴とする水棲菌の増殖を抑制する抗菌樹脂成形物が提案されている。この技術を用いて、銀ゼオライトをポリオレフィンに配合したものは、銀ゼオライトのみを単にポリアミドに配合したものよりも高濃度の銀が持続的に溶出することが示されている。(例えば、特許文献6参照)
特開2001−278715号公報 特開昭62−210098号公報 特開平8−155480号公報 特開2006−95517号公報 特開平7−222983号公報 特開2008−174576号公報
特許文献1に記載されているようなゼオライト粒子をそのまま水に加えると、いくら粒子を硬化させてあっても長期使用には耐えられず、有効成分である銀以外にゼオライト粉末の粉落ちや脱落があるうえ、銀溶出量の変動が大きいため、銀濃度が安定しない。一方、特許文献2に記載されているような溶解性ガラスも同様で、有効成分である銀以外のガラス成分の溶解があるうえ、水溶液中の銀濃度の制御が難しい。水の入れ替えがないか少ない場合でもガラスは溶け続け、銀が継続して溶解し続けてしまうことで処理水中の銀濃度を著しく増加させる問題がある。飲料用途や循環水などの清浄な水に対しては、抗菌成分である微量な銀イオンのみを適量溶出し、必要以上の他の物質が溶出・溶解しないものが最適である。
また、特許文献3に記載された発明では、抗菌剤と環境との平衡により溶出銀濃度を制御可能なイオン交換体ではないリン酸塩に銀を担持しても銀溶出濃度の制御はできない。また、短繊維では糸が解れて水に混入してしまう問題がある。
また、特許文献4、特許文献5のように活性炭を用いる提案もある。活性炭を用いると、黒色であることと汚染物質以外のものも吸着してしまうため用途が限定され、活性炭の吸着能が飽和すると汚染物質を水中に放出するようになる問題もある。
特許文献6に記載された発明では、ポリオレフィンは親水性が低いため水処理により微細多孔が得られるのは成形品のごく表面近傍のみであることから、利用できるのは表面付近の銀だけであり、初期の持続性は得られても長期の持続性は得られない。また、銀ゼオライトの細孔は大きくイオン交換性の制御能は決して精密とは言えないため、溶出銀濃度は厳密には制御できるとは言えない。
このように短期に抗菌性を発現させることは可能であるが、水中で長期に渡る持続性と一定の銀濃度を制御することは容易ではなく、水処理用に適した抗菌剤の技術は明らかにされていない。
本発明の課題は、飲料水や循環水などの清浄水に対し過不足ない一定濃度の銀イオンを溶出して抗菌処理することが可能であり、しかも銀溶出能を長期に持続することのできる水処理用抗菌処理剤、水処理用抗菌処理剤の製造方法及びそれを用いた水処理方法を提供することである。
本発明の上記課題は下記の<1>、<>及び<>に記載の手段により解決された。好ましい実施態様である<2>及び<3>と共に以下に記載する。
<1>JIS L 0105:2006に規定される標準水分率が1.8〜10重量%の樹脂と、抗菌剤として式〔1〕で表される銀置換リン酸ジルコニウムを3〜20重量%と、を含む樹脂組成物からなり、前記銀置換リン酸ジルコニウムの銀含有率が4〜13重量%であり、抗菌処理剤の比表面積が5〜100cm 2 /gであることを特徴とする水処理用抗菌処理剤、
AgabZrcHfd(PO43・nH2O 〔1〕
式〔1〕において、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、水素イオン及びオキソニウムイオンよりなる群から選ばれた少なくとも1種のイオンであり、a、b及びcはそれぞれ独立して正数であり、dは0又は正数であり、nは0又は2以下の正数であり、a、b、c及びdは式〔A〕の関係を満たし、Mが1価の場合は式〔B〕を満たし、Mが2価の場合は式〔C〕を満たす、1.75<c+d<2.25 〔A〕 a+b+4(c+d)=9 〔B〕 a+2b+4(c+d)=9 〔C〕、
>前記樹脂組成物を構成する樹脂の50〜99重量%がポリアミド樹脂である、上記<1>に記載の水処理用抗菌処理剤、
>前記ポリアミド樹脂がナイロン6である、上記<>に記載の水処理用抗菌処理剤、
>前記抗菌剤を前記樹脂と配合する工程を含む、上記<1>から<>のいずれか1つに記載の水処理用抗菌処理剤の製造方法、
>上記<1>から<>のいずれか1つに記載の水処理用抗菌処理剤と水とを接触させる工程を含む水処理方法。
本発明によれば、飲料水や循環水などの清浄水に対し過不足ない一定濃度の銀イオンを溶出して抗菌処理することが可能であり、しかも銀溶出能を長期に持続することのできる水処理用抗菌処理剤、水処理用抗菌処理剤の製造方法及びそれを用いた水処理方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本発明において、数値範囲を表す「下限〜上限」の記載は、「下限以上、上限以下」を表し、「上限〜下限」の記載は、「上限以下、下限以上」を表す。すなわち、上限及び下限を含む数値範囲を表す。
(水処理用抗菌処理剤)
本発明の水処理用抗菌剤は、標準水分率1〜10重量%の樹脂と、下記式〔1〕で示される特定の銀置換リン酸ジルコニウム(以下、単に「銀置換リン酸ジルコニウム」ともいう。)を樹脂組成物の全重量に対し1〜30重量%とを含む樹脂組成物からなることを特徴とする。
AgabZrcHfd(PO43・nH2O 〔1〕
上記式〔1〕において、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、水素イオン及びオキソニウムイオンよりなる群から選ばれた少なくとも1種のイオンであり、a、b及びcはそれぞれ独立して正数であり、dは0または正数であり、nは0または2以下の正数であり、a、b、c及びdは式〔A〕の関係を満たし、Mが1価の場合は式〔B〕を満たし、Mが2価の場合は式〔C〕を満たす。
1.75<c+d<2.25 〔A〕
a+b+4(c+d)=9 〔B〕
a+2b+4(c+d)=9 〔C〕
本発明における水処理とは、直接あるいは調理、混合、溶解等の工程を経た後に生体内に摂取される水(飲料水)や、循環冷却水や各種鑑賞用の水、食品薬品等のライン洗浄水などの無害、清潔を要求される水(清浄水)の抗菌をすることを意味し、本発明においては、上記の水に対し過不足ない一定濃度の銀イオンを溶出して抗菌処理することである。なお、抗菌処理とは、細菌の増殖を抑制する処理のことを意味する。
