JP5440640B2 - 窒化物半導体発光素子 - Google Patents
窒化物半導体発光素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5440640B2 JP5440640B2 JP2012070547A JP2012070547A JP5440640B2 JP 5440640 B2 JP5440640 B2 JP 5440640B2 JP 2012070547 A JP2012070547 A JP 2012070547A JP 2012070547 A JP2012070547 A JP 2012070547A JP 5440640 B2 JP5440640 B2 JP 5440640B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- layer
- light emitting
- light
- laminate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Led Devices (AREA)
Description
図9は、従来のGaN系発光素子の代表的な素子構造を概略的に示した図であって、絶縁体であるサファイア基板100上に、窒化物半導体からなるn型層101、発光層102、p型層103がこの順に積層成長しており、n型層、p型層に、それぞれn電極P10、p電極P20が設けられている。
サファイア基板面には、結晶品質を向上させ、光取り出し効率を改善する等の目的で、バッファ層や凹凸構造が設けられ、また、窒化物半導体層は、さらに専用のコンタクト層やクラッド層、量子井戸構造などへと多層に細分化されるが、それら細部の描写は省略している。
また、p電極P20は、前記のn電極形成面を形成した後、残りのp型層上のほぼ全面に、p型層とオーミック接触するp電極を形成することにより構成される。
しかし、GaN系発光素子は上記のような素子構造であるために、例えば、図9のチップを横方向に単純に拡張してラージチップ化したとしても、n型層内における横方向の電流拡散が不十分となり、その結果、発光層での発光も不均一になり、大きさに見合うだけの発光量は得られない。
このようなラージチップの素子構造は、土台の上に発光構造部が複数突起しているために、各発光構造部の側面全周にわたって発光層の層端面が露出している。そのため、発光層で発生した光のうちのかなりの量の光が層端面から素子外へ漏れる。
よって、このような発光素子をフリップチップ実装して基板裏面から光を取り出そうとすると、発光構造部の側面からの漏洩の分だけ基板裏面から取り出される利用可能な光の
量が少なくなるという問題がある。
特許文献2に開示されたラージチップの素子構造を概略的に説明すると、図10(a)に示すように、大面積の基板200を共通の土台とし、この土台の上に凸状(図の例では六角錘台形状の発光構造部210が多数形成されている。各発光構造部から発せられた光(太い実線の矢印、隠れ線の矢印で示している)L10は、それぞれに図の下方に向っており、基板200の裏面から外界に出射されている。
特許文献2の態様は、単発的な発光構造部を寄せ集めた点では特許文献1と同様であるが、特許文献2では、p電極によって各発光構造部の上面のみならず側面をも覆っている。本願の図10(a)では詳細な図示を省略しているが、特許文献2の図13には、p電極とn電極とが短絡しないように絶縁膜が設けられ、p電極がラージチップの素子上面全体を覆っている積層構造が詳細に示されている。p電極が全体を覆うことによって、発光層の層端面から漏洩しようとする光が素子内部へ反射し、光の漏洩のロスが改善され、基板の裏面から光を取り出す場合の光の量の減少も改善される。
特許文献2では、本願の図10(a)に示すように、凸状の発光構造部を、正三角形の頂点に配置して細密の配置パターンとして寄せ集めている。このようなラージチップの発光面を見た場合、その発光パターンは、図10(b)に模式的に示すように、点状の光源が分散したパターンである。図10(b)において、ハッチングの無い白い部分が発光している部分(発光構造部が存在する部分)であり、ハッチングを施した部分が発光していない暗い部分(発光構造部が削除され、n電極が設けられている部分)である。
即ち、図10に示すような構造の素子では、発光量を大きくするためには凸状の発光構造部をより大きく確保しなければならず、そのために各発光構造部間に設けられるn電極が細くならざるをえない。その結果、導通が不安定となり、十分な電流拡散が阻害されるため、発光状態が不安定になる可能性がある。また、製造プロセス上においても、n電極が細くなると断線する可能性が高く歩留まりが悪化し、また製品化した後に断線する可能性もある。しかし、n電極のために十分広い領域を確保すれば、凸状の発光構造部が大型化できず、大きな発光量は得られない。
