JP5444581B2 - 液晶ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、機械物性の異方性が改良された液晶ポリエステルフィルム(液晶ポリエステルからなるフィルム)の製造方法に関するものである。
従来から、溶媒可溶性の液晶ポリエステルを溶媒キャスト法で成形することにより、成形時の分子配向に起因する引裂強度などの機械物性の異方性の改良や寸法安定性の改良を目的とした液晶ポリエステルフィルムの製造方法が提案されていた(例えば、特許文献1〜3参照)。
すなわち、特許文献1には、液晶ポリエステルおよび溶媒が含まれる液状組成物を、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂からなる基板(溶媒に膨潤しない基板)に流延・乾燥・熱処理してフィルム化した後、この基板から液晶ポリエステルフィルムを剥離することにより、液晶ポリエステルフィルムを得る方法が開示されていた。
また、特許文献2には、液晶ポリエステルおよび溶媒が含まれる液状組成物をガラスや金属板などの支持体に流延・乾燥・熱処理してフィルム化した後、この支持体から液晶ポリエステルフィルムを剥離することにより、液晶ポリエステルフィルムを得る方法が開示されていた。
さらに、特許文献3には、液晶ポリエステルおよび溶媒が含まれる液状組成物を銅張積層板に流延・乾燥・熱処理してフィルム化した後、この銅張積層板をエッチングによって除去することにより、液晶ポリエステルフィルムを得る方法が開示されていた。
特開2004−203032号公報(段落〔0037〕の欄) 特開2006−88426号公報(段落〔0026〕の欄) 特開2007−119610号公報(段落〔0046〕の欄)
しかしながら、これらの特許文献1〜3で提案された技術では、それぞれ次のような課題があった。
まず、特許文献1で提案された技術においては、液状組成物を流延する基板の材料として例示されているオレフィン系樹脂のガラス転移温度が、液状組成物の熱処理温度と同等またはそれ以下であるため、熱処理時に基板の弾性率が低下する。その結果、熱処理条件によっては、得られる液晶ポリエステルフィルムにフレア(うねり)が生じることがある。
また、特許文献2で提案された技術においては、液状組成物を流延・乾燥・熱処理したときに、ガラスや金属板などの支持体の微小な凹凸に液晶ポリエステルがなじむため、液晶ポリエステルフィルムを支持体から剥離する際に、この液晶ポリエステルフィルムが剥がれにくくなることがある。
さらに、特許文献3で提案された技術においては、銅張積層板をエッチングするために薬液処理を行わなければならないことから、手間がかかるとともに、金属イオンを大量に含有する廃液を処理する面倒が生じる。
そこで、本発明は、このような事情に鑑み、液晶ポリエステルフィルムにフレアが生じる事態を阻止するとともに、液晶ポリエステルフィルムが剥がれにくくなる事態を回避し、さらに、手間と面倒を省くことが可能な液晶ポリエステルフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明者は、液晶ポリエステルフィルムの剥離性を確保すべく、液晶ポリエステルフィルムの製造に際して、表面に離型層を有する金属基材に液晶ポリエステル前駆体フィルムを転写した状態で熱処理した後、液晶ポリエステルフィルムを剥離することに着目し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の発明は、液晶ポリエステルおよび溶媒が含まれる液状組成物を基材に流延して乾燥することにより、前記溶媒が含まれた状態の液晶ポリエステル前駆体フィルムを調製する液晶ポリエステル前駆体フィルム調製工程と、前記液晶ポリエステル前駆体フィルムを前記基材から剥離した後、表面に離型層を有する金属基材に前記液晶ポリエステル前駆体フィルムを転写することにより、当該液晶ポリエステル前駆体フィルムおよび当該金属基材からなる第1積層体を調製する第1積層体調製工程と、前記第1積層体を熱処理することにより、実質的に溶媒を含有しない液晶ポリエステルフィルムおよび前記金属基材からなる第2積層体を調製する第2積層体調製工程と、前記液晶ポリエステルフィルムを前記金属基材から剥離するフィルム剥離工程とを含む液晶ポリエステルフィルムの製造方法としたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記金属基材の材料が、アルミニウム、ステンレス、鉄または銅であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の構成に加え、前記離型層がゴム状弾性層であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の構成に加え、前記第2積層体調製工程において、前記第1積層体を不活性ガス雰囲気下で熱処理することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の構成に加え、前記第1積層体調製工程において、前記第1積層体をロール状に巻き取るとともに、前記第2積層体調製工程において、この第1積層体を繰り出しながら熱処理することを特徴とする。
