JP5438898B2 - 水不溶性薬剤の速放性医薬組成物の製造と、本発明の方法で得られた医薬組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、医薬製剤の科学の分野に関するものであり、特に、水不溶性薬剤の溶解度と溶解を改善する方法に関する。本発明は、特に、通常はNSAID(非ステロイド系抗炎症薬)と表記される薬剤物質のクラスに属する薬剤物質を含む組成物に焦点を当てる。中でも水と胃液への溶解度が小さなNSAIDと、安定性の問題があるNSAIDが興味深い。そのようなNSAIDの一例は、ロルノキシカムである。しかし酸性媒体への溶解度が小さな他の薬剤物質、および/またはpKaが約5.5未満である他の薬剤物質も、本発明に従って組成物にするのに適している。本発明により、安定性が顕著に向上した経口投与形態が提供される。
痛みを緩和するには、循環している血液に薬剤が素早く吸収されることが一般に必要とされる。したがって経口投与形態にとって、すでに胃液の中に存在しているときに薬剤が完全に溶けるか部分的に溶けることが最も重要である。そのため薬剤が胃の粘膜から吸収されない場合には、上部腸管(例えば十二指腸)に入ったときにすでに吸収されるようにする。十二指腸自体には限られた量の液体しかないため、十二指腸内での薬の溶解は遅い。しかし弱酸は腸液の中でより多く溶ける可能性がある。
インビトロでの胃液に素早く溶けるようにするため、実質的に水に溶けず弱酸性である薬剤の経口投与形態を製造して製剤にする方法がいくつか報告されている。
いくつかの文献では、シクロデキストリンとの包接錯体を形成することによってNSAIDの溶解度を改善する方法が取られた。WO 96/41646は、シクロデキストリンとの包接錯体として製剤化した非経口ロルノキシカム製剤に関する。この薬剤は、再構成用の粉末として、または溶液として存在している。どの実施例にも溶媒和段階が含まれており、水を使用せずに製剤を調製することへの言及はない。
同様に、WO 95/32737は、NSAID(例えばロルノキシカム)とシクロデキストリンの包接錯体に関する。製造プロセスには湿潤化段階が含まれるため、製剤化プロセスで必然的に水が使用されることになる。
他の文献では、NSAIDの溶解度を改善するために別の方法が取られた。例えば、このように水不溶性薬剤はアルカリ物質とともに製剤化せねばならないことが必ず記載されている。さらに、製造プロセスには薬剤とアルカリを含有する粉末を水性媒体と接触させて粒子状組成物を形成する段階が含まれねばならないことが記載されている。
ヨーロッパ特許第1109534 B1号には、0.1Nの塩酸における室温での溶解度が約0.1%w/vである治療用および/または予防用の活性物質を含む組成物が開示されている。この組成物は、活性物質とアルカリ物質を含む粉末をベースとしていて、これら2つの物質が水性媒体と接触して粒子状組成物を形成する。このような組成物の0.1Nの塩酸への溶解速度は、溶解テストを開始してから20分以内に薬の少なくとも50%が溶けた形態で存在するというものである。重要なことだが、この特許に開示されている大きな溶解速度は、活性物質とアルカリ物質をこれら2つの成分の間に水性接触が起こらない条件(すなわち無水条件)下で処理する場合には実現しないと述べられている。
WO 99/12524は、活性物質がNSAIDである放出制御複数ユニット製剤に関する。この製剤は、2つの部分からなる複数ユニットを有することを特徴とする。一方の部分は放出が速く、他方の部分は放出が遅い。放出が速い部分は、上記のヨーロッパ特許第1109534号(WO15195)に記載されている速放性製剤に対応する。
日本国特許第3240729号とヨーロッパ特許第792147号も、水溶液を用いて活性化合物がアルカリ物質とともに顆粒化された製剤に関する。
しかし現在までのところ、製造中に水溶液を使用すると、水とアルカリ物質の存在下で不安定な薬剤にとっていろいろな問題があると考えられている。その一方で、従来技術では、インビトロでの溶解を速くするには湿式顆粒化が必要とされることがはっきりしている。したがって塩酸中で素早く溶ける性質を維持しつつ、優れた安定性を示す製剤を提供する必要がある。
発明の概要
最少量の液体を使用して(好ましくは液体をまったく使用せずに)、活性な薬剤物質と溶解助剤(アルカリ物質)を物理的に密に接触させるために共粉砕またはそれと同等な方法で激しく混合することによって製造する経口投与用の医薬組成物が今や提供される。
この経口投与形態は、いかなる液体も使用せずに製造したが、得られたバッチの含水量は、湿式顆粒化で製造したバッチと同じレベルであった。
驚くべきことに、本発明に従って製造したバッチは、含水量とは無関係に安定性が顕著に向上していた。
注目すべきことに、共粉砕で得られたバッチは、インビトロで素早く溶解する性質を相変わらず保持していた。活性な薬剤物質は、胃液を模倣した条件下におけるインビトロでの溶解速度が大きいため、活性な薬剤物質の少なくとも50%が、インビトロでの溶解テストを開始して20分以内に溶ける。
したがって本発明の第1の特徴は、医薬組成物の製造方法と、その方法で得られる医薬組成物である。
この方法は、
a)0.1Nの塩酸における室温での溶解度が0.1%w/v未満であるか、pKa値が5.5未満である活性な薬剤物質を調製する段階;及び
b)1つ以上のアルカリ物質を調製する段階;及び
c)活性な上記薬剤物質と上記アルカリ物質を液体の添加なしに共粉砕することによって混合する段階;及び任意に
d)医薬として許容される1つ以上の賦形剤と混合する段階;及び任意に
e)c)またはd)の混合物を圧縮して錠剤にする段階を含んでいる。
そこで本発明は、医薬組成物の製造方法だけでなく、安定な医薬組成物も対象とする。
発明の詳細な説明
驚くべきことに、水不溶性薬剤を含む医薬組成物を、活性な薬剤物質が胃液中で素早く溶解することを確実にしつつ、その活性な薬剤物質に関する安定性向上条件も提供されるようにして製造して製剤化できることが見いだされた。本発明では、製造中に薬剤物質がいかなる液体または水溶液と接触しないか、少なくとも最少程度しか接触しない。これまでは、水なしの方法で得られる組成物は、湿式顆粒化の後に見られるよりも含水量が少ない組成物になると考えられていた。含水量が少ないと、従来法で製剤化し処理した薬剤よりも有効期間が潜在的に長くなる組成物が提供されることが期待された。しかし本発明に従って製造した組成物の含水量は、湿式顆粒化で製造して顆粒をその後乾燥させた組成物の含水量と同じレベルであることがわかった。非常に驚いたことに、本発明の共粉砕法により、水が含まれているにもかかわらず安定性が顕著に改善される。それと同時に、インビトロでの溶解を速くするには活性物質とアルカリ賦形剤を水と接触させねばならないことが従来は強調されているにもかかわらず、提供される組成物はインビトロでの溶解が速い。したがって、水に敏感な活性物質にとって、この方法は好ましい。
好ましいことに、上記の共粉砕法は経済的に見合う。というのも、この方法で必要とされる段階数は従来よりも少ないからである。特に、従来の製造法における厄介な湿潤化段階と、その後のコストがかかる乾燥段階が避けられる。さらに、製造設備で空気の除湿に関する特別な条件をなくすことができる。
本発明の第1の特徴により、胃液に活性薬剤物質が素早く溶ける経口投与形態を製造するため、
a)0.1Nの塩酸における室温での溶解度が0.1%w/v未満であるか、pKa値が5.5未満である活性な薬剤物質を調製する段階;及び
b)1つ以上のアルカリ物質を調製する段階;及び
c)活性な上記薬剤物質と上記アルカリ物質を液体の添加なしに共粉砕することによって混合する段階;及び任意に
d)医薬として許容される1つ以上の賦形剤と混合する段階;及び任意に
e)c)またはd)の混合物を圧縮して錠剤にする段階を含む方法が提供される。
本発明の第2の特徴により、胃液に活性薬剤物質が素早く溶ける経口投与形態を製造するため、
a)0.1Nの塩酸における室温での溶解度が0.1%w/v未満であるか、pKa値が5.5未満である活性な薬剤物質を調製する段階;及び
b)1つ以上のアルカリ物質を調製する段階;及び
c)そのアルカリ物質を液体の添加なしで粉砕する段階;及び
d)c)で得られたアルカリ物質を活性な上記薬剤物質と混合する段階;及び任意に
e)医薬として許容される1つ以上の賦形剤と混合する段階;及び
f)d)またはe)で得られた混合物を圧縮して錠剤にする段階を含む方法が提供される。
本発明の第3の特徴により、胃液に活性薬剤物質が素早く溶ける経口投与形態を製造するため、
a)0.1Nの塩酸における室温での溶解度が0.1%w/v未満であるか、pKa値が5.5未満である活性な薬剤物質を調製する段階;及び
b)1つ以上のアルカリ物質を調製する段階;及び
c)活性な上記薬剤物質と上記アルカリ物質を、任意に1つ以上の賦形剤とともに、液体の添加なしで共粉砕することによって混合する段階;及び任意に
d)医薬として許容される1つ以上の賦形剤と混合する段階;及び任意に
e)c)またはd)の混合物を圧縮して錠剤にする段階を含む方法が提供される。
本発明の第4の特徴により、胃液に活性薬剤物質が素早く溶ける経口投与形態を製造するため、
a)0.1Nの塩酸における室温での溶解度が0.1%w/v未満であるか、pKa値が5.5未満である活性な薬剤物質を調製する段階;及び
b)水への溶解度が少なくとも40mg/mlで平均粒径が1〜400μmの範囲(例えば1〜300μm、5〜200μm)である1つ以上のアルカリ物質を調製する段階;及び
c)b)で得られたアルカリ物質を活性な上記薬剤物質と混合する段階;及び任意に
d)医薬として許容される1つ以上の賦形剤と混合する段階;及び
e)c)またはd)の混合物を圧縮して錠剤にする段階を含む方法が提供される。
すなわちこの方法は、液体を使用しない乾燥条件下で実施される。このような経口投与形態は、固体または半固体の形態であることが好ましい。
本発明の別の特徴では、一般に、この明細書に説明してあるように1つ以上のアルカリ物質と物理的に密に接触した活性な薬剤物質を含んでいるために活性成分が素早く放出される経口投与形態が提供される。この経口投与形態の特別な1つの特徴では、この明細書に規定した製造方法によってその経口投与形態が得られる。