本発明の水処理用抗菌処理剤は、処理対象となる水に含まれるイオン濃度に従い一定の銀濃度を維持することが可能であり、しかも長期の銀溶出持続性も有している。従って、飲料水や循環水などの清浄水に対し、通水や水の消費などにより水の入れ替えがあっても、水中に、抗菌作用に過不足ない銀イオン濃度を実現し、しかも長期に渡り抗菌効果を維持することが可能である。
本発明で用いる銀置換リン酸ジルコニウムは銀系無機抗菌剤の1種であり、その骨格となるリン酸ジルコニウムは3次元網目構造を有している結晶質のものが好ましい。リン酸ジルコニウムには、非晶質のものと2次元層状構造や3次元網目状構造をとる結晶質のものがある。このなかでも3次元網目状構造をとる結晶質リン酸ジルコニウムは、耐熱性、耐薬品性、耐放射線性及び低熱膨張性などに優れているので好ましく、中でも、六方晶リン酸ジルコニウムに銀イオンを置換することにより得られる銀置換リン酸ジルコニウムは、優れた抗菌効果を発現するばかりでなく、耐久性やイオン選択性、樹脂加工時の変色や安全性にも優れているので、より好ましい。
本発明で用いる銀置換リン酸ジルコニウムの具体的な合成方法としては、下記式〔2〕で示されるリン酸ジルコニウム化合物に、その1モル当たりとして、式〔2〕の係数b1に0.6〜0.99をかけた当量の硝酸銀を含有する水溶液を用いてイオン交換した後、熱処理することで得ることができる。
Nab1c1ZreHff(PO43・nH2O 〔2〕
式〔2〕において、Aはアンモニウムイオン及び/又は水素イオンであり、b1、c1、e及びfはそれぞれ独立して正数であり、1.75<(e+f)<2.25であり、b1+c1+4(e+f)=9を満たす数である。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物の合成方法には、各種原料を水溶液中で反応させる湿式法又は水熱法が挙げられる。式〔2〕におけるAがアンモニウムイオンであるリン酸ジルコニウム化合物は、ジルコニウム化合物、アンモニア又はその塩、シュウ酸又はその塩、若しくはリン酸又はその塩などを所定量含有する水溶液を水酸化ナトリウム(以下、「苛性ソーダ」とも言う。)又はアンモニア水でpHを1〜4程度に調整後、70℃以上の温度で加熱することで合成できる。また、前記加熱温度は200℃以下であることが好ましい。
また、式〔2〕におけるAが水素イオンであるリン酸ジルコニウム化合物は、ジルコニウム化合物、シュウ酸若しくはその塩、又はリン酸若しくはその塩など、所定量含有する水溶液を苛性ソーダでpHを1〜4程度に調整後、70℃以上の温度で加熱することで得られるリン酸ジルコニウムを更に塩酸、硝酸又は硫酸などの水溶液中で撹拌し水素イオンを担持することで合成できる。また、前記加熱温度は200℃以下であることが好ましい。
なお、水素イオンの担持は、硝酸銀による銀イオンの担持と同時に実施するか、銀イオンの担持後に実施することも可能である。合成後のリン酸ジルコニウム化合物を、更に濾別し、所定の電気伝導度まで水洗後に乾燥、軽く粉砕することで白色の微粒子リン酸ジルコニウム化合物が得られる。また、100℃超の加圧下で合成する水熱法であれば、シュウ酸又はその塩を用いずに式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物が合成可能である。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物の合成原料として使用することができるジルコニウム化合物には、水溶性又は酸可溶性のジルコニウム塩が挙げられる。例えば、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、塩基性硫酸ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム、及びオキシ塩化ジルコニウムなどが例示され、反応性や経済性などを考慮するとオキシ塩化ジルコニウムが好ましい。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物の合成原料として使用することができるハフニウム化合物には、水溶性又は酸可溶性のハフニウム塩があり、塩化ハフニウム、オキシ塩化ハフニウム及びハフニウムエトキシドなどが例示され、ハフニウムを含有するジルコニウム化合物も例示される。ジルコニウム化合物に対して含有されるハフニウム含有率は、0.1〜5モル%が好ましく、0.3〜4モル%がより好ましい。本発明においては、このようなハフニウムを微量含有したオキシ塩化ジルコニウムを使用することが、反応性や経済性などを考慮すると好ましい。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物の合成原料として使用できるシュウ酸又はその塩としては、シュウ酸2水和物、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸アンモニウム、シュウ酸水素ナトリウム、及びシュウ酸水素アンモニウムなどが例示され、好ましくはシュウ酸2水和物である。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物の合成原料として使用できるアンモニア又はその塩としては、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、アンモニア水、シュウ酸アンモニウム、及びリン酸アンモニウムなどが例示でき、好ましくは塩化アンモニウム又はアンモニア水である。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物の合成原料として使用できるリン酸又はその塩としては、可溶性又は酸可溶性の塩が好ましく、具体的にはリン酸、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素アンモニウム及びリン酸アンモニウムなどが例示され、より好ましくはリン酸である。なお、当該リン酸の濃度としては、60〜85重量%程度の濃度の水溶液が好ましい。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物を合成するときのリン酸又はその塩とジルコニウム化合物とのモル比率(ジルコニウム化合物を1として)は、好ましくは1.5より大きく2未満であり、より好ましくは1.51以上1.71未満であり、更に好ましくは1.52以上1.67以下であり、特に好ましくは1.52以上1.65以下である。