さらに、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の構成に加え、前記第1積層体調製工程において、前記第1積層体をその幅方向の両端部にスペーサーが伴巻きされた状態でロール状に巻き取るとともに、前記第2積層体調製工程において、この第1積層体をロール状のまま熱処理することを特徴とする。
本発明によれば、液晶ポリエステルフィルムの製造に際して、表面に離型層を有する金属基材に液晶ポリエステル前駆体フィルムが転写された状態で熱処理された後、液晶ポリエステルフィルムが剥離されることから、液晶ポリエステルフィルムにフレアが生じる事態を阻止するとともに、液晶ポリエステルフィルムが剥がれにくくなる事態を回避し、さらに、手間と面倒を省くことが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る液晶ポリエステルフィルムの製造方法の工程図であって、(a)は液晶ポリエステル前駆体フィルム調製工程を示す図、(b)は第1積層体調製工程を示す図、(c)は第2積層体調製工程およびフィルム剥離工程を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る液晶ポリエステルフィルムの製造方法における第1積層体調製工程を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[発明の実施の形態1]
図1には、本発明の実施の形態1を示す。
<液晶ポリエステルフィルムの説明>
本発明の実施の形態1に係る液晶ポリエステルフィルムは、特定の液晶ポリエステルからなる厚さ0.001〜0.1mmのフィルムであり、透湿度が0.5g/m2 ・24h以下である。
この液晶ポリエステルは、溶融時に光学異方性を示し、450℃以下の温度で異方性溶融体を形成するという特性を有するポリエステルである。この液晶ポリエステルとしては、以下の式(1)で示される構造単位(以下、「式(1)構造単位」という。)、以下の式(2)で示される構造単位(以下、「式(2)構造単位」という。)および以下の式(3)で示される構造単位(以下、「式(3)構造単位」という。)を有し、全構造単位の合計含有量に対して、式(1)で示される構造単位の含有量が30〜80モル%、式(2)で示される構造単位の含有量が35〜10モル%、式(3)で示される構造単位の含有量が35〜10モル%の液晶ポリエステルであることが好ましい。
(1)−O−Ar1 −CO−
(2)−CO−Ar2 −CO−
(3)−X−Ar3 −Y−
(式中、Ar1 は、フェニレン基またはナフチレン基を表し、Ar2 は、フェニレン基、ナフチレン基または下記式(4)で示される基を表し、Ar3 はフェニレン基または下記式(4)で示される基を表し、XおよびYは、それぞれ独立に、OまたはNHを表す。なお、Ar1 、Ar2 およびAr3 の芳香環に結合している水素原子は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基で置換されていてもよい。)
(4)−Ar11−Z−Ar12
(式中、Ar11、Ar12は、それぞれ独立に、フェニレン基またはナフチレン基を表し、Zは、O、COまたはSO2 を表す。)
式(1)構造単位は、芳香族ヒドロキシカルボン酸由来の構造単位であり、この芳香族ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸などが挙げられる。
式(2)構造単位は、芳香族ジカルボン酸由来の構造単位であり、この芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルケトン−4,4’−ジカルボン酸などが挙げられる。
式(3)構造単位は、芳香族ジオール、フェノール性ヒドロキシル基(フェノール性水酸基)を有する芳香族アミンまたは芳香族ジアミンに由来する構造単位である。この芳香族ジオールとしては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等が挙げられる。
また、このフェノール性ヒドロキシル基を有する芳香族アミンとしては、4−アミノフェノール(p−アミノフェノール)、3−アミノフェノール(m−アミノフェノール)等が挙げられ、この芳香族ジアミンとしては、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン等が挙げられる。
本発明に用いる液晶ポリエステルは溶媒可溶性であり、かかる溶媒可溶性とは、温度50℃において、1質量%以上の濃度で溶媒(溶剤)に溶解することを意味する。この場合の溶媒とは、後述する液状組成物1の調製に用いる好適な溶媒のいずれか1種であり、詳細は後述する。
このような溶媒可溶性を有する液晶ポリエステルとしては、前記式(3)構造単位として、フェノール性ヒドロキシル基を有する芳香族アミンに由来する構造単位および/または芳香族ジアミンに由来する構造単位を含むものが好ましい。すなわち、式(3)構造単位として、XおよびYの少なくとも一方がNHである構造単位(式(3’)で示される構造単位、以下、「式(3’)構造単位」という。)を含むと、後述する好適な溶媒(非プロトン性極性溶媒)に対する溶媒可溶性が優れる傾向がある点で好ましい。特に、実質的に全ての式(3)構造単位が式(3’)構造単位であることが好ましい。また、この式(3’)構造単位は液晶ポリエステルの溶媒溶解性を十分にすることに加え、液晶ポリエステルがより低吸水性となる点でも有利である。