本発明のさらに別の特徴では、この経口投与形態の安定性をさらに明確にすることができる。経口投与形態の製造中は水溶液が使用されないが、得られる組成物はそれでも、含水量を湿式顆粒化によって得られる組成物と同じレベルにすることができる。
実施例10に示してあるように、非常に驚いたことに、共粉砕によって得られるバッチは湿式顆粒化によって得られるバッチに匹敵しており、製造法に関係なくどのバッチも含水量が同じレベルである場合には、共粉砕によって製造したバッチで安定性が顕著に向上していた。安定性が向上したメカニズムは詳しくはわからないが、特定の理論に囚われないとすると、湿式顆粒化の場合の顆粒化用液体の影響によって活性な薬剤物質の結晶構造が変化することが考えられる。結晶構造のこの変化は、共粉砕によって得られる組成物では起こらない。そこで本発明の発明者により、この理論とは別に、ロルノキシカムで証明されたように薬剤物質を顆粒化用液体と接触させると、その薬剤物質(ここではロルノキシカム)の一部が溶けてその後固体化し、安定性が劣る形態になることが提案されている。この安定性が劣る形態は、薬剤物質(例えば活性な薬剤物質)のアモルファスな形態であるようである。ロルノキシカムに関する安定性の結果が有望であることから、この方法は、他の薬剤物質(例えばチアジンカルボキサミドなどの他のNSAID)にとっても好ましいであろうことが結論付けられる。
共粉砕による組成物を湿式顆粒化で製造したバッチと比較した実施例10に記載してあるように、安定性の改善を安定性テストで証明した。このテストでは、安定性を示すパラメータとして、ロルノキシカムの分解生成物であるHN-10004を選択した。この場合、共粉砕は、球が水平方向に運動するボール・ミルを用いて実施した。しかし共粉砕のタイプが安定性に影響することはないと断定できる。というのも、安定性の決定因子は、活性な薬剤物質を顆粒化用液体と接触させるかどうかだからである。したがってこの明細書に記載した他の共粉砕法も適切な方法である。
テスト期間の開始時点において、錠剤の含水量を測定した。全組成物の含水量は同じレベルだったが、湿式顆粒化によって製造したバッチは他の2つの組成物よりも含水量が少ない傾向があった。これまでのところ、アルカリ物質と組み合わせたロルノキシカムの安定性は錠剤中の少ない含水量と密接な関係があることがよくわかっている。
実施例10からわかるように、安定性テストでは、6ヶ月にわたる期間中のいくつかのテスト時点で安定性を調べた。実施例10では、安定性を示すパラメータとして、分解生成物であるHN-10004を選択した。すべてのテスト時点において、バッチ番号17110431と17110432(共粉砕)に含まれるHN-10004の量は、バッチ番号10225671(湿式顆粒化)よりも少なかった。
すべてのテスト時点において、湿式顆粒化したバッチは含水量がより少ないにもかかわらず、共粉砕した2つの組成物が、湿式顆粒化したバッチよりも顕著に優れていた。
テストの開始時点では、HN-10004の量は、共粉砕した生成物のほうが少なかった。これは、分解が、湿式顆粒化バッチを製造するときでさえ起こることを示している。
したがって、非常に驚くべきことに、共粉砕法により、含水量がより多いこととは関係なく、安定性が顕著に向上した生成物が得られる。
共粉砕法を、モデル物質としてのロルノキシカムで証明したため、この方法は他の活性な薬剤物質にも適している可能性が大きいであろう。このような薬剤物質は一般に弱酸であり、アルカリ物質は溶解助剤として機能するであろう。したがって共粉砕法は、安定性に問題がある活性な薬剤物質に特に適している。
本発明の好ましい実施態様では、経口投与形態はさらに、結合剤を含んでいる。結合剤は、多数ある従来の製造法とは異なり、製造中や、使用前の水溶液を用いた予備処理では水溶液に添加しない。したがって結合剤は、膨潤した形態の中には存在していない。そのことは、顕微鏡(例えば倍率が十分に大きな走査電子顕微鏡(SEM))によってわかる。
本発明の製造法と経口投与形態は以下の項目によって特徴づけられることがわかるであろう。
・治療用活性物質のタイプ、
・アルカリ物質のタイプ、
・治療用活性物質とアルカリ物質の混合法と、得られる混合物、
・酸性溶液への活性な薬剤物質の素早い溶解、
・治療用活性物質の安定性。
これらの特徴について以下に説明する。
いくつかの実施態様では、本発明の製造法と経口投与形態は、圧縮して錠剤にする方法によっても特徴づけることができる。例えば10mmの丸い標準的な凹型錠剤では、最低で約4kNの力を加える。
実験からの結果
共粉砕のためのさまざまな装置を本発明の方法で使用できる。以下に、共粉砕装置のタイプ、パラメータ、実施例の番号をまとめて示す。
Figure 0005438898
実施例2、3、4、10は、球が水平方向に運動するボール・ミルによる共粉砕に関する。実施例2で使用するアルカリ物質は、リン酸三ナトリウムである。HPCとVA64という2種類の結合剤を使用する。両者を組み合わせることで、得られる錠剤が素早く溶ける。ここでは、中程度の力及び中程度な衝撃付与時間により、共粉砕を提供する。実施例3では、アルカリ物質は炭酸ナトリウムであり、共粉砕は、やはり球が水平方向に運動するボール・ミルによる。実施例2と同様、HPCとVA64という2種類の結合剤を使用する。両者を組み合わせることで、得られる錠剤が素早く溶ける。最後に実施例4では、アルカリ物質としてアルギニンを使用することで、リン酸三ナトリウムを用いて得られるのと同じレベルで素早く放出される錠剤を得る。実施例2と3に記載した方法で得られる錠剤の安定性を実施例10の安定性テストで調べた。錠剤は、公知の製造方法で得られた錠剤と比べて安定性が優れていた。
中程度の力及び中程度の衝撃付与時間を提供する共粉砕の別の原理を調べた。それは機械式融合による粉砕である。実施例5では、錠剤は、ホソカワ-アルピネ社のAMS-LAB機械式融合ユニットを用いて共粉砕した後に得られる。その錠剤は、アルカリ物質として、リン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウム、アルギニンまたはリシンを含んでいた。どの組成物も素早く溶けたが、リシンを含むバッチは溶解が特に速かった。2つの組成物はリン酸三ナトリウムをベースとしており、アルカリ物質の平均粒径が異なっている(それぞれ203μmと40μm)。粒径が大きなバッチと粒径が小さなバッチの両方とも許容できる結果であったが、粒径が小さいバッチのほうが溶解が顕著に速かった。
小さな力と長い衝撃付与時間を組み合わせると共粉砕効果が得られることを証明するため、実施例5では、アルカリ物質としてリシンまたはリン酸三ナトリウムを用いて錠剤を製造した。さらに、ロルノキシカム:アルカリ物質のモル比を1:20にして製造したバッチを、モル比を1:40にして製造したバッチと比較した。どのバッチも溶解が速く、モル比は溶解速度に影響しなかった。
最後に、大きな力と短い衝撃付与時間の組み合わせをローラー圧縮によって実現した。実施例6では、アルカリ物質としてリン酸三ナトリウムまたはリシンを用い、ゲルタイス・マシーネン+プロセスエンジニアリング社のミニパクター(登録商標)で錠剤を製造した。平均粒径が小さなアルカリ物質と大きなアルカリ物質をもとにしてバッチを製造した。どのバッチも溶解が速く、粒径がこの共粉砕法に大きな影響を与えたようではなかった。
あるいは共粉砕による密な接触は、共粉砕のための装置または他の適切な装置の中でアルカリ物質を粉砕した後、単純な混合またはブレンドを行ない、その後に錠剤化することによって実現される。錠剤化により、短い衝撃付与時間の間に大きな力が加わる。
実施例7では、アルカリ物質としてのリシンをホソカワ-アルピネ社のスパイラル・ジェット・ミルの中で粉砕して平均粒径を5μmにした後、諸成分の混合物を圧縮して錠剤にした。2つのバッチを製造した。両方とも素早く溶けた。
実施例から、溶解が速い錠剤を得るには、活性な薬剤物質をアルカリ物質と共粉砕するか、アルカリ物質を粉砕した後に圧縮して錠剤にするか、従来の湿式顆粒化が必要とされることが結論付けられる。この命題を証明するため、錠剤を従来技術の教示(例えば日本国特許第3240729号またはヨーロッパ特許第1109534号)に従って、すなわち湿式段階を伴わない湿式顆粒化に従って製造した。この実験は、実施例9により詳しく説明してあり、この実施例からわかるように、得られる錠剤は、許容できないほど溶解が遅い。
結論として実施例からわかるのは、素早い溶解が、0.1Nの塩酸における室温での溶解度が0.1%w/v未満であるか、pKaが5.5未満の治療用活性薬剤物質をアルカリ物質とともに共粉砕し、任意にその後に他の賦形剤と混合し、任意にその後その諸成分の混合物を錠剤化すると実現されることである。
あるいはアルカリ物質をこの明細書に記載した方法に従って粉砕した後、活性な薬剤物質と混合し、任意にその後に他の賦形剤と混合し、次いで圧縮して錠剤にすることができる。
最後に、素早い溶解は、活性な薬剤物質をアルカリ物質とともに共粉砕し、任意に他の賦形剤とも共粉砕した後、任意にその後さらに別の賦形剤と混合し、その後その諸成分の混合物を圧縮して錠剤にすることによって実現される。
治療用活性成分
原則として、酸性溶液への溶解度が小さい任意の活性成分も、酸性溶液への溶解を増やし、得られた組成物を経口投与したときに薬剤が上部胃腸管で素早く吸収されるようにするには、上記の製造法で処理することができる。
本発明によれば、活性成分は、0.1Nの塩酸への溶解度が小さい(例えば0.1Nの塩酸における溶解度が0.1%w/v未満)治療用活性成分である。別の定義では、治療用活性成分はpKaの値が5.5未満であるため、このような化合物は胃液に溶けにくいことが知られている。さらに、活性成分は、弱酸性を特徴とするNSAIDのグループに属すると定義することもできる。NSAIDの例は、ロルノキシカムとナプロキソンである。