また、図10に示すような構造の素子を用いて、発光部を上側とし基板を下側としたワイヤーボンディング実装(通常姿勢での実装)を行う場合には、発光部で発生した熱を基板側に逃がす際の放熱性が基板の熱伝導性に左右されることになる。そのため、基板の材料としてサファイアのような熱伝導性の不十分なものを用いた場合には、発光部で発生した熱によって素子全体が熱くなり、光出力を低下させる事態を招く恐れがあった。
更に、図10に示すような構造の素子は、p層を上面にもつ独立した発光部が離散しているため、発光部を下側とし基板裏面を取り出し面とするフリップチップ実装(上下を反転させての実装)を行う場合には、次の問題が生じる。該問題とは、ボンディングにバン
プを用いる場合には、発光部の数だけ多数のバンプを要するので、バンプを多数形成するための手間がかかること、さらにAuなど高価なバンプ材料を用いる場合には多数形成のためにコストが高くなることであり、AuSn共晶はんだを用いる場合には近接するn電極と接触する可能性があるため実装が非常に困難であるということである。
また、露出したn型層の層端面にn電極を形成する加工は、発光層やp型層との短絡が生じないように注意する必要があり、加工が困難である。
(1)基板上に窒化物半導体からなる積層体が形成され、該積層体中には、下側から順に、第一伝導型層、発光層、第二伝導型層が含まれている窒化物半導体発光素子であって、
該積層体の上面には凹部が複数形成され、各凹部内には第一伝導型層が露出しており、各凹部内の第一伝導型層の露出面には第一電極が接続され、
積層体の上面の残された領域には第二電極が設けられ、第二電極は、絶縁体層によって覆われており、
前記絶縁体層上を越えて凹部内同士を連絡する導体層によって、第一電極同士が互いに接続されている、窒化物半導体発光素子。
(2)当該窒化物半導体発光素子が、実装用基板に積層体が向くように姿勢を上下反転させて実装するフリップチップ型の素子である、上記(1)記載の窒化物半導体発光素子。(3)上記の絶縁体層を越えて凹部内同士を結ぶ導体層が、第一電極自体が延伸し絶縁体層を越えて広がった第一電極層であって、
第二電極と外部との接続に用いられる端子部分を除いて、凹部の内面を含んだ積層体の上面全体が第一電極層によって覆われており、第一電極層と接触すべきでない部分は絶縁体層によって保護されている、上記(1)または(2)記載の窒化物半導体発光素子。
(4)第一伝導型層がn型層、第一電極がn電極であり、第二伝導型層がp型層、第二電極がp電極である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
(5)基板の上面が凹凸面として加工され、窒化物半導体が該凹凸面を覆う層として成長し、積層体の最下層となっている、上記(1)記載の窒化物半導体発光素子。
(6)上記積層体の上面への凹部の配置パターンが、正三角形を最小構成単位とする細密の網状パターンの各正三角形の頂点に、凹部が形成された配置パターンである、上記(1)記載の窒化物半導体発光素子。
(7)凹部の開口形状が正六角形であって、その正六角形を構成する辺と、配置パターンとしての細密の網状パターンの最小構成単位である正三角形の辺とが、互いに直交するよ
うに、凹部の開口形状の正六角形の向きが決定されている、上記(6)記載の窒化物半導体発光素子。
このような十分に広い導体層を設けた構造によって、安定した導通が得られる。したがって、導体層として発光素子全体にn電極を配置できるため、従来の問題点であったn電極が細くなることから生じる断線の問題を解決でき、n型層内での電流の拡散が良好となる。
また、本発明の素子によれば、発光部ほぼ全域をフリップチップ実装用基板と接触する様に実装する事が可能となるため、ラージチップで問題となる大電流注入時の発熱を抑制する事が出来る。この発熱を抑制する事で大電流投入時に出力が熱によって飽和する問題を解消する事が出来る。
また、従来のラージチップ型の素子、特に特許文献2の素子と比べると、本発明の素子では第一電極形成面を形成するためのエッチング深さを浅くでき、また、そのエッチング加工すべき形状も連なった網目ではなく単発的な穴であるために、エッチングに要するエネルギーや加工時間を削減できる。
これに対して、基板の積層体側の表面を凹凸状にすることで、発光層からの光が基板表面で反射されずにそのまま通過するため、基板側からの発光量が増大し、フリップチップ実装に好適となる。
一方、積層体Sの上面に残された領域には、p型電極P2が設けられており、p型電極は、図2(a)に示すように、網目状をなして積層体上面に広がっている。さらに、p型電極P2は、その上に設けられる下記導体層と短絡しないように絶縁体層mによって覆われ保護されている(ボンディングのために必要な部分は露出している)。