また、式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウムを合成するときのリン酸又はその塩とアンモニア又はその塩とのモル比率(アンモニア又はその塩を1として)は、0.3〜10が好ましく、1〜10が更に好ましく、特に好ましくは2〜5である。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウムを合成するときのリン酸又はその塩とシュウ酸又はその塩とのモル比率(シュウ酸又はその塩を1として)は、1〜6が好ましく、より好ましくは1.5〜5であり、更に好ましくは1.51〜4であり、特に好ましくは1.52〜3.5である。すなわち、式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物は、シュウ酸又はその塩を含有する湿式法又は水熱法で好ましく合成することができる。
水熱法の場合はシュウ酸又はその塩を含有する必要がない。一方、湿式法は粒径の制御がしやすく、メジアン径が0.1μm以上5μm以下の範囲で粒度分布の揃ったリン酸ジルコニウム化合物の結晶を得ることができる。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物を合成するときの反応スラリー中の固形分濃度は、3重量%以上が好ましく、経済性など効率を考慮すると7〜20重量%の間がより好ましい。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物を合成するときのpHは、1以上4以下が好ましく、より好ましくは1.3〜3.5、更に好ましくは1.8〜3.0であり、特に好ましくは2.0〜3.0である。このpHの調整には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又はアンモニア水などを用いることが好ましく、水酸化ナトリウムがより好ましく用いられる。
また、式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウムを合成するときの合成温度は、高い方が反応が速く、確実に進行するので好ましいが、一方合成装置の建設費用や加熱するためのエネルギーは合成温度を低く設定したほうが有利である。好ましい下限は70℃以上であり、より好ましくは80℃以上であり、更に好ましくは90℃以上、特に好ましくは95℃以上である。また、合成温度の上限としては、150℃以下が好ましく、更に好ましくは120℃以下である。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物の合成時には原料が均質に混合され、反応が均一に進むように撹拌されることが望ましい。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物の合成時間は、合成温度により異なる。例えば、本発明で用いるリン酸ジルコニウム化合物の合成時間として4時間〜72時間が好ましく、8時間〜72時間がより好ましく、10時間〜48時間が特に好ましい。
式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物の粒径は、レーザー回折式粒度分布計により、体積基準の測定でメジアン径で定義される。式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物のメジアン径は、0.1〜5μmが好ましく、0.1〜4μmがより好ましく、更に好ましくは0.2〜3μm、特に好ましくは0.3〜2μmである。なお、各種製品への加工性を考慮すればメジアン径のみでなく、最大粒径も重要である。このことから、式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物の最大粒径は10μm以下にすることが好ましく、更に好ましくは6μm以下であり、特に好ましくは4μm以下である。下限値は、0.1μm以上であることが好ましい。
本発明で用いる銀置換リン酸ジルコニウムの原料として用いることができる式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物として、具体的には下記のものが例示できる。
Na0.07(NH4)0.85Zr2.0Hf0.02(PO43・0.65H2
Na0.12(NH4)0.65Zr2.01Hf0.03(PO43・0.85H2
Na0.19(NH4)0.65Zr2.03Hf0.01(PO43・0.75H2
Na0.21(NH4)0.75Zr1.99Hf0.02(PO43・0.6H2
Na0.27(NH4)0.75Zr1.92Hf0.15(PO43・0.75H2
Na0.29(NH4)0.55Zr1.92Hf0.05(PO43・0.5H2
Na0.57(NH4)0.55Zr1.95Hf0.02(PO43・0.35H2
Na0.70(NH4)0.85Zr1.99Hf0.01(PO43・0.4H2
Na0.070.85Zr2.0Hf0.02(PO43・0.65H2
Na0.120.65Zr2.01Hf0.03(PO43・0.85H2
Na0.190.65Zr2.03Hf0.01(PO43・0.75H2
Na0.210.75Zr1.99Hf0.02(PO43・0.6H2
Na0.270.75Zr1.92Hf0.15(PO43・0.75H2
Na0.290.55Zr1.92Hf0.05(PO43・0.5H2
Na0.570.55Zr1.95Hf0.02(PO43・0.35H2
Na0.700.85Zr1.99Hf0.01(PO43・0.4H2