活性な上記薬剤物質の大半は弱酸である。すなわちpKaの値が約5.5未満(例えば約3.0〜約5.5の範囲、または約4.0〜約5.0の範囲)の物質である。これに関連して述べておくと、pKa値は、ロルノキシカムが約4.7、ナプロキソンが約4.2、インドメタシンが約4.5、イブプロフェンが約5.2、アセチルサリチル酸が約3.5である。さらに、上記のような活性な薬剤物質は、一般に、pHがpKa値よりも小さな媒体への溶解度が小さい。一例として、0.1NのHClのpHにおけるロルノキシカムの溶解度は、室温で約1mg/100ml未満である。アセチルサリチル酸、インドメタシン、ナプロキソンといった活性な薬剤物質は、室温で水や0.1NのHClにほとんど溶けない物質であると見なされている。
「活性な薬剤物質」という用語は、この明細書と特許請求の範囲では、「治療用活性物質」、「治療用活性成分」、「治療用活性化合物」の同義語として使用する。
同様に、この明細書と請求項では、「医薬組成物」という用語は、「医薬製剤」、「製剤」、「投与形態」の同義語として使用する。
本発明の組成物で使用するのに適した活性な薬剤物質の代表例は、一般に、弱酸性物質である。例えば、パラセタモールおよび/または以下のようなNSAID物質がある。
- アミノアリールカルボン酸誘導体(例えばエンフェナム酸、フルフェナム酸、イソニキシン、メクロフェナム酸、メフェナム酸、モルニフルメート、ニフルム酸、トルフェナム酸)、
- アリール酢酸誘導体(例えばアセクロフェナク、アセメタシン、アンフェナク、ブロムフェナク、シンメタシン、ジクロフェナク、エトドラク、フェンチアザク、グルカメタシン、インドメタシン、ロナゾラク、メチアビン酸、オキサメタシン、ピラゾラク、プログルメタシン、スリンダク、チアラミド、トルメチン、ゾメピラク)、
- アリールカルボン酸(例えばケトロラク、チノリジン)、
- アリールプロピオン酸誘導体(例えばアルミノプロフェン、ベルモプロフェン、カルプロフェン、デキシブプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルノキサプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、イブプロキサム、ケトプロフェン、ロキソプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、プラノプロフェン、プロチジン酸、チアプロフェン酸)、
- ピラゾール(例えばエピリゾール)、
- ピラゾロン(例えばベンズピペリロン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン、ラミフェナゾン)、
- サリチル酸誘導体(例えばアセトアミノサロール、アセチルサリチル酸、ベノリレート、エテリサレート、フェンドサール、サリチル酸イミダゾール、アセチルサリチル酸リシン、サリチル酸モルホリン、パルサルミド、サラミド酢酸、サルサレート)、
- チアジンカルボキサミド(例えばアンピロキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、メロキシカム、ピロキシカム、テノキシカム)、
- 他の物質(例えばブシラミン、ブコローム、ブマジゾン、ジフェレンピラミド、ジタゾール、エモルファゾン、ナブメトン、ニメスリド、プロクアゾン、アクリバスチン、ピロキシカム(例えばベータシクロデキストリン錯体の形態))。ただしNSAIDは、医薬として許容される塩またはプロドラッグの形態でもよい。
市場の観点からすると、特に以下のNSAIDが興味深い。すなわち、ロルノキシカム、ジクロフェナク、ニメスリド、イブプロフェン、ピロキシカム、ピロキシカム(ベータシクロデキストリン)、ナプロキセン、ケトプロフェン、テノキシカム、メロキシカム、トルフェナム酸、ブロマゼパム、アセクロフェナク、インドメタシン、ナブメトン、アセメタシン、モルニフルメート、メロキシカム、フルルビプロフェン、チアプロフェン酸、プログルメタシン、メフェナム酸、フェンブフェン、エトドラク、トルフェナム酸、スリンダク、フェニルブタゾン、フェノプロフェン、トルメチン、アセチルサリチル酸、デキシブプロフェン、ならびにこれらの医薬として許容される塩、錯体、プロドラッグ、混合物である。
特に以下のNSAIDが興味深い。すなわち、ピロキシカム、メロキシカム、イブプロフェン、トルフェナム酸、ブロマゼパムである。
重要な他の活性な薬剤物質は、COX-2(COXは、シクロオキシゲナーゼの略号である)阻害剤(例えばセレコシブ、フロスリド)である。
現在のところ、最も好ましい薬剤物質は、ロルノキシカムと、その医薬として許容される塩、錯体、プロドラッグ(例えばそのエステル)である。ロルノキシカムは、本発明の組成物中に唯一の薬剤物質として存在すること、または他の薬剤物質(例えばオピオイドやトリプタン)と組み合わせて存在することができる。オピオイド物質の代表例は、モルフィン、ヒドロモルフィン、コデイン、オキシコドン、ヒドロコドン、メタドン、レボルファノール、フェンタニル、ブプレノルフィン、酒石酸ブトルファノール、デゾシン、塩酸ナルブフィン、メペリジンである。トリプタンの代表例は、メトクロプラミド、スマトリプタン、リザトリプタン、ナラトリプタン、コルミトリプタン、エレトリプタン、アルモトリプタン、ゾルミトリプタン、フロバトリプタンである。
放出が速い本発明の組成物が治療用活性成分としてNSAID物質を含んでいる場合には、その活性な薬剤物質の量は、重量にして1〜約1600mgに対応する。あるいは投与形態は、その医薬として許容される塩を同じモル数含むことができる。投与形態は、実質的に同じ治療効果を得るのに適した量を含んでいる。
本発明の好ましい実施態様では、活性成分はロルノキシカムである。この薬は弱酸(pKaが5.5未満)であり、0.1NのHClにおける溶解度が0.1%w/v未満であり、水の存在下で分解しやすい。水の存在下で分解する傾向は、賦形剤(例えばアルカリ物質)の存在によって変化し、特に、この明細書に示したように製造法に依存する。
活性な薬剤物質の溶解速度は、薬剤物質の粒径の影響を受ける可能性もある。したがって本発明の興味深い実施態様では、活性な薬剤物質は、その粒径分布によっても定義することができる。粒径分布は、レーザー回折(例えばマルベルン・マスターサイザー2000を用いる)によって測定できる。粒径分布は、フラウンホーファー回折の各ミー理論に従って計算される。事前処理法として、サンプルをまず最初に溶液に分散させる。次にこの事前分散液のアリコートを分散浴(bath)に移し、その浴において、撹拌し、超音波で処理しながら粒子をさらに分散させる。この懸濁液を測定用セルの中を循環させる。測定の間、撹拌を続けるが、超音波のスイッチはオフにする。
一般に、活性な薬剤物質を上に説明したレーザー回折によって測定した粒径分布は、体積の少なくとも90%が100μm未満の粒径であるような分布である。ここでは体積の少なくとも90%が75μm未満であることが好ましく、50μm未満(例えば約40μm)であることがより好ましい。いくつかの実施態様では、粒径分布は、体積の少なくとも95%が32μm未満であるような分布である(例えば32μm未満であり、10μm未満であることが最も好ましい)。別の実施態様では、粒径分布は、体積の少なくとも80%が10μm未満の粒径であるような分布である。
しかし小さいほうの範囲の粒径を利用することはほとんど許容できないことがわかるであろう。したがって本発明のより興味深い実施態様では、活性な薬剤物質は、レーザー回折によって測定される粒径分布が、活性な薬剤物質の体積の少なくとも90%が0.1μmを超える粒径であるような分布になっている。
いくつかの実施態様では、平均粒径D (v; 0.5)(μm)を使用する。一般に、平均粒径は賦形剤(例えばアルカリ物質の平均粒径)に関係する。平均粒径とは、上記のレーザー回折によって測定される粒子の分布を意味し、分布を体積で測定すると、粒子の50%が平均粒径よりも上に分布し、粒子の50%が平均粒径よりも下に分布している。
アルカリ物質
すでに説明したように、本発明の経口投与形態は、さらにアルカリ物質を含んでいる必要がある。アルカリ物質は、活性な薬剤物質(例えばロルノキシカム)と物理的に接触していることが重要であると考えられる。アルカリ物質が活性な薬剤物質の周囲のミクロ環境を整え、組成物を酸性溶液または水と接触させたときに活性な薬剤物質がその酸性溶液に溶けるのを助けると考えられる。
活性な薬剤物質とアルカリ物質のモル比の範囲は1:100〜1:1である。このモル比は、1:80、1:60、1:40、1:30のいずれかであることが好ましく、1:20であることが最も好ましい。さらに別の実施態様では、活性な薬剤物質とアルカリ物質のモル比は1:10である。1:10という比は、アルカリ物質がアミノ酸またはその誘導体(例えばリシン、ヒスチジン、アルギニン、またはその誘導体)である実施態様において特に興味深い。
この明細書では、「アルカリ物質」という用語は、室温で水に約10mg/mlという量を溶かしたときにpHが8〜14という範囲(8〜13が好ましい)のアルカリ性になる物質を意味する。
したがって「アルカリ物質」という用語には、有機酸または無機酸の対応する塩基が含まれる。それは例えば、有機酸や無機酸またはこれらの混合物の医薬として許容される塩、有機アミン、いくつかのアミノ酸またはその誘導体である。一般に、対応する塩基のもとになる有機酸または無機酸は、pKaが4〜14の範囲である。
関係するアルカリ物質を以下の表1にリストにして示す。
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本発明の一実施態様では、アルカリ物質は、有機酸または無機酸の塩、またはその有機酸と無機酸の混合物の塩である。その有機酸または無機酸は、pKaが4〜14の範囲である。この範囲は6〜13.5であることが好ましく7〜13であることが一層好ましく、8〜13であること(例えば8.5〜13、9〜13、9〜12.5)が最も好ましい。
本発明のいくつかの実施態様では、アルカリ物質は、カルボン酸とリン酸(例えば、炭酸水素酸、リン酸二水素酸、リン酸水素酸)から選択した無機酸の塩である。
すなわち、塩は、アニオンとして、炭酸塩基、リン酸塩基、リン酸水素塩基から選択したアニオンを含み、カチオンとして、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどから選択した土類金属を含んでいる。この塩は、例えば、CO3 2-、HPO4 2-、PO4 3-から選択したアニオンと、Na+、K+、Ca2+、Mg2+から選択したカチオンを含む塩である。