そして、各凹部内のn型電極P1同士が、前記絶縁体層mを越えて凹部内同士を結ぶ導体層P3によって互いに接続されている。すなわち、図1において積層体上を覆う絶縁体層mの上に導体層P3が積層されている。
上記構成の素子構造によって、図2(b)に示すように、網目状に面発光するラージチップが得られる。
該積層体は、窒化物半導体結晶層からなり(目的に応じて、窒化物半導体以外の材料からなる構造を含んでいてもよい)電流注入によって光を発生し得るようにn型層とp型層とが発光層を挟んだ積層構造を有するものであればよい。前記のような、n型層とp型層とが発光層を挟んだ積層構造としては、単一量子井戸(SQW)構造、多重量子井戸(MQW)構造、SQW構造がさらに積層された構造などの、種々の量子井戸構造や、DH構造などが挙げられる。
上記式中の組成比a、bを選択することによって、例えば、GaN、AlGaN、InGaN、AlInGaNなど、2元〜4元の任意の混晶が得られる。
なお、3族元素の一部をホウ素(B)、タリウム(Tl)等で置換することができ、また、Nの一部をリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等で置換できる。
窒化物半導体にn型伝導性を与えるための不純物としては、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、炭素(C)、セレン(Se)、テルル(Te)などが挙げられる。
これらの基板のなかでも、サファイア基板は絶縁性であって、n型電極、p型電極の両方を、積層体に設けなければならないため、本発明の利点がもっとも顕著となる。
ウエハー基板上に高品質なGaN系結晶層を成長させるために必要となる手法、構造、
技術などは適宜用いてよい。そのようなものとしては、例えば、結晶基板とGaN系結晶層との間にバッファ層(特に、GaN系低温成長バッファ層)を介在させる技術、基板面にSiO2マスクパターンを設けまたは基板面自体に凹凸加工をし、GaN系結晶層をラテラル成長やファセット成長によって形成し、それによって結晶中の転位密度を低下させる技術などが挙げられる。
LEPS法は、基板の主面への凹凸加工を完了させた後に、基板表面処理(バッファ層の形成、窒化処理等)を含めたGaN系結晶の成長を行う方法であり、SiO2などからなる選択成長マスクは用いない。これらの点から、LEPS法は、結晶の横方向成長を意図的に発生させる転位密度低減方法の中でも、最も製造工程が簡素化でき、かつ、GaN系結晶の汚染や変質を最小限に抑えられる方法である。
ファセットLEPS法を適用し高品質な結晶層を成長させることによって、活性層における発光効率の向上、pn接合部の耐圧特性の向上や、素子の動作電圧低減に係わる、コンタクト層の導電率の向上、コンタクト層と電極との接触抵抗の低減等の、好ましい効果が期待できる。
ファセットLEPS法については、上記特許文献4に詳細に記載されている。また、基板の凹凸面上に独立した結晶単位が発生し、互いに結合して層となっていく様は、該特許文献4の図2に模式的に表されている。
この主面上に、c軸方向の成長速度が高く、c軸に直交する方向の成長速度が低くなる成長条件(比較的低い温度、比較的高い水素ガス濃度、比較的高い圧力)を用いて、GaN系結晶の成長を行う。これによって、結晶成長の過程で、基板凹凸面の凹部底面および凸部上面のそれぞれに、{1−101}ファセット、{11−22}ファセットのような、主面に対して斜めに配向したファセット(以下「斜めファセット」という)を側壁面とする独立した結晶単位が発生する。これがファセット成長である。
また、ファセット成長から平坦化へと移行するとき、凹部底面および凸部上面に発生した結晶体の側壁面から横方向成長が発生し、転位の伝播方向が曲げられるために、上方に伝播する転位の密度が低減する。
後者の効果を最大とするために、ファセット成長工程で発生させる結晶体は、側壁面となる斜めファセットの面積が最大となる形状とすることが好ましい。その形状は、多角形状の凹部または凸部から成長する結晶体の場合には、該多角形を底面とする角錐状であり、ストライプ状の凹部または凸部から成長する結晶体の場合には、ストライプの長手方向に伸びる、断面三角形の屋根形である。
基板の凹凸の段差は、凹部底面から結晶単位が成長し得、かつ凸部上面から成長した結晶単位と合体し得るように、また後述のように、凹凸界面が光散乱の作用を充分に示すように、0.1μm〜5μm、特に0.5μm〜2μmとすることが好ましい。これによって、凹凸形状を精度よく成長させることが容易となり、光の散乱効果を最も効率よく得ることができるようになる。