式〔1〕の銀置換リン酸ジルコニウムを得るには、これらのリン酸ジルコニウム化合物に対し銀イオン交換した後、熱処理することで得られる。銀イオン交換する方法は、硝酸銀を含有する水溶液にリン酸ジルコニウム化合物を浸漬することである。上記の水溶液の硝酸銀含有量を多くした方が、得られた銀系無機抗菌剤を樹脂に配合して用いる時に変色し難くなるために好ましく、一方、あまり多すぎても過剰の銀イオンが水溶液に残留してしまうので経済的に好ましくない。式〔2〕で示されるリン酸ジルコニウム化合物の1モル当たりとして、式〔2〕の係数b1に0.6〜0.99をかけたモル量の硝酸銀を含有する水溶液を用いることが好ましく、更に好ましくはリン酸ジルコニウム1モル当たりとして、式〔2〕の係数b1に0.7〜0.98をかけたモル量の硝酸銀を含有する水溶液を用いることである。リン酸ジルコニウム化合物を硝酸銀水溶液に浸漬する量は、水溶液に対し均一に混合できる濃度であればよく、具体的には式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物が水溶液との合計量の内の20重量%以下となることが好ましい。
銀イオンを含有する水溶液の調整には、脱イオン水に硝酸銀を溶解した水溶液を使用することが好ましい。イオン交換時の水溶液の温度は、0〜100℃であることが好ましく、より好ましくは20〜80℃である。このイオン交換は速やかに行われるので、浸漬時間は5分以内でも可能であるが、均一で高い銀イオン交換率を得るためには30分〜5時間が好ましい。銀イオン交換終了後には、これを脱イオン水などで水洗することが好ましい。水洗はろ液の電気伝導度を測定して500μS以下となるまで行なうことが好ましい。水洗後はろ過乾燥し、更に適正な温度で熱処理することにより、式〔1〕で示される銀系無機抗菌剤を得ることができる。
式〔1〕におけるaは銀の含有量を示しており、aの値が小さいと銀置換リン酸ジルコニウム中の銀含有率が低く、aの値が大きいと銀の含有率が高くなる。銀の含有率が高い方が持続性が向上するので好ましい。
一方、銀イオンは、熱及び光の暴露に対して不安定であり、すぐ金属銀に還元されてしまうことで着色を起こすなど、長期間の安定性に問題がある。銀イオンを安定に担持できるリン酸ジルコニウムであっても、高い銀含有率は、変色性や生産性などの懸念もあり適正な銀含有率に調整する必要がある。また、aの値は他の成分の種類や比率によって、リン酸ジルコニウム中の銀含有率は変動するため、aの値ではなく銀含有率で制御したほうが応用しやすい。好ましい銀置換リン酸ジルコニウム中の銀の含有率は2重量%以上15重量%以下、更に好ましくは4重量%以上13重量%以下、特に好ましくは6重量%以上12重量%以下である。なお、このときの好ましいaの値は0.05以上0.7以下である。
式〔1〕において、c及びdは、1.75<c+d<2.25、a+b+4(c+d)=9を満たす数である。cは、1.75より大きく2.1以下であることが好ましく、より好ましくは1.85以上2.07以下であり、更に好ましくは1.9以上2.03以下である。またdは、0.005〜0.2であり、好ましくは0.01〜0.2であり、より好ましくは0.015〜0.15である。
式〔1〕においてbは、0.01〜2であり、好ましくは0.01〜1.95である。
式〔1〕においてMは、1種類又は複数の種類含まれていてもよく、好ましくは1〜5種類で、より好ましくは1〜3種類である。Mとして好ましくは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、アンモニウムイオン、水素イオン、オキソニウムイオンを例示できる。
式〔1〕においてnは、1以下が好ましく、より好ましくは0.01〜0.5であり、特に好ましくは0.03〜0.3の範囲である。nが2より大きいときは、含まれる水分の絶対量が多く、様々な材料に配合した際の加熱時等に発泡や加水分解などを生じる恐れがある。
これら銀置換リン酸ジルコニウムは、白色の微粒子結晶で得られ、レーザー粒度分布計により体積基準で測定したメジアン径が0.1〜30μmであるものが好ましい。より好ましくは0.1〜4μmであり、更に好ましくは0.2〜3μm、特に好ましくは0.3〜2μmである。なお、各種製品への加工性を考慮すればメジアン径のみでなく、最大粒径も重要である。このことから、式〔2〕で表されるリン酸ジルコニウム化合物の最大粒径は10μm以下にすることが好ましく、より好ましくは6μm以下であり、特に好ましくは4μm以下である。下限値は、0.1μm以上であることが好ましい。
本発明で用いる銀置換リン酸ジルコニウムは、多くの他の担持体に比べて銀イオンの保持性が高いため、イオン濃度の低い清浄な水への銀イオンの放出は少なくなる傾向がある一方で、イオン濃度が高い汚染された水に対しては、銀イオンは放出しやすいため、水の汚染度に応じた銀イオンの放出量が自動調節され、抗菌効果の持続性が良く、過剰の銀イオン放出による変色も起きにくいという特徴がある。
本発明における銀置換リン酸ジルコニウムは、結晶性の高いものが好ましい。銀置換リン酸ジルコニウムの結晶性は、粉末X線回折により銀置換リン酸ジルコニウム結晶に起因するピ−ク強度で判定が可能である。粉末X線回折分析により50kV/120mAの測定条件で、CuKα線で測定した場合に検出された六方晶リン酸ジルコニウムに起因するピークである凡そ2θ=20.2°のピーク強度が1,500cps以上であることが好ましく、更に好ましくは2,000cps以上、特に好ましくは2,500cps以上である。前記ピーク強度が高いほど、結晶性が高く、銀イオンの保持力が高くなるので、銀イオンの遊離による変色を防ぐことができる。
本発明で用いる銀置換リン酸ジルコニウムは高純度であることが好ましい。銀置換リン酸ジルコニウムの純度は粉末X線回折により銀置換リン酸ジルコニウム結晶に起因するピ−ク以外の不純物ピークの有無の確認、更に蛍光X線分析による含有成分量の確認により可能である。蛍光X線分析により検出された銀置換リン酸ジルコニウムに起因する成分の合計が96%以上100%以下であることが好ましく、より好ましくは99%以上100%以下である。
本発明で用いる銀置換リン酸ジルコニウムの具体例としては、下記に例示することができる。
Ag0.05Na0.220.1(H3O)0.55Zr2.0Hf0.02(PO43・0.15H2
Ag0.17Na0.320.35Zr2.03Hf0.01(PO43・0.05H2
Ag0.17Na0.640.33Zr1.92Hf0.05(PO43・0.15H2
Ag0.45Na0.470.2Zr1.95Hf0.02(PO43・0.05H2
Ag0.55Na0.10.2(H3O)0.15Zr1.99Hf0.01(PO43・0.15H2
Ag0.05Na0.32(NH4)0.20.35Zr2.0Hf0.02(PO43・0.15H2
