JP5445221B2 - マーク検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マーク検出手段を用いてウェブの地色と位置合せマークの色を検出し、該地色とマークの色との間に閾値を設定し、その後、前記マーク検出手段が検出する色と該閾値を用いてウェブ上の位置合せマークを検出し該マークの位置を基準にウェブ上に画像を形成する画像形成装置の、該ウェブ上のマークの検出方法に関する。
長尺に連続した帯状の用紙に代表される送り孔を持たないウェブの両面に画像を形成する印刷システムとして、例えば特許文献1に記載されているように、第1印刷装置から排出されたウェブが環境により収縮あるいは膨張している場合であっても、第1の面の画像と一致させて第2の面に正確に画像を印刷することが可能な印刷システムが提案され、実用化されている。
図1は、従来の印刷システムに適用されている電子写真装置の全体構成である。図1において、Wはウェブであり、通常、紙であることが多い。ウェブWは、給送装置(図示せず)から送り出され、印刷装置Pの下をくぐるように、搬送経路上に配置されたガイドローラ1に案内されて、ウェブバッファ機構2に向けて搬送される。そして、ガイド部材3、異物除去機構4、張力付与機構5、ガイドシャフト6、ガイド板7を経て、搬送ローラ8、9によって印写部10へ送り込まれる。印写部10では、帯電、露光、現像プロセスにより感光体ドラム101上にトナー像が形成され、転写器105の作用によってウェブW上に吸引される。
搬送ベルト11から送り出されたウェブWは、バッファプレート12を経て定着装置13に搬送される。定着装置13に到達したウェブWは、プレヒータ13aで予熱された後、加熱ローラ13bと加圧ローラ13cからなる一対の定着ローラによって形成されるニップ部で加熱加圧されながら挟持搬送され、トナー像がウェブWに溶融定着される。
また、符号16は、図2に示すように、ウェブWに形成された位置合せマーク17を検出するマーク検出手段(マークセンサ)を示しており、発光素子と受光素子により構成される光学式センサである。位置合せマーク17は、各ページの先頭付近に形成され、印刷装置を2台接続して第1印刷装置と第2印刷装置の画像位置を合わせる場合の基準位置として利用されている。第2印刷装置にて、第1印刷装置が形成した位置合せマーク17を検出し、搬送ローラ8、9及び感光ドラム101の速度を可変する制御により第1の面の画像と一致させて第2の面に正確に画像を印刷している(例えば特許文献1,2)。
従来、このような印刷システムの第1印刷装置において、プレプリント紙の帳票に合わせて印刷を行う場合、プレプリント紙に位置合せマーク17を形成しておく必要があった。しかし、プレプリント紙上に帳票とは別にわざわざ位置合せマークを形成すると余計なコストが発生することから、最近では、帳票の一部、例えば各ページの指定された位置に印刷されている社名やロゴ等を位置合せマークとして使用する方法が実施されている。
ところで、プレプリント紙上の社名やロゴは帳票毎に配置や色が異なるため、任意の位置にある複数の色を検出する手段が必要で、マーク検出手段を主走査方向の任意の位置に移動できる機構を設けたり、複数の色に対して感度を持つ光学式センサを用いて、社名やロゴの色に合わせて感度調整を実施することにより、位置合せマークとして利用できるようにしている。
一方、感度調整の方法としては、マークセンサ16に、位置合せマーク17の色とウェブWの地色を認識させて、その中間をしきい値として設定する方法がある。このとき、位置合せマーク17をマークセンサ16の検出範囲の中央に配置させることが望ましく、位置合せマーク17の中央を検出する方法に、例えば、特許文献3、特許文献4に提示されているように、マークセンサ16が位置合せマーク17を検出している時に0V、検出していない時に5Vを出力するセンサを用いて、センサが出力するアナログ信号の下降域と次の上昇域の中心電圧を結ぶ中央の位置を位置合せマーク17の中央とする検出方法がある。
また、特許文献5では、検出対象の色に応じたアナログ電圧を出力するマークセンサ16を用いて、ウェブWの地色を検出した時に出力する電圧値±αと、位置合せマーク17を検出した時に出力するピーク電圧の間の電圧をしきい値として、ピーク電圧近傍において、マークセンサ16の出力電圧としきい値電圧が交差するポイントを各々2点求め、その中間点を位置合せマークの中央とする検出方法を提示している。