これらの値は、基板の凹凸を多角形状とする場合の、多角形の高さや、隣接する多角形の構成辺間の間隔として適用してよい。
また、製造効率の点からは、基礎基板上に積層されるGaN系半導体層の成長を、全てMOVPE法により、ひとつの成長炉内で一貫して行うことが好ましい。
よって、基板面に凹凸加工を施してファセットLEPS法を適用し、かつ、当該発光素子をフリップチップ実装型とする態様は、当該発光素子の光出力を高めるための最も好ましい態様である。
前者の態様は、n型層上に形成するn電極との接触面積を広くする事が出来、n電極とn層との接触抵抗を低減する事が出来る。また、露出するために要する時間も短縮する事が出来るため、好ましい露出の態様である。
一般に、図3(b)に示される態様の凹部hを形成するには、図3(a)に示される態様の凹部hの底面までの深さをDとして、図3(a)の凹部hの底面からさらに7D〜14D程度深くエッチング等によって掘り下げる必要がある。従って、図3(a)に示され
る構造の方が生産性がよいという利点がある。
積層体上面の凹部の断面形状が逆台形状であれば、図3(a)に示すように、凹部の内壁面(=積層体の側面)は斜面となり、発光層内で発せられた光Lが該斜面で反射して基板裏面方向へと向うので好ましい。凹部の内壁面を斜面とする場合の該斜面の傾斜角度θは、15度以上90度未満がよく、15度以上60度以下が好ましく、最も好ましくは45度である。
このような傾斜を設けるには、積層体の端面を露出させるエッチング工程で用いるエッチングマスクの断面形状を、マスク端部に近くなる程マスク厚が薄くなるように形成することで達成できる。
(イ)複数の凹部開口が、いずれも積層体の上面領域の外周線に接することなく上面領域内に含まれるパターン。例えば、図4(a)では矩形の凹部開口が2つ設けられ、図4(b)では矩形の凹部開口が4つ設けられ、図4(c)ではU字状の凹部開口が互いにかみ合っている。
(ロ)複数の凹部開口が、いずれも積層体の上面領域の元の外周線(凹部形成前の外周線)に接した状態で形成されているパターン。このパターンでは積層体の外周側面にも凹部が開いている。例えば、図5(a)では、矩形の凹部開口が2つ設けられて、残された積層体の上面領域がS字を描いており、図5(b)では積層体の上面領域の四隅に凹部開口が設けられ、残された積層体の上面領域が十文字を描いており、図5(c)、(d)では積層体の上面領域の外周のうち、一部と残りの大部分に接するように凹部開口が設けられ、図5(e)ではストライプ状をなすように凹部開口が設けられている。
(ハ)上記(イ)と(ロ)とを組合わせたパターン。即ち、積層体の上面領域内に含まれ外周に接しない凹部開口と、外周に接した凹部開口とよって形成されているパターン。例えば、図6(a)では、積層体の上面領域の外周縁全周と中央とに凹部開口が形成され、図6(b)では、積層体の上面領域の外周縁のうちの3辺に凹部が形成され、残る1辺に偏るように上面領域内に凹部開口が形成されている。また、図6(c)では、積層体の上面領域の四隅と中央に凹部開口が形成されている。
(ニ)凹部が同心状に形成されたパターン。例えば、図6(d)では、積層体の上面領域の外周縁全周と中央とに環状の凹部開口が形成され、図6(e)では、積層体の上面領域内に環状の凹部開口が形成され、さらに中央には単発的な凹部が形成されている。
(ホ)上記(イ)〜(ニ)の各パターンを任意に組み合わせたパターン。
また、凹部が描くパターンは、ストライプ状、L字やコの字等の屈曲線状、環状、1以上に枝分れした形状(櫛形状を含む)、放射状(T字状、Y字状、十字状を含む)、網状(格子状)、アミダ状、その他任意のパターン等が挙げられる。
前記のストライプ状、屈曲線状などのパターンは、いずれも、直線および/または曲線で構成されていてもよい。
この配置パターンのなかでも、図7(a)に示すように、凹部の開口形状を正六角形とし、その正六角形の辺W1と、配置パターンとしての最小構成単位である正三角形(一点鎖線)の辺W2とが、互いに直交するように、正六角形の向きが決定されている配置態様は、隣り合った正六角形同士では頂点同士の間でも辺同士の間でも等しい距離となるため、電流拡散が全体的に均一に安定する点で好ましい態様である。これに対して、図7(b)に示すように、正六角形の頂点W3が正三角形(一点鎖線)の辺W2上にあるように正六角形の向きが決定されている配置態様は、本発明の態様の1つではあるが、隣り合った正六角形の頂点同士は接近するが、辺同士は頂点同士の距離よりも離れるため、局部的な電流拡散が生じる恐れがある。