(3’)−X−Ar3 −NH−
(式中、Ar3 およびXは前記と同義である。)
式(3)構造単位は全構造単位の合計含有量に対して、33〜25モル%の範囲で含むとより好ましく、こうすることにより、溶媒可溶性は一層良好になる。このように、式(3’)構造単位を式(3)構造単位として有する液晶ポリエステルは、溶媒に対する溶解性がより良好になり、低吸水性の液晶ポリエステルフィルムが得られるという利点もある。
式(1)構造単位は全構造単位の合計含有量に対して、30〜80モル%の範囲で含むと好ましく、35〜50モル%の範囲で含むとより好ましい。このようなモル分率で式(1)構造単位を含む液晶ポリエステルは、液晶性を十分維持しながらも、耐熱性がより優れる傾向にある。さらに、式(1)構造単位を誘導する芳香族ヒドロキシカルボン酸の入手性も併せて考慮すると、この芳香族ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸および/または6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が好適である。
式(2)構造単位は全構造単位の合計含有量に対して、35〜10モル%の範囲で含むと好ましく、33〜25モル%の範囲で含むとより好ましい。このようなモル分率で式(2)構造単位を含む液晶ポリエステルは、液晶性を十分維持しながらも、耐熱性がより優れる傾向にある。さらに、式(2)構造単位を誘導する芳香族ジカルボン酸の入手性も併せて考慮すると、この芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸からなる群より選ばれる少なくも1種であると好ましい。
また、得られる液晶ポリエステルがより高度の液晶性を発現する点では、式(2)構造単位と式(3)構造単位とのモル分率は、[式(2)構造単位]/[式(3)構造単位]で表して、0.9/1〜1/0.9の範囲が好適である。
次に、液晶ポリエステルの製造方法について簡単に説明する。
この液晶ポリエステルは、種々公知の方法により製造可能である。好適な液晶ポリエステル、すなわち、式(1)構造単位、式(2)構造単位および式(3)構造単位からなる液晶ポリエステルを製造する場合、これら構造単位を誘導するモノマーをエステル形成性・アミド形成性誘導体に転換した後、重合させて液晶ポリエステルを製造する方法が、操作が簡便である点で好ましい。
前記エステル形成性・アミド形成性誘導体について、例を挙げて説明する。
芳香族ヒドロキシカルボン酸や芳香族ジカルボン酸のように、カルボキシル基を有するモノマーのエステル形成性・アミド形成性誘導体としては、当該カルボキシル基が、ポリエステルやポリアミドを生成する反応を促進するように、酸塩化物、酸無水物等の反応活性の高い基になっているものや、当該カルボキシル基が、エステル交換・アミド交換反応によりポリエステルやポリアミドを生成するようにアルコール類やエチレングリコールなどとエステルを形成しているもの等が挙げられる。
芳香族ヒドロキシカルボン酸や芳香族ジオール等のように、フェノール性ヒドロキシル基を有するモノマーのエステル形成性・アミド形成性誘導体としては、エステル交換反応によりポリエステルやポリアミドを生成するように、フェノール性ヒドロキシル基がカルボン酸類とエステルを形成しているもの等が挙げられる。
また、芳香族ジアミンのように、アミノ基を有するモノマーのアミド形成性誘導体としては、例えば、アミド交換反応によりポリアミドを生成するように、アミノ基がカルボン酸類とアミドを形成しているもの等が挙げられる。
これらの中でも液晶ポリエステルをより簡便に製造する上では、芳香族ヒドロキシカルボン酸と、芳香族ジオール、フェノール性ヒドロキシル基を有する芳香族アミン、芳香族ジアミンといったフェノール性ヒドロキシル基および/またはアミノ基を有するモノマーとを脂肪酸無水物でアシル化してエステル形成性・アミド形成性誘導体(アシル化物)とした後、このアシル化物のアシル基と、カルボキシル基を有するモノマーのカルボキシル基とがエステル交換・アミド交換を生じるようにして重合させ、液晶ポリエステルを製造する方法が特に好ましい。
このような液晶ポリエステルの製造方法は、例えば、特開2002−220444号公報または特開2002−146003号公報に記載されている。
アシル化においては、フェノール性ヒドロキシル基とアミノ基との合計に対して、脂肪酸無水物の添加量が1〜1.2倍当量であることが好ましく、1.05〜1.1倍当量であるとより好ましい。脂肪酸無水物の添加量が1倍当量未満では、重合時にアシル化物や原料モノマーが昇華して反応系が閉塞しやすい傾向があり、また、1.2倍当量を超える場合には、得られる液晶ポリエステルの着色が著しくなる傾向がある。
アシル化は、130〜180℃で5分〜10時間反応させることが好ましく、140〜160℃で10分〜3時間反応させることがより好ましい。
アシル化に使用される脂肪酸無水物は、価格と取扱性の観点から、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸またはこれらから選ばれる2種以上の混合物が好ましく、特に好ましくは、無水酢酸である。