更には、簡易的な方法として、図8に示すようなスケール18を設け、位置合せマーク17がマークセンサ16の検出範囲φのほぼ中央に配置するように目視で合わせる方法が知られている。
特許第3680989号公報 特開2003−266825号公報 特開2002−207338号公報 特開2002−174936号公報 特開2000−318221号公報
しかし、マークセンサ16は、発光素子から発射された光が対象物体の色によって反射又は吸収されたことを受光素子で検出するセンサであり、受光の量に応じて対象物体の色レベルを認識するものである。従って、検出範囲φの中にウェブWの地色と位置合せマーク17の両方がある場合は、検出範囲φを占める位置合せマーク17の割合で受光量、つまり色レベルが変わる。
そのため目視で位置合せを行った場合、マークセンサ16の検出範囲の中央に位置合せマーク17を合わせたつもりでも、検出範囲から外れていたり、オペレータによって位置合せマーク17の位置が異なったりして、感度調整の結果にバラツキが生じてしまう。
図9の(a)はマークセンサ16の検出範囲φの中央に位置合せマーク17を配置した図であり、(b)はマークセンサ16の検出範囲φの中央から外れた位置に位置合せマーク17を配置した図である。また、図10は、図9の(a),(b)それぞれにおいて、マークセンサ16が認識したウェブWの地色の色レベル、位置合せマーク17の色レベル、しきい値レベルを示した図である。
ウェブWのように、検出範囲φに比べて大きいサイズに対しては、位置合せが容易に行えるためマークセンサ16が認識する色のバラツキは少ない。すなわち、L0≒L0’が成り立つ。一方、位置合せマーク17のようにサイズが小さい場合、マークセンサ16の検出範囲にぴったり合わせて配置させることは難しい。そして、図9の(b)に示すように、位置合せマーク17が検出範囲φから外れた位置で感度調整を行った場合、位置合せマーク17の色レベルL1’は、L1’>L1の関係となる。更に、ウェブWの地色と位置合せマーク17の色レベルのちょうど中間をしきい値とした場合、しきい値レベルTH’は、TH’>THの関係となる。
このように、検出範囲から外れた位置で感度調整を行った場合、マークセンサ16は、位置合せマーク17の色をウェブWの地色に近い色として認識してしまうため、ウェブWの色とのコントラストが不十分となり、ウェブ搬送中の用紙バタツキ等の外乱が発生すると、位置合せマークが無いにもかかわらず位置合せマークを誤検出するといった不具合が発生してしまう。
また、前述した特許文献3、特許文献4、特許文献5に示す方法で位置合せマーク17をマークセンサ16の検出範囲の中央に配置させるためには、マークセンサ16の出力信号をアナログ・デジタル変換するなどのデータ処理が必要になるため、回路構成が複雑になってしまう。
よって、本発明は、ウェブ搬送中に用紙バタツキ等の外乱が発生しても位置合せマーク17の誤検出を防止することを目的とする。
)マーク検出手段を用いてウェブの地色と位置合せマークの色を検出し、該地色とマークの色との間に閾値を設定し、その後、前記マーク検出手段が検出する色と該閾値を用いてウェブ上の位置合せマークを検出し該マークの位置を基準にウェブ上に画像を形成する画像形成装置において、
前記ウェブを速度V1で駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってから前記地色に戻るまでの時間T1を計測し、該地色に戻ると前記ウェブを速度V1で逆方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってから時間T1/2が経過したときにウェブを停止し、そこで前記マーク検出手段を、前記ウェブの前記駆動による移動方向と直交する主走査方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が位置合せマークの色から地色に切換ると該駆動を停止し、ついで逆方向に速度V2で駆動して前記マーク検出手段の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから前記地色に戻るまでの時間T2を計測し、該地色に戻ると速度V2で逆方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってから時間T2/2が経過したときに前記マーク検出手段を停止しそのときの前記マーク検出手段の検出色すなわちマーク色を、前記閾値の設定に用い、該停止の位置に前記マーク検出手段を留めて、その後の位置合せマークの検出に用いることを特徴とする、画像形成装置のウェブ上マークの検出方法。