Ag0.10Na0.210.28(H3O)0.25Zr2.01Hf0.03(PO43・0.10H2
Ag0.17Na0.20Li0.150.3Zr1.92Hf0.10(PO43・0.15H2
Ag0.17Na0.10Mg0.100.25Zr1.92Hf0.15(PO43・0.15H2
Ag0.17Zn0.20Na0.250.3Zr1.92Hf0.05(PO43・0.15H2
Ag0.45Na0.270.10.3Zr1.95Hf0.02(PO43・0.05H2
Ag0.550.10.1(H3O)0.25Zr1.99Hf0.01(PO43・0.15H2
本発明で用いる銀置換リン酸ジルコニウムを樹脂と配合することにより抗菌性樹脂組成物を容易に得ることができる。本発明の水処理用抗菌処理剤の製造方法は、前記抗菌剤を前記樹脂と配合する工程を含むことを特徴とする。銀置換リン酸ジルコニウムを樹脂へ配合し抗菌性樹脂成形品とする加工方法は、公知の方法がどれも採用でき、例えば以下の(1)〜(4)の4つの製造方法を挙げることができる。
(1)銀置換リン酸ジルコニウムと樹脂とが付着しやすくするための添着剤や、分散性を向上させるための分散剤を使用し、ペレット状樹脂又はパウダー状樹脂をミキサーで直接混合する方法。
(2)前記のようにして混合して、押し出し成形機にてペレット状に成形した後、その成形物をペレット状樹脂に配合する方法。
(3)銀置換リン酸ジルコニウムをワックスを用いて高濃度のペレット状に成形後、そのペレット状成形物をペレット状樹脂に配合する方法。
(4)銀置換リン酸ジルコニウムをポリオ−ルなどの高粘度の液状物に分散混合したペ−スト状組成物を調製後、このペーストをペレット状樹脂に配合する方法。
これらの方法のうち、分散剤やポリオールなどの親水性物質を用いる場合は、樹脂組成物中で親水性物質が0重量%を超え5%未満となることが好ましく、更に好ましくは0重量%を超え1重量%未満である。本発明では一定の標準水分率の樹脂を用いることを必須としているが、他の親水性物質を併用すると、樹脂組成物の親水性が高くなりすぎて銀の溶出量が多くなりすぎたり、親水性成分が先に溶出して処理剤の物性を変えてしまったりする恐れがあるからである。
本発明における、銀置換リン酸ジルコニウムの樹脂組成物への配合量は、樹脂組成物の全重量に対し1〜30重量%である。水中への銀溶出濃度の制御及び持続性が高くなる点から配合量は高濃度のほうが好ましいが、樹脂に練り込み加工する際の分散性や加工しやすさでは配合量が少ない方が好ましい。好ましい配合量は2〜25重量%、更に好ましくは3〜20重量%である。
本発明の水処理用抗菌処理剤を加工するための成形方法には制限はなく、既存の方法や装置が使用できる。例えば、射出成形(機)、押し出し成形(機)、ブロー成形(機)、熱プレス成形(機)などが例示される。この中でも射出成形(機)が形状の安定性に加え、熱履歴が少ないため好ましい。熱履歴が少ない方が樹脂の熱劣化が少なく、樹脂の分解成分などが水中に溶け出すおそれが少ないためである。
本発明の水処理用抗菌処理剤に使用される樹脂の標準水分率とは、繊維製品の物理試験方法通則JIS L 0105:2006に定義される公定水分率と同じ定義、すなわち絶乾状態(試験片を105℃プラスマイナス2℃の熱風乾燥機中に放置して恒量になった状態)の重量と、標準状態(温度20℃プラスマイナス2℃、相対湿度65%プラスマイナス4%)の状態で恒量となった試験片重量との差を標準水分量として、上記絶乾状態の重量を基に百分率で表したものであり、JIS L 1030−2:2005の表1にある繊維の公定水分率とも同じ定義で用いることができる。
本発明に用いられる樹脂の標準水分率は、高い方が銀の溶出量が多くなり抗菌効果は発現しやすくなるが、あまり溶出量が多いと変色の問題が起きやすくなる。一方で、前記水分率が低い方が溶出量が低くなり、抗菌効果は発現しにくくなるが変色の恐れは減少する。この効果は組み合わせる抗菌剤によっても大きく影響を受ける。本発明で用いる樹脂は前記水分率1.0重量%以上10重量%以下であり、好ましくは2重量%以上9重量%以下、更に好ましくは3重量%以上8.5重量%以下、特に好ましくは4重量%以上8重量%以下である。
一般的な樹脂の標準水分率としては、ポリプロピレン0.0、ポリエチレン0.0、塩ビ0.0、ビニリデン0.0、ポリエステル0.3〜0.4、ウレタン1、アクリル1.2〜2.0、ポリアセタール2.0、ポリアミド3.5〜5.0、アセテート6〜7、レーヨン12〜14であり、標準水分率の値から最も好ましい樹脂はポリアミドである。ポリアミドは一般にナイロンとも呼ばれ、その種類にはナイロン6、66、46、MDX6、61、9T、610、612、11、12などがあり、これらは単独又は混合して使用することも可能である。このなかで汎用性、成形性、銀溶出量の制御性などから特に好ましくは、ナイロン6であり、他の種類のナイロンと混合して使用することも可能であり、その場合は50%以上100%以下の配合率が好ましい。さらに、同じ樹脂の中では低密度のものほど溶出しやすいため好ましい。
樹脂の密度は、樹脂の硬さなどに影響することが知られており、標準的な樹脂の密度の中心値としては、ポリプロピレンで0.90〜0.91、ポリエチレンで0.92〜0.93、塩化ビニルで1.30〜1.35、ナイロンで1.12〜1.14、ウレタンで1.20、アクリルで1.17〜1.2、ポリアセタールで1.42などの数字が知られているが、これらの範囲も含めて、同じ樹脂では高密度のものは銀が溶出しにくく、低密度のものは銀が溶出しやすいという傾向があることを見出した。
また、本発明の効果を損なわない程度で標準水分率が1.0〜10の範囲内にない樹脂を併用することもできる。効果を損なわない程度とは、好ましくは使用した樹脂全体量の40重量%以下、更に好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。
本発明の水処理用抗菌処理剤には、金属石鹸などの分散剤を用いることができる。好ましい分散剤は金属石鹸であり、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどで、より好ましくはステアリン酸マグネシウムである。