アシル化に続く重合は、130〜400℃で0.1〜50℃/分の割合で昇温しながら行うことが好ましく、150〜350℃で0.3〜5℃/分の割合で昇温しながら行うことがより好ましい。
また、重合においては、アシル化物のアシル基がカルボキシル基の0.8〜1.2倍当量であることが好ましい。
アシル化および/または重合の際には、ル・シャトリエ‐ブラウンの法則(平衡移動の原理)により、平衡を移動させるため、副生する脂肪酸や未反応の脂肪酸無水物は蒸発させる等して系外へ留去することが好ましい。
なお、アシル化や重合においては触媒の存在下に行ってもよい。この触媒としては、従来からポリエステルの重合用触媒として公知のものを使用することができ、例えば、酢酸マグネシウム、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、三酸化アンチモン等の金属塩触媒、N,N−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール等の有機化合物触媒を挙げることができる。
これらの触媒の中でも、N,N−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール等の窒素原子を2個以上含む複素環状化合物が好ましく使用される(特開2002−146003号公報参照)。
この触媒は、通常モノマーの投入時に一緒に投入され、アシル化後も除去することは必ずしも必要ではなく、この触媒を除去しない場合には、アシル化からそのまま重合に移行することができる。
このような重合で得られた液晶ポリエステルは、そのまま本発明に用いることができるが、耐熱性や液晶性という特性の更なる向上のためには、より高分子量化させることが好ましく、かかる高分子量化には固相重合を行うことが好ましい。この固相重合に係る一連の操作を説明する。前記の重合で得られた比較的低分子量の液晶ポリエステルを取り出し、粉砕してパウダー状またはフレーク状にする。続いて、この粉砕後の液晶ポリエステルを、例えば、窒素などの不活性ガスの雰囲気下、20〜350℃で、1〜30時間固相状態で熱処理するという操作により、固相重合は実施できる。この固相重合は、攪拌しながら行ってもよく、攪拌することなく静置した状態で行ってもよい。なお、後述する好適な流動開始温度の液晶ポリエステルを得るという観点から、この固相重合の好適条件を詳述すると、反応温度として210℃を越えることが好ましく、より一層好ましくは220℃〜350℃の範囲である。反応時間は1〜10時間から選択されることが好ましい。
本発明に用いる液晶ポリエステルとしては、その流動開始温度が250℃以上であると好ましい。この液晶ポリエステルの流動開始温度がこの範囲であると、この液晶ポリエステルを含む層上に導電層(電極)を形成した場合に、この液晶ポリエステルを含む層とこの導電層との間に、より高度の密着性が得られる傾向がある。ここでいう流動開始温度とは、フローテスターによる溶融粘度の評価において、9.8MPaの圧力下で液晶ポリエステルの溶融粘度が4800Pa・s以下になる温度をいう。なお、この流動開始温度は、液晶ポリエステルの分子量の目安として当業者には周知のものである(例えば、小出直之編「液晶ポリマー−合成・成形・応用−」第95〜105頁、シーエムシー、1987年6月5日発行を参照)。
液晶ポリエステルの流動開始温度の上限は、この液晶ポリエステルが溶媒に可溶である範囲で決定されるが、350℃以下であることが好ましい。流動開始温度の上限がこの範囲であれば、液晶ポリエステルの溶媒に対する溶解性がより良好になることに加え、後述する液状組成物1を得たとき、その粘度が著増しないので、この液状組成物1の取扱性が良好となる傾向がある。なお、液晶ポリエステルの流動開始温度をこのような好適な範囲に制御するには、前記固相重合の重合条件を適宜最適化すればよい。
<液状組成物の説明>
次に、液状組成物1について説明する。
この液状組成物1は、上述した液晶ポリエステルおよび溶媒の2成分からなるものである。
この溶媒としては、液晶ポリエステルを溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメチルイミダゾリジノン、テトラメチルホスホリックアミドおよびエチルセロソルブアセテート、並びにp−フルオロフェノール、p−クロロフェノール、ペルフルオロフェノールなどのハロゲン化フェノール類などが挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても構わない。
かかる溶媒の中でも、取扱いの観点から、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメチルイミダゾリジノン、テトラメチルホスホリックアミドおよびエチルセロソルブアセテートからなる群から選択される非プロトン性極性溶媒が好適である。