)マーク検出手段を用いてウェブの地色と位置合せマークの色を検出し、該地色とマークの色との間に閾値を設定し、その後、前記マーク検出手段が検出する色と該閾値を用いてウェブ上の位置合せマークを検出し該マークの位置を基準にウェブ上に画像を形成する画像形成装置において、
前記ウェブを駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってから前記地色に戻るまでのウェブ移動量P1を計測し、該地色に戻ると前記ウェブを逆方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってからウェブ移動量P1/2のときにウェブを停止し、そこで前記マーク検出手段を、前記ウェブの前記駆動による移動方向と直交する主走査方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が位置合せマークの色から地色に切換ると該駆動を停止し、ついで逆方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから前記地色に戻るまでの主走査方向の移動量P2を計測し、該地色に戻ると逆方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってからP2/2移動したときに前記マーク検出手段を停止しそのときの前記マーク検出手段の検出色すなわちマーク色を、前記閾値の設定に用い、該停止の位置に前記マーク検出手段を留めて、その後の位置合せマークの検出に用いることを特徴とする、画像形成装置のウェブ上マークの検出方法。
本発明によれば、位置合せマークをマーク検出手段の検出範囲の中央に定めて位置合せマークの色を検出し、これを閾値の設定に用いるので、位置合せマークの色とウェブの地色とのコントラスト差が最大となる。よって、ウェブ搬送中に用紙バタツキ等の外乱が発生しても、位置合せマークの誤検出がなくなる。
本発明を実施する一形態の印刷装置の機構概要を示す縦断面図である。 図1に示すウェブWの平面図であり、ウェブW上の位置合せマーク17の一例を示す。 本発明を実施するために図1に示す印刷装置に装備した、位置合せマーク17を検出する構成および機能を示すブロック図である。 図1に示すマークセンサ16のマーク検出視野φを位置合せマーク17が通過するときのマークセンサ16の色検出レベルの変化を示すグラフである。 図3に示す位置合せマーク検出構成および機能を用いる、本発明の1実施例の感度調整モードSAMa(図6)の中の一部SMAおよびチェックモードCHMの内容を示すフローチャートである。 本発明の実施例の感度調整モードSAMaの内容を示すフローチャートである。 マーク検出手段の検出範囲φと位置合せマーク17の相対的なサイズの2例を示す平面図である。 感度調整時に前準備としてマーク位置を定めるのに使用するスケール18を示す平面図である。 マーク検出手段の検出範囲φに対する位置合せマーク17の相対的な位置の2例を示す平面図である。 マークセンサ16の検出信号のレベルと設定する閾値レベルを表す平面図である。
)前記速度V1は、画像形成時のウェブ搬送速度より遅い速度であることを特徴とする上記(1)に記載の、画像形成装置のウェブ上マークの検出方法。
)前記マーク検出手段が検出する前記位置合せマークの検出時間T1が所定範囲を外れるとき警報を発生する上記(1)又は(3)に記載の、画像形成装置のウェブ上マークの検出方法。これによれば、選択した位置合せマークの大きさがマーク検出手段の検出視野に対して過小又は過大な場合に、警報が発生する。よって、位置合せマークとして選択した帳票の一部、例えば社名やロゴ等が、位置合せマークとして適切でない場合に、オペレータはこれを該警報に基づいて認識することができる。
)前記位置合せマークが前記位置合せマークを検出している間のウェブ移動量P1が所定範囲を外れるとき警報を発生する上記()に記載の、画像形成装置のウェブ上マークの検出方法。
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
−第1実施例−