本発明の水処理用抗菌処理剤に用いる樹脂組成物には、樹脂への練り込み加工性やその他の物性を改善するため、必要に応じて種々の添加剤を混合することもできる。具体例としては酸化亜鉛や酸化チタンなどの顔料、リン酸ジルコニウムやゼオライトなどの無機イオン交換体、染料、酸化防止剤、耐光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、発泡剤、耐衝撃強化剤、ガラス繊維、金属石鹸などの滑剤、防湿剤、増量剤、カップリング剤、核剤、流動性改良剤、消臭剤、木粉、防黴剤、防汚剤、防錆剤、金属粉、紫外線吸収剤、及び、紫外線遮蔽剤などがある。しかし、清浄な水の抗菌処理に用いるため、これらの添加剤はできるだけ含まないことが好ましい。
本発明の水処理用抗菌処理剤には、各種樹脂の特性に合わせてあらゆる公知の加工技術と機械が使用可能であり、適当な温度又は圧力で加熱及び加圧又は減圧しながら混合、混入又は混練りの方法によって容易に調製することができ、それらの具体的操作は常法により行えば良い。また、その形状に制限はなく、球状、塊状、スポンジ状、フィルム状、板状、糸状又はパイプ状或いはこれらの複合体など、種々の形態に成形加工でき、用途に応じて適宜設計することができる。
本発明における水処理用抗菌処理剤の成形品の比表面積は、大きい方が銀の溶出速度が速くなり、多くの溶出銀濃度が得られる上に、接水表面から遠い深部の抗菌剤が十分利用されないという恐れがないので好ましい。一方、比表面積が小さいものは厚く、強度が高いので変形して重なり合ったりする心配がなく好ましい。そこで、本発明における水処理用抗菌処理剤の比表面積は、3〜110cm2/gであることが好ましく、5〜100cm2/gより好ましい。比表面積は成形体としての処理剤の寸法を用いて算出することができ、例えば、3cm2/g〜50cm2/gの表面積を得るには、球であれば半径0.05cm〜1cm程度であり、10cm角の板状であれば、平均厚みは0.3mmから6mm程度である。また、比表面積を大きくした場合、平面形状では設置面積が大きくなるため、通水カートリッジ等の形状によっては干渉することも考えられるが、渦巻型に成形したり、あるいは、充填しても通水性を損ねないような好ましい意匠の成形体として使用したりすることもできる。
本発明の水処理方法は、前記の水処理用抗菌処理剤と水とを接触させる工程を含むことを特徴としている。
本発明の水処理用抗菌処理剤の使用形態には特に制限はなく、そのまま使用してもメッシュや不織布などに梱包してもカートリッジ状の容器に充填してもよい。処理したい水に抗菌処理剤を浸漬するか、又は抗菌処理剤の入った容器に処理したい水を通水することで、抗菌処理剤を使用可能である。抗菌処理剤を常時水中に存在させる必要はなく、空気中で一旦乾いても再度水中に戻せばその性能は大きく変化しない。抗菌処理剤の使用量の目安は銀含有量や目的とする抗菌効果により適宜調整すればよい。本発明における水処理用抗菌処理剤を、対象とする清浄水に浸漬又は通水させた時の銀溶出量は、5ppb以上200ppb以下が好ましく、より好ましくは10ppb以上100ppb以下である。この範囲の濃度が3週間以上、可能であれば1年程度は持続することが好ましい。なお、ppbは重量ppbである。
例えば、処理剤を浸漬して使用する場合は1Lの水に対し表面積で50cm2〜500cm2程度の水処理用抗菌処理剤を用いることでこの好ましい銀溶出量が得られる。浸漬よりも通水のほうが接触時間が少ないため、通水で使用する場合は、浸漬の数倍から10倍程度の表面積が好ましい。
本発明の水処理用抗菌剤の用途は特に限定はなく、微生物汚染が問題となる水に対する水処理用途に有効に使用可能である。例えば、浄水器用ろ過材、ウォーターサーバー用水タンク、循環水、切花用水、通水用パイプ内やタンク、プールや池、冷蔵庫での氷製造用水、加湿器、エアコンドレン水などがあげられる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
粒子のメジアン径は、レーザー回折式粒度分布を用いて体積基準により測定した。
抗菌剤やその原料に含まれるジルコニウムの量は、強酸を用いて検体を溶解後、この液を誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析計にて測定し算出した。リンの量は、強酸を用いて検体を溶解後、この液をICP発光分光分析計にて測定し算出した。ナトリウムの量は、強酸を用いて検体を溶解後、この液を原子吸光光度計にて測定し算出した。アンモニアの量は、強酸を用いて検体を溶解後、この液をインドフェノール法にて測定し算出した。オキソニウムイオンの量は、熱分析により160〜190℃の重量減少量を測定し算出した。X線粉末回折法(XRD)の回折強度は、粉末XRD回折装置によりX線50kV/120mAの条件でCuα線により測定したX線回折強度である。細菌数は、普通寒天培地を用いた混釈培養法により37℃、2日間培養する方法で測定した。銀溶出濃度は、ICP発光分析装置で測定した。
<抗菌剤A:銀置換リン酸ジルコニウム(A)の調製>
脱イオン水300mlにシュウ酸2水和物0.1モル、ハフニウム0.17%含有オキシ塩化ジルコニウム8水和物0.2モル及び塩化アンモニウム0.1モルを溶解後、撹拌しながらリン酸0.3モルを加えた。この溶液に20%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを2.6に調整後、98℃で14時間撹拌した。その後、得られた沈殿物を、脱イオン水よく洗浄し、120℃で4時間乾燥することによりリン酸ジルコニウム化合物を合成した。
このリン酸ジルコニウム化合物の各成分量を測定したところ、組成式は次式であった。
Na0.6(NH40.4Zr1.98Hf0.02(PO43・0.09H2
得られたリン酸ジルコニウム0.09モルに、硝酸銀0.05モルを溶解したイオン交換水溶液450mlを加え、60℃で2時間撹拌することで銀を担持させた。銀を担持処理後のスラリーを濾過・水洗し、濾液の電気伝導度が70μSになるまで脱イオン水で洗浄した。さらに、この乾燥品を電気炉を用いて650℃で12時間熱処理後に解砕することで銀置換リン酸ジルコニウム(A)を得た。
この銀置換リン酸ジルコニウム(A)のメジアン径は1.0μm、銀含有率は10.2重量%であり、各成分量を測定することにより得られた組成式は以下のとおりであった。
Ag0.5Na0.10.4Zr1.98Hf0.02(PO43