一般に、無機酸の塩は、炭酸二ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウムの中から選択する。一般に、炭酸水素塩は発泡性があるため、それが1つの目的でない限りは適切でない。
本発明のさらに別のいくつかの実施態様では、アルカリ物質は、有機酸の塩である。なお有機酸は、クエン酸、マレイン酸、酢酸の中から選択する。すなわち塩は、酢酸塩、クエン酸水素塩、クエン酸塩、マレイン酸水素塩、マレイン酸塩から選択したアニオンを有する。一般に、有機酸の塩は、酢酸ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸水素二ナトリウムまたはマレイン酸二ナトリウムであり、クエン酸三ナトリウムが好ましい。
本発明のさらに別の一実施態様では、アルカリ物質は、ヒドロキシルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ヒドラジンから選択した有機アミンである。
本発明のさらに別の一実施態様では、アルカリ物質は、ヒスチジン、リシン、アルギニンなどのアミノ酸である。
アルカリ物質は、少なくとも水にわずかにしか溶けないカテゴリーに入る程度に溶けねばならないことをさらに考慮する。例えば、1部(part)のアルカリ物質は、最大で100部の水に溶かすことができる。1部のアルカリ物質は、最大で30部の水に溶けることが好ましい。
さらに、アルカリ物質は固体の形態(例えば粉末、顆粒などの形態)で提供せねばならない。
方法
すでに説明したように、本発明の方法には、機械的な方法で活性な薬剤物質とアルカリ物質を激しく混合する第1の段階が含まれている。
重要なことだが、この混合段階には1つの目的がある。すなわち、活性な薬剤物質とアルカリ物質を物理的に密に接触させ、望むミクロ環境を実現することである。物理的に密に接触させるには、追加の賦形剤を添加せず、活性な薬剤物質とアルカリ物質をモル比で1:100〜1:1の範囲で使用することが好ましいであろう。このモル比は、1:80、1:60、1:40、1:30のいずれかにすることが好ましく、1:20にすることが最も好ましい。
一般に、活性な薬剤物質の粒径に影響を与えることはこの混合段階の目的ではない。アルカリ物質の粒径が100μmを超える場合に激しい混合によって粒径が小さくなることが期待される場合がある。
重要なことだが、混合は、活性な薬剤物質が分解する可能性を小さくする条件を提供するため、液体(例えば水性液体、水、有機溶媒と水の混合物)を添加しない条件下で実施すべきである。したがって従来のあらゆる湿式顆粒化段階が、本発明の方法では除外される。
混合を機械で実施してエネルギーを活性な薬剤物質とアルカリ物質の混合物に与えることで、活性な薬剤物質とアルカリ物質を物理的に密に接触させる。こうすることにより、粒子状物質が形成される条件下で従来式の混合を行なう場合に期待されるよりもはるかに密に接触させる。得られる粒子状物質は、実質的に互いに均一に混合した活性な薬剤物質とアルカリ物質を含んでいるが、互いに分子レベルで分散してはいない。したがって得られる粒子状物質は、それぞれの構成成分(活性な薬剤物質とアルカリ物質)を別々の粒子として含んでいる。
原則として、この明細書で定義した粒子状物質になるのであれば、あらゆる機械的な方法を適用することができる。一般に、機械的な方法は、共粉砕などによる激しい混合を必要とする。「共粉砕」という用語は、2種類以上の物質を機械によって非常に激しく混合し、その2種類以上の物質を互いに物理的に密に接触させることで、従来の混合法(例えば回転混合法)を利用した場合よりも密な状態にすることを意味する。
この明細書では、「共粉砕」という用語に、共粉砕によって得られるのと同じ粒子状物質を得ることのできるあらゆる方法も含まれる。例えば乾式顆粒化条件での混合が挙げられ、その具体例として、この明細書に記載したローラー圧縮がある。
共粉砕プロセスは、活性な薬剤物質とアルカリ物質に対してだけ適用することが好ましいが、素早い溶解が実現する場合には、他の成分をこれらの物質よりも少量添加してもよい。アルカリ物質が固着する傾向を持つ場合(アルカリ物質としていくつかのアミノ酸を用いた場合に観察された)には、他の成分(例えば無水リン酸一水素カルシウム(CaHPO3)、リン酸三ナトリウム(Na3PO4)、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム(CaCO3)、硫酸カルシウム二水和物(CaSO4・2H2O)、ソルビトール、タルク)をより少量添加することが望ましい。好ましい一実施態様では、実質的に活性な薬剤物質とアルカリ物質からなる混合物に対して共粉砕を実施する。
一実施態様では、粉砕はアルカリ物質に対してだけ行ない、共粉砕と同じ方法、または他の適切な装置で粉砕を実施する。粉砕すると、一般に、アルカリ物質の平均粒径が1〜400μmの範囲になる(例えば1〜300μm、5〜200μm)。アルカリ物質を粉砕した後、この物質を、少なくとも95体積%の粒径分布が32μm未満(例えば20μm未満で、10μm未満であることが最も好ましい)である活性な薬剤物質と混合する。別の実施態様では、粒径分布は、少なくとも80体積%が10μm未満の粒径になるようにされている。混合するとは、混合物に大きな力を加えず、諸成分を混合することだけを目的とする混合手続きを意味する。混合の後、圧縮して錠剤にする。圧縮は、活性な薬剤物質とアルカリ物質を密に接触させる効果を有する。このように密に接触させる別の方法は共粉砕である。
本発明の興味深い一実施態様では、機械式の方法は共粉砕である。共粉砕は、ハンマー・ミルなどの標準的な粉砕装置(例えばフィッツ・パトリック社から供給されているフィッツ・ミル)を用いて実現することができる。共粉砕プロセスは、ボール・ミル(例えばフリッチュ・プルベリゼット)を用いて実施することもできる。フリッチュ・プルベリゼットは、球が水平方向に運動するボール・ミルである。別の原理は、球が鉛直方向に運動するボール・ミルである。例えば、ホソカワ社から入手できるストルアス社のボール・ミル、(ホソカワ社から供給されている)機械式融合装置、ミクロス・リング・ミルがある。最後に、ローラー圧縮装置でも共粉砕を行なうことができる。例えば、ゲルタイス・マシーネン+プロセスエンジニアリング社のミニパクター(登録商標)がある。
したがって「共粉砕」とは、ロルノキシカムとアルカリ物質を物理的に密に接触させる方法を意味する。この接触は、ローラー圧縮を利用する場合のように比較的大きな力と比較的短い衝撃付与時間を組み合わせることによって実現できる。ローラー圧縮を利用する場合、圧縮力は一般に6〜14kN/cmであり、衝撃付与時間は1分未満である。圧縮して錠剤にするにも、比較的大きな力と比較的短い衝撃付与時間を組み合わせる。錠剤化では、一般に、標準的な10mmの丸い凹型錠剤の場合は4kN以上の力であり、衝撃付与時間は1分未満である。あるいは比較的小さな力とより長い衝撃付与時間を組み合わせると、同程度の共粉砕が実現できる。一例として、球が鉛直方向に運動するボール・ミルでは力が小さく、その場合には比較的長い衝撃付与時間が必要とされる。機械式融合、または球が水平方向に運動するボール・ミルで中程度の力が加わる場合には、中程度の長さの衝撃付与時間にすることも可能である。アルカリ物質の粒径が小さいと、物理的接触は、単純に混合した後に圧縮して錠剤にすることによって実現できる。小さな粒径は、粉砕によって得られる。
ボール・ミルによる粉砕
ボール・ミルによる共粉砕には、球が水平方向に運動するボール・ミルを用いた粉砕と、球が鉛直方向に運動するボール・ミルを用いた粉砕がある。球が水平方向に運動するボール・ミルでは、中程度の大きさの力が発生するため、衝撃付与時間は中程度の長さ(例えば5〜30分)にする必要がある。球が水平方向に運動するボール・ミル装置の一例は、フリッチュ・プルベリゼットである。球が鉛直方向に運動するボール・ミルでは小さな力が発生するため、長い衝撃付与時間が必要とされる。球が鉛直方向に運動するボール・ミル装置の一例は、ストルアス社のボール・ミルである。
機械式融合
基本的な動作原理は、ローターによって粉末を循環させ、粉末がプレスのヘッドと出会うときに大きな力を受けるというものである。この手続きを高速で繰り返すと、粉末が粒子状物質になる。装置の一例は、ホソカワ-アルピネ社のAMS-LAB機械式融合ユニットである。
ローラー圧縮
ローラー圧縮の動作原理は、互いに反対方向に回転している2つのローラーの間で粉末を圧縮して固体シートにし、それを篩の中で押しつぶして粒子状物質にするというものである。この粒子状物質の中では粉末同士が物理的に密に接触している。装置の一例は、ゲルタイス・マシーネン+プロセスエンジニアリング社のミニパクター(登録商標)である。
この明細書では、「微粉化」という用語は、粉砕プロセスで得られた平均粒径が約5μm未満の粒子を意味する。
「rpm」という用語は、「1分間の回転数」を意味する。この用語は、装置の運動可能な部分(例えば混合装置の刃や、溶解装置のパドル)の回転数を記述するのに一般に用いられる。
「篩のサイズ」という用語は、篩のメッシュの直径を意味する。
「RH」という用語は、「相対湿度」を意味し、一般に、所定の温度において大気中に存在する水の量を表わす。
原則として、活性な薬剤物質とアルカリ物質から得られる本発明の混合物(共粉砕混合物)は、経口投与形態の製造に直接使用することができる。すなわち、医薬として許容される賦形剤をさらに添加しない。
しかし本発明のいくつかの実施態様では、本発明の方法に第2の段階が含まれる。その第2の段階には、医薬として許容される1つ以上の賦形剤を従来の混合法(例えば回転混合)を利用して粒子状物質と混合する操作が含まれている。したがって本発明の経口投与形態は、医薬として許容されるさらに1つ以上の賦形剤(例えば充填剤(希釈剤)、結合剤、崩壊剤、流動促進剤、着色剤など)を含むことができる。投与形態は、充填剤、または結合剤、または崩壊剤、または流動促進剤、または着色剤、またはこれら賦形剤の2つ以上の組み合わせを含んでいることがしばしばある。