第1実施例を適用する画像形成装置は、図1および図2を参照して説明した従来の画像形成装置と同様な装置構成のものである。図3に、該画像形成装置に組み込んだ、本発明を一態様で実施するウェブ上マーク検出装置21の概要を示す。図3において、マーク検出手段であるマークセンサ16は、発光素子と受光素子により構成され、感度調整が可能な光学式センサである。
感度調整は、検出したい位置合せマーク17の色とウェブWの地色をマークセンサ16で検出して、その中間値をしきい値として設定するものである。感度調整後のセンサ出力は、本実施例では、位置合せマーク17を検出するとLレベル、ウェブWの地色を検出するとHレベルとなり、Lレベルのセンサ出力がマーク検出信号である。画像形成のときには、このセンサ出力が波形整形されてマーク検出信号(ページタイミング信号)として作像制御システムに与えられる。
該感度調整を行うためにウェブ制御装置21には、地色ホールドスイッチ19が押されるとそのときのマークセンサ16の検出信号を保持する地色ホールド回路30,マーク色ホールドスイッチ29が押されるとそのときのマークセンサ16の検出信号を保持するマーク色ホールド回路31,両ホールド回路30,31のホールド信号レベルの中間値(平均値)信号である閾値レベルを出力する平均化回路32、および、マークセンサ16の検出信号のレベルが閾値レベル以上であるとH(地色)で閾値未満であるとL(マーク)の2値信号(マーク検出パルス)をマークセンサ16の検出信号から生成する比較回路33がある。なお、両ホールド回路30,31をA/Dコンバータとメモリ(レジスタ)に置換し、平均化回路を平均値演算回路とD/Aコンバータに置換する態様もある。また、両ホールド回路30,31から比較回路33の機能を、ウェブ制御装置21ではなくマークセンサに備える態様もある。
感度調整モードスイッチ20は、位置合せマーク17をマークセンサ16の検出範囲φの中央に配置させる感度調整モードと、位置合せマークが小さい場合に位置合せマークの変更をオペレータに警告するチェックモードを選択的に指定するスイッチである。また、タイマ22はマークセンサ16が出力するマーク検出信号のマーク検出時間を計測する。メモリ22はマーク検出時間の計測結果を格納するメモリである。ウェブ搬送速度切替え部23は、感度調整モード又はチェックモードが選択されている場合に、ウェブ搬送速度を速度V1に切替える。印写部10でウェブ上に画像形成(作像)するときには、図示を省略した作像制御システムからのウェブ搬送指令の速度に切替える。ウェブ搬送駆動制御部25は、図1に示すウェブ搬送ローラ8、9を回転駆動する搬送ローラ駆動モータ27の正転,停止,逆転および駆動速度をコントロールする。エラー検出部26はマーク検出時間が規定値より短い場合にエラーと検出し、エラー表示部28は、エラー検知に応答してオペレータに位置合せマーク17の変更を警告する。
ウェブ上マーク検出装置21は、位置合せマーク17をマークセンサ16の視野範囲φの副走査方向中央に位置決めしてから、マークセンサ16を、その視野範囲φの主走査方向中央に位置決めして、このときのマークセンサ16の検出色信号をマーク色ホールド回路30に保持し、その位置(主走査方向最適位置)に、マークセンサ16を留める。すなわち、ウェブWを速度V1で駆動してマークセンサ16の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから地色に戻るまでの時間T1を計測し、地色に戻るとウェブWを速度V1で逆方向に駆動してマークセンサ16の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから時間T1/2が経過したときにウェブWを停止し、そこでマークセンサ16を、ウェブWの移動方向(副走査方向)と直交する主走査方向に駆動してマークセンサ16の検出色が位置合せマークの色から地色に切換ると該駆動を停止し、ついで逆方向に速度V2で駆動してマークセンサ16の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから地色に戻るまでの時間T2を計測し、地色に戻ると速度V2で逆方向に駆動してマークセンサ16の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから時間T2/2が経過したときにマークセンサ16を停止しそのときのマークセンサ16の検出色すなわちマーク色を、閾値の設定に用い、該停止の位置にマークセンサ16を留めて、その後の位置合せマークの検出に用いる。