この溶媒の使用量は、液晶ポリエステルを0.1質量%以上含有する液状組成物1を調製するような量であれば、適用する溶媒の種類に応じて適宜選択することができるが、溶媒100質量部に対して液晶ポリエステル0.5〜50質量部であることが好ましく、10〜30質量部であることがより好ましい。液晶ポリエステルが0.5質量部未満であると、液状組成物1の粘度が低すぎて均一に塗工できない傾向があり、50質量部を超えると、高粘度化する傾向がある。このようにして得られた液状組成物1を前記有機溶媒で希釈してこの液晶ポリエステルの0.5g/dl溶液としたときの25℃における固有粘度は、0.1〜10である。
<液晶ポリエステルフィルムの製造方法>
そして、このような液晶ポリエステルフィルムを製造する際には次の手順による。
まず、液晶ポリエステル前駆体フィルム調製工程で、図1(a)に示すように、上述した液状組成物1を塗工機3から基材2に流延し、所定の温度で所定の時間だけ乾燥する。すると、溶媒が含まれた状態の液晶ポリエステル前駆体フィルム5が得られる。このとき、液晶ポリエステル前駆体フィルム5は、その裏面に基材2が積層された基材積層体L1の形で得られる。その後、この基材積層体L1をロール状に巻き取る。
ここで、液晶ポリエステル前駆体フィルム5とは、液晶ポリエステルフィルムの製造過程において、最終目的物である液晶ポリエステルフィルムよりも前の段階にあって、熱処理によって液晶ポリエステルフィルムに変わりうるフィルムを意味する。
また、基材2としては、液晶ポリエステル前駆体フィルム5を剥離可能なものであれば、特に制限されないが、ガラス板、ステンレス箔、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンシート等が好ましい。
また、液状組成物1を基材2に流延する手段としては、例えば、ローラーコート法、グラビアコート法、ナイフコート法、ブレードコート法、ロッドコート法、ディップコート法、スプレイコート法、カーテンコート法、スロットコート法、スクリーン印刷法などを挙げることができる。これらの中でも、制御が容易であるとともに、膜厚を精度よく均一にできる観点から、ナイフコート法またはスロットコート法が好ましい。
また、液状組成物1を乾燥するときの温度および時間は特に制限されない。例えば、この温度は、160℃以下とすることが好ましく、150℃以下とすることがより好ましく、140℃以下とすることがさらに好ましい。この温度が高すぎると、塗膜面に欠陥が生じる可能性がある。一方、この温度が低すぎると、溶媒除去にかかる時間が長くなり、生産性が低下する恐れがある。そのため、この液状組成物1の乾燥は、少なくとも60℃以上で行うことが好ましい。
さらに、液晶ポリエステル前駆体フィルム5中の残存溶媒量は18〜2質量%であることが好ましく、さらに好ましくは15〜5質量%である。この残存溶媒量が18質量%以下であれば、液晶ポリエステル前駆体フィルム5の表面に粘着性が生じる事態を抑制することができ、フィルム同士の互着を防止することができる。また、この残存溶媒量が2質量%以上であれば、液晶ポリエステル前駆体フィルム5のフィルム強度を維持することが可能となり、次に述べる第1積層体調製工程において液晶ポリエステル前駆体フィルム5を基材2から剥離する際や、後述する第2積層体調製工程における熱処理の際に、液晶ポリエステルフィルムの破れを防止することができる。
こうして液晶ポリエステル前駆体フィルム5が調製されたところで、第1積層体調製工程に移行し、図1(b)に示すように、ロール状の基材積層体L1を繰り出し、液晶ポリエステル前駆体フィルム5を基材2から剥離した後、表面にゴム状弾性層を有する金属基材6の表面に液晶ポリエステル前駆体フィルム5を転写する。すると、液晶ポリエステル前駆体フィルム5の裏面に金属基材6が積層された第1積層体L2が得られる。その後、この第1積層体L2をロール状に巻き取る。
このとき、液晶ポリエステル前駆体フィルム5の裏面(つまり、基材2と接触していた面)に金属基材6が積層されるが、基材2の表面が平滑である限り、液晶ポリエステル前駆体フィルム5の裏面も平滑になり、液晶ポリエステル前駆体フィルム5と金属基材6との密着性を確保することができる。
ここで、金属基材6の材質としては、アルミニウム、ステンレス、鉄、銅などを挙げることができる。これらの中でも、強度および耐蝕性の観点から、特にステンレスが好ましい。
また、金属基材6の厚さは、20〜200μmの範囲内であることが好ましい。金属基材6の厚さが20μm以上であれば、金属基材6の打痕に対する耐性が高く、リサイクル性に優れる。金属基材6の厚さが200μm以下であれば、ロール状に巻き取ることが容易になる。
また、金属基材6の表面には、液晶ポリエステル前駆体フィルム5との密着性と、後述するフィルム剥離工程における液晶ポリエステルフィルム9の剥離性とを確保できる限り、任意の表面処理を施すことができる。例えば、ゴム状弾性層が金属基材6から剥離しにくくなるようにするため、金属基材6の表面にエンボス加工を施すこともできる。
また、ゴム状弾性層としては、シリコーン系ゴム弾性層、フッ素系ゴム弾性層、アクリル系ゴム弾性層などを挙げることができる。これらの中でも、特にシリコーン系ゴム弾性層が好ましい。シリコーン系ゴム弾性層であれば、金属基材6との密着性が良好であると同時に、後述するフィルム剥離工程における液晶ポリエステルフィルム9の剥離性も良好である。
このゴム状弾性層の厚さは、5〜100μmの範囲内であることが好ましい。ゴム状弾性層の厚さが5μm以上であれば、金属基材6の弾性率差を十分に緩和することができる。ゴム状弾性層の厚さが100μm以下であれば、金属基材6の取扱い時にゴム状弾性層のチッピングを防ぐことができる。