<抗菌剤B:銀置換リン酸ジルコニウム(B)の調製>
脱イオン水300mlにシュウ酸2水和物0.1モル、ハフニウム0.18%含有オキシ塩化ジルコニウム8水和物0.19モル及び塩化アンモニウム0.10モルを溶解後、攪拌しながらリン酸0.3モルを加えた。この溶液に20%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを2.7に調整後、98℃で14時間撹拌した。その後、得られた沈殿物を脱イオン水によりよく洗浄し、120℃で乾燥することによりリン酸ジルコニウム化合物を合成した。
このリン酸ジルコニウム化合物の各成分量を測定したところ、組成式は、次のとおりであった。
Na0.5(NH40.8Zr1.91Hf0.015(PO43・0.11H2
得られたリン酸ジルコニウム化合物0.09モルに硝酸銀0.019モルを溶解した1N硝酸水溶液450mlに、を加え、60℃で2時間撹拌することで銀を担持させた。その後脱イオン水によりよく洗浄し、120℃で乾燥したものを670℃で4時間高温加熱処理した。高温加熱処理後の粉末を軽く解砕した後、湿度50%、温度110℃の雰囲気中で6時間静置し、吸湿処理することで銀置換リン酸ジルコニウム(B)を得た。
この銀置換リン酸ジルコニウム(B)のメジアン径は0.8μm、銀含有率は4.2重量%であり、各成分量を測定することにより得られた組成式は以下のとおりであった。
Ag0.19Na0.370.21(H3O)0.43Zr1.91Hf0.015(PO43・0.19H2
<抗菌剤C:銀置換リン酸ジルコニウム(C)の調製>
脱イオン水300mlに、ハフニウム0.18%含有オキシ塩化ジルコニウム8水和物0.195モル及び塩化アンモニウム0.12モルを溶解後、撹拌しながらリン酸0.3モルを加えた。この溶液に20%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを2.7に調整後、140℃飽和蒸気圧下で4時間撹拌した。その後、得られた沈殿物を脱イオン水によりよく洗浄し、120℃で乾燥することによりリン酸ジルコニウム化合物を合成した。
このリン酸ジルコニウム化合物の各成分量を測定したところ、組成式は次のとおりであった。
Na0.35(NH40.85Zr1.93Hf0.02(PO43・0.09H2
であった。
得られたリン酸ジルコニウム0.09モルに硝酸銀0.014モルを溶解したイオン交換水450mlに加え、60℃で2時間撹拌することで銀を担持させた。その後脱イオン水によりよく洗浄し、120℃で乾燥したものを700℃で4時間高温加熱処理して、銀置換リン酸ジルコニウム(C)を得た。
この銀置換リン酸ジルコニウム(C)のメジアン径は0.8μm、銀含有率は3.1重量%であり、各成分量を測定することにより得られた組成式は以下のとおりであった。
Ag0.14Na0.240.46Zr2.03Hf0.02(PO43
<抗菌剤D:銀置換リン酸ジルコニウム(D)の調製>
脱イオン水300mlに、ハフニウム0.18%含有オキシ塩化ジルコニウム8水和物0.195モル及び塩化アンモニウム0.12モルを溶解後、撹拌しながらリン酸0.3モルを加えた。この溶液に20%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを2.7に調整後、140℃飽和蒸気圧下で4時間撹拌した。その後、得られた沈殿物を脱イオン水によりよく洗浄し、120℃で乾燥することによりリン酸ジルコニウム化合物を合成した。
このリン酸ジルコニウム化合物の各成分量を測定したところ、組成式は次のとおりであった。
NaZr1.985Hf0.015(PO43・0.09H2
であった。
得られたリン酸ジルコニウム0.09モルに硝酸銀0.08モルを溶解したイオン交換水450mlに加え、60℃で2時間撹拌することで銀を担持させた。その後脱イオン水によりよく洗浄し、120℃で乾燥したものを700℃で4時間高温加熱処理して、銀置換リン酸ジルコニウム(D)を得た。
この銀置換リン酸ジルコニウム(D)の各成分量を測定したところ、組成式は、次のとおりであった。
Ag0.79Na0.110.28Zr1.985Hf0.015(PO43
そして、この銀置換リン酸ジルコニウム(D)のメジアン径は1.0μm、銀含有率は15.3重量%であった。
<抗菌剤E:ゼオライト系銀系無機抗菌剤(E)の調製>
市販のA型ゼオライト20gに硝酸銀1.4gを溶解したイオン交換水溶液100mlを加え、60℃で2時間撹拌することで銀を担持させた。水洗後、120℃乾燥し得られたゼオライト系銀系無機抗菌剤(E)を解砕したところ、メジアン径は4μmで、銀含有率は4.2重量%であった。
<抗菌剤F:ゼオライト系銀系無機抗菌剤(F)の調製>
市販のA型ゼオライト20gに硝酸銀3.6gを溶解したイオン交換水溶液100mlを加え、60℃で2時間撹拌することで銀を担持させた。水洗後、120℃乾燥し得られたゼオライト系銀系無機抗菌剤(F)を解砕したところ、メジアン径は4μmで、銀含有率は10.2重量%であった。
<抗菌剤G:銀ガラス系抗菌剤(G)の調製>
Ag2O(2重量%)、K2O(7重量%)、B23(45重量%)、SiO2(46重量%)となるようにガラス原料を調合し、1,200℃で加熱溶融した。溶融後、金属製の冷却成形ローラーを用いて冷却し、得られたガラスを簡易的に叩いて破砕したものを、更にボ−ルミルにて乾式破砕した後、メジアン径9μm、銀含有率は1.9重量%の銀ガラス系抗菌剤(G)を得た。
<実例1〜9及び比較例1〜9>