例えば医薬として許容されるさらに別の賦形剤は、錠剤、ピル、カプセル、サッシェなどの形態の経口投与形態にする目的で選択することができる。
したがって本発明の好ましい一実施態様の方法は、粒子状物質を錠剤化条件のもとで圧縮して錠剤にする段階をさらに含んでいる。錠剤化によって粉末を圧縮して粒子状物質にすると流動性が改善される。すると活性物質の溶解がさらに改善される可能性がある。
一実施態様では、追加する医薬として許容される賦形剤は、結合剤である。結合剤は、セルロース誘導体、サッカリン、ポビドンから選択した親水性結合剤であることが好ましい。一般に、得られる錠剤の37℃の水中での崩壊時間が30分未満(5分未満であることが好ましい)であれば、任意の結合剤を適用することができる。
したがって本発明のさらに別の特徴は、
- 0.1Nの塩酸における室温での溶解度が0.1%w/v未満であるか、pKa値が5.5未満である活性な薬剤物質;
- 1つ以上のアルカリ物質;及び
- 親水性ポリマー(例えばセルロース誘導体、サッカリン、ポビドン)の形態の結合剤
を含む経口投与用の医薬組成物に関する。
溶解特性
以前から知られていることとは逆に、活性な薬剤物質とアルカリ物質を含む粒子状物質に液体(例えば水性液体)を添加しない方法を利用して活性な薬剤物質を素早く溶けるようにできることが明らかになった。
したがって本発明の一実施態様では、活性な薬剤物質とアルカリ物質を成分としていて、任意にさらに賦形剤を混合して得られる粒子状物質または混合物は、溶解媒体として37℃で平衡化した0.1NのHClまたは0.07NのHClを1300mlを用いてUSPパドル溶解装置IIを撹拌速度50rpmで使用する溶解テストを行なったとき、溶解テストを開始してから20分後の時点で活性物質の少なくとも50%w/wが溶解媒体の中に溶けた形態で存在することを特徴とするインビトロでの溶解プロファイルを有する。
別の一実施態様では、撹拌速度を150rpmにして溶解テストを実施したが、それ以外は上に説明したのと同じパラメータを適用した。医薬組成物のインビトロでの溶解プロファイルは、溶解テストを開始してから20分後の時点で活性物質の少なくとも50%w/wが溶解媒体中に溶けた形態で存在していることを特徴とする。
諸成分から得られる粒子状物質または混合物は、溶解テストを開始してから20分後の時点で活性物質の少なくとも55%w/w(例えば少なくとも60%w/w、少なくとも65%w/w、少なくとも70%w/w、少なくとも75%w/w、少なくとも80%w/w)が溶解媒体の中に溶けた形態で存在することを特徴とするインビトロでの溶解プロファイルを有することが好ましい。
すでに述べたように、追加する医薬として許容される賦形剤は、例えば溶解速度をさらに改善することを目的として粒子状物質に添加することができる。
本発明の好ましい実施態様では、粒子状物質を圧縮して錠剤にする。本発明の発明者は、ここに、粒子状物質を圧縮するさらに別の段階により、ロルノキシカムが0.1NのHClにより速く溶けるという証拠を提示する。
したがってさらに別の一実施態様では、得られる錠剤は、溶解媒体として37℃で平衡化した0.1NのHClを用い、装置として撹拌速度50rpmを適用したUSPパドル溶解装置IIを用いた溶解テスト法を行なったとき、溶解テストを開始してから20分後の時点で活性物質の少なくとも75%w/wが溶解媒体の中に溶けた形態で存在することを特徴とするインビトロでの溶解プロファイルを有する。
得られる錠剤は、溶解テストを開始してから20分後の時点で活性物質の少なくとも80%w/w(例えば少なくとも85%w/w、少なくとも90%w/w、少なくとも95%w/w)が溶解媒体の中に溶けた形態で存在することを特徴とするインビトロでの溶解プロファイルを有することが好ましい。
安定性
本発明の経口投与形態は、有効期間が、水性液体を添加して処理したものと少なくとも同程度である。開発段階において、共粉砕した組成物の安定性は、驚くべきことに、従来の製造法による組成物と比べると、含水量が同じレベルであるにもかかわらず顕著に優れていることが明らかになった。
したがって本発明の特別な一実施態様は、アルカリ物質と物理的に接触しているロルノキシカムを含む経口投与形態であって、ロルノキシカムに関して化学的に安定であり、暗所において25℃で相対湿度60%にして少なくとも3ヶ月にわたって保管した後にロルノキシカムの少なくとも85重量%がその経口投与形態の中に存在している経口投与形態に関する。保管するのは、閉じた容器、ブリスター包装材料、開いた容器いずれの中でもよい。上記の条件下で少なくとも6ヶ月、好ましくは12ヶ月超、さらに好ましくは24ヶ月超、最も好ましくは36ヶ月超の期間にわたって保管した後に、ロルノキシカムの少なくとも85重量%、より好ましくは90重量%、さらに好ましくは少なくとも95重量%、最も好ましくは少なくとも98重量%が組成物または投与単位の中に存在していることが好ましい。
本発明の安定性を定義する別の方法は、ロルノキシカムの経口投与形態に含まれる崩壊生成物または不純物の濃度に関係する。経口投与形態の中に存在する分解生成物の濃度は、暗所において25℃で相対湿度60%にして少なくとも3ヶ月保管した後(例えば3ヶ月の時点)に測定する。保管するのは、閉じた容器、ブリスター包装材料、開いた容器いずれの中でもよい。経口投与形態の中に存在する分解生成物の合計量は、ロルノキシカムの初期量の15%未満であることが好ましく、5%未満であることがより好ましく、2%未満であることが最も好ましい。
このようにすると、有効期間を6ヶ月以上にすること、好ましくは12ヶ月以上にすること、より好ましくは24ヶ月以上にすること、最も好ましくは36ヶ月以上にすることができる。
他の活性な薬剤物質(例えばNSAIDであるチアジンカルボキサミド)を用いて本発明に従って組成物にするとき、その他の活性な薬剤物質も上に説明した安定性の条件を満たすであろうと考えられる。
さらに別の賦形剤
上に指摘したように、本発明の経口投与形態は、アルカリ物質以外の医薬として許容される別の多数の賦形剤(例えば溶媒、界面活性剤、結合剤、充填剤、崩壊剤、コーティング、希釈剤、流動促進剤、安定剤、潤滑剤、人工甘味料、着香剤、緩衝剤、着色剤)を含むことができる。
崩壊剤を組み込むことができる。組み込める崩壊剤としては、例えば、アルギン酸-アルギン酸塩、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、セルロース誘導体(例えば置換が少ないヒドロキシプロピルセルロース(例えば信越化学社から入手できるLH11、LH20、LH21、LH22、LH30、LH31、LH32))、微結晶セルロース)、ポラクリリンカリウム、ポラクリリンナトリウム、ポリアクリル酸、ポリカルボフィル、ポリエチレングリコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン(例えばポリビドン(登録商標)CL、ポリビドン(登録商標)CL-M、コリドン(登録商標)CL、ポリプラスドン(登録商標)XL、ポリプラスドン(登録商標)XL-10)、デンプンカルボキシメチルナトリウム(例えばプリモゲル(登録商標)、エクスポロタブ(登録商標))、クロスカルメロースナトリウム(すなわち架橋したカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩;例えばAc-Di-Sol(登録商標))、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプン(例えばジャガイモのデンプン、トウモロコシのデンプン、コメのデンプン)、あらかじめゼラチン化したデンプンがある。
当業者であれば、圧縮錠剤にとって30分以内に崩壊することが望ましいことがわかるであろう。この時間は15分以内であることがより望ましく、5分以内であることが最も望ましい。したがって崩壊剤を使用することで、錠剤が30分以内に崩壊することが好ましく、15分以内に崩壊することがより好ましく、5分以内に崩壊することが最も好ましい。
充填剤/希釈剤/結合剤を組み込むことができる。組み込める充填剤/希釈剤/結合剤としては、例えば、デキストリン、マルトデキストリン(例えばロデックス(登録商標)5、ロデックス(登録商標)10)、デキストロース、フルクトース、グルコース、イノシトール、エリトリトール、イソマルト、ラクチトール、ラクトース(例えばスプレー乾燥させたラクトース、α-ラクトース、β-ラクトース、タブレトース(登録商標)、さまざまなグレードのファルマトース(登録商標)、ミクロトース、ファースト-フロック(登録商標))、マルチトール、マルトース、マンニトール、ソルビトール、スクロース、タガトース、トレハロース、キシリトール、置換が少ないヒドロキシプロピルセルロース(例えば信越化学社から入手できるLH11、LH20、LH21、LH22、LH30、LH31、LH32))、微結晶セルロース(例えばさまざまなグレードのアビセル(登録商標)で、アビセル(登録商標)PH101、アビセル(登録商標)PH102、アビセル(登録商標)PH105、エルセマ(登録商標)P100、ビバセル(登録商標)、ミン・タイ(登録商標)、ソルカ-フロック(登録商標)などがある)、デンプンまたは修飾されたデンプン(例えばジャガイモのデンプン、トウモロコシのデンプン、コメのデンプン、あらかじめゼラチン化したデンプン)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル・コポリマー、寒天(例えばアルギン酸ナトリウム)、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム(例えば塩基性リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム)、硫酸カルシウム、カルボキシアルキルセルロース、デキストレート、二塩基性リン酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、多糖類(例えばデキストラン、ダイズの多糖)、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウムがある。