独立したn電極が多数になると、例えば、ワイヤボンディングの場合には、各n電極にワイヤを接続する必要があるために、構造が複雑になり、結果として、製造コストや歩留りの点で不利となる。また、チップ側の電極と、リードフレームやサブマウントなどのマウント基材側の電極とを、導電性の接合材(ハンダ、銀ペースト等)で接合する場合にも、各n電極との位置合わせに必要となる精度が高くなり、同様の問題がある。
また、チップ側の電極と、リードフレームやサブマウントなどのマウント基材側の電極とを、導電性の接合材(ハンダ、銀ペースト等)で接合する場合にも、各p電極(またはpボンディング電極)とマウント基材側のリード電極との位置合わせに必要な精度が高くなり、これも製造コストや歩留りの点で不利となる。
従って、独立した積層体の数は、4つ以下にとどめることが好ましく、3つ以下さらには2つ以下がより好ましく、最も好ましいのは、図2に示すように、積層体およびその上のp電極が分断されることなく、網目状を呈して1つにつながっている態様である。
がある。
そこで、分断ラインを含んだ帯状領域は、素子分離前に予めエッチングによって少なくとも発光層に達する深さまで取り除いておくことが好ましい、このエッチング工程は、凹部の形成工程と兼用とすると効率的である。
分断ラインを含んだ帯状領域を除去した場合、積層体の端面(発光層の端面を含む)が露出するが、これを透明絶縁膜で覆い、さらにその上をn電極が覆うように、n電極を延在させるようにすることが好ましい。
また、導体層P3に接触すべきでない部分(例えば、凹部内壁面に露出した発光層、p型層など)も、図8に示すように絶縁体層mによって保護すればよい。
このように、意図する部分だけを絶縁体層mによって保護するには、積層体Sの上面全体を絶縁体層(透明絶縁膜)mで覆い、意図する部分だけを残して、それ以外の部分をエッチング等によって除去すればよい。
図8に示すように、p電極を外部に接続するために用いられる端子部分(ボンディングを行うためのバンプ状の導体部分)P21は、外部との接続が可能なように、絶縁体層mによって覆わず、また、導体層P3からも絶縁した状態にて露出させておく。
このように、端子部分P21とその周囲だけを局所的に露出させるには、例えば、導体層P3が覆うべきでない領域だけにフォトレジストを形成し、それ以外の領域全面に導体層P3を蒸着などによって成膜し、その後、フォトレジストをリフトオフするなどの手順が挙げられる。
p電極、n電極の直上に透明絶縁膜を形成する場合には、該p電極、n電極の表面にNiの薄膜を形成しておくと、透明絶縁膜との密着力が向上するので、好ましい。
前記範囲はあくまでラージチップの寸法の一例であって、個々の素子の小型化に伴ない、前記範囲よりも小さいものであってもよいし、広大な発光面積を持った面発光ボードへの要求に応じて、ウエハと同等の大きさなどとしてもよい。
n電極材料として、純Alの代わりに、Al−Nd合金など、高い光反射性を持ちながら、高い耐熱性をも有するAl合金を用いてもよい。Agの場合も、Ag−Cu合金、Ag−Bi合金などが好適に用いられる。
そこで、少なくとも、ボンディングを行う部分に、表面層としてAu層を設けることが好ましい。その場合、AlやAl合金からなる層とAu層との間には、ハンダ接合時その他、高温に曝されるプロセスでAlとAuが相互拡散して合金化(Alのオーミック性、Auの耐酸化性がいずれも低下する)することを抑制するために、Auよりも高融点の金属からなるバリア層を設けることが好ましい。
従って、積層体内から発せられた光をp電極自体で反射させるよりも、p電極をそれ自体光透過性の膜とし、あるいは光が透過し得る開口部(窓部)を有する開口電極とし、その上を高い反射性のn電極で覆って、該n電極で反射させた方が好ましい場合がある。
(i)基板上に積層体を形成し、凹部(n電極形成面)を形成する。次に、n電極の下層を形成し、n型層とのオーミックコンタクトをとる。次に、絶縁体層によって所定部分を覆い、n電極の上層を形成し、各凹部内のn電極同士を互いに接続する。
(ii)基板上に積層体を形成し、凹部(n電極形成面)を形成する。次に、絶縁体層によって所定部分を覆い、n電極(単層または多層)を形成する。
上記(i)、(ii)において、p電極をどの段階で形成するかは任意であるが、n電極をp電極の上まで延在させる場合は、透明絶縁膜形成の前にp電極を形成し、透明絶縁膜をp電極の端面・上面を覆うように形成するのが効率的である。
2 第一伝導型層
3 発光層
4 第二伝導型層
P1 第一電極
P2 第二電極
m 絶縁体層
h 凹部
Claims (6)
- 窒化物半導体からなる積層体を備え、該積層体中には、下側から順に、第一伝導型層、発光層、第二伝導型層が含まれている窒化物半導体発光素子であって、
該積層体の上面には凹部が複数形成され、各凹部内には第一伝導型層が露出しており、該第一伝導型層の露出面には第一電極が設けられ、