実験例1、4、5、7及び8が実施例であり、実験例2、3、6及び9は参考例である。前述の方法で得られた各種銀系無機抗菌剤A〜Gを、表1のとおり各種樹脂に配合し、成形して実例1〜9及び比較例1〜9の抗菌処理剤を作製した。樹脂には標準水分率4.4重量%のナイロン6(宇部興産(株)製 商品名1011FB)、標準水分率3.9重量%のナイロン66(宇部興産(株)製 商品名2020B)、標準水分率1.8重量%のポリアセタール樹脂(ポリプラスチック(株)製 商品名ジュラコン)、標準水分率1.4重量%のアクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製 商品名アクリペット)、標準水分率0.0重量%のポリプロピレン樹脂((株)プライムポリプロ製 商品名J105G)、標準水分率0.3重量%のポリエステル樹脂(ユニチカ(株)製 商品名NEH−2030)を用い、抗菌剤粉末を各種樹脂ペレットに直接混合後、成形した。プレート成形の場合は、射出成形機を用いて10cm角の板状とした場合、厚さ1mmのプレートで比表面積(寸法からの計算値)が約14cm2/g、厚さ4mmのプレートでは比表面積が約3cm2/g、厚さ0.15mmでは比表面積が約110cm2/gとなった。ペレットはホットカット押出成形機を用いて直径4mmの高さ1mmの円錐状に成形した。なお、樹脂種類と抗菌剤の組合せ、抗菌剤の配合率、処理剤形状及び処理剤の比表面積は表1に記載した。ただし、比較例8及び9は著しい発泡及び変色が生じ、成形自体ができなかったので比表面積は測定せず、以降の処理剤を用いる試験も行わなかった。
Figure 0005447652
<飲料用天然水を用いた抗菌処理評価>
例1〜9及び比較例1〜7で得られた水処理用抗菌処理剤を市販の飲料用天然水(以下、天然水と呼ぶ)及び硝酸ナトリウムを加え天然水中のNa濃度を500ppmに調整した水1Lに対し各々30g浸漬し、水温約15℃で1日保存後の水中の銀濃度を測定した。また、天然水に対しては、そのまま21日保存後と1日毎に水のみを新しく入れ換えて同様に21日保存後の水中の銀濃度を測定した。ICP発光分析により測定した溶出銀濃度の結果を表2に示した。
Figure 0005447652
例1〜9は、1日後の銀濃度が全て5ppb以上であり、水入換えの有無に関わらず21日後でも大幅な銀濃度の増減はなく、安定して銀溶出が生じていることを示す。また、Na濃度を500ppmという高濃度にした溶出試験の意味は、Naイオンと銀イオンとのイオン交換が急速に起きることから、試験片から溶出可能な銀イオンを溶出させてその濃度を測定すれば、溶出可能な銀の量の多寡が反映されるという考え方に基づき、この試験で高い銀濃度が得られた試験片は、溶出可能な銀の量が多いことから通常の使用条件では持続性が高いものであると判断できる。
一方、比較例1〜3は、1日後の溶出量が少なく、抗菌効果が得られる銀濃度に達するために時間を要する。また、比較例1、2及び4は、水入換えにより銀濃度が低下するため、水を交換する条件では、抗菌効果が得られる十分な銀濃度にいつまでも達しないことを示す。
比較例3〜6は、Na濃度が500ppmの条件でも銀濃度が低かったことから、溶出可能な銀の量が少なく、持続性が期待できない。
比較例7は、水の入換えなしの21日後の銀濃度が必要以上に高いことから、銀イオン濃度が高すぎることによる変色が観測され、過不足ない一定濃度の銀イオンを溶出することができなかった。
<長期間寿命の評価>
なお、長期間寿命を調べるために、実例3と4の2種類では、毎日水を取り替える試験を90日まで延長して行なった。すると、90日目の水中銀濃度は実例3が13ppb、実例4が24ppbと、1日目、21日目とは逆転して実例3よりも実例4の方が高かった。この結果は実例3よりも実例4の方が、初期の銀の溶出量は少ないけれど、より濃度変動が少なく、長い期間溶出できて優れていることを示すものである。
<工業用水を用いた通水処理評価>
例3、4及び比較例1、3、7の試験片の各々100gをそれぞれ浄水器カートリッジに充填し、一般細菌数が平均約100個/ml、水温約15℃の工業用水を0.1リットル/分で通水した。通水10分後及び1日後の工業用水1ml中の一般細菌数を普通寒天培地を用いた混釈培養法で測定した結果及びその際の溶出銀濃度をICP発光分析により測定した結果を表3に示した。
Figure 0005447652
例3及び4は、10分後及び1日後にも抗菌効果が確認され、銀溶出濃度が安定していることが確認された。一方、比較例1、3及び7は10分後に比べて1日後の抗菌効果及び銀溶出濃度が明らかに低下していた。比較例7で用いた成形体は、イオン交換とは関係なく銀が溶出し続ける性質を示すものであるため、表2に示した水の入れ替え方式の評価では、高濃度に達しても銀が溶出し続ける結果が認められた。一方、通水処理評価の表3の試験結果では、通水に対する銀の溶出速度が高くないため、10分後の銀濃度はそれほど高くなく、1日後にはさらに溶出速度が下がってしまったことがわかる。


本発明の水処理用抗菌処理剤は、一定の銀濃度を維持することが可能であり、しかも長期の持続性も有している。従って、飲料水や循環水などの清浄水に対し、通水や消費などにより水の入れ替えがあっても必要量である水中の一定の銀イオン濃度を調整し、しかも長期に渡り抗菌効果を維持することが可能である。

Claims (5)

  1. JIS L 0105:2006に規定される標準水分率が1.8〜10重量%の樹脂と、抗菌剤として式〔1〕で表される銀置換リン酸ジルコニウムを3〜20重量%と、を含む樹脂組成物からなり、
    前記銀置換リン酸ジルコニウムの銀含有率が4〜13重量%であり、
    抗菌処理剤の比表面積が5〜100cm 2 /gであることを特徴とする
    水処理用抗菌処理剤。
    AgabZrcHfd(PO43・nH2O 〔1〕
    式〔1〕において、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、水素イオン及びオキソニウムイオンよりなる群から選ばれた少なくとも1種のイオンであり、a、b及びcはそれぞれ独立して正数であり、dは0又は正数であり、nは0又は2以下の正数であり、a、b、c及びdは式〔A〕の関係を満たし、Mが1価の場合は式〔B〕を満たし、Mが2価の場合は式〔C〕を満たす。
    1.75<c+d<2.25 〔A〕
    a+b+4(c+d)=9 〔B〕
    a+2b+4(c+d)=9 〔C〕
  2. 前記樹脂組成物を構成する樹脂の50〜100重量%がポリアミド樹脂である、請求項1に記載の水処理用抗菌処理剤。
  3. 前記ポリアミド樹脂がナイロン6である、請求項2に記載の水処理用抗菌処理剤。
  4. 前記抗菌剤を前記樹脂と配合する工程を含む、請求項1からのいずれか1つに記載の水処理用抗菌処理剤の製造方法。
  5. 請求項1からのいずれか1つに記載の水処理用抗菌処理剤と水とを接触させる工程を含む水処理方法。
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