また、液晶ポリエステル前駆体フィルム5の転写方法としては、特に限定されないが、図1(b)に示すように、液晶ポリエステル前駆体フィルム5と金属基材6とを一対のローラー11、11で挟圧することが、生産性向上の観点から好ましい。
また、液晶ポリエステル前駆体フィルム5の転写温度としては、特に限定されないが、10〜200℃の範囲内であることが好ましい。この転写温度が10℃以上であれば、金属基材6との密着性が良好である。この転写温度が200℃以下であれば、後述するフィルム剥離工程における液晶ポリエステルフィルム9の剥離性が良好である。
こうして第1積層体が調製されたところで、第2積層体調製工程に移行し、図1(c)に示すように、ロール状の第1積層体L2を繰り出し、窒素雰囲気下において所定の温度で所定の時間だけ第1積層体L2を加熱炉7で連続的に熱処理する。すると、実質的に溶媒を含有しない液晶ポリエステルフィルム9および金属基材6からなる第2積層体L3が得られる。
このとき、第1積層体L2の熱処理が窒素雰囲気下で行われるため、液晶ポリエステルの酸化による液晶ポリエステルフィルム9の劣化を未然に防止することができる。
ここで、第1積層体L2の熱処理温度は、200〜350℃の範囲内であることが好ましい。この熱処理温度が200℃以上であれば、熱処理によって液晶ポリエステルの分子量が増大し、液晶ポリエステル前駆体フィルム5から液晶ポリエステルフィルム9としての特性を発現することができる。この熱処理温度が350℃以下であれば、液晶ポリエステルフィルム9の熱分解を抑制することができる。
一方、第1積層体L2の熱処理時間は、特に限定されないが、通常、10℃/分以下の昇温速度で上記熱処理温度まで昇温した後、同温度で0〜10時間保持する。
また、第1積層体L2の熱処理の形態は、特に限定されないが、ロール・トゥー・ロール(原材料をロールで供給して製品をロールで巻き終わる方式)で連続的に加熱炉7を通過させる形態のほか、例えば、特開2008−207537号公報に記載された形態を採用することができる。
こうして第2積層体L3が調製されたところで、フィルム剥離工程に移行し、図1(c)に示すように、液晶ポリエステルフィルム9を金属基材6から剥離する。このとき、金属基材6の表面、つまり液晶ポリエステルフィルム9側の面にはゴム状弾性層が設けられているので、液晶ポリエステルフィルム9が金属基材6から剥がれやすくなる。
ここで、液晶ポリエステルフィルム9の剥離方法としては、特に限定されないが、図1(c)に示すように、一対の剥離ローラー10、10を用いて、金属基材6と液晶ポリエステルフィルムを連続的に剥離する方法が好ましい。
また、こうして液晶ポリエステルフィルム9を剥離した後、必要に応じて、溶剤洗浄、UV処理、コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理その他の手法により、金属基材6から汚染物質(シリコーン、フッ素含有物質など)を除去してもよい。
こうして液晶ポリエステルフィルム9が金属基材6から剥離されたところで、液晶ポリエステルフィルム9の製造工程が終了する。
このように、この製造方法によれば、表面にゴム状弾性層を有する金属基材6に液晶ポリエステル前駆体フィルム5が転写された状態で熱処理された後、液晶ポリエステルフィルム9が剥離される。
したがって、特許文献1で提案された技術と異なり、液晶ポリエステルフィルム9にフレアが生じる事態を阻止することができる。また、特許文献2で提案された技術と違って、液晶ポリエステルフィルム9が剥がれにくくなる事態を回避することができる。さらに、特許文献3で提案された技術と比べて、手間と面倒を省くことができる。
しかも、ロール・トゥー・ロールの製造方法を適用して液晶ポリエステルフィルム9を連続的に製造することができるため、液晶ポリエステルフィルム9の生産性を向上させることが可能となる。
また、このようにして製造された液晶ポリエステルフィルム9は、熱時の機械物性に優れる。
[発明の実施の形態2]
図2には、本発明の実施の形態2を示す。
この実施の形態2では、液晶ポリエステルフィルム9を製造する際に、図2に示すように、第1積層体調製工程において、第1積層体L2をその幅方向(矢印A、B方向)の両端部にそれぞれアルミニウム製のハニカム形状(波形断面形状)のスペーサー12が伴巻きされた状態でロール状に巻き取るとともに、第2積層体調製工程において、この第1積層体L2をロール状のまま熱処理する点を除き、上述した実施の形態1と同じ手順に従う。
したがって、この実施の形態2では、上述した実施の形態1と同じ作用効果を奏する。これに加えて、第1積層体L2の熱処理がロール状のまま行われるので、ロール状の第1積層体L2を繰り出して熱処理する場合と比べて、第1積層体L2の熱処理に要するスペースと時間を大幅に省くことができる。
[発明のその他の実施の形態]
なお、上述した実施の形態1、2では、離型層がゴム状弾性層である場合について説明したが、ゴム状弾性層以外の離型層(例えば、クロムめっき、ニッケル−リンめっき等のめっき層、窒化クロム、窒化チタンクロム、炭化チタンモリブデン、窒化チタンモリブデン、窒化チタン、炭窒化チタン、炭化チタン、窒化チタンアルミニウム、窒化ジルコニウム、カーボン、トリアジンチオール、フッ素樹脂などの真空蒸着層または溶射層、金属基材表面の直接窒化処理による窒化物層その他)を代用または併用することもできる。