図6に、「感度調整モード」SAMaの内容を示す。この「感度調整モード」SAMaではまず、図5に示す副走査方向の感度調整モードSAM(s1〜s10)を実行してウェブWの位置合せマーク17をマークセンサ16の視野範囲φの副走査方向の中央に位置決めしてから、主走査方向の感度調整(s21〜S32)を行う。
図5を参照する。副走査方向の感度調整モードSAM(s1〜s10)は、マークセンサ16の出力信号に基づいて、位置合せマーク17を検出範囲φの副走査方向中央に配置させるモードであるが、前述したように、マークセンサ16が位置合せマーク17を認識するためには、前もって適当なしきい値を設定しておく必要がある。従って、感度調整モードSAMに移行する前準備として、図8に示すようなスケール18を用いた感度の粗調整を実施する。これは、位置合せマーク17とウェブWの色に対してマークセンサ16の感度をラフに合わせるものである。この粗調整時に、ウェブWを動かしてマークセンサ16の視野全域に地色部のみを置いて地色ホールドスイッチ19を押下して地色ホールド回路30にマークセンサ16の地色検出信号(電圧レベル)を保持(メモリ)してから、ウェブWを動かしてマークセンサ16の視野の略中央にマーク17を移動させそしてマーク色ホールドスイッチ29を押下してマーク色ホールド回路31にマークセンサ16のマーク色検出信号(電圧レベル)を保持する。これにより平均化回路32の出力である閾値が地色レベルとマークレベルの中間値TH”となる。次いでウェブWを動かして位置合せマーク17をマークセンサ16の下流側に移動させる。これにより、感度調整モードの前準備が完了する。
感度調整モードスイッチ20が押下(オン)され、3秒以内に押下がなくなる(オフする)と、画像形成システムは感度調整モードSAMに移行する。そして、ウェブ搬送速度切替え部23がウェブの搬送速度を速度V1に設定して、ウェブ搬送をスタートするとともに、マークセンサ16は位置合せマーク17の検出を開始する(SAMのs1,s2)。その後、ウェブW上に形成された位置合せマーク17がマークセンサ16の検出範囲φに到達し、マークセンサ16が検出する色レベルが、粗調整で設定したしきい値TH”を下回ると、マーク検出信号が「Hレベル→Lレベル」に変化し、タイマ22によりマーク検出時間の計測が開始される(s3,s4)。更にウェブWが搬送され位置合せマーク17がマークセンサ16の検出範囲φを通過し、マークセンサ16が検出する色レベルが、しきい値TH”を上回ると、マーク検出信号が「Lレベル → Hレベル」に変化する。このタイミングでマーク検出時間の計測を停止して(s5,s6)、計測結果T1をメモリ24に格納し、ウェブ搬送を停止する(s7)。ここで、ウェブ搬送駆動制御部25は、ウェブWを停止させた後、今度は逆方向に速度V1でウェブ搬送を開始して、マーク検出信号が「Hレベル→Lレベル」に変化するタイミングを契機にタイマ22によりマーク検出時間の計測をスタートする(s8)。そして、タイマ22の計測時間がT1/2時間に到達したところで、マークセンサ16のマーク検出信号をマーク色ホールド回路31に更新保持し、ウェブ搬送駆動制御部25はウェブWの搬送を停止する。(s9,s10)。この、マークセンサ16のマーク検出信号をマーク色ホールド回路31に更新保持することにより、これに対応した閾値が平均化回路32から比較回路33に与えられる。このとき、図4に示すように、位置合せマーク17はセンサ検出範囲φの中央に位置しているので、ウェブWの地色に対するマーク色のコントラスト差が最大限となっている。
ここまでが感度調整モードである。尚、ウェブWの搬送速度V1が高速の場合、ウェブWの加速中に、位置合せマーク17がセンサ検出範囲φを通過して計測時間T1が正しく測定できなかったり、ウェブWを停止するときの制動距離の影響で位置合せマーク17をセンサ検出範囲φの中央に位置させることが困難になるケースがある。よって、画像形成時のウェブ搬送速度が高速の場合、速度V1は画像印刷時の速度よりも遅い速度であることが望ましい。