流動促進剤と潤滑剤を組み込むことができる。組み込める流動促進剤および潤滑剤としては、例えば、ステアリン酸、金属ステアリン酸塩、タルク、蝋、融点が高いグリセリド、水素化植物油、コロイド状シリカ、ステアリルフマル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、硫酸アルキルがある。
適切な潤滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、水素化植物油などがある。ステアリン酸マグネシウムを使用することが好ましい。
界面活性剤を組み込むことができる。組み込める界面活性剤としては、例えば、非イオン性のもの(例えばポリソルベート20、ポリソルベート21、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート61、ポリソルベート65、ポリソルベート80、ポリソルベート81、ポリソルベート85、ポリソルベート120、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸グリセロール、ポリビニルアルコール)、アニオン性のもの(例えばドクセートナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム)、カチオン性のもの(例えば塩化ベンズアルコニウム、塩化ベンズエトニウム、セトリミド)、またはこれらの混合物がある。医薬として許容される他の適切な賦形剤として、着色剤、着香剤、緩衝剤が挙げられる。
本発明の組成物に膜コーティングを付着させることもできる。ただし、コーティングは、組成物からの活性な薬剤物質の放出を実質的に遅延させず、膨潤性、外観、安定性を改善するだけが目的であるか、ダストの問題を最少にすることが目的であるという条件を満たさねばならない。
膜コーティングとして付着させることができるのは、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)(例えばHPMC E5、HPMC E15)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリデキストロース、マルトデキストリン、セピック社から入手できるセピフィルム(登録商標)とセピフィルム(登録商標)LP、信越化学社から入手できるファルマコート(登録商標)である。
膜添加剤を組み込むことができる。組み込める膜添加剤としては、例えば、アセチル化されたモノグリセリド、アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、安息香酸ベンジル、ステアリン酸カルシウム、ひまし油、セタノール、クロルブタノール、コロイド状二酸化ケイ素、フタル酸ジブチル、セバシン酸ジブチル、シュウ酸ジエチル、リンゴ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、マロン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、フタル酸ジエチル、セバシン酸ジエチル、コハク酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル、グリセリン、トリブチル酸グリセロール、トリ酢酸グリセロール、ベヘン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、水素化植物油、レシチン、ロイシン、ケイ酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリソルベート、シリコーン、ステアリン酸、タルク、二酸化チタン、トリアセチン、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、ステアリン酸亜鉛、蝋がある。
この明細書で使用する用語の定義
「有効期間」という用語は、組成物に含まれる治療活性のある物質が、周囲環境の条件(例えば25℃で相対湿度60%)において、所定の有効期間が過ぎるまでは、その物質の初期量の少なくとも90%、好ましくは95%、より好ましくは98%が組成物中に相変わらず存在しているような期間のことを意味する。
本発明の文脈では、「素早い放出」、「速い放出」、「増大した放出」という用語は、活性な薬剤物質の放出とその後の吸収が早い放出制御組成物を意味する。より詳細には、「素早い放出」、「速い放出」、「増大した放出」という用語は、ある組成物について上に説明した溶解テストを行なったときに活性物質の少なくとも約50重量%が、テストを開始して20分以内に溶けることを意味する。
「製剤化された」という用語は、本発明の組成物を使用して薬を調製する際の賦形剤、基剤、ビヒクル、溶媒、共溶媒、保存剤、着色剤、着香剤などの選択に関する。「製剤化された」という用語はさらに、組成物を送達する装置の選択、または組成物を投与または保管する容器の選択にも関係する。
本発明の文脈では、「医薬として許容される賦形剤」は、それ自体では治療および/または予防効果を実質的にまったく持たないという意味で不活性なあらゆる材料を意味する。医薬として許容される賦形剤は、許容できる技術的な性質を持つ医薬製剤が得られるようにすることを目的として、活性な薬剤物質に添加することができる。
この明細書では、「NSAID」または「NSAID物質」という用語は、非ステロイド系抗炎症薬剤物質と、その医薬として許容される塩、プロドラッグ、複合体、ならびにこれらの混合物に属する一群の薬を意味する。
この明細書では、「オピオイド」または「オピオイド物質」という用語は、有効性、滴定の容易さ、リスクよりも利益が大きいことのために中程度から激しい痛みを管理するのに用いられる一群の物質、その医薬として許容される塩、プロドラッグ、複合体、ならびにこれらの混合物を意味する。
この明細書では、「トリプタン」または「トリプタン物質」という用語は、5-ヒドロキシトリプトアミン(5-HT)受容体のアゴニストとして作用する一群の薬剤物質と、その医薬として許容される塩、プロドラッグ、複合体、ならびにこれらの混合物を意味する。トリプタンは偏頭痛の緩和にしばしば有効であるが、将来起こることを防止したり、頻度を少なくしたりはしない。
さらに別の実施態様
1つの特徴によると、この明細書に記載した方法で得られる医薬組成物の一実施態様は、
- NSAID;及び
- アミノ酸またはその誘導体
を含んでいる。
別の一実施態様では、
- 活性な薬剤物質は、アンピロキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、メロキシカム、ピロキシカム、テノキシカム、ブロマゼパム、イブプロフェン、トルフェナミム酸またはデキシブプロフェンであるか、その医薬として許容される塩またはプロドラッグであり;
- アルカリ物質は、ヒスチジン、リシンまたはアルギニンである。
別の一実施態様では、
- 活性な薬剤物質は、ロルノキシカムであるか、その医薬として許容される塩またはプロドラッグであり;
- アルカリ物質は、ヒスチジン、リシンまたはアルギニンである。
別の一実施態様では、
- 活性な薬剤物質はロルノキシカムであり;
- アルカリ物質は、ヒスチジン、リシンまたはアルギニンである。
さらに別の特徴では、経口投与用の医薬組成物は、
- NSAIDか、その医薬として許容される塩またはプロドラッグ;
- CO3 2-、HPO4 2-、PO4 3-から選択したアニオンと、Na+、K+から選択したカチオンとを含む塩から選択した1つ以上のアルカリ物質;
- 親水性ポリマーの形態の結合剤
を含んでいる。
さらに別の特徴では、経口投与用の医薬組成物は、
- NSAIDか、その医薬として許容される塩またはプロドラッグ;及び
- 1つ以上のアミノ酸またはその誘導体
を含んでいる。
この特徴の一実施態様では、アミノ酸は、ヒスチジン、リシンまたはアルギニンである。
最後の2つの特徴の一実施態様では、NSAIDは、アンピロキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、メロキシカム、ピロキシカム、テノキシカム、イブプロフェンまたはデキシブプロフェンであるか、その医薬として許容される塩またはプロドラッグである。
最後の2つの特徴の一実施態様では、NSAIDは、ロルノキシカムであるか、その医薬として許容される塩またはプロドラッグである。
最後の2つの特徴の一実施態様では、NSAIDはロルノキシカムである。
最後の2つの特徴の一実施態様では、組成物は、溶解媒体として37℃で平衡化した0.1NのHClを用い、装置として撹拌速度50rpmを適用したUSPパドル溶解装置を用いた溶解テスト法を行なったとき、溶解テストを開始してから20分後の時点で活性物質の少なくとも50%w/wが溶解媒体の中に溶けた形態で存在することを特徴とするインビトロでの溶解プロファイルを有する。
例示としての以下の実施例は、本発明を説明するためのものである。
実施例1:
得られた粒子状物質の溶解と経口投与形態
錠剤からのロルノキシカムの放出をテストするための溶解法
溶解法
以下の溶解法は、胃における条件を模倣することを目的とする。
装置:パドルが付いたUSP溶解装置2(USP27<711>に記載されているもの)
フィルタ:ホワットマンGF/Fグラスファイバー・フィルタ
溶解媒体:2g/lの塩化ナトリウムを添加した0.1NのHClを1300ml(実施例2と3)、または2g/lの塩化ナトリウムを添加した0.07NのHClを1300ml(実施例4〜11)
撹拌速度:50rpm(実施例2と3)または150rpm(実施例4〜11)
温度:37℃±0.5℃
サンプリング:少なくとも60分間の期間にわたって5分ごとにサンプルを採取する。
定量化:10mmのキュベットを備えたUV/可視光分光測光器を用いて378nmの波長で検出することにより、ロルノキシカムの濃度を各サンプルについて測定する。E1%、1cm:587.0。n=3にして各サンプルをテストした。
実施例2:
ロルノキシカムとリン酸三ナトリウムの共粉砕が酸性溶液へのロルノキシカムの溶解に及ぼす効果
この実施例では、球が水平に運動するボール・ミルを用いて共粉砕を行なった。