また、上述した実施の形態1、2では、液晶ポリエステルフィルム9の製造方法の第2積層体調製工程において、第1積層体L2の熱処理を窒素雰囲気下で行う場合について説明したが、窒素以外の不活性ガス(例えば、ヘリウム、アルゴンなど)の雰囲気下でこの熱処理を行うようにしても構わない。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
<液晶ポリエステルおよび溶媒が含まれる液状組成物の製造例>
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えた反応器に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸941g(5モル)、4−アミノフェノール273g(2.5モル)、イソフタル酸415.3g(2.5モル)および無水酢酸1123g(11モル)を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で15分かけて150℃まで昇温し、その温度(150℃)を保持して3時間還流させた。
その後、留出する副生酢酸および未反応の無水酢酸を留去しながら170分かけて320℃まで昇温し、トルクの上昇が認められる時点を反応終了とみなし、内容物を取り出した。こうして得られた固形分は、室温まで冷却し、粗粉砕機で粉砕した後、窒素雰囲気下250℃で3時間保持し、固相で重合反応を進めた。こうして得られた粉末は、350℃で偏光顕微鏡により液晶相に特有のシュリーレン模様が観察された。また、この粉末8gをN−メチル−2−ピロリドン92gに加え、120℃に加熱すると、完全に溶解して透明な溶液が得られた。
<表面にゴム状弾性層を有する金属基材の製造例1>
シリコーン系離型処理剤「SD7226ディスパージョン」15kg、トルエン15kg、キャタリスト「SRX212」150gを混合して攪拌し、離型処理剤S1を調製した。幅1200mmのコーターダイ、連続乾燥炉を備え付けた塗工機を用いて、この離型処理剤S1を厚さ100μmの軟質アルミニウム箔(サン・アルミニウム工業(株)製)上にコーティングし、温度110℃〜130℃の乾燥炉で処理することにより、表面に10μmのゴム状弾性層を有するアルミニウム基材を得た。さらに、このアルミニウム基材の裏面に、上記と同様の方法で1μmのゴム状弾性を有する層を形成し、表面10μm、裏面1μmのゴム状弾性層を有するアルミニウム基材(M1)を得た。
<表面にゴム状弾性層を有する金属基材の製造例2>
厚さ100μmの軟質アルミニウム箔を厚さ50μmのステンレス箔(日本金属(株)製)に変えたこと以外は、上記<表面にゴム状弾性層を有する金属基材の製造例1>と同様にして、表面10μm、裏面1μmのゴム状弾性層を有するステンレス基材(M2)を得た。
<実施例1>
幅1500mmのコーターダイ、連続乾燥炉を備え付けた塗工機を用いて、液晶ポリエステルおよび溶媒が含まれる液状組成物の製造例に準じて得られた液状組成物をOPPフィルム(延伸ポリプロピレンフィルム)上にコーティングし、温度100℃〜110℃の乾燥炉で処理することにより、厚さ50μmの液晶ポリエステル前駆体フィルムとOPPフィルムとからなる積層体を得た。液晶ポリエステル前駆体フィルムをOPPフィルムから剥離し、液晶ポリエステル前駆体フィルムのOPPフィルムとの接触面を、ゴム状弾性層を有するアルミニウム基材(M1)の10μmゴム状弾性層に接するように転写して積層体(1)を得た。(株)島津製作所製の熱重量測定装置「TGA50」を用いて、昇温速度10℃/分で66℃から250℃までの重量減少から残存溶媒量を算出したところ、その残存溶媒量は10%であった。
次いで、積層体(1)の両端部にアルミニウム製のハニカムスペーサーを伴巻きし、熱処理炉にて窒素雰囲気下、常温から270℃まで13時間かけて昇温した後、冷却して液晶ポリエステルフィルムとアルミ基材とからなる積層体(2)を得た。
その後、積層体(2)から液晶ポリエステルフィルムを剥離することにより、厚さ42μmの液晶ポリエステルフィルムを得た。得られた液晶ポリエステルフィルムは、アルミニウム基材との互着がなく、フレアのないフィルムであった。得られた液晶ポリエステルフィルムの特性を表1にまとめた。
<実施例2>
積層体(1)の熱処理時の最高温度を300℃としたこと以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステルフィルムを得た。得られた液晶ポリエステルフィルムは、アルミニウム基材との互着がなく、フレアのないフィルムであった。得られた液晶ポリエステルフィルムの特性を表1にまとめた。
<実施例3>
ゴム状弾性層を有するアルミニウム基材(M1)をステンレス基材(M2)としたこと以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステルフィルムを得た。得られた液晶ポリエステルフィルムは、アルミニウム基材との互着がなく、フレアのないフィルムであった。
<比較例1>