図6を再度参照する。感度調整モードSAM(図5のs1〜s10)に続いて、主走査方向の感度調整を行う。画像形成装置は、マークセンサ16を副走査方向すなわち画像形成時にウェブWを移動させる方向に直交する主走査方向に移動させる主走査駆動機構を備えて、主走査方向の感度調整モードでは、マークセンサ16の出力信号に基づいて、位置合せマーク17を検出範囲φの主走査方向の中央に配置する。すなわち、マークセンサ16を、ウェブWの移動方向(副走査方向)と直交する主走査方向に駆動してマークセンサ16の検出色が位置合せマークの色から地色に切換ると該駆動を停止し(s21〜s23)、ついで逆方向に速度V2で駆動してマークセンサ16の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから地色に戻るまでの時間T2を計測し(s24〜s29)、地色に戻ると速度V2で逆方向に駆動してマークセンサ16の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから時間T2/2が経過したときにマークセンサ16を停止しそのときのマークセンサ16の検出色すなわちマーク色を、閾値の設定に用い(s30〜s32)、該停止の位置にマークセンサ16を留めて、その後の位置合せマークの検出に用いる。
次に、位置合せマークの変更を警告するチェックモードについて、図5のフローを用いて説明する。感度調整モードスイッチ20が規定時間以上の間、例えば3秒以上の間押下されると、チェックモードがスタートする。チェックモードでは、感度調整モードSAMと同様のフローで位置合せマーク17の検出時間T1,T2をタイマ22により計測し、計測時間T1,T2をメモリ24に格納する。そして、エラー検出部26は、メモリ24に格納された計測時間T1,T2と予め設定された判定値(設定値)とを比較して、計測時間が判定値より短い場合に、エラー表示部28によりオペレータに位置合せマーク17の変更を警告する。
ここで、エラー判定の判定値について図7を用いて説明する。マークセンサ16のウェブ搬送方向の検出範囲をφ1、ウェブWの搬送速度をV1、位置合せマーク17の計測時間をt1とすると、図7の(a)に示すように、位置合せマーク17のウェブ搬送方向の長さがφ1より小さい場合は「t1<φ1/V1」、図7の(b)に示すように、φ1より大きい場合は「t1>φ1/V1」の関係が成り立つ。従って、例えば、マーク検出時間t1が「t1<φ1/V1」の関係にある場合にオペレータに位置合せマークの変更を警告する。尚、本チェックモードは、感度調整モードを行った後に実施すると、より高精度な警告が可能である。
チェックモードでは、計測した時間T1,T2がそれぞれに宛てられた設定範囲内かを判定して、設定範囲をはずれているとエラー報知をする。チェックモードは、感度調整モードを行った後に実施すると、より高精度な警告が可能である。
−第実施例−
実施例は、第実施例と同様にして位置合せマーク17をマークセンサ16の視野範囲φの副走査方向中央に位置決めしてから、マークセンサ16を、その視野範囲φの主走査方向中央に位置決めして、このときのマークセンサ16の検出色信号をマーク色ホールド回路30に保持し、その位置(主走査方向最適位置)に、マークセンサ16を留める。すなわち、第実施例では、ウェブWを駆動してマークセンサ16の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから地色に戻るまでのウェブ移動量P1を計測し、地色に戻るとウェブWを逆方向に駆動してマークセンサ16の検出色が地色から位置合せマーク17の色に切換ってからウェブ移動量P1/2のときにウェブWを停止し、そこでマークセンサ16を、ウェブWの前記駆動による移動方向(副走査方向)と直交する主走査方向に駆動してマークセンサ16の検出色が位置合せマーク17の色から地色に切換ると該駆動を停止し、ついで逆方向に駆動してマークセンサ16の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから地色に戻るまでの主走査方向の移動量P2を計測し、地色に戻ると逆方向に駆動してマークセンサ16の検出色が地色から位置合せマーク17の色に切換ってからP2/2移動したときにマークセンサ16を停止しそのときのマークセンサ16の検出色すなわちマーク色を、閾値の設定に用い、該停止の位置にマークセンサ16を留めて、その後の位置合せマークの検出に用いる。
W:ウェブ
P:印刷装置(画像形成装置)
1:ガイドローラ
2:ウェブバッファ機構
3:ガイド部材
4:異物除去機構
5:張力付与機構
6:ガイドシャフト