成分:
1.ロルノキシカム8mg/錠剤
2.リン酸三ナトリウム(Na3PO4)78mg/錠剤
3.微結晶セルロース96mg/錠剤
4.リン酸一水素カルシウム(無水)110.4mg/錠剤
5.置換が少ないヒドロキシプロピルセルロース48mg/錠剤
6.結合剤(aまたはb)16mg/錠剤
a)ヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L-ファイン)
b)ビニルピロリドン-酢酸ビニル
7.ステアリン酸カルシウム1.6mg/錠剤
コアの全重量:358mg
バッチのサイズ:約750g
ロルノキシカムとリン酸三ナトリウムの量は、モル比で1:20であった。
フリッチュ・プルベリゼット(タイプ06.002.00;球が水平に運動するボール・ミル)を用いてロルノキシカム(1)とリン酸三ナトリウム(2)を5分間にわたって共粉砕した。(1)と(2)を共粉砕した混合物に、エルウェカ回転ミキサーを25rpmで5分間使用して成分(3)、(4)、(5)、(6)、(7)をさらに混合した。
得られた混合物(「成分(1)〜(7)の混合物」)を、コルシュ106錠剤化機械と10.0mmの丸い標準的な凹型パンチを使用して圧縮して錠剤にした。
「成分(1)〜(7)の混合物」と得られた錠剤に対して実施例1の方法による溶解テストを実施した。
Figure 0005438898
表2からわかるように、酸性溶液中でのロルノキシカムの素早い溶解は、ロルノキシカムとリン酸三ナトリウムを共粉砕したときに実現し、溶解テストを開始してから20分後の時点でロルノキシカムの50%超が「成分(1)〜(7)の混合物」から溶解している。さらに、「成分(1)〜(7)の混合物」を圧縮して錠剤にすることにより、溶解テストを開始してから20分後の時点で溶解がより多くなることが結論付けられる。ロルノキシカムとリン酸三ナトリウムの接触を強めることのできる圧縮プロセスがその原因であるというのが、われわれの理論である。
実施例3:
ロルノキシカムと炭酸ナトリウムの共粉砕が酸性溶液へのロルノキシカムの溶解に及ぼす効果
この実施例では、球が水平に運動するボール・ミルを用いて共粉砕を行なった。
成分:
1.ロルノキシカム8mg/錠剤
2.炭酸ナトリウム十水和物(Na2CO3・10H2O)136.2mg/錠剤
3.微結晶セルロース96mg/錠剤
4.リン酸一水素カルシウム(無水)110.4mg/錠剤
5.置換が少ないヒドロキシプロピルセルロース48mg/錠剤
6.結合剤(aまたはb)16mg/錠剤
a)ヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L-ファイン)
b)ビニルピロリドン-酢酸ビニル
7.ステアリン酸カルシウム1.6mg/錠剤
コアの全重量:416.2mg
バッチのサイズは約750gであった。
ロルノキシカムと炭酸ナトリウム十水和物の量は、モル比で1:20であった。
実施例2のようにして「成分(1)〜(7)の混合物」とそれに対応する錠剤を製造し、溶解テストを実施例1に従って実施した。
以下の溶解結果が得られた。
Figure 0005438898
この結果は実施例2で得られた結果と一致している。したがって酸性溶液での素早い溶解が、ロルノキシカムと炭酸ナトリウムの共粉砕でも実現することを示している。
実施例4:
ロルノキシカムとアルギニンの共粉砕が酸性溶液へのロルノキシカムの溶解に及ぼす効果
この実施例では、球が水平に運動するボール・ミルを用いて共粉砕を行なった。
Figure 0005438898
ロルノキシカムとアルギニンの量は、モル比で1:20であった。
錠剤を実施例2のようにして製造し、溶解テストを実施例1に従って実施した。
Figure 0005438898
表4からわかるように、実施例9(湿式顆粒段階なしの従来法)と比較することにより、球が水平に運動するボール・ミルを用いてロルノキシカムとアルギニンを共粉砕すると、20分後の時点で溶解した量を顕著に増加させることができる。
実施例5:
共粉砕法としての機械式融合が酸性溶液へのロルノキシカムの溶解に及ぼす効果
Figure 0005438898
ロルノキシカムとアルカリ物質の量は、モル比で約1:20であった。
機械式融合を行なう前にホソカワ-アルピネ社のアルパイン(登録商標)ASスパイラル・ジェット・ミルを用いてアルカリ物質(2)を粉砕した。得られた平均粒径を測定し、上の表に示してある。
ホソカワ-アルピネ社のAMS-LAB機械式融合ユニットを用いてアルカリ物質(2)とロルノキシカム(1)の共粉砕を実施した。
・時間:3〜30分間
・ローターの速度:1300〜1500
・温度:20〜45℃
記載されている残りの成分(3)〜(6)を混合し、圧縮して直径が10mmの錠剤にした。実施例1に従って溶解テストを実施した。
Figure 0005438898
表5からわかるように、実施例9(湿式顆粒段階なしの従来法)と比較することにより、ロルノキシカムとアルカリ物質であるリシンの機械式融合による共粉砕を行なうと、20分後の時点で溶解した量が顕著に増加する。アルギニン、リン酸三ナトリウムまたは炭酸ナトリウムを用いた場合には、溶解に対するプラスの効果も見られる。さらに、この結果は、機械式融合を利用するときには、アルカリ物質の平均粒径が小さいことが溶解に対してプラスの効果をもたらすことを示している。そのことは、リン酸三ナトリウムを含む共粉砕混合物では、平均粒径が小さなアルカリ物質を含むバッチが、相対的に大きな平均粒径のバッチよりも溶解が速いという結果からわかる。
実施例6:
共粉砕法としてのローラー圧縮が酸性溶液へのロルノキシカムの溶解に及ぼす効果
Figure 0005438898
ロルノキシカムとアルカリ物質の量は、モル比で約1:20であった。
ローラー圧縮の前に、フリッチュ・プルベリゼット(タイプ14.702)を用いてバッチ13050534と13060531で使用するアルカリ物質(2)を粉砕した。得られた平均粒径を上の表に示してある。
ゲルタイス・マシーネン+プロセスエンジニアリング社のミニパクター(登録商標)を用いてアルカリ物質(2)とロルノキシカム(1)のローラー圧縮を実施した。パラメータは以下の通りである。
圧縮力:8〜12kN/cm
rpm:2
篩のサイズ:1.0〜1.5mm
ギャップのサイズ:2.5mm
記載されている残りの成分(3)〜(6)を混合し、圧縮して直径が10mmの錠剤にした。実施例1に従って溶解テストを実施した。
Figure 0005438898
表6からわかるように、実施例9(湿式顆粒化段階なしの従来法)と比較することにより、アルカリ物質としてリシンを用いてローラー圧縮による共粉砕を行なうと、20分後の時点で溶解した量が顕著に増加する。アルカリ物質としてリン酸三ナトリウムを用いた場合には、溶解に対するプラスの効果も見られる。アルカリ物質の平均サイズの差は、共粉砕の手段としてローラー圧縮を利用する場合には溶解に対して大きな影響を与えない。
実施例7:
アルカリ物質を微粉化した後に単純にロルノキシカムと混合し、次いで圧縮することが錠剤に含まれるロルノキシカムの溶解に及ぼす効果
Figure 0005438898
ロルノキシカムとアルカリ物質の量は、バッチ02060531に関してはモル比で約1:20、バッチ02060532に関してはモル比で約1:40であった。
ホソカワ-アルピネ社のアルパイン(登録商標)ASスパイラル・ジェット・ミルを用いてアルカリ物質(2)を粉砕した。
(プロペラ様の刃が底部に付いた)ブレンダーを用いてアルカリ物質(2)とロルノキシカム(1)を混合した。
その後、回転ミキサーを用いて残りの成分(3)〜(6)を混合し、圧縮して直径が10mmの錠剤にした。実施例1に従って溶解テストを実施した。
Figure 0005438898
表7からわかるように、実施例9(湿式顆粒化段階なしの従来法)と比較することにより、微粉化したリシンとロルノキシカムを混合すると、20分後の時点で溶解した量が顕著に増加する。ロルノキシカムとリシンの比を1:20から1:40へと変えてリシンのモル比を大きくしても、溶解に対する大きな影響はない。
実施例8:
アルカリ物質を粉砕した後に諸成分の混合物を圧縮して錠剤にすることが錠剤からのロルノキシカムの溶解に及ぼす効果
酸性溶液に溶解させる。
Figure 0005438898
ロルノキシカムとアルカリ物質の量は、モル比で約1:20であった。
乾燥させたリン酸三ナトリウム(2)をフリッチュ・プルベリゼット(タイプ06.002.00;球が水平方向に運動するボール・ミル)を用いて粉砕し、手でロルノキシカム(1)と混合した。その後、残りの成分(3)〜(6)を回転ミキサーの中で混合した。成分(1)〜(6)の混合物を圧縮して直径が10mmの錠剤にした。実施例1に従って溶解テストを実施した。
Figure 0005438898
表8からわかるように、実施例9と比較することにより、アルカリ物質とリン酸三ナトリウムをあらかじめ粉砕した後に諸成分の混合物を圧縮して錠剤にすると、20分後の時点で溶解した量が増加する。
実施例9:
湿式顆粒化を省略する以外はヨーロッパ特許第1109534号に従った製造法の効果
Figure 0005438898
ロルノキシカムとアルカリ物質の量は、モル比で約1:20であった。
ディオスナ高剪断力ミキサーを用いて成分(2)〜(5)を混合した。その後、定法に従って遊星ミキサーを用いてロルノキシカム(1)を*混合した。最後に、高剪断力ミキサーを用いてステアリン酸カルシウム(6)を混合した。
10mmの丸い標準的な凹型設計のパンチを利用して圧縮して錠剤にした。実施例1に従って溶解テストを実施した。
Figure 0005438898
表9からわかるように、湿式顆粒化段階を省略して得られた錠剤の溶解結果は50%未満である。得られた溶解結果は、明らかに満足できるものではない。
実施例10:
ロルノキシカムとアルカリ物質の共粉砕がロルノキシカムの化学的安定性に及ぼす効果
球が水平方向に運動するボール・ミルを用いて共粉砕を行なう。
本発明に従って製造した組成物の化学的安定性を湿式顆粒化によって製造した組成物と比較するため、以下のバッチを製造した。
本発明の錠剤:バッチ番号が17110431と17110432。