液晶ポリエステル前駆体フィルムのOPPフィルムとの接触面を厚さ100μmの軟質アルミニウム箔(サン・アルミニウム工業(株)製)に転写して積層体(1)を得たこと以外は実施例1と同様にして、液晶ポリエステルフィルムを得た。得られた液晶ポリエステルフィルムは、軟質アルミニウム箔と互着し、剥離不可能であった。
<比較例2>
液晶ポリエステルおよび溶媒が含まれる液状組成物の製造例に準じて得られた液状組成物を市販の電解銅箔(三井金属鉱業(株)製の厚さ18μmの銅箔「3EC−VLP」)上にフィルムアプリケーターを用いて塗布し、熱風オーブン中で40℃、24時間乾燥して、厚さ18μmの銅箔と厚さ60μmの液晶ポリエステル前駆体フィルムからなる樹脂付き銅箔を得た。その後、得られた樹脂付き銅箔を窒素雰囲気下の熱風オーブン中で30℃から10時間かけて300℃まで昇温し、300℃にて3時間保持する熱処理を行った。得られた樹脂付き銅箔の銅箔部分を塩化第二鉄でエッチング除去して、液晶ポリエステルフィルムを得た。こうして得られた液晶ポリエステルフィルムの特性を表1にまとめた。
<液晶ポリエステルフィルムの熱時の機械物性の測定>
これらの実施例1、2および比較例2についてそれぞれ、アイティー計測制御(株)製の動的粘弾性測定装置「DVA−220」を用いて、以下の測定条件により、液晶ポリエステルフィルムの熱時の機械物性を測定した。
測定モード:引張
試験片形状:長さ10mm×幅4.5mm、厚さ約50μm
静荷重:650cN(静荷重一定)
動歪/周波数:0.1%(10μm)/10Hz
温度プログラム:昇温速度5℃/分で50℃から200℃まで昇温
測定:1℃ごとに応力およびチャック間距離を計測し、それらのデータから貯蔵弾性率、複素弾性率、tanδ、伸びを算出した。試験片が破断した場合は、破断直前の温度における値を採用した。
これらの測定結果をまとめて表1に示す。
Figure 0005444581
表1から明らかなように、破断直前の貯蔵弾性率については、実施例1、2、比較例2のいずれも2GPaで、三者間に有意差は認められなかった。一方、破断直前の伸びについては、比較例2が82%であるのに対して、実施例1では130%(つまり、比較例2の約1.6倍)、実施例2では159%(つまり、比較例2の約1.9倍)となった。この結果から、比較例2に比べて実施例1、2は、熱時の機械物性に優れていることが判明した。
本発明は、耐熱テープ用基材、フレキシブルプリント配線板用基材、カバーレイフィルム、スピーカの振動板などの用途に適用することができる。
1……液状組成物
2……基材
3……塗工機
5……液晶ポリエステル前駆体フィルム
6……金属基材
7……加熱炉
9……液晶ポリエステルフィルム
10……剥離ローラー
11……ローラー
12……スペーサー
L1……基材積層体
L2……第1積層体
L3……第2積層体

Claims (6)

  1. 液晶ポリエステルおよび溶媒が含まれる液状組成物を基材に流延して乾燥することにより、前記溶媒が含まれた状態の液晶ポリエステル前駆体フィルムを調製する液晶ポリエステル前駆体フィルム調製工程と、
    前記液晶ポリエステル前駆体フィルムを前記基材から剥離した後、表面に離型層を有する金属基材に前記液晶ポリエステル前駆体フィルムを転写することにより、当該液晶ポリエステル前駆体フィルムおよび当該金属基材からなる第1積層体を調製する第1積層体調製工程と、
    前記第1積層体を熱処理することにより、実質的に溶媒を含有しない液晶ポリエステルフィルムおよび前記金属基材からなる第2積層体を調製する第2積層体調製工程と、
    前記液晶ポリエステルフィルムを前記金属基材から剥離するフィルム剥離工程と
    を含むことを特徴とする液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
  2. 前記金属基材の材料が、アルミニウム、ステンレス、鉄または銅であることを特徴とする請求項1に記載の液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
  3. 前記離型層がゴム状弾性層であることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
  4. 前記第2積層体調製工程において、前記第1積層体を不活性ガス雰囲気下で熱処理することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
  5. 前記第1積層体調製工程において、前記第1積層体をロール状に巻き取るとともに、
    前記第2積層体調製工程において、この第1積層体を繰り出しながら熱処理することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
  6. 前記第1積層体調製工程において、前記第1積層体をその幅方向の両端部にスペーサーが伴巻きされた状態でロール状に巻き取るとともに、
    前記第2積層体調製工程において、この第1積層体をロール状のまま熱処理することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
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