該積層体の上面の残された領域には第二電極が設けられ、該第二電極は、外部との接続のために用いられる端子部分を有し、
該第二電極上を超えて該凹部内の該第一電極同士を互いに接続する導体層が、下記(A)の条件を満たすように該積層体の上を覆っており、それによって該導体層と該端子部分とが重なる部分が存在しない構成となっている、窒化物半導体発光素子。
(A)導体層が、積層体の上を覆うに際し、第二電極の端子部分を覆わないこと。 - 上記積層体の上面への上記凹部の配置パターンが、正三角形を最小構成単位とする細密の網状パターンの各正三角形の頂点に、上記凹部が形成された配置パターンである、請求項1に記載の窒化物半導体発光素子。
- 上記導体層が、上記第一電極自体が延伸したものである、請求項1または2に記載の窒化物半導体発光素子。
- 上記第一伝導型層がn型層、上記第一電極がn電極であり、上記第二伝導型層がp型層、上記第二電極がp電極である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の窒化物半導体発光素子。
- 上記n電極がAlまたはAgを含む、請求項4に記載の窒化物半導体発光素子。
- 上記第二電極は、上記積層体内から発せられる光が透過し得る電極であり、
上記積層体内から発せられ上記第二電極を透過する光を、上記導体層が反射させて上記積層体側に戻す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の窒化物半導体発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012070547A JP5440640B2 (ja) | 2012-03-27 | 2012-03-27 | 窒化物半導体発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012070547A JP5440640B2 (ja) | 2012-03-27 | 2012-03-27 | 窒化物半導体発光素子 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005023897A Division JP5255745B2 (ja) | 2005-01-31 | 2005-01-31 | 窒化物半導体発光素子 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012124538A JP2012124538A (ja) | 2012-06-28 |
JP2012124538A5 JP2012124538A5 (ja) | 2013-06-13 |
JP5440640B2 true JP5440640B2 (ja) | 2014-03-12 |
Family
ID=46505587
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012070547A Expired - Fee Related JP5440640B2 (ja) | 2012-03-27 | 2012-03-27 | 窒化物半導体発光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5440640B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014022401A (ja) * | 2012-07-12 | 2014-02-03 | Toshiba Corp | 窒化物半導体発光素子 |
JP2014216470A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-11-17 | スタンレー電気株式会社 | 半導体発光素子 |
JP6023660B2 (ja) * | 2013-05-30 | 2016-11-09 | スタンレー電気株式会社 | 半導体発光素子及び半導体発光装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3322300B2 (ja) * | 1997-11-14 | 2002-09-09 | 日亜化学工業株式会社 | 窒化ガリウム系半導体発光素子と受光素子 |
JP2003243709A (ja) * | 2002-02-15 | 2003-08-29 | Matsushita Electric Works Ltd | 半導体発光素子 |
US6828596B2 (en) * | 2002-06-13 | 2004-12-07 | Lumileds Lighting U.S., Llc | Contacting scheme for large and small area semiconductor light emitting flip chip devices |