アルカリ物質とロルノキシカムを共粉砕する操作を含む本発明による錠剤のバリエーションを、実施例2と3に従って製造した。それを以下に示す。
Figure 0005438898
ロルノキシカムとアルカリ物質の量は、モル比で約1:20であった。
フリッチュ・プルベリゼット(タイプ06.002.00;球が水平方向に運動するボール・ミル)を用いてロルノキシカム(1)をアルカリ物質(2)と10分間にわたって共粉砕した。上記の残り成分(3)〜(6)を混合し、10mmの丸い標準的な凹型設計のパンチを用いて圧縮して錠剤にした。成分(1)〜(6)の混合物が10mmの丸い標準的な凹型設計のパンチを用いて圧縮されて直径が10mmの錠剤になった。
湿式顆粒化で製造した錠剤:バッチ番号10225671
ヨーロッパ特許第1109534号に従って錠剤を製造した。湿式顆粒化に基づくこの錠剤は、9.5mmの丸い標準的な凹型設計のパンチを用いて圧縮した。さらに、湿式顆粒化に基づくこの錠剤は、やはりヨーロッパ特許第1109534号に記載されているようにしてコーティングした。
安定性プログラム
以下のバッチに対して安定性プログラムを実施した。
バッチ番号10225671、ゼフォ・ラピッド(Xefo Rapid)、湿式顆粒化
バッチ番号17110431、共粉砕
バッチ番号17110432、共粉砕
共粉砕したバッチを、湿式顆粒化で製造したバッチと比較した。安定性を示すパラメータとして、ロルノキシカムの分解生成物であるHN-10004を選択した。
3つのバッチすべてを包装し、alu-aluバッグの中に保管した。
保管条件:
25℃/相対湿度60%で6ヶ月間
30℃/相対湿度65%で6ヶ月間
40℃/相対湿度75%で6ヶ月間
結論
テストしたすべての時点でバッチ番号17110431と17110432(共粉砕)に含まれるHN-10004の量はバッチ番号10225671(湿式顆粒化)よりも少なかった。
テスト期間の開始時に錠剤の含水量を測定すると、同じレベルであることがわかった。湿式顆粒化バッチのほうが含水量が少ないにもかかわらず、テストしたすべての時点で、共粉砕した2つのバッチの安定性は、湿式顆粒化バッチよりもはるかに優れていた。
安定性テストの結果から、共粉砕を利用すると、非常に重要な分解生成物の形成が著しく遅い組成物が得られることが結論付けられる。
結果
開始時に、乾燥による損失(LOD)測定法(30分間、70℃)によって錠剤の含水量を測定した。結果を以下の表10に示す。
Figure 0005438898
Figure 0005438898
Figure 0005438898
Figure 0005438898
分析方法(HPLC):
固定相:ODS、5μm、100×2.1mm
カラムの温度:35℃
移動相:溶媒A:50.0gの酢酸アンモニウムを5000.0mlのミリ-Q-ウォーターに溶かし、8.0mlの水酸化テトラブチルアンモニウム(水の中に1.5M)と22.0mlのメタノールを添加する。
溶媒B:1.00mlのオクチルアミンを1000.00mlのアセトニトリルに添加する。
Figure 0005438898
自動サンプラーの温度:20℃
注入体積:20μl
検出:280nm
実行時間:50分間。
主要なピークに関するHN-10004の相対的保持時間の計算値はほぼ0.77であり、相対的応答因子は0.8である。
実施例11:
共粉砕がロルノキシカムの溶解に及ぼす効果。この実施例では、球が鉛直方向に運動するボール・ミルを用いて共粉砕を実施する。
Figure 0005438898
ロルノキシカムとアルカリ物質の量は、バッチ07020533と07020534に関してはモル比で約1:20、バッチ19040531と03050532に関してはモル比で約1:40であった。ストルアス社のボール・ミルを250〜400rpmで用いてロルノキシカム(1)とリシン(2)を4〜10時間にわたって共粉砕した後、700μmのメッシュを通過させた。その後、残った賦形剤(3)〜(6)を混合し、10mmの丸い標準的な凹型設計のパンチを利用して圧縮して直径が10mmの錠剤にした。溶解テストを実施例1に従って実施した。
Figure 0005438898
表11からわかるように、実施例9(湿式顆粒段階なしの従来法)と比較することにより、球が鉛直方向に運動するボール・ミルを用いると、20分後の時点で溶解したロルノキシカムの量が顕著に増加する。ロルノキシカムとリシンの比を1:20から1:40へと変えてリシンのモル比を大きくしても、溶解に対する大きな影響はない。
実施例12:
ロルノキシカムと、アルカリ物質と、選択した他の賦形剤とをローラー圧縮によって共粉砕した後、残りの賦形剤を混合し、圧縮して錠剤にした組成物の実施例。
Figure 0005438898
成分(1)〜(2)をあらかじめ混合し、篩にかけ、混合する。成分(2)の平均粒径は、D (v; 0.5)が5μm〜160μmの範囲である。その後、成分(5)を混合した後、成分(3)と(4)を混合する。この混合物を、ローラー圧縮、ボール・ミル(球が水平方向に運動するものと鉛直方向に運動するものの両方)による粉砕、ブレンダー内での混合などの方法で共粉砕する。その後、残りの成分(6)〜(8)を成分(1)〜(5)の混合物と混合して1つにする。成分(1)〜(8)を1つにまとめたこの混合物を圧縮して錠剤にする。
量を個別に調節して4〜12mgのロルノキシカムが各組成物に含まれるようにする。ロルノキシカムとアルカリ物質のモル比は1:10〜1:40の範囲になるようにする。また、成分の合計量が100%を超えないようにする。
丸い標準的な凹型設計のパンチを利用して直径が10mmの錠剤にする。その後、着色するため、または白色にするため、または水分から保護するため、ヨーロッパ特許第1109534号に記載されているようにして錠剤をコーティングすることができる。

Claims (13)

  1. 以下の段階:
    (a)ロルノキシカムまたは医薬として許容されるその塩を調製する段階;
    (b)1つ以上のアルカリ物質を調製する段階;及び
    (c)ロルノキシカムと該アルカリ物質液体の添加なしで共粉砕することによって混合する段階、及び任意に
    (d)医薬として許容される1つ以上の賦形剤と混合する段階、及び任意に
    (e)(c)または(d)の混合物を圧縮して錠剤にする段階
    を含み、ここで、ロルノキシカムと前記アルカリ物質のモル比が1:100と1:1の間にあり、該方法が液体を使用しない乾燥条件下で実施される、ロルノキシカムを含む経口剤形を製造するための方法。
  2. 前記共粉砕段階(c)が、ロルノキシカムとアルカリ物質に対してだけ適用される、請求項1に記載の方法。
  3. ロルノキシカムと前記アルカリ物質のモル比が1:100と1:10の間である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. ロルノキシカムと前記アルカリ物質のモル比が1:10から1:40の範囲にある、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記アルカリ物質が水溶性であり、1部のアルカリ物質が最大で100部の水に溶解し得ることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記アルカリ物質が、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、マレイン酸ナトリウム、フマル酸ナトリウム、ヒドロキシルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ヒドラジン、コデイン、リシン、アルギニン、およびヒスチジンの群から選択される、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記共粉砕が、ローラー圧縮装置によって行われる、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記共粉砕が、ボール・ミルによって実施される、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の方法によって得られる医薬組成物。
  10. 医薬として許容されるロルノキシカムの塩を含み、前記アルカリ物質が、ヒスチジン、リシンまたはアルギニンである、請求項に記載の医薬組成物。
  11. ロルノキシカムを含み、前記アルカリ物質が、ヒスチジン、リシンまたはアルギニンである、請求項に記載の医薬組成物。
  12. − ロルノキシカムまたは医薬として許容されるその塩;
    − 炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、マレイン酸ナトリウム、フマル酸ナトリウム、ヒドロキシルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ヒドラジン、コデイン、リシン、アルギニン、およびヒスチジンの群から選択した1つ以上のアルカリ物質;および
    − 親水性ポリマーの形態の結合剤
    を含む経口投与するための安定な医薬組成物であって、
    ここで、該医薬組成物が、上記ロルノキシカムとアルカリ物質を液体の添加なしで共粉砕の形態で激しく混合する段階を含む乾燥条件下で液体をまったく使用しない方法によって製造され、前記ロルノキシカムまたは医薬として許容されるその塩と前記アルカリ物質のモル比が1:100と1:1の間の範囲である前記医薬組成物。
  13. − ロルノキシカムまたは医薬として許容されるその塩;および
    − リシン、アルギニンおよびヒスチジンから選択される1つ以上のアルカリ物質
    を含む経口投与するための安定な医薬組成物であって、
    ここで、該医薬組成物が、前記ロルノキシカムまたは医薬として許容されるその塩と1つ以上の該アルカリ物質を液体の添加なしで共粉砕することによって混合する段階を含む、乾燥条件下で液体をまったく使用しない方法によって製造され、前記ロルノキシカムまたは医薬として許容されるその塩と前記アルカリ物質のモル比が1:100と1:1の間の範囲である前記医薬組成物。
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