7:ガイド板
8,9:搬送ローラ
10:印写部
101:感光体ドラム
105:転写器
11:搬送ベルト
12:バッファプレート
13:定着装置
13a:プレヒータ
13b:加熱ローラ
13c:加圧ローラ
16:マークセンサ(マーク検出手段)
17:位置合せマーク

Claims (5)

  1. マーク検出手段を用いてウェブの地色と位置合せマークの色を検出し、該地色とマークの色との間に閾値を設定し、その後、前記マーク検出手段が検出する色と該閾値を用いてウェブ上の位置合せマークを検出し該マークの位置を基準にウェブ上に画像を形成する画像形成装置において、
    前記ウェブを速度V1で駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってから前記地色に戻るまでの時間T1を計測し、該地色に戻ると前記ウェブを速度V1で逆方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってから時間T1/2が経過したときにウェブを停止し、そこで前記マーク検出手段を、前記ウェブの前記駆動による移動方向と直交する主走査方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が位置合せマークの色から地色に切換ると該駆動を停止し、ついで逆方向に速度V2で駆動して前記マーク検出手段の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから前記地色に戻るまでの時間T2を計測し、該地色に戻ると速度V2で逆方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってから時間T2/2が経過したときに前記マーク検出手段を停止しそのときの前記マーク検出手段の検出色すなわちマーク色を、前記閾値の設定に用い、該停止の位置に前記マーク検出手段を留めて、その後の位置合せマークの検出に用いることを特徴とする、画像形成装置のウェブ上マークの検出方法。
  2. マーク検出手段を用いてウェブの地色と位置合せマークの色を検出し、該地色とマークの色との間に閾値を設定し、その後、前記マーク検出手段が検出する色と該閾値を用いてウェブ上の位置合せマークを検出し該マークの位置を基準にウェブ上に画像を形成する画像形成装置において、
    前記ウェブを駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってから前記地色に戻るまでのウェブ移動量P1を計測し、該地色に戻ると前記ウェブを逆方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってからウェブ移動量P1/2のときにウェブを停止し、そこで前記マーク検出手段を、前記ウェブの前記駆動による移動方向と直交する主走査方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が位置合せマークの色から地色に切換ると該駆動を停止し、ついで逆方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が地色から位置合せマークの色に切換ってから前記地色に戻るまでの主走査方向の移動量P2を計測し、該地色に戻ると逆方向に駆動して前記マーク検出手段の検出色が前記地色から位置合せマークの色に切換ってからP2/2移動したときに前記マーク検出手段を停止しそのときの前記マーク検出手段の検出色すなわちマーク色を、前記閾値の設定に用い、該停止の位置に前記マーク検出手段を留めて、その後の位置合せマークの検出に用いることを特徴とする、画像形成装置のウェブ上マークの検出方法。
  3. 前記速度V1は、画像形成時のウェブ搬送速度より遅い速度であることを特徴とする請求項1に記載の、画像形成装置のウェブ上マークの検出方法。
  4. 前記マーク検出手段が検出する前記位置合せマークの検出時間T1が所定範囲を外れるとき警報を発生する請求項1又は3に記載の、画像形成装置のウェブ上マークの検出方法。
  5. 前記位置合せマークが前記位置合せマークを検出している間のウェブ移動量P1が所定範囲を外れるとき警報を発生する請求項2に記載の、画像形成装置のウェブ上マークの検出方法。
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