-
2012
- 2012-03-27 JP JP2012070547A patent/JP5440640B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012124538A (ja) | 2012-06-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5255745B2 (ja) | 窒化物半導体発光素子 | |
KR101978968B1 (ko) | 반도체 발광소자 및 발광장치 | |
JP4813282B2 (ja) | 垂直構造の窒化ガリウム系発光ダイオード素子 | |
US7154123B2 (en) | Nitride-based semiconductor light-emitting device | |
US8653552B2 (en) | Semiconductor light-emitting device | |
KR100887139B1 (ko) | 질화물 반도체 발광소자 및 제조방법 | |
KR101677770B1 (ko) | 반도체 발광 장치를 위한 콘택트 | |
JP4687109B2 (ja) | 集積型発光ダイオードの製造方法 | |
JP6934812B2 (ja) | 発光素子及びそれを含む発光素子アレイ | |
US20060001035A1 (en) | Light emitting element and method of making same | |
KR101047720B1 (ko) | 발광 소자, 발광 소자 제조방법 및 발광 소자 패키지 | |
JPWO2006082687A1 (ja) | GaN系発光ダイオードおよび発光装置 | |
JP5816243B2 (ja) | 発光素子及び発光素子パッケージ | |
JP2012114184A (ja) | 発光ダイオード | |
JP2012074665A (ja) | 発光ダイオード | |
JP2021521644A (ja) | ミクロンサイズの発光ダイオード設計 | |
JP2004071655A (ja) | 発光素子 | |
JP2008300621A (ja) | 半導体発光素子及びその製造方法 | |
US11329204B2 (en) | Micro light emitting diode and manufacturing method of micro light emitting diode | |
JP2007235122A (ja) | 半導体発光装置及びその製造方法 | |
JP5440640B2 (ja) | 窒化物半導体発光素子 | |
KR101209026B1 (ko) | 수직형 발광 소자의 제조방법 | |
KR20110043282A (ko) | 발광소자 및 그 제조방법 | |
JP5630276B2 (ja) | 半導体発光素子、半導体発光装置 | |
KR100587018B1 (ko) | 플립칩용 질화물 반도체 발광소자 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120419 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20120419 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20120419 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130423 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130626 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130702 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130823 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130903 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131119 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131